JP3101634B2 - 移動式テーブル - Google Patents

移動式テーブル

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JP3101634B2
JP3101634B2 JP03234474A JP23447491A JP3101634B2 JP 3101634 B2 JP3101634 B2 JP 3101634B2 JP 03234474 A JP03234474 A JP 03234474A JP 23447491 A JP23447491 A JP 23447491A JP 3101634 B2 JP3101634 B2 JP 3101634B2
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Kotobuki and Co Ltd
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  • Legs For Furniture In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に集会場やホールや
会議室等で利用される移動式テーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、集会場やホール等では人数や使用
目的に合わせたスピーディな会場設営が求められ、設置
並びに移動が簡単な移動式テーブルが多く利用されてい
る。この種の移動式テーブルは、スムーズな移動と定化
を図るべく、天板を支持する左右の支柱の下端に前後方
向に長尺な脚ベースを有し、これら左右の脚ベース下部
の前後端にそれぞれキャスターを設けたものが一般的で
ある。
【0003】しかし、こうした移動式テーブルでは、左
右前後の4個のキャスターにより手軽に移動可能である
が、会議室等への設営時には左右後部の2個のキャスタ
ーの車輪の回転をロックするだけであるので、使用時に
遊動し易く、安定した設置状態が得られない。
【0004】この対策として、左右の脚ベースの下部前
後端に床面接地用の脚座を設け、一方該脚ベース内に可
動キャスターベースを介して前後一対ずつのキャスター
を前記脚座と相対的に上下動可能に配設し、且つその可
動キャスターベースを上下させる操作ロック機構を設け
た構成の移動式テーブルが開発されている。
【0005】これで有れば、操作ロック機構により可動
キャスターベースを介して前後両キャスターを脚ベース
の前後脚座より下側に押し下げ操作すると、該脚ベース
の前後脚座が床面から浮上保持され、前後のキャスター
のみが床面に接地して、テーブル全体のスムーズな走行
移動が可能となる。逆にロック解除操作すると、テーブ
ル全体の自重により前後キャスターを上昇させながら脚
ベースが下降して前後脚座が床面に接地し、安定した設
置状態が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述の如く
前後両キャスターを可動キャスターベースに取付け、そ
の前後両キャスターを脚ベースに対し相対的に上下動さ
せる構成とした従来の移動式テーブルでは、脚ベースを
床面に接地した設置状態から移動可能な状態にすべく、
可動キャスターベースを押し下げ操作して前後両キャス
ターを脚ベースより下側に下降することにより床面に接
地させる際、テーブル全体を浮上せしめる大きな持ち上
げ力が必要となり、その操作が大変で特に女性にとって
は重労働となる問題があった。
【0007】また、床面設置状態においてテーブルを少
し移動したい場合、脚ベースの前後脚座が床面に接地し
た状態にあるので、面倒であるが2人がかりでテーブル
全体を持ち上げて移動させるか、或いはその都度、前述
の如く前後両キャスターを脚ベースより下側に押し下げ
操作して移動可能な状態にしてから移動させるなければ
ならず、そうした操作が面倒で簡便でなかった。
【0008】本発明は前記事情に鑑みなされ、その目的
とするところは、テーブル全体を持ち上げるような大き
な操作力を必要とせずに、天板の転倒状態と起立状態と
への簡単な回動操作により、安定した設置状態とスムー
ズな移動可能状態とを得ることができ、しかも床面設置
状態でテーブルを少し移動したい場合には、テーブルを
傾けて片側を少し浮かするだけで簡単に移動が可能とな
る非常に操作性に優れた簡便な移動式テーブルを提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段と作用】第1の発明の移動
式テーブルは、前記目的を達成するために、前後下部に
キャスターを有した左右一対の脚ベース上に支柱をそれ
ぞれ立設し、これら左右の支柱上部に天板を起倒可能に
支持すると共に、前記脚ベース下部の前後どちらか一方
のキャスターは常時床面に接地する状態に取付け、他方
のキャスターは可動キャスターベースを介して脚ベース
に対し相対的に上下動可能に取付け、且つ前記天板の起
立時には前記可動キャスターベースを介し他方のキャス
ターを床面に接地する状態に押し下げると共に天板の水
平な転倒時には前記他方のキャスターの押し下げ力を解
除して脚ベースの一部を床面に接地させる連動機構を設
けて構成したことを特徴とする。
【0010】前記構成の移動式テーブルであれば、左右
の脚ベース下部の前後どちらか一方のキャスターは常時
床面に接地している。そして左右支柱上の天板を折り畳
む如く起立回動操作すれば、これに連動する連動機構を
介して可動キャスターベースが脚ベースに対し下降し、
他方のキャスターを押し下げて脚ベースに代わって床面
に接地させる。この際のキャスター押し下げ力はテーブ
ル前後片側を少し浮き上がらせる程度の軽い力で良く、
従来の如くテーブル全体を持ち上げるような大きな力を
必要としない。従って天板の起立回動操作も軽くでき
る。これで左右脚ベースの前後キャスター全てが床面に
接地して移動可能な状態となり、この状態でテーブルを
軽く押せばキャスター走行によりスムーズに目的の箇所
に移動できるようになる。この移動可能な状態では天板
が起立しているので、複数台のテーブルをネスティング
状態に寄せ集めて少ないスペースに収納保管できるよう
になる。
【0011】また、会議室等に設置する場合、天板を水
平な転倒状態に回動操作すれば、これに連動する連動機
構により前記他方のキャスターの押し下げ力が解除さ
れ、テーブルの自重により該他方のキャスターを上昇さ
せながら脚ベースの他方部が下降して床面に接地し、安
定した設置状態が得られる。
【0012】この設置状態では左右の脚ベース下部の一
方のキャスターは常時床面に接地しているので、テーブ
ルを少し移動したい場合には、脚ベースの床面に接地し
ている他方部を少し浮かすべくテーブルを傾けるだけで
簡単に移動が可能となる。
【0013】第2の発明の移動式テーブルは、前記目的
を達成するために、前後下部にキャスターを有した左右
一対の脚ベース上に支柱をそれぞれ立設し、これら左右
の支柱上部に天板を起倒可能に支持すると共に、前記脚
ベース下部の前後どちらか一方のキャスターは常時床面
に接地する状態に取付け、他方のキャスターは脚ベース
に上下に回動可能に軸着したキャスターベース兼用脚座
を介して取付け、且つ前記天板の起立時には前記キャス
ターベース兼用脚座を上方に回動して他方のキャスター
を床面に接地する状態に下降させると共に天板の水平な
転倒時にはキャスターベース兼用脚座を下方に回動して
床面に接地させて他方のキャスターを上昇させる連動機
構を設けて構成したことを特徴とする。
【0014】前記構成の移動式テーブルであれば、左右
の脚ベース下部の前後どちらか一方のキャスターは常時
床面に接地している。そして左右支柱上の天板を折り畳
む如く起立回動操作すれば、これに連動する連動機構を
介してキャスターベース兼用脚座が上方に回動して他方
のキャスターを押し下げ回動して該キャスターベース兼
用脚座に代わって床面に接地させる。これで左右脚ベー
スの前後キャスター全てが床面に接地して移動可能な状
態となる。また天板を水平な転倒状態に回動操作すれ
ば、これに連動する連動機構により前記キャスターベー
ス兼用脚座が下方に回動して、前記他方のキャスターを
引上げ回動し、該キャスターベース兼用脚座が床面に接
地し、安定した設置状態が得られる。つまり、前述の第
1の発明の移動式テーブルと同様の各種作用が得られる
ようになる。
【0015】これに加え、前記他方のキャスターを支持
するキャスターベースが脚座を兼用し、このキャスター
ベース兼用脚座が上下に回動することにより他方のキャ
スターと交互に入れ代わって略同一位置で床面に接地で
きるので、常時床面に接地状態にある一方のキャスター
からの他方のキャスターの接地位置並びにキャスターベ
ース兼用脚座の接地位置までのそれぞれの距離をいずれ
も脚ベースの前後長を最大限有効に利用して大きく取れ
て、移動可能状態並びに設置状態いずれにおいても安定
性が増すようになる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の移動式テーブルの第1実施例
を図1乃至図8により説明する。まず図1乃至図6に示
す如く、前後下部にキャスター1,2をそれぞれを有し
た左右一対の脚ベース3上に支柱4が各々立設され、こ
れら左右の支柱4上部に天板5が起倒可能に支持されて
いる。また、その天板5の下側に荷物収納棚6が設けら
れ、左右支柱4の前側には幕板7が設けられている。
【0017】前記左右の脚ベース3は、スチール製等の
縦断面略逆U字形をなす前後方向に長尺なカバー体状と
されている。またこの脚ベース3は後端下部に床面接地
用の脚座3aを有している。この脚座3aは一種のアジ
ャスタでねじ込み式にて脚ベース3に高さ調整可能に取
り付けられている。また脚ベース3の上面前端寄り部に
は支柱接続口部3bが設けられている。
【0018】前記左右の支柱4は、脚ベース3と同様ア
ルミ合金製の縦長な中空長円管で、下端を前記脚ベース
3の上面前端寄りの支柱接続口部3bに接続固定してや
や後傾状態に立設されていると共に、この左右支柱4相
互は貫材8により連結されている。またこの左右の支柱
4の上端には別成形したヘッドカバーの如きハウジング
4aが嵌着されている。このハウジング4aには図8に
示す如く上部後部寄りと下部前部寄りとに内側から横に
ねじ孔4b,4cが形成されている。
【0019】前記天板5は、合板に化粧仕上げを施した
横長平板状のもので、下面の左右端寄り部に天板受け1
0がそれぞれビス止め等により取付け固定されている。
この左右の天板受け10は図8に示す如く前後に長尺な
断面逆ハット形状のもので、これら天板受け10の前後
方向略中間部に段付きボルトよりなる枢軸11を貫通
し、かつその枢軸11を前記支柱4上端のハウジング4
aの上部後側寄りのねじ孔4bに螺着することで、この
枢軸11を中心に該天板5が図1に示す如く左右支柱4
上に水平な転倒状態と図2に示す如く左右支柱4の後側
に該支柱4と平行なやや後傾起立状態とに回動操作可能
に支持されている。
【0020】その天板5を水平な転倒状態にロック保持
するロック機構12が設けられている。このロック機構
12は、図8に示す如く支柱4上端のハウジング4aの
下部前部寄りのねじ孔4cに螺合するボルト13により
取付けられるロックコロ14と、前記天板受け10の前
端寄り部に軸部15aを回転可能に貫通して取付けられ
るロックレバー15とを備えてなる構成である。そのロ
ックレバー15の基端部には前記ロックコロ14に係脱
可能に係合するフック部15bが形成されている。ま
た、そのロックレバー15の軸部15aにはねじりコイ
ルばね等のロックスプリング16が一端を天板受け10
に係止し他端をピン17により該軸部15aに係止して
設けられ、このロックスプリング16によりロックレバ
ー15が常時ロックコロ14と係合する方向に回動付勢
されるようになっている。
【0021】即ち、ロック機構12は、図1に示す如く
天板5が水平状態に転倒回動操作されると、ロックレバ
ー15のフック部15bが自動的にロックコロ14に係
合して該天板5の水平状態をロック保持し、この状態か
らロックスプリング16に抗しロックレバー15を指で
引上げ回動操作すると、ロックコロ16からフック部1
5bが離脱してロック解除し、天板5を図2に示す如く
後側に起立回動操作できるようになる。
【0022】なお、前記ロック機構12のロックレバー
15は左右の天板受け10にそれぞれ設けられ、その左
右のロックレバー15の軸部15aが一本の連結管18
により連動回転する状態に連結されて、左右どちらから
でもロック解除操作ができるようになっている。
【0023】前記荷物収納棚6は合成樹脂成形品で、こ
の棚6は図1乃至図5に示す如く左右両端に前後一対ず
つの平行リンク20を備え、これら平行リンク20の上
端を前記天板5の下面に固定した左右の棚リンクブラケ
ット21に枢支連結することで取付けられている。この
棚6は図1に示す如く天板5が水平な転倒状態にある時
には自重により該天板5の下方に間隔を存して水平状態
を維持し、図2に示す如く天板5が後側に起立回動する
とこの前側に接合する状態に折り畳まれる。
【0024】また、前記幕板7は、図1乃至図5及び図
8に示す如く、前記天板5と同様の横長板状をなすと共
に、左右両端に後方に突出して袖板部7aを有した構成
である。この幕板7の裏面の左右両端寄り部に上下一対
ずつの幕板リンク受け22がビス止め等により取り付け
られ、これらに左右上下のリンク23,24の前端が枢
支連結されている。その比較的長尺な上側のリンク23
の後端が前記左右の天板受け10に重着した補強板10
aの垂下舌片10bに枢支連結され、短尺な下側のリン
ク24の後端が前記左右の支柱4の内側部に枢支連結さ
れている。これで該幕板7が左右の支柱4の前側に取り
付けられいる。この幕板7が図1に示す如く天板5の水
平な転倒状態では垂直状態に配し、図2に示す如く天板
5が起立状態では幕板7が上側のリンク23により引き
上げられてやや後傾状態で左右支柱4の前側に接合する
ようになっている。
【0025】ここで、図1乃至図3と図6及び図7に示
す如く、前記左右脚ベース3下部の前後キャスター1,
2はそれぞれ走行向きを自由に変え得る自在キャスター
である。これら前後キャスター1,2は左右の脚ベース
3に内蔵された可動キャスターベース25の前後端下部
に取り付けられている。その可動キャスターベース25
は脚ベース3内に前後方向に長く亘る断面U字形状の鋼
板プレス成形品で、この前端部が該脚ベース3の前端寄
り部に一本の取付ピン26を介して枢着され、後端側が
脚ベース3内にて上下動できるようになっている。この
可動キャスターベース25の前端下部に取り付けた前側
のキャスター1は脚ベース3より下側に突出して常時床
面に接地してテーブル荷重を受ける状態となり、可動キ
ャスターベース25の後端部に取り付けた後側のキャス
ター2は該可動キャスターベース25の回動に伴い脚ベ
ース3に対し相対的に上下動可能となっている。なお、
このキャスターベース25の後端部には消音機能を持つ
上下動ガイド25aが被嵌されている。
【0026】この後側のキャスター2を可動キャスター
ベース25を介し前記天板5の起倒操作に連動して上下
させる連動機構27が設けられている。この連動機構2
7は途中にコイルばね部28aを有した長尺なばね鋼線
よりなるリフトロッド28と、前後に長尺な鋼板プレス
成型品よりなるリフトアーム29とを備えた構成であ
る。このリフトアーム29が前記可動キャスターベース
25内に前後方向に亘り挿入されて、その後端部が連結
ピン30により該可動キャスターベース25のこう後端
よりに枢着されている。このリフトアーム29の前端部
に前記リフトロッド28の下端が掛止されてる。そのリ
フトロッド28は脚ベース3内から前記支柱4内を介し
上端ハウジング4a内に挿通され、このリフトロッド2
8の上端が図8に示す如く前記天板受け10に枢軸11
よりも前側下方に離間して固着した連動ピン31に連繋
されている。
【0027】これにて天板5が図1の水平状態から図2
に示す如く起立回動すると、前記連動ピン31が上方に
移動することで、これに連動してリフトロッド28がリ
フトアーム27の前端側を引き上げ、そのリフトアーム
27が連結ピン30を支点に上方に回動して脚ベース3
の天板部下面に突設されている突起3cを押し上げる。
これで脚ベース3の後側が上昇すると共に、可動キャス
ターベース25が下方に回動して後側のキャスター2を
脚座3aより下側に押し下げて床面に接地させる状態と
なす。この状態から逆に図1に示す如く天板5を水平な
転倒状態に回動させると、前記連動ピン31が下方に移
動し、これに連動するリフトロッド28が下降してリフ
トアーム27が可動キャスターベース25と後側のキャ
スター2の押し下げ力を解除する。これでテーブル荷重
により脚ベース3の後側が可動キャスターベース25及
び後側のキャスター2に対し相対的に下降して、その後
端下部の脚座3aが床面に安定接地するようになってい
る。
【0028】しかして、こうした構成の移動式テーブル
であれば、左右の脚ベース3下部の前側のキャスター1
は常時床面に接地している。そしてロック機構12のロ
ックレバー15をロックスプリング16に抗し指で引上
げ回動操作して、このフック部15bをロックコロ14
から離脱させてロック解除し、この状態で天板5を折り
畳む如く左右支柱4の後側に起立回動操作すれば、これ
に前述の如く連動する連動機構27のリフトロッド28
とリフトアーム29を介して脚ベース3の後側が押し上
げられながら可動キャスターベース25の後端側が下降
し、その後端のキャスター2を押し下げて脚ベース3の
後端の脚座3aに代わって床面に接地させる。この際の
キャスター2の押し下げ力はテーブルを前方にやや傾け
る如く後端側を少し浮き上がらせる程度の軽い力で良
く、従来の如くテーブル全体を持ち上げるような大きな
力を必要としない。従って天板5の起立回動操作も軽く
できる。これで左右脚ベース3の前後キャスター1,2
全てが床面に接地して移動可能な状態となる。この状態
でテーブルを軽く押せばキャスター走行によりスムーズ
に目的の箇所に移動できるようになる。
【0029】なお、前述の如く天板5を起立回動操作す
ると、これに荷物収納棚6が平行リンク20を介し連動
して図2に示す如く該起立した天板5の前側に同傾斜で
接合状態となると共に、幕板7が上側のリンク23によ
り引き上げられてやや後傾状態で左右支柱4の前側に接
合すようになる。これで天板5と幕板7とが左右の支柱
4及び棚6を前後から挟み込むように平行に起立して前
後幅が小さい偏平状態となる。この状態でキャスター走
行により移動して、図5(b)に示す如く複数台のテー
ブルをネスティング状態に寄せ集めれば、少ないスペー
スで多数台収納保管できるようになる。
【0030】また、前記テーブル移動中に脚ベース3を
作業員などが誤って踏み付けた場合、その大きな荷重が
脚ベース3からリフトアーム28を介しリフトロッド2
7に伝わり、このリフトロッド27の途中のコイルばね
部28aで吸収されるようになる。これにて該脚ベース
3の後端の脚座3aが床面に接地し、各連動機構部材に
無理な力がかからず損傷を受けずに済むようになり、該
荷重が解消されるとコイルばね部28aのばね力で自動
的に再度脚ベース3の後端側が上昇して移動可能な状態
に復帰する。
【0031】会議室等に移動して来て設置する場合、起
立状態の天板5を左右支柱4上に引き上げるようにして
図1に示す如く水平な状態に転倒回動操作する。この回
動に連動機構27のリフトロッド28が連動して下降し
て、リフトアーム27が可動キャスターベース25と後
側のキャスター2の押し下げ力を解除する。これでテー
ブル荷重により脚ベース3の後側が可動キャスターベー
ス25及び後側のキャスター2に対し相対的に下降し
て、その後端下部の脚座3aが床面に安定接地するよう
になっている。
【0032】その天板5の水平状態への転倒回動によ
り、ロックレバー15のフック部15bが自動的にロッ
クコロ14に係合して該天板5の水平状態をロック保持
する。また、前記天板5の水平状態への回動により、棚
6が平行リンク20を介し自重により該天板5の下方に
間隔を存して水平状態となり、且つ幕板7がリンク2
3,24を介して左右支柱4の前側に垂直状態に配する
ようになる。こうして本来のテーブルとしての使用が可
能となる。
【0033】なお、その設置状態でも左右の脚ベース3
下部の前側キャスター1は常時床面に接地しているの
で、テーブルを少し移動したい場合には、脚ベース3の
床面に接地している後端側を少し浮かすべくテーブルを
前側に傾けるだけで簡単に移動が可能となる。
【0034】次に、本発明の移動式テーブルの第2実施
例を図9乃至図11により説明する。なお、ここでは前
記第1実施例のものと重複する構成には同一符号を付し
て説明の簡略化を図ると共に、全体構成、特に上半部の
構成は図1乃至図8に示したものと同様であるので図示
省略する。
【0035】左右の脚ベース3下部の前後キャスター
1,2のうち、前側のキャスター1は脚ベース3の前端
下部に直接取り付けられて常時床面に接地する状態にさ
れている。後側のキャスター2は脚ベース3内後端寄り
に軸40を介し上下方向に回動可能に軸着したキャスタ
ーベース兼用脚座41に取付けられている。
【0036】このキャスターベース兼用脚座(以下単に
脚座と略記する)41は、図9に示す如く縦長な略長方
体状をなし且つ前側に円弧面部を有する形態であると共
に下端に滑り止めが施されている。この脚座41の上端
寄り前側部に左右方向に前記軸40が貫通せしめられ、
この軸40が脚ベース3内の後端寄り下側縁部に固定し
た左右一対の軸受け42に支承されている。この脚座4
1の前面側にキャスター2が取り付け支持されている。
【0037】即ち、脚座41が図9に示す如く垂直状態
にある時には、この脚座41の下部が脚ベース3より下
方に突出して床面に安定接地し、その脚座41が図10
に示す如く軸40を中心に後方に跳ね上がるように回動
すると、その脚座41と入れ代わりにキャスター2が下
降して来て床面に接地できる構成となっている。つま
り、脚座41が上下に回動することによりキャスター2
と交互に入れ代わって略同一位置で床面に接地できる構
成である。
【0038】また、前記天板5の起倒操作に連動して前
記脚座41とキャスター2とを交互に床面に接地させる
連動機構47が設けられている。この連動機構47は昇
降ロッド48とリンク49とシンクロッド50とを備え
てなる構成である。その昇降ロッド48は支柱4内に挿
通され、この上端(図示省略)が前記図8で示した連動
ピン31に連繋されている。前記リンク49は略二等辺
三角板状のもので、頂角部に軸51が貫通され、この軸
51を脚ベース3内の中間より少し前側部に固定した左
右一対の軸受け52に支承させることで回動可能に取り
付けられている。このリンク49の前端部に前記昇降ロ
ッド48の下端がピン53により枢支連結され、このリ
ンク49の後端部に前記シンクロッド50の前端部がピ
ン54を介し枢支連結されている。このシンクロッド5
0は脚ベース3内に配し、後端が前記脚座41の上端部
にピン55を介し枢支連結されている。
【0039】こうした構成の移動式テーブルであれば、
前記第1実施例同様に左右の脚ベース3下部の前側のキ
ャスター1は常時床面に接地している。そしてロック機
構12をロック解除して左右支柱4上の天板5を折り畳
む如く後側に起立回動操作すれば、これに連動する連動
機構47の昇降ロッド48が引上げられてリンク49を
図10に示す如く回動し、これに伴いシンクロッド50
により脚座41の上端が前方に引っ張られる。これで該
脚座41が後方に跳ね上がるように回動して後側のキャ
スター2を押し下げ回動し、このキャスター2を脚座4
1に代わって床面に接地させる。これで左右脚ベース3
の前後キャスター1,2全てが床面に接地して移動可能
な状態となる。この状態でテーブルを軽く押せばキャス
ター走行によりスムーズに目的の箇所に移動でき、複数
台のテーブルをネスティング状態に寄せ集めて少ないス
ペースに収納保管できるようになる。
【0040】また、会議室等に設置する際、天板4を水
平な転倒状態に回動操作してロック保持すれば、その天
板4の回動に連動機構47の昇降ロッド48が連動して
押し下げられ、リンク49を図9に示す如く回動し、シ
ンクロッド50により脚座41の上端が後方に押され
る。これで該脚座41が下方に回動して後側のキャスタ
ー2を押し上げながら回動し、このキャスター2と入れ
代わって該脚座41下部が床面に接地し、安定した設置
状態が得られる。
【0041】前述の如く脚座41を回動させてこの脚座
41と後側のキャスター2とを交互に床面に接地させる
操作力は、テーブルを前方にやや傾ける如く後端側を少
し浮き上がらせる程度の軽い力で良く、従来の如くテー
ブル全体を持ち上げるような大きな力を必要としない。
従って天板5の起倒操作も軽くできる。
【0042】また、脚座41を床面に接地した設置状態
でも左右の脚ベース3下部の前側キャスター1は常時床
面に接地しているので、テーブルを少し移動したい場合
には、脚ベース3の後端側を少し浮かすべくテーブルを
前側に傾けるだけで簡単に移動が可能となる。
【0043】更に、この第2実施例のものにおいては、
後側のキャスター2を支持するキャスターベースが脚座
41を兼用し、このキャスターベース兼用脚座41が上
下に回動することにより後側のキャスター2と交互に入
れ代わって図9及び図10に示す如く略同一位置で床面
に接地するので、常時床面に接地状態にある前側のキャ
スター1からの後側のキャスター2の接地位置並びにキ
ャスターベース兼用脚座41の接地位置までのそれぞれ
の距離Dを、いずれも脚ベースの前後長を最大限有効に
利用して大きく取れて、移動可能状態並びに設置状態い
ずれにおいても安定性が増すようになる。
【0044】なお、前述の第1及び第2実施例では前側
のキャスター1を常時床面に接地し、後側のキャスター
2を上下させるようにしたが、その逆に後側のキャスタ
ー2を常時床面に接地する状態に設け、前側のキャスタ
ー1を前述の様な可動キャスターベースやキャスターベ
ース兼用脚座により上下可能に設けて構成しても可であ
る。また、連動機構27,47は天板5の起倒回動に連
動させたが、その天板5と連動して起倒回動する棚を設
け、この棚の回動に該連動機構が連動するようにしても
可である。その他本発明の要旨を逸脱しない範囲であれ
ば各種変更しても良い。
【0045】
【発明の効果】本発明は前述の如く構成したから、テー
ブル全体を持ち上げるような大きな操作力を必要とせず
に、天板の転倒状態と起立状態とへの簡単な回動操作に
より、脚ベース下部の前後キャスターの一方を上下させ
て、安定した設置状態とスムーズな移動可能状態とを得
ることができ、しかも床面設置状態でテーブルを少し移
動したい場合でも、テーブルを傾けて片側を少し浮かす
るだけで簡単に移動が可能となる非常に操作性に優れた
簡便な移動式テーブルが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移動式テーブルの第1実施例を示す設
置状態の側面図。
【図2】同上移動式テーブルの折り畳み移動可能状態の
側面図。
【図3】同上移動式テーブルの設置状態の一部省略した
正面図。
【図4】同上移動式テーブルの設置状態の概略的全体正
面図。
【図5】(a)は同上移動式テーブルの概略的側面図、
(b)は同上移動式テーブルを移動して複数台ネスティ
ング状態とした側面図。
【図6】同上移動式テーブルの一部分解した斜視図。
【図7】同上移動式テーブルの前後のキャスターとキャ
スターベースと連動機構を示す分解斜視図。
【図8】同上移動式テーブルの支柱上部の天板受け及び
ロック機構並びに幕板を示す分解斜視図。
【図9】本発明の移動式テーブルの第2実施例を示す設
置状態の一部省略した側面図。
【図10】同上移動式テーブルの移動可能状態の一部省
略した側面図。
【図11】同上移動式テーブルの後側のキャスターとキ
ャスターベース兼用脚座と連動機構を示す分解斜視図。
【符号の説明】
1,2…キャスター、3…脚ベース、4…支柱、5…天
板、25…可動キャスターベース、41…キャスターベ
ース兼用脚座、27,47…連動機構。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−208107(JP,A) 特開 平4−8603(JP,A) 特開 平4−200407(JP,A) 実開 平3−74820(JP,U) 実開 平4−62139(JP,U) 実開 昭60−88826(JP,U) 実開 昭51−59301(JP,U) 実開 昭52−1358(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47B 3/08 A47B 91/00 - 97/08 B60B 33/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後下部にキャスターを有した左右一対
    の脚ベース上に支柱をそれぞれ立設し、これら左右の支
    柱上部に天板を起倒可能に支持した移動式テーブルにお
    いて、前記脚ベース下部の前後どちらか一方のキャスタ
    ーは常時床面に接地する状態に取付け、他方のキャスタ
    ーは可動キャスターベースを介して脚ベースに対し相対
    的に上下動可能に取付け、且つ前記天板の起立時には前
    記可動キャスターベースを介し他方のキャスターを床面
    に接地する状態に押し下げると共に天板の水平な転倒時
    には前記他方のキャスターの押し下げ力を解除して脚ベ
    ースの一部を床面に接地させる連動機構を設けて構成し
    たことを特徴とする移動式テーブル。
  2. 【請求項2】 前後下部にキャスターを有した左右一対
    の脚ベース上に支柱をそれぞれ立設し、これら左右の支
    柱上部に天板を起倒可能に支持した移動式テーブルにお
    いて、前記脚ベース下部の前後どちらか一方のキャスタ
    ーは常時床面に接地する状態に取付け、他方のキャスタ
    ーは脚ベースに上下に回動可能に軸着したキャスターベ
    ース兼用脚座を介して取付け、且つ前記天板の起立時に
    は前記キャスターベース兼用脚座を上方に回動して他方
    のキャスターを床面に接地する状態に下降させると共に
    天板の水平な転倒時にはキャスターベース兼用脚座を下
    方に回動して床面に接地させて他方のキャスターを上昇
    させる連動機構を設けて構成したことを特徴とする移動
    式テーブル。
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