JP3119205B2 - Pll回路 - Google Patents

Pll回路

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JP3119205B2 JP09209877A JP20987797A JP3119205B2 JP 3119205 B2 JP3119205 B2 JP 3119205B2 JP 09209877 A JP09209877 A JP 09209877A JP 20987797 A JP20987797 A JP 20987797A JP 3119205 B2 JP3119205 B2 JP 3119205B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同期信号生成回路
に関し、特に、基準信号と同周波数かつ同位相となる内
部同期信号を出力する同期信号生成回路(PLL:Pha
se Locked Loop;位相同期ループ)に関する。
【0002】
【従来の技術】図7に、従来のPLL回路100の構成
をブロック図にて示す。図7を参照すると、この従来の
PLL回路100は、位相比較器101、チャージポン
プ102、ロウパスフィルタ(Low Pass Filter;
「LPF」という)103、電圧制御型発振器(Volta
ge Controlled Oscillator;「VCO」という)1
04、ロック検出器105、及び電流変換器106から
構成される。例として特開平7−30416号公報の記
載を参照する。
【0003】位相比較器101は、外部から入力される
基準信号REFと、内部で発生される内部同期信号OS
Cとを比較し、周波数あるいは位相にずれがある場合、
その位相差をUP、DOWN信号としてチャージポンプ
102に出力する。
【0004】チャージポンプ102は、位相比較器10
1からのUP信号によりPMOSトランジスタ112を
ON/OFFし、電流源111からの電流をLPF10
3へ流入する。また、位相比較器101からDOWN信
号によりNMOSトランジスタ113をON/OFF
し、電流源114の電流をLPF103から放出する。
【0005】LPF103は、チャージポンプ102に
よって容量122に充放電され、制御電圧VCNTを出
力する。チャージポンプ102の2つのMOSトランジ
スタ112,113が共にOFFしている場合には、容
量122に蓄積された電荷が保持されるので、制御電圧
VCNTは一定に保たれる。
【0006】VCO104は、制御電圧VCNTに応じ
た発振周波数で前記内部同期信号OSCを出力する。
【0007】位相比較器101、チャージポンプ10
2、LPF103およびVCO104によってループを
構成することにより、基準信号REFと内部同期信号O
SCの周波数差および位相差を打ち消すような動作をす
るため、内部同期信号OSCが基準信号REFにロック
する。
【0008】ロック検出器105は、位相比較器101
で検出した基準信号REFと内部同期信号OSCとの位
相差によってロック状況を検出し、電流値制御信号IC
NTを出力する。
【0009】電流変換器106は、電流値制御信号IC
NTに応じて、チャージポンプ102の電流源111,
114の電流値を制御する。例えば、ロックしていない
時には電流値を大きくし、ロックしている時には電流値
を小さくする。
【0010】また、ロック検出器105によって検出さ
れた基準信号REFと内部同期信号OSCとの位相差に
応じて、LPF103の構成を切り替える手法も提案さ
れている。図8は、切り替え型LPF200の回路構成
を示す図である。
【0011】ロックしていない時には、切り替えスイッ
チ203をONにし、切り替えスイッチ206をOFF
にして、容量202だけを有効にすることにより、制御
電圧VCNTの変動量を大きくする。一方、ロックして
いる時には切り替えスイッチ206をONにして、容量
205も有効にすることにより、制御電圧VCNTの変
動量を小さくする。
【0012】容量122へ流入及び放出する電流量を増
やし、制御電圧VCNTの変動量を大きくすることによ
ってロックアップ時間を短縮できる。
【0013】また、電流量を減らし、制御電圧VCNT
の変動量を小さくすることによってロック後の発振周波
数の変動量(ジッタ)を低減できる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のPLL回路は下記記載の問題点を有している。
【0015】第一の問題点として、PLL回路100に
おいて、チャージポンプ102からLPF103への充
放電を電源流111,114にて行う場合、PMOSト
ランジスタ112及びNMOSトランジスタ113をO
N/OFFする際に、2つのトランジスタ112,11
3のゲート−ドレイン間容量の影響で、制御電圧VCN
Tには、図9に示すようなノイズが生じる、ということ
である。図9には、UP、DOWN信号、及びチャージ
ポンプ出力電流の波形が示されている。
【0016】また、上記したように、基準信号REFと
内部同期信号OSCとのロック状況に応じてLPFの構
成を切り替える手法が提案されているが、この手法にも
以下に記載の問題点がある。
【0017】すなわち、LPF切り替え用スイッチ20
3,206を、図8に示すように接続する。非ロック時
には、スイッチ203がON状態で、スイッチ206が
OFF状態にある。基準信号REFと内部同期信号OS
Cがロックして、スイッチ206がON状態になると、
容量202と容量205の両端電圧が等しくなるまで、
容量202に蓄積されていた電荷が容量205に流れ込
むため、制御電圧VCNTが低下してしまう。このと
き、再びロックが外れてしまう可能性もある。このた
め、ロックアップ時間の短縮を実現できなくなってい
る。
【0018】したがって、本発明は、上記問題点に鑑み
てなされたものであって、その目的は、ロックアップ時
間の短縮及びジッタの低減を実現し、かつチャージポン
プのON/OFF時に発生するノイズを吸収し、さらに
制御電圧低下を起こすことなくLPFの構成を切り替え
る同期信号発生回路(PLL回路)を提供することにあ
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明の同期信号発生回路(PLL回路)は、基準信号
と内部同期信号とを入力し、前記基準信号を前記内部信
号との位相差に応じた制御信号を出力する位相比較器
と、前記基準信号と前記内部同期信号を入力し、前記基
準信号と前記内部同期信号とがロックしているかどうか
に応じてロック信号を出力するロック検出器と、前記ロ
ック信号に応じた値の可変電流を生成する可変電流生成
器と、前記可変電流生成器の電流を入力し前記位相比較
器からの前記制御信号によって制御電圧を出力するチャ
ージポンプと、前記チャージポンプから出力される制御
電圧線と接地間に挿入される充放電用の容量と、前記制
御電圧を入力し前記制御電圧に追随した電位を出力する
演算増幅器と、前記制御電圧線と接地間に直列に接続さ
れる第1のスイッチと容量とを備え、前記容量の前記第
1のスイッチに接続される側の端子と前記演算増幅器の
出力端との間に接続される第2のスイッチを備え、前記
ロック信号に基づき前記第1、第2のスイッチは相補的
にオン・オフ制御され、非ロック状態のとき前記第2の
スイッチがオンされ、ロック状態のときは前記第1のス
イッチがオンされ、前記ロック信号に応じた値の可変定
数を実現し前記制御電圧をフィルタリングするループフ
ィルタと、フィルタリングされた前記制御電圧に応じた
周波数の前記内部同期信号を出力する電圧制御型発振器
と、を備えたことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について以下
に説明する。本発明のPLL回路は、その好ましい実施
の形態において、基準信号に同期した内部同期信号を発
生するPLL回路であって、基準信号と内部同期信号と
の位相差を検出し、位相が進んでいるか遅れているかに
応じて第1,第2の切り替え信号を出力する位相比較器
(PD)と、前記基準信号と前記内部同期信号とのロッ
ク状態を検出し、ロック信号を出力するロック検出器
と、前記ロック信号に応じた電流を生成する可変電流生
成回路と、前記第1,第2の切り替え信号により、前記
可変電流生成回路で生成された電流値に応じて充放電を
行い、制御電圧信号を出力するチャージポンプ(CP)
と、前記制御電圧信号に対してフィルタリングを行い、
前記チャージポンプのON/OFF時に生じるノイズを
吸収する容量を含んだLPFと、フィルタリングされた
前記制御電圧信号に応じた周波数の内部同期信号を出力
する電圧制御発振器(VCO)と、を備えて構成されて
いる。
【0021】本発明のPLL回路においては、可変電流
生成回路は、前記ロック信号が非ロック状態を示してい
る時には、大きな電流を生成し、前記ロック信号がロッ
ク状態を示しているときは小さな電流を生成する。
【0022】また、本発明のPLL回路は、その好まし
い第2の実施の形態において、基準信号に同期した内部
同期信号を発生するPLL回路であって、基準信号と前
記内部同期信号との位相差を検出し、位相が進んでいる
か遅れているかに応じて第1、第2の切り替え信号を出
力する位相比較器と、前記基準信号と前記内部同期信号
とのロック状態を検出し、ロック信号を出力するロック
検出器と、前記第1,第2の切り替え信号により、特定
の電流値で充放電を行い、制御電圧信号を出力するチャ
ージポンプと、前記制御電圧信号に対してフィルタリン
グを行い、前記チャージポンプのON/OFF時に生じ
るノイズを吸収する容量を含み、前期ロック信号に応じ
て定数(容量値)の切り替えを行う可変定数LPFと、
フィルタリングされた前記制御電圧信号に応じた周波数
の内部同期信号を出力する電圧制御発振器と、を備えて
いる。
【0023】また、本発明の実施の形態において、前記
ロック検出器は、前記第1の切り替え信号と前記第2の
切り替え信号とを比較するように構成してもよい。
【0024】本発明の実施の形態によれば、位相比較器
によって検出された基準信号と内部同期信号との位相差
の絶対値に応じた値の電流で、LPFの容量の充放電が
行われ、位相差が大きな時は大きな値の電流で充放電が
行われるため、ロックアップ時間が短縮される。
【0025】また、ロック後は位相差が小さくなり、小
さな値の電流で充放電が行われ、さらにチャージポンプ
がON/OFFする際に生じるノイズをLPF内に設け
た容量で吸収するので、よりジッタの低減が図られる。
【0026】また、本発明の第2の実施の形態によれ
ば、位相比較器によって検出された基準信号と内部同期
信号との位相差の絶対値に応じて、LPFの定数が切り
替えられる。
【0027】位相差が大きな時はLPFの定数を小さく
してロックアップ時間が短縮される。また、位相差が小
さな時はLPFの定数を大きくしてジッタの低減を図
る。
【0028】さらに、LPFの定数が切り替わる時に電
荷の流出による制御電圧の低下及びロック外れを防止す
る。
【0029】また、ロック検出器は、基準信号と内部同
期信号に対して対称動作をするように構成されているの
で、基準信号に対して内部同期信号の位相が遅れている
場合と進んでいる場合で動作に違いは生じない。
【0030】また、可変電流生成回路と可変定数LPF
は、同一のロック検出器の出力信号によって制御可能な
ので、個別の制御回路が不用となり回路規模の縮小化が
図られる。
【0031】
【実施例】上記した実施の形態について更に詳細に説明
すべく、本発明の実施例について図面を参照して以下に
詳細に説明する。
【0032】[実施例1]図1は、本発明の一実施例に
係るPLL回路の構成を示すブロック図である。図1を
参照すると、本実施例に係るPLL回路1は、位相比較
器(PD)11、電圧制御発振器(VCO)12、分周
器(1/N)13、電流制御型チャージポンプ(CP)
20、可変電流生成回路30、可変定数低域通過フィル
タ(LPF)40、及びロック検出器50から構成され
ている。
【0033】位相比較器11は、外部から入力される基
準信号REFと、内部同期信号OSCを分周器13にて
N分の1に分周された比較信号CK1とを入力信号と
し、基準信号REFと比較信号CK1との位相差を検出
して、位相差に応じた制御信号UP,DOWNを次段の
チャージポンプ20へ出力する。
【0034】ロック検出器50は、基準信号REF及び
比較信号CK1を入力信号とし、2つの入力信号のロッ
ク状況を検出して、可変電流生成器30へロック信号L
CKを出力する。
【0035】可変電流生成回路30は、ロック信号LC
Kに応じて電流パスの切り替えを行うことにより、チャ
ージポンプ20を駆動する制御電流ICNTの制御を行
う。
【0036】チャージポンプ20は、制御電流ICNT
に応じて、制御信号UP,DOWNによって次段のLP
F40の容量への充放電を行う。
【0037】可変定数LPF40は、ロック信号LCK
に応じて充放電パスを切り替えることにより、電圧制御
発振器12の制御電圧VCNTの変動幅を制御する。
【0038】電圧制御発振器12は、制御電圧VCNT
に応じた周波数の内部同期信号OSCを出力する。
【0039】<電流制御型チャージポンプ>次に、本発
明の一実施例における電流制御型チャージポンプ20に
ついて説明する。図2は、電流制御型チャージポンプ2
0の回路構成を示す図である。図2を参照すると、制御
信号UP及びDOWNによってON/OFFされるMO
Sトランジスタ21及び22と、制御電流ICNTを受
けて電流源として動作するMOSトランジスタ23〜2
7とから構成されている。
【0040】図2を参照して、PMOSトランジスタ2
3,25及び27は第1のカレントミラー回路を構成
し、またNMOSトランジスタ24及び26が第2のカ
レントミラー回路を構成しており、トランジスタのサイ
ズが同じ場合には同じ大きさの電流が流れ、トランジス
タのサイズが異なる場合には、トランジスタのサイズに
応じて電流値を制御することが可能である。第1のカレ
ントミラー回路の入力端を構成するPMOSトランジス
タ27には制御電流ICNTが入力され、PMOSトラ
ンジスタ25、23は出力端(電流供給端)を構成し、
第二のカレントミラー回路の入力端を構成するNMOS
トランジスタ26はPMOSトランジスタ25に接続さ
れ、第1のカレントミラー回路の出力電流を折り返して
第二のカレントミラー回路の出力端であるNMOSトラ
ンジスタ24から出力する。
【0041】また、制御信号UPによりPMOSトラン
ジスタ21をON/OFFさせてLPF40の容量への
充電を行い、制御信号DOWNによりNMOSトランジ
スタ22をON/OFFさせてLPF40の容量からの
放電を行う。
【0042】<可変電流生成器>次に本発明の一実施例
における可変電流生成器30について説明する。図3
は、可変電流生成器30の回路構成を示す図である。図
3を参照すると、電流パス31において、NPNバイポ
ーラトランジスタ33のベース端子に定電位発生回路3
5を接続し、バイポーラトランジスタ33のエミッタ端
子に電流値制御用の抵抗34を接続する。ここで発生す
る電流値は、定電位発生回路35の電位と、抵抗34の
抵抗値によって決定される。電流パス31を有効にする
かどうかを、バイポーラトランジスタ33のコレクタ端
子と電流制御線ICNT間に接続したPMOSトランジ
スタ32で切り替えを行う。
【0043】図3を参照すると、この可変電流生成器3
0には、電流パス31と同じ電流パス31.1と31.
2が並列に組み込まれている。
【0044】電流パス31は、PMOSトランジスタ3
2のゲート端子がグランド線SGOに接続しており、常
にONしている。
【0045】PMOSトランジスタ32.1は、ロック
信号LCK.1で制御され、PMOSトランジスタ3
2.2は、ロック信号LCK.2で制御される。
【0046】非ロック時には、ロック信号LCK.1
(LCK.2)はローレベルであるため、電流パス3
1.1、31.2のPMOSトランジスタ32.1、3
2.2はON状態となり、大きな値の電流(I0+I1
+I2)が流れる。
【0047】また、ロック時にはロック信号LCK.1
がハイレベルであるため、各電流パス中のPMOSトラ
ンジスタ32.1がOFF状態となり、小さな値の電流
I0(電流パス31の電流)が流れる。
【0048】電流パス31.2においては、電流パス3
1.1と同様の動作をするので、説明は省略する。
【0049】また、電流パス31.nに流れる電流値
は、各電流パス中の抵抗値を変更することにより自由に
設定可能である。電流値が、各電流パス毎に異なっても
よい。また、PMOSトランジスタ32は常にON状態
であるので組み込まなくてもよい(可変電流生成回路に
組み込まず独立させてよい)。本発明において、電流パ
ス31.nの数に特に制限はなく、ロック信号LCK.
nの数に合わせてあればいくつでもよい。
【0050】<可変電流LPF>本発明の一実施例にお
ける可変定数LPF40について説明する。図4は、可
変定数LPF40の回路構成を示す図である。
【0051】図4を参照すると、まず、チャージポンプ
のON/OFFに伴って生じるノイズを吸収するための
容量41が、充放電用の容量43及び抵抗42から成る
チャージパスと並列に、制御電圧信号線VCNTとグラ
ンド線SGOの間に接続されている。
【0052】また、抵抗42と制御電圧信号線VCNT
との間に、NMOSトランジスタ46が接続されている
が、ゲート端子が電源線SVOに接続しており常にON
状態にある。
【0053】次に、切り替え型チャージパス44.1に
おいて、制御電圧信号線VCNTとグランド線SGOと
の間に、ロック信号LCK.1によって制御されるNM
OSトランジスタ46.1、抵抗42.1、及びチャー
ジ用容量43.1が縦列(直列)接続される。
【0054】また、ロック信号LCK.1の反転信号S
16によって制御されるNMOSトランジスタが節点
(ノード)S14,S15間に接続される。さらに、オ
ペアンプ(演算増幅器)45.1の非反転入力端子が、
制御電圧信号線VCNTに接続され、オペアンプ45.
1の反転入力端子及び出力端子は節点S15に接続され
る。
【0055】非ロック時には、ロック信号LCK.1が
ローレベルであり、NMOSトランジスタ46.1はO
FF状態となり、NMOSトランジスタ47.1はON
状態となる。この時、制御電圧線VCNTから容量4
3.1に電流が流れるパスは存在しないが、節点S14
はオペアンプ45.1により、常に制御電圧VCNTに
追随して電位が保たれる。
【0056】この状態から、ロック信号LCK.1がハ
イレベルになると、NMOSトランジスタ46.1がO
N状態となり、NMOSトランジスタ47.1がOFF
状態となって、制御電圧信号線VCNTからグランド線
SGOまでのチャージパスが有効になる。
【0057】非ロック状態からロック状態に変わった
時、節点S14は、制御電圧信号VCNTとの同電位で
あるため、電位差による電荷の移動が起こらずに、制御
電圧信号VCNTの低下も防止できる。
【0058】切り替え型チャージパス44.2において
は、切り替え型チャージパス44.1と同様の動作をす
るので、説明は省略する。
【0059】また、NMOSトランジスタ46は、常に
ON状態にあるので、組み込まなくてもよい。
【0060】また、切り替え型チャージパス44.nの
数に特に制限はなく、ロック信号LCK.nの数に合わ
せてあればいくつでもよい。
【0061】<ロック検出器>本発明の一実施例におけ
るロック検出器50について説明する。図5は、ロック
検出器50の回路構成を示す図である。図5を参照する
と、ロック検出器50の構成としては、2つの入力信号
LDIN.1とLDIN.2とのロック状況を検出する
ロック検出回路51.n(n=1,2)と、ロック信号
生成回路62.nとからなる。
【0062】ロック検出回路51.1において、入力信
号LDIN.2を入力信号LDIN.1の立ち上がりの
タイミングでラッチした信号の反転記号S22(フリッ
プフロップ(F/F)52.1の反転出力)と、入力信
号LDIN.2を入力信号LDIN.1を遅延回路5
3.1に通した信号S21の立ち上がりのタイミングで
ラッチした信号S24(フリップフロップ54.1の出
力)とを、NANDゲート57.1に入力する。
【0063】入力信号LDIN.2の立ち上がりが、入
力信号LDIN.1の立ち上がりと遅延信号S21の立
ち上がりの間にある時に、NANDゲート57.1はロ
ーレベルを出力し、それ以外はハイレベルを出力してい
る(ロック検出信号S26)。
【0064】ロック条件を2段階で切り替える場合、遅
延信号S21をさらに遅延回路55.1に通して、第2
の遅延信号S23を得て、第2の遅延信号S23の立ち
上がりのタイミングで、入力信号LDIN.2をラッチ
した信号S25と、信号S22とをNANDゲート5
8.1に入力し、第2のロック検出信号S27を得る。
【0065】ロック検出回路51.2においては、ロッ
ク検出回路51.1の動作に関して、入力信号LDI
N.1とLDIN.2とを入れ替えて、同様の動作を行
うので、説明は省略する。
【0066】ロック検出回路51.1及び51.2から
のロック検出信号S26及びS33のいずれかがローレ
ベルである場合、ロック信号生成回路62.1のリセッ
ト信号S35(ロック検出信号S26、S33を入力と
するNANDゲート59.1の出力)がハイレベルにな
り、カウンタ60.1が動作を開始する。
【0067】カウンタ60.1は、入力信号LDIN.
2の立ち上がりをカウントしており、ある特定数だけカ
ウントすると、ロック信号LCK.1を出力する。
【0068】ロック信号LCK.1を出力すると、その
後、リセット信号S35がローレベルになるまで、カウ
ンタ動作を停止する。
【0069】第2のロック信号を使用する場合には、第
2のロック信号生成回路62.2に第2のロック検出信
号S27及びS34を入力し、ロック信号生成回路6
2.1と同様の動作を行って、第2のロック信号LC
K.2を出力する。
【0070】ロック信号LCK.nは、非ロック時はロ
ーレベルであり、ロック時にはハイレベルになる。
【0071】図6は、本発明の第1の実施例において、
ロック信号LCK.1を出力するまでのタイミングチャ
ートであり、カウンタ60.1は2進カウンタを例に挙
げている。ロック検出信号S26及びS33のいずれか
がローレベルである場合、ロック信号生成回路62.1
のリセット信号S35がハイレベルになり、カウンタ6
0.1が動作を開始し、カウンタ60.1は、入力信号
LDIN.2の立ち上がりをカウントしており、ある特
定数だけカウントすると、ロック信号LCK.1をアク
ティブとし、その後、リセット信号S35がローレベル
になるまで、カウンタ動作を停止する。なお、カウンタ
を駆動する入力信号は、入力信号LDIN.1でもよ
い。
【0072】第3以降のロック信号を使用する場合、ロ
ック検出回路51.n内に遅延回路、フリップフロップ
及びNANDゲートを必要数だけ追加し、第3以降のロ
ック検出信号を得て、さらに第3以降のロック信号生成
回路も追加すればよい。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
下記記載の効果を奏する。
【0074】本発明の第1の効果は、ノイズを電圧制御
発振器に伝えることなくPLLが動作し、特に、ロック
時のジッタ低減を実現できる、ということである。
【0075】その理由は、本発明においては、電流源駆
動型チャージポンプのON/OFF切り替え時に発生す
るノイズを、ループフィルタ内の容量にて吸収するよう
に構成したことにより、ノイズを電圧制御発振器に伝え
ることなくPLLが動作するためである。
【0076】また、本発明の第2の効果は、ロックアッ
プ時間を短縮する、ということである。
【0077】その理由は、本発明においては、基準信号
と内部同期信号との位相差の絶対値に応じて、チャージ
ポンプを駆動する電流値と、ループフィルタの定数を切
り替え、位相差が大きな時は大きな電流値で小さな容量
に充放電を行うように構成したことによる。そして、位
相差が小さな時は小さな電流値で大きな容量に充放電を
行うので、ジッタを低減することができる。
【0078】また、本発明の第3の効果として、LPF
定数の切り替え時に発生する制御電圧の低下を防止する
ことにより、ロックアップ時間の短縮を実現できる、と
いうことである。
【0079】さらに、本発明の第4の効果として、回路
規模の縮小化を図ることができるということである。
【0080】その理由は、本発明においては、同一のロ
ック信号で電流値及びLPF定数の切り替えを行うた
め、個別の制御回路が不要とされるためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】本発明の一実施例における電流駆動型チャージ
ポンプの構成を説明するための図である。
【図3】本発明の一実施例における可変電流生成器の構
成を説明するための図である。
【図4】本発明の一実施例における可変定数LPFの構
成を説明するための図である。
【図5】本発明の一実施例におけるロック検出器の構成
を説明するための図である。
【図6】本発明の一実施例におけるロック検出器の動作
を示すタイミングチャートである。
【図7】従来のPLL回路の構成の一例を示す図であ
る。
【図8】従来の可変定数LPFを説明するための図であ
る。
【図9】従来の電流駆動型チャージポンプの動作を説明
するための信号波形図である。
【符号の説明】
1 PLL回路 11 位相比較器 12 電圧駆動型発振器 13 分周器 20 チャージポンプ 21,22 チャージポンプ切り替え用MOSトランジ
スタ 23〜27 カレントミラー回路用MOSトランジスタ 30 可変電流発生回路 31 電流制御回路 33,34 電流値制御用バイポーラトランジスタ及び
抵抗 40 可変定数LPF 41 ジッタ低減用容量 42,43 LPF構成用抵抗及び容量 44 切り替えチャージパス回路 50 ロック検出器 51 ロック検出回路 53,55 遅延回路 62 ロック信号生成回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03L 7/06 - 7/199 H03K 19/096

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基準信号と内部同期信号とを入力し、前記
    基準信号を前記内部信号との位相差に応じた制御信号を
    出力する位相比較器と、 前記基準信号と前記内部同期信号を入力し、前記基準信
    号と前記内部同期信号とがロックしているかどうかに応
    じてロック信号を出力するロック検出器と、 前記ロック信号に応じた値の可変電流を生成する可変電
    流生成器と、 前記可変電流生成器の電流を入力し前記位相比較器から
    の前記制御信号によって制御電圧を出力するチャージポ
    ンプと、 前記チャージポンプから出力される制御電圧線と接地間
    に挿入される充放電用の容量と、前記制御電圧を入力し
    前記制御電圧に追随した電位を出力する演算増幅器と、
    前記制御電圧線と接地間に直列に接続される第1のスイ
    ッチと容量とを備え、前記容量の前記第1のスイッチに
    接続される側の端子と前記演算増幅器の出力端との間に
    接続される第2のスイッチを備え、前記ロック信号に基
    づき前記第1、第2のスイッチは相補的にオン・オフ制
    御され、非ロック状態のとき前記第2のスイッチがオン
    され、ロック状態のときは前記第1のスイッチがオンさ
    れ、前記ロック信号に応じた値の可変定数を実現し前記
    制御電圧をフィルタリングするループフィルタと、 フィルタリングされた前記制御電圧に応じた周波数の前
    記内部同期信号を出力する電圧制御型発振器と、 を備えたことを特徴とする同期信号生成回路。
  2. 【請求項2】基準信号と内部同期信号とを入力し、前記
    基準信号と前記内部同期信号との位相差に応じた制御信
    号を出力する位相比較器と、 前記基準信号と前記内部同期信号を入力し、前記基準信
    号と前記内部同期信号とが同期している(すなわちロッ
    クしている)かどうかに応じてロック信号を出力するロ
    ック検出器と、 定電位でバイアスされる第1の定電流源トランジスタ
    と、前記第1の定電流源トランジスタの出力が電流出力
    線に接続され、前記定電位でバイアスされる第2の定電
    流源トランジスタと、前記第2の定電流源トランジスタ
    の出力と前記電流出力線との間に接続され、前記ロック
    信号でオン・オフ制御されるスイッチと、を備え、前記
    ロック信号に応じた値の可変電流を生成する可変電流生
    成器と、 前記可変電流生成器の電流を入力し前記位相比較器から
    の前記制御信号によって制御電圧を出力するチャージポ
    ンプと、 前記チャージポンプから出力される制御電圧線と接地間
    に接続される充放電用の容量及び抵抗からなるチャージ
    パスと、前記制御電圧を入力し前記制御電圧に追随した
    電位を出力する演算増幅器と、前記制御電圧線と接地間
    に直列に接続される、第1のスイッチ、抵抗及び容量を
    備え、前記容量と前記抵抗の接続点と前記演算増幅器の
    出力端との間に接続される第2のスイッチを備え、前記
    ロック信号に基づき前記第1、第2のスイッチは相補的
    にオン・オフ制御され、非ロック状態のとき前記第2の
    スイッチがオンされ、ロック状態のときは前記第1のス
    イッチがオンされ、前記ロック信号に応じた値の可変定
    数を実現し前記制御電圧をフィルタリングするループフ
    ィルタと、 フィルタリングされた前記制御電圧に応じた周波数の前
    記内部同期信号を出力する電圧制御型発振器と、 を備えたことを特徴とする同期信号生成回路。
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