JP3123305B2 - ダイカストマシンの給湯装置および給湯方法 - Google Patents

ダイカストマシンの給湯装置および給湯方法

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JP3123305B2 JP14303193A JP14303193A JP3123305B2 JP 3123305 B2 JP3123305 B2 JP 3123305B2 JP 14303193 A JP14303193 A JP 14303193A JP 14303193 A JP14303193 A JP 14303193A JP 3123305 B2 JP3123305 B2 JP 3123305B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイカストマシンに溶
湯を供給する給湯装置および給湯方法に関し、特に溶湯
の供給精度の向上に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイカストマシンの給湯装置として、本
出願人は、特開平5−8012号公報に記載の装置を開
発した。この公報記載の装置は、溶湯を保持する保持炉
を加圧室と給湯室とに仕切り、給湯室に溶湯面の高さを
検出するレベルセンサを設けたものである。加圧室と給
湯室とは、下部において連通しており、給湯室は連通路
を介してダイカストマシンの射出スリーブと連通してい
る。加圧室内が気体によって加圧されることにより、溶
湯が加圧室内から給湯室に送り込まれるとともに連通路
を経てダイカストマシンの射出スリーブに移送される。
この際、給湯室と射出スリーブとは共に大気に開放され
ているため、給湯室内の溶湯面の高さと連通路を経て射
出スリーブに移送される溶湯の溶湯面の高さとは同じに
なる。したがって、給湯室内の溶湯面の高さを検出する
ことにより、連通路内および射出スリーブ内の溶湯面の
高さを知ることができる。その結果、連通路および射出
スリーブ内への溶湯の供給状態を精度良く把握できる。
【0003】連通路における溶湯面の高さを把握するこ
とにより、溶湯の射出スリーブへの供給準備段階におい
て、連通路内の溶湯面を高い位置に維持し続けることが
でき、連通路内の詰まりの発生を回避し得る。溶湯面の
高さが低かったり、あるいは、射出スリーブへの溶湯の
供給毎に溶湯面の高さが変わると、連通路内面の大気と
の接触部分が多くなり、その頻度も高くなる。連通路内
を溶湯が上下する際、溶湯の一部は壁面に残留するた
め、その残留した溶湯が大気により酸化され、酸化皮膜
が形成される。この酸化皮膜の形成が重なると連通路を
閉塞することとなる。そのため、溶湯面を高い位置に維
持し、酸化物による詰まりを回避するのである。また、
射出スリーブ内の溶湯面の高さを把握することにより、
射出スリーブ内に溶湯が適正に供給されたか否かを把握
することができ、射出スリーブ内への溶湯の供給精度が
高くなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報記載
の装置においては、給湯室の溶湯面の高さが検出され、
その検出された高さが射出スリーブ内もしくは連通路内
の溶湯面の高さであるとみなされる。そのため、連通路
内に溶湯の酸化物等溶湯の流れを阻害する物が付着して
いると、射出スリーブ内もしくは連通路内の溶湯面の高
さが正しく検出されない場合がある。付着物等によって
溶湯の円滑な移送が妨げられ、給湯室内の溶湯面高さの
上昇に射出スリーブ内もしくは連通路内の溶湯面高さの
上昇が追随できなくなるためである。そのような場合、
給湯室の溶湯面高さを基準に溶湯の移送制御タイミング
等を決定すると、必要な溶湯量が射出スリーブに供給さ
れない場合があり、正常な製品が得られないことがあ
る。また、上記装置の如く、給湯室内の溶湯面の高さを
検出することにより連通路内あるいは射出スリーブ内の
溶湯面の高さを知る機構は、電磁ポンプあるいは吸引等
によって射出スリーブ内に溶湯が移送される給湯装置に
は適用できない。給湯室内の溶湯面高さと、連通路ある
いは射出スリーブ内の溶湯面の高さとが同じにはならな
いからである。そこで、本発明は、溶湯移送装置のいか
んを問わず溶湯を精度良く射出スリーブに供給し得る給
湯装置および給湯方法を得ることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、第1の発明は、溶湯を保持する保持炉と、ほぼ水平
な姿勢で設けられてダイカストマシンのキャビティと連
通する射出スリーブと、立上がり部を有して射出スリー
ブと保持炉とを連通させる連通路と、その連通路を経て
保持炉から射出スリーブへ溶湯を移送する溶湯移送装置
と、射出スリーブ内の溶湯を前記キャビティへ射出する
射出プランジャとを有するダイカストマシンの給湯装置
において、射出スリーブに供給された溶湯の溶湯面自体
の高さを検出するとともに、連通路の立上がり部内の溶
湯面自体の高さを検出する溶湯面高さ検出装置を設けた
ことを要旨とする。また、第2の発明は、第1の発明に
係るダイカストマシンの給湯装置において射出スリーブ
へ給湯するダイカストマシンの給湯方法において、(a)
射出スリーブへの目標給湯量とは無関係に、溶湯面が立
上がり部に位置するように予め設定された高さで溶湯が
連通路内に保持される給湯準備状態を実現するため、立
上がり部内の溶湯面自体の高さについての溶湯面高さ検
出装置による検出結果に基づいて前記溶湯移送装置を制
御することにより、前記保持炉から連通路へ溶湯を供給
する給湯準備工程と、(b) その準備完了後、射出スリー
ブに供給された溶湯の溶湯面自体の高さについての溶湯
面高さ検出装置による検出結果に基づき、目標給湯量と
等しい量で連通路から射出スリーブへ溶湯を供給する給
湯工程と、(c)その給湯完了後、射出プランジャを作動
させて射出スリーブと連通路とを遮断する遮断工程と、
(d) その遮断後、前記溶湯移送装置の溶湯移送条件を直
近の給湯準備工程と一致させることにより、前記連通路
内における溶湯の溶湯面を直近の給湯準備状態における
溶湯面に近い位置に戻す戻し工程とを含むことを要旨と
する。
【0006】なお、第1の発明における溶湯面高さ検出
装置には、溶湯面とセンサとが接触することによりその
高さを検出する接触式検出装置、あるいは溶湯面とセン
サとが接触せずに溶湯面高さを検出する非接触式検出装
置等を用いることができる。また、溶湯面高さ検出装置
は、射出スリーブに直接設けられてもよく、溶湯面検出
用窓等装置の一部のみが射出スリーブに設けられ、他の
部分が射出スリーブから離れた位置に設けられてもよ
く、あるいは、射出スリーブの外部から溶湯面の高さを
検出する場合には、装置全体が連通路から離れた位置に
設けられてもよい。溶湯面高さ検出装置に設けられる検
出器の数は、複数であってもよく、単数であってもよ
い。また、溶湯面高さ検出装置の位置は固定されていて
も良く、移動可能であってもよい。第の発明の構成要
素の一つである射出スリーブは、原則的に水平に設けら
れるが、必要に応じて水平に対して30°以下の角度で
傾斜させられてもよい。
【0007】
【作用】 上記第1の発明の装置では、 射出スリーブに溶
湯が供給される際の連通路の立上がり部内の溶湯面自体
の高さが検出されて射出スリーブへの溶湯供給準備時の
溶湯面の高さが把握されるとともに、溶湯が射出スリー
ブに供給された後の射出スリーブ内の溶湯面自体の高さ
が検出されて射出スリーブに供給された溶湯の量が正確
に把握される。
【0008】 射出スリーブ中の溶湯面自体の高さが検出
されるため、溶湯の移送制御が溶湯面自体の高さに基づ
いて行われる。したがって、溶湯が保持炉から射出スリ
ーブに供給される際に連通路内に溶湯の円滑な移送を妨
げる物が存在している場合であっても、射出スリーブ中
に必要な溶湯量が確実に供給される。また、溶湯供給準
備時の高さが検出される場合には、準備時の溶湯高さを
高い位置に設定することができて連通路内の酸化物等の
発生を回避することができる。さらに、一定の準備状態
から溶湯供給を開始できるため、溶湯移送装置の供給量
を毎回の溶湯移送毎に変更する必要がなく、溶湯の供給
精度が向上する。
【0009】前記第2の発明の方法では、給湯準備工程
により、射出スリーブへの目標給湯量とは無関係に、溶
湯面が立上がり部に位置するように予め設定された高さ
で溶湯が連通路内に保持される給湯準備状態が実現され
るために、立上がり部内の溶湯面自体の高さについての
溶湯面高さ検出装置による検出結果に基づいて溶湯移送
装置が制御されることにより、保持炉から連通路へ溶湯
が供給される。その準備完了後、給湯工程により、射出
スリーブに供給された溶湯の溶湯面自体の高さについて
の溶湯面高さ検出装置による検出結果に基づき、目標給
湯量と等しい量で連通路から射出スリーブへ溶湯が供給
される。その給湯完了後、遮断工程により、射出プラン
ジャを作動させて射出スリーブと連通路とが遮断され
る。その遮断後、戻し工程により、溶湯移送装置の溶湯
移送条件が直近の給湯準備工程と一致させられることに
より、連通路内における溶湯の溶湯面が直近の給湯準備
状態における溶湯面に近い位置に戻される。溶湯移送装
置には、前述のように電磁ポンプによる方式のものや、
加圧気体により溶湯を押出す加圧方式のものなどが存在
するが、それら電磁ポンプ式の溶湯移送装置における溶
湯移送装置の印加電圧や、加圧式の溶湯移送装置におけ
る加圧気体圧力等の溶湯移送条件を直近の給湯準備工程
における溶湯移送条件と一致させれば、溶湯面高さ検出
装置により溶湯面高さを検出し、その検出結果に基づい
て溶湯移送装置を制御しなくても、連通路内における溶
湯の溶湯面を直近の給湯準備状態における溶湯面に近い
位置に戻すことができる。
【0010】
【発明の効果】以上の如く、第1の発明は、加圧式のみ
ならず電磁ポンプ式等の溶湯移送装置を有するダイカス
トマシンにも適用でき、それらの装置の溶湯の供給精度
を向上させることができる。連通路が狭くなっている場
合でも、射出スリーブへの溶湯の供給を精度良く行うこ
とができるのである。さらに、給湯精度の向上だけでな
く、連通路が狭くなることを良好に防止することがで
き、最短時間で溶湯を射出スリーブに供給できる。
お、溶湯供給準備時の溶湯面高さの検出と溶湯供給終了
時の溶湯面高さの検出とを1つの検出器を用いて行うよ
うにすることも可能であり、その場合には装置を簡略化
できる。さらに、移送開始から給湯終了までの時間を計
測する手段を設ければ、連通路が狭くなったこと等、異
常の発生を検知することが可能となる。
【0011】第2の発明によれば、一定の準備状態から
溶湯供給を開始できるため、溶湯移送装置の供給量を毎
回の溶湯移送毎に変更する必要がなく、溶湯の供給精度
が向上する。
【0012】
【実施例】以下、第1および第2の発明に共通の実施例
を図面に基づいて詳細に説明する。図1に示すように、
本実施例は、給湯部10,ダイカストマシン12,溶湯
面高さ検出装置14および制御部16で構成されてい
る。給湯部10は、保持炉18と給湯管20と電磁ポン
プ22とを備えており、保持炉18には溶湯24が保持
されている。保持炉18の側壁下部には給湯口26が設
けられており、立上がり部27を有する給湯管20の一
方の端が接続されている。給湯管20の他方の端は、ダ
イカストマシン12の射出スリーブ28側壁に設けられ
た給湯口30に接続されている。この給湯管20内の溶
湯24は、図示しないヒータにより凝固しないよう保温
されており、溶湯移送装置である電磁ポンプ22により
移送される。
【0013】ダイカストマシン12は、射出スリーブ2
8が水平な姿勢で設けられた横型ダイカストマシンであ
る。ダイカストマシン12の固定プレート32には固定
型34,射出スリーブ28,タイバー36および射出フ
レーム37が取り付けられている。タイバー36には、
可動プレート38が移動可能に支持されており、その可
動プレート38に可動型40が取り付けられている。図
示しない油圧回路が切り換えられて可動プレート38が
移動させられると、可動型40と固定型34とが当接し
てキャビティ42を形成する。射出フレーム37には射
出シリンダ46が固定されている。射出シリンダ46の
ロッド48に連結されたプランジャロッド50の先端に
は射出プランジャ52が取り付けられており、図示しな
い油圧回路が切り換えられることによるロッド48の進
退に応じて射出スリーブ28内を摺動する。
【0014】射出スリーブ28に設けられた給湯口30
に対向する位置に、給湯管20内および射出スリーブ2
8内の溶湯面の高さ(以下、溶湯レベルという)Hを検
出するための検出用窓54が形成されている。溶湯レベ
ルHが、検出用窓54から溶湯面高さ検出装置14によ
り検出されるのである。なお、溶湯レベルHは、給湯管
20内あるいは射出スリーブ28内での溶湯面と保持炉
18に設けられた給湯口26の上端との鉛直距離として
検出される。溶湯面高さ検出装置14は、光センサ56
とインタフェース58とを備えている。光センサ56
は、固定プレート32に固定されたブラケット60に取
り付けられており、検出用窓54を通して射出スリーブ
28や給湯管20内にレーザ光を照射し、溶湯面で反射
される光を検出して溶湯レベルHを検出する。その光セ
ンサ56で取得された溶湯レベルHの情報がインタフェ
ース58を介して制御部16のコンピュータ62に送ら
れる。
【0015】制御部16は、コンピュータ62,制御装
置64および入力装置66を備えている。コンピュータ
62に送られた溶湯レベルHの情報は、入力装置66か
ら読み込まれる給湯量W等の情報と共に、予め記憶され
たプログラムに従って処理される。この処理は、図5に
示すコンピュータ62のRAM68,ROM70および
CPU72で行われる。処理過程で種々の指令が制御装
置64に送られ、制御装置64を介して電磁ポンプ22
や射出シリンダ46等各種装置の作動が制御される。
【0016】上記ROM70に格納されるプログラムの
フローチャートを図4に示す。初期状態(図1参照)の
溶湯レベルH0 がステップ101(以下、S101とい
う)で検出され、S102で初期状態の溶湯レベルH0
と給湯準備状態(図2参照)の溶湯レベルH1 とのレベ
ル差ΔH10(ΔH10=H1 −H0 )が演算される。給湯
準備状態の溶湯レベルH1 は入力装置66から予め入力
され、図5に示すRAM68の準備溶湯レベルメモリ8
0に記憶されている。S103では、溶湯レベルHをレ
ベル差ΔH10上昇させるのに必要な電磁ポンプ10の準
備印加電圧V0 が演算されて準備印加電圧メモリ82に
格納される。S104で入力装置66の情報に基づいて
給湯量Wを変更するか否かが判定され、変更するのであ
ればS105が実行され、変更しないのであればS10
9が実行される。S105では、入力装置66から予め
入力され給湯量メモリ84に格納されている給湯量Wが
読み出され、S106で給湯完了後(図3参照)の給湯
レベルH2 が給湯量Wに基づいて演算されて給湯レベル
メモリ86に格納される。S107で給湯レベルH2
溶湯レベルH1 とのレベル差ΔH21が演算され、S10
8でレベル差ΔH21に相当する電磁ポンプ22の印加電
圧変更量ΔV21が演算されて電圧変更量メモリ88に格
納される。
【0017】S109で電磁ポンプ22への初期の印加
電圧V1 がV1 =0.9×V0 とされ、初期印加電圧メ
モリ90に格納される。前記S103で演算される準備
印加電圧V0 は概算値であり、演算通りの準備印加電圧
0 を印加しても給湯準備状態の溶湯レベルH1 が正確
に得られるとは限らない。そして、もし、実際の溶湯レ
ベルHが高すぎた場合には給湯準備状態において既に射
出スリーブ28内に溶湯24が供給されてしまう。そこ
で、この事態の発生を防止するために、準備印加電圧V
0 に0.9を乗じた値を初期印加電圧V1 としたのであ
る。
【0018】S110において初期印加電圧をV1 とし
て電磁ポンプ22が運転され、S111で初期印加電圧
1 に応じた高さまで溶湯面が上昇する為の時間が遅延
タイマで確保される。遅延タイマの設定時間経過後S1
12で溶湯レベルHが検出され、S113で溶湯レベル
1 が準備溶湯レベルメモリ80から読み出されて、両
者の差、すなわちレベル誤差ΔH1 が演算される。S1
14でレベル誤差ΔH1 が0であるか否か(正確には微
小値δ1 以下であるか否か)が判定され、レベル誤差Δ
1 が0であればS117が実行され、レベル誤差ΔH
1 が0でなければ、S115でレベル誤差ΔH1 相当分
の印加電圧変更量ΔV1 が演算される。S116では、
初期印加電圧メモリ90から初期印加電圧V1 が読み出
され、電磁ポンプ22の新たな初期印加電圧V1 =V1
+ΔV1 が演算される。そして、初期印加電圧メモリ9
0に格納されていた前の初期印加電圧V1 が新たな初期
印加電圧V1 に置き換えられたのち、S110に戻り、
同じ処理が繰り返される。S110〜S116の実行に
より、給湯準備状態での溶湯レベルHが正確に予定の溶
湯レベルH1 に一致させられる。
【0019】S117では、入力装置66から給湯指令
が出されるのが待たれ、出されれば、S118で印加電
圧変更量ΔV21と初期印加電圧V1 とが読み出され、そ
れらの値に基づいて、給湯完了時の目標印加電圧V2
1 +0.9×ΔV21が演算される。計算上給湯完了に
必要とされる印加電圧変更量ΔV21に0.9を乗じるこ
とにより、当初は溶湯レベルHが給湯レベルH2 よりや
や低くなるようにするのである。
【0020】S119で電磁ポンプ22の印加電圧がV
2 に変更され、S120で目標印加電圧V2 に応じた高
さまで溶湯面が上昇する為の時間が遅延タイマで確保さ
れる。遅延タイマの設定時間経過後S121が実行され
る。S121では、溶湯レベルHが検出され、S122
で溶湯レベルHと給湯レベルH2 とのレベル誤差ΔH2
が演算されてS123でレベル誤差ΔH2 が0か否か
(正確には微小値δ2 以下であるか否か)が判定され
る。なお、微小値δ2 はS114の判定に用いられた微
小値δ1 より小さい。給湯完了状態の溶湯供給量の要求
精度は、給湯準備状態の給湯量の要求精度より高いため
である。レベル誤差ΔH2 が0であれば、S126が実
行され、レベル誤差ΔH2 が0でなければ、S124が
実行される。S124でレベル誤差ΔH2 に応じた印加
電圧変更量ΔV2 が演算され、S125で新たな目標印
加電圧V2 がV2 =V2+ΔV2 とされた後、S133
で遅延タイマの設定時間経過を待ち、S121以降の処
理が繰り返される。設定時間待ったにも係わらず溶湯レ
ベルHが給湯レベルH2 に達しない場合に、目標印加電
圧V2 が適正な値に変更されるのである。
【0021】S126で射出スリーブ28の給湯口30
を閉じるべき旨の指令が制御装置64を介して図示しな
い射出シリンダ駆動装置に出力される。S127で射出
プランジャ52が前進させられて給湯口30が閉じられ
るのが待たれる。給湯口30が閉じられれば、S128
で電磁ポンプ22の印加電圧がV2 からV1 に下げら
れ、溶湯レベルHが給湯準備状態に近い位置、即ち射出
スリーブ28の給湯口30の下端以下の位置に戻され
る。S129で溶湯レベルHが給湯口30の下端以下の
位置に戻るのが待たれた後、S130で射出を開始すべ
き旨の指令が射出シリンダ駆動装置に出力され、S13
1で射出の完了、すなわち射出プランジャ52が前進さ
せられて射出スリーブ28内の溶湯24がキャビティ4
2内に充填されることが待たれる。S132で鋳造作業
を終了すべき旨の指令が入力装置66から出されている
か否かが判定され、指令が出されていればプログラムの
実行を終了する。鋳造作業を終了すべき旨の指令が出さ
れていなければ、S104に戻り、前回と同じ処理が繰
り返される。
【0022】第1および第2の発明に共通の別の実施例
を図7に示す。本実施例では、給湯管20の立上がり部
27が上方に延長され、その先端に開口100を有する
栓102が取り付けられている。また、光センサ56は
図示しない指示棒に支えられたレール104上に移動可
能に設けられている。したがって、射出スリーブ28か
ら横方向に給湯管20が延び出させられている場合であ
っても、給湯管20内の溶湯レベルHが位置Aで検出さ
れ、射出スリーブ28内の溶湯レベルHが位置Bで検出
されて適正な給湯が行われる。
【0023】 以上、本発明の実施例をいくつか説明した
が、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。
例えば、横型ダイカストマシンの射出スリーブ28は必
ずしも水平な姿勢で設けられていなくてもよく、供給さ
れた溶湯24のキャビティ42への吐出方向に向けて仰
角10〜15°程度を有して設けられていてもよい。ま
た、電磁ポンプ22による給湯は、印加電圧に応じた給
湯量を得る方法のみでなく、単位時間当たりの給湯量を
一定として必要な時間だけ給湯する方法を用いてもよ
い。溶湯レベルHを検出するセンサは、光センサ56や
放射線レベルセンサ106に限られず、超音波センサ,
電磁式センサ等の他の非接触型センサであってもよく、
あるいは、溶湯面に直接接触して溶湯面高さを検出する
接触型センサであってもよい。例えば、棒状センサの先
端が溶湯面に接触することにより溶湯面の存在を検出
し、その検出した時の棒状センサの位置を位置検出装置
によって検出することにより溶湯面の高さを知ることの
できる装置を用いることができる。給湯方式は、電磁ポ
ンプ22による方式に限られず、加圧気体により溶湯2
4を保持炉18から射出スリーブ28へ押し出す加圧方
式やキャビティ42内を減圧することにより溶湯24を
吸い込む減圧方式等であってもよい。但し、減圧方式を
用いる場合には、取付部がシールされた接触型センサや
放射線レベルセンサ106の如く閉鎖系で測定可能なセ
ンサを用いる必要がある。制御プログラムも実施例のも
のに限られない。その他、特許請求の範囲を逸脱するこ
となく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施
した態様で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の実施例である給湯装置であって、
第2の発明の実施例である給湯方法を実施するのに好適
なものを備えたダイカストマシンシステムの構成を概念
的に示す図である。
【図2】上記給湯装置の別の作動状態を示す図である。
【図3】上記給湯装置の更に別の作動状態を示す図であ
る。
【図4】上記給湯装置の作動を制御するプログラムのフ
ローチャートである。
【図5】上記給湯装置のコンピュータの構成を示す概念
図である。
【図6】上記コンピュータのRAMの構成を概念的に示
す図である。
【図7】第1の発明の別の実施例である給湯装置であっ
て、第2の発明の別の実施例である給湯方法を実施する
のに好適なものを備えたダイカストマシンシステムの構
成を概念的に示す図である。
【符号の説明】
12 ダイカストマシン 14 溶湯面高さ検出装置 20 給湯管 22 電磁ポンプ 24 溶湯 27 立上がり部 28 射出スリーブ 42 キャビティ 52 射出プランジャ 54 検出用窓 56 光センサ 100 開口

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶湯を保持する保持炉と、ほぼ水平な姿
    勢で設けられてダイカストマシンのキャビティと連通す
    る射出スリーブと、立上がり部を有して射出スリーブと
    保持炉とを連通させる連通路と、その連通路を経て保持
    炉から射出スリーブへ溶湯を移送する溶湯移送装置と、
    射出スリーブ内の溶湯を前記キャビティへ射出する射出
    プランジャとを有するダイカストマシンの給湯装置にお
    いて、 前記射出スリーブに供給された溶湯の溶湯面自体の高さ
    を検出するとともに、前記連通路の立上がり部内の溶湯
    面自体の高さを検出する溶湯面高さ検出装置を設けたこ
    とを特徴とするダイカストマシンの給湯装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のダイカストマシンの給
    湯装置において射出スリーブへ給湯するダイカストマシ
    ンの給湯方法において、 前記射出スリーブへの目標給湯量とは無関係に、溶湯面
    が前記立上がり部に位置するように予め設定された高さ
    で溶湯が前記連通路内に保持される給湯準備状態を実現
    するため、立上がり部内の溶湯面自体の高さについての
    前記溶湯面高さ検出装置による検出結果に基づいて前記
    溶湯移送装置を制御することにより、前記保持炉から前
    記連通路へ溶湯を供給する給湯準備工程と、 その準備完了後、前記射出スリーブに供給された溶湯の
    溶湯面自体の高さについての前記溶湯面高さ検出装置に
    よる検出結果に基づき、前記目標給湯量と等しい量で前
    記連通路から射出スリーブへ溶湯を供給する給湯工程
    と、 その給湯完了後、前記射出プランジャを作動させて前記
    射出スリーブと前記連通路とを遮断する遮断工程と、 その遮断後、前記溶湯移送装置の溶湯移送条件を直近の
    給湯準備工程と一致させることにより、前記連通路内に
    おける溶湯の溶湯面を直近の給湯準備状態における溶湯
    面に近い位置に戻す戻し工程とを含むことを特徴とする
    ダイカストマシンの給湯方法。
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