JP3103369B2 - 電解コンデンサの駆動用電解液 - Google Patents
電解コンデンサの駆動用電解液Info
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- JP3103369B2 JP3103369B2 JP02337186A JP33718690A JP3103369B2 JP 3103369 B2 JP3103369 B2 JP 3103369B2 JP 02337186 A JP02337186 A JP 02337186A JP 33718690 A JP33718690 A JP 33718690A JP 3103369 B2 JP3103369 B2 JP 3103369B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、主として定格電圧500Vの低損失アルミニウ
ム電解コンデンサの製作を可能とする電解コンデンサの
駆動用電解液（以下電解液という）に関するものであ
る。
ム電解コンデンサの製作を可能とする電解コンデンサの
駆動用電解液（以下電解液という）に関するものであ
る。
従来の技術 従来より高圧用電解液としては、エチレングリコール
を主体とした溶液にほう酸を溶解した電解液が用いられ
てきたが、近年、高圧用アルミニウム電解コンデンサに
おいても低損失化の要求は高まり、炭素数の多い高級二
塩基酸の使用が検討されている。
を主体とした溶液にほう酸を溶解した電解液が用いられ
てきたが、近年、高圧用アルミニウム電解コンデンサに
おいても低損失化の要求は高まり、炭素数の多い高級二
塩基酸の使用が検討されている。
発明が解決しようとする課題 電解コンデンサの高温度での使用においては、従来の
エチレングリコールを主体とした溶液にほう酸を溶解し
た電解液では、エチレングリコールをほう酸のエステル
化によるエステル化水の発生により、信頼性を確保でき
なかった。また炭素数の多い高級二塩基酸の使用も検討
されたが、実用には至っていない。さらに、側鎖にアル
キル基を有する高級二塩基酸の使用が検討されている
が、実質的な耐電圧は定格電圧が400Vまでが限界である
ため、それ以上の定格電圧への適応には根本的な対策を
必要としていた。
エチレングリコールを主体とした溶液にほう酸を溶解し
た電解液では、エチレングリコールをほう酸のエステル
化によるエステル化水の発生により、信頼性を確保でき
なかった。また炭素数の多い高級二塩基酸の使用も検討
されたが、実用には至っていない。さらに、側鎖にアル
キル基を有する高級二塩基酸の使用が検討されている
が、実質的な耐電圧は定格電圧が400Vまでが限界である
ため、それ以上の定格電圧への適応には根本的な対策を
必要としていた。
課題を解決するための手段 本発明は上述の課題を解決するもので、従来の高級二
塩基酸を使用した電解液から得られる優れた特性を損な
うことなく、定格電圧が500Vまで適応可能な高圧用電解
液を提供するものである。
塩基酸を使用した電解液から得られる優れた特性を損な
うことなく、定格電圧が500Vまで適応可能な高圧用電解
液を提供するものである。
すなわち、 ７−エチル−９−ヘキサデセン−1,16−ジカルボン
酸、 ７−ビニル−９−ヘキサデセン−1,16−ジカルボン酸、 または、７−フェニル−９−ヘキサデセン−1,16−ジカ
ルボン酸 のいずれか１種の高級二塩基酸あるいはその塩をエチレ
ングリコールを主体とした溶媒へ溶解したことを特徴と
する電解コンデンサの駆動用電解液。
酸、 ７−ビニル−９−ヘキサデセン−1,16−ジカルボン酸、 または、７−フェニル−９−ヘキサデセン−1,16−ジカ
ルボン酸 のいずれか１種の高級二塩基酸あるいはその塩をエチレ
ングリコールを主体とした溶媒へ溶解したことを特徴と
する電解コンデンサの駆動用電解液。
上記高級二塩基酸あるいはその塩の配合量が、混合
溶媒100gに対し、1.0g〜10.0gであることを特徴とする
上記記載の電解コンデンサの駆動用電解液である。
溶媒100gに対し、1.0g〜10.0gであることを特徴とする
上記記載の電解コンデンサの駆動用電解液である。
作用 本発明の電解液は、従来の高級二塩基酸を用いた電解
液に比べアルミニウム電極箔との錯体形成能力が非常に
強いため高い耐電圧を有するが、分子内の不飽和結合に
よる立体障害のため、炭素数が多いにもかかわらず緻密
な錯体形成は行われず、適度な錯体形成となるため、高
温度雰囲気中での信頼性も十分に確保することができ
る。
液に比べアルミニウム電極箔との錯体形成能力が非常に
強いため高い耐電圧を有するが、分子内の不飽和結合に
よる立体障害のため、炭素数が多いにもかかわらず緻密
な錯体形成は行われず、適度な錯体形成となるため、高
温度雰囲気中での信頼性も十分に確保することができ
る。
なお、本発明に係る上述の高級二塩基酸あるいはその
塩の配合量としては、混合溶媒100gに対し、1.0g未満で
は耐電圧向上に対する効果がなく、また10.0gを超える
場合は溶質の析出が見られるため1.0g〜10.0gの範囲内
が望ましい。
塩の配合量としては、混合溶媒100gに対し、1.0g未満で
は耐電圧向上に対する効果がなく、また10.0gを超える
場合は溶質の析出が見られるため1.0g〜10.0gの範囲内
が望ましい。
実施例 以下、本発明の実施例について説明する。
第１表は本発明の電解液と従来の電解液の組成、比抵
抗および火花発生電圧についての比較例を示す。第１表
中電解液試料記号Ａ、Ｂ、Ｃは従来例、Ｅ、Ｆ、Ｇは本
願発明例である。
抗および火花発生電圧についての比較例を示す。第１表
中電解液試料記号Ａ、Ｂ、Ｃは従来例、Ｅ、Ｆ、Ｇは本
願発明例である。
なお、電解液試料記号Ｅは７−エチル−９−ヘキサデ
セン−1,16−ジカルボン酸、電解液試料記号Ｆは７−ビ
ニル−９−ヘキサデセン−1,16−ジカルボン酸、電解液
試料記号Ｇは７−フェニル−９−ヘキサデセン−1,16−
ジカルボン酸を使用した。
セン−1,16−ジカルボン酸、電解液試料記号Ｆは７−ビ
ニル−９−ヘキサデセン−1,16−ジカルボン酸、電解液
試料記号Ｇは７−フェニル−９−ヘキサデセン−1,16−
ジカルボン酸を使用した。
第１表から明らかなように、本発明に係る試料記号
Ｅ、Ｆ、Ｇの電解液は従来の電解液に比べ低比抵抗であ
るにもかかわらず耐電圧が高い。
Ｅ、Ｆ、Ｇの電解液は従来の電解液に比べ低比抵抗であ
るにもかかわらず耐電圧が高い。
第２表は第１表に示す電解液を用いて試作した定格50
0V 68μＦのアルミニウム電解コンデンサによる、105
℃ 2000時間の高温負荷試験を行った結果を示す。
0V 68μＦのアルミニウム電解コンデンサによる、105
℃ 2000時間の高温負荷試験を行った結果を示す。
発明の効果 第２表から明らかなように、本発明に係る試料記号
Ｅ、Ｆ、Ｇの電解液を用いた電解コンデンサは、長時間
の高温雰囲気中における試験においても全ての特性に問
題がなく、定格電圧500Vまでの電解コンデンサへ有機酸
の適応が可能となり、低損失化が可能となる。
Ｅ、Ｆ、Ｇの電解液を用いた電解コンデンサは、長時間
の高温雰囲気中における試験においても全ての特性に問
題がなく、定格電圧500Vまでの電解コンデンサへ有機酸
の適応が可能となり、低損失化が可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平２−58819（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−234313（ＪＰ，Ａ) 特開 昭58−92208（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−276815（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H01G 9/035
Claims (2)
- 【請求項１】７−エチル−９−ヘキサデセン−1,16−ジ
カルボン酸、 ７−ビニル−９−ヘキサデセン−1,16−ジカルボン酸、 または７−フェニル−９−ヘキサデセン−1,16−ジカル
ボン酸 のいずれか１種の高級二塩基酸あるいはその塩をエチレ
ングリコールを主体とした溶媒へ溶解したことを特徴と
する電解コンデンサの駆動用電解液。 - 【請求項２】上記高級二塩基酸あるいはその塩の配合量
が、混合溶媒100gに対し、1.0g〜10.0gであることを特
徴とする請求項（１）記載の電解コンデンサの駆動用電
解液。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02337186A JP3103369B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02337186A JP3103369B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04206707A JPH04206707A (ja) | 1992-07-28 |
| JP3103369B2 true JP3103369B2 (ja) | 2000-10-30 |
Family
ID=18306261
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP02337186A Expired - Fee Related JP3103369B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3103369B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH1174159A (ja) * | 1997-08-28 | 1999-03-16 | Nichicon Corp | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
| JP5488998B2 (ja) * | 2010-06-25 | 2014-05-14 | 国立大学法人三重大学 | 電解コンデンサの駆動用電解液及びそれを用いた電解コンデンサ |
-
1990
- 1990-11-30 JP JP02337186A patent/JP3103369B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04206707A (ja) | 1992-07-28 |
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