JP3527628B2 - 給湯量制御装置 - Google Patents

給湯量制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、金型に形成した
キャビティに連通する射出スリーブに対し、溶湯を所定
量供給するためのダイカストマシンなどの鋳造機の給湯
量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ダイカストマシンなどの射出スリ
ーブに溶湯を供給する電磁ポンプなどの溶湯移送手段を
利用した給湯量制御装置にあっては、溶湯移送手段の運
転時間をタイマで設定するものがある。これは、最初に
運転時間を少なめに設定し、この少設定時間で射出スリ
ーブに給湯した溶湯を射出スリーブ内で凝固させ、この
凝固金属片を、射出スリーブから取り出してその重量を
計測し、この計測値が目標とする給湯重量となるまで、
運転時間を徐々に変化させ決定している。
【0003】また、特開平7−80621号公報では、
射出スリーブにおける上下方向の基準距離となる所定間
隔を隔てた側壁内面に、溶湯を検知する温度センサを二
つ設け、この二つの温度センサ間を溶湯が通過する時間
から、射出スリーブ内の所定の溶湯高さ位置に溶湯が達
するまでの時間を算出し、この算出時間に基づいて電磁
ポンプなどの溶湯移送手段を作動させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例における溶湯移送手段の運転時間をタイマで制御す
る例では、溶湯供給ノズルの詰まりなどに起因する時間
当たりの給湯量のばらつきへの対応が困難であり、安定
した供給量が得られない。
【0005】一方、温度センサを用いた例では、給湯時
間演算後に、溶湯移送手段の移送量が変動した場合に
は、射出スリーブに供給される給湯量がばらつき、やは
り安定した給湯量を得ることができない。また、この例
では、射出スリーブを交換する際に、温度センサの配線
作業を行うという煩雑な作業が必要となる。
【0006】そこで、この発明は、射出スリーブに対す
る煩雑なセンサ配線作業を不要とするとともに、射出ス
リーブへの給湯量を常に安定したものとして高精度な給
湯量制御を行えるよううにすることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、金型に形成されたキャビティに
連通する射出スリーブと、この射出スリーブと溶湯供給
ノズルを介して連通し溶湯が収容される溶湯供給室と、
この溶湯供給室内の溶湯を前記射出スリーブに移送する
溶湯移送手段と、前記射出スリーブ内に、前記キャビテ
ィに供給すべき所定の溶湯量が収容されるよう前記溶湯
供給室から溶湯が移送されたときに、この移送量に対応
する前記溶湯供給室内の湯面レベルの低下量をあらかじ
め記憶する記憶手段と、前記湯面レベルを検出するレベ
ル検出手段と、前記溶湯移送手段による溶湯の移送を開
始後、前記レベル検出手段が前記記憶手段に記憶されて
いる湯面レベルの低下量を検出したときに前記溶湯移送
手段の作動を停止させる制御手段とを有し、前記溶湯供
給室は、収容される溶湯の減少に対し湯面を一定に保持
する湯面保持機構を備えた溶湯保持室に、底部付近にて
連通路を介して連通し、この連通路に、連通路を開閉可
能とする開閉手段を設けた構成としてある。
【0008】このような構成のダイカストマシンなどの
給湯量制御装置によれば、溶湯移送手段が作動すると、
溶湯供給室内の溶湯が溶湯供給ノズルを通して射出スリ
ーブに供給され、この供給過程において、レベル検出手
段は溶湯供給室内の湯面レベルを検出している。ここ
で、レベル検出手段が検出している湯面レベルが、記憶
手段に記憶されている湯面レベルの低下量に一致したと
き、制御手段が溶湯移送手段の動作を停止させる。これ
により、射出スリーブ内には、キャビティに供給すべき
所定の溶湯量が収容されることになる。
【0009】
【0010】また、開閉手段が連通路を開放した状態で
は、溶湯供給室と溶湯保持室とが連通路を介して連通
し、これにより溶湯供給室の湯面レベルは溶湯保持室の
湯面レベルに一致することになる。湯面レベルが一致し
た状態で、連通路を開閉手段によって閉塞し、この状態
で溶湯移送手段を作動させて射出スリーブに溶湯を供給
すると、溶湯供給室内の湯面レベルが低下し、この低下
する湯面レベルをレベル検出手段が検出する。湯面レベ
ルが記憶手段に記憶されている低下量に達すると、溶湯
移送手段の作動が停止し、射出スリーブ内には所定の溶
湯量が収容されることとなる。
【0011】射出スリーブに供給された溶湯がキャビテ
ィに充填されて鋳造作業が終了し、開閉手段により連通
路を開放させると、溶湯保持室内の溶湯が連通路を通し
て溶湯供給室に流れ込むが、溶湯保持室の湯面レベル
は、湯面保持機構によって常に一定に保持され、このた
め溶湯供給室内の溶湯も当初の湯面レベルとなり、射出
スリーブへの次の溶湯の供給動作が連続して行える。
【0012】請求項の発明は、請求項1の発明の構成
において、溶湯移送手段は電磁ポンプで構成されてい
る。
【0013】上記構成によれば、電磁ポンプの作動によ
り、溶湯供給室内の溶湯が溶湯供給ノズルを経て射出ス
リーブに供給される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づき説明する。
【0015】図1は、この発明の実施の一形態を示す横
型締・縦射出ダイカストマシンの場合の給湯量制御装置
の全体構成図である。本ダイカストマシンにおける左右
に分割された金型1にはキャビティ3が形成され、金型
1の下部には、キャビティ3の下端に連通し上下方向に
延長される射出スリーブ5が装着されている。
【0016】射出スリーブ5の下方には、射出シリンダ
7が設置されている。射出シリンダ7内におけるピスト
ン9のピストンロッド11は、上方に向けて突出して設
けられ、その先端には射出スリーブ5内を摺動可能なプ
ランジャチップ13が連結されている。ピストンロッド
11の先端付近には磁気スケール15の上端部が固定さ
れるとともに、磁気スケール15の側方には、ピストン
ロッド11とともに上下動する磁気スケール15を検知
するストロークセンサ17が設置されている。ストロー
クセンサ17が磁気スケール15を検知することで、プ
ランジャチップ13の上下方向の動作が制御される。
【0017】図1中で金型1を備えた本ダイカストマシ
ンの右側には、射出スリーブ5内に供給される溶融金属
からなる溶湯19を収容する定湯面炉21が、車輪22
を介して設置されている。定湯面炉21は、湯面レベル
を一定に保持する湯面保持機構23を備えた溶湯保持室
25と、溶湯保持室25のダイカストマシン側に位置し
て溶湯保持室25に対し隔壁27を介して形成される溶
湯供給室29とを備えている。
【0018】湯面保持機構23は、溶湯19内に浸漬さ
れる浸漬体31と、定湯面炉21の外部上面に設けられ
て前記浸漬体31を上下動させる昇降駆動部33とを備
え、昇降駆動部33は、浸漬体31に下端が連結された
支持ねじ棒33aに螺合する内雌ねじを備えたウォーム
歯車減速機で構成されている。さらに、溶湯保持室25
内の溶湯19の所定の湯面レベルL0を検知する湯面レ
ベル設定器35が、ブラケット37を介して溶湯保持室
25の内部側壁に取り付けられている。
【0019】湯面レベル設定器35の検知信号は、制御
回路41に入力される。制御回路41は、入出力インタ
フェース(I/O)41a,CPU41bおよびメモリ
41cを備えている。CPU41bは、湯面レベル設定
器35が溶湯19に対して非接触状態となったときに溶
湯保持室25の溶湯19が減少したとし、駆動回路43
を介して昇降駆動部33を駆動し、浸漬体31を下方に
移動させる。浸漬体31の下方への移動により湯面が上
昇し、湯面レベル設定器35が溶湯19に接触した時点
で昇降駆動部33の作動を停止させる。これにより、溶
湯保持室25の湯面レベルが前記所定の湯面レベルL0
に保持される。
【0020】溶湯保持室25と溶湯供給室29とを隔て
る隔壁27は底面部27aを有し、この底面部27aに
は連通路27bが形成されて溶湯保持室25と溶湯供給
室29とが連通可能となっている。連通路27bの溶湯
供給室29側の開口部には弁座45が設けられ、この弁
座45に対し開閉手段としての開閉弁47が上下動する
ことにより連通路27bを開閉可能としている。開閉弁
47の上端にはロッド49の下端が連結され、ロッド4
9の上端は、定湯面炉21の外部上面に設けられたアク
チュエータ51に連結されている。アクチュエータ51
は、駆動回路43の出力信号を受けて作動し、ロッド4
9を介して開閉弁47を上下動させる。
【0021】溶湯供給室29の上下方向中央部よりやや
下部側のダイカストマシン側の側壁には、外部側の開口
が上方位置となるように傾斜した溶湯吐出口53が形成
されている。溶湯吐出口53の溶湯供給室29側の開口
には、溶湯供給室29内の溶湯に含まれる異物を除去す
るためのフィルタ55が設置されている。フィルタ55
は、溶湯供給室29の内壁に沿って上方に延長される支
持アーム57の下端に連結され、支持アーム57の上端
は定湯面炉21の外部上面に露出している。この露出部
を掴んで支持アーム57を上方に引き抜くことでフィル
タ55の交換がなされる。
【0022】一方、射出スリーブ5の金型1から下方に
突出した部位の側部には、給湯口59が溶湯供給室29
側の溶湯吐出口53より上方となる位置にて形成されて
いる。この給湯口59と溶湯吐出口53とは、給湯口5
9側が高く、溶湯吐出口53側が低くなるよう傾斜した
状態の溶湯供給ノズル61によって接続されている。溶
湯供給ノズル61の周囲には、溶湯移送手段としての電
磁ポンプ63が設けられている。電磁ポンプ63は、溶
湯供給室29内の溶湯を溶湯供給ノズル61を通して射
出スリーブ5に移送するもので、前記駆動回路43の出
力信号を受けて作動する。
【0023】溶湯供給ノズル61は、定湯面炉21に対
し端部が接合固定される一方、射出スリーブ5に対して
は端部が単に押し付けられた状態で接触しており、この
接触状態は、定湯面炉21と床65との間に設置された
移動シリンダ67によって保持される。すなわち、移動
シリンダ67は、そのシリンダ本体67aが床65にブ
ラケット69を介して固定される一方、ピストンロッド
67bの先端が定湯面炉21の底部にブラケット71を
介して固定され、この移動シリンダ67の作動により溶
湯供給ノズル61が定湯面炉21と一体となって射出ス
リーブ5に対して当接・解除する方向に移動する。
【0024】溶湯供給室29の上方における定湯面炉2
1の上壁には、溶湯供給室29内の溶湯の湯面レベルを
検出するレベル検出手段としてのレベルセンサ73が設
置されている。レベルセンサ73は、例えば照射したレ
ーザ光の湯面での反射光を受光して湯面レベルを検出す
る光センサからなるもので、その検知信号は、A/D変
換器75を経て制御回路41に入力される。溶湯供給室
29内の湯面レベルは、連通路27bの開閉弁47を開
放することで、溶湯保持室25の一定となっている湯面
レベルL0と同レベルとなり、この湯面レベルL0は、射
出スリーブ5における給湯口59の下端部よりやや下部
側に位置している。
【0025】レベルセンサ73は、溶湯供給室29内の
湯面のレベルL0に対する、電磁ポンプ63による射出
スリーブ5への溶湯吐出に伴う低下量である低下レベル
L1を検知し、湯面レベルがL0からL1に達した時点
で、制御回路41は駆動回路43を介して電磁ポンプ6
3の作動を停止させる。すなわち、制御回路41と駆動
回路43とで制御手段を構成している。湯面レベルがL
0からL1に達するまでの間に、電磁ポンプ63によって
移送される溶湯量V1は、プランジャチップ13の上端
が給湯口59の下端と同一高さ位置にある図1の状態か
ら、上方に移動することによってキャビティ3に充填さ
れる溶湯の量V2と、溶湯供給ノズル61内の湯面より
上方の空間容積(射出スリーブ5の給湯口59も含む)
V0との和に等しい。つまり、V1=V2+V0である。
【0026】上記溶湯量V1に対応する湯面の低下レベ
ルL1は、溶湯供給室29内の有効断面積をA、溶湯の
密度をρとすると次式によって算出される。
【0027】 L1=(V0+V2)/(ρ・A) 例えば、溶湯が、鋳造用アルミニウム合金:AC4CH
材の場合には、ρ=2.6g/cm3であり、また、V2=3
000g,V0=50g,A=80cm2とすると、 L1=(3000+50)/(2.6×80)≒14.
7cm となる。
【0028】また、上記低下レベルL1に達するまでの
電磁ポンプ63による給湯速度Fおよび給湯時間Tは、
以下のようにして算出される。
【0029】ここで、アルミニウム合金の層流限界速度
が約150cm/secであることから、溶湯の給湯口59で
の速度fは、通常f≦100cm/secを用い、給湯口59
の面積Afを5cm2とすると、 F=ρ・f・Af=2.6×100×5=1300g/se
c T=V2/F=3000/1300≒2.3sec となる。
【0030】このようにして算出される、電磁ポンプ6
3による給湯速度F(または給湯時間T)に基づいて、
電磁ポンプ63の出力値が、溶湯の素材金属毎に設定さ
れ、この設定値が前記低下レベルL1とともに、記憶手
段としてのメモリ41cにそれぞれあらかじめ記憶され
ている。
【0031】次に、上記したようなダイカストマシンの
給湯量制御装置の動作を説明する。
【0032】定湯面炉21の湯面レベルL0は、湯面保
持機構23によって一定に保持され、溶湯供給室29の
湯面レベルも、開閉弁47の開放によって上記湯面レベ
ルL0と同一となり、このとき溶湯供給ノズル61内の
湯面もL0と同一となっている。この状態で、アクチュ
エータ51の作動により開閉弁47を閉じ、溶湯供給室
29から射出スリーブ5への溶湯の供給を行う。
【0033】溶湯の供給は、駆動回路43からの駆動信
号により電磁ポンプ63が作動することで、溶湯供給室
29内の溶湯が、溶湯供給ノズル61を経て射出スリー
ブ5に吐出される。このときの電磁ポンプ63の出力値
は、給湯口59での溶湯の速度がアルミニウム合金(A
C4CH材)の層流限界速度を下回るものとして設定し
てあるので、溶湯が射出スリーブ5に流入する際のガス
の巻き込みが回避され、鋳造品質が向上したものとな
る。
【0034】上記吐出過程で、溶湯供給室29内の湯面
レベルはL0から徐々に低下し、L1に達した状態をレベ
ルセンサ73が検知すると、制御回路41は、駆動回路
43を介して電磁ポンプ63を停止させる。電磁ポンプ
63による作動開始から停止までの溶湯の吐出量V1
は、金型1のキャビティ3に供給すべき射出スリーブ5
内の溶湯の量V2と溶湯供給ノズル61の空間容積V0と
の和であり、したがって上記吐出量V1を射出スリーブ
5側に供給することで、射出スリーブ5内には規定の溶
湯量が収容されることになる。
【0035】射出スリーブ5内に規定の溶湯量を供給す
るにあたり、例え溶湯供給ノズル61が詰まったり、電
磁ポンプ63の吐出量が変動したとしても、溶湯供給室
29内の吐出量V1がすべて吐出されるまで行われるの
で、射出スリーブ5への給湯量は常に一定に確保され、
高精度な給湯量制御が可能となる。また、溶湯を検知す
るセンサは定湯面炉21側のみに設けてあり、射出スリ
ーブ5には設けていないので、射出スリーブ5を交換す
る際の煩雑なセンサ配線作業が不要である。
【0036】表1は、射出スリーブ内に温度センサを設
けた前記従来例(本出願人による発明)のものと、本発
明の実施形態のものとを、給湯速度が1kg/secのとき
と、3kg/secのときとで、給湯精度の誤差(±%)を比
較して示したものである。但し、ここでは、プランジャ
チップ13の径が80mmで、溶湯としては前述したAC
4CH材を用い、各数値はサンプル回数を50とした平
均値である。これによれば、本実施形態の方が、従来例
の2.9%に対し0.7%、同3.3%に対し0.9%
と、いずれの給湯速度においても、小さい誤差となって
給湯精度が向上していることがわかる。
【0037】
【表1】 射出スリーブ5に規定の溶湯量V2の溶湯が収容された
ら、射出シリンダ7が作動してプランジャチップ13が
上昇し、射出スリーブ5内のV2の量の溶湯が金型1の
キャビティ3に充填される。充填された溶湯がキャビテ
ィ3内で凝固し、プランジャチップ13が図1の状態ま
で下降すると、開閉弁47が開いて溶湯供給室29が連
通路27bを通して溶湯保持室25に連通し、溶湯保持
室25内の溶湯19が溶湯供給室29に補充される。こ
の補充過程で、溶湯保持室25の溶湯19の量が減少す
るが、この減少による湯面レベルの低下は湯面レベル設
定器35によって検知し、この検知データの入力を受け
る制御回路41が駆動回路43を介して昇降駆動部33
を作動させ、浸漬体31を下降させる。浸漬体31の下
降によって湯面レベルはL0に保持され、射出スリーブ
5への次の溶湯の供給動作が可能となる。
【0038】上記した定湯面炉21では、溶湯供給室2
9が隔壁27および開閉弁47によって仕切られている
ので、鋳造中に溶湯保持室25に溶湯が補給されても、
溶湯供給室29内の湯面レベルには影響せず、補給中の
鋳造運転が可能である。また、酸化防止のための溶湯へ
の不活性ガスの注入は、溶湯供給室29に対して行うこ
とで、不活性ガスの使用量が最小限に抑えられ、コスト
低下に寄与できる。さらに、射出スリーブ5に供給され
る溶湯中の異物を除去するためのフィルタ55は、溶湯
供給室内29に設置されて定湯面炉21の上部から引き
抜く構成としてあるので、フィルタ55の交換作業が容
易である。
【0039】なお、溶湯移送手段としては、電磁ポンプ
の他に、加圧、吸引給湯などの採用が可能で、電磁ポン
プと同様の効果が期待できる。
【0040】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1の発
明によれば、溶湯供給室から射出スリーブへの溶湯の供
給動作に基づく溶湯供給室の湯面レベルの低下量が、射
出スリーブへの溶湯の所定の供給量に対応する所定の値
に達した時点で、溶湯移送手段の動作を停止して溶湯の
供給を停止するようにしたので、溶湯移送手段の溶湯移
送量に変動が生じた場合であっても、射出スリーブへの
溶湯の供給量が安定したものとなり、高精度な給湯量制
御が可能となる。
【0041】また、溶湯供給室の湯面レベルが溶湯保持
室の湯面レベルと同一となった状態で開閉手段により連
通路を閉じることで、溶湯移送手段の作動による溶湯の
移送に伴って溶湯供給室内の湯面レベルが低下し、この
湯面レベルの低下量を検知することで、射出スリーブへ
の安定した溶湯量の確保が可能となる。この場合、溶湯
供給室は、射出スリーブへの溶湯の供給時に、溶湯保持
室とは開閉手段によって閉塞されているので、鋳造時で
あっても溶湯保持室へ溶湯の補給ができ、作業効率が向
上する。
【0042】請求項の発明によれば、溶湯移送手段と
して電磁ポンプを使用することで、より高精度な給湯量
制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態を示す横型締・縦射出
ダイカストマシンの場合の給湯量制御装置の全体構成図
である。
【符号の説明】
1 金型 3 キャビティ 5 射出スリーブ 23 湯面保持機構 25 溶湯保持室 27b 連通路 29 溶湯供給室 41 制御回路(制御手段) 41c メモリ(記憶手段) 43 駆動回路(制御手段) 47 開閉弁(開閉手段) 61 溶湯供給ノズル 63 電磁ポンプ(溶湯移送手段) 73 レベルセンサ(レベル検出手段) L0 湯面レベル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 17/28,17/30,17/32

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型に形成されたキャビティに連通する
    射出スリーブと、この射出スリーブと溶湯供給ノズルを
    介して連通し溶湯が収容される溶湯供給室と、この溶湯
    供給室内の溶湯を前記射出スリーブに移送する溶湯移送
    手段と、前記射出スリーブ内に、前記キャビティに供給
    すべき所定の溶湯量が収容されるよう前記溶湯供給室か
    ら溶湯が移送されたときに、この移送量に対応する前記
    溶湯供給室内の湯面レベルの低下量をあらかじめ記憶す
    る記憶手段と、前記湯面レベルを検出するレベル検出手
    段と、前記溶湯移送手段による溶湯の移送を開始後、前
    記レベル検出手段が前記記憶手段に記憶されている湯面
    レベルの低下量を検出したときに前記溶湯移送手段の作
    動を停止させる制御手段とを有し、前記溶湯供給室は、
    収容される溶湯の減少に対し湯面を一定に保持する湯面
    保持機構を備えた溶湯保持室に、底部付近にて連通路を
    介して連通し、この連通路に、連通路を開閉可能とする
    開閉手段を設けたことを特徴とする給湯量制御装置。
  2. 【請求項2】 溶湯移送手段は電磁ポンプで構成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の給湯量制御装置。
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