JP3118413U - 商品陳列棚 - Google Patents

Abstract

【課題】陳列商品を傷つける恐れがなく、段差部には緩衝材などの設置が容易であり、意匠性と陳列安定性に優れる、度決めの効いた仕切りが可能な商品陳列棚を提供する。
【解決手段】商品を載置する階段状の陳列面１１を有し、該陳列面の水平面１４と垂直面が交わる屈曲凹部に、載置商品を左右に区画する仕切り板３０が嵌る係合溝１３を左右方向に所定のピッチで多数設けてなる商品陳列棚。
【選択図】図４

Description

本考案は、主として青果物売り場で使用されるボリューム感のある陳列ができると共に、意匠性と陳列安定性に優れる商品陳列棚に関するものである。

特開２００１−１９７９８４号公報には、図９に示すような陳列ケース内に設置する商品陳列棚９０であって、商品陳列棚９０は、商品を載置する１以上の斜面９１を一方向に隣接して設け、この一方向一端に商品落下防止部９２を有し且つ他端に平面９３を有して表陳列面９６を構成し、表陳列面９６の裏側に仕切り板の嵌合溝９５を少なくとも１以上設けて裏陳列面９４を構成してなり、陳列ケース内に高さ可変の設置台（不図示）を配設し、該設置台に商品陳列棚９０の表陳列面９６及び裏陳列面９４のいずれか一方を置き、いずれか他方に商品を陳列する陳列ケース用の商品陳列棚が開示されている。この商品陳列棚によれば、少なくとも３種類の陳列面を演出でき、商品の多様化、模様替えに十分対応できる。

一方、意匠登録番号１２２４７２９号公報には、図８に示すような商品陳列棚８０が開示されている。この商品陳列棚８０は、商品を載置する階段状の表陳列面８１を有し、前後方向に延出する部分嵌合溝８２を、表陳列面８１の段差の角部８４に、左右方向に所定のピッチで多数設けてなり、該部分嵌合溝８２に嵌合する載置商品を左右に区画する仕切り板８３を備えるものである。

しかしながら、特開２００１−１９７９８４号公報記載の商品陳列棚９０の表陳列面に載置された商品を左右に区画する場合、段差毎の個別の仕切り板を設置するしかなく、前記同様、仕切り板が転倒することが多く、商品間の仕切りの乱れが問題となる。また、商品陳列棚９０の全長に亘り延出する仕切り板の設置は困難であり、載置された商品をボリューム感を高めて左右に区画することができなかった。このため、多様な陳列面を演出することができ、陳列面への設置が容易で、度決めの効いた仕切りが可能な商品陳列棚の開発が望まれていた。

また、登録意匠番号１２２４７２９号公報に記載の商品陳列棚８０は、上記課題を解決するものではあるものの、陳列面に沿った形状の仕切り板を設置しようとすると、部分嵌合溝８２が前後方向に長く切られる形状となり、陳列面の強度を弱くしていた。また、顧客の目から部分嵌合溝８２が目立ち、意匠性に優れたものではなかった。また、部分嵌合溝８２の切れ角により、陳列商品を傷つける恐れがあった。また、部分嵌合溝８２が形成された段差には、緩衝材などを設置し難いものであった。

従って、本考案の目的は、陳列商品を傷つける恐れがなく、段差部には緩衝材などの設置が容易であり、意匠性と陳列安定性に優れる、度決めの効いた仕切りが可能な商品陳列棚を提供することにある。

かかる実情において、本考案者らは鋭意検討を行った結果、商品を載置する階段状の陳列面を有し、該陳列面の水平面と垂直面が交わる屈曲凹部に、載置商品を左右に区画する仕切り板が嵌る係合溝を左右方向に所定のピッチで多数設けた商品陳列棚であれば、陳列商品を傷つける恐れがなく、段差部には緩衝材などの設置が容易であり、意匠性と陳列安定性に優れる、度決めの効いた仕切りができること等を見出し、本考案を完成するに至った。

すなわち、本考案（１）は、商品を載置する階段状の陳列面を有し、該陳列面の水平面と垂直面が交わる屈曲凹部に、載置商品を左右に区画する仕切り板が嵌る係合溝を左右方向に所定のピッチで多数設けてなることを特徴とする商品陳列棚を提供するものである。

また、本発明（２）は、該屈曲凹部を複数有し、該係合溝は、該屈曲凹部の一つ又は二つ以上に形成されてなる前記商品陳列棚を提供するものである。

また、本発明（３）は、該係合溝は、該屈曲凹部の左右の幅方向における一部又は全幅に亘り形成されてなる前記商品陳列棚を提供するものである。

また、本発明（４）は、該仕切り板は、該係合溝に嵌合すると共に該陳列面のほぼ全長に亘り延出して載置商品を左右に区画するものであることを特徴とする前記商品陳列棚を提供するものである。

また、本発明（５）は、該陳列面は薄板状であって、該陳列面の前後端から下方に延びる前後側板及び該陳列面の左右端から下方に延びる左右側板を有する枠体構造である前記商品陳列棚を提供するものである。

また、本発明（６）は、左方側板及び右方側板のいずれか一方の側板に第１係合部を設け、他方の側板に第２係合部を設けたことを特徴とする前記商品陳列棚を提供するものである。

また、本発明（７）は、複数個の商品陳列棚を左右方向に隣接して配置し、一の商品陳列棚の第１係合部と該商品陳列棚に隣接する他の商品陳列棚の第２係合部とを係合し互いに接続することを特徴とする前記商品陳列棚を提供するものである。

また、本発明（８）は、左方側板及び右方側板の側面視の下端形状が、水平部と、該水平部から後方上り傾斜状の第１傾斜部と、該第１傾斜部から後方上り傾斜状の第２傾斜部であることを特徴とする前記商品陳列棚を提供するものである。

また、本発明（９）は、載置面に当接する水平部材と、該水平部材の両端から上方へ延びる垂直部材と、該垂直部材の先端に位置する係合片とを備えるワイヤー脚を更に有し、該ワイヤー脚の係合片を前記枠体の裏面の係合部に着脱自在に取り付けることを特徴とする前記商品陳列棚を提供するものである。

本考案によれば、陳列面への仕切り板の設置が容易で、度決めの効いた仕切りが可能となる。また、係合溝の前後方向に長さは特に長くする必要がないため、例えば丸穴に近い形状等小さくすることも可能であり、陳列面の強度を維持することができる。また、係合溝が形成される屈曲凹部は陳列面の奥側であるため、顧客の目から見難く、意匠性を損なうことがなく、また、陳列商品に傷を付けることもない。また、商品が載置する面には係合溝がないため、かかる部分に緩衝材などを付設することもできる。また、陳列面を構成する枠体の側板形状を特定のものとすることで、多様な陳列面を演出することができる。

次に本考案の第１の実施の形態における商品陳列棚を図１〜図３を参照して説明する。図１は本例の商品陳列棚の斜視図、図２は図１の逆サイドから見た商品陳列棚の斜視図、図３は図１の商品陳列棚の側面図をそれぞれ示す。本明細書において、「前」は顧客側を言い、「後」はその反対側を言う。また「水平」、「垂直」は設置形態におけるものである。

商品陳列棚１０は、商品を載置する階段状の陳列面１１を有し、陳列面１１の水平面１４と該水平面１４の上方にある垂直面１５が交わる屈曲凹部１２に、載置商品を左右に区画する仕切り板（図１〜３には不図示）が嵌る係合溝１３を左右方向に所定のピッチで多数設けてなる。なお、本例の商品陳列棚１０は３つの段差（３つの水平陳列面）を有し、その３つの屈曲凹部１２ａ、１２ｂ及び１２ｃの中、上部の屈曲凹部１２ａと下部の屈曲凹部１２ｃに係合溝１３が付設されたものであるが、これに限定されず、例えば、３つの屈曲凹部１２ａ、１２ｂ及び１２ｃに全て形成してもよく、また、上部の屈曲凹部１２ａ及び中部の屈曲凹部１２ｂに形成してもよく、また、中部の屈曲凹部１２ｂ及び下部の屈曲凹部１２ｃに形成してもよい。また、本例の商品陳列棚１０は、係合溝１３が屈曲凹部１２の左右方向における全幅に亘り形成されているが、これに限定されず、例えば、屈曲凹部１２の左右方向における一部、例えば、左右方向の中心部分、左右方向の左側部分あるいは左右方向の右側部分又はそれらの組み合わせ部分であってもよい。

屈曲凹部１２は、図１の形状に限定されず、例えば、直角状の凹部（角状）あるいは直角状に近似する形状であってもよい。従って、係合溝１３の前後方向における前部の一部が水平面に、後部の一部が垂直面に亘って形成されてもよい。係合溝１３の形状は、本例では前後方向の長さが数ｃｍ〜１０ｃｍ、好適には数ｃｍ、幅は概ね５ｍｍ程度の貫通縦孔であるが、これに限定されず、例えば、楕円形状の溝、丸穴状の溝等であってもよい。また、複数の屈曲凹部１２を有する場合、それぞれの屈曲凹部１２に形成される係合溝１３の形状は、それぞれ異なっていてもよい。但し、屈曲凹部１２の左右方向（幅方向）におけるそれぞれの係合溝１３は同一形状である。これにより、仕切り板の設置位置を容易に変更などすることができる。

本例の商品陳列棚１０は、陳列面１１は薄板状であって、陳列面１１の前後端から下方に延びる前方側板１６、後方側板１８、陳列面の右端から下方に延びる右方側板１７ａ及び陳列面の左端から下方に延びる左方側板１７ｂを有する枠体構造である。これにより、簡易な構造で軽量であっても所定の強度を有し、成形も容易である。また、左方側板又は右方側板の側面視の下端形状が、前方部の水平部１０１と、水平部１０１から後方へ約２５度の上り傾斜状の第１傾斜部１０２と、第１傾斜部１０２から後方へ約２５度の上り傾斜状の第２傾斜部１０３とからなる。なお、水平部１０１、第１傾斜部１０２及び第２傾斜部１０３の前後方向における長さの比としては、特に限定されないが、本例では１：２．４：０．６である。第１傾斜部１０２を水平部１０１及び第２傾斜部１０３より長く採ることで、後述するように、第１傾斜部１０２を設置面に置いて陳列棚を形成する場合、ワイヤー脚を使用することなく、安定した陳列姿勢を採ることができる。

商品陳列棚１０の左方側板１７ｂの前後方向の所定の位置に、任意の構成要素である係合突起１９ｂ、１９ｂ、１９ｂ（第１係合部）を設け、右方側板１７ａの前後方向の所定の位置に、係合切り欠き部１９ａ、１９ａ、１９ａ（第２係合部）が形成されている。係合突起１９ｂ、１９ｂ、１９ｂは、上方及び両側が開口の係合片であり、他の商品陳列棚１０の係合切り欠き部１９ａ、１９ａ、１９ａとは、上下の相対移動のみで容易に接続あるいは接続の解除が可能である。これにより、複数台の商品陳列棚を左右方向に隣接させ、一の商品陳列棚の係合突起１９ｂ、１９ｂ、１９ｂ（第１係合部）と該商品陳列棚に隣接する他の商品陳列棚の係合切り欠き部１９ａ、１９ａ、１９ａ（第２係合部）とを係合し互いに接続すれば、左右方向に広がる大きな陳列面を演出することができる。

商品陳列棚１０は、ワイヤー脚２１の係合片が枠体の裏面の係合部に着脱自在に取り付けられている（不図示）。ワイヤー脚２１の係合片と枠体の裏面の係合部は、特に制限されず、公知の係合手段を適用することができる。この係合手段の一例としては、例えばワイヤー脚２１の係合片が垂直部材から外側に屈曲する係合棒部であり、枠体の裏面の係合部がこの係合棒部が嵌る係合穴である。ワイヤー脚２１としては、店の床面等の設置面に当接する水平部材２１１と、水平部材２１１の両端から上方へ延びる垂直部材２１２と、垂直部材２１２の先端に該枠体の裏面の係合部に係合する係合片（不図示）とを備えるものである。これにより、陳列形態を変更する際、あるいは商品陳列棚を移動させる際、ワイヤー脚２１を簡単に外せて、再度の組み付けも容易である。

次に本考案の第２の実施の形態における商品陳列棚を図４及び図５を参照して説明する。図４は本例の商品陳列棚の分解斜視図、図５は本例の商品陳列棚の側面図である。図４及び図５において、図１〜図３と同一構成要素には同一符号を付してその説明を省略し、異なる点について主に説明する。すなわち、図４及び図５において、図１〜図３と異なる点は、図１の商品陳列棚に、更に仕切り板を付設した点にある。

図４及び図５中、商品陳列棚１０ａで使用する仕切り板３０は、板状物であり、前後方向の長さはほぼ商品陳列棚の陳列面の前後方向の長さと略同じである。また、本体部３１の形状は、上端形状がやや曲率を有する丸みのある形状であり、下端形状が陳列面の段差形状に沿ったものであり、屈曲凹部１２ａの係合溝１３に対向する位置に後部突起部３３を、屈曲凹部１２ｃの係合溝１３に対向する位置に前部突起部３２を有する。後部突起部３３及び前部突起部３２の幅寸法は、係合溝１３の幅寸法と略同一であり、従って、仕切り板３０の係合溝１３への抜き差しも、手で容易に行われ、固定も安定である。仕切り板３０の形状は、上記の例に限定されず、種々の形状を採ることができる。また、ひとつの商品陳列棚に設置する仕切り板の数としても、特に制限されず、１又は２以上の使用が可能である。本例の商品陳列棚１０ａによれば、枠体の側板の水平部１０１が設置面に当接したものであり、階段状の陳列面を演出することができ、パック物の陳列に好適である。

次に第２の実施の形態例の商品陳列棚の他の使用方法について、図６及び図７を参照して説明する。図６は本例に係る他の商品陳列棚の側面図、図７は本例に係る他の商品陳列棚の側面図をそれぞれ示す。図６及び図７において、図５と同一構成要素には同一符号を付してその説明を省略し、異なる点について主に説明する。すなわち、図６及び図７において、図５と異なる点は、設置面への設置形態を変更した点にあり、図６の商品陳列棚１０ｂは、図５の商品陳列棚１０ａを前後方向を１８０度反転したもので、床等の設置面に当接するのは第２傾斜部１０３である。なお、ワイヤー脚の設置する箇所は枠体の裏面の同一箇所で設置傾斜を変えるか、あるいは枠体の裏面の異なる箇所であってもよい。商品陳列棚１０ｂは、商品陳列棚１０ａに比べて傾斜が急な陳列面を演出でき、ネギ、ごぼう等の長物の陳列に好適である。

図６の商品陳列棚１０ｃは、図６の商品陳列棚１０ｂで用いたワイヤー脚２１の設置を省略し、第１傾斜部１０２を床等の設置面に当接させたものである。商品陳列棚１０ｃは、商品陳列棚１０ａ、１０ｂに比べて全体傾斜がほとんどなく、個別の緩やかな傾斜面を前後方向に複数有する陳列面を演出でき、パック類等の陳列に好適である。

本例の商品陳列棚１０ａ〜１０ｃによれば、陳列面１１への仕切り板３０の設置が容易で、度決めの効いた仕切りが可能となる。また、係合溝１３の前後方向に長さは特に長くする必要がないため、小さくすることも可能であり、陳列面１１の強度を維持することができる。また、係合溝１３が形成される屈曲凹部１２は陳列面の奥側であるため、顧客の目から見難く、意匠性を損なうことがなく、また、陳列商品に傷を付けることもない。また、商品が載置する面には係合溝１３がないため、かかる部分に緩衝材などを付設することもできる。また、陳列面を構成する枠体の側板の下端部を水平部１０１、第１傾斜部１０２及び第２傾斜部１０３を有する構造としたことで、３通りの陳列面を演出することができる。

本考案の商品陳列棚において、全体の基本構造は、上記枠体構造に限定されず、例えば側板などを有さない陳列面が薄板状のもの（波板形状）をワイヤー脚あるいは別途の基台などで支持する陳列棚、あるいは前後及び左右の側板が設置面まで延びた箱状の陳列棚などが挙げられる。

本例の商品陳列棚の斜視図である。 図１において逆サイドから見た商品陳列棚の斜視図である。 図１の商品陳列棚の側面図である。 本例の商品陳列棚の分解斜視図である。 本例の商品陳列棚の側面図である。 本例に係る他の商品陳列棚の側面図である。 本例に係る他の商品陳列棚の側面図である。 従来の商品陳列棚の斜視図である。 従来の他の例の商品陳列棚の斜視図である。

符号の説明

１０ 商品陳列棚
１１ 陳列面
１２、１２ａ、１２ｂ、１２ｃ 屈曲凹部
１３ 係合溝
１４ 水平面
１５ 垂直面
１６ 前方側板
１７ａ 右方側板
１７ｂ 左方側板
１８ 後方側板
１９ａ 係合切り欠き部
１９ｂ 係合突起
１０１ 水平部
１０２ 第１傾斜部
１０３ 第２傾斜部

Claims (9)

1. 商品を載置する階段状の陳列面を有し、該陳列面の水平面と垂直面が交わる屈曲凹部に、載置商品を左右に区画する仕切り板が嵌る係合溝を左右方向に所定のピッチで多数設けてなることを特徴とする商品陳列棚。
2. 該屈曲凹部を複数有し、該係合溝は、該屈曲凹部の一つ又は二つ以上に形成されてなることを特徴とする請求項１記載の商品陳列棚。
3. 該係合溝は、該屈曲凹部の左右の幅方向における一部又は全幅に亘り形成されてなることを特徴とする請求項１又は２記載の商品陳列棚。
4. 該仕切り板は、該係合溝に嵌合すると共に該陳列面のほぼ全長に亘り延出して載置商品を左右に区画するものであることを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項に記載の商品陳列棚。
5. 該陳列面は薄板状であって、該陳列面の前後端から下方に延びる前後側板及び該陳列面の左右端から下方に延びる左右側板を有する枠体構造であることを特徴とする請求項１〜４のいずれか１項に記載の商品陳列棚。
6. 左方側板及び右方側板のいずれか一方の側板に第１係合部を設け、他方の側板に第２係合部を設けたことを特徴とする請求項５に記載の商品陳列棚。
7. 複数個の商品陳列棚を左右方向に隣接して配置し、一の商品陳列棚の第１係合部と該商品陳列棚に隣接する他の商品陳列棚の第２係合部とを係合し互いに接続することを特徴とする請求項６記載の商品陳列棚。
8. 左方側板及び右方側板の側面視の下端形状が、水平部と、該水平部から後方上り傾斜状の第１傾斜部と、該第１傾斜部から後方上り傾斜状の第２傾斜部であることを特徴とする請求項５〜７のいずれか１項に記載の商品陳列棚。
9. 設置面に当接する水平部材と、該水平部材の両端から上方へ延びる垂直部材と、該垂直部材の先端に位置する係合片とを備えるワイヤー脚を更に有し、該ワイヤー脚の係合片を前記枠体の裏面の係合部に着脱自在に取り付けることを特徴とする請求項５〜８のいずれか１項に記載の商品陳列棚。

Images