JP3099416U - 組み立て式浴槽 - Google Patents

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Abstract

【課題】 寝台上で安定に固定することができ、特に組み立てや分解が容易で、清潔に利用できる、組み立て式浴槽を提供する。
【解決手段】 寝台側面に立設される支柱41−44と、寝台上面に箱状の空間20を形成するように立設される壁材30と、寝台の上面と壁材30に接し、上部に開口を備え、箱状の空間20に湯船を形成する、柔軟かつ折り畳み可能な袋状シート21を備える。袋状シート21の、開口の縁部の複数箇所には、支柱もしくは壁材に固定するリング22とフック51を設ける。壁材30は、前枠31と後枠32と横枠33及び34を組み合わせて構成される。支柱41−44の高さを調整することによって、袋状シート21の開口縁部23がほぼ水平に保持される。
【選択図】 図3

Description

 本考案は、特に介護用等に適する組み立て式浴槽に関する。
 寝台から起き上がることができない老人等の介護のために、入浴介護サービスと呼ばれるサービスが行われている。介護者は、老人等の介護対象者の寝台の脇まで、浴槽を運び込み、介護対象者を持ち上げて浴槽に入れて入浴させる。入浴後は、浴槽を持ち帰る。浴槽の軽量化のために、浴槽を分解して運搬できるようにしたものも開発されている(特許文献1)。このサービスでは、介護対象者を浴槽に出し入れするために持ち上げる作業のために、少なくとも二人の介護者が必要になる。こうした問題を解消し、一人の介護者でも容易に介護対象者を入浴をさせることができるように、折り畳み式の浴槽が開発されている(特許文献2)。
特開2002−336152 特開平11−151279
 ところで、上記のような従来の浴槽構造を基礎として技術には、次のような解決すべき課題があった。
1.寝台の上に組み立てた浴槽に、介護対象者を入浴させた場合に、入浴中の湯ゆ飛び散りを防止しなければ、寝具が濡れて、あと始末が必要になる。
2.介護者が介護対象者の洗髪やその他の世話をする場合に、浴槽によりかかったりする力や、浴槽中での介護対象者の動きにより浴槽が揺れて、湯が溢れる場合がある。
3.介護サービスに使用する組み立て式の浴槽は、介護対象者の自宅に運び込まれ、すみやかに組み立てられ、使用後すみやかに解体して運び出す作業が必要になる。介護サービスのために割り当てられた時間を有効に使って、ゆっくりと入浴を楽しむためには、組み立て分解が容易であること、清潔に利用できること、しかも丈夫でコストも安いといった、さらなる要求を満たさなけれはならない。
 本考案は以上の点に着目してなされたもので、寝台上で安定に固定することができ、特に組み立てや分解が容易で、清潔に利用できる、組み立て式浴槽を提供することを目的とする。
 本考案は次の構成により上記の課題を解決する。
 〈構成1〉
寝台側面に立設される支柱と、上記寝台上面に箱状の空間を形成するように立設される壁材と、上記寝台の上面と上記壁材に接し、上部に開口を備え、上記箱状の空間に湯船を形成する、柔軟かつ折り畳み可能な袋状シートと、上記袋状シートの、上記開口の縁部の複数箇所を、上記支柱もしくは上記壁材に固定する固定手段を備えたことを特徴とする組み立て式浴槽。
 壁材は、浴槽使用時に寝台上に組み立てられる。寝台上に折り畳んだ袋状シートを敷いて、利用者を袋状シート上に乗せてから、壁材を組み立て、袋状シートの開口の縁部を立ち上げると、用意に浴槽が完成する。袋状シートが折り畳み可能だから、利用者を寝台に寝かせたまま袋状シートに利用者を乗せて、その後、浴槽状に組み立てることができる。従って、身体の不自由な利用者を浴槽に運び込む作業が不要になるという効果がある。浴槽の底面は、寝台上面の寝具と袋状シートから形成される。袋状シートは柔軟な素材から成り、寝台の上面に接するように敷かれて、浴槽の底面が柔軟になる。故に、一般の浴槽と比較して、利用者の使いごごちが良く、座りも良いという効果がある。寝台側面に立設された支柱は、変形し易い寝台上面に立設される壁材をほぼ水平に支持するためのものである。支柱は1本でも複数本でもよい。これで、浴槽が寝台上で揺れるのを防止できる。箱状の空間は平面あるいは曲面で囲まれていればよい。その形状は任意である。袋状シートは柔軟な素材から成るため、開口縁部の複数箇所を支柱や壁材に固定して、浴槽から湯が溢れるのを防止する。固定手段は任意である。袋状シートは、箱状の空間に固定されて袋状になればよく、袋状に成形されていなくてもよい。例えば、平坦なシートをそのまま使用しても構わない。
 〈構成2〉
構成1に記載の組み立て式浴槽において、上記少なくとも一対の支柱は、寝台の側面または全面または後面に密着して、これら一対の支柱で寝台を挟むように位置決めされて、立設され、上記壁材は、この支柱に壁材の支持高さを調整自在に支持固定されることを特徴とする組み立て式浴槽。
 寝台上の寝具は柔らかいから、その上に組み立てた浴槽は水平を保ちにくく、前後左右に揺れ易い。介護者が壁材越しに利用者の介護をするとき、壁材が寝台上で揺れると浴槽から湯がこぼれる。そこで、支柱により壁材を寝台上に強固に固定するように、支柱を利用する。また、寝台の高さや寝台上の寝具の厚みに応じて、壁材の支持高さを調整できるように、壁材は、この支柱に高さ調整自在に支持固定される。
 〈構成3〉
 壁材を分割できるようにして、運搬を容易にした。また、利用者を寝台上に寝かせたまま浴槽の組み立てをする場合は、壁材が組み立て式のほうが安全である。枠片は、平坦な板片でもよいし、適宜成形されたプラスチック板でもよい。また、棒状体を組み合わせたものでもよい。連結手段は任意である。
 〈構成4〉
 構成1に記載の組み立て式浴槽において、上記支柱は、寝台の脚からなることを特徴とする組み立て式浴槽。
 寝台の脚を支柱として利用する。壁材のうち、例えば、利用者の頭と足の位置にある壁材は、寝台の足に固定するとよい。寝台の頭側と足側にある板等を介して、寝台の足に間接的に固定しても構わない。利用者の左右側方に配置する壁材は頭と足の位置にある壁材に固定するとよい。
 〈構成5〉
 構成1に記載の組み立て式浴槽において、上記袋状シートは2枚重ねで使用され、内側の袋状シートは、外側の袋状シートの開口縁部を越えて、外側の袋状シートを覆うサイズとし、外側の袋状シートよりも柔軟で薄い素材から成ることを特徴とする組み立て式浴槽。
 内側の袋状シートを利用者ごとに交換して、クリーニングすると、感染症を防止し、清潔な入浴サービスができる。しかも、内側の袋状シートは外側のものよりも構造が簡単で薄い素材でできるから、メンテナンスコストも安くなる。外側の袋状シートよりも柔軟で薄い素材から成り、外側の袋状シートの開口縁部を越えるサイズとしたので、内側のシートが外側のシートに密着し、固定手段がなくても袋状の形状を維持できる。
 〈構成6〉
 構成1に記載の組み立て式浴槽において、上記袋状シートは2枚重ねで使用され、内側の袋状シートは、外側の袋状シートの開口縁部を越えて垂直上方に立ち上げられ、前記支柱もしくは前記壁材に固定する立ち上げ部を有することを特徴とする組み立て式浴槽。
 比較的浅い浴槽では、シャワーで洗髪するような場合に、湯が浴槽外部に飛び散り易い。そこで、立ち上げ部分を設けて、一時的に覆いを形成できる構成とした。外側の袋状シートは固定手段を設けるため、構造が複雑に成りやすい。内側の袋状シートは形状の自由度が高いので、単に縁に相当する部分を延長するたけで立ち上げ部分ができる。なお、立ち上げ部分は、その後、湯が冷めないような覆いの役割を果たすことができる。
 〈構成7〉
 構成1に記載の組み立て式浴槽において、上記袋状シート下面と寝台上面の間に、浴槽の底面に傾斜をつける楔状枕を配置したことを特徴とする組み立て式浴槽。
 利用者の頭部を水面上方に支持するのに、この枕を使用する。柔軟な袋状シートを使用するので、浴槽の底面は自由に調整ができる。
 以下、本考案の実施の形態を具体例を用いて説明する。
 図1は、本考案の組み立て式浴槽の使用方法の具体例を示し、(a)は寝台の斜視図、(b)と(c)は組み立て式浴槽の組み立て準備中の寝台平面図である。
 本考案の組み立て式浴槽には、柔軟かつ折り畳み可能な袋状のシート21を浴槽として利用する。図の(a)に示すように、利用者10は、例えばタオル11などをまとった状態で寝台1の上に寝かされている。寝台1は、ごく一般的な既存のもので、本体台部2の上にマットレスなどの寝具5を敷き、前板3と後板4に支えられた構造になっている。ここで、利用者10を、図の(b)に示すように、寝台1の一方の側に寄せるように寝かせ、寝台1の上面に袋状シート21を置く。そして、この袋状シート21を利用者10の下に滑り込ませるようにして、図の(c)に示すように、寝具5の上に袋状シート21を敷いて、その上に利用者10が横たわる状態にする。
 図2は、本考案の組み立て式浴槽の、袋状シートを支える壁材の構造を示す説明図である。
 (a)は壁材の前枠31と、くさび状の枕57の斜視図を示す。前枠31には、二つの貫通孔53を備えている。ここには、後で(d)で説明する横枠33の突起55がはめ込まれる。くさび状の枕57は、図の(b)に示すように、浴槽の幅とほぼ同程度の幅に選定されている。なお、この枕57には、介護対象者の頭の落ち着きが良いように、適度に凹凸を設けたり、傾斜の程度を調整することが好ましい。また、寝心地が良いように、若干柔軟な素材によって枕57を製造することが好ましい。そして、図の(c)に示すように、袋状シート21と寝具5との間に、枕57を挟み込む。これによって、利用者10の頭の位置が持ち上げられる。なお、袋状シート21は、全体として柔軟な、例えば、ゴムやプラスティック、あるいは防水加工処理をした布により構成される。また、利用者10の背中の残りの部分と下半身は、袋状シート21を介して寝具5によって支えられる。このため、非常に当たりが柔らかく、入浴の際に体の姿勢を保ちやすいという効果がある。
 図2の(d)に示すように、横枠33は、両端に突起55を備えている。横枠33の側面には、フック51が適当な数だけ取り付けられている。このフック51は、後で説明する要領で、袋状シートの開口縁部を固定するために利用される。また、横枠33の側面に支柱44がに固定されている。この支柱44は、後で説明するように、寝台の高さに合わせて自由に垂直方向に伸縮できる構成になっている。足台46は、床に傷を付けないためと横枠33をほぼ水平に保つために設けられている。後枠32は、図の(e)に示すように、貫通孔56を備える。これは、横枠33のもう一方の突起55をはめ込むために設けられている。なお、この後枠32の側面には、支柱44と同様の構成の支柱42、43が固定されている。
 図3は、本考案の組み立て式浴槽の全体構造を示すもので、(a)はその全体斜視図である。
 図の(a)に示すように、この組み立て式浴槽は、前枠31と後枠32と横枠33及び34を組み合わせて構成される。これらは、はめ込み式あるいはねじ止めやバックル等、様々な着脱機構によって簡便に連結されるとよい。着脱機構を用いたのは、これらを分解して運搬できるようにするためである。また、この図の例では、後枠32に支柱42と43を固定し、横枠33と横枠34にそれぞれ支柱44と支柱41とを固定して、これら高さを調整することによって、後枠32と横枠33の上縁がほぼ水平になるように支持している。これにより、袋状シート21の開口縁部23がほぼ水平に保持される。
 故に、前枠31、後枠32あるいは横枠33、34に、介護者の体が触れたり、介護対象者が浴槽の中で移動したり、湯が揺れて重量バランスがくずれても、袋状シート21の開口縁部23がほぼ水平に保持される。一般に、寝台1の上面に設けられた寝具5は柔らかく、この上に組み立て式の浴槽を組み立てると、様々な原因で浴槽が寝台1の上で揺り動かされるおそれがある。上記の構造により、これが防止できる。
 こうして、寝台の上面に箱状の空間20を形成するように、前枠31、後枠32、横枠33、34を備えた壁材30が立設される。この壁材30が形成した空間20に、柔軟な袋状シート21を収容する。こうして、この空間に湯船を形成する。図1で示した袋状シート21の折り畳まれた縁部23は、図3に示すように立ち上げられる。壁材30は、柔軟な袋状シート21の変形を防止する。前枠31の傾斜や枕57の存在によって、空間20は比較的複雑な形状になるが、ここに袋状シート21を収容すれば、袋状シートはその空間20の形に変形して収まる。その後、袋状シート21の縁部23に多数設けられたリング22を、前枠31、後枠32、横枠33、34に設けられたフック51に掛ける。こうして、袋状シート21の形状を維持する。このリング22とフック51は固定手段であって、袋状シート21の縁部23を壁材30に固定することができる構造であれば、なんでもよい。できるだけ簡単に着脱できるもの、例えば、面ファスナーやマグネット等も好ましい。
 図4は、本考案の組み立て式浴槽の主要部を示し、(a)は図4のA−A線に沿った断面図、(b)は後枠32の後方から見た側面図である。
 ここで、袋状シート21の縁部23というのは、袋状シート21の、リング22を取りつけた付近全体をいうものとする。従って、図4の(a)に示すように、袋状シート21の縁部23は、横枠33、34の上縁に支えられて、浴槽の長手方向に水平に固定される。また、左右の横枠33、34の上縁部の高さもほぼ等しくなければならないが、これは支柱42、43の高さ調整により設定する。これで、浴槽内の湯面26を袋状シート21の縁部23の位置以下に保持すれば、湯が溢れ出るおそれがない。前枠31、後枠32、の上縁部がこの線よりも高い位置にあれば、その水平度はさほど重要では無くなる。
 また、上記の場合に、支柱41、42、43、44の長さを容易にかつ正確に調整できる機構が必要になる。この長さ調整機構自体は、例えば、カメラの三脚とか、その他様々な分野で広く利用されている機構を採用すればよい。なお、図4の(b)に示すように、少なくとも一対の支柱42、43、あるいは図示しない支柱41、44は、寝台の側面または全面または後面に密着して、これら一対の支柱で寝台を挟むように位置決めされることが好ましい。これにより、壁材30を支柱とともに寝台にしっかりと固定することができ、浴槽の揺れを防止できる。なお、例えば、前枠31を寝台の一部に強固に固定できれば、寝台の脚が支柱41、44の代用になる。そのときは、支柱41、44を省略してよい。後枠32、横枠33、34についても、同様で、寝台の一部にこれらを強固に固定して、適宜、支柱を省略することができる。
 図の(c)は、柱の変形例正面図である。また、(d)は、その上面図である。柱の高さは、良く知られた調節ねじにより、調節してから、固定する。また、L字形に曲げられたアーム92の上部を蝶番91を用いて上記いずれかの枠の側面に、回転可能に固定する。アーム92は、(d)の矢印Sに示すように回転させると、台95と脚93の位置を幅Wだけ横方向にシフトできる。これにより、柱の間隔を調整して、柱を寝台の側面に密着させるとよい。
 上記のような組み立て式浴槽を組み立て、袋状シート21内に湯を注入して、入浴をすれば、図2の(c)に示したように利用者10の頭の部分が持ち上げられて、水面より上に出るため、快適に入浴ができる。また、上記のようにして、壁材30の組み立て構造を簡単なものにすれば、利用者の自宅に手際よく運び込み、短時間で浴槽を組み立て、十分に長い時間入浴をさせることができる。実際に介護サービスは、1日に数件以上の利用者宅を訪問するため、入浴サービス時間は一定の時間に制限されている。従って、可能な限り短時間に浴槽の組み立てと分解ができることが好ましく、上記のような構造によって、より入浴サービスを充実できる。
 ところで、老人介護において、あるいは、この種の寝たきりの介護対象者を含む利用者の介護においては、衛生上の取り扱いが非常に重要になる。入浴の頻度が少ないために湯も油槽も汚れやすい。また、入浴中に失禁のある利用者も存在する。袋状シート21を複数の利用者のために繰り返して使用すると、様々な感染症の伝染のおそれがある。これには、袋状シート21を利用者ごとに交換して、袋状シート21を使い捨てにするか、あるいは、袋状シート21を1回使用するごとにクリーニングし殺菌消毒をすることが考えられる。ところが、袋状シート21は壁材30に接し、リング22を用いて前枠31、後枠32、横枠33、34に掛けられるため、丈夫でなくてはならず、使い捨ては非常に不経済になる。また、袋状シート21は丈夫な分厚い材料で造られ、リング22等を備えるから、畳んでも嵩高く、クリーニングにも時間がかかる。そこで、次の実施例では二重構造の袋状シートを紹介する。
 図5は、袋状シート21を二重構造にした実施例を示す斜視図である。
 この図に示すように袋状シート21にちょうどはまり込むような内側の袋状シート27を用意する。両者を区別するために、袋状シート21を外側の袋状シートと呼ぶことにする。この例では例えば、外側の袋状シート21をテント生地のような比較的丈夫な防水性のシートで製作しておく。これは丈夫だから、壁材30との接触等で容易に破れることはない。一方、内側の袋状シート27は、外側の袋状シート21よりも薄く、可能な限り単純な形状の防水性シートから構成する。内側の袋状シート27は、外側の袋状シート21の内側にはめ込んだ時に袋状になればよく、例えば、ほぼ平坦な、何の成型加工もしていない一枚のプラスティックシートであって構わない。また、この内側の袋状シート27は、図1に示した外側の袋状シート21と重ねた状態で、利用者10の背中の下に滑り込ませておき、外側の袋状シート21と同様の要領で壁材30に沿って立ち上げる。
 図6は、図4(b)で示したのと同様の浴槽断面図である。
 袋状シートは2枚重ねで使用されるとともに、内側の袋状シート27は、外側の袋状シート21の開口縁部23を越えて、外側の袋状シート21を覆うサイズとするのが好ましい。これによって、図6の(a)に示すように、外側の袋状シート21を上方から覆い、その汚れを防止する。なお、袋状シート27は、袋状シート21に対して、湯の圧力によって全面的に密着するため、袋状シート27と袋状シート21の間の滑りが生じない。従って、袋状シート27の縁部29に下方に引き下ろすような力がほとんど加わらないから、縁部29を固定しなくても、その形状を維持することができる。そのため、シート27の構造は、極めて簡潔になり、製作費用も安く、クリーニングも容易になる。また、殺菌消毒などの処理も容易で、清潔な入浴サービスのためのコストの低減効果がある。もちろん、内側の袋状シート27が万一破れたとしても、外側の袋状シート21によって寝具等を濡らすのを防止できる。なお、念のために、例えば、面ファスナー等で外側の袋状シート21と袋状シート27とを部分的に固定するとなおよい。
 また、図6の(b)に示すように、内側の袋状シート27は、外側の袋状シート21の開口縁部23を越えて垂直上方に立ち上げられる立ち上げ部28を有する。立ち上げ部28は、例えば、支柱41に一時固定される。この固定方法は任意であるが、例えば、バネ式のクリップ等で仮止めすればよい。この立ち上げ部28を壁状に立ち上げておくと、例えば、シャワーを使用してシャンプーをしたような場合に、油槽外へ湯等が飛び散るのを防止できる。また、ゆっくりと湯につかる場合に、湯の温度が下がるのを防止するために、図の(c)に示すように、立ち上げ部28を寝かせて浴槽の一部を覆うといった利用方法も可能である。内側の袋状シート27に以上のような機能を付与したとしても、その構造を複雑化する必要はない、従って、袋状シートの2層構造によって、油槽の機能を大幅に向上できる。さらに、上記のような袋状シートの2層構造によって、内側の袋状シート27が浴槽のほぼ全体を覆うから、浴槽の他の部分を清潔に保つことができる。また、内側の袋状シート27を利用者ごとに毎回クリーニングすることで、感染症の伝染を防止できる。
 本考案の組み立て式浴槽を使用すると、さらに次のようなサービスが可能となる。まず、上記壁材30の各枠31、32、33、34を例えば、檜の板で製作すれば、檜の香りがする浴槽となる。利用者にとっても、介護者にとっても、いわゆるアロマテラピー効果が期待できる。さらに、調整槽74に、例えば、マイナスイオンを発生するためのマイナスイオン発生機90などを収容することで、湯を活性化したり、既知の様々な効果をもたらすことができる。また、調整槽74において、各種の浴素を混入することで、より快適な入浴が可能になる。
本考案の組み立て式浴槽の使用方法の具体例を示し、(a)は寝台の斜視図、(b)と(c)は組み立て式浴槽の組み立て準備中の寝台平面図である。 本考案の組み立て式浴槽の、袋状シートを支える壁材の構造を示す説明図である。 本考案の組み立て式浴槽の全体構造を示すもので、(a)はその全体斜視図である。 本考案の組み立て式浴槽の主要部を示し、(a)は図4のA−A線に沿った断面図、(b)は後枠32の後方から見た側面図である。(c)は、柱の変形例正面図である。 袋状シート21を二重構造にした実施例を示す斜視図である。 図4(b)で示したのと同様の浴槽断面図である。
符号の説明
 20 箱状の空間
 21 袋状シート
 23 縁部
 30 壁材
 31 前枠
 32 後枠
 33、34 横枠
 41、42、43、44 支柱
 46 台
 51 フック
 57 くさび状の枕

Claims (7)

  1.  寝台側面に立設される支柱と、
     前記寝台上面に箱状の空間を形成するように立設される壁材と、
     前記寝台の上面と前記壁材に接し、上部に開口を備え、前記箱状の空間に湯船を形成する、柔軟かつ折り畳み可能な袋状シートと、
     前記袋状シートの、前記開口の縁部の複数箇所を、前記支柱もしくは前記壁材に固定する固定手段を備えたことを特徴とする組み立て式浴槽。
  2.  請求項1に記載の組み立て式浴槽において、
     前記少なくとも一対の支柱は、寝台の側面または全面または後面に密着して、これら一対の支柱で寝台を挟むように位置決めされて、立設され、前記壁材は、この支柱に壁材の支持高さを調整自在に支持固定されることを特徴とする組み立て式浴槽。
  3.  請求項1に記載の組み立て式浴槽において、
     前記壁材は、互いに着脱機構を介して連結された、複数の枠からなることを特徴とする
  4. 請求項1に記載の組み立て式浴槽において、
     前記支柱は、寝台の脚からなることを特徴とする組み立て式浴槽。
  5. 請求項1に記載の組み立て式浴槽において、
     前記袋状シートは2枚重ねで使用され、内側の袋状シートは、外側の袋状シートの開口縁部を越えて、外側の袋状シートを覆うサイズとし、外側の袋状シートよりも柔軟で薄い素材から成ることを特徴とする組み立て式浴槽。
  6. 請求項1に記載の組み立て式浴槽において、
     前記袋状シートは2枚重ねで使用され、内側の袋状シートは、外側の袋状シートの開口縁部を越えて垂直上方に立ち上げられ、前記支柱もしくは前記壁材に固定する立ち上げ部を有することを特徴とする組み立て式浴槽。
  7. 請求項1に記載の組み立て式浴槽において、
     前記袋状シート下面と寝台上面の間に、浴槽の底面に傾斜をつける楔状枕を配置したことを特徴とする組み立て式浴槽。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7016999B1 (ja) * 2020-12-22 2022-02-08 三郎 夏目 介護用半身入浴装置の浴槽フレーム

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