JP3105329B2 - 磁界変調ヘッドの駆動回路 - Google Patents

磁界変調ヘッドの駆動回路

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JP3105329B2
JP3105329B2 JP04028057A JP2805792A JP3105329B2 JP 3105329 B2 JP3105329 B2 JP 3105329B2 JP 04028057 A JP04028057 A JP 04028057A JP 2805792 A JP2805792 A JP 2805792A JP 3105329 B2 JP3105329 B2 JP 3105329B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、磁界変調オー
バーライト方式を採用した光磁気ディスク装置に利用さ
れる磁界変調ヘッドの駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
(従来例1の説明)図19〜図22は、従来例1を示し
た図であり、図19は回路説明図、図20、図21は動
作説明図、図22は各部の波形図である。
【0003】図中、Q1 、Q2 はトランジスタ、L1
2 はコイル、1は磁界変調ヘッド、2は電源を示す。
従来、磁界変調オーバライト方式を採用した光磁気ディ
スク装置が知られていた。この光磁気ディスク装置で
は、光磁気記録媒体上の情報を再生するだけでなく、前
記媒体上に、情報を記録することもできる。
【0004】前記の情報記録の際は、磁界変調ヘッドを
駆動して記録を行うが、この場合に使用する磁界変調ヘ
ッドの駆動回路として、次のような回路が知られてい
た。以下、図19〜図22に基づいて説明する。
【0005】従来例1における磁界変調ヘッドの駆動回
路を図19に示す。この例では、磁界変調ヘッド(HE
AD)1を駆動するのに、2つのコイルL1 、L2 と2
つのトランジスタQ1 、Q2 (スイッチング素子)を用
いる。
【0006】また、電源2としては、電圧Eの直流電源
(例えばバッテリ)を用いると共に、2つのトランジス
タQ1 、Q2 の駆動には、図19のBに示した駆動パル
スP 1 、P2 を用いる。
【0007】前記駆動パルスP1 、P2 をトランジスタ
1 、Q2 のベースに印加すると、トランジスタQ1
2 は交互にオンオフする。そして、磁界変調ヘッド1
に電流を流して変調磁界を発生させ、情報の記録を行
う。
【0008】この場合、トランジスタQ1 、Q2 は、ス
イッチング素子として用いているので、説明の都合上、
トランジスタQ1 をスイッチS1 、トランジスタQ2
スイッチS2 で表す。
【0009】先ず、スイッチS1 がオン、スイッチS2
がオフで一定時間経過した図20の状態では、電源2
→コイルL1 →スイッチS1 の経路で電流I1 が流れる
と共に電源2→コイルL2 →ヘッド1→スイッチS1
経路で電流I2 が流れる。
【0010】この状態では、コイルL1 、L2 に図示矢
印方向の電圧V1 、V2 が発生する。この時、a点の電
位をVa、b点の電位をVbとし、a→b方向に流れる
電流を+方向とする。
【0011】この状態から、スイッチS1 をオフ、スイ
ッチS2 をオンにした初期状態では、b点がGND電位
となり、a点がGND電位から切り離され、図20の状
態のようになる。
【0012】この状態の初期には、コイルL1 、L2
状態で示した方向の電圧V1 、V 2 が発生するので、
a点の電位Vaは、E+V1 、b点の電位Vbは0とな
る。その後、時間が経過すると、コイルL1 、L2 に発
生していた電圧V1 、V2が急激に低下し、やがて図2
1の状態のようになる。
【0013】前記の状態では、電源2→コイルL1
→ヘッド1→スイッチS2 の経路で電流I1 が流れると
共に、電源2→コイルL2 →スイッチS2 の経路で電流
2が流れる。
【0014】次に、再びスイッチS1 をオフ、スイッチ
2 をオンにした初期状態では、図21に示した状態
のようになる。この状態では、a点がGND電位とな
り、b点がGND電位から切り離される。
【0015】従って、コイルL1 、L2 には図示極性の
電圧V1 、V2 が発生するので、Va=0、Vb=E+
2 となる。そして、電源2→コイルL1 →スイッチS
1 の経路で電流I1 が流れると共に、電源2→コイルL
2 →ヘッド1→スイッチS1の経路で電流I2 が流れ
る。
【0016】その後、Vbは急激に低下し、やがて図2
0の状態のようになる。以下同様にしてスイッチ
1 、S2 を交互に切り換えると、上記の各状態が繰り
返し発生する。この時の各部の波形は図22のようにな
る。
【0017】ヘッド1に印加する電圧は、Va−Vbで
あり、この電圧は、スイッチS1 、S2 の切り換え初期
には高電圧で、その後急激に低下する電圧となる。この
ため、ヘッド1には、ほぼ方形波の電流(ヘッド電流)
が流れ、これにより変調磁界が発生する(図22参
照)。
【0018】(従来例2の説明)図23〜図25は従来
例2を示した図であり、図23は回路図、図24は動作
説明図、図25は各部の波形図である。
【0019】図中、図19〜図22と同符号は同一のも
のを示す。またQ3 、Q4 はトランジスタ、C1 はコン
デンサ、3はパルス発生回路、4は微分回路を示す。従
来例2における磁界変調ヘッドの駆動回路を図23に示
す。この例では、磁界変調ヘッド1を駆動するのに、2
つのトランジスタQ3 、Q4 と、パルス発生回路3と、
微分回路4と、コンデンサC1 と、電源2とを用いる。
【0020】パルス発生回路3から矩形波パルスを発生
して、トランジスタQ3 、Q4 のベースに印加すると、
該トランジスタQ3 、Q4 は交互にオン/オフを繰り返
す。すなわち、パルス発生回路3からパルス(+Vd)
が出力されると、トランジスタQ3 はオンとなり、トラ
ンジスタQ4 はオフとなる。また前記パルスがなくなる
と、トランジスタQ3 はオフとなり、トランジスタQ4
は、コンデンサC1の電圧によりオンとなる。
【0021】また、前記トランジスタQ3 、Q4 のオン
/オフ時には、微分回路4から微分パルスが出力され、
ヘッドの駆動回路に印加する。今、説明の都合上、トラ
ンジスタQ3 をスイッチS1 とし、トランジスタQ4
スイッチS2 で表わすと、スイッチS1 、S2 のオン/
オフ状態に応じて、図24の各状態となる。
【0022】図24において、b→a方向に流れる電流
を+方向とし、微分回路4から出力される微分パルスの
正方向の電圧を+V1 、負方向の電圧を−V2 とする。
スイッチS1 がオン、スイッチS2 がオフで図24の
の状態になると、微分回路4から+V1 の微分パルスが
印加する。そして、電源2→スイッチS1 →コンデンサ
1 →ヘッド1→GNDの経路で電流I1 が流れ、コン
デンサC1 を充電する。
【0023】この時、コンデンサC1 には図示の極性の
電圧Vcが発生する。次にこの状態で、スイッチS1
オフになって、スイッチS2 がオンになると、図24の
状態のようになる。
【0024】この時、微分回路4から−V2 の微分パル
スが印加する。そして、コンデンサC1 →スイッチS2
→ヘッド1の経路で電流I2 が流れる。以後、同様にし
て動作する。
【0025】上記のように、動作すると、各部の波形は
図25のようになる。この場合、ヘッド1に印加する電
圧(ヘッド電圧)は、b点の電圧Vbである。この電圧
Vbによりヘッド1には、ほぼ方形波状の電流(ヘッド
電流)が流れる。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のも
のにおいては、次のような課題があった。 (1) 従来例1では、ヘッド電流を反転させるために、最
低2個のコイルが必要である。従って、磁界変調ヘッド
の駆動回路の部品点数が多く、これを使用した装置が大
型化する。
【0027】(2) 従来例1では、2つのコイルに常時電
流を流しておく必要がある。従って、消費電力が大きく
なり電源効率が悪い。 (3) 従来例1の電源として、バッテリを用いた場合、前
記コイルによる消費電力が大きいので、大型のバッテリ
を使用する必要がある。このため、光磁気ディスク装置
が大型化する。
【0028】(4) 従来例2では、外部からスパイク状の
電圧(微分パルス)を印加する必要があり、そのための
回路(微分回路)を備えなければならない。従って、磁
界変調ヘッドの駆動回路の部品点数が多くなり、これを
使用した装置が大型化する。また消費電力も大きくな
り、電源効率が悪くなる。
【0029】本発明は、このような従来の課題を解決
し、磁界変調ヘッドの駆動回路の部品点数を削減し、か
つ消費電力を少なくして電源効率を向上させることを目
的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理図で
あり、図1のAは原理図(1)、図1のBは原理図
(2)、図2のCは原理図(3)、図2のDは原理図
(4)である。
【0031】図中、図19〜図25と同符号は同一のも
のを示す。また、T1 はトランス、N1 、N2 はトラン
スT1 の巻線、SE1 〜SE4 は第1〜第4のスイッチ
ング素子、C1 、C2 はコンデンサ、2−1、2−2は
電源(電圧E1 、E2 )を示す。
【0032】本発明は上記の課題を解決するため、次の
ように構成した。 (1) 記録媒体に、記録用変調磁界を与えて、情報の記録
を行う磁界変調ヘッドの駆動回路において、巻数の略等
しい2つの巻線N1 、N2 を有し、通電時に、その接続
点a側が異極となるようにして、前記2つの巻線N1
2 を直列接続したトランスT1 を設け、前記トランス
1 の各巻線N1 、N2 に、それぞれ第1、第2のスイ
ッチング素子SE1 、SE2 を直列接続すると共に、前
記2つの巻線N1 、N2 の接続点aに、コンデンサC1
を介して磁界変調ヘッド1を接続し、第1、第2のスイ
ッチング素子SE1 、SE2 を交互にオン/オフするこ
とにより、前記磁界変調ヘッド1を方形波電流で駆動可
能にした。
【0033】(2) 記録媒体に、記録用変調磁界を与え
て、情報の記録を行う磁界変調ヘッドの駆動回路におい
て、巻数の略等しい2つの巻線N1 、N2 を有し、通電
時に、その接続点a側が異極となるようにして、前記2
つの巻線N1 、N2 を直列接続したトランスT1 を設
け、前記トランスT1 の各巻線N1 、N2 に、それぞれ
第1、第2のスイッチング素子SE1 、SE2 を直列接
続し、前記トランスT1 と、第1、第2のスイッチング
素子SE1 、SE2 との直列回路と並列に、2つのコン
デンサC1 、C2 の直列回路を接続し、前記2つの巻線
1 、N2 の接続点aと、前記2つのコンデンサC1
2 の接続点bとの間に、磁界変調ヘッド1を接続し、
第1、第2のスイッチング素子SE1 、SE2 を交互に
オン/オフすることにより、前記磁界変調ヘッド1を方
形波電流で駆動可能にした。
【0034】(3) 記録媒体に、記録用変調磁界を与え
て、情報の記録を行う磁界変調ヘッドの駆動回路におい
て、巻数の略等しい2つの巻線N1 、N2 を有し、通電
時に、その接続点a側が異極となるようにして、前記2
つの巻線N1 、N2 を直列接続したトランスT1 を設
け、前記トランスT1 の各巻線N1 、N2 にそれぞれ第
1、第2のスイッチング素子SE1 、SE2 を直列接続
し、前記2つの巻線N1 、N2 の接続点aと、直列に分
割された2つの電源2−1、2−2の中点bとの間に、
磁界変調ヘッド1を接続して、第1、第2のスイッチン
グ素子SE1 、SE 2 を交互にオン/オフすることによ
り、磁界変調ヘッド1を、方形波電流で駆動可能にし
た。
【0035】(4) 記録媒体に、記録用変調磁界を与え
て、情報の記録を行う磁界変調ヘッドの駆動回路におい
て、巻数の略等しい2つの巻線N1 、N2 を有し、通電
時に、その接続点a側が異極となるようにして、前記2
つの巻線N1 、N2 を直列接続したトランスT1 を設
け、前記トランスT1 の各巻線N1 、N2 に、それぞれ
第1、第2のスイッチング素子SE1 、SE2 を直列接
続し、前記トランスT1 と、2つの第1、第2のスイッ
チング素子SE1 、SE2 との直列回路と並列に、第
3、第4の2つのスイッチング素子SE3 、SE4 の直
列回路を接続し、前記2つの巻線N1 、N2 の接続点a
と、前記第3、第4のスイッチング素子SE3、SE4
の接続点bとの間に、磁界変調ヘッド1を接続し、前記
第1、第4のスイッチング素子SE1 、SE4 の組と、
第2、第3のスイッチング素子SE2 、SE3 の組を交
互にオン/オフすることにより、前記磁界変調ヘッド1
を方形波電流で駆動可能にした。
【0036】上記構成(2)、(3)、(4)におい
て、磁界変調ヘッド1と直列に、コンデンサを接続し、
磁界変調ヘッド1に流れる電流の直流成分を除去できる
ようにした。
【0037】
【作用】上記構成に基づく本発明の作用を、図1を参照
しながら説明する。 図1のAに示した原理図(1)の回路は、第1、第2
のスイッチング素子SE1 、SE2 を交互にオン/オフ
する。
【0038】SE1 がオンでSE2 がオフの時は、電源
2→SE1 →巻線N1 →C1 →ヘッド1の経路で電流が
流れ、コンデンサC1 を充電する。この時、巻線N1
2 には所定の極性の電圧V1 、V2 が発生する。この
状態から、SE1 をオフ、SE2 をオンにすると、巻線
1 、N2 に発生する電圧V1 、V2 (スパイク状の電
圧)の極性が反転する。
【0039】そして、コンデンサC1 の電圧Vcと、前
記V2 との和の電圧Vc+V2 (電源電圧より高いスパ
イク状の電圧)がヘッド1に印加する。その後、この電
圧は低下し、巻線N1 、N2 に発生する電圧の極性も反
転する。この時、C1 →N2→SE2 →ヘッド1→C1
の経路でヘッド電流が流れる。
【0040】次に、再びSE1 をオン、SE2 をオフに
すると、V1 、V2 の極性が反転する。この時、電源2
の電圧をEとすると、E+V1 −Vcの電圧(電源電圧
よりも高いスパイク状の電圧)がヘッド1に印加する。
【0041】前記の電圧により、SE1 →N1 →C1
ヘッド1の経路でヘッド電流が流れる。このようにし
て、ヘッド1には電源電圧Eよりも高いスパイク状の電
圧を印加することにより、ほぼ方形波状の電流でヘッド
を駆動することが可能となる。
【0042】図1のBに示した原理図(2)の回路で
は、電圧Eの電源2により、コンデンサC1 、C2 が充
電され、b点の電位VbはVb≒E/2となっている。
SE1 、SE2 は交互にオン/オフ制御されるが、SE
1 がオン、SE2 がオフとなっている時は、電源2→S
1 →N1 →ヘッド1→C2 →電源2の経路と、C1
SE1 →N1 →ヘッド1→C1 の経路で電流が流れる。
【0043】この状態からSE1 をオフ、SE2 をオン
にすると、N1 の電圧V1 とN2 の電圧V2 が極性を反
転する。この時、ヘッド1には、電源電圧より高いE/
2+V2 の電圧(スパイク状の電圧)が印加する。そし
て、C1 →ヘッド1→N2 →SE2 の経路と、C2 →ヘ
ッド1→N2 →SE2 →C2 の経路でヘッド電流が流れ
る。
【0044】その後、一定時間経過してSE1 をオン、
SE2 をオフにすると、再びN1 、N2 の電圧の極性が
反転する。この時、電源電圧より高いE+V1 −E/2
の電圧(スパイク状の電圧)がヘッド1に印加する。そ
して、SE1 →N1 →ヘッド1→C2 の経路と、C1
SE1 →N1 →ヘッド1→C1 の経路でヘッド電流が流
れる。
【0045】以後、同様にして、ヘッド1には、ほぼ方
形波状の電流を流すことができる。この電流により、ヘ
ッド1には、変調磁界が発生し、光磁気記録媒体への情
報の記録を行うことができる。
【0046】図2のCに示した原理図(3)の回路で
は、電源2−1及び2−2の電圧を略等しくE/2に設
定している。SE1 、SE2 は交互にオン/オフされる
が、SE1 がオン、SE2 がオフとなっている時は、電
源2→SE1 →N1 →ヘッド1→電源2−1の経路で電
流が流れる。
【0047】この状態からSE1 をオフ、SE2 をオン
にすると、N1 の電圧V1 とN2 の電圧V2 が極性を反
転する。この時、ヘッド1には、電源2−2電圧より高
いE/2+V2 の電圧(スパイク状の電圧)が印加す
る。
【0048】その後この電圧は低下し、巻線N1 、N2
に発生する電圧の極性も反転する。この時、電源2−2
→ヘッド1→N2 →SE2 →電源2−2の経路でヘッド
電流が流れる。
【0049】次にSE1 をオン、SE2 をオフにする
と、再びN1 、N2 の電圧の極性が反転する。この時、
電源2−1電圧より高いE/2+V1 の電圧(スパイク
状の電圧)がヘッド1に印加する。そして、電源2−1
→SE1 →N1 →ヘッド1→電源2−1の経路でヘッド
電流が流れる。
【0050】以後、同様にして、ヘッド1には、ほぼ方
形波状の電流を流すことができる。この電流により、ヘ
ッド1には、変調磁界が発生し、光磁気記録媒体への情
報の記録を行うことができる。
【0051】図2のDに示した原理図(4)の回路で
は、SE1 、SE4 の組と、SE2、SE3 の組を交互
にオン/オフする。SE1 、SE4 がオンで、SE2
SE3 がオフで一定時間経過すると、電源2→SE1
1 →ヘッド1→SE4 の経路で電流が流れる。
【0052】この状態2から、SE1 、SE4 がオフ、
SE2 、SE3 がオンになると、N 1 、N2 に発生して
いた電圧の極性が反転し、SE3 →ヘッド1→N2 →S
2の経路で電流が流れる。
【0053】その後、一定時間経過すると、N1 、N2
の電圧が反転するが電流の向きはそのままである。再び
SE1 、SE4 をオン、SE2 、SE3 をオフにする
と、N1 、N2 の電圧の極性が反転し、SE1 →N1
ヘッド1→SE4 の経路で電流が流れる。
【0054】以後、同様な動作を繰り返し、上記〜
と同様に、ヘッド1には方形波状の電流を流すことがで
きる。以上のようにすれば、従来のように、ヘッド電流
を反転させるための2つのコイルは不要となり、1つの
トランスのみで駆動可能となる。
【0055】従って、部品点数が少なくなり、回路の小
型化が可能になると共に、消費電力も少なくなって、電
源効率が向上する。また、従来のように外部からスパイ
ク状のパルスを印加しなくて済むので、この面でも回路
の小型化が可能となる。
【0056】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (第1実施例の説明)図3〜図6は、本発明の第1実施
例を示した図であり、図3は回路構成図、図4、図5は
動作説明図、図6は各部の波形図を示す。
【0057】図中、図1、図19〜図25と同符号は同
一のものを示す。また、5、6はトランジスタ(MOS
型FET)、T1 、T2 はトランス、N1 、N2 はトラ
ンスT1 の巻線(バイファイラ巻き)、INは入力端
子、R1 、R2 は抵抗を示す。
【0058】本実施例は、オーバライト方式を採用した
光磁気ディスク装置における、磁界変調ヘッドの駆動回
路に適用した例である。この磁界変調ヘッドの駆動回路
は、1〜10μH程度のインダクタンスを有する磁界変
調ヘッドに、例えば、周波数100〜900KHz程度
の方形波電流を流すために用いられる。
【0059】そして、前記方形波電流は、出来るだけ、
立上がり及び立下がりが急峻(例えば、100〜150
ns以下)であることが要求される。以下、具体例につ
いて説明する。
【0060】第1実施例における磁界変調ヘッドの駆動
回路は、図3に示したように構成されている。この例で
は、ヘッド1(磁界変調ヘッド)を駆動するため、トラ
ンスT1 、T 2 、コンデンサC1 、トランジスタ(MO
S型FET)5、6、抵抗R1 、R2等で構成した駆動
回路を用い、この回路に電源2を接続した。
【0061】この場合、トランス2は、トランジスタ
5、6を駆動するためのトランスであるが、トランスT
1 は、ヘッド1に流れる電流を反転させるためのトラン
スである。
【0062】トランスT1 は、1例として、バイファイ
ラ巻きのトランスを用い、その2つの巻線N1 、N2
接続点aに、コンデンサC1 の一方の端子を接続する。
また、トランスT1 には、2つのトランジスタ5、6を
直列接続し、このトランジスタ5、6をトランスT2
出力で駆動する。この場合、トランスT2 の入力側(1
次巻線)には、例えば周波数が190〜720KHzの
方形波電圧を印加し、トランジスタ5、6を交互にオン
/オフ制御する。
【0063】このオン/オフ制御により、ヘッド1に
は、ほぼ方形波状の電流が流れ、その結果、変調磁界が
発生して、情報の書き込みが行われる。以下、図4〜図
6を参照しながら、前記回路の動作を説明する。なお、
説明の都合上、トランジスタ5をスイッチS1 とし、ト
ランジスタ6をスイッチS2 として表わす。また、電流
の方向は、b→a方向を+とする。
【0064】先ず、スイッチS1 がオン、スイッチS2
がオフで一定時間経過した図4の状態では、電源2→
スイッチS1 →トランスT1 の巻線N1 →コンデンサC
1 →ヘッド1→電源2の経路で電流I1 が流れる。
【0065】この電流I1 が流れると、コンデンサC1
は充電され、図示極性の電圧Vcが発生する。またこの
時、バイファイラ巻きしたトランスT1 の巻線N1 、N
2 には、それぞれ図示極性の電圧V1 、V2 が発生す
る。
【0066】この場合、コンデンサC1 の電圧Vcは、
電源電圧Eに対し、Vc≒E/2となるように設定す
る。この状態からスイッチS1 をオフ、スイッチS2
オンにすると、その初期状態では、図4の状態のよう
になる。
【0067】この時、トランスT1 の巻線N1 、N2
発生する電圧V1 、V2 は、その極性が反転して図示の
ようになる。そして、コンデンサC1 →トランスT1
巻線N2 →スイッチS2 →ヘッド1→コンデンサC1
経路で電流I2 が流れる。
【0068】この場合、a点の電位Vaは、Va=−V
2 となり、b点の電位Vbは、Vb=−(V2 +Vc)
となる。なお、電位Vbは、ヘッド1に印加する電圧で
あり、スイッチの切り換え初期には、電源電圧Eよりも
大きな電圧となる。
【0069】その後、時間の経過と共に、電圧V1 、V
2 は急激に変化し、やがて図5の状態のようになる。
状態では、電流I2 の向きは変化しないが、トランス
1 の巻線N1 、N2に発生する電圧V1 、V2 の向き
が反転して、図示の極性となる。
【0070】続いて、状態から、スイッチS1 がオ
ン、スイッチS2 がオフになった初期状態では、図5の
状態のようになる。状態では、トランスT1 の巻線
1 、N2 に発生する電圧V1 、V2 が状態とは反対
極性となって発生する。そして、電源2→スイッチS1
→トランスT 1 の巻線N1 →コンデンサC1 →ヘッド1
→電源2の経路で電流I1 が流れる。
【0071】この場合、Va=E+V1 で、Vb=E+
1 −Vcとなり、ヘッド1には、電源電圧Eよりも高
い電圧Vbが印加する。その後、一定時間が経過する
と、図4の状態のようになり、トランスT1 の巻線N
1 、N2 に発生する電圧の極性が反転する。以後、同様
にして、状態〜状態を繰り返しながら動作する。
【0072】このような動作時における各部の波形を図
6に示す。図示のように、a点の電位Vaは、スイッチ
1 、S2 の切り換えに応じて、E+V1 と−V2 の間
で変動し、b点の電位、即ちヘッド1に印加する電圧V
bは、E+V1 −Vcと、−(V2 +Vc)との間で変
動する。
【0073】この場合、E+V1 −Vc>E、V2 +V
c>Eとなるように設定してあり、ヘッド1には、図6
に示したような波形で、電源電圧Eより大きな電圧が印
加するように構成されている。
【0074】このため、ヘッド1には、図示のような方
形波状のヘッド電流が流れ、これにより変調磁界を発生
させ、光磁気記録媒体に、情報を記録する。なお、上記
トランスの2つの巻線N1 、N2 と、バイファイラ巻き
したものに限らず、図示の極性となる2つの巻線を有す
るものならば、他の巻線でも適用可能である。
【0075】(第2実施例の説明)図7〜図10は本発
明の第2実施例を示した図であり、図7は回路説明図、
図8、図9は動作説明図、図10は各部の波形図であ
る。
【0076】図中、図1〜図6、図19〜図25と同符
号は同一のものを示す。また、C2はコンデンサを示
す。第2実施例は、第1実施例の回路構成を変形した例
である。この例では、磁界変調ヘッドを駆動するため
に、図7のAに示した磁界変調ヘッドの駆動回路を用い
た。
【0077】図示のように、第2実施例における磁界変
調ヘッドの駆動回路は、2つのトランジスタQ1 、Q2
と、例えばバイファイラ巻きのトランスT1 と、2つの
コンデンサC1 、C2 等で構成し、この回路を電源2に
接続する。
【0078】また、前記2つのトランジスタQ1 、Q2
は、パルス発生回路(図示省略)からの駆動パルス(図
7のB参照)P1 によって、オン/オフされる。この場
合、パルスP1 はトランジスタQ1 、Q2 のベースに印
加し、トランジスタQ1 とQ2 を交互にオン/オフ制御
する。
【0079】即ち、トランジスタQ1 がオンの時はトラ
ンジスタQ2 がオフで、トランジスタQ1 がオフの時は
トランジスタQ2 がオンになるように、パルスP1 で制
御する。
【0080】このように、交互にオン/オフされるトラ
ンジスタQ1 、Q2 は、それぞれトランスT1 と直列接
続される。トランスT1 の巻線N1 、N2 は、バイファ
イラ巻きされており、巻線N1 、N2 の接続点aは磁界
変調ヘッド1の一方の端子と接続されている。
【0081】そして、前記磁界変調ヘッド1の他方の端
子には、コンデンサC1 、C2 を接続し、該コンデンサ
1 、C2 を電源2に接続している。以下、図8〜図1
0を参照しながら、前記回路の動作を説明する。なお、
説明の都合上、トランジスタQ1 をスイッチS1 とし、
トランジスタQ2 をスイッチS2 として表わす。また、
電流の方向はb→aの方向を+にしてある。
【0082】この回路に電源2が接続されると、コンデ
ンサC1 、C2 は充電され、前記コンデンサC1 、C2
には、図示極性の電圧Vc1 、Vc2 が発生する。この
場合、電源2の電圧をEとすると、Vc1 ≒Vc2 ≒E
/2となるように設定する。従って、b点の電圧Vb
は、Vb≒E/2で一定となる。
【0083】先ず、スイッチS1 がオンで、スイッチS
2 がオフとなり、一定時間経過した、図7の状態で
は、電源2→スイッチS1 →トランスT1 の巻線N1
ヘッド1→コンデンサC2 →電源2の経路で電流I12
流れる。
【0084】またこの時、コンデンサC1 →スイッチS
1 →トランスT1 の巻線N1 →ヘッド1→コンデンサC
1 の経路で電流I11が流れる。従って、状態では、ト
ランスT1 の巻線N1 、N2 に図示極性の電圧V1 、V
2 が発生する。この状態からスイッチS1 がオフ、ス
イッチS2 がオンとなった初期状態では、図8の状態
のようになる。
【0085】状態では、トランスT1 の巻線N1 、N
2 に発生していた電圧V1 、V2 の極性が反転し、電源
2→コンデンサC1 →ヘッド1→トランスT1 の巻線N
2 →スイッチS2 →電源2の経路で電流I21が流れる。
【0086】またこの時、コンデンサC2 →ヘッド1→
トランスT1 の巻線N2 →スイッチS2 →コンデンサC
2 の経路で電流I22が流れる。この場合、a点の電位V
aは、Va=−V2 となり、b点の電位Vbは、Vb≒
E/2で一定となっているから、ヘッド1にはVa−V
b=−(V2 +E/2)の電圧が印加する。
【0087】その後、電圧V1 、V2 は急激に変化し、
一定時間経過すると図8の状態のようになる。状態
では、トランス1の巻線N1 、N2 に発生する電圧
1 、V2 の極性が反転するが、電流I21、I22の向き
は変化しない。
【0088】状態から、スイッチS1 をオン、スイッ
チS2 をオフにした初期状態では、図9の状態のよう
になる。状態では、トランスT1 の巻線N1 、N2
発生する電圧V1 、V2 の極性が反転する。そして、電
源2→スイッチS1 →トランス1の巻線N1 →ヘッド1
→コンデンサC2 →電源2の経路で電流I12が流れる。
【0089】またこの時、コンデンサC1 →スイッチS
1 →トランスT1 の巻線N1 →ヘッド1→コンデンサC
1 の経路で電流I11が流れる。この場合、a点の電位V
aはVa=E+V1 となり、b点の電位VbはVb≒E
/2であるからヘッドに印加する電圧Va−Vbは、V
a−Vb=E+V1 −E/2=V1 +E/2となる。
【0090】その後、時間の経過と共に、電圧V1 が急
激に変化し、やがて図8の状態のようになる。以後、
状態〜状態を繰り返しながら動作する。その結果、
各部の波形は、図10のようになる。
【0091】即ち、スイッチS1 、S2 の切り換え初期
には、ヘッド1に電源電圧よりも高い電圧が印加する。
その結果、ヘッド1に流れる電流は方形波となり,理想
的な駆動電流となる。
【0092】このような方形波状の電流を、ヘッド1に
流して変調磁界を発生させ、光磁気記録媒体に情報を記
録する。 (第3実施例の説明)図11〜図14は本発明の第2実
施例を示した図であり、図11は回路説明図、図12、
図13は動作説明図、図14は各部の波形図である。
【0093】図中、図1〜図13、図19〜図25と同
符号は同一のものを示す。また2−1、2−2は電圧E
1 、E2 の電源を示す。第3実施例の回路は、図7のA
に示したように、図7に示した第2実施例の電源2を省
き、コンデンサC1 、C2 を電源2−1、2−2で置き
換えた例である。
【0094】図示のように、第3実施例における磁界変
調ヘッドの駆動回路は、2つのトランジスタQ1 、Q2
と、トランスT1 と、2つの電源2−1、2−2で構成
している。
【0095】また、前記2つのトランジスタQ1 、Q2
は、パルス発生回路(図示省略)からの駆動パルス(図
11のB参照)P1 によって、オン/オフされる。即
ち、トランジスタQ1 がオンの時にトランジスタQ2
オフで、トランジスタQ1 がオフの時はトランジスタQ
2 がオンになるように、パルスP1 で制御する。
【0096】このように、交互にオン/オフされるトラ
ンジスタQ1 、Q2 は、それぞれトランスT1 と直列接
続される。トランスT1 の巻線N1 、N2 は、巻線
1 、N 2 の接続点aは、磁界変調ヘッド1の一方の端
子と接続されている。
【0097】そして、前記磁界変調ヘッド1の他方の端
子には、電源2−1、2−2が接続されている。以下、
図12〜図14を参照しながら、前記回路の動作を説明
する。なお、説明の都合上、トランジスタQ1 をスイッ
チS1 とし、トランジスタQ2 をスイッチS2 として表
わす。また、電流の方向はb→aの方向を+にしてあ
る。
【0098】この場合電源2−1、2−2の電圧をE1
=E2 =E/2とする。先ず、スイッチS1 がオンで、
スイッチS2 がオフとなり、一定時間経過した、図13
の状態では、電源E1 →スイッチS1 →トランスT1
の巻線N1 →ヘッド1→電源E1 の経路で電流I1 が流
れる。
【0099】従って、状態では、トランスT1 の巻線
1 、N2 に図示極性の電圧V1 、V2 が発生する。こ
の状態からスイッチS1 がオフ、スイッチS2 がオン
となった初期状態では、図12の状態のようになる。
【0100】状態では、トランスT1 の巻線N1 、N
2 に発生していた電圧V1 、V2 の極性が反転し、電源
2−2→ヘッド1→トランスT1 の巻線N2 →スイッチ
2→電源2−2の経路で電流I2 が流れる。
【0101】この場合、a点の電位Vaは、Va=−V
2 となり、b点の電位Vbは、Vb≒E/2で一定とな
っているから、ヘッド1にはVa−Vb=−(V2 +E
/2)の電圧が印加する。
【0102】その後、電圧V1 、V2 は急激に変化し、
一定時間経過すると図13の状態のようになる。状態
では、トランス1の巻線N1 、N2 に発生する電圧V
1 、V2 の極性が反転するが、電流I2 の向きは変化し
ない。
【0103】状態から、スイッチS1 をオン、スイッ
チS2 をオフにした初期状態では、図13の状態のよ
うになる。状態では、トランスT1 の巻線N1 、N2
に発生する電圧V1 、V2 の極性が反転する。
【0104】この時、電源2−1→スイッチS1 →トラ
ンスT1 の巻線N1 →ヘッド1→電源2−1の経路で電
流I1 が流れる。この場合、a点の電位VaはVa=E
+V1 となり、b点の電位VbはVb≒E/2であるか
らヘッドに印加する電圧Va−Vbは、Va−Vb=E
+V1 −E/2=V1 +E/2となる。
【0105】その後、時間の経過と共に、電圧V1 が急
激に変化し、やがて図12の状態のようになる。以
後、状態〜状態を繰り返しながら動作する。その結
果、各部の波形は、図14のようになる。
【0106】即ち、スイッチS1 、S2 の切り換え初期
には、ヘッド1に電源電圧よりも高い電圧が印加する。
その結果、ヘッド1に流れる電流は方形波となり,理想
的な駆動電流となる。
【0107】このような方形波状の電流を、ヘッド1に
流して変調磁界を発生させ、光磁気記録媒体に情報を記
録する。 (第4実施例の説明)図15〜図18は本発明の第4実
施例を示した図であり、図15は回路説明図、図16、
図17は動作説明図、図18は各部の波形図である。
【0108】図中、図1〜図14、図19〜図25と同
符号は同一のものを示す。また、Q 3 、Q4 はトランジ
スタを示す。第4実施例の回路は、図15のAに示した
ように、図7に示した第2実施例の回路におけるコンデ
ンサC1 、C2 を、トランジスタQ1 、Q2 で置き換え
た例である。
【0109】この回路では、トランジスタQ1 、Q2
パルスP1 (図15のB参照)を印加し、トランジスタ
3 、Q4 にパルスP2 を印加して制御する。この場
合、トランジスタQ1 、Q4 を1つの組とし、トランジ
スタQ2 、Q3を別の1つの組にして、これらの組を交
互にオン/オフする。以下、図16〜18に基づいて動
作を説明する。
【0110】尚、説明の都合上、トランジスタQ1 、Q
2 、Q3 、Q4 をそれぞれスイッチS1 、S2 、S3
4 として表わす。また電流の方向はb→aの方向を+
にしてある。
【0111】先ず、スイッチS1 、S4 がオンで、スイ
ッチS2 、S3 がオフとなり、一定時間経過した図16
の状態では、電源2→スイッチS1 →トランスT1
巻線N1 →ヘッド1→スイッチS4 →電源2の経路で電
流I1 が流れる。
【0112】従って、状態では、トランスT1 の巻線
1 、N2 に図示極性の電圧V1 、V2 が発生する。こ
の状態からスイッチS1 、S4 がオフ、スイッチ
2 、S 3 がオンとなった初期状態では、図16の状態
のようになる。
【0113】状態ではトランスT1 の巻線N1 、N2
に発生していた電圧V1 、V2 の極性が反転し、この
時、電源2→スイッチS3 →ヘッド1→トランスT1
巻線N 2 →スイッチS2 →電源2の経路で電流I2 が流
れる。
【0114】この場合a点の電位VaはVa=−V2
なり、b点の電位VbはVb=Eで一定となっているか
らヘッド1には、Va−Vb=−(V2 +E)の電圧が
印加される。
【0115】その後、電圧V1 、V2 は急激に変化し、
一定時間経過すると、図17の状態のようになる。状
態では、トランスT1 の巻線N1 、N2 に発生する電
圧V1 、V2 の極性が反転するが電源I2 の向きは変化
しない。
【0116】状態からスイッチS1 、S4 をオン、ス
イッチS2 、S3 をオフにした初期状態では、図17の
状態になる。状態では、トランスT1 の巻線N1
2 に発生する電圧V1 、V2 の極性が反転する。この
時、電源2→スイッチS1 →トランスT1 の巻線N1
ヘッド1→スイッチS4 →電源2の経路で電流I1 が流
れる。
【0117】この場合a点の電位VaはVa=E+V1
となり、b点の電位VbはVb=0であるからヘッドに
印加される電圧Va−VbはVa−Vb=E+V1 とな
る。その後、時間の経過と共に電圧V1 が急激に変化
し、やがて、図16の状態のようになる。以後、状態
〜状態を繰り返しながら動作する。。その結果各部
の波形は、図18のようになる。
【0118】即ち、スイッチS1 、S4 とスイッチ
2 、S3 の切り換えの初期にはヘッド1に電流電圧よ
りも高い電圧が印加される。その結果、ヘッド1に流れ
る電流は方形波となり、理想的な駆動電流となる。
【0119】このような方形波状の電流をヘッド1に流
して変調磁界を発生させ、光磁気記録媒体に情報を記録
する。 (他の実施例)以上実施例について説明したが、本発明
は次のようにしても実施可能である。
【0120】(1) スイッチング素子としては、交互にオ
ン/オフ制御できる素子であれば、トランジスタ以外の
他の素子でもよい。 (2) 電源としては、バッテリ、あるいは他の直流電源な
ど、どのようなものでも使用可能である。
【0121】(3) オーバライト方式の光磁気ディスク装
置の外、他の同様な装置にも適用可能である。 (4) 図7、図11、図15に示した第2、第3、第4実
施例におけるa点とb点の間で、ヘッド1と直列に、直
流成分阻止用のコンデンサを設け、磁界変調ヘッド1に
流れる電流の直流成分を除去するようにしてもよい。
【0122】(5) トランスは、バイファイラ巻きした2
つの巻線を有するものに限らず、他の巻線を有するトラ
ンスでも適用可能である。ただし、実施例の回路図に示
したように、2つの巻線を直列接続する際、通電時に図
示極性となるように接続する必要がある。即ち、2つの
巻線の一組の異極同士を接続する。
【0123】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
のような効果がある。 (1) 従来例1では、ヘッド電流を反転されるために、2
つのコイルを用いていたが、本発明では1個のトランス
を用いるだけで済む。従って、部品点数が少なくなり、
本発明の回路を使用した装置が小型化できる。
【0124】(2) 従来例1では、常に2つのコイルに電
流を流しておく必要があった。この場合、コイルに流れ
た電流の内、ヘッドに流れ込まない電流が存在した。従
って、ヘッドの駆動には無効な電流が存在し、損失とな
っていたが、本発明では、このような無効な電流が存在
しない。
【0125】このため、本発明では、電源の使用効率が
向上し、消費電力が少なくなる。 (3) 従来例2では、外部からスパイク状の電圧を印加す
るため微分回路等を必要としたが、本発明では、その必
要がない。
【0126】従って、回路構成が簡単で、部品点数が少
なくなり、本発明の回路を使用した装置の小型化と、低
消費電力化が可能となる。 (4) 回路の低消費電力化が実現できるので、例えばバッ
テリ駆動の場合には、特に有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図(1)、(2)である。
【図2】本発明の原理図(3)、(4)である。
【図3】本発明の第1実施例の回路構成図である。
【図4】第1実施例の動作説明図である。
【図5】第1実施例の動作説明図である。
【図6】第1実施例における各部の波形図である。
【図7】第2実施例の回路構成図である。
【図8】第2実施例の動作説明図である。
【図9】第2実施例の動作説明図である。
【図10】第2実施例における各部の波形図である。
【図11】本発明の第3実施例の回路構成図である。
【図12】第3実施例の動作説明図である。
【図13】第3実施例の動作説明図である。
【図14】第3実施例における各部の波形図である。
【図15】第4実施例の回路構成図である。
【図16】第4実施例の動作説明図である。
【図17】第4実施例の動作説明図である。
【図18】第2実施例における各部の波形図である。
【図19】従来例1の回路説明図である。
【図20】従来例1の動作説明図である。
【図21】従来例1の動作説明図である。
【図22】従来例1における各部の波形図である。
【図23】従来例2の回路説明図である。
【図24】従来例2の動作説明図である。
【図25】従来例2における各部の波形図である。
【符号の説明】
1 磁界変調ヘッド 2、2−1、2−2 電源 T1 トランス N1 、N2 巻線 SE1 〜SE4 スイッチング素子 C1 、C2 コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−303606(JP,A) 特開 平1−130302(JP,A) 特開 平4−212702(JP,A) 特開 昭63−227214(JP,A) 特開 平3−198204(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/02 G11B 11/105 586

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に、記録用変調磁界を与えて、
    情報の記録を行う磁界変調ヘッドの駆動回路において、 巻数の略等しい2つの巻線(N1 、N2 )を有し、 通電時に、その接続点(a)側が異極となるようにし
    て、前記2つの巻線(N 1 、N2 )を直列接続したトラ
    ンス(T1 )を設け、 前記トランス(T1 )の各巻線(N1 、N2 )に、それ
    ぞれ第1、第2のスイッチング素子(SE1 、SE2
    を直列接続すると共に、 前記2つの巻線(N1 、N2 )の接続点(a)に、コン
    デンサ(C1 )を介して磁界変調ヘッド(1)を接続
    し、 第1、第2のスイッチング素子(SE1 、SE2 )を交
    互にオン/オフすることにより、前記磁界変調ヘッド
    (1)を方形波電流で駆動可能にしたことを特徴とする
    磁界変調ヘッドの駆動回路。
  2. 【請求項2】 記録媒体に、記録用変調磁界を与えて、
    情報の記録を行う磁界変調ヘッドの駆動回路において、 巻数の略等しい2つの巻線(N1 、N2 )を有し、 通電時に、その接続点(a)側が異極となるようにし
    て、前記2つの巻線(N 1 、N2 )を直列接続したトラ
    ンス(T1 )を設け、 前記トランス(T1 )の各巻線(N1 、N2 )に、それ
    ぞれ第1、第2のスイッチング素子(SE1 、SE2
    を直列接続し、 前記トランス(T1 )と、第1、第2のスイッチング素
    子(SE1 、SE2 )との直列回路と並列に、2つのコ
    ンデンサ(C1 、C2 )の直列回路を接続し、 前記2つの巻線(N1 、N2 )の接続点(a)と、前記
    2つのコンデンサ(C 1 、C2 )の接続点(b)との間
    に、磁界変調ヘッド(1)を接続し、 第1、第2のスイッチング素子(SE1 、SE2 )を交
    互にオン/オフすることにより、前記磁界変調ヘッド
    (1)を方形波電流で駆動可能にしたことを特徴とする
    磁界変調ヘッドの駆動回路。
  3. 【請求項3】 記録媒体に、記録用変調磁界を与えて、
    情報の記録を行う磁界変調ヘッドの駆動回路において、 巻数の略等しい2つの巻線(N1 、N2 )を有し、 通電時に、その接続点(a)側が異極となるようにし
    て、前記2つの巻線(N 1 、N2 )を直列接続したトラ
    ンス(T1 )を設け、 前記トランス(T1 )の各巻線(N1 、N2 )にそれぞ
    れ第1、第2のスイッチング素子(SE1 、SE2 )を
    直列接続し、 前記2つの巻線(N1 、N2 )の接続点(a)と、直列
    に分割された2つの電源(2−1、2−2)の中点
    (b)との間に、磁界変調ヘッド(1)を接続して、 第1、第2のスイッチング素子(SE1 、SE2 )を交
    互にオン/オフすることにより、 磁界変調ヘッド(1)を、方形波電流で駆動可能にした
    ことを特徴とする磁界変調ヘッドの駆動回路。
  4. 【請求項4】 記録媒体に、記録用変調磁界を与えて、
    情報の記録を行う磁界変調ヘッドの駆動回路において、 巻数の略等しい2つの巻線(N1 、N2 )を有し、 通電時に、その接続点(a)側が異極となるようにし
    て、前記2つの巻線(N 1 、N2 )を直列接続したトラ
    ンス(T1 )を設け、 前記トランス(T1 )の各巻線(N1 、N2 )に、それ
    ぞれ第1、第2のスイッチング素子(SE1 、SE2
    を直列接続し、 前記トランス(T1 )と、2つの第1、第2のスイッチ
    ング素子(SE1 、SE2 )との直列回路と並列に、第
    3、第4の2つのスイッチング素子(SE3 、SE4
    の直列回路を接続し、 前記2つの巻線(N1 、N2 )の接続点(a)と、前記
    第3、第4のスイッチング素子(SE3 、SE4 )の接
    続点(b)との間に、磁界変調ヘッド(1)を接続し、 前記第1、第4のスイッチング素子(SE1 、SE4
    の組と、第2、第3のスイッチング素子(SE2 、SE
    3 )の組を交互にオン/オフすることにより、前記磁界
    変調ヘッド(1)を方形波電流で駆動可能にしたことを
    特徴とする磁界変調ヘッドの駆動回路。
  5. 【請求項5】 上記磁界変調ヘッド(1)と直列に、コ
    ンデンサを接続し、 磁界変調ヘッド(1)に流れる電流の直流成分を除去で
    きるようにしたことを特徴とする請求項2、3、4記載
    の磁界変調ヘッドの駆動回路。
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