JPH0730416A - Pll回路 - Google Patents

Pll回路

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JPH0730416A
JPH0730416A JP5172972A JP17297293A JPH0730416A JP H0730416 A JPH0730416 A JP H0730416A JP 5172972 A JP5172972 A JP 5172972A JP 17297293 A JP17297293 A JP 17297293A JP H0730416 A JPH0730416 A JP H0730416A
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signal
lock
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JP5172972A
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Tetsuya Iga
哲也 伊賀
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 精度の良い制御を自動的に行うことができる
PLL回路を得る。 【構成】 PLLを構成する回路の一つであるチャージ
ポンプ回路6は、位相比較部10から得た位相比較信号
S10に基づき、比較電圧信号S6をLPF1に出力す
る。この際、比較電圧信号S6の供給電流量をロック検
出回路21からのロック信号S21に基づき、ロック状
態時には比較電圧信号S6の供給電流量を低く抑え、良
好なC/Nを得、アンロック状態時には、比較電圧信号
S6の供給電流量を大きな値に設定してロックアップ時
間を短縮する。 【効果】 外部より制御信号を付与することなく、内部
で発生するロック検出手段のロック信号に基づき、高精
度な制御を自動的に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はPLL(位相ロックル
ープ:Phased Locked Loop)回路に関し、特にロックア
ップの自動化に関する。
【0002】
【従来の技術】図14は従来のPLL回路の基本構成を
示すブロック図である。同図に示すように、PLL回路
は、位相比較部30、LPF31、VCO(電圧制御発
振器)32、分周器33、分周器34、水晶発振子35
及びチャージポンプ回路36から構成される。
【0003】位相比較部30は、分周器34から基準周
波数frの基準信号S1を受け、分周器33から出力さ
れる入力信号S0との位相を比較して位相比較信号S3
0をチャージポンプ回路36に出力する。
【0004】チャージポンプ回路36は位相比較信号S
30に基づき、比較電圧信号S36をLPF31に出力
する。
【0005】LPF31は、比較電圧信号S36をフィ
ルタリング処理(積分処理)して制御電圧信号S31を
VCO32に出力する。VCO32は制御電圧信号S3
1に基づく発振周波数f0で発振して出力信号S32を
外部に出力するとともに、分周器33に出力する。分周
器(1/N)33は、VCO32の出力信号S32を分
周して、入力信号S0を位相比較部30に出力する。
【0006】一方、分周器(1/R)34は、水晶発振
子35より得られる発振信号S35を分周して基準信号
S1を位相比較部30に出力する。
【0007】このように、PLL回路は、位相比較部3
0、チャージポンプ回路36、LPF31、VCO32
及び分周器33によりPLLを形成している。
【0008】図15はチャージポンプ回路の電流供給部
の内部構成を示す回路図である。電流供給部36Aは、
PLL回路が高速ロックアップを達成するために設けら
れた回路であり、図15に示すように、PNPバイポー
ラトランジスタQ14〜Q16,NPNバイポーラトラ
ンジスタQ17及びQ18並びにPMOSトランジスタ
Q11及びNMOSトランジスタQ12から構成され
る。
【0009】バイポーラトランジスタQ14及びQ16
各々のエミッタが電源Vccに共通に接続され、バイポー
ラトランジスタQ15及びQ16はそれぞれトランジス
タQ14に対しカレトミラー接続され、バイポーラトラ
ンジスタQ16のコレクタがPMOSトランジスタQ1
1のソースに接続される。したがって、トランジスタQ
16のコレクタ電流である供給電流IAの電流量は、ト
ランジスタQ14のコレクタを流れる制御電流I20の
電流量に比例した電流量となる。
【0010】NPNバイポーラトランジスタQ17及び
Q18各々のエミッタが接地されるとともに、互いにカ
レントミラーを構成する。そして、バイポーラトランジ
スタQ17のベース及びコレクタがバイポーラトランジ
スタQ15のコレクタに接続され、バイポーラトランジ
スタQ18のコレクタがNMOSトランジスタQ12の
ソースに接続される。したがって、トランジスタQ18
のコレクタ電流となる供給電流IBの電流量も、制御電
流I20に比例した電流量となる。
【0011】図16は、チャージポンプ回路36の制御
電流生成部を示す回路図である。同図に示すように、制
御電流生成部36Bのスイッチセレクタ29は制御信号
C1を受け、制御信号C1に基づき決定される制御信号
CL1,…,CL(n−1),CLnをそれぞれスイッ
チング機能付き定電流源IS1,…,IS(n−1),
ISnのゲートに付与する。定電流源IS1,IS2,
…,ISnの一端はノードN0に共通に接続され、他端
はすべて接地される。なお、各定電流源IS1〜ISn
の供給電流量はそれぞれI21〜I2nである。
【0012】定電流源IS1〜ISnはそれぞれ制御信
号CL1,…,CL(n−1),CLnの“H”/
“L”に基づきオン/オフ制御され、オン状態になると
定電流I21〜I2nがそれぞれ供給可能となる。した
がって、制御信号CL1〜CLnに基づきオン状態とな
るスイッチング機能付き定電流源IS1〜ISnの和に
比例した電流量の制御電流I20がノードN0を流れ
る。
【0013】このような構成において、チャージポンプ
回路36は、位相比較部30の位相比較出力信号Q1及
びQ2をそれぞれトランジスタQ11及びQ12のゲー
トに受け、位相比較出力信号Q1が“L”の時、トラン
ジスタQ11がオンし電流IAがソースされ、位相比較
出力信号Q2が“H”の時、トランジスタQ12がオン
し電流IBがシンクされる。
【0014】そして、PMOSトランジスタQ11のド
レインとNMOSトランジスタQ12のドレインとの間
のノードN1から得られる信号がチャージポンプ回路3
6の比較電圧信号S36となる。この比較電圧信号S3
6が次段のLPF31に伝達される。
【0015】上記構成のPLL回路において、分周器3
3の分周比を変更することにより、あるチャンネルCH
1からあるチャンネルCH2にチャンネルを切り換える
場合を考える。
【0016】チャンネルCH1でロック状態にあると
き、例えば、定電流源IS1〜ISnのうち、定電流源
IS1のみをオンさせる制御信号CL1〜CLnをスイ
ッチセレクタ29から発生させることにより、制御電流
I20を小さくして、チャージポンプ回路36による比
較電圧信号S36の供給電流量を低く抑えている。その
結果、PLL回路は良好なC/Nを得ることができる。
なお、C/Nとは、搬送波対雑音比であり、PLLのル
ープにおいて、VCOの出力をキャリア周波数とし、こ
のキャリアに対する雑音の比を意味する。
【0017】この状態から、チャンネルCH2に切り換
える際、例えば、定電流源IS1〜ISnをすべてオン
させる制御信号CL1〜CLnをスイッチセレクタ29
から発生させることにより、制御電流I20を大きくし
て、チャージポンプ回路36による比較電圧信号S36
の供給電流量を大きな値に設定する。その結果、チャン
ネルCH2へのロックアップ時間を短縮することができ
る。
【0018】そして、チャンネルCH2でロック状態に
なると、再び制御電流I20を小さくして、チャージポ
ンプ回路36による比較電圧信号S36の供給電流量を
低く抑え、良好なC/Nを得ている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上記した比較電圧信号
S36の供給電流量の変更は、ロック状態/アンロック
状態が変化するチャンネル切り換え毎に行う必要があっ
た。このため、チャンネル切り換え毎に外部より制御信
号C1を与え、スイッチセレクタ29の制御信号CL1
〜CLnを変更する必要があり、PLL回路の制御が複
雑化してしまうという問題点があった。
【0020】この発明は上記問題点を解決するためにな
されたもので、精度の良い制御を自動的に行うことがで
きるPLL回路を得ることを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる請求項
1記載のPLL回路は、入力信号と基準信号とを受け、
前記入力信号と前記基準信号との位相差に基づく位相比
較出力信号及び該位相比較出力信号に関連した位相比較
関連信号を出力する位相比較手段と、前記位相比較関連
信号を受け、前記位相比較関連信号に基づき、前記入力
信号と前記基準信号とが同期したロック状態にあるか否
かを判定して、ロック状態/アンロック状態を指示する
ロック信号を出力するロック検出手段と、前記位相比較
出力信号を受け、前記位相比較出力信号に基づく位相比
較電圧信号を出力するチャージポンプ手段と、前記位相
比較電圧信号をフィルタリング処理して制御電圧信号を
出力するフィルタリング手段と、前記制御電圧信号を受
け、前記制御電圧信号に基づく周波数で発振する前記入
力信号を出力する電圧制御発振手段とを備え、前記位相
比較手段、前記チャージポンプ手段、前記フィルタリン
グ手段及び電圧制御発振手段とで位相ロックループ(P
LL)を構成してPLL動作を行い、前記チャージポン
プ手段は、前記ロック信号をさらにうけ、前記ロック信
号がロック状態を指示する場合に比較的小さい電流量で
前記位相比較電圧信号を出力し、前記ロック信号がアン
ロック状態を指示する場合に比較的大きい電流量で前記
位相比較電圧信号を出力する。
【0022】望ましくは、請求項2記載のPLL回路の
ように、前記フィルタリング手段は、前記ロック信号を
さらに受け、前記ロック信号がロック状態を指示する場
合に比較的大きな時定数で前記フィルタリング処理を行
い、前記ロック信号がアンロック状態を指示する場合に
比較的小さな時定数で前記フィルタリング処理を行う。
【0023】望ましくは、請求項3記載のPLL回路の
ように、前記ロック検出手段は、外部よりロック判定条
件制御信号を受け、該ロック判定条件制御信号に基づ
き、前記入力信号と前記基準信号とが同期したロック状
態にあるか否かのロック判定条件を設定する。
【0024】
【作用】この発明における請求項1〜請求項3記載のP
LL回路におけるチャージポンプ手段は、ロック信号を
さらにうけ、ロック信号がロック状態を指示する場合に
比較的小さい電流量で位相比較電圧信号を出力し、ロッ
ク信号がアンロック状態を指示する場合に比較的大きい
電流量で位相比較電圧信号を出力するため、外部から制
御信号を付与されることなく、ロック状態時には良好な
C/Nを得ることができ、アンロック状態時にはロック
アップ時間の短縮を図ることができる。
【0025】さらに、請求項2記載のPLL回路におけ
るフィルタリング手段は、ロック信号をさらに受け、ロ
ック信号がロック状態を指示する場合に比較的大きな時
定数でフィルタリング処理を行い、ロック信号がアンロ
ック状態を指示する場合に比較的小さな時定数でフィル
タリング処理を行うため、ロック状態時にはより良好な
C/Nを得ることができ、アンロック状態時にはロック
アップ時間のより一層の短縮を図ることができる。
【0026】
【実施例】<<第1の実施例>>図1はこの発明の第1
の実施例であるPLL回路の全体構成を示すブロック図
である。同図に示すように、PLL回路は、位相比較部
(PD)10、LPF1、VCO2(電圧制御発振
器)、分周器3、分周器4、水晶発振子5、チャージポ
ンプ回路6及びロック検出回路21から構成される。
【0027】位相比較部10は、分周器4から基準周波
数frの基準信号S1を受け、分周器3から出力される
入力信号S0との位相を比較して位相比較信号S10を
チャージポンプ回路6に出力するとともに、位相比較信
号S10と関連のある位相比較関連信号L0をロック検
出回路21に出力する。
【0028】ロック検出回路21は位相比較関連信号L
0に基づき、入力信号S0と基準信号S1とが同期した
ロック状態にあるか否かを判定し、ロック状態/アンロ
ック状態を指示するロック信号S21を出力する。
【0029】チャージポンプ回路6は位相比較信号S1
0に基づき、比較電圧信号S6をLPF1に出力する。
この際、比較電圧信号S6の供給電流量をロック検出回
路21からのロック信号S21に基づき可変制御する。
【0030】LPF1は、比較電圧信号S6をフィルタ
リング処理(積分処理)して制御電圧信号SVをVCO
2に出力する。
【0031】VCO2は制御電圧信号SVに基づく発振
周波数f0で発振して出力信号S2を外部に出力すると
ともに、分周器3に出力する。分周器3は、VCO2の
出力信号S2を設定チャンネルに基づく分周比(1/
N)で分周して、入力信号S0を位相比較部10に出力
する。
【0032】一方、分周器4は、水晶発振子5より得ら
れる発振信号S5を所定の分周比(1/R)で分周して
基準信号S1を位相比較部10に出力する。
【0033】このように、PLL回路は、位相比較部1
0、チャージポンプ回路6、LPF1、VCO2及び分
周器3によりPLLを形成している。
【0034】図2及び図3はそれぞれこの発明の第1の
実施例であるPLL回路におけるチャージポンプ回路の
構成を示す回路図であり、図2はチャージポンプ回路の
電流供給部を示し、図3はチャージポンプ回路の制御電
流生成部を示す。
【0035】図2に示した電流供給部6Aは、図15で
示した従来構成(電流供給部36A)と同様であるた
め、説明を省略する。
【0036】図3において、ロック検出回路21は、位
相比較関連信号L0を受け、基準信号S1と入力信号S
0との位相差を所定時間毎に求め、求めた位相差がm回
連続して所定の同期許容位相差以内にあるとき、ロック
状態と判定し、“H”のロック信号S21を出力し、そ
れ以外の時は、“L”のロック信号S21を出力する。
【0037】一方、制御電流生成部6Bのスイッチセレ
クタ20は、ロック検出回路21のロック信号S21を
受け、ロック信号S21に基づき決定される制御信号C
L1,…,CL(n−1),CLnをそれぞれスイッチ
ング機能付き定電流源IS1,…,IS(n−1),I
Snのゲートに付与する。この際、ロック信号S21が
“L”の時、制御信号CL1〜CLnのうち、比較的多
くの制御信号を“H”にし、ロック信号S21が“H”
の時、制御信号CL1〜CLnのうち、比較的少数の制
御信号を“H”にする。また、定電流源IS1〜ISn
の一端はノードN0で共通に接続され、他端は接地され
る。なお、各定電流源IS1〜ISnの供給電流量I2
1〜I2nは所定の基準電流量に比例した電流量に設定
される。
【0038】定電流源IS1〜ISnはそれぞれ対応の
制御信号CL1〜CLnの“H”/“L”に基づきオン
/オフ制御され、オン状態になると定電流I21〜I2
nがそれぞれ供給可能となる。したがって、制御信号C
L1〜CLnに基づきオン状態となる定電流源IS1〜
ISnの個数に比例して、多くの電流量の制御電流I2
0がノードN0を流れる。
【0039】このような構成において、チャージポンプ
回路6は、位相比較部10の位相比較出力信号Q1及び
Q2をそれぞれトランジスタQ11及びQ12のゲート
に受け、位相比較出力信号Q1が“L”の時、トランジ
スタQ11がオンし電流IAがソースされ、位相比較出
力信号Q2が“H”の時、トランジスタQ12がオンし
電流IBがシンクされる。
【0040】そして、PMOSトランジスタQ11のド
レインとNMOSトランジスタQ12のドレインとの間
のノードN1から得られる信号がチャージポンプ回路6
の比較電圧信号S6となる。この比較電圧信号S6が次
段のLPF1に伝達される。
【0041】上記構成のPLL回路において、分周器4
の分周比1/Nを変更して、あるチャンネルCH1から
あるチャンネルCH2にチャンネルを切り換える場合を
考える。
【0042】チャンネルCH1でロック状態にあると
き、ロック信号S21は“H”となるため、スイッチセ
レクタ20は、例えば、定電流源IS1のみをオンさせ
る等、定電流源IS1〜ISnのうち比較的少数の定電
流源をオンさせる制御信号CL1〜CLnを発生するこ
とにより、制御電流I20の電流料を小さくして、チャ
ージポンプ回路6による比較電圧信号S6の供給電流量
(IAあるいはIB)を低く抑える。その結果、PLL
回路は良好なC/N(CN比:搬送波対雑音比)を得る
ことができる。
【0043】この状態から、チャンネルCH2に切り換
える際、PLL回路はアンロック状態となり、ロック信
号S21は“L”となるため、スイッチセレクタ20
は、例えば、定電流源IS1〜ISnをすべてオンさせ
る等、定電流源IS1〜ISnのうち比較的多くの定電
流源をオンさせる制御信号CL1〜CLnを発生するこ
とにより、制御電流I20を大きくして、チャージポン
プ回路6による比較電圧信号S6の供給電流量を大きな
値に設定する。その結果、チャンネルCH2へのロック
アップ時間を短縮することができる。
【0044】そして、チャンネルCH2でロック状態に
なると、ロック信号S21が“H”となることにより、
再び制御電流I20を小さくして、チャージポンプ回路
6による比較電圧信号S6の供給電流量を低く抑え、良
好なC/Nを得ている。
【0045】このように、第1の実施例のPLL回路
は、チャンネル切り換え毎に外部より制御信号を与える
ことなく、内部で発生するロック検出回路21のロック
信号S21に基づき、自動的にスイッチセレクタ20の
制御信号CL1〜CLnを変更して、比較電圧信号S6
の供給電流量を変更することができるため、チャンネル
切り換え時における高精度な制御の自動化が実現する。
【0046】<位相比較部>図4は、位相比較部10の
内部構成を示す回路図である。同図に示すように、位相
比較部10は10個のNANDゲートT1〜T10と3
個のインバータT11〜T13から構成される。なお、
NANDゲートT1及びT2は3入力NANDゲートで
あり、NANDゲートT3は4入力NANDゲートであ
り、NANDゲートT4〜T10は2入力NANDゲー
トである。
【0047】入力信号S0がNANDゲートT4の一方
入力に取り込まれる。NANDゲートT4の出力が、N
ANDゲートT1の第1入力、NANDゲートT3の第
1入力及びNANDゲートT5の一方入力としてそれぞ
れ取り込まれる。NANDゲートT5の出力が、NAN
DゲートT1の第2入力、NANDゲートT3の第2入
力及びNANDゲートT6の一方入力として取り込ま
れ、NANDゲートT6の出力がNANDゲートT5の
他方入力として帰還する。
【0048】また、基準信号S1がNANDゲートT9
の一方入力に取り込まれる。NANDゲートT9の出力
が、NANDゲートT2の第1入力、NANDゲートT
3の第3入力及びNANDゲートT8の一方入力として
それぞれ取り込まれる。NANDゲートT8の出力が、
NANDゲートT2の第2入力、NANDゲートT3の
第4入力及びNANDゲートT7の一方入力としてそれ
ぞれ取り込まれ、NANDゲートT7の出力がNAND
ゲートT8の他方入力として帰還する。
【0049】NANDゲートT3の出力信号S3はイン
バータT11及びT11を介してNANDゲートT1の
第3入力、NANDゲートT2の第3入力、NANDゲ
ートT6の他方入力及びNANDゲートT7の他方入力
として、それぞれ取り込まれる。
【0050】そして、NANDゲートT1の出力よりそ
れぞれ得られる信号Q1が位相比較出力信号として得ら
れ、NANDゲートT1の出力がインバータT13を介
して得られる信号Q2が位相比較出力信号として得られ
る。また、NANDゲートT10は、位相比較出力信号
Q1とNANDゲートT2の出力とを取り込み、その出
力としてロック検出用の位相比較関連信号L0を出力す
る。これら位相比較出力信号Q1及びQ2が、図1の位
相比較信号S10に相当する。
【0051】このように接続されたNANDゲートT1
〜T9において、NANDゲートT1とNANDゲート
T4とにより第1のフリップフロップを構成し、NAN
DゲートT5とNANDゲートT6とにより第2のフリ
ップフロップを構成し、NANDゲートT2とNAND
ゲートT9とにより第3のフリップフロップを構成し、
NANDゲートT7とNANDゲートT8とにより第4
のフリップフロップを構成する。
【0052】このような構成の位相比較部10は、入力
信号S0の位相が基準信号S1の位相より遅れていれ
ば、位相比較出力信号Q2より、その遅相量に比例した
パルス幅のHレベルが出力される。逆に、入力信号S0
の位相が基準信号S1の位相より進んでいれば、位相比
較出力信号Q1より、その進相量に比例したパルス幅の
Lレベルが出力される。
【0053】図5は、図4で示した位相比較部10の位
相比較動作を示す波形図である。同図に示すように、基
準信号S1に対し、入力信号S0の位相が時間TG進ん
でいる場合、位相比較出力信号Q1から、パルス幅が
(TG+ΔT)のLレベルパルスが出力され、位相比較
出力信号Q2から、パルス幅ΔTのHレベルパルスが出
力される。
【0054】そして、位相比較関連信号L0から、パル
ス幅が(TG+ΔT)のHレベルパルスが出力される。
なお、パルス幅ΔTはインバータT3及びT4の信号伝
搬遅延時間である。
【0055】<ロック検出回路>図6はロック検出回路
21の内部構成を示す回路図である。同図に示すよう
に、共にT入力にクロック信号Tを取り込むフリップフ
ロップFF1及びFF2が直列に接続される。フリップ
フロップFF1はD入力に基準信号S1の元になる基準
信号SAを取り込み、フリップフロップFF2のQ出力
より得られる信号を基準信号S1として外部に出力する
とともに、ANDゲートG3の一方入力として取り込ま
れる。
【0056】また、フリップフロップFF2の反転Q出
力バーQより得られる基準信号S1の反転信号バーS1
がANDゲートG1の一方入力として取り込まれ、フリ
ップフロップFF1の反転Q出力バーQより得られる信
号がインバータG2を介してANDゲートG3の他方入
力として取り込まれる。このANDゲートG3の出力が
比較信号SRとしてNANDゲートG4の一方入力とし
て取り込まれる。NANDゲートG4は他方入力として
位相比較関連信号L0を取り込む。
【0057】一方、リセット機能付きのフリップフロッ
プFF11及びFF12により、2ビットのカウンタ回
路11が構成される。フリップフロップFF11のT入
力はANDゲートG1の出力を受け、フリップフロップ
FF11及びFF12のリセット入力RはNANDゲー
トG4の出力を受ける。したがって、カウンタ回路11
はANDゲートG1の出力の立ち下がり、すなわち、基
準信号S1の立ち上がりエッジをカウントし、NAND
ゲートG4の出力が“L”のときにリセットされる。
【0058】また、フリップフロップFF11のQ出力
はNANDゲートG5の一方入力として取り込まれ、フ
リップフロップFF12のQ出力はNANDゲートG5
の他方入力として取り込まれる。NANDゲートG5の
出力はインバータG6を介してロック信号S21として
外部に出力されるとともに、ANDゲートG1の他方入
力となる。
【0059】図7は、ロック検出回路21の動作を示す
タイミング図である。同図に示すように、クロック信号
Tの周期はTAであり、基準信号S1の“L”の期間も
TAに設定されている。したがって、基準信号SAと基
準信号S1とは位相が期間TAずれた同一波形となる。
【0060】比較信号SRは基準信号SAと基準信号S
1との論理積となるため、比較信号SRは基準信号S1
の“L”への立ち下がり時刻t1を中心とした幅2TA
の期間“L”パルスを発生する。
【0061】入力信号S0と基準信号S1との位相差が
TA以内の場合、位相比較関連信号L0の“L”の期間
は、比較信号SRの“L”の期間内に発生する。この場
合、NANDゲートG4の出力が“L”を維持し続ける
ため、フリップフロップFF11及びFF12にリセッ
トがかかることなく、カウンタ回路11のカウント動作
が続けられる。
【0062】その結果、基準信号S1の立ち上がりエッ
ジがカウンタ回路11でカウントされ、カウンタ回路1
1が基準信号S1の立ち上がりエッジを3回カウントす
るとはじめてフリップフロップFF11及びFF12の
Q出力が共に“H”となるため、NANDゲートG5が
“L”となり、ロック信号S21が“H”に立ち上が
り、ロック状態を判定する。
【0063】このように、ロック検出回路21は、入力
信号S0と基準信号S1との位相差が期間TA以下のケ
ースが、基準信号S1の立ち上がりエッジを3回カウン
トする間継続して生じると、ロック信号S21を“H”
にしてロック状態と判定する。
【0064】<チャージポンプ回路の制御電流生成部>
図8はチャージポンプ回路6の制御電流生成部6Bの詳
細を示す回路図である。図8では説明の都合上、n=3
として、定電流源IS1〜IS3を示している。
【0065】各定電流源ISi(i=1〜3)はPNP
バイポーラトランジスタQ2i、ダイオードDi及びN
MOSトランジスタQ3iから構成され、PNPバイポ
ーラトランジスタQ2iのエミッタが電源Vccに接続さ
れ、コレクタがダイオードDiのアノードに接続される
とともに、NMOSトランジスタQ3iのドレインに接
続される。そして、ダイオードD1〜D3がノードN3
に共通に接続され、NMOSトランジスタQ31〜Q3
3のソースが接地される。
【0066】PNPバイポーラトランジスタQ21〜Q
23のベースはそれぞれ、PNPバイポーラトランジス
タとカレントミラー接続される。バイポーラトランジス
タQ41のコレクタが定電流源13(供給電流量I0)
を介して接地される。したがって、バイポーラトランジ
スタQ2iには、電流量I0に比例した電流量の電流I
2iが流れる。ここでは、バイポーラトランジスタQ2
1のトランジスタサイズが他のバイポーラトランジスタ
Q22及びQ23より大きく、I21>I22、I21
>I23の関係が成立するものとする。
【0067】一方、同一トランジスタサイズのNPNバ
イポーラトランジスタQ42及びQ43はカレントミラ
ー構成を形成し、バイポーラトランジスタQ42のコレ
クタ(ベース)がノードN3に接続され、バイポーラト
ランジスタQ42及びQ43のエミッタは接地される。
そして、バイポーラトランジスタQ43のコレクタ電流
が制御電流I20となる。したがって、制御電流I20
の電流量はノードN3を流れる電流量と同一量となる。
【0068】スイッチセレクタ20は、データラッチ2
2、シフトレジスタ23及びORゲートG7から構成さ
れる。シフトレジスタ23は、外部よりシリアルデータ
SDを受け、パレレルにデータラッチ22に出力する。
データラッチ22は格納したラッチデータに基づき、デ
ータラッチ信号DL1〜DL3を出力する。
【0069】データラッチ信号DL2及びDL3は、制
御信号CL2及びCL3として、それぞれ定電流源IS
2及びI3のNMOSトランジスタQ32及びQ33の
ゲートに直接付与される。また、データラッチ信号DL
1はORゲートG7の一方入力となる。ORゲートG7
は他方入力としてロック信号S21を取り込み、その出
力を制御信号CL1として定電流源IS1のNMOSト
ランジスタQ31のゲートに付与する。
【0070】以下、図8で示した制御電流生成部6Bの
動作を、第1の実施例同様、PLL回路があるチャンネ
ルCH1からあるチャンネルCH2にチャンネルを切り
換える場合を例に挙げて説明する。
【0071】まず、データラッチ22によるデータラッ
チ信号DL1〜DL3の“L”出力を指示するシリアル
データSDをシフトレジスタ23に出力する。
【0072】チャンネルCH1でロック状態にあると
き、ロック信号S21は“H”となるため、制御信号C
L1〜CL3は“H”,“L”,“L”となる。その結
果、制御電流I20は、(I22+I23)となり、比
較的少量の電流となるため、チャージポンプ回路6によ
る比較電圧信号S6の供給電流量が低くなる。
【0073】この状態から、チャンネルCH2に切り換
える際、PLL回路はアンロック状態となり、ロック信
号S21は“L”となるため、制御信号CL1〜CL3
は“L”,“L”,“L”となる。その結果、制御電流
I20は、(I21+I22+I23)となり、比較的
大きなの電流量となるため、チャージポンプ回路6によ
る比較電圧信号S6の供給電流量を大きくすることがで
きる。
【0074】そして、チャンネルCH2でロック状態に
なると、ロック信号S21が“H”となることにより、
再び制御電流I20が(I22+I21)となり、チャ
ージポンプ回路6による比較電圧信号S6の供給電流量
を低く抑えることができる。
【0075】<<第2の実施例>>図9はこの発明の第
2の実施例であるPLL回路の全体構成を示すブロック
図である。同図に示すように、PLL回路は、位相比較
部10、VCO2、分周器3、分周器4、水晶発振子
5、チャージポンプ回路7及びロック検出回路21から
構成される。
【0076】位相比較部10は、分周器4から基準周波
数frの基準信号S1を受け、分周器3から出力される
入力信号S0との位相を比較して位相比較信号S10を
チャージポンプ回路7に出力するとともに、位相比較信
号S10と関連のある位相比較関連信号L0をロック検
出回路21に出力する。なお、位相比較部10の内部構
成は図4で示した構成と同様である。
【0077】ロック検出回路21は、位相比較関連信号
L0に基づき、比較電圧信号S7をLPF1に出力す
る。ロック状態/アンロック状態を判定するロック信号
S21を出力する。なお、ロック検出回路21の内部構
成は図6で示した構成と同様である。
【0078】チャージポンプ回路7は位相比較信号S1
0に基づき、比較電圧信号S7をLPF8に出力する。
この際、比較電圧信号S7の供給電流量をロック検出回
路21からのロック信号S21に基づき可変制御する。
【0079】LPF8は、比較電圧信号S7をフィルタ
リング処理(積分処理)して制御電圧信号SV′をVC
O2に出力する。この際、フィルタリング処理の時定数
をロック検出回路21からのロック信号S21に基づき
可変制御する。
【0080】VCO2は制御電圧信号SV′に基づく発
振周波数f0で発振して出力信号S2を外部に出力する
とともに、分周器3に出力する。分周器3は、VCO2
の出力信号S2を設定チャンネルに基づく分周比(1/
N)で分周して、入力信号S0を位相比較部10に出力
する。
【0081】一方、分周器4は、水晶発振子5より得ら
れる発振信号S5を所定の分周比(1/R)で分周して
基準信号S1を位相比較部10に出力する。
【0082】このように、PLL回路は、位相比較部1
0、チャージポンプ回路7、LPF8、VCO2及び分
周器3によりPLLを形成している。
【0083】図10及び図11はそれぞれこの発明の第
2の実施例であるPLL回路におけるチャージポンプ回
路及びLPFの構成を示す回路図であり、図10はチャ
ージポンプ回路の電流供給部を示し、図11はチャージ
ポンプ回路の制御電流生成部及びLPFを示す。
【0084】図10に示した電流供給部7Aは、図15
で示した従来構成(電流供給部36A)と同様であるた
め、説明を省略する。
【0085】図11において、ロック検出回路21は、
位相比較関連信号L0を受け、基準信号S1と入力信号
S0との位相差を所定時間毎に求め、求めた位相差がm
回連続して所定の同期許容位相差以内にあるとき、ロッ
ク状態と判定し、“H”のロック信号S21を出力し、
それ以外の時は、“L”のロック信号S21を出力す
る。
【0086】一方、制御電流生成部7Bのスイッチセレ
クタ24は、第1の実施例のスイッチセレクタ20と同
様にして、ロック検出回路21のロック信号S21を受
け、ロック信号S21に基づき決定される制御信号CL
1〜CLnをそれぞれスイッチング機能付き定電流源I
S1〜ISnのゲートに付与する。なお、他の構成及び
動作等は、第1の実施例の制御電流生成部6Bと同様で
あるため、説明を省略する。
【0087】さらに加えて、スイッチセレクタ24は、
ロック信号S21に基づき制御信号CR1〜CR3をL
PF8に出力する。つまり、制御電流生成部7B及びL
PF8はスイッチセレクタ24を共用している。
【0088】LPF8は、3個の時定数決定部41〜4
3から構成され、時定数決定部4j(j=1〜3)は、
直列に接続されたキャパシタC1j、抵抗Rj及びPM
OSトランジスタQ5jから構成され、PMOSトラン
ジスタQ5jのゲートに制御信号CRjを受ける。そし
て、キャパシタC1〜C3の一方電極より得られる電圧
が比較電圧信号S7となる。
【0089】なお、キャパシタC11及び抵抗R1で決
定する第1の時定数、キャパシタC12及び抵抗R2で
決定する第2の時定数、キャパシタC13及び抵抗R3
で決定する第3の時定数はそれぞれ異なる値に設定され
る。
【0090】このような構成のチャージポンプ回路7
は、第1の実施例同様、ロック信号S21に基づき、制
御電流I20の電流量を制御する。さらに、LPF8
は、そのフィルタリング処理の時定数をロック信号S2
1に基づき可変に設定する。
【0091】すなわち、ロック信号S21が“H”レベ
ルでロック状態を指示するとき、スイッチセレクタ24
は、制御信号CL1〜CLnにより制御電流I20を比
較的小電流に設定するとともに、制御信号CR1〜CR
3により、時定数決定部41〜43のPMOSトランジ
スタQ51〜Q53のうち、一のトランジスタをオンさ
せて、第1〜第3の時定数のうち、制御電流I20の小
電流供給に適合した比較的大きな時定数に決定する。
【0092】一方、ロック信号S21が“L”レベルで
アンロック状態を指示するとき、スイッチセレクタ24
は、制御信号CL1〜CLnにより制御電流I20を比
較的大電流に設定するとともに、制御信号CR1〜CR
3により、時定数決定部41〜41のPMOSトランジ
スタQ51〜Q53のうち、一のトランジスタをオンさ
せて、第1〜第3の時定数のうち、制御電流I20の大
電流供給に適合した比較的小さな時定数に決定する。
【0093】したがって、第2の実施例のPLL回路
は、第1の実施例の効果に加え、LPF8がロック信号
S21に基づき時定数が変化するフィルタリング機能を
有することにより、第1の実施例のPLL回路以上にC
/Nを向上させて、より高精度な制御が行えるという効
果を奏し、しかもその制御はロック信号S21に基づき
自動的に行うことができるため、外部より時定数決定用
の制御信号を与える必要はない。
【0094】<<第3の実施例>>図12はこの発明の
第3の実施例であるPLL回路の全体構成を示すブロッ
ク図である。同図に示すように、PLL回路は、位相比
較部10、LPF1、VCO2、分周器3、分周器4、
水晶発振子5、チャージポンプ回路6及びロック検出回
路25から構成される。
【0095】位相比較部10は、分周器4から基準周波
数frの基準信号S1を受け、分周器3から出力される
入力信号S0との位相を比較して位相比較信号S10を
チャージポンプ回路6に出力するとともに、位相比較信
号S10と関連のある位相比較関連信号L0をロック検
出回路25に出力する。なお、位相比較部10の内部構
成は図4で示した構成と同様である。
【0096】ロック検出回路25は、外部より得られる
ロック判定条件制御信号SLに基づき、ロック判定条件
が可変制御され、ロック判定条件制御信号SLで設定さ
れたロック判定条件で、位相比較関連信号L0に基づき
ロック状態/アンロック状態を判定してロック信号S2
5を出力する。
【0097】チャージポンプ回路6は位相比較信号S1
0に基づき、比較電圧信号S6をLPF1に出力する。
この際、比較電圧信号S6の供給電流量をロック検出回
路25からのロック信号S25に基づき可変制御する。
なお、チャージポンプ回路6の内部構成は図2及び図3
で示した構成と同様である。
【0098】LPF1は、比較電圧信号S6をフィルタ
リング処理(積分処理)して制御電圧信号SVをVCO
2に出力する。
【0099】VCO2は制御電圧信号SVに基づく発振
周波数f0で発振して出力信号S2を外部に出力すると
ともに、分周器3に出力する。分周器3は、VCO2の
出力信号S2を分周して、入力信号S0を位相比較部1
0に出力する。
【0100】一方、分周器4は、水晶発振子5より得ら
れる発振信号S5を分周して基準信号S1を位相比較部
10に出力する。
【0101】このように、PLL回路は、位相比較部1
0、チャージポンプ回路7、LPF8、VCO2及び分
周器3によりPLLを形成している。
【0102】<ロック検出回路>図13はロック検出回
路25の内部構成を示す回路図である。同図に示すよう
に、ロック検出回路25はカウンタ部26、シフトレジ
スタ27及びデータラッチ28から構成される。なお、
カウンタ部26中のANDゲートG1及びNANDゲー
トG4の前段部分の構成は、図6で示した第1の実施例
のロック検出回路21と同様であるため、図13中での
図示を省略している。
【0103】リセット機能付きのk個のフリップフロッ
プFF11〜FF1kにより、kビットのカウンタ回路
12が構成される。フリップフロップFF11のT入力
にANDゲートG1の出力を受け、フリップフロップF
F11〜FF1kのリセット入力RにNANDゲートG
4の出力を受ける。したがって、カウンタ回路12はA
NDゲートG1の出力の立ち下がり、すなわち、基準信
号S1の立ち上がりエッジをカウントし、NANDゲー
トG4の出力が“L”のときにリセットされる。
【0104】また、カウンタ回路12中の各フリップフ
ロップFF11〜FF1kの反転Q出力バーQはそれぞ
れNANDゲートG11〜G1kの一方入力として取り
込まれる。NANDゲートG11〜G1kのそれぞれの
他方入力として、データラッチ28からの制御信号SW
1〜SWkを受ける。NANDゲートG11〜G1kの
出力がANDゲートG20に取り込まれ、ANDゲート
G20の出力がANDゲートG1の他方入力として取り
込まれるとともに、インバータG21を介してロック信
号S25として出力される。
【0105】シフトレジスタ27は外部よりロック判定
条件制御信号SLをシリアルに受け、パラレルにデータ
ラッチ28に出力する。データラッチ28は格納したラ
ッチデータに基づき、制御信号SW1〜SWkを出力す
る。
【0106】制御信号SWm(m=1〜k)が“L”の
とき、フリップフロップFF1mの反転Q出力バーQに
関係なく、NANDゲートG1mの出力が“H”に固定
される。すなわち、フリップフロップFF1mの2m
カウント出力が無効にされる。一方、制御信号SWmが
“H”のとき、フリップフロップFF1mの反転Q出力
バーQの“H”/“L”により、NANDゲートG1m
の“L”/“H”が決定される。すなわち、フリップフ
ロップFF1mの2m のカウント出力が有効にされる。
【0107】したがって、ロック判定条件制御信号SL
に基づく制御信号SW1〜SWkをデータラッチ28か
ら発生させて、フリップフロップFF1mのカウント出
力の有効/無効を設定することにより、カウンタ回路1
2が“0”からカウント動作を開始して、ANDゲート
G20の出力が“L”となるまでの設定カウント数M
を、1〜(2k −1)の範囲で可変に設定することがで
きる。
【0108】以下、ロック検出回路25は、第1及び第
2の実施例のロック検出回路21と同様に振る舞う。す
なわち、入力信号S0と基準信号S1との位相差がTA
以内の場合、位相比較関連信号L0の“L”の期間は、
比較信号SRの“L”の期間内に収まる。この場合、N
ANDゲートG4の出力が“L”を維持し続けるため、
フリップフロップFF11〜FF1kにリセットがかか
ることなく、カウンタ回路12のカウント動作が続けら
れる。
【0109】その結果、基準信号S1の立ち上がりエッ
ジがカウンタ回路11でカウントされ、カウンタ回路1
1が基準信号S1の立ち上がりエッジを設定カウント数
M回カウントすると、“H”状態の制御信号SW1〜S
Wkに対応するフリップフロップFF11〜F1kの反
転Q出力バーQがすべて“L”となるため、ANDゲー
トG20が“L”となり、ロック信号S21が“H”に
立ち上がり、ロック状態を判定する。
【0110】このように、外部からロック判定条件制御
信号SLを付与して、ロック検出回路25のロック判定
条件を変更することにより、用途に応じて多様なロック
判定条件を設定することができる。
【0111】なお、第2の実施例のPLL回路におい
て、ロック検出回路21に置き換えて第3の実施例のロ
ック検出回路25に置き換えることにより、第2の実施
例の効果に加え、ロック検出回路25のロック判定条件
を可変にできるという効果を奏するのは勿論である。
【0112】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の請求項
1〜請求項3記載のPLL回路は、チャージポンプ手段
により、ロック信号がロック状態を指示する場合に比較
的小さい電流量で位相比較電圧信号が出力され、ロック
信号がアンロック状態を指示する場合に比較的大きい電
流量で位相比較電圧信号が出力される。
【0113】その結果、外部から制御信号を付与するこ
となく、ロック状態時には良好なC/Nを得ることがで
き、アンロック状態時にはロックアップ時間の短縮を図
ることができるため、精度の良い制御を自動的に行うこ
とができる。
【0114】さらに、請求項2記載のPLL回路におけ
るフィルタリング手段により、ロック信号がロック状態
を指示する場合に比較的大きな時定数でフィルタリング
処理が行われ、ロック信号がアンロック状態を指示する
場合に比較的小さな時定数でフィルタリング処理が行わ
れる。
【0115】その結果、ためロック状態時にはより良好
なC/Nを得ることができ、アンロック状態時にはロッ
クアップ時間のより一層の短縮を図ることができるた
め、さらに、精度の良い制御を自動的に行うことができ
る。。
【0116】また、請求項3記載のPLL回路における
ロック検出手段により、ロック判定条件制御信号に基づ
き、前記入力信号と前記基準信号とが同期したロック状
態にあるか否かのロック判定条件が設定されるため、用
途に応じて多様なロック判定条件を設定することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例であるPLL回路の全
体構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施例のチャージポンプ回路の電流供給
部の構成を示す回路図である。
【図3】第1の実施例のチャージポンプ回路の制御電流
生成部の構成を示す回路図である。
【図4】第1の実施例の位相比較部の構成を示す回路図
である。
【図5】図4の位相比較部の動作を示すタイミング図で
ある。
【図6】第1の実施例のロック検出回路の構成を示す回
路図である。
【図7】図6のロック検出回路の動作を示すタイミング
図である。
【図8】図3の制御電流生成部の具体的構成を示す回路
図である。
【図9】この発明の第2の実施例であるPLL回路の全
体構成を示すブロック図である。
【図10】第2の実施例のチャージポンプ回路の電流供
給部の構成を示す回路図である。
【図11】第2の実施例のチャージポンプ回路の制御電
流生成部及びLPFの構成を示す回路図である。
【図12】この発明の第3の実施例であるPLL回路の
全体構成を示すブロック図である。
【図13】第3の実施例のロック検出回路の構成を示す
回路図である。
【図14】従来のPLL回路の全体構成を示すブロック
図である。
【図15】従来のチャージポンプ回路の電流供給部の構
成を示す回路図である。
【図16】従来のチャージポンプ回路の制御電流生成部
の構成を示す回路図である。
【符号の説明】
1 LPF 2 VCO 3 分周器(1/N) 6 チャージポンプ回路 7 チャージポンプ回路 8 LPF 10 位相比較部(PD) 21 ロック検出回路 25 ロック検出回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号と基準信号とを受け、前記入力
    信号と前記基準信号との位相差に基づく位相比較出力信
    号及び該前記位相比較出力信号に関連した位相比較関連
    信号を出力する位相比較手段と、 前記位相比較関連信号を受け、該位相比較関連信号に基
    づき、前記入力信号と前記基準信号とが同期したロック
    状態にあるか否かを判定して、ロック状態/アンロック
    状態を指示するロック信号を出力するロック検出手段
    と、 前記位相比較出力信号を受け、前記位相比較出力信号に
    基づく位相比較電圧信号を出力するチャージポンプ手段
    と、 前記位相比較電圧信号をフィルタリング処理して制御電
    圧信号を出力するフィルタリング手段と、 前記制御電圧信号を受け、前記制御電圧信号に基づく周
    波数で発振する前記入力信号を出力する電圧制御発振手
    段とを備え、前記位相比較手段、前記チャージポンプ手
    段、前記フィルタリング手段及び電圧制御発振手段とで
    位相ロックループ(PLL)を構成してPLL動作を行
    うPLL回路において、 前記チャージポンプ手段は、前記ロック信号をさらにう
    け、前記ロック信号がロック状態を指示する場合に比較
    的小さい電流量で前記位相比較電圧信号を出力し、前記
    ロック信号がアンロック状態を指示する場合に比較的大
    きい電流量で前記位相比較電圧信号を出力することを特
    徴とするPLL回路。
  2. 【請求項2】 前記フィルタリング手段は、前記ロック
    信号をさらに受け、前記ロック信号がロック状態を指示
    する場合に比較的大きな時定数で前記フィルタリング処
    理を行い、前記ロック信号がアンロック状態を指示する
    場合に比較的小さな時定数で前記フィルタリング処理を
    行う請求項1記載のPLL回路。
  3. 【請求項3】 前記ロック検出手段は、外部よりロック
    判定条件制御信号を受け、該ロック判定条件制御信号に
    基づき、前記入力信号と前記基準信号とが同期したロッ
    ク状態にあるか否かのロック判定条件を設定する請求項
    1あるいは請求項2に記載のPLL回路。
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