JP3311768B2 - 電解コンデンサの駆動用電解液 - Google Patents
電解コンデンサの駆動用電解液Info
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- JP3311768B2 JP3311768B2 JP02610392A JP2610392A JP3311768B2 JP 3311768 B2 JP3311768 B2 JP 3311768B2 JP 02610392 A JP02610392 A JP 02610392A JP 2610392 A JP2610392 A JP 2610392A JP 3311768 B2 JP3311768 B2 JP 3311768B2
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- electrolytic
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電解コンデンサの駆動
用電解液(以下電解液という)に関するものである。
用電解液(以下電解液という)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より低圧用電解コンデンサの電解液
としては、エチレングリコールを主溶媒として、アジピ
ン酸塩を溶解した電解液が多用されていたが、近年、電
解コンデンサの低インピーダンス化、高信頼化への対応
に伴い、γーブチロラクトンを主溶媒として、フタル酸
あるいはマレイン酸のテトラアルキルアンモニウム塩を
溶解した電解液が一般的に使用されているが、低インピ
ーダンス品用電解液としては、さらに低比抵抗化を実現
させる溶質としてマレイン酸のテトラエチルアンモニウ
ム塩が使用されている。
としては、エチレングリコールを主溶媒として、アジピ
ン酸塩を溶解した電解液が多用されていたが、近年、電
解コンデンサの低インピーダンス化、高信頼化への対応
に伴い、γーブチロラクトンを主溶媒として、フタル酸
あるいはマレイン酸のテトラアルキルアンモニウム塩を
溶解した電解液が一般的に使用されているが、低インピ
ーダンス品用電解液としては、さらに低比抵抗化を実現
させる溶質としてマレイン酸のテトラエチルアンモニウ
ム塩が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スイッ
チング電源などに使用される電解コンデンサの低インピ
ーダンス化の要求より、さらに電解液の低比抵抗化が強
く望まれている。そこで、配合する溶質量を多くするこ
とによる低比抵抗化が検討されたが、溶質量の増大は著
しく耐電圧を低下させるため、実現には至っていない。
チング電源などに使用される電解コンデンサの低インピ
ーダンス化の要求より、さらに電解液の低比抵抗化が強
く望まれている。そこで、配合する溶質量を多くするこ
とによる低比抵抗化が検討されたが、溶質量の増大は著
しく耐電圧を低下させるため、実現には至っていない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の問題点を
解決するもので、電解液の耐電圧を大幅に向上するもの
である。すなわち、γーブチロラクトンを主溶媒とし
て、20〜40wt%のマレイン酸ジエチルジメチルア
ンモニウム塩を溶解し、かつ、リン化合物あるいは硼酸
を溶解したことを特徴とする電解液である。
解決するもので、電解液の耐電圧を大幅に向上するもの
である。すなわち、γーブチロラクトンを主溶媒とし
て、20〜40wt%のマレイン酸ジエチルジメチルア
ンモニウム塩を溶解し、かつ、リン化合物あるいは硼酸
を溶解したことを特徴とする電解液である。
【0005】
【作用】本発明の電解液は、20〜40wt%のマレイ
ン酸ジエチルジメチルアンモニウム塩を溶解することに
より、電解液の低比抵抗化が可能となり、また、電解液
中に配合されたリン化合物によって電解液の耐電圧が大
幅に向上するため、溶質量増加に伴う耐電圧の低下を補
う。
ン酸ジエチルジメチルアンモニウム塩を溶解することに
より、電解液の低比抵抗化が可能となり、また、電解液
中に配合されたリン化合物によって電解液の耐電圧が大
幅に向上するため、溶質量増加に伴う耐電圧の低下を補
う。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。表
1は、本発明の電解液と従来の電解液の組成、比抵抗お
よび火花発生電圧についての比較例を示す。なお、表1
中電解液試料記号A,B,Cは従来例、Iは本発明例で
あり、また、γーブチロラクトンはGBLと略した。
1は、本発明の電解液と従来の電解液の組成、比抵抗お
よび火花発生電圧についての比較例を示す。なお、表1
中電解液試料記号A,B,Cは従来例、Iは本発明例で
あり、また、γーブチロラクトンはGBLと略した。
【0007】
【表1】
【0008】表1から明らかなように、本発明に係わる
試料記号Iの電解液は従来の電解液に比べ、低比抵抗化
が可能であり、また、耐電圧が大幅に向上している。表
2は、表1に示す電解液を用いて試作した定格 35V
2200μF の電解コンデンサによる、105℃
2000時間 高温負荷試験を行なった結果を示す。
試料記号Iの電解液は従来の電解液に比べ、低比抵抗化
が可能であり、また、耐電圧が大幅に向上している。表
2は、表1に示す電解液を用いて試作した定格 35V
2200μF の電解コンデンサによる、105℃
2000時間 高温負荷試験を行なった結果を示す。
【0009】
【表2】
【0010】表2から明らかなように、本発明に係わる
試料記号Iの電解液を用いた電解コンデンサは、長時間
の高温雰囲気中における試験においても全ての特性に問
題がなかった。また、フェニルホスホン酸,リン酸ジフ
ェニルなど各種リン化合物についても試験を実施した
が、同様な結果が得られた。なお、マレイン酸ジエチル
ジメチルアンモニウム塩の配合量が、混合液100gに
対し20g未満では電解液の低比抵抗化が不可能であ
り、また、40gの配合が比抵抗の最低ピークであるた
め、それを超えた場合は逆に比抵抗が上昇してしまう。
また、リン化合物の配合量が、混合液100gに対し
0.01g未満では電解液の耐電圧の向上が不可能であ
り、5gを超えた場合は電解液の析出が見られる。
試料記号Iの電解液を用いた電解コンデンサは、長時間
の高温雰囲気中における試験においても全ての特性に問
題がなかった。また、フェニルホスホン酸,リン酸ジフ
ェニルなど各種リン化合物についても試験を実施した
が、同様な結果が得られた。なお、マレイン酸ジエチル
ジメチルアンモニウム塩の配合量が、混合液100gに
対し20g未満では電解液の低比抵抗化が不可能であ
り、また、40gの配合が比抵抗の最低ピークであるた
め、それを超えた場合は逆に比抵抗が上昇してしまう。
また、リン化合物の配合量が、混合液100gに対し
0.01g未満では電解液の耐電圧の向上が不可能であ
り、5gを超えた場合は電解液の析出が見られる。
【0011】
【発明の効果】以上のように、γーブチロラクトンを主
溶媒として、マレイン酸ジエチルジメチルアンモニウム
塩を溶解した溶液中へ、リン化合物を溶解したことを特
徴とする電解液は、低比抵抗ながら耐電圧が高く、高温
雰囲気中においても高い信頼性を有し、工業的ならびに
実用的価値の大なるものである。
溶媒として、マレイン酸ジエチルジメチルアンモニウム
塩を溶解した溶液中へ、リン化合物を溶解したことを特
徴とする電解液は、低比抵抗ながら耐電圧が高く、高温
雰囲気中においても高い信頼性を有し、工業的ならびに
実用的価値の大なるものである。
Claims (3)
- 【請求項1】 γーブチロラクトンを主溶媒として、マ
レイン酸ジエチルジメチルアンモニウム塩を溶解し、か
つ、リン化合物の中から選ばれる少なくとも1種類以上
を溶解したことを特徴とする電解コンデンサの駆動用電
解液。 - 【請求項2】 上記マレイン酸ジエチルジメチルアンモ
ニウムが、混合液100gに対し20〜40g存在する
ことを特徴とする請求項1の電解コンデンサの駆動用電
解液。 - 【請求項3】 上記リン化合物は、1〜3塩基酸あるい
はその塩からなり、該リン化合物は、混合溶媒100g
に対し0.01〜5g存在することを特徴とする請求項
1の電解コンデンサの駆動用電解液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02610392A JP3311768B2 (ja) | 1992-01-16 | 1992-01-16 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02610392A JP3311768B2 (ja) | 1992-01-16 | 1992-01-16 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05190393A JPH05190393A (ja) | 1993-07-30 |
JP3311768B2 true JP3311768B2 (ja) | 2002-08-05 |
Family
ID=12184264
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02610392A Expired - Fee Related JP3311768B2 (ja) | 1992-01-16 | 1992-01-16 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3311768B2 (ja) |
-
1992
- 1992-01-16 JP JP02610392A patent/JP3311768B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05190393A (ja) | 1993-07-30 |
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Legal Events
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