JP2004239099A - 回転式圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転式圧縮機のバランスウェイト(40)を簡単な構成にし、なおかつ撹拌損失を抑えられるようにする。
【解決手段】回転式圧縮機のバランスウェイト(40)を円環状に形成するとともに、周方向の一部分を中実に、他の一部分を中空に形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】回転式圧縮機のバランスウェイト(40)を円環状に形成するとともに、周方向の一部分を中実に、他の一部分を中空に形成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転式圧縮機に関し、特に、回転系の動的な質量バランスをとるために設けられるバランスウェイトの構造に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、回転式圧縮機は、例えば蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路において冷媒を圧縮するのに用いられている。回転式圧縮機では、一般に、密閉型のケーシング内に、圧縮機構と、該圧縮機構を駆動する電動機とが収納されている。
【0003】
この種の回転式圧縮機としては、回転ピストン式の圧縮機構を採用したロータリ圧縮機、揺動ピストン式の圧縮機構を採用したスイング圧縮機、あるいはスクロール式の圧縮機構を採用したスクロール圧縮機などがよく知られている。回転ピストン式/揺動ピストン式の圧縮機構は、円筒状の回転ピストン/揺動ピストンが、円筒状のシリンダ内で該シリンダの内周面に内接しながら公転(周回軌道上を旋回)するように構成されている。また、スクロール式の圧縮機構は、渦巻き状のラップを有する可動スクロールが、同じく渦巻き状のラップを有する固定スクロールと噛み合った状態で、自転をせずに公転するように構成されている。
【0004】
これらの圧縮機構では、回転ピストン/揺動ピストンとシリンダとの間や、固定スクロールと可動スクロールとの間に形成される圧縮室の容積が変動することにより、冷媒の吸入、圧縮、吐出が繰り返される。
【0005】
上記各圧縮機構では、回転ピストン、揺動ピストン、及び可動スクロールに上記の公転動作をさせるために、駆動機構と圧縮機構とを連結する駆動軸に偏心部を形成し、この偏心部の偏心回転運動を利用している。また、圧縮機構が上記の公転(偏心回転)動作を伴うため、上記圧縮機では、バランスウェイトにより回転系の動的な質量バランスをとるようにしている。このバランスウェイトは、例えば駆動軸に一体的に形成する場合や、電動機の回転子に固定する場合などがある。
【0006】
ところで、圧縮機の運転中は、ケーシングの内部にはガス冷媒が充満している。また、ケーシング内には圧縮機構や駆動機構の可動部分を潤滑するための潤滑油が貯留されており、運転中にはケーシング内に潤滑油が霧散する。このため、上記バランスウェイトが表面に凹凸を有する形状であると、運転中にガス冷媒や潤滑油がバランスウェイトの回転抵抗になるとともに、バランスウェイトの周囲でガス冷媒や潤滑油の流れが大きく乱れ、電動機の回転動力を損失してしまう。つまり、撹拌損失により圧縮機の効率が低下することになる。
【0007】
このような問題に対しては、バランスウェイトを比重が異なる材質により形成した2つの部品の組み合わせにするとともに、該バランスウェイトを凹凸のない円環状に形成し、かつその周方向の比重を異ならせることにより、回転系の質量バランスをとりながら撹拌損失を抑える技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開昭61−118579号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報に記載されたバランスウェイトは、比重の大きな材質の部品と比重の小さな材質の部品を組み合わせて形成しているので、構成が複雑になってしまう問題がある。また、このように構成が複雑になるため、コストアップも問題になる。
【0010】
本発明は、このような問題点に鑑みて創案されたものであり、その目的は、回転式圧縮機のバランスウェイトを簡単な構成にし、なおかつ撹拌損失を抑えられるようにすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、回転式圧縮機のバランスウェイト(40)を円環状に形成するとともに、その一部を中空にするようにしたものである。
【0012】
具体的に、請求項1に記載の発明は、ケーシング(10)内に、圧縮機構(20)と、該圧縮機構(20)を駆動する電動機(30)と、電動機(30)の駆動軸(33)と一体回転して回転系の動的な質量バランスをとるバランスウェイト(40)とを備えた回転式圧縮機を前提としている。
【0013】
そして、この回転式圧縮機は、上記バランスウェイト(40)の全体が円環状に形成されるとともに、その周方向の一部分が中実部(41)に、他の一部分が中空部(42)に形成されていることを特徴としている。
【0014】
この請求項1の発明では、バランスウェイト(40)が円環状に形成されているため、運転時にバランスウェイト(40)の周囲でガス冷媒や潤滑油の流れが大きく乱れることはなく、ガス冷媒や潤滑油がバランスウェイト(40)の回転抵抗になるのを防止できる。また、バランスウェイト(40)の一部分を中空に、他の一部分を中実に形成しているので、バランスウェイト(40)の全体が同一の材質であっても、回転系の動的な質量バランスをとることができる。
【0015】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の回転式圧縮機において、バランスウェイト(40)が、中空部(42)の径方向内周側で駆動軸(33)に嵌合する内周壁(42a) と、中空部(42)の径方向外周側の外周壁(42b) と、中空部(42)の軸方向両端側の端壁(42c,42d) とを有し、該中空部(42)が該内周壁(42a) 、外周壁(42b) 及び端壁(42c,42d) により閉塞されていることを特徴としている。
【0016】
この請求項2の発明では、円環状のバランスウェイト(40)の中空部(42)が、内周壁(42a) 、外周壁(42b) 、及び端壁(42c,42d) によって四方から閉塞されているため、圧縮機の運転中にガス冷媒や潤滑油が中空部(42)の中に入ったりすることはなく、バランスウェイト(40)の周囲でガス冷媒や潤滑油の流れが大きく乱れることもない。
【0017】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の回転式圧縮機において、バランスウェイト(40)の両端壁(42c,42d) の一方が電動機(30)の回転子(32)の端面に密接するように構成されていることを特徴としている。
【0018】
この請求項3の発明では、バランスウェイト(40)が電動機(30)の回転子(32)の端面に密着するため、運転時には、該バランスウェイト(40)と回転子(32)との間にガス冷媒や潤滑油が進入しない。このため、この部分においてもガス冷媒や潤滑油の流れが大きく乱れることはない。
【0019】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の回転式圧縮機において、バランスウェイト(40)が、中空部(42)の径方向内周側で駆動軸(33)に嵌合する内周壁(42a) と、中空部(42)の径方向外周側の外周壁(42b) と、中空部(42)の軸方向一端側の端壁(42c) とを有し、かつ、該中空部(42)が該内周壁(42a) 、外周壁(42b) 及び端壁(42c) により閉塞される一方、中空部(42)の軸方向他端側は開放されており、上記バランスウェイト(40)の外周壁(42b) が中空部(42)の開放側端部において電動機(30)の回転子(32)の端面に密接するように構成されていることを特徴としている。
【0020】
この請求項4の発明においても、バランスウェイト(40)が電動機(30)の回転子(32)の端面に密着するため、運転時に該バランスウェイト(40)と回転子(32)との間にガス冷媒や潤滑油は進入しない。したがって、この部分においてガス冷媒や潤滑油の流れが大きく乱れるのを防止できる。
【0021】
また、請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の回転式圧縮機において、バランスウェイト(40)が電動機(30)の回転子(32)に固定されるように構成されていることを特徴としている。
【0022】
この請求項5の発明では、バランスウェイト(40)と回転子(32)とが確実に密着するため、バランスウェイト(40)と回転子(32)との間へのガス冷媒や潤滑油の進入が確実に防止される。したがって、この部分において、ガス冷媒や潤滑油の流れがより乱れにくくなる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】
この実施形態はスクロール圧縮機に関するものである。このスクロール圧縮機は、例えば、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う空気調和装置等の冷凍装置の冷媒回路において、蒸発器から吸入した低圧の冷媒を圧縮して昇圧し、凝縮器へ吐出するのに用いられる。
【0025】
図1は、このスクロール圧縮機(1) の断面構造を示している。このスクロール圧縮機(1) は、図1に示すように、ケーシング(10)の内部に、圧縮機構(20)と、該圧縮機構(20)を駆動する駆動機構としての電動機(30)とを備えている。そして、圧縮機構(20)がケーシング(10)内の上部側に、電動機(30)がケーシング(10)内の下部側に配設されている。
【0026】
ケーシング(10)は、縦長の円筒状に形成された胴部(11)と、該胴部(11)の上下両端に固定された上部鏡板(12)及び下部鏡板(13)とから構成されている。上部鏡板(12)は、胴部(11)の上端に固定された後述するフレーム(23)に固定されている。また、下部鏡板(13)は、胴部(11)の下端部に嵌合した状態で固定されている。
【0027】
このケーシング(10)には、上部鏡板(12)を貫通して吸入管(14)が設けられている。胴部(11)の中央よりも少し上方の位置には、該胴部(11)を貫通する吐出管(15)がケーシング(10)の内外に連通するように設けられている。また、上記ケーシング(10)の下部には、所定量の潤滑油が貯留されるようになっている(図示せず)。
【0028】
電動機(30)は、ケーシング(10)の胴部(11)に固定された固定子(31)と、該固定子(31)の内側に配置された回転子(32)と、該回転子(32)に固定された駆動軸(33)とから構成されている。この駆動軸(33)は、上端部(33a) が上記圧縮機構(20)に連結されている。また、駆動軸(33)の下端部は、ケーシング(10)の胴部(11)の下端部に固定された軸受部材(34)に回転可能に支持されている。
【0029】
上記圧縮機構(20)は、固定スクロール(21)と可動スクロール(22)とフレーム(23)とを備えている。フレーム(23)は、上述したようにケーシング(10)の胴部(11)に固定されている。
【0030】
上記固定スクロール(21)は、鏡板(21a) と、該鏡板(21a) の下面に形成された渦巻き状(インボリュート状)のラップ(21b) とから構成されている。この固定スクロール(21)の鏡板(21a) は、その周縁部において上記フレーム(23)に固定され、該フレーム(23)と一体化している。上記可動スクロール(22)は、鏡板(22a) と、該鏡板(22a) の上面に形成された渦巻き状(インボリュート状)のラップ(22b) とから構成されている。
【0031】
可動スクロール(22)は、固定スクロール(21)とフレーム(23)の間に配置されている。また、上記可動スクロール(22)の鏡板(22a) とフレーム(23)との間には、該可動スクロール(23)が固定スクロール(21)に対して公転のみ行うように、オルダム継手などの自転阻止部材(24)が設けられている。
【0032】
固定スクロール(21)のラップ(21b) と可動スクロール(22)のラップ(22b) とは、互いに噛合している。そして、固定スクロール(21)の鏡板(21a) と可動スクロール(22)の鏡板(22a) との間には、両ラップ(21b,22b) の接触部の間が圧縮室(25)として構成されている。この圧縮室(25)は、可動スクロール(22)が駆動軸(33)を中心として公転するのに伴って、両ラップ(21b,22b) 間の容積が中心に向かって収縮する際に、冷媒を圧縮するように構成されている。
【0033】
上記固定スクロール(21)の鏡板(21a) には、上記圧縮室(25)の周縁部に低圧冷媒の吸込口(21c) が形成され、可動スクロール(22)の鏡板(22a) には、圧縮室(25)の中央部に高圧冷媒の吐出口(22c) が形成されている。冷媒の吸込口(21c) には、上記ケーシング(10)の上部鏡板(12)に固定された吸入管(14)が接続され、該吸入管(14)は、図示しない冷媒回路の蒸発器と接続されている。
【0034】
上記可動スクロール(22)の鏡板(22a) の下面の中央部には、駆動軸(33)の上端部(33a) が連結されるボス(22d) が形成されている。駆動軸(33)は、その上端部(33a) が該駆動軸(33)の回転中心から偏心した偏心部になっており、該偏心部(33a) のすぐ下方の位置で上記フレーム(23)に回転可能に支持されている。なお、このボス(22d) の周囲に配置されてフレーム(23)の内孔(23a) と嵌合しているのはシールリング(26)であり、この内孔(23a) に導入される高圧のガス冷媒がこのシールリング(26)よりも外周側へは漏れないようにするとともに、該ガス冷媒の高圧圧力の作用で可動スクロール(22)を固定スクロール(21)に圧接させるようにしている。
【0035】
上記駆動軸(33)には、可動スクロール(22)の吐出口(22c) からの高圧冷媒をフレーム(23)の下方の空間へ案内する吐出路(27)が形成されている。この吐出路(27)は、その下端が、圧縮機モータ(30)の下方の位置で開口している。上記吐出路(27)から流出した高圧のガス冷媒は、ケーシング(10)内に充満した後、上記胴部(11)に設けられている吐出管(15)から、図示しない冷媒配管を介して冷媒回路の凝縮器に供給される。
【0036】
上記駆動軸(33)には、給油ポンプ(28)と給油路(33b) とが設けられている。給油ポンプ(28)は駆動軸(33)の下端部に設けられ、ケーシング(10)内の下部に貯留する図示しない潤滑油を該駆動軸(33)の回転に伴って汲み上げるように構成されている。そして、給油路(33b) は、駆動軸(33)内を上下方向に延びるとともに、給油ポンプ(28)が汲み上げた潤滑油を各摺動部分へ供給するように、各部に設けられた給油口と連通している。
【0037】
一方、上記駆動軸(33)には、該駆動軸(33)と一体回転してこの圧縮機(1) の回転系の動的な質量バランスをとるバランスウェイト(40)が装着されている。該バランスウェイト(40)は、電動機(30)の上側に配置された上部バランスウェイト(40A)と、該電動機(30)の下側に配置された下部バランスウェイト(40B) とから構成されている。これら2つのバランスウェイト(40A,40B) は、厚さなどの細部の寸法が異なるものの、構造は互いに同一である。
【0038】
上記各バランスウェイト(40A,40B) は、平面図である図2と、断面構造を表す斜視図である図3に示しているように、全体が円環状に形成されるとともに、周方向の一部分が中実に、他の一部分が中空に形成されている。具体的に、バランスウェイト(40A,40B) は、質量の重い中実部(41)と質量の軽い中空部(42)とを備え、これらの中実部(41)及び中空部(42)が中空成形などの製造方法によって一体的に形成されている。また、バランスウェイト(40)は、一部が開口した中空部(42)をカバーなどの板金部品を用いて覆う構成にしてもよい。
【0039】
上記バランスウェイト(40A,40B) は、中空部(42)の径方向内周側で駆動軸(33)に嵌合する内周壁(42a) と、中空部(42)の径方向外周側の外周壁(42b) と、中空部(42)の軸方向両端側の端壁(42c,42d) とを有している。そして、上記中空部(42)は、内周壁(42a) 、外周壁(42b) 及び端壁(42c,42d) により、四方を取り囲まれて閉塞されている。
【0040】
上記バランスウェイト(40A,40B) は、端壁(42d) が電動機(30)の回転子(32)の端面に密接するように構成されている。このため、バランスウェイト(40A,40B) は、回転子(32)の端面(具体的にはエンドプレート(35))にボルトで固定されている。バランスウェイト(40A,40B) には、このボルトを通すために、例えば周方向の複数箇所にボルト装着孔(43)が形成されている。この構成において、上記ボルトには六角穴付ボルトを使用し、ボルト装着孔(43)には六角穴付ボルトの頭部をバランスウェイト(40)の中に埋没させるための座ぐり部(43a) を形成することにより、バランスウェイト(40)の表面の凹凸をなくすことができる。
【0041】
−運転動作−
次に、このスクロール圧縮機(1) の運転動作について説明する。
【0042】
まず、電動機(33)を駆動すると、固定子(31)に対して回転子(32)が回転し、それによって駆動軸(33)が回転する。駆動軸(33)が回転すると、偏心部(33a) が駆動軸(33)の回転中心の周りを公転し、それに伴って可動スクロール(22)が自転はせずに固定スクロール(21)に対して公転のみを行う。このことにより、吸入配管(14)から圧縮室(25)の周縁部に低圧の冷媒が吸引されて、該冷媒が圧縮室(25)の容積変化に伴って圧縮される。この冷媒は、圧縮の作用で高圧になって、該圧縮室(25)の中央部の吐出口(21d) から吐出路(27)を流れてケーシング(10)内におけるフレーム(23)よりも下方の空間に充満する。そして、この冷媒が吐出管(15)から吐出された後、冷媒回路において凝縮、膨張、蒸発の各行程を経て、再度吸入管(14)から吸入されて圧縮される作用が繰り返される。
【0043】
一方、運転時には、ケーシング(10)内に貯留された潤滑油が、給油ポンプ(28)により、駆動軸(33)内の給油路(33b) を通って、駆動軸(33)の軸受け部や固定スクロール(21)と可動スクロール(22)の摺動面などの摺動部分に供給される。これらの摺動部分を潤滑した潤滑油は、ケーシング(10)内に飛散し、ミスト状になってケーシング内の高圧のガス冷媒中に散在する。
【0044】
この実施形態では、バランスウェイト(40)を円環状に形成しているため、運転時にガス冷媒や潤滑油がバランスウェイト(40)の回転抵抗になるのを防止でき、バランスウェイト(40)の周囲でこれらガス冷媒や潤滑油の流れが大きく乱れることはない。また、バランスウェイト(40)の中空部(42)が、内周壁(42a) 、外周壁(42b) 、及び両方の端壁(42c,42d) によって四方から閉塞されているため、圧縮機の運転中にガス冷媒や潤滑油が中空部(42)の中に入るのも防止できる。さらに、バランスウェイト(40)が電動機(30)の回転子(32)の端面に密着しており、特にバランスウェイト(40)を固定子(32)にボルトで固定しているため、運転時に該バランスウェイト(40)と回転子(32)との間にガス冷媒や潤滑油が進入することも防止できる。
【0045】
−実施形態の効果−
このように、本実施形態によれば、バランスウェイト(40)を円環状に形成するとともに中空部(42)を密閉し、しかも該バランスウェイト(40)を固定子(32)に密着させたことにより、ガス冷媒や潤滑油がバランスウェイト(40)の回転抵抗になるのを防止し、該バランスウェイト(40)の周囲でガス冷媒や潤滑油の流れを乱さないようにしているので、運転時における撹拌損失を低減でき、圧縮機の効率が低下するのを防止できる。
【0046】
また、上記バランスウェイト(40)の一部分を中空に、他の一部分を中実に形成しているため、該バランスウェイト(40)の材質を一部だけ変えたりしなくても、全体を中空成形したり、一部に板金加工品を用いたりすることによってバランスウェイト(40)を簡単に形成できる。このようにバランスウェイト(40)を簡単な構成にすることができるので、コストアップも防止できる。
【0047】
さらに、バランスウェイト(40)の一部の材質を変える構成を採用した従来の技術では、低比重部分の質量分だけ高比重部分の質量を増やす必要があるのでバランスウェイト(40)が大型になるが、本実施形態では上記低比重部分に相当する部分が中空であり、この部分の質量が極めて小さいため、高比重部分に相当する中実部を実質的に大きくする必要がない。したがって、バランスウェイト(40)の大型化も抑えられる。
【0048】
−実施形態の変形例−
(変形例1)
上記バランスウェイト(40)は、図4に示すように形成してもよい。この例では、バランスウェイト(40)の中空部(42)は、軸方向の一端側が閉塞される一方、他端側が開放されている。
【0049】
具体的に、バランスウェイト(40)は、中空部(42)の径方向内周側で駆動軸(33)に嵌合する内周壁(42a) と、中空部(42)の径方向外周側の外周壁(42b) と、中空部(42)の軸方向一端側の端壁(42c) とを有している。これにより、中空部(42)は、内周壁(42a) 、外周壁(42b) 及び端壁(42c) により三方が閉塞される一方、図の下方側(軸方向他端側)が開口している。
【0050】
このバランスウェイト(40)は、上記外周壁(42b) が、中空部(42)の開放側端部において電動機(30)の回転子(32)の端面(エンドプレート(35))に密接するように構成されている。こうすることにより、該バランスウェイト(40)の中空部(42)は、回転子(32)の端面によって閉塞されている。
【0051】
したがって、この変形例においてもガス冷媒や潤滑油がバランスウェイト(40)の回転抵抗になることはないので、運転時における撹拌損失を低減し、圧縮機(1) の効率低下を防止できる。また、この実施形態ではバランスウェイト(40)が中空部(42)の軸方向一端側において開口しているので、該バランスウェイト(40)を図1〜図3の実施形態よりも簡単な構成にすることができる。したがって、圧縮機(1) の製造コストを抑える効果をより高めることができる。
【0052】
(変形例2)
図1から図4の例では、バランスウェイト(40)を電動機の回転子(32)に固定するようにしているが、バランスウェイト(40)は駆動軸(33)に固定するようにしてもよい。
【0053】
この場合、図5に示すように、バランスウェイト(40)の内周壁(42a) における軸方向の一端部(44)を厚肉に形成し、この厚肉の部分(44)においてバランスウェイト(40)を駆動軸(33)に焼き嵌めすることができる。この場合、キーとキー溝などを位置固定手段に用いて、バランスウェイト(40)を駆動軸(33)に対して位置決めするとよい。このように構成しても、図1から図4の例と同様、ガス冷媒や潤滑油がバランスウェイト(40)の回転抵抗になることを防止できるので、運転時における撹拌損失を低減し、圧縮機(1) の効率低下を防止できる。
【0054】
【発明のその他の実施の形態】
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0055】
例えば、上記実施形態では本発明をスクロール圧縮機に適用した例について説明したが、本発明は、回転ピストン式の圧縮機構を有するロータリー圧縮機や、揺動ピストン式の圧縮機構を有するスイング圧縮機など、その他の形式の回転式圧縮機に適用することもできる。
【0056】
また、上記バランスウェイト(40)は必ずしも電動機(30)の上下両側に設ける必要はなく、上下いずれか一方のみに設けてもよい。
【0057】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、バランスウェイト(40)の全体を円環状にしているため、運転時における撹拌損失を低減でき、圧縮機の効率が低下するのを防止できる。また、上記バランスウェイト(40)の一部分を中空に、他の一部分を中実に形成しているため、該バランスウェイト(40)の材質を一部だけ変えたりしなくても、中空成形や板金加工部品によってバランスウェイト(40)を簡単に形成できる。したがって、バランスウェイト(40)を簡単な構成にすることができるので、コストアップも防止できる。
【0058】
また、バランスウェイト(40)の一部の材質を変える従来の構成では、低比重部分の質量分だけ高比重部分の質量を増やす必要があるので、バランスウェイト(40)が大型になるが、本発明では上記低比重部分に相当する部分が中空であり、この部分の質量が微少であるため、バランスウェイト(40)の大型化も抑えられる。
【0059】
また、請求項2に記載の発明によれば、バランスウェイト(40)の内周壁(42a) 、外周壁(42b) 及び両端壁(42c,42d) により中空部(42)を閉塞したことにより、圧縮機の運転中にガス冷媒や潤滑油が中空部(42)の中に入らないようにしているので、ガス冷媒や潤滑油の流れが乱れるのを抑えて撹拌損失を確実に低減することができる。また、このことにより、圧縮機の効率低下を確実に防止できる。
【0060】
また、請求項3に記載の発明によれば、バランスウェイト(40)を電動機(30)の回転子(32)の端面に密着させるようにしたことにより、回転子(32)とバランスウェイト(40)の間へのガス冷媒や潤滑油の進入を阻止して撹拌損失をさらに確実に低減できるので、圧縮機の効率低下をより確実に防止できる。
【0061】
また、請求項4に記載の発明によれば、請求項3の発明と同様にバランスウェイト(40)を電動機(30)の回転子(32)の端面に密着させたことにより撹拌損失を確実に低減できるので、圧縮機の効率低下を確実に防止できる。また、この発明では、バランスウェイト(40)が中空部(42)の軸方向の他端側で開口する形状であるため、バランスウェイト(40)をさらに簡単な構造にすることができ、コストを抑える効果をよりいっそう高められる。
【0062】
また、請求項5に記載の発明によれば、バランスウェイト(40)を電動機(30)の回転子(32)に固定することにより撹拌損失をより確実に低減できるので、圧縮機の効率低下をさらに確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るスクロール圧縮機の断面構造図である。
【図2】バランスウェイトの平面図である。
【図3】バランスウェイトの中央断面斜視図である。
【図4】バランスウェイトの第1の変形例を示す中央断面斜視図である。
【図5】バランスウェイトの第2の変形例を示す中央断面斜視図である。
【符号の説明】
(1) スクロール圧縮機
(10) ケーシング
(20) 圧縮機構
(30) 電動機
(31) 固定子
(32) 回転子
(33) 駆動軸
(40) バランスウェイト
(41) 中実部
(42) 中空部
(42a) 内周壁
(42b) 外周壁
(42c,42d) 端壁
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転式圧縮機に関し、特に、回転系の動的な質量バランスをとるために設けられるバランスウェイトの構造に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、回転式圧縮機は、例えば蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路において冷媒を圧縮するのに用いられている。回転式圧縮機では、一般に、密閉型のケーシング内に、圧縮機構と、該圧縮機構を駆動する電動機とが収納されている。
【0003】
この種の回転式圧縮機としては、回転ピストン式の圧縮機構を採用したロータリ圧縮機、揺動ピストン式の圧縮機構を採用したスイング圧縮機、あるいはスクロール式の圧縮機構を採用したスクロール圧縮機などがよく知られている。回転ピストン式/揺動ピストン式の圧縮機構は、円筒状の回転ピストン/揺動ピストンが、円筒状のシリンダ内で該シリンダの内周面に内接しながら公転(周回軌道上を旋回)するように構成されている。また、スクロール式の圧縮機構は、渦巻き状のラップを有する可動スクロールが、同じく渦巻き状のラップを有する固定スクロールと噛み合った状態で、自転をせずに公転するように構成されている。
【0004】
これらの圧縮機構では、回転ピストン/揺動ピストンとシリンダとの間や、固定スクロールと可動スクロールとの間に形成される圧縮室の容積が変動することにより、冷媒の吸入、圧縮、吐出が繰り返される。
【0005】
上記各圧縮機構では、回転ピストン、揺動ピストン、及び可動スクロールに上記の公転動作をさせるために、駆動機構と圧縮機構とを連結する駆動軸に偏心部を形成し、この偏心部の偏心回転運動を利用している。また、圧縮機構が上記の公転(偏心回転)動作を伴うため、上記圧縮機では、バランスウェイトにより回転系の動的な質量バランスをとるようにしている。このバランスウェイトは、例えば駆動軸に一体的に形成する場合や、電動機の回転子に固定する場合などがある。
【0006】
ところで、圧縮機の運転中は、ケーシングの内部にはガス冷媒が充満している。また、ケーシング内には圧縮機構や駆動機構の可動部分を潤滑するための潤滑油が貯留されており、運転中にはケーシング内に潤滑油が霧散する。このため、上記バランスウェイトが表面に凹凸を有する形状であると、運転中にガス冷媒や潤滑油がバランスウェイトの回転抵抗になるとともに、バランスウェイトの周囲でガス冷媒や潤滑油の流れが大きく乱れ、電動機の回転動力を損失してしまう。つまり、撹拌損失により圧縮機の効率が低下することになる。
【0007】
このような問題に対しては、バランスウェイトを比重が異なる材質により形成した2つの部品の組み合わせにするとともに、該バランスウェイトを凹凸のない円環状に形成し、かつその周方向の比重を異ならせることにより、回転系の質量バランスをとりながら撹拌損失を抑える技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開昭61−118579号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報に記載されたバランスウェイトは、比重の大きな材質の部品と比重の小さな材質の部品を組み合わせて形成しているので、構成が複雑になってしまう問題がある。また、このように構成が複雑になるため、コストアップも問題になる。
【0010】
本発明は、このような問題点に鑑みて創案されたものであり、その目的は、回転式圧縮機のバランスウェイトを簡単な構成にし、なおかつ撹拌損失を抑えられるようにすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、回転式圧縮機のバランスウェイト(40)を円環状に形成するとともに、その一部を中空にするようにしたものである。
【0012】
具体的に、請求項1に記載の発明は、ケーシング(10)内に、圧縮機構(20)と、該圧縮機構(20)を駆動する電動機(30)と、電動機(30)の駆動軸(33)と一体回転して回転系の動的な質量バランスをとるバランスウェイト(40)とを備えた回転式圧縮機を前提としている。
【0013】
そして、この回転式圧縮機は、上記バランスウェイト(40)の全体が円環状に形成されるとともに、その周方向の一部分が中実部(41)に、他の一部分が中空部(42)に形成されていることを特徴としている。
【0014】
この請求項1の発明では、バランスウェイト(40)が円環状に形成されているため、運転時にバランスウェイト(40)の周囲でガス冷媒や潤滑油の流れが大きく乱れることはなく、ガス冷媒や潤滑油がバランスウェイト(40)の回転抵抗になるのを防止できる。また、バランスウェイト(40)の一部分を中空に、他の一部分を中実に形成しているので、バランスウェイト(40)の全体が同一の材質であっても、回転系の動的な質量バランスをとることができる。
【0015】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の回転式圧縮機において、バランスウェイト(40)が、中空部(42)の径方向内周側で駆動軸(33)に嵌合する内周壁(42a) と、中空部(42)の径方向外周側の外周壁(42b) と、中空部(42)の軸方向両端側の端壁(42c,42d) とを有し、該中空部(42)が該内周壁(42a) 、外周壁(42b) 及び端壁(42c,42d) により閉塞されていることを特徴としている。
【0016】
この請求項2の発明では、円環状のバランスウェイト(40)の中空部(42)が、内周壁(42a) 、外周壁(42b) 、及び端壁(42c,42d) によって四方から閉塞されているため、圧縮機の運転中にガス冷媒や潤滑油が中空部(42)の中に入ったりすることはなく、バランスウェイト(40)の周囲でガス冷媒や潤滑油の流れが大きく乱れることもない。
【0017】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の回転式圧縮機において、バランスウェイト(40)の両端壁(42c,42d) の一方が電動機(30)の回転子(32)の端面に密接するように構成されていることを特徴としている。
【0018】
この請求項3の発明では、バランスウェイト(40)が電動機(30)の回転子(32)の端面に密着するため、運転時には、該バランスウェイト(40)と回転子(32)との間にガス冷媒や潤滑油が進入しない。このため、この部分においてもガス冷媒や潤滑油の流れが大きく乱れることはない。
【0019】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の回転式圧縮機において、バランスウェイト(40)が、中空部(42)の径方向内周側で駆動軸(33)に嵌合する内周壁(42a) と、中空部(42)の径方向外周側の外周壁(42b) と、中空部(42)の軸方向一端側の端壁(42c) とを有し、かつ、該中空部(42)が該内周壁(42a) 、外周壁(42b) 及び端壁(42c) により閉塞される一方、中空部(42)の軸方向他端側は開放されており、上記バランスウェイト(40)の外周壁(42b) が中空部(42)の開放側端部において電動機(30)の回転子(32)の端面に密接するように構成されていることを特徴としている。
【0020】
この請求項4の発明においても、バランスウェイト(40)が電動機(30)の回転子(32)の端面に密着するため、運転時に該バランスウェイト(40)と回転子(32)との間にガス冷媒や潤滑油は進入しない。したがって、この部分においてガス冷媒や潤滑油の流れが大きく乱れるのを防止できる。
【0021】
また、請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の回転式圧縮機において、バランスウェイト(40)が電動機(30)の回転子(32)に固定されるように構成されていることを特徴としている。
【0022】
この請求項5の発明では、バランスウェイト(40)と回転子(32)とが確実に密着するため、バランスウェイト(40)と回転子(32)との間へのガス冷媒や潤滑油の進入が確実に防止される。したがって、この部分において、ガス冷媒や潤滑油の流れがより乱れにくくなる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】
この実施形態はスクロール圧縮機に関するものである。このスクロール圧縮機は、例えば、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う空気調和装置等の冷凍装置の冷媒回路において、蒸発器から吸入した低圧の冷媒を圧縮して昇圧し、凝縮器へ吐出するのに用いられる。
【0025】
図1は、このスクロール圧縮機(1) の断面構造を示している。このスクロール圧縮機(1) は、図1に示すように、ケーシング(10)の内部に、圧縮機構(20)と、該圧縮機構(20)を駆動する駆動機構としての電動機(30)とを備えている。そして、圧縮機構(20)がケーシング(10)内の上部側に、電動機(30)がケーシング(10)内の下部側に配設されている。
【0026】
ケーシング(10)は、縦長の円筒状に形成された胴部(11)と、該胴部(11)の上下両端に固定された上部鏡板(12)及び下部鏡板(13)とから構成されている。上部鏡板(12)は、胴部(11)の上端に固定された後述するフレーム(23)に固定されている。また、下部鏡板(13)は、胴部(11)の下端部に嵌合した状態で固定されている。
【0027】
このケーシング(10)には、上部鏡板(12)を貫通して吸入管(14)が設けられている。胴部(11)の中央よりも少し上方の位置には、該胴部(11)を貫通する吐出管(15)がケーシング(10)の内外に連通するように設けられている。また、上記ケーシング(10)の下部には、所定量の潤滑油が貯留されるようになっている(図示せず)。
【0028】
電動機(30)は、ケーシング(10)の胴部(11)に固定された固定子(31)と、該固定子(31)の内側に配置された回転子(32)と、該回転子(32)に固定された駆動軸(33)とから構成されている。この駆動軸(33)は、上端部(33a) が上記圧縮機構(20)に連結されている。また、駆動軸(33)の下端部は、ケーシング(10)の胴部(11)の下端部に固定された軸受部材(34)に回転可能に支持されている。
【0029】
上記圧縮機構(20)は、固定スクロール(21)と可動スクロール(22)とフレーム(23)とを備えている。フレーム(23)は、上述したようにケーシング(10)の胴部(11)に固定されている。
【0030】
上記固定スクロール(21)は、鏡板(21a) と、該鏡板(21a) の下面に形成された渦巻き状(インボリュート状)のラップ(21b) とから構成されている。この固定スクロール(21)の鏡板(21a) は、その周縁部において上記フレーム(23)に固定され、該フレーム(23)と一体化している。上記可動スクロール(22)は、鏡板(22a) と、該鏡板(22a) の上面に形成された渦巻き状(インボリュート状)のラップ(22b) とから構成されている。
【0031】
可動スクロール(22)は、固定スクロール(21)とフレーム(23)の間に配置されている。また、上記可動スクロール(22)の鏡板(22a) とフレーム(23)との間には、該可動スクロール(23)が固定スクロール(21)に対して公転のみ行うように、オルダム継手などの自転阻止部材(24)が設けられている。
【0032】
固定スクロール(21)のラップ(21b) と可動スクロール(22)のラップ(22b) とは、互いに噛合している。そして、固定スクロール(21)の鏡板(21a) と可動スクロール(22)の鏡板(22a) との間には、両ラップ(21b,22b) の接触部の間が圧縮室(25)として構成されている。この圧縮室(25)は、可動スクロール(22)が駆動軸(33)を中心として公転するのに伴って、両ラップ(21b,22b) 間の容積が中心に向かって収縮する際に、冷媒を圧縮するように構成されている。
【0033】
上記固定スクロール(21)の鏡板(21a) には、上記圧縮室(25)の周縁部に低圧冷媒の吸込口(21c) が形成され、可動スクロール(22)の鏡板(22a) には、圧縮室(25)の中央部に高圧冷媒の吐出口(22c) が形成されている。冷媒の吸込口(21c) には、上記ケーシング(10)の上部鏡板(12)に固定された吸入管(14)が接続され、該吸入管(14)は、図示しない冷媒回路の蒸発器と接続されている。
【0034】
上記可動スクロール(22)の鏡板(22a) の下面の中央部には、駆動軸(33)の上端部(33a) が連結されるボス(22d) が形成されている。駆動軸(33)は、その上端部(33a) が該駆動軸(33)の回転中心から偏心した偏心部になっており、該偏心部(33a) のすぐ下方の位置で上記フレーム(23)に回転可能に支持されている。なお、このボス(22d) の周囲に配置されてフレーム(23)の内孔(23a) と嵌合しているのはシールリング(26)であり、この内孔(23a) に導入される高圧のガス冷媒がこのシールリング(26)よりも外周側へは漏れないようにするとともに、該ガス冷媒の高圧圧力の作用で可動スクロール(22)を固定スクロール(21)に圧接させるようにしている。
【0035】
上記駆動軸(33)には、可動スクロール(22)の吐出口(22c) からの高圧冷媒をフレーム(23)の下方の空間へ案内する吐出路(27)が形成されている。この吐出路(27)は、その下端が、圧縮機モータ(30)の下方の位置で開口している。上記吐出路(27)から流出した高圧のガス冷媒は、ケーシング(10)内に充満した後、上記胴部(11)に設けられている吐出管(15)から、図示しない冷媒配管を介して冷媒回路の凝縮器に供給される。
【0036】
上記駆動軸(33)には、給油ポンプ(28)と給油路(33b) とが設けられている。給油ポンプ(28)は駆動軸(33)の下端部に設けられ、ケーシング(10)内の下部に貯留する図示しない潤滑油を該駆動軸(33)の回転に伴って汲み上げるように構成されている。そして、給油路(33b) は、駆動軸(33)内を上下方向に延びるとともに、給油ポンプ(28)が汲み上げた潤滑油を各摺動部分へ供給するように、各部に設けられた給油口と連通している。
【0037】
一方、上記駆動軸(33)には、該駆動軸(33)と一体回転してこの圧縮機(1) の回転系の動的な質量バランスをとるバランスウェイト(40)が装着されている。該バランスウェイト(40)は、電動機(30)の上側に配置された上部バランスウェイト(40A)と、該電動機(30)の下側に配置された下部バランスウェイト(40B) とから構成されている。これら2つのバランスウェイト(40A,40B) は、厚さなどの細部の寸法が異なるものの、構造は互いに同一である。
【0038】
上記各バランスウェイト(40A,40B) は、平面図である図2と、断面構造を表す斜視図である図3に示しているように、全体が円環状に形成されるとともに、周方向の一部分が中実に、他の一部分が中空に形成されている。具体的に、バランスウェイト(40A,40B) は、質量の重い中実部(41)と質量の軽い中空部(42)とを備え、これらの中実部(41)及び中空部(42)が中空成形などの製造方法によって一体的に形成されている。また、バランスウェイト(40)は、一部が開口した中空部(42)をカバーなどの板金部品を用いて覆う構成にしてもよい。
【0039】
上記バランスウェイト(40A,40B) は、中空部(42)の径方向内周側で駆動軸(33)に嵌合する内周壁(42a) と、中空部(42)の径方向外周側の外周壁(42b) と、中空部(42)の軸方向両端側の端壁(42c,42d) とを有している。そして、上記中空部(42)は、内周壁(42a) 、外周壁(42b) 及び端壁(42c,42d) により、四方を取り囲まれて閉塞されている。
【0040】
上記バランスウェイト(40A,40B) は、端壁(42d) が電動機(30)の回転子(32)の端面に密接するように構成されている。このため、バランスウェイト(40A,40B) は、回転子(32)の端面(具体的にはエンドプレート(35))にボルトで固定されている。バランスウェイト(40A,40B) には、このボルトを通すために、例えば周方向の複数箇所にボルト装着孔(43)が形成されている。この構成において、上記ボルトには六角穴付ボルトを使用し、ボルト装着孔(43)には六角穴付ボルトの頭部をバランスウェイト(40)の中に埋没させるための座ぐり部(43a) を形成することにより、バランスウェイト(40)の表面の凹凸をなくすことができる。
【0041】
−運転動作−
次に、このスクロール圧縮機(1) の運転動作について説明する。
【0042】
まず、電動機(33)を駆動すると、固定子(31)に対して回転子(32)が回転し、それによって駆動軸(33)が回転する。駆動軸(33)が回転すると、偏心部(33a) が駆動軸(33)の回転中心の周りを公転し、それに伴って可動スクロール(22)が自転はせずに固定スクロール(21)に対して公転のみを行う。このことにより、吸入配管(14)から圧縮室(25)の周縁部に低圧の冷媒が吸引されて、該冷媒が圧縮室(25)の容積変化に伴って圧縮される。この冷媒は、圧縮の作用で高圧になって、該圧縮室(25)の中央部の吐出口(21d) から吐出路(27)を流れてケーシング(10)内におけるフレーム(23)よりも下方の空間に充満する。そして、この冷媒が吐出管(15)から吐出された後、冷媒回路において凝縮、膨張、蒸発の各行程を経て、再度吸入管(14)から吸入されて圧縮される作用が繰り返される。
【0043】
一方、運転時には、ケーシング(10)内に貯留された潤滑油が、給油ポンプ(28)により、駆動軸(33)内の給油路(33b) を通って、駆動軸(33)の軸受け部や固定スクロール(21)と可動スクロール(22)の摺動面などの摺動部分に供給される。これらの摺動部分を潤滑した潤滑油は、ケーシング(10)内に飛散し、ミスト状になってケーシング内の高圧のガス冷媒中に散在する。
【0044】
この実施形態では、バランスウェイト(40)を円環状に形成しているため、運転時にガス冷媒や潤滑油がバランスウェイト(40)の回転抵抗になるのを防止でき、バランスウェイト(40)の周囲でこれらガス冷媒や潤滑油の流れが大きく乱れることはない。また、バランスウェイト(40)の中空部(42)が、内周壁(42a) 、外周壁(42b) 、及び両方の端壁(42c,42d) によって四方から閉塞されているため、圧縮機の運転中にガス冷媒や潤滑油が中空部(42)の中に入るのも防止できる。さらに、バランスウェイト(40)が電動機(30)の回転子(32)の端面に密着しており、特にバランスウェイト(40)を固定子(32)にボルトで固定しているため、運転時に該バランスウェイト(40)と回転子(32)との間にガス冷媒や潤滑油が進入することも防止できる。
【0045】
−実施形態の効果−
このように、本実施形態によれば、バランスウェイト(40)を円環状に形成するとともに中空部(42)を密閉し、しかも該バランスウェイト(40)を固定子(32)に密着させたことにより、ガス冷媒や潤滑油がバランスウェイト(40)の回転抵抗になるのを防止し、該バランスウェイト(40)の周囲でガス冷媒や潤滑油の流れを乱さないようにしているので、運転時における撹拌損失を低減でき、圧縮機の効率が低下するのを防止できる。
【0046】
また、上記バランスウェイト(40)の一部分を中空に、他の一部分を中実に形成しているため、該バランスウェイト(40)の材質を一部だけ変えたりしなくても、全体を中空成形したり、一部に板金加工品を用いたりすることによってバランスウェイト(40)を簡単に形成できる。このようにバランスウェイト(40)を簡単な構成にすることができるので、コストアップも防止できる。
【0047】
さらに、バランスウェイト(40)の一部の材質を変える構成を採用した従来の技術では、低比重部分の質量分だけ高比重部分の質量を増やす必要があるのでバランスウェイト(40)が大型になるが、本実施形態では上記低比重部分に相当する部分が中空であり、この部分の質量が極めて小さいため、高比重部分に相当する中実部を実質的に大きくする必要がない。したがって、バランスウェイト(40)の大型化も抑えられる。
【0048】
−実施形態の変形例−
(変形例1)
上記バランスウェイト(40)は、図4に示すように形成してもよい。この例では、バランスウェイト(40)の中空部(42)は、軸方向の一端側が閉塞される一方、他端側が開放されている。
【0049】
具体的に、バランスウェイト(40)は、中空部(42)の径方向内周側で駆動軸(33)に嵌合する内周壁(42a) と、中空部(42)の径方向外周側の外周壁(42b) と、中空部(42)の軸方向一端側の端壁(42c) とを有している。これにより、中空部(42)は、内周壁(42a) 、外周壁(42b) 及び端壁(42c) により三方が閉塞される一方、図の下方側(軸方向他端側)が開口している。
【0050】
このバランスウェイト(40)は、上記外周壁(42b) が、中空部(42)の開放側端部において電動機(30)の回転子(32)の端面(エンドプレート(35))に密接するように構成されている。こうすることにより、該バランスウェイト(40)の中空部(42)は、回転子(32)の端面によって閉塞されている。
【0051】
したがって、この変形例においてもガス冷媒や潤滑油がバランスウェイト(40)の回転抵抗になることはないので、運転時における撹拌損失を低減し、圧縮機(1) の効率低下を防止できる。また、この実施形態ではバランスウェイト(40)が中空部(42)の軸方向一端側において開口しているので、該バランスウェイト(40)を図1〜図3の実施形態よりも簡単な構成にすることができる。したがって、圧縮機(1) の製造コストを抑える効果をより高めることができる。
【0052】
(変形例2)
図1から図4の例では、バランスウェイト(40)を電動機の回転子(32)に固定するようにしているが、バランスウェイト(40)は駆動軸(33)に固定するようにしてもよい。
【0053】
この場合、図5に示すように、バランスウェイト(40)の内周壁(42a) における軸方向の一端部(44)を厚肉に形成し、この厚肉の部分(44)においてバランスウェイト(40)を駆動軸(33)に焼き嵌めすることができる。この場合、キーとキー溝などを位置固定手段に用いて、バランスウェイト(40)を駆動軸(33)に対して位置決めするとよい。このように構成しても、図1から図4の例と同様、ガス冷媒や潤滑油がバランスウェイト(40)の回転抵抗になることを防止できるので、運転時における撹拌損失を低減し、圧縮機(1) の効率低下を防止できる。
【0054】
【発明のその他の実施の形態】
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0055】
例えば、上記実施形態では本発明をスクロール圧縮機に適用した例について説明したが、本発明は、回転ピストン式の圧縮機構を有するロータリー圧縮機や、揺動ピストン式の圧縮機構を有するスイング圧縮機など、その他の形式の回転式圧縮機に適用することもできる。
【0056】
また、上記バランスウェイト(40)は必ずしも電動機(30)の上下両側に設ける必要はなく、上下いずれか一方のみに設けてもよい。
【0057】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、バランスウェイト(40)の全体を円環状にしているため、運転時における撹拌損失を低減でき、圧縮機の効率が低下するのを防止できる。また、上記バランスウェイト(40)の一部分を中空に、他の一部分を中実に形成しているため、該バランスウェイト(40)の材質を一部だけ変えたりしなくても、中空成形や板金加工部品によってバランスウェイト(40)を簡単に形成できる。したがって、バランスウェイト(40)を簡単な構成にすることができるので、コストアップも防止できる。
【0058】
また、バランスウェイト(40)の一部の材質を変える従来の構成では、低比重部分の質量分だけ高比重部分の質量を増やす必要があるので、バランスウェイト(40)が大型になるが、本発明では上記低比重部分に相当する部分が中空であり、この部分の質量が微少であるため、バランスウェイト(40)の大型化も抑えられる。
【0059】
また、請求項2に記載の発明によれば、バランスウェイト(40)の内周壁(42a) 、外周壁(42b) 及び両端壁(42c,42d) により中空部(42)を閉塞したことにより、圧縮機の運転中にガス冷媒や潤滑油が中空部(42)の中に入らないようにしているので、ガス冷媒や潤滑油の流れが乱れるのを抑えて撹拌損失を確実に低減することができる。また、このことにより、圧縮機の効率低下を確実に防止できる。
【0060】
また、請求項3に記載の発明によれば、バランスウェイト(40)を電動機(30)の回転子(32)の端面に密着させるようにしたことにより、回転子(32)とバランスウェイト(40)の間へのガス冷媒や潤滑油の進入を阻止して撹拌損失をさらに確実に低減できるので、圧縮機の効率低下をより確実に防止できる。
【0061】
また、請求項4に記載の発明によれば、請求項3の発明と同様にバランスウェイト(40)を電動機(30)の回転子(32)の端面に密着させたことにより撹拌損失を確実に低減できるので、圧縮機の効率低下を確実に防止できる。また、この発明では、バランスウェイト(40)が中空部(42)の軸方向の他端側で開口する形状であるため、バランスウェイト(40)をさらに簡単な構造にすることができ、コストを抑える効果をよりいっそう高められる。
【0062】
また、請求項5に記載の発明によれば、バランスウェイト(40)を電動機(30)の回転子(32)に固定することにより撹拌損失をより確実に低減できるので、圧縮機の効率低下をさらに確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るスクロール圧縮機の断面構造図である。
【図2】バランスウェイトの平面図である。
【図3】バランスウェイトの中央断面斜視図である。
【図4】バランスウェイトの第1の変形例を示す中央断面斜視図である。
【図5】バランスウェイトの第2の変形例を示す中央断面斜視図である。
【符号の説明】
(1) スクロール圧縮機
(10) ケーシング
(20) 圧縮機構
(30) 電動機
(31) 固定子
(32) 回転子
(33) 駆動軸
(40) バランスウェイト
(41) 中実部
(42) 中空部
(42a) 内周壁
(42b) 外周壁
(42c,42d) 端壁
Claims (5)
- ケーシング(10)内に、圧縮機構(20)と、該圧縮機構(20)を駆動する電動機(30)と、電動機(30)の駆動軸(33)と一体回転して回転系の動的な質量バランスをとるバランスウェイト(40)とを備えた回転式圧縮機であって、
上記バランスウェイト(40)は、全体が円環状に形成されるとともに、周方向の一部分が中実部(41)に、他の一部分が中空部(42)に形成されていることを特徴とする回転式圧縮機。 - 請求項1に記載の回転式圧縮機において、
バランスウェイト(40)は、中空部(42)の径方向内周側で駆動軸(33)に嵌合する内周壁(42a) と、中空部(42)の径方向外周側の外周壁(42b) と、中空部(42)の軸方向両端側の端壁(42c,42d) とを有し、
該中空部(42)が該内周壁(42a) 、外周壁(42b) 及び端壁(42c,42d) により閉塞されていることを特徴とする回転式圧縮機。 - 請求項2に記載の回転式圧縮機において、
バランスウェイト(40)は、両端壁(42c,42d) の一方が電動機(30)の回転子(32)の端面に密接するように構成されていることを特徴とする回転式圧縮機。 - 請求項1に記載の回転式圧縮機において、
バランスウェイト(40)は、中空部(42)の径方向内周側で駆動軸(33)に嵌合する内周壁(42a) と、中空部(42)の径方向外周側の外周壁(42b) と、中空部(42)の軸方向一端側の端壁(42c) とを有し、
該中空部(42)が該内周壁(42a) 、外周壁(42b) 及び端壁(42c) により閉塞される一方、中空部(42)の軸方向他端側は開放されており、
上記バランスウェイト(40)は、上記外周壁(42b) が中空部(42)の開放側端部において電動機(30)の回転子(32)の端面に密接するように構成されていることを特徴とする回転式圧縮機。 - 請求項3または4に記載の回転式圧縮機において、
バランスウェイト(40)は、電動機(30)の回転子(32)に固定されるように構成されていることを特徴とする回転式圧縮機。
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