JP3116194B2 - ハロゲン化銀写真感光材料用処理液 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料用処理液

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、露光済みのハロゲン化
銀写真感光材料を処理する写真用処理液の改良に関する
ものである。更に詳しくは、有害な作用をする金属イオ
ンを封鎖するため、又は漂白剤として使用するために、
写真用として新規なキレート剤を含有させたハロゲン化
銀写真感光材料用処理液に関するものである。
【0002】
【発明の背景】一般に、露光済みのハロゲン化銀写真感
光材料を処理して画像を得るためには、現像液、定着液
をはじめとして、各種の処理液による処理が必要であ
る。殊にカラー画像を得るためには、更に多くの処理工
程が必要である。これらの処理に際して用いられる処理
液は、多数の成分を含んでいるから、その調製の時用い
る水の中にカルシウム、マグネシウム、鉄などの金属イ
オンが含まれていると、これらと反応して沈澱やスラッ
ジを生ずる。そして自動現像処理機に付属しているフィ
ルターの目づまりを起したり、或いは処理中の写真感光
材料面に付着して汚染を生ずる等の欠点があった。又、
処理液の調製の際純水を用いてこれを防いでも、写真感
光材料から処理中に金属イオンが溶出したり、前の処理
工程から金属イオンが持ち込まれたりするため、処理液
中の沈澱やスラッジの発生を完全に防止するのは甚だ困
難であった。更に、処理液中に含まれている各種成分中
のあるものは、金属イオンの作用によりその酸化や分解
が促進され効力を失うため、この処理液で処理すると、
カブリの発生や感光度の低下を来す等の欠点があった。
【0003】処理液に対する金属イオンの好ましくない
これらの作用を防止するため、金属イオンを封鎖するい
わゆるキレート剤を写真処理剤組成物中に添加配合する
ことが提案され実用されている。例えば、英国特許520,
593号によって提案されたヘキサメタリン酸ナトリウム
のようなポリリン酸塩、米国特許321,445号によって提
案されたアルキリデンジホスホン酸、米国特許3,201,24
6号で提案されたアミノポリメチレンホスホン酸及びエ
チレンジアミン四酢酸で代表されるアミノポリカルボン
酸などを挙げることができる。しかしながら、これらの
キレート剤を配合した場合も、実用上は種々欠点があっ
て満足し得ないのが実情である。即ち、ポリリン酸塩は
金属イオン封鎖力が小さく、重金属イオンに対しては特
に弱いため実用に供し得ない。
【0004】アルキリデンジホスホン酸は、カルシウム
イオンとナトリウムイオンとがある濃度以上共存すると
き、固形沈澱物を発生して、自動現像処理機に障害を起
す問題点がある。エチレンジアミン四酢酸で代表される
通常のアミノポリカルボン酸や、アミノトリメチレンホ
スホン酸で代表されるアミノポリメチレンホスホン酸は
金属イオン封鎖力が大きく優れたものであるが、ヒドロ
キシルアミンを含むカラー現像液では、金属イオンの共
存下にヒドロキシルアミンを分解し、この現像液で処理
するとカブリを発生する欠点があり、又黒白現像液にお
いては、現像主薬の酸化を促進して保存性を劣化させ、
高感度フィルムに対して著しいカブリを起す欠点があ
る。
【0005】以上のように、従来提案されたキレート剤
はいずれも何等かの欠点があり、写真用処理剤組成物に
用いて充分満足する効果が得られていないのが実状であ
る。更に、近年の低公害化等の社会環境的要請及び低コ
スト化等の経済的要請から写真用処理液の補充量は益々
低減される傾向にあり、このため写真感光材料から溶出
したカルシウム等の金属イオンも蓄積量が増加する傾向
にある。
【0006】又、写真用の素材に用いられる原材料も、
コスト低減の目的から、より低いグレードの安価なもの
が用いられる傾向にあり、金属イオンの写真用処理液に
蓄積される量は増加の一途にある。
【0007】このため、近年では従来の技術をもってし
ては抑えきれない状況となってきつつある。
【0008】更に近年、地球環境保護の立場から生分解
性の良い素材の使用が望まれてきているが、従来キレー
ト剤として最も良く用いられてきたエチレンジアミン四
酢酸やジエチレントリアミン五酢酸は、殆ど生分解しな
いことが知られており、一部地域では使用規制の動きさ
えある。
【0009】ところで、ハロゲン化銀カラー写真感光材
料の処理において、上述のキレート剤のアミノポリカル
ボン酸類は、第金属錯塩の形で、画像銀を除去するため
の漂白剤として漂白液及び漂白定着液に広く大量に用い
られている。上述アミノポリカルボン酸の金属錯塩の例
として、エチレンジアミン四酢酸第2鉄錯塩、1,3-プロ
ピレンジアミン四酢酸第2鉄錯塩、ジエチレントリアミ
ン五酢酸第2鉄塩などが挙げられる。
【0010】これらの漂白剤の中で、1,3-プロピレンジ
アミン四酢酸第2鉄錯塩は非常に高い酸化力を有してい
るため、特に高感度ハロゲン化銀カラー写真感光材料用
の迅速処理という目的で、漂白液に用いられている。し
かしながら、1,3-プロピレンジアミン四酢酸第2鉄錯塩
は、その高い酸化力が原因で、処理工程の前浴から持ち
込まれる発色現像主薬を酸化させ、感光材料中の未反応
カプラーと色素を形成させ、いわゆる漂白カブリを引き
起こしてしまうという欠点を有している。
【0011】又、エチレンジアミン四酢酸第2鉄錯塩
は、1,3-プロピレンジアミン四酢酸第2錯塩と比べると
酸化力は劣るが、処理工程の簡易化及び処理の迅速化の
ために、漂白工程と定着工程を1浴で行う漂白定着工程
の漂白剤としてよく用いられる。漂白定着浴では、酸化
剤である漂白剤と還元性素材である定着剤(チオ硫酸イ
オン)が共存するため、漂白剤がチオ硫酸イオンを酸化
することによりイオウに分解してしまうという現象が起
こり、漂白定着液には通常保恒剤として亜硫酸イオンを
添加して、チオ硫酸イオンの硫化を防止している。しか
しながら、エチレンジアミン四酢酸第2鉄錯塩を漂白定
着浴に用いた場合、エチレンジアミン四酢酸第2鉄錯塩
は、鉄2価から鉄3価への酸化速度が非常に速いため
に、漂白定着浴中では常に鉄3価の状態を保ち、保恒剤
である亜硫酸イオンを分解しつづけ、その結果、チオ硫
酸イオンの硫化が早められ、液保存安定性が低下してし
まうという欠点がある。
【0012】この問題を解決する方法として、特開昭59
-149358号公報、同59-151154号公報及び同59-166977号
公報等にジエチレントリアミン五酢酸第2鉄錯塩を用い
る技術が開示されている。
【0013】これらの技術は、確かにエチレンジアミン
四酢酸第2鉄錯塩を用いる漂白定着液にくらべ、液保存
安定性にすぐれているものであった。しかし、ジエチレ
ントリアミン五酢酸第2鉄錯塩を用いてカラーペーパー
処理を行った場合、エッジ部に汚れが認められ、エッジ
ペネトレーションと呼ばれる故障を生じやすいという問
題点があった。
【0014】更に近年、地球環境保護の立場から、生分
解性の良い素材の使用が望まれてきているが、上述のエ
チレンジアミン四酢酸第2鉄錯塩及びジエチレントリア
ミン五酢酸第2鉄錯塩は極めて生分解性が悪いことが知
られており、一部地域では使用規制の動きさえある。
【0015】従って、漂白カブリを起こすことなく迅速
な脱銀性を有する漂白液及び迅速な脱銀性を有し、更に
すぐれた液保存安定性を有し、エッジ部の汚れもなく、
かつすぐれた生分解性を有する漂白定着液の出現が強く
望まれている。
【0016】
【発明の目的】本発明の第1の目的は、迅速な脱銀性を
有し、エッジ部の汚れもなく、かつすぐれた液保存安定
性を有するハロゲン化銀写真感光材料用の漂白能を有す
るハロゲン化銀写真感光材料用処理液を提供することに
ある。
【0017】第2の目的は、金属イオンの存在による沈
澱やスラッジの発生がない、安定な処理液が得られるハ
ロゲン化銀写真感光材料用処理液を提供することにあ
る。
【0018】第3の目的は、自動現像処理機により処理
を行う際、長期に亙って安定な処理ができ、付属フィル
ターの目詰まりを起さないハロゲン化銀写真感光材料用
処理液を提供することにある。
【0019】第4の目的は、生分解性に優れ、地球環境
の保護に適したハロゲン化銀写真感光材料用処理液を提
供することにある。
【0020】又、その他の目的は以下の明細文の中から
自ら明らかとなろう。
【0021】
【発明の構成】上記本発明の目的は下記写真用処理液
(1)、(2)、(3)、(4)又は(5)によって達
成される。
【0022】(1)下記一般式〔A〕で示される化合物
の少なくとも1種を含有し、漂白液又は漂白定着液であ
ハロゲン化銀写真感光材料用処理液。(但し、一般式
〔A〕で示される化合物が前記一般式(I)で表される
場合を除く。)
【0023】
【化2】
【0024】〔式中、A1〜A4は−COOM1,−OH,−PO3
M1M2,−CONH2表し、それぞれ同一であっても異なって
いてもよい。M1,M2は水素イオン、アルカリ金属イオ
ン又はその他のカチオンを表す。n1〜n4は0,1又は
2の整数を表す。R1〜R4は水素原子、低級アルキル
基、ヒドロキシ基を表す(ただし、n1+n2=1かつn
3+n4=1のときR1〜R4は水素原子とはならない)。
【0025】Xは炭素数2〜6の置換もしくは未置換の
アルキレン基又は−(B1O)m−B2−を表す。mは1〜4の
整数を表し、またB1及びB2は同一であっても異なって
いてもよく、それぞれ炭素数1〜5の置換又は未置換の
アルキレン基を表す。〕 (2)前記ハロゲン化銀写真感光材料用処理液が、前記
化合物の第2鉄錯塩を含有することを特徴とする前
(1)に記載のハロゲン化銀写真感光材料用処理液。
【0026】(3)前記一般式〔A〕で示される化合物
の少なくとも1種を含有し、現像液である前記(1)記
載のハロゲン化銀写真感光材料用処理液。
【0027】(4)前記一般式〔A〕で示される化合物
の少なくとも1種を含有し、定着液である前記(1)記
載のハロゲン化銀写真感光材料用処理液。
【0028】(5)前記一般式〔A〕で示される化合物
の少なくとも1種を含有し、安定液である前記(1)記
載のハロゲン化銀写真感光材料用処理液。
【0029】以下、前記一般式〔A〕で示される化合物
について説明する。
【0030】式中、A1〜A4は同一であっても異なって
いてもよく、−COOM1,−OH,−PO3M1M2,−CONH2
す。M1,M2は水素イオン、アルカリ金属イオン(例え
ばナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオ
ン)又はその他のカチオン(例えばアンモニウムイオ
ン、メチルアンモニウムイオン、テトラメチルアンモニ
ウムイオン等)を表す。
【0031】n1〜n4は0〜2の整数を表し、同一であ
っても異なっていても良く、好ましくはn1=0であっ
て、かつn3=0である。R1〜R4は水素原子、低級ア
ルキル基、ヒドロキシ基を表し、同一であっても異なっ
ていても良いが、好ましくは水素原子である。ただし、
1+n2=1かつn3+n4=1のときはR1〜R4は水素
原子とはならない。
【0032】Xは炭素数2〜6の置換若しくは無置換の
アルキレン基又は−(B1O)m−B2−を表す。又、B1及び
2は同一であっても異なっていてもよく、それぞれ炭
素数1〜5の置換又は無置換のアルキレン基を表す。X
で表されるアルキレン基としては、エチレン、トリメチ
レン、テトラメチレン等の各基が挙げられる。又、B1
及びB2で表されるアルキレン基としては、メチレン、
エチレン、トリメチレン等の各基が挙げられる。
【0033】X,B1又はB2が表すアルキレン基の置換
基としては、水酸基、炭素数1〜3のアルキル基(例え
ば、メチル基、エチル基等)等が挙げられる。mは1〜
4の整数を表し、好ましくは1〜2である。
【0034】以下に前記一般式〔A〕で示される化合物
の好ましい具体例を挙げるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0035】
【化3】
【0036】
【化4】
【0037】
【化5】
【0038】これらの中でも、特に好ましい化合物はA
−1、A−2、A−4、A−23である。
【0039】前記一般式〔A〕で示される化合物は一般
に知られている方法で合成することができる。
【0040】まず、本発明の処理液が漂白能を有する処
理液すなわち、漂白液又は漂白定着液の場合について説
明する。
【0041】本発明において、漂白液又は漂白定着液に
は、前記一般式〔A〕で示される化合物を第2鉄錯塩の
形で使用することが特に好ましい。
【0042】これらの化合物の漂白能を有する処理液へ
の添加量は、1l当たり0.05〜2.0モルの範囲で含有す
ることが好ましく、より好ましくは0.1〜1.0モルの範囲
で含有することである。
【0043】本発明において漂白液又は漂白定着液に
は、漂白剤として上記一般式〔A〕で示される化合物の
鉄錯塩以外に下記化合物の第2鉄錯塩等を用いることが
できる。
【0044】〔A′−1〕エチレンジアミン四酢酸 〔A′−2〕トランス-1,2-シクロヘキサンジアミン四
酢酸 〔A′−3〕ジヒドロキシエチルグリシン酸 〔A′−4〕エチレンジアミンテトラキスメチレンホス
ホン酸 〔A′−5〕ニトリロトリスメチレンホスホン酸 〔A′−6〕ジエチレントリアミンペンタキスメチレン
ホスホン酸 〔A′−7〕ジエチレントリアミン五酢酸 〔A′−8〕エチレンジアミンジオルトヒドロキシフェ
ニル酢酸 〔A′−9〕ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸 〔A′−10〕エチレンジアミンプロピオン酸 〔A′−11〕エチレンジアミンジ酢酸 〔A′−12〕ヒドロキシエチルイミノジ酢酸 〔A′−13〕ニトリロトリ酢酸 〔A′−14〕ニトリロ三プロピオン酸 〔A′−15〕トリエチレンテトラミン六酢酸 〔A′−16〕エチレンジアミン四プロピオン酸 上記有機酸第2鉄錯塩の添加量は漂白液又は漂白定着液
1l当たり0.05〜2.0モルの範囲で含有することが好ま
しく、より好ましくは0.10〜1.5モル/lの範囲であ
る。
【0045】漂白液及び漂白定着液には、特開昭64-295
258号公報に記載のイミダゾール及びその誘導体又は同
公報記載の一般式〔I〕〜〔IX〕で示される化合物及び
これらの例示化合物の少なくとも一種を含有させること
により処理の迅速性に対して効果を奏しうる。
【0046】上記の促進剤の他、特開昭62-123459号公
報の第51頁から第115頁に記載の例示化合物及び特開昭6
3-17445号公報の第22頁から第25頁に記載の例示化合
物、特開昭53-95630号、同53-28426号等各公報記載の化
合物等も同様に用いることができる。
【0047】漂白液及び漂白定着液の温度は20℃〜50℃
で使用されるのがよいが、望ましくは25℃〜45℃であ
る。
【0048】漂白液のpHは6.0以下が好ましく、より好
ましくは1.0以上5.5以下にすることである。漂白定着液
のpHは5.0〜9.0が好ましく、より好ましくは6.0〜8.5
である。なお、漂白液又は漂白定着液のpHはハロゲン
化銀感光材料の処理時の処理槽のpHであり、いわゆる
補充液のpHとは明確に区別されうる。
【0049】漂白液又は漂白定着液には、上記以外に臭
化アンモニウム、臭化カリウム、臭化ナトリウムの如き
ハロゲン化物、各種の蛍光増白剤、消泡剤或いは界面活
性剤を含有せしめることもできる。
【0050】漂白液又は漂白定着液の好ましい補充量は
ハロゲン化銀カラー写真感光材料1m2当たり500ml以下
であり、好ましくは20mlないし400mlであり、最も好ま
しくは40mlないし350mlであり、低補充量になればなる
程、本発明の効果がより顕著となる。
【0051】本発明においては漂白液又は漂白定着液の
活性度を高める為に処理浴中及び処理補充液貯蔵タンク
内で所望により空気の吹き込み、又は酸素の吹き込みを
行ってよく、或いは適当な酸化剤、例えば過酸化水素、
臭素酸塩、過硫酸塩等を適宜添加してもよい。
【0052】本発明に係わる漂白定着液に用いられる定
着剤としては、チオシアン酸塩、チオ硫酸塩が好ましく
用いられる。チオシアン酸塩の含有量は少なくとも0.1
モル/l以上が好ましく、カラーネガフィルムを処理す
る場合、より好ましくは0.5モル/l以上であり、特に
好ましくは1.0モル/l以上である。またチオ硫酸塩の
含有量は少なくとも0.2モル/l以上が好ましく、カラ
ーネガフィルムを処理する場合、より好ましくは0.5モ
ル/l以上である。
【0053】本発明に係わる漂白定着液には、これら定
着剤の他に各種の塩から成るpH緩衝剤を単独或いは2
種以上含むことができる。更にアルカリハライド又はア
ンモニウムハライド、例えば臭化カリウム、臭化ナトリ
ウム、塩化ナトリウム、臭化アンモニウム等の再ハロゲ
ン化剤を多量に含有させることが望ましい。またアルキ
ルアミン類、ポリエチレンオキサイド類等の通常漂白定
着液に添加することが知られている化合物を適宜添加す
ることができる。
【0054】尚、本発明に係わる漂白定着液から公知の
方法で銀回収してもよい。
【0055】漂白定着液には、特開昭64-295258号明細
書第56頁に記載の下記一般式〔FA〕で示される化合物
及びこの例示化合物を添加するのが好ましく、本発明の
効果をより良好に奏するばかりか、少量の感光材料を長
時間にわたって処理する際に定着能を有する処理液中に
発生するスラッジも極めて少ないという別なる効果が得
られる。
【0056】一般式〔FA〕
【0057】
【化6】
【0058】同明細書の一般式〔FA〕で示される化合
物は米国特許3,335,161号明細書及び米国特許3,260,718
号明細書に記載されている如き一般的な方法で合成でき
る。これら、前記一般式〔FA〕で示される化合物はそ
れぞれ単独で用いてもよく、また2種以上組み合わせて
用いてもよい。
【0059】又、これら一般式〔FA〕で示される化合
物の添加量は処理液1l当たり0.1〜200gの範囲で好結
果が得られる。
【0060】漂白液及び漂白定着液による処理時間は任
意であるが、各々3分30秒以下であることが好ましく、
より好ましくは10秒〜2分20秒、特に好ましくは20秒〜
1分20秒の範囲である。また漂白定着液による処理時間
は4分以下が好ましく、より好ましくは10秒〜2分20秒
の範囲である。
【0061】本発明に係わるハロゲン化銀カラー写真感
光材料用処理液中の全カチオンに対するアンモニウムイ
オンの比率が50モル%以下の際には、本発明の目的の効
果がより良好であるばかりでなく、臭気も少ないため
に、本発明の好ましい態様の1つである。とりわけ30モ
ル%以下が好ましく、特に好ましくは10モル%以下であ
る。
【0062】次に本発明処理液が漂白液又は漂白定着液
以外である場合について説明する。本発明の処理液が漂
白液又は漂白定着液以外の処理液である場合、これらの
処理液1l当り前記一般式〔A〕の化合物を0.1〜50
g、好ましくは0.5〜10g添加することによって良好な
結果が得られる。配合に際しては、2種以上の前記一般
式で示される化合物を用いてもよく、又他のキレート剤
と組み合わせて使用しても差支えない。配合には、処理
液を調製するとき他の成分と共に処理液中に加えてもよ
いし、又、他の成分と共に粉末状のままキットの中に、
或いは濃厚液キットの中に配合してもよい。
【0063】本発明の写真用処理剤組成物は、ハロゲン
化銀写真感光材料を処理するためのあらゆる処理液に適
用することができる。例えば、一般の黒白用現像液、リ
ス用伝染現像液、カラー用発色現像液、漂白液、定着
液、漂白定着液、停止液、硬膜液、安定液、カブリ液及
び調色液等が挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。又、本発明の写真用処理剤組成物はカラーフィ
ルム、カラー印画紙、一般用黒白フィルム、X線用フィ
ルム、印刷用リスフィルム及びマイクロフィルム等、全
てのハロゲン化銀写真感光材料の処理に使用することが
できる。
【0064】
【実施例】次に、本発明の実施例により本発明を更に詳
細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定
されるものではない。
【0065】実施例1 ハロゲン化銀カラー写真感光材料(カラーペーパー)の
作成 紙支持体の片面にポリエチレンを、別の面の第1層側に
酸化チタンを含有するポリエチレンをラミネートした支
持体上に以下に示す構成の各層を塗設し、多層ハロゲン
化銀カラー写真感光材料を作成した。塗布液は下記のご
とく調製した。
【0066】第1層塗布液 イエローカプラー(Y−1)26.7g、色素画像安定化剤
(ST−1)100g、(ST−2)6.67g、添加剤(H
Q−1)0.67gを高沸点溶剤(DNP)6.67gに酢酸エ
チル60mlを加え溶解し、この溶液を20%界面活性剤(S
U−1)7mlを含有する10%ゼラチン水溶液220mlに超
音波ホモジナイザーを用いて乳化分散させてイエローカ
プラー分散液を作製した。この分散液を下記条件にて作
製した青感性ハロゲン化銀乳剤(銀9.5g含有)と混合
し第1層塗布液を調製した。
【0067】第2層〜第7層塗布液も上記第1層塗布液
と同様に調製した。
【0068】又、硬膜剤として第2層及び第4層に(H
−1)を、第7層に(H−2)を添加した。塗布助剤と
しては、界面活性剤(SU−2)、(SU−3)を添加
し、表面張力を調整した。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】
【化7】
【0072】
【化8】
【0073】
【化9】
【0074】
【化10】
【0075】[青感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法]40
℃に保温した2%ゼラチン水溶液1000ml中に下記(A
液)及び(B液)をpAg=6.5、pH=3.0に制御しつつ3
0分かけて同時添加し、更に下記(C液)及び(D液)
をpAg=7.3、pH=5.5に制御しつつ180分かけて同時添
加した。
【0076】このとき、pAgの制御は特開昭59-45437号
記載の方法により行い、pHの制御は硫酸又は水酸化ナ
トリウムの水溶液を用いて行った。
【0077】 (A液) 塩化ナトリウム 3.42g 臭化カリウム 0.03g 水を加えて 200ml (B液) 硝酸銀 10g 水を加えて 200ml (C液) 塩化ナトリウム 102.7g 臭化カリウム 1.0g 水を加えて 600ml (D液) 硝酸銀 300g 水を加えて 600ml 添加終了後、花王アトラス社製デモールNの5%水溶液
と硫酸マグネシウムの20%水溶液を用いて脱塩を行った
後、ゼラチン水溶液と混合して平均粒径0.85μm、粒径
分布の変動係数7%、塩化銀含有率99.5モル%の単分散
立方体乳剤EMP−1を得た。
【0078】上記乳剤EMP−1に対し、下記化合物を
用い50℃にて90分化学熟成を行い、青感性ハロゲン化銀
乳剤(Em−A)を得た。
【0079】 チオ硫酸ナトリウム 0.8mg/モルAgX 塩化金酸 0.5mg/モルAgX 安定剤(STAB−1) 5.8×10-4モル/モルAgX 増感色素(BS−1) 4.1×10-4モル/モルAgX 〃 (BS−2) 1.2×10-4モル/モルAgX [緑感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法](A液)と(B
液)の添加時間及び(C液)と(D液)の添加時間を変
更する以外はEMP−1と同様にして、平均粒径0.43μ
m、粒径分布の変動係数8%、塩化銀含有率99.5モル%
の単分散立方体乳剤EMP−2を得た。
【0080】EMP−2に対し、下記化合物を用いて55
℃で120分化学熟成を行い、緑感性ハロゲン化銀乳剤
(Em−B)を得た。
【0081】 チオ硫酸ナトリウム 1.5mg/モルAgX 塩化金酸 1.0mg/モルAgX 安定剤(STAB−1) 5.8×10-4モル/モルAgX 増感色素(BS−1) 4.1×10-4モル/モルAgX [赤感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法](A液)と(B
液)の添加時間及び(C液)と(D液)の添加時間を変
更する以外はEMP−1と同様にして、平均粒径0.50μ
m、粒径分布の変動係数8%、塩化銀含有率99.5モル%
の単分散立方体乳剤EMP−3を得た。
【0082】EMP−3に対し、下記化合物を用いて60
℃で90分化学熟成を行い、赤感性ハロゲン化銀乳剤(E
m−C)を得た。
【0083】 チオ硫酸ナトリウム 1.8mg/モルAgX 塩化金酸 2.0mg/モルAg
X 安定剤(STAB−1) 5.8×10-4モル/モルAg
X 増感色素(BS−1) 4.1×10-4モル/モルAgX
【0084】
【化11】
【0085】この試料を常法に従って露光後、次の処理
工程と処理液を使用して処理を行った。
【0086】 処理工程 処理温度 処理時間 補充量 (1)発色現像 35.0±0.3℃ 45秒 162ml/m2 (2)漂白定着 35.0±0.5℃ 45秒 100ml/m2 (3)安定(3槽カスケード) 30〜34℃ 90秒 248ml/m2 (4)乾 燥 60〜80℃ 30秒 発色現像液 トリエタノールアミン 10.0g エチレングリコール 6.0g N,N-ジエチルヒドロキシルアミン 3.6g 2,2′-ヒドロキシイミノ-ビス-エタンスルホン酸二ナトリウム塩 5.0g 臭化カリウム 20mg 塩化カリウム 3.0g ジエチレントリアミン五酢酸 5.0g 亜硫酸カリウム 5.0×10-4モル 発色現像主薬(3-メチル-4-アミノ-N-エチル-N-(β- メタンスルホンアミドエチル)-アニリン硫酸塩) 5.5g 炭酸カリウム 25.0g 炭酸水素カリウム 5.0g 水を加えて全量を1lとし、水酸化カリウム又は硫酸でpH10.10に調整する。
【0087】 発色現像補充液 トリエタノールアミン 14.0g エチレングリコール 8.0g N,N-ジエチルヒドロキシルアミン 5.0g 2,2′-ヒドロキシイミノ-ビス-エタンスルホン酸二ナトリウム塩 7.5g 臭化カリウム 8mg 塩化カリウム 0.3g ジエチレントリアミン五酢酸 7.5g 亜硫酸カリウム 7.0×10-4モル 発色現像主薬(3-メチル-4-アミノ-N-エチル-N-(β- メタンスルホンアミドエチル)-アニリン硫酸塩) 8g 炭酸カリウム 30g 炭酸水素カリウム 1g 水を加えて全量を1lとし、水酸化カリウム又は硫酸でpH10.40に調整する。
【0088】 漂白定着液 水 600ml 有機酸第2鉄錯塩(表3及び表4記載) 0.15モル チオ硫酸塩 0.55モル 亜硫酸塩 0.20モル 1,3-プロパンジアミン四酢酸 2g アンモニア水、水酸化カリウム、酢酸を適宜用いてpH
7.0にし、全量を1lに仕上げる。
【0089】ただし、表3及び表4に示す様に、漂白定
着液中のアンモニウムチオンの比率(モル%)を調整す
るために、上記添加剤のアンモニウム塩とカリウム塩を
適宜用いた。
【0090】漂白定着補充液 上記、漂白定着液中の各添加剤の濃度を1.25倍にし、p
Hを5.8にして用いた。
【0091】 安定液及び補充液 オルトフェニルフェノール 0.1g ユビテックスMST(チバガイギー社製) 1.0g ZnSO・7HO 0.1g 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 5.0ml 1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸(60%溶液) 3.0g エチレンジアミン四酢酸 1.5g アンモニア水又は硫酸でpH7.8とすると共に水で1lとする。
【0092】作成したカラーペーパー及び処理液を用い
て、ランニング処理を行った。
【0093】ランニング処理は自動現像機に上記の発色
現像タンク液を満たすと共に、漂白定着タンク液及び安
定タンク液を満たし、前記カラーペーパー試料を処理し
ながら3分間隔毎に上記した発色現像補充液と漂白定着
補充液と安定補充液を定量ポンプを通じて補充しながら
行った。
【0094】ランニング処理は漂白定着タンク液中に補
充された漂白定着タンク液の量が漂白定着タンク液の容
量の3倍になるまで、連続処理を行った。なお1Rとい
うのは漂白定着タンク容量分の漂白定着補充液が補充さ
れることを意味する。
【0095】処理後、曝射露光部を2つに分け、1つは
蛍光X線残存銀量を測定した。さらに、ランニングテス
ト終了時の処理済みカラーペーパーのエッジ部の汚れの
状況を観察した。又、ランニング終了時の漂白定着タン
ク液の様子(硫化物の生成)の目視評価を行った。これ
らの結果を表3及び表4に示す。
【0096】表3及び表4中、硫化の発生状況の欄の記
号の意味は下記のとおりである。
【0097】◎ 硫化物は全く認められない ○ 液表面に極めて僅かに浮遊物が認められる △ 僅かに硫化物の発生が認められる × 明らかに硫化物の発生が認められる ×× 多量に硫化物の発生が認められる 又、エッジ汚れの欄の記号の意味は下記のとおりである ◎ エッジ汚れが全く認められない ○ 極めて僅かにエッジ汚れが認められる △ 僅かにエッジ汚れが認められる × 明らかに問題となる程エッジ汚れが認められる ×× 著しくエッジ汚れが認められる
【0098】
【表3】
【0099】
【表4】
【0100】表3及び表4並びに以下の表において、ED
TA・Feはエチレンジアミン四酢酸第2鉄錯塩、PDTA・Fe
は1,3-プロピレンジアミン四酢酸第2鉄錯塩、DTPA・Fe
はジエチレントリアミン五酢酸第2鉄錯塩、NTA・Feは
ニトリロ三酢酸第2鉄錯塩、(A−1)・Feは例示化合物
(A−1)の第2鉄錯塩、(A−2)・Feは例示化合物
(A−2)の第2鉄錯塩、(A−3)・Feは例示化合物
(A−3)の第2鉄錯塩を表す。
【0101】上記表3及び表4より、本発明の有機酸の
第2鉄錯塩を用いた際には、残留銀量も少なく、エッジ
部の汚れも良好であり、漂白定着液の保存性も良好であ
ることが分かる。更に、漂白定着液中の全カチオンに対
するアンモニウムイオンの比率が50モル%以下の際に、
上記効果がより良好であり、30モル%以下の際に特に良
好となり、10モル%以下で最も良好であることが分か
る。
【0102】実施例2 以下の実施例において、ハロゲン化銀写真感光材料中の
添加量は特に記載のない限り1m2当たりのグラム数を示
す。またハロゲン化銀とコロイド銀は銀に換算して示し
た。以下の如くにして、沃臭化銀カラー写真感光材料を
作成した。
【0103】沃臭化銀カラー写真感光材料 トリアセチルセルロースフィルム支持体(60μm)の片
面(表面)に下引加工を施し、次いで支持体をはさん
で、当該下引加工を施した面と反対側の面(裏面)に下
記に示す組成の各層を順次支持体側から形成した。
【0104】 裏面第1層 アルミナゾルAS−100(酸化アルミニウム)(日産化学工業株式会社製) 0.8g 裏面第2層 ジアセチルセルロース 100mg ステアリン酸 10mg シリカ微粒子(平均粒径0.2μm) 50mg 次いで、下引加工したトリアセチルセルロースフィルム
支持体の表面上に、下記に示す組成の各層を順次支持体
側から形成して多層カラー写真感光材料(a−1)を作
成した。
【0105】 第1層;ハレーション防止層(HC) 黒色コロイド銀 0.13g UV吸収剤(UV−1) 0.20g カラードシアンカプラー(CC−1) 0.02g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.20g 〃 (Oil−2) 0.20g ゼラチン 1.6g 第2層;中間層(IL−1) ゼラチン 1.3g 第3層;低感度赤感性乳剤層(R−L) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.3μm) 0.35g 〃 (平均粒径0.4μm) 0.3g 増感色素(S−1) 3.0×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−2) 3.2×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−3) 0.3×10-4(モル/銀1モル) シアンカプラー(C−1) 0.48g 〃 (C−2) 0.20g カラードシアンカプラー(CC−1) 0.07g DIR化合物(D−1) 0.006g 〃 (D−2) 0.01g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.55g ゼラチン 1.0g 第4層;高感度赤感性乳剤層(R−H) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.7μm) 0.92g 増感色素(S−1) 1.7×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−2) 1.6×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−3) 0.2×10-4(モル/銀1モル) シアンカプラー(C−2) 0.22g カラードシアンカプラー(CC−1) 0.03g DIR化合物(D−2) 0.02g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.30g ゼラチン 1.0g 第5層;中間層(IL−2) ゼラチン 0.8g 第6層;低感度緑感性乳剤層(G−L) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.4μm) 0.58g 〃 (平均粒径0.3μm) 0.2g 増感色素(S−4) 6.7×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−5) 1.0×10-4(モル/銀1モル) マゼンタカプラー(M−A) 0.22g 〃 (M−B) 0.40g カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.10g DIR化合物(D−3) 0.02g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.7g ゼラチン 1.0g 第7層;高感度緑感性乳剤層(G−H) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.7μm) 0.88g 増感色素(S−6) 1.1×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−7) 2.0×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−8) 0.5×10-4(モル/銀1モル) マゼンタカプラー(M−A) 0.48g 〃 (M−B) 0.13g カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.04g DIR化合物(D−3) 0.004g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.35g ゼラチン 1.0g 第8層;イエローフィルター層(YC) 黄色コロイド銀 0.12g 添加剤(HS−1) 0.07g 〃 (HS−2) 0.07g 〃 (SC−1) 0.12g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.15g ゼラチン 0.9g 第9層;低感度青感性乳剤層(B−H) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.3μm) 0.25g 〃 (平均粒径0.4μm) 0.25g 増感色素(S−9) 5.8×10-4(モル/銀1モル) イエローカプラー(Y−1) 0.71g 〃 (Y−2) 0.30g DIR化合物(D−1) 0.003g 〃 (D−2) 0.006g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.18g ゼラチン 1.2g 第10層;高感度青感性乳剤層(B−H) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.8μm) 0.5g 増感色素(S−10) 3.0×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−11) 1.2×10-4(モル/銀1モル) イエローカプラー(Y−1) 0.18g 〃 (Y−2) 0.20g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.05g ゼラチン 0.9g 第11層;第1保護層(PRO−1) 沃臭化銀(平均粒径0.08μm) 0.3g 紫外線吸収剤(UV−1) 0.07g 〃 (UV−2) 0.10g 添加剤(HS−1) 0.2g 〃 (HS−2) 0.1g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.07g 〃 (Oil−3) 0.07g ゼラチン 0.85g 第12層;第2保護層(PRO−2) 化合物A 0.04g 化合物B 0.004g ポリメチルメタクリレート(平均粒径3μm) 0.02g メチルメタアクリレート:エチルメタアクリレート:メタアクリル酸 =3:3:4(重量比)の共重合体(平均粒径3μm) 0.13g 尚、上記のカラー写真感光材料は、更に、化合物Su−
1、Su−2、粘度調整剤、硬膜剤H−1、H−2、安
定剤ST−1、カブリ防止剤AF−1、AF−2(重量
平均分子量10000のもの及び1100000のもの)、染料AI
−1、AI−2及び化合物DI−1(9.4mg/m2)を含
有する。
【0106】
【化12】
【0107】
【化13】
【0108】
【化14】
【0109】
【化15】
【0110】
【化16】
【0111】
【化17】
【0112】
【化18】
【0113】
【化19】
【0114】
【化20】
【0115】[乳剤の調製]第10層に使用した沃臭化銀
乳剤は以下の方法で調製した。 平均粒径0.33μmの単
分散沃臭化銀粒子(沃化銀含有率2モル%)を種結晶と
して、沃臭化銀乳剤をダブルジェット法により調製し
た。
【0116】溶液〈G−1〉を温度70℃、pAg7.8、pH
7.0に保ち、よく撹拌しながら0.34モル相当の種乳剤を
添加した。
【0117】(内部高沃度相−コア相−の形成)その
後、〈H−1〉と〈S−1〉を1:1の流量比を保ちな
がら、加速された流量(終了時の流量が初期流量の3.6
倍)で86分を要して添加した。
【0118】(外部低沃度相−シェル相−の形成)続い
て、pAg10.1、pH6.0に保ちながら、〈H−2〉と〈S
−2〉を1:1の流量比で加速された流量(終了時の流
量が初期流量の5.2倍)で65分を要して添加した。
【0119】粒子形成中のpAgとpHは、臭化カリウム
水溶液と56%酢酸水溶液を用いて制御した。粒子形成後
に、常法のフロキュレーション法によって水洗処理を施
し、その後ゼラチンを加えて再分散し、40℃にてpH及
びpAgをそれぞれ5.8及び8.06に調整した。
【0120】得られた乳剤は、平均粒径0.80μm、粒径
分布の変動係数が12.4%、沃化銀含有率9.0モル%の八
面体沃臭化銀粒子を含む単分散乳剤であった。
【0121】 〈G−1〉 オセインゼラチン 100.0g 化合物−1の10重量%メタノール溶液 25.0ml 28%アンモニア水溶液 440.0ml 56%酢酸水溶液 650.0ml 水で仕上げる 5000.0ml 〈H−1〉 オセインゼラチン 82.4g 臭化カリウム 151.6g 沃化カリウム 90.6g 水で仕上げる 1030.5ml 〈S−1〉 硝酸銀 309.2g 28%アンモニア水溶液 当量 水で仕上げる 1030.5ml 〈H−2〉 オセインゼラチン 300.0g 臭化カリウム 770.0g 沃化カリウム 33.2g 水で仕上げる 3776.8ml 〈S−2〉 硝酸銀 1133.0g 28%アンモニア水溶液 当量 水で仕上げる 3776.8ml 化合物−1の構造式を以下に示す。
【0122】
【化21】
【0123】同様の方法で、種結晶の平均粒径、温度、
pAg、pH、流量、添加時間及びハライド組成を変化さ
せ、平均粒径及び沃化銀含有率が異なる前記各乳剤を調
製した。
【0124】いずれも粒径分布の変動係数20%以下のコ
ア/シェル型単分散乳剤であった。各乳剤は、チオ硫酸
ナトリウム、塩化金酸及びチオシアン酸アンモニウムの
存在下にて最適な化学熟成を施し、増感色素、4-ヒドロ
キシ-6-メチル-1,3,3a,7-テトラザインデン、1-フェニ
ル-5-メルカプトテトラゾールを加えた。
【0125】ただし、上記沃臭化銀カラー写真感光材料
試料は平均沃化銀含有率が8モル%になるように調製し
た。
【0126】このようにして作成した感光材料試料を常
法に従ってウェッジ露光後、下記の処理工程に従ってラ
ンニング処理を行った。ただし、ランニング処理は、漂
白定着タンク槽の容量の2倍量が補充されるまで(2
R)、連続的に行った。
【0127】 処理工程 処理時間 処理温度 補充量(135サイス゛24EX1本当り) (1)発色現像(1槽) 3分15秒 38℃ 20ml (2)漂 白( 〃 ) 45秒 38℃ 5ml (3)定 着( 〃 ) 1分30秒 38℃ 33ml (4)安定化(3槽カスケート゛) 1分 38℃ 40ml (5)乾 燥(40〜80℃) 1分 発色現像液 炭酸カリウム 30.0g 炭酸水素ナトリウム 2.0g 亜硫酸カリウム 3.0g 臭化ナトリウム 1.2g 沃化カリウム 1.2mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.5g 塩化ナトリウム 0.6g 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-ヒドロキシルエチル)アニリン 硫酸塩 4.5g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 水酸化カリウム 1.2g 水を加えて1lとし、水酸化カリウム又は20%硫酸を用いてpH10.00に調整す る。
【0128】 発色現像補充液 炭酸カリウム 35.0g 炭酸水素ナトリウム 3.0g 亜硫酸カリウム 5.0g 臭化ナトリウム 0.4g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.5g 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-ヒドロキシルエチル)アニリン 硫酸塩 6.0g 水酸化カリウム 2.0g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 水を加えて1lとし、水酸化カリウム又は20%硫酸を用いてpH10.15に調整す る。
【0129】 漂白タンク液 有機酸第2鉄塩(表5及び表6) 0.35モル エチレンジアミン四酢酸 10g 臭化物塩 1.2モル 氷酢酸 40ml アンモニア水、酢酸によりpHを4.5に調整し、水を加えて1lに仕上げる。
【0130】ただし、表5及び表6に示す様に、漂白定
着液中のアンモニウムイオンの比率(モル%)を調整す
るため、上記添加剤のアンモニウム塩とカリウム塩を適
宜用いた。
【0131】漂白補充液 上記漂白液中の各添加剤の濃度を1.2倍とし、pHを3.5
として用いた。
【0132】 定着液(タンク液及び補充液) チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 350ml 無水重亜硫酸ナトリウム 10g メタ重亜硫酸ナトリウム 2.5g エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム 0.5g 安定化液(タンク液及び補充液) ヘキサメチレンテトラミン 5g ジエチレングリコール 10g
【0133】
【化22】
【0134】KOHにてpH8.0に調整し、水を加えて1
lに仕上げる。
【0135】実施例1と同様のランニング処理を行い、
フィルム試料の未露光部のマゼンタ透過濃度(緑色光濃
度)を測定し、同時に曝射露光部の残留銀量を蛍光X線
法で測定した。
【0136】以上の結果を表5及び表6にまとめて示
す。
【0137】
【表5】
【0138】
【表6】
【0139】上記表5及び表6より、本発明の有機酸の
第2鉄錯塩を用いた際には、残留銀量も少なく、未露光
部のマゼンタ透過濃度の上昇も少ないことが分かる。さ
らに、漂白液中の全カチオンに対するアンモニウムイオ
ンの比率が50モル%以下の際に、上記効果がより良好で
あり、30モル%以下の際に特に良好となり、10モル%以
下で、最も良好であることが分かる。
【0140】実施例3 写真用処理液として、下記組成の発色現像液を調製し
た。
【0141】 炭酸カリウム 30.0g 炭酸水素ナトリウム 2.5g 亜硫酸カリウム 3.0g 臭化ナトリウム 1.3g 沃化カリウム 1.2mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.5g 塩化ナトリウム 0.6g 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-ヒドロキシルエチル)アニリン 硫酸塩 4.5g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 水酸化カリウム 1.2g 水を加えて1lとし、水酸化カリウム又は20%硫酸を用いてpH10.00に調整す る。
【0142】上記現像液を試料(A)とし、これに前記
例示化合物A−1を2g/lの割合で加えたものを試料
(B)とした。同様の例示化合物A−2を2g/l加えた
ものを試料(C)、A−3を2g加えたものを(D)、
A−4を2g加えたものを(E)、A−23を2g加えたも
のを(F)、ヘキサメタリン酸ナトリウム(HMPと略
す)を2g/l加えたものを試料(G)、1-ヒドロキシ
エチリデン-1,1-ジホスホン酸(HEDPと略す)の60
%溶液を3.3g/lを加えたものを試料(H)、エチレン
ジアミン四酢酸(EDTAと略す)を2g/l加えたもの
を試料(I)及びニトリロトリメチレンホスホン酸(N
TPと略す)を2g/l加えたものを試料(J)とし7種
の試料を作成した。
【0143】各試料は加えた物質によりpHが変化して
いるので、水酸化カリウム又は希硫酸を用いて、pHを
それぞれ10.0となるよう調整し、次の各実験を行った。
各実験の結果は最後にまとめて示す。
【0144】実験1 上記の現像液試料(A)〜(J)に、第2鉄イオン1,5p
pmと銅イオン0.5ppmをそれぞれ添加し、35℃で7日間放
置した後、ヒドロキシルアミンを定量分析し、その減少
率を求めた。
【0145】実験2 実施例2で使用したものと同じ感光材料に、感光計を用
いて白色階段露光を与えた後、実験1で7日間放置した
後の現像液試料(A)〜(J)をそれぞれ用いて、次の
工程に従って発色現像処理を行った。
【0146】 処理工程 処理時間 処理温度 発色現像 3分15秒 38℃ 漂 白 45秒 38℃ 定 着 1分30秒 38℃ 安 定 化 50秒 38℃ 乾 燥 1分 40〜70℃ 上記工程に用いた処理液の組成は以下の通りである。
【0147】 漂白液 1.3-プロピレンジアミン四酢酸2鉄アンモニウム 0.32モル エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム 10g 臭化アンモニウム 100g 氷酢酸 40g 硝酸アンモニウム 40g 水を加えて1lとし、アンモニア水又は氷酢酸を用いてpH4.4に調整する。
【0148】定着液及び安定液 実施例2で使用したものと同じ。
【0149】上記発色現像処理を終ったものについて、
PDA65型光電濃度計(コニカ株式会社製)を用いて未
露光部ブルー反射濃度のカブリ濃度を測定した。
【0150】実験3 現像液試料(A)〜(J)にそれぞれカルシウムイオン
210ppmとナトリウムイオン3000ppmとを加え、室温で7
日間放置し沈澱の発生状況を観察した。
【0151】以上の実験1〜3の結果をまとめて表7に
示す。
【0152】
【表7】
【0153】(注)実験3において、○は沈澱発生が全
くないことを示し、×の数が多いほど沈澱発生の多いこ
とを示す。
【0154】上表の結果が示すように、本発明による現
像液試料(B)〜(F)はヒドロキシルアミンの分解が
少なく、カブリも少なく金属イオンの存在による沈澱の
発生もないことがわかる。
【0155】一方、比較の試料(H)においては、ヒド
ロキシルアミンの分解抑制とカブリ発生についてはある
程度効果があるものの、金属イオンの存在による沈澱発
生には全く効果がなく使用に耐えない。
【0156】更に比較試料(I)は、沈澱発生に対して
は本発明に用いるキレート剤同様効果があるが、ヒドロ
キシルアミンの分解を促進し、著しいカブリを発生し使
用に耐えない。試料(A)、(G)及び(J)も、ヒド
ロキシルアミンを分解しカブリを生じる上、金属イオン
の存在による沈澱発生防止力も弱く、実用に適しないも
のである。
【0157】実施例4 写真用処理剤組成物として、下記組成のリバーサルフィ
ルム用第1現像液(黒白現像液)を調整した。
【0158】 亜流酸カリウム(50%溶液) 45.0ml 臭化ナトリウム 2.0g チオシアン酸ナトリウム 1.1g 沃化カリウム 3.0mg ジエチレングリコール 20.0ml 1-フェニル-3-ピラゾリドン(フェニドン商品名) 0.58g ハイドロキノン 6.0g 炭酸カリウム 28.2g 水酸化カリウム 2.8g 水にて1lとする。
【0159】上記現像液を試料(K)とし、これにエチ
レンジアミン四酢酸(EDTAし略す)を2g/lの割合
で加えたものを試料(L)とした。同様に例示化合物A
−1を2g/lの割合で加えたものを試料(M)、エチレ
ンジアミン四メチレンホスホン酸(EDTPと略す)を
2g/lを加えたものを試料(N)とし、計4種の試料を
作成した。各試料は水酸化カリウム又は20%硫酸を用い
て、pHが9.90となるように調整した。
【0160】以上の各試料に、第2鉄イオンを3.0ppm及
びカルシウムイオンを200ppm添加し、35℃で7日間保存
した後、定量分析を行ってフェニドンの減少率を測定
し、又沈澱の発生状況を観察した。
【0161】得られた結果を表8に示す。
【0162】
【表8】
【0163】(注)表中○は全く沈澱発生のないもの、
×の多い程沈澱発生の多いことを示す。
【0164】上記の結果が示すように、比較試料(L)
は金属イオンの存在による沈澱の発生を有効に防止する
ものの、現像主薬であるフェニドンの分解を促進させ
る。
【0165】一方の比較試料(K)及び(N)はフェニ
ドンの分解に効果がないか、あるいは少なく、沈澱発生
防止にも余り効果がない。これに反し、本発明に用いる
キレート剤を含む試料(M)は、沈澱発生を有効に防止
すると共に、フェニドンの分解も良好に抑制しているこ
とがわかる。
【0166】実施例5 写真用処理剤組成物として、下記組成の定着液と漂白定
着液とを調製し、両液について金属イオンによる沈澱発
生に対する例示化合物の効果を試験した。
【0167】 定着液 チオ硫酸アンモニウム 200g 亜硫酸アンモニウム 20g メタ重亜硫酸カリウム 5g 水にて1lとする。
【0168】 漂白定着液 エチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウム 60g 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 20ml チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 180ml アンモニア水(28%溶液) 30ml 水にて 1lとする。
【0169】上記定着液及び漂白定着液について、その
ままのものを比較用とし、一部には例示化合物A−1、
A−2、A−3、A−23をそれぞれ4g/lの割合で添加
し、各8種の試料を作った。これらの液はアンモニウム
水又は酢酸を用いて、定着液についてはpH6.8、漂白定
着液についてはpH7.1となるよう調整し、それぞれの液
にカルシウムイオンを200ppm添加した。
【0170】これを放置したとき、何も加えない比較用
のものは定着液及び漂白定着液のいずれも甚だしい沈澱
を生じたが、例示化合物A−1、A−2、A−3、A−
23添加のものは何等沈澱が発生しなかった。
【0171】実施例6 写真用処理剤組成物として、下記組成の安定液(水洗代
替安定液とも呼ぶ。)を調整し、実施例3で用いた漂白
定着液を10%添加し、硫化による浮遊物の発生防止効果
を試験した。
【0172】 安定液 5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン 0.02g 2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン 0.02g エチレングリコール 1.5g 2-オクチル-4-イソアゾリン-3-オン 0.01g ベンゾトリアゾール 1.2g アンモニア水(28%) 3.0ml 水で1lとし、水酸化カリウム及び20%硫酸でpH8.0に調整した。
【0173】上記安定液について、そのままのものを比
較用とし、一部には例示化合物A−1〜A−3をそれぞ
れ3g/lの割で添加し、各3種の試料を作った。
【0174】これらの安定液は、KOH又は20%硫酸
で、pH8.0となる様に調整し、それぞれの液に、カルシ
ウムイオンを100ppm添加して放置した。この結果、何も
加えない比較用のものは、2日で沈澱が生じ表面に浮遊
物が発生したが、例示化合物A−1〜A−3を添加した
ものは10日後でも何ら異常が認められなかった。更に、
徽の発生についても効果が認められた。
【0175】実施例7 写真用に一般的に用いることが知られているキレート
剤、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレン
トリアミン五酢酸(DTPA)、N-ヒドロキシエチルエ
チレンジアミン三酢酸(HEDTA)、例示化合物A−
1及びA−2について、OECD化学品テストガイドラ
インの301C修正MITI試験(I)(1981年5月12日採
択)に従って生分解性度を求めた。
【0176】この際、例示化合物A−1の生分解度を10
0とした時の相対分解度を求め結果表9に示す。
【0177】
【表9】
【0178】上記表9より、本発明のキレート剤は生分
解性が極めて良好であるのに対して、EDTA、DTP
A及びHEDTAは殆ど分解せず、地球環境保護の立場
から本発明のキレート剤は極めて好ましいものであるこ
とが判る。
【0179】
【発明の効果】本発明の写真用処理剤組成物を用いる
と、迅速な脱銀性を有し、エッジ部の汚れもなく、かつ
すぐれた液保存安定性を有し、金属イオンの存在による
沈澱やスラッジの発生がない、安定な処理液が得られ、
かつ写真用処理液生分解性に優れ、地球環境の保護に適
した写真用処理液を提供することにある。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔A〕で示される化合物の少
    なくとも1種を含有し、漂白液又は漂白定着液である
    とを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料用処理液。
    (但し、一般式〔A〕で示される化合物が下記一般式
    (I)で表される場合を除く。) 【化1】 〔式中、A1〜A4は−COOM1,−OH,−PO3M1M2,−CONH
    2を表し、それぞれ同一であっても異っていてもよい。
    1,M2は水素イオン、アルカリ金属イオン又はその他
    のカチオンを表すn1〜n4は0,1又は2の整数を表
    す。R1〜R4はそれぞれ水素原子、低級アルキル基又
    は、ヒドロキシ基を表す。ただし、n1+n2=1かつn
    3+n4=1のときR1〜R4は水素原子とはならない。X
    は炭素数2〜6の置換又は無置換のアルキレン基又は−
    (B1O)m−B2−を表す。mは1〜4の整数を表し、またB
    1及びB2は同一であっても異なっていてもよく、それぞ
    れ炭素数1〜5の置換又は無置換のアルキレン基を表
    す。〕 【化A】 (式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 及びR 6 はそれぞれ水
    素原子、脂肪族基、芳香族基又はヒドロキシ基を表す。
    Wは炭素原子を含む二価の連結基を表す。M 1 、M 2 、M
    3 及びM 4 はそれぞれ水素原子又はカチオンを表す。)
  2. 【請求項2】 前記ハロゲン化銀写真感光材料用処理液
    が、前記化合物の第2鉄錯塩を含有することを特徴とす
    る請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料用処理液。
  3. 【請求項3】 前記一般式〔A〕で示される化合物の少
    なくとも1種を含有し、現像液であることを特徴とす
    ロゲン化銀写真感光材料用処理液。
  4. 【請求項4】 前記一般式〔A〕で示される化合物の少
    なくとも1種を含有し、定着液であることを特徴とす
    ロゲン化銀写真感光材料用処理液。
  5. 【請求項5】 前記一般式〔A〕で示される化合物の少
    なくとも1種を含有し、安定液であることを特徴とす
    ロゲン化銀写真感光材料用処理液。
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