JP3107100B2 - 静電荷像現像用カラートナーの組合せ - Google Patents

静電荷像現像用カラートナーの組合せ

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JP3107100B2
JP3107100B2 JP03171144A JP17114491A JP3107100B2 JP 3107100 B2 JP3107100 B2 JP 3107100B2 JP 03171144 A JP03171144 A JP 03171144A JP 17114491 A JP17114491 A JP 17114491A JP 3107100 B2 JP3107100 B2 JP 3107100B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真、静電記録、静
電印刷などにおける静電荷像現像用カラートナーに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真法は、通常、光導電性感光体よ
りなる静電潜像担持体に帯電、露光により静電潜像を形
成し、次いでこの静電潜像をバインダー樹脂中に着色剤
を含有するトナーによって現像し、得られたトナー像を
転写紙などの支持体に転写、定着して可視画像を形成す
る方法である。このような可視画像を得るためのトナー
として一般的にはカーボンブラックの如き黒色着色剤を
バインダー樹脂中に分散させたものが多く使用されてい
るが、近年、シアン色顔料、マゼンタ色顔料または黄色
顔料をバインダー中に分散させたカラートナーも使用さ
れている。この中には電子写真方式により多色画像を得
るために用いられるカラートナーもあり、通常、シアン
色、マゼンタ色、黄色及び黒色の4色トナーが用いられ
ている。
【0003】このようなカラートナーの場合、オーバー
ヘッドプロジェクター(以下OHPという。)シート上
に転写、定着して得たカラー画像をOHPの透過光によ
り、スクリーン上に鮮明な色を写し出す事も求められて
いる。一般にカラートナーの組成は、バインダー樹脂と
着色剤の主成分と、種々の添加材とからなる。バインダ
ー樹脂としては、ポリスチレン、スチレン(メタ)アク
リル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合
体、ポリエステル、エポキシ樹脂、クマロンインデン樹
脂等が一般に用いられている。このカラーの多色画像を
得るためには、原稿を色分解フィルターにより分解した
各色の光により上記のごとく静電潜像を形成し、このそ
れぞれの静電潜像に対して黄色、マゼンタ色、シアン色
などのカラートナーを用いて繰り返し現像し、これを紙
等に転写、定着させる方法が用いられている。従来よ
り、このようなカラートナーに関し多くの技術が開示さ
れており、特にマゼンタ色或は赤色のカラートナーに関
しては、特開昭51−24234号公報でキナクリドン
顔料を使用したマゼンタトナーに関する技術、特開昭5
9−165069号公報、特開昭62−296167号
公報では各種モノアゾ系顔料を使用したマゼンタトナー
に関する技術が開示されている。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】しかし、これら従来
技術のカラートナーは低温低湿或は高温高湿等の条件下
で安定した帯電量を維持することが難かしく、環境変化
に対して画像特性が極めて不安定であるという欠点を有
していた。又、マゼンタ色、シアン色、黄色、黒色のカ
ラートナーを繰り返し現像し、これを紙などに転写して
得られる転写画像は、一般に天然色に近い画像品質が求
められている。そのためには、マゼンタ色、シアン色、
黄色、黒色の各単色トナーにおいて着色力に優れ、且
つ、色再現性が良好であることが重要であり、そのため
の改善が求められていた。
【0005】本発明の目的は、低温低湿から高温高湿に
至る環境変化に対して帯電量変動の小さい、良好且つ安
定な転写画像品質を与え、且つ、マゼンタトナー、イエ
ロートナー、シアントナー及びブラックトナーを併用し
たいわゆる多色重ねにおいて、極めて天然色に近く鮮明
なる転写画像品質を与える静電荷現像用カラートナーを
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成す
るに至った。
【0007】本発明は、マゼンタトナー、イエロートナ
ー、シアントナー及びブラックトナーより成る全ての色
を再現することが出来る4色の静電荷像現像用カラート
ナーの組合せに於て、マゼンタトナーが着色剤として構
造式(1)で表されるナフトール系有機顔料を含有し、
イエロートナーが着色剤として構造式(2)で表される
ジスアゾ系有機顔料を含有し、シアントナーが着色剤と
してβ型銅フタロシアニン顔料とポリクロロ銅フタロシ
アニン顔料とを含有し、且つブラックトナーが着色剤と
してイソインドリノン系黄色顔料とテトラクロロイソイ
ンドリノン系黄色顔料とからなる群から選ばれた少なく
とも一種と、キナクリドン系赤色顔料とペリレン系赤色
顔料とからなる群から選ばれた少なくとも一種と、フタ
ロシアニン系青色顔料とを含有することを特徴とする4
色の静電荷像現像用カラートナーの組合せに関するもの
である。
【0008】
【化2】
【0009】本発明に係わるマゼンタトナーに使用にし
得る前記構造式(1)で表されるナフトール系有機顔料
としてはPigment Red 184が好ましく、
市販品としてHoechst社製Permanent
Rubine F−6Bを挙げることが出来る。
【0010】本発明に係わるイエロートナーに使用し得
る前記構造式(2)で表されるジスアゾ系有機顔料とし
てはPigment Yellow 17が好ましく、
市販品として大日本インキ化学工業社製Symular
Fast Yellow8GFを挙げることが出来
る。
【0011】本発明に係わるシアントナーに使用し得る
β型銅フタロシアニン顔料としてC.I.Pigmen
t Blue 15:3が好ましく、市販品として大日
本インキ化学工業社製Fastogen Blue T
GRを挙げることが出来、又ポリクロロ銅フタロシアニ
ン顔料としてはC.I.Pigment Blue7が
好ましく、市販品として大日本インキ化学工業社製Fa
stogenGreen Sを挙げることが出来る。ポ
リクロロ銅フタロシアニン顔料の含有率は、β型フタロ
シアニン顔料とポリクロロ銅フタロシアニンを合わせた
全顔料含有量に対し1〜20wt%が好ましい。
【0012】本発明に係わるブラックトナーに使用し得
るイソインドリン系黄色顔料としてはC.I.Pigm
ent Yellow 139、185が好ましく、
C.I.Pigment Yellow 139の市販
品としてはBASF社製Piliotol Yello
w L1820を挙げることができ、C.I.Pigm
ent Yellow 185の市販品としてはBAS
F社製Sicoecht Yellow D1155を
挙げることができる。本発明に係わるブラックトナーに
使用し得るテトラクロロイソインドリン系黄色顔料とし
てはC.I.Pigment 109、 110が好ま
しく、C.I.Pigment109の市販品としては
Ciba−Geigy社製Irgazin Yello
w 2GLTEを挙げることができ、C.I.Pigm
ent 110の市販品としては大日本インキ化学工業
社製Fastgen Yellow GROを挙げるこ
とができる。本発明に係わるブラックトナーに使用し得
るキナクリドン系赤色顔料としてはC.I.Pigme
nt Red 122が好ましく、市販品としては大日
本インキ化学工業社製Fastgen Super M
azenta R及びHOECHST社製Hostap
erm Pink Eを挙げることができ、ペリレン系
赤色顔料としてはC.I.Pigment Red 1
49が好ましく、市販品としてはHOECHST社製P
V FAST RED Bを挙げることができる。本発
明に係わるブラックトナーに使用し得るフタロシアニン
系青色顔料としてはC.I.Pigment Blue
15−1、15−2、15−3、15−4が好まし
く、市販品としては大日本インキ化学工業社製KET
Blue 111を挙げることができる。
【0013】本発明に係わるマゼンタトナー、イエロー
トナー、シアントナー及びブラックトナーは、低温低湿
から高温高湿に至る環境変化に対して帯電量変動が小さ
く、良好で安定な転写画像を与え、且つマゼンタトナ
ー、イエロートナー、シアントナー及びブラックトナー
を併用して多色画像を形成する際に極めて原稿の多色画
像に近い鮮明な多色画像を形成する。
【0014】マゼンタトナー、イエロートナー、シアン
トナー及びブラックトナーに使用される結着樹脂として
は、ポリスチレン、スチレン−(メタ)アクリル酸エス
テル共重合体、ポリエステル、エポキシ樹脂、ブチラー
ル樹脂、キシレン樹脂、クマロンインデン樹脂等が挙げ
られるが、フルカラー用途においては、フルカラー再現
性、OHP透光性、定着強度を満足させるために、トナ
ー定着時の樹脂粘度が一般複写機用黒トナーの樹脂粘度
に比べより低いものが望まれており、具体的にはポリエ
ステル樹脂、エポキシ樹脂が好ましい。
【0015】しかし、上記ポリエステル樹脂、エポキシ
樹脂にはカルボキシル基、水酸基等の親水性基が分子中
に多く存在し、そのためこれらの樹脂は、最も一般的に
使用されているポリスチレン、スチレン−アクリル共重
合樹脂に比べ吸湿性が高くなる傾向にあり、その結果、
環境変化に対する帯電量が変動し易い。これを避けるた
めに少なくとも不飽和脂肪族二塩基酸と多価アルコール
からなる不飽和ポリエステルに芳香族ビニルモノマーと
アミノ基含有ビニルモノマーを特定量グラフト重合させ
たビニル変性ポリエステルが好ましい。
【0016】即ち、カルボキシル基、水酸基の如き親水
基が多く存在する不飽和ポリエステル樹脂に対して、芳
香族ビニルモノマーとアミノ基含有ビニルモノマーを特
定量グラフト重合させたビニル変性ポリエステル樹脂
は、グラフト重合前の不飽和ポリエステル樹脂に比べ親
水基含有率が低く、吸湿性が小さくなる。その結果、上
記ビニル変性ポリエステル樹脂の特徴である良好なフル
カラー再現性、OHP透光性、適当な定着強度を維持し
つつ、しかも環境変化に対する帯電量変化の小さいもの
になる。又、アミノ基含有ビニルモノマーはトナーの安
定した帯電量を得るために使用され、即ちビニル変性ポ
リエステル樹脂全体に対して、その含有率が0.1乃至
2.0重量%の範囲である場合、ポリエステルのマイナ
ス帯電性にアミノ基の有するプラス帯電性が付加され、
トナー全体として無帯電若しくは弱プラス帯電となり、
更に、マイナス帯電制御剤を併用することにより所望の
帯電量を得ることが出来るという利点を生ずるものであ
る。
【0017】更に、本発明で使用し得る結着樹脂として
好ましいものは、(1)脂肪族不飽和二塩基酸をポリエ
ステル樹脂中0.2〜2.0重量%となるように含む多
価カルボン酸と、分子内にプロピリデンジフェニール基
を有するジオールとからなる重量平均分子量が5,00
0〜12,000であるポリエステル樹脂30〜90重
量部に、(2)50重量%以上の芳香族ビニルモノマー
と1〜30重量%のアミノ基含有ビニルモノマーを含む
ビニルモノマー70〜10重量部グラフト重合して得ら
れる、重量平均分子量が8,000〜20,000、1
00℃における溶融粘度が104〜106ポイズ、ガラス
転移温度が50〜75℃であるグラフトポリマーであ
る。
【0018】上記脂肪族不飽和二塩基酸としては、マレ
イン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シ
トラコン酸等が挙げられる。他の多価カルボン酸として
は無水フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソ
フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無
水フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、
マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セ
バシン酸、炭素数4〜18のアルキル又はアルケニルコ
ハク酸等の二塩基酸が挙げられる。
【0019】分子内にプロピリデンジフェニール基を有
するジオールとしては、水添ビスフェノールAのプロピ
レンオキサイド付加物、ビスフェノールAのエチレンオ
キサイド付加物等が挙げられる。上記オキサイド付加物
中のプロピレンオキサイド及びエチレンオキサイドの平
均付加モル数は2〜7が適当であり、プロピレンオキサ
イドとエチレンオキサイドの両方を付加させた付加物も
しよう出来る。又、ポリオール成分として、上記のビス
フェノール型ジオール以外のポリオールを全ポリオール
成分中10モル%程度以下であれば加えても差し支えな
い。かかるポリオールとしては、例えばエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、3,3,5−トリメチル−2,4−ペンタンジオー
ルなどがある。
【0020】上記成分の他に、無水トリメリット酸、グ
リセリン、トリメチロールプロパンなどの三官能化合物
もポリエステル樹脂がゲル化を起こさない範囲で併用す
ることが好ましい。又、ポリエステル樹脂の分子量調節
剤として安息香酸、パラターシャル−ブチル安息香酸、
シクロヘキサノール等の一官能化合物も適宜使用するこ
とが出来る。ポリエステル樹脂の重量平均分子量は5,
000〜12,000の範囲が適当である。その樹脂の
分子量が5,000未満では過度にもろくなり、トナー
としての耐久性が悪くなる。又、12,000を越えて
あまり大きくなりすぎるとグラフト重合時にゲル化し易
くなり、好適なグラフトポリマーが得られない。尚、ポ
リエステル樹脂を構成する成分中、脂肪族不飽和二塩基
酸はグラフト活性点となるとともにグラフトポリマーに
部分架橋構造を導入する意味に於て重要な成分である。
かかる脂肪族不飽和二塩基酸が0.2重量%未満ではグ
ラフト重合は行い難たくなり、又、2重量%を越えると
ゲル化し易くなる。脂肪族不飽和二塩基酸としては特に
無水マレイン酸が最適である。
【0021】ポリエステル樹脂はカルボン酸成分とジオ
ール成分を不活性ガス雰囲気中にて180〜250℃の
温度で縮重合することにより製造することが出来る。こ
の際、反応を促進せしめるため通常使用されているエス
テル化触媒、例えば酸化亜鉛、酸化第一錫、ジブチル錫
オキシド、ジブチル錫ジラウレート等を使用することが
出来る。又、同様の目的の為減圧下にて製造することも
できる。この様にして得られたポリエステル樹脂30〜
90重量部、好ましくは50〜90重量部に対してビニ
ルモノマー70〜10重量部、好ましくは50〜10重
量部をグラフト重合することに依ってグラフトポリマー
が得られる。ポリエステル樹脂が30重量部未満では、
本発明の目的とする良好な定着性及びレベリング(表面
活性)を呈するトナーが得られない。又、ポリエステル
樹脂が90重量部を越えるとポリエステルのマイナス帯
電性が強く、ビニル変性ポリエステル樹脂と着色剤を主
成分とするトナーをマイナス帯電制御剤で適切な帯電量
に制御し難い。
【0022】ビニルモノマーの必須成分であるアミノ基
含有ビニルモノマーとしては、メタクリル酸ジメチルア
ミノエチルエステル、メタクリル酸ジエチルアミノエチ
ルエステル、アクリル酸ジメチルアミノエチルエステ
ル、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド等を挙げ
ることが出来る。かかるアミノ基含有ビニルモノマーの
量はビニルモノマー中1〜30重量%、好ましくは1〜
20重量%である。アミノ基含有ビニルモノマーの量が
ビニルモノマー中で1重量%未満ではビニル変性ポリエ
ステル樹脂全体がマイナス帯電となり、前記のごとくマ
イナス帯電制御剤による帯電量の調整が困難となる。
又、かかる量が30重量%を越えると正帯電性が強すぎ
て、トナー全体をマイナス帯電性にするのに無理が生ず
る。
【0023】又、ビニルモノマーの必須成分である芳香
族ビニルモノマーとしてはスチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、p−エチルスチレン等が挙げられ
る。その他のビニルモノマーとしてはメタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、メタ
クリル酸ステアリル、等のメタクリル酸アルキルエステ
ル類;アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリ
ル酸ブチル、アクリル酸オクチル等のアクリル酸アルキ
ルエステル類;アクリロニトリル、アクリルアミド等が
挙げられる。
【0024】グラフト重合反応は溶液重合又は懸濁重合
により行われる。溶液重合法の場合にはポリエステル樹
脂をキシレン、トルエンなどの溶剤に溶解したものにビ
ニルモノマー、重合開始剤を添加し、不活性ガス雰囲気
中60〜150℃の温度で重合する。又、懸濁重合の場
合にはポリエステル樹脂と重合開始剤をビニルモノマー
に溶解しておき、懸濁安定剤を含んだ水の中に懸濁分散
させて同様に重合せしめる。重合開始剤としてはアゾビ
スイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリ
ル等アゾ系の開始剤が適当である。
【0025】グラフトポリマーの重量平均分子量は8,
000〜20,000が適当であり、必要に応じてドデ
シルメルカプタン、チオフェノール等の連鎖移動剤を使
用することもできる。かかるポリマーの重量平均分子量
が8,000未満ではバインダー樹脂として過度にもろ
いものになってしまい、トナーとしての耐久性が悪く、
又、20,000を越えると本発明の目的とする良好な
定着性及びレベリングをもたらすトナー組成物が得られ
ない。
【0026】グラフトポリマーの示差熱分析法によるガ
ラス転移温度は50〜75℃が良く、より好ましくは5
5〜70℃が適当である。かかるガラス転移温度が低す
ぎるとトナーがブロッキングし易くなり、又、高すぎる
と定着性が悪くなる。尚、上記ガラス転移温度は、示差
熱分析の吸熱ピーク温度を表したものである。
【0027】グラフトポリマーのフローテスター法によ
る溶融粘度は100℃において104〜106ポイズ、好
ましくは5×104〜5×105ポイズが適当である。か
かる溶融粘度が低すぎると耐オフセット性が悪くなり、
又、高すぎるとOHPに使用した場合,OHPシートに
定着したトナー層のレベリングが悪いため透過光が散乱
されてしまい、黒ずんだ、彩度の低い光線透過像となっ
てしまう。
【0028】本発明のトナーには、各種の帯電制御剤を
用いることができ、その代表的なものとして第4級アン
モニウム塩錯体、サリチル酸金属錯体などがある。ま
た、本発明のトナーには、トナーの流動性やクリーニン
グ性を向上させる目的で疎水化処理を施した砒素、チタ
ン、アルミニュム等の酸化物の微粉末あるいは脂肪族金
属塩の微粉末等を添加することもできる。
【0029】本発明に係わるトナーを製造するには、結
着樹脂、着色剤、帯電制御剤、流動性向上剤等を予めボ
ールミル等によって良く混合した後、各種混練機におい
て充分溶融混練し、冷却後ジェットミル等により微粉砕
し、所要の粒径に分級する。
【0030】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。尚、配合量
中「部」は重量基準である。 樹脂製造例 2−2′−ビス[p−(2−ヒドロキシエトキシ)−フ
ェニル]プロパン64部、イソフタル酸16部、テレフ
タル酸16部、無水マレイン酸0.6部、ジブチル錫オ
キシド0.06部をフラスコに仕込、窒素雰囲気下で2
30℃で24時間反応を続けた。得られたポリエステル
樹脂の重量平均分子量は7,600であった。このポリ
エステル樹脂を以下「樹脂A」と表す。
【0031】このポリエステル樹脂 50部、キシレン
50部をフラスコに仕込み溶解した。キシレンが還流す
るまで温度を上げ、キシレン還流下にスチレン13部、
メタクリル酸ジエチルアミノエチル0.3部にアゾビス
イソブチロニトリル0.4部を溶解したものを窒素雰囲
気下約30分で滴下した。滴下後3時間保温し、キシロ
ールを減圧蒸留した後樹脂を取り出した。このビニル変
性ポリエステル樹脂を以下「樹脂B」と表す。樹脂Bは
重量平均分子量が12,000、100℃における溶融
粘度が5×104ポイズ、ガラス転移温度が62℃であ
った。但し、溶融粘度は島津製作所製フローテスターC
FT−500を用いノズル径1mm、ノズル長さ1m
m、荷重30kg、昇温速度3℃/分の条件で測定した
値である。
【0032】実施例1 前記樹脂B95部、Permanent Rubine
F−6B(ヘキスト社製)3部、ボントロンE−84
(オリエント化学社製)3部をボールミルで混合し、熱
ロールにより溶融混練する。冷却後、ジェットミルで微
粉砕し、さらに分級処理して、平均粒子径11μmのマ
ゼンタトナー(1)を得た。トナー(1)4部とキャリ
ア(パウダーテック社製フェライトキャリアF−15
0)96部を摩擦混合して現像剤(1)を調整した。
【0033】実施例2 F−6Bの代わりにSymuler Fast Yel
low 8GF(大日本インキ化学工業社製)を使用す
る以外は実施例1と同様にしてイエロートナー(2)及
び現像剤(2)を得た。
【0034】実施例3 F−6B3部の代わりにFastogen Blue
TGR(大日本インキ化学工業社製)2.82部とFa
stogen Green S(大日本インキ社製)
0.18部を使用する以外は実施例1と同様にしてシア
ントナー(3)及び現像剤(3)を得た。
【0035】実施例4 F−6B3部の代わりにFastogen Super
YellowGRO(大日本インキ化学工業社製イソ
インドリノン系黄色顔料)2部、PVFAST RED
B(ヘキスト社製ペリレン系赤色顔料)5部、Fas
togen Blue TGR(大日本インキ化学工業
社製フタロシアニン系青色顔料)3.5部 を使用する
以外は実施例1と同様にしてブラックトナー(4)及び
現像剤(4)を得た。
【0036】実施例5 実施例1から実施例4で得られた現像剤各々について、
高温高湿(40℃、90%RH)、常温常湿(20℃、
50%RH)、低温低湿(10℃、20%RH)といっ
た異なる環境下に各1時間放置した後、速やかに各現像
剤についての帯電量を測定し、現像剤放置の環境条件変
化に対する帯電量変化を評価した。その結果を表1に示
す。なお、帯電量測定には東芝ケミカル社製ブローオフ
帯電量測定機を使用した。
【0037】実施例6 東芝社製複写機BD−3504改造機で、マゼンタトナ
ー(1)、イエロートナー(2)、シアントナー(3)
及びブラックトナー(4)を使用してフルカラー原稿を
コピーした。その結果、原稿に非常に近い天然色画像が
得られた。
【0038】実施例7 樹脂Bの代わりに樹脂Aを用いる以外は実施例1、2、
3、4と同様にしてマゼンタトナー(1′)、イエロー
トナー(2′)、シアントナー(3′)、ブラックトナ
ー(4′)を作製した。実施例6と同様にしてフルカラ
ー原稿のコピーを行った結果、原稿に非常に近い天然色
画像が得られた。
【0039】実施例7 樹脂Bの代わりにエピクロン4050(大日本インキ化
学工業社製エポキシ樹脂)を用いる以外は、実施例1、
2、3、4と同様にしてマゼンタトナー(1″)、イエ
ロートナー(2″)、シアントナー(3″)、ブラック
トナー(4″)を作製した。実施例6と同様にしてフル
カラー原稿のコピーを行った結果、原稿に非常に近い天
然色画像が得られた。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明のマゼンタトナー、イエロートナ
ー、シアントナー及びブラックトナーを用いた現像剤
は、低温低湿から高温高湿までの環境条件変化に対して
その帯電量値の変化が小さく、種々の使用環境下でも安
定した転写画像性能を得ることが出来る。又、本発明の
カラートナーの組合せは天然色画像再現性において優れ
ており、非常に高品質なフルカラー画像を提供すること
が出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−140757(JP,A) 特開 昭63−301960(JP,A) 特開 平1−230072(JP,A) 特開 昭56−54444(JP,A) 特開 昭59−165069(JP,A) 特開 昭60−209742(JP,A) 特開 平4−39672(JP,A) 特開 昭63−161062(JP,A) 特開 昭59−220750(JP,A) 特開 平2−5073(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マゼンタトナー、イエロートナー、シア
    ントナー及びブラックトナーより成る4色の静電荷像現
    像用カラートナーの組合せを用いたフルカラーの画像形
    成方法において、マゼンタトナーが着色剤として構造式
    (1)で表されるナフトール系有機顔料を含有し、イエ
    ロートナーが着色剤として構造式(2)で表されるジス
    アゾ系有機顔料を含有し、シアントナーが着色剤として
    β型銅フタロシアニン顔料とポリクロロ銅フタロシアニ
    ン顔料とを含有し、且つブラックトナーが着色剤として
    イソインドリノン系黄色顔料とテトラクロロイソインド
    リノン系黄色顔料とからなる群から選ばれた少なくとも
    一種と、キナクリドン系赤色顔料とペリレン系赤色顔料
    とからなる群から選ばれた少なくとも一種と、フタロシ
    アニン系青色顔料とを含有することを特徴とする、4色
    の静電荷像現像用カラートナーの組み合わせを用いたフ
    ルカラーの画像形成方法。 【化1】
  2. 【請求項2】 マゼンタトナーの着色剤がC.I.Pi
    gment Red184であることを特徴とする、請
    求項1記載の静電荷像現像用カラートナーを用いたフル
    カラーの画像形成方法。
  3. 【請求項3】 イエロートナーの着色剤がC.I.Pi
    gment Yellow 17であることを特徴とす
    る、請求項1記載の静電荷像現像用カラートナーを用い
    たフルカラーの画像形成方法。
  4. 【請求項4】 シアントナーの着色剤がC.I.Pig
    ment Blue15:3とC.I.Pigment
    Blue 7より成ることを特徴とする、請求項1記
    載の静電荷像現像用カラートナーを用いたフルカラーの
    画像形成方法。
  5. 【請求項5】 結着剤樹脂がポリエステル樹脂もしくは
    エポキシ樹脂を含有することを特徴とする、請求項1記
    載の静電荷像現像用カラートナーを用いたフルカラーの
    画像形成方法。
  6. 【請求項6】 結着樹脂として、不飽和ポリエステルに
    芳香族ビニルモノマーとアミノ基含有ビニルモノマーを
    グラフト重合させたビニル変性ポリエステルを含有する
    ことを特徴とする、請求項1記載の静電荷像現像用カラ
    ートナーを用いたフルカラーの画像形成方法。
  7. 【請求項7】 マゼンタトナー、イエロートナー、シア
    ントナー及びブラックトナーより成る全ての色を再現す
    ることが出来る4色の静電荷像現像用カラートナーの組
    合せに於て、マゼンタトナーが着色剤として構造式
    (1)で表されるナフトール系有機顔料を含有し、イエ
    ロートナーが着色剤として構造式(2)で表されるジス
    アゾ系有機顔料を含有し、シアントナーが着色剤として
    β型銅フタロシアニン顔料とポリクロロ銅フタロシアニ
    ン顔料とを含有し、且つブラックトナーが着色剤として
    イソインドリノン系黄色顔料とテトラクロロイソインド
    リノン系黄色顔料とからなる群から選ばれた少なくとも
    一種と、キナクリドン系赤色顔料とペリレン系赤色顔料
    とからなる群から選ばれた少なくとも一種と、フタロシ
    アニン系青色顔料とを含有することを特徴とする4色の
    静電荷像現像用カラートナーの組み合わせ。 【化2】
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