JPH07227410A - 寝たきり病人等の介護装置 - Google Patents

寝たきり病人等の介護装置

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JPH07227410A
JPH07227410A JP6020645A JP2064594A JPH07227410A JP H07227410 A JPH07227410 A JP H07227410A JP 6020645 A JP6020645 A JP 6020645A JP 2064594 A JP2064594 A JP 2064594A JP H07227410 A JPH07227410 A JP H07227410A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 人手に殆ど頼らずとも、入浴などの身の回り
の世話が概ね自力ででき、着替えが楽になるなど心理的
な遠慮感や家族に対する不愉快さを軽減でき良好な療養
状態を約束できる。 【構成】 本発明の構成によれば、浴槽200に湯が満
たされた入浴時には、第1の寝台板部201が水平な就
寝位置から略垂直な使用位置に回動変位するので、使用
者Uは無理なく自動的に第2の寝台板部202に腰掛け
状態になり、他人の介護を殆ど必要としないままで湯船
に漬かることができる。また、第1の寝台板部201の
端部に回動可能に設けられ、第1の寝台板部201と水
平状態から傾斜状態の間で変位し、傾斜状態に変位する
に伴い使用者Uの上半身を浮かせ、臀部を前記第2の寝
台板部202から離し、使用者の着替えの便宜に供する
ための浮かせ板部10とを設けたので、上半身が浮かせ
板部10に乗った恰好となり、この状態で楽に病人の着
せ替えを行うことができ、この観点からも看護人の負担
が軽減し、あわせてマッサージ効果も得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、看護人や付添いの負担
を軽減するように改良を施した寝たきり病人等の介護装
置に関し、とりわけ排泄時や入浴時などに着衣の取り外
しをする際に便宜のよいように改良を加えた寝たきり病
人等の介護装置に係る。
【0002】
【従来の技術】現在では、介護にあっては、寝たきり病
人の排泄等は便器の差し込み、腰掛け便器の移動、オム
ツカバーの取付け、入浴においては、看護人の抱きかか
え、担架、リフト等により行われ、総じて人手のかかる
作業が必須となっている。
【0003】こうした従来の介護では、病人自身が移動
および排泄、入浴時に心理的に違和感のない安らいだ状
態が得られにくく、不安を感じるとともに、看護人の負
担が多く、長期看護に伴いその肉体的疲労は限界に至る
ことは容易に察せられるところである。このため、病人
の入浴回数が減少し、特有の悪臭に悩まされ、衛生上問
題である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、この発明
の目的は、病人自身が移動および入浴、排泄等に際して
心理的に違和感のない安らいだ状態が得られ、安心であ
るとともに、看護人の負担を軽減でき、病人の入浴回数
が増加し、特有の悪臭の発生を無くし周りの衛生を向上
できる寝たきり病人等の介護装置を提供するにある。ま
た、一台で浴槽と寝台とを兼ね合わせ、多機能的であり
狭くなりがちな日本の住宅事情にも適し、さらには使用
者の下部の着衣および布団の取り除きを簡易にでき、総
じて省力化に寄与できる寝たきり病人等の介護装置を提
供できる。
【0005】また、この発明では、とりわけ寝たきり状
態では自身の体重が増えがちである上に、自力では移動
が儘ならないことから、排泄時等の着衣の取り除きに手
間の軽減を可能とするに著しい利点のある寝たきり病人
等の介護装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1にお
いては、上端開口形の浴槽と、この浴槽の上端開口部に
閉鎖状態に設けられた寝台板と、この寝台板を少なくと
も第1ないし第3の寝台板部の三区間に区分し、これら
寝台板部の接続部で互いに折り曲げ可能にするヒンジ機
構と、前記第1の寝台板部を伸縮可能なアームにより、
水平な就寝位置と略垂直な使用位置との間で回動可能に
支持し、この第1の寝台板部が前記就寝位置から使用位
置に変位するに伴い、前記浴槽内で前記第2および第3
の寝台板部とにより前記ヒンジ機構を介して全体的に椅
子形を成す位置に回動する回動機構と、前記水平位置に
ある前記第1の寝台板部の端部に回動可能に設けられ、
前記第1の寝台板部の水平状態から傾斜状態の間で変位
し、前記第1の寝台板部に対して傾斜状態に変位するに
伴い使用者の上半身を浮かせ臀部を前記第2の寝台板部
から離し、使用者の排泄等の便宜に供するための浮かせ
板部とを具備して成る寝たきり病人等の介護装置を採用
する。また、請求項2では前記浴槽の外側面近傍には、
概ね上下方向に支柱が設けられ、該支柱に沿って上下方
向に移動し、前記浴槽に湯の無供給状態で下降時には前
記寝台板が椅子形を成す第1ないし第3の寝台板部のう
ち第2の寝台板部の存する使用者の膝付近に着布団を介
して位置する日常品供給台と、前記第1ないし第3の寝
台板部が使用位置にある時には、前記着布団を常には水
平状態に付勢し、前記日常品供給台が下降するに伴い、
付勢状態を緩め、前記日常品供給台が下降位置から上昇
するに伴い前記着布団を付勢力で元の水平状態に戻す布
団引上機構とを具備することを特徴とする請求項1の寝
たきり病人等の介護装置を採用する。さらに、請求項3
では前記布団引上機構は、一端が前記着布団の側縁に接
続され、他端が回転盤に固定されたスプリングワイヤを
有し、前記日常品供給台の上下移動に伴って前記回転盤
を左右方向にそれぞれ回動させるようになっていること
を特徴とする請求項2の寝たきり病人等の介護装置を採
用している。請求項4によれば、前記第3の寝台板部に
は、連通口と該連通口を閉鎖する蓋が設けられ、前記浴
槽の内底部には、便器が設置され、前記寝台板部が椅子
形に変位したときには、前記第3の寝台板部の連通口が
前記便器に対向状態に位置するようになっている寝たき
り病人等の介護装置を提供できる。請求項5によれば、
前記第1ないし第3の寝台板部の裏面には、排水板がそ
れぞれ設けられ、入浴の際に、該排水板だけ供給湯量が
少なくて済むようになっている寝たきり病人等の介護装
置を提供できる。
【0007】
【作用】
<請求項1の作用について> 上記のような構成によれ
ば、浴槽に湯が満たされた入浴時には、第1の寝台板部
が水平な就寝位置から略垂直な使用位置に回動変位する
ので、使用者は無理なく自動的に第2の寝台板部に腰掛
け状態になるので、他人の介護を殆ど必要としないまま
で湯船に漬かることができる。また、浴槽の内底部に便
器を設けたので、該便器の上に第2の寝台板部が載置状
態にあり、このことから第2の寝台板部に開口部を設け
ておけば、使用者は第2の寝台板部に腰掛けた状態のま
まで、臀部がその開口部を介して便器に露呈された状態
になり、用便を自力で足すことができる。そして、用便
後には、第1の寝台板部が上方に回動して、使用位置か
ら元の水平な就寝位置に復帰変位し、使用者は寝台板上
で仰向け状態にされる。このため、殆ど人手を頼らずと
も、入浴などの身の回りの世話が自力でできて心理的な
遠慮感や家族に対する不愉快さを軽減でき良好な療養状
態を約束できるといった優れたものである。また、第1
の寝台板部の端部に回動可能に設けられ、第1の寝台板
部の水平状態から傾斜状態の間で変位し、傾斜状態に変
位するに伴い使用者の上半身を浮かせ、その臀部を前記
第2の寝台板部から離し、使用者の排泄等の便宜に供す
るための浮かせ板部とを設けたので、上半身が浮かせ板
部に乗った恰好となり、臀部が第2の寝台板部から離れ
ることとなり、この状態で楽に病人の下着をずらして排
便の用意ができ、この観点からも看護人の負担が軽減
し、あわせて機能回復効果も得られるといった優れた効
果を奏する。 <請求項2の作用について> 浴槽に湯が供給されてい
ない空の状態で、着布団を装着したまま、寝台板部を水
平位置から使用位置に変位し、この状態で所定の操作を
行うことにより、日常品供給台が支柱に沿って下降し、
着布団を介して使用者の膝近くに位置する。このため、
日常品供給台に食事用のお膳や化粧道具等を供給できて
至便である。かかる供給台の上下移動に伴い、着布団も
上下に移動するわけであるが、前記着布団を常には水平
状態に付勢し、日常品供給台が下降するに伴い、付勢状
態を緩め、前記日常品供給台が下降位置から上昇するに
伴い前記着布団を付勢力で元の水平状態に戻す布団引上
機構を設けたので、比較的簡単な構成で着布団を装着し
たままで椅子形状態に下降変位が可能となる。<請求項
3の作用について> 請求項3においては、着布団と
回転盤とを接続するスプリングワイヤが設けられ、日常
品供給台の上下移動に伴って前記回転盤を左右方向にそ
れぞれ回動させるようになっており、寝台板の変位に伴
ってスプリングワイヤの付勢力により着布団が水平位置
と使用位置の間で円滑に移動される。
【0008】
【発明の効果】本発明における請求項1では、用便後に
は、第1の寝台板部が上方に回動して、使用位置から元
の水平な就寝位置に復帰変位し、使用者は寝台板上で仰
向け状態にされる。このため、人手を頼らずとも、入浴
などの身の回りの世話が自力で出来て心理的な遠慮感や
家族に対する不愉快さを軽減でき良好な療養状態を約束
できるといった優れたものである。また、第1の寝台板
部の端部に回動可能に設けられ、第1の寝台板部の水平
状態から傾斜状態の間で変位し、傾斜状態に変位するに
伴い使用者の上半身を浮かせ、その臀部を前記第2の寝
台板部から離し、使用者の排泄等の便宜に供するための
浮かせ板部とを設けたので、上半身が浮かせ板部に乗っ
た恰好となり、この状態で楽に病人の着せ替えを行うこ
とができ、この観点からも看護人の負担が軽減する。請
求項2では、日常品供給台が支柱に沿って下降し、着布
団を介して使用者の膝近くに位置することから、日常品
供給台に食事用のお膳や化粧道具等を供給できて至便で
ある。この日常品供給台の上下移動に伴い、着布団も上
下に移動するわけであるが、前記着布団を常には水平状
態に付勢し、日常品供給台が下降するに伴い、付勢状態
を緩め、前記日常品供給台が下降位置から上昇するに伴
い、前記着布団を付勢力で元の水平状態に戻す布団引上
機構を設けたので、比較的簡単な構成で着布団を装着し
たままで椅子形状態に下降変位が可能となる利点が生ず
る。請求項3では、日常品供給台の上下移動に伴って前
記回転盤を左右方向にそれぞれ回動させるようになって
おり、寝台板の変位に伴って着布団が水平位置と使用位
置の間で円滑に移動される。かかる移動は、スプリング
ワイヤを設けるだけで可能となるから、構造が比較的簡
素で済むとともにコスト的にも有利である。
【0009】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を参照して説明
する。先ず、第1図および第2図において、200は上
面開口形の浴槽で、この浴槽の上端開口部には使用者U
が仰向き状態で乗るための第1ないし第3の寝台板部2
01、202、203が閉鎖状態に設けられている。こ
れら第1ないし第3の寝台板部201、202、203
は隣接部分でヒンジ機構a、bにより互いに回動可能に
連結されており、第1の寝台板部201は二個のローラ
201a、201bの間をベルト201cを連結して成
っている。第2の寝台板部202は互いに並列状態に配
置された多数の長尺なローラ群204から成っており、
略中央には後述する便器227の上端開口部225に対
応する連通口205が形成され、この連通口205は寝
台板部が水平位置にある通常時には、蓋部材206によ
り閉鎖されている。第3の寝台板部203は左右に配設
された多数のローラ列203aから成り、これらのロー
ラ列203aはハの字状態に位置しており、ローラ上を
滑ることにより脚が互いに離間する方向に拡開するよう
になっており、用便の際に好都合となっている。この第
3の寝台板部203の端部にはステップ部203Sがヒ
ンジ203Hgにより回転可能に接続され、さらに当該
ステップ部203Sの端部には敷布団の位置ずれを防ぐ
可倒形の止め板203Kが設けられている。303は第
2の寝台板部202とステップ部203Sとを連結する
リンクで、これは後述するように第1の寝台板部201
が就寝位置から使用位置に変位するに伴いステップ部2
03Sを上方に回転させて病人の足を乗せる役割をす
る。
【0010】また、第2の寝台板部202における連通
口205には、複数のローラを回転可能に支持して成る
蓋部材206が開閉自在に装着されている。そして、第
1の寝台板部201は略中央部でピン(図示せず)によ
り浴槽200に対して実線で示す水平位置と二点鎖線で
示す垂直位置の間で回動変位可能に枢支されている。2
19aはアームで、これの一端は第1の寝台板部201
の裏側にピン218aを介して固定され、他端は油圧シ
リンダ220(回動機構)のロッド220aにピン22
1を介して回動可能に枢支されている。また、222は
第1の寝台板部201の裏側に上端を固定したブラケッ
トで、下端を浴槽200内に突出させた状態にある。2
23はリンクで、これの一端はピン224を介してブラ
ケット222の下端に回動可能に枢支され、他端は第2
の寝台板部202の裏面に固定されたリンク225aの
下端にピン226により回動可能に枢支されている。2
27は水洗式の便器で、これは浴槽200の内底部に第
1の寝台板部201の下方に位置するようにして配設さ
れている。
【0011】さて、10は浮かせ板部であり、これの両
側縁部には側板11が形成されている。この浮かせ板部
10の一端部は、第1の寝台板部201の端部にピン1
2により連結され、第1の寝台板部201に水平な位置
と第1の寝台板部201に対して傾斜した傾斜位置との
間で回動可能となるように設けられている。そして、こ
の浮かせ板部10を回動変位させるための浮かせ板駆動
機構13は3図に示すとうりである。すなわち、この浮
かせ板駆動機構13において、14はシャフトであり、
これは浮かせ板部10と第1の寝台板部201との間
で、これらを横切るようにしてピン12とは反対側に設
置されている。このシャフト14の両端には、雌ねじ部
15が形成され、この雌ねじ部15には、横棒16の一
端部に形成した雄ねじ部17が螺進退可能にそれぞれ螺
合されている。18、19は下リンクおよび上リンクで
あり、下リンク18の一端部は、シャフト14の各端面
にそれぞれ回動可能に連結され、他端部は第1の寝台板
部201側にピン20により回動可能に連結されてい
る。また、上リンク19の一端部は、シャフト14の各
端面にそれぞれ回動可能に連結され、他端部は浮かせ板
部10にピン21により回動可能に連結されている。そ
して、横棒16の雄ねじ部17とは反対側に自由継ぎ手
22を介してギアボックス23が接続されている。かか
るギアボックス23は、伝達棒24を介してギヤボック
ス25を備えた電動機26に連結されている。
【0012】そして、電動機26に通電すると、その正
回転方向の駆動力によりギヤボックス25、伝達棒2
4、ギアボックス23を介し自由継ぎ手22により横棒
16が回転駆動される。これにより、雄ねじ部17と雌
ねじ部15との作用により横棒16が回転し、シャフト
14が矢印B方向に引き寄せられる。このため、下リン
ク18および上リンク19が矢印C、D方向にそれぞれ
回動し、浮かせ板部10を押し上げて図1および図2に
示すように、第1の寝台板部201に対して傾斜状態に
位置させる。この状態では、使用者Uの上半身が第1の
寝台板部201から浮き上がり、その臀部が第1の寝台
板部201から離れる。このため、使用者Uの臀部が浮
いているから、使用者の臀部の着衣や布団の取り除きが
用意になり、介護に大きな労力は要らず楽になる。
【0013】また、電動機26の前記とは逆方向の通電
により、その駆動力によりギヤボックス25、伝達棒2
4、ギアボックス23を介し自由継ぎ手22により横棒
16が回転する。これにより、雄ねじ部17と雌ねじ部
15との作用によりシャフト14が矢印Bとは反対方向
に離間する。このため、下リンク18および上リンク1
9が矢印C、Dとは反対方向にそれぞれ回動し、浮かせ
板部10が下降して図2に示すように、仮想線で示す傾
斜位置から実線で示す第1の寝台板部201に平行して
重なり合う元の状態に復帰する。
【0014】さて、図2に示すように、使用者Uが就寝
状態では、浮かせ板部10は実線で示す第1の寝台板部
201に平行して重なり合う元の状態にあり、第1ない
し第3の寝台板部201、202、203は互いに水平
状態の位置にあり、使用者Uはこれら寝台板部の上に仰
向き状態に位置している。この状態で、用便の場合に
は、着布団を着用しているときには、着布団を取り外し
ておくとともに、浴槽200内は湯が供給されていない
空の状態のままで図1の油圧シリンダ220が駆動して
ロッド220aを矢印Rで示す方向に伸長させて二点鎖
線で示す位置からロッド220aが後退することにより
ピン221を介してアーム219aが時計方向に回動力
を受けるため第1の寝台板部201が水平な実線の位置
からピン218aを中心にして略垂直な位置まで矢印S
方向に回動変位する。これに伴いリンク223がピン2
24を中心にして矢印T方向に回動しつつリンク225
aをピン226を中心に矢印V方向に回動する。これに
より第2の寝台板部202がヒンジ機構aにより矢印W
方向に回動して途中V字状を経て全体的にL字状を成し
二点鎖線で示す如く開放状態の便器227の上に移動し
て使用位置を占め、連通口205が便器227の上端開
口部と連通する。これに伴いリンク268が矢印Y方向
に移動するため第3の寝台板部203がヒンジ機構bを
中心に矢印Z方向に回動し、二点鎖線で示すように、便
器227の前面側に垂直状態に変位する。これに伴って
ステップ部203Sが第2図の矢印Saで示すように略
水平な状態を保ちながら上方に回転して、同図に二点鎖
線で示すように略水平な位置を占め、乗せられる便宜が
得られる。このように寝台板部が就寝位置から使用位置
に変位する過程では、使用者Uが寝台板部の移動に従っ
て浴槽200内に降下する。この過程では寝台板部がV
字状を成すので、使用者Uの臀部は左右には位置ずれす
ることなく、自動的にV字状の窪みの内部に嵌り込み、
背側は第1の寝台板部201に当接するとともに、臀部
が第2の寝台板部202上に存して、この状態で寝台板
部202の連通口205に確実に位置する。この状態で
用便が済むと、図示はしないが噴射パイプの吐出口から
湯が上方に所定時間だけ噴射して使用者Uの臀部が洗浄
される。ついで温風発生装置が駆動し、パイプを介して
先端部から温風が吹き出て使用者Uの臀部が乾燥される
ようになっている。
【0015】しかして、用便後には、油圧シリンダ22
0の駆動によりロッド220aが伸長した位置から矢印
Rとは反対方向に移動し、アーム219aを破線で示す
位置まで矢印Sとは反対方向に回動変位させる。この回
動変位に伴い第1の寝台板部201がピン218aを中
心に矢印Sとは反対方向に回動変位し、二点鎖線で示す
位置から元の実線で示す位置に復帰回動する。これに伴
いリンク223がピン224を中心にして矢印Tとは反
対方向に回動して二点鎖線の位置から元の実線の位置ま
で移動し、リンク225aがピン226を中心にして矢
印Vと反対方向に実線の位置まで回動変位する。このた
め第2の寝台板部202がヒンジ機構bにより矢印Wと
は反対方向に回動して元のように第1の寝台板部201
と略面一で平行状態に戻る。これと同時にリンク268
が矢印Yとは反対方向に移動するようになるため第3の
寝台板部203がヒンジ機構bにより矢印Zとは反対方
向に回動変位し、元のように第1および第2の寝台板部
201、202と略面一で平行状態の位置に戻る。この
動作に伴い、使用者Uも浴槽200内から上方に移動し
て元のように寝台板部に仰向き状態に位置する。
【0016】また、用便に代わって浴槽200内で入浴
をしたい場合には、便器227の上端開口部225を開
閉蓋228により液密に閉鎖した状態にした上で浴槽2
00内に湯口(図示せず)から所定量を給湯し用便の時
と同様にして寝台板部201、202、203を就寝位
置から使用位置まで折り曲げるように変形移動させる。
これに伴い使用者Uは、寝台板部に従って下方移動して
浴槽200内に入り、第2の寝台板部202に腰かけた
状態で浴槽200内のお湯に漬かるようになる。この場
合、使用者Uが腕を自力で動かせることができれば、浴
槽200内に設けられたシャワー装置(図示せず)を用
いることもできる。身体を洗った後は、足などにより操
作部材を回動することなどにより、図示はしないが電磁
弁による栓を引き上げ、排出口258を開放して浴槽2
00内の湯を外部に排出する。その後に、温風発生装置
(図示せず)により用便のときと同様にパイプから温風
が使用者Uの濡れた身体に供給され、乾燥作用が行なわ
れる。この場合、第1ないし第3の寝台板部201、2
02、203の裏面には、図示はしないが発砲ポリスチ
ロール等からなる排水板をそれぞれ設け、入浴の際に、
該排水板だけ供給湯量が少なくて済むようにしてもよ
い。この場合、排水板は着脱自在になっており、必要に
応じて取りつけるようにしてもよい。
【0017】入浴後の乾燥が終了すると、油圧シリンダ
220の駆動により用便の済んだときと同様にして寝台
板部がL字状ともいうべき互いに段状に折り曲がった使
用位置から元の互いに平行で面一状態の就寝位置に戻
り、使用者Uは寝台板部上に最初の仰向きの状態に位置
する。このように上記構成によれば、用便や入浴時に応
じて寝台板部が就寝位置から使用位置に回動変位し、使
用者Uは第2の寝台板部202に腰掛けた状態で浴槽2
00内に入ったり出たりすることができ、自力で身体を
動かすことのできない者であっても人手を煩わすことな
く自動的に入浴および用便を足すことができる。この結
果、使用者Uが身動きのできない寝たきり病人であって
も、望むときは何時でも入浴および排便といった身の回
りの世話が自身で可能となることから家族や他人に対し
て気兼ねする必要がなくなり、心理的な圧迫を感じるこ
とがなく、また家族にあっても付き切りの世話に明け暮
れることがなく毎日が憂鬱で不愉快な思いをすることな
く合理的である。
【0018】さて、図4ないし図6は、着布団引上機構
27および日常品供給台28を示す。日常品供給台28
は食事用のお膳や化粧道具などの用に供するためのもの
で、浴槽200の側面に設置された二本の支柱29、2
9の間に設けられ、油圧シリンダ31の駆動により上下
移動可能にされたL字状のアーム30を介して水平状態
に取り付けられている。また、着布団引上機構27にお
いて、32は浴槽200の両方の外側面に二枚づつ回転
可能に設けられた回転盤で、これの内側には駆動歯車3
3が固定されている。34は、モータ36により減速装
置37を介して回転駆動される駆動軸であり、この軸の
先端部および中間部には、駆動歯車33に噛合するピニ
オン35が取り付けられている。38は円弧状のスプリ
ングワイヤで、これの一端は回転盤32に固定され、他
端は浴槽200の開口縁から延出するエプロン板39に
形成された透孔39aを通して着布団40の外側縁に固
定されている。
【0019】そして、日常品供給台28の使用時にあっ
ては、使用者Uは着布団40を装着したまま第1ないし
第3の寝台板部201、202、203上に仰向き状態
に置かれ、第2の寝台板部202の連通口205は蓋部
材206により閉鎖状態にされ、便器227の開口部2
25は蓋228により密閉されている。この状態で、第
1ないし第3の寝台板部201、202、203が就寝
位置から図4および図5の如く椅子形を成す使用位置に
変位する。しかして、油圧シリンダ31の駆動により図
5に示す如く、アーム30を介して日常品供給台28が
矢印Eのように二点鎖線の位置から実線の位置まで下降
し、着布団40に接しながら使用者Uの膝の近くで停止
する。この時、油圧シリンダ31の駆動に略連動するよ
うにして、モータ36に通電されて減速装置37を介し
て駆動軸34が回転駆動され、回転盤32が図4の矢印
H方向に回転する。これにより半円弧状のスプリングワ
イヤ38が図5の矢印F、G方向にそれぞれ送り出さ
れ、着布団40が日常品供給台28の下降変位に応じた
変位を行う。このため、使用者Uは着布団40を装着し
たまま日常品供給台28上に供されたお膳から食事や化
粧道具を取れて至便である。特には、着布団40を装着
したままでよいから気温の低い冬季などにあっては防寒
対策として好都合である。
【0020】また、お膳から食事や化粧道具の利用が終
わったら、油圧シリンダ31の駆動により図5に示す如
く、アーム30を介して日常品供給台28が着布団40
を介して膝に接している実線の位置から元の二点鎖線の
位置まで上昇して元の状態に復帰する。これに伴い、モ
ータ36に通電されて減速装置37を介して駆動軸34
が上述とは反対方向に回転駆動され、回転盤32が図4
の矢印Hとは反対方向に回転する。これにより半円弧状
のスプリングワイヤ38が図5の矢印F、Gとは反対方
向にそれぞれ引き上げられて、着布団40が日常品供給
台28の上昇変位に応じた変位を行って浴槽200のエ
プロン板39上へ引き上げられる。
【0021】そして、着布団40を浴槽200のエプロ
ン板39上へ引き上げてからは、用便後に行ったと同様
な作動により油圧シリンダ220の駆動によってロッド
220aが伸長し、アーム219aを破線で示す位置ま
で矢印Sとは反対方向に回動変位させる(図1および図
2)。この回動変位に伴い第1の寝台板部201がピン
218aを中心に矢印Sとは反対方向に回動変位し、二
点鎖線で示す位置から元の実線で示す位置に復帰回動す
る。これに伴いリンク223がピン224を中心にして
矢印Tとは反対方向に回動して二点鎖線の位置から元の
実線の位置まで移動し、リンク225aがピン226を
中心にして実線の位置まで回動変位する。このため第2
の寝台板部202がヒンジ機構bにより矢印Wとは反対
方向に回動して元のように第1の寝台板部201と略面
一で平行状態に戻る。これと同時にリンク268が矢印
Yとは反対方向に移動するようになるため第3の寝台板
部203がヒンジ機構bにより矢印Zとは反対方向に回
動変位し、元のように第1および第2の寝台板部20
1、202と略面一で平行状態の就寝位置に戻る。この
動作に伴い、使用者Uも浴槽200内から上方に移動し
て元のように寝台板部に仰向き状態に位置する。
【0022】上記では、着布団引上機構27として駆動
歯車33、駆動軸34、ピニオン35およびモータ36
を含む部材を用いたが、これら駆動歯車33、駆動軸3
4、ピニオン35およびモータ36をバランサー機構4
1に変えた変形例を図6に示す。このバランサー機構4
1において、回転盤32は双頭の矢印J方向に自由回転
可能にされ、一端に重り43が吊るされたワイヤー42
の一端部が巻回されている。この重り43の両側には案
内棒44が設置面に立設され、重り43の下面部には案
内棒44を挿通する規制板45が固定されている。かか
る重り43は、バランサー機構41の本来的な機能から
着布団40の重さに見合った重量に設定されているもの
である。
【0023】さて、上記の変形例において、日常品供給
台28の使用時にあっては、浴槽200は空の状態であ
り、使用者Uは着布団40を装着したまま第1ないし第
3の寝台板部201、202、203上に仰向き状態に
置かれ、第2の寝台板部202の連通口205は蓋部材
206により閉鎖状態にされ、便器227の開口部22
5は蓋228により密閉されている。この状態で、第1
ないし第3の寝台板部201、202、203が就寝位
置から図4および図5に示すのと同様にして椅子形を成
す使用位置に変位する。しかして、油圧シリンダ31の
駆動により図5に示す如く、アーム30を介して日常品
供給台28が二点鎖線の位置から実線の位置まで下降
し、着布団40に接しながら使用者Uの膝の近くで停止
する。この時、日常品供給台28は下降の途中で着布団
40に接して押し下げるため、スプリングワイヤ38が
図6の矢印L方向に引っ張られ、回転盤32が時計回り
方向に回転し、ワイヤー42がK方向に引き上げられて
重り43が案内棒44に案内されつつ上昇し、着布団4
0が日常品供給台28の下降変位に応じた変位を行う。
このため、上述したように、使用者Uは着布団40を装
着したまま日常品供給台28上に供されたお膳から食事
や化粧道具を取れて至便である。特には、着布団40を
装着したままでよいから気温の低い冬季などにあっては
防寒対策として好都合である。
【0024】また、お膳から食事や化粧道具の利用が終
わったら、油圧シリンダ31の駆動により図5に示すの
と同様にしてアーム30を介して日常品供給台28が着
布団40を介して膝に接している実線の位置から元の二
点鎖線の位置まで上昇して元の状態に復帰する。これに
伴い、着布団40に対する日常品供給台28の押圧力が
解除されるから、重り43によりワイヤー42が矢印K
とは反対方向に引き下げられ回転盤32が反時計回り方
向に回転する。これにより半円弧状のスプリングワイヤ
38が図6の矢印Lとは反対方向にそれぞれ引っ張られ
て着布団40が日常品供給台28の上昇変位に応じた変
位を行って浴槽200のエプロン板39上へ引き上げら
れる。
【0025】そして、重り43により着布団40を浴槽
200のエプロン板39上へ引き上げてからは、用便後
に行ったと同様な作動により油圧シリンダ220の駆動
によってロッド220aが伸長した位置から矢印Rとは
反対方向に移動し、アーム219aを破線で示す位置ま
で矢印Sとは反対方向に回動変位させる(図1および図
2)。この回動変位に伴い第1の寝台板部201がピン
218aを中心に矢印Sとは反対方向に回動変位し、二
点鎖線で示す位置から元の実線で示す位置に復帰回動す
る。これに伴いリンク223がピン224を中心にして
矢印Tとは反対方向に回動して二点鎖線の位置から元の
実線の位置まで移動し、リンク225aがピン226を
中心にして実線の位置まで回動変位する。このため第2
の寝台板部202がヒンジ機構bにより矢印Wとは反対
方向に回動して元のように第1の寝台板部201と略面
一で平行状態に戻る。これと同時にリンク268が矢印
Yとは反対方向に移動するようになるため第3の寝台板
部203がヒンジ機構bにより矢印Zとは反対方向に回
動変位し、元のように第1および第2の寝台板部20
1、202と面一で平行状態の就寝位置に戻る。この動
作に伴い、使用者Uも浴槽200内から上方に移動して
元のように寝台板部に仰向き状態に位置する。
【0026】このように変形例のように構成しても、同
一の効果が得られるものである。この変形例の場合、ス
プリングワイヤ38を省略してワイヤー42を回転盤3
2を介して着布団40の側縁に直接的に接続してもよ
い。
【0027】図7ないし図9は、図1および図2に示し
たものの他の実施例を示す。この実施例では、図1およ
び図2と同一部材には同一符号を附して異なる部分のみ
説明する。この実施例では、分離型の敷布団51〜53
が第1および第3の寝台板部201〜203にそれぞれ
載置されている。そして、第1の寝台板部201には敷
布団51を介して浮かせ板54が置かれている。この浮
かせ板54は、第1の寝台板部201に対して上下移動
し、使用者Uの上半身部分を浮かせて、その臀部を第2
の寝台板部202から離して着替えを容易にさせるもの
で、先に述べた浮かせ板10と同様な機能を有する。こ
の浮かせ板54の両側には、外部に広がりエプロン板3
9と重なる厚型の耳部55をそれぞれ一体に形成してい
る。この耳部55の下面には、比較的深い底付穴部56
を形成している。57はこの浮かせ板54を上下移動さ
せるための浮かせ板駆動機構で、この浮かせ板駆動機構
57において、58は設置面に固定された支柱で、これ
は浮かせ板54の耳部55に上下方向にそれぞれ対応す
る状態に配置され、横方向に伸び、雌ねじ部59を形成
した腕部60を上下二本づつ延出している。61は縦棒
で、これの上端は、エプロン板39を挿通して浮かせ板
54の耳部55に形成された底付穴部56内に挿入さ
れ、下端部は雄ねじ部62を形成し、当該雄ねじ部62
は腕部60の雌ねじ部59にそれぞれ螺進退可能に螺合
されている。そして、縦棒61の二本の腕部60の間に
位置する部分には、斜刃歯車63が嵌着されている。6
4はモータ65により駆動されるホイールであり、これ
には斜刃歯車63に噛み合う傘刃歯車66が固定されて
いる。
【0028】そして、モータ65が駆動されると、ホイ
ール64を介して傘刃歯車66が回転し、その回転力が
斜刃歯車63に伝達され、縦軸61を正方向に回転させ
る。この時、腕部60の雌ねじ部59と縦棒61の雄ね
じ部62の螺合により、縦棒61が図8に示す矢印M方
向に上昇する。この縦棒61の上昇変位に伴い、縦棒6
1の上端が深い底付穴部56の内底部を突き上げるとと
もに、縦棒61が比較的深く底付穴部56内に嵌まって
いることから、浮かせ板54が図8で実線により示す位
置から二点鎖線で示す位置まで略水平状態に上昇する。
この変位に伴い、使用者Uの上半身が第1の寝台板部2
01から浮き上がって、その臀部が第2の寝台板部20
2から離れる。この時、使用者Uは中空に持ち上げられ
た状態となっているから、使用者Uの着替えを比較的楽
に行え、看護人や付添いの労力の負担を軽減させること
ができる。この時、使用者Uの上半身が強制的に浮かさ
れることから、身体の運動によりマッサージ効果が得ら
れるという副次的作用が生ずる。また、この浮かせ板5
4の上昇高さは、所望に応じて設定でき、あるいは上昇
の過程で段階的に又は無段階的に調整できる。
【0029】そして、使用者Uの着替えなどを終える
と、再びモータ65に通電され、ホール64を介して傘
刃歯車66が上記とは反対方向に回転し、その回転力が
斜刃歯車63に伝達され、縦軸61を逆方向に回転させ
る。この時、腕部60の雌ねじ部59と縦棒61の雄ね
じ部62の螺合により、縦棒61が図8に示す矢印Mと
は反対方向に下降する。この縦棒61の下降変位に伴
い、縦棒61の上端が浮かせ板54を支えていることか
ら、浮かせ板54が図8で二点鎖線で示す位置から元の
実線により示す位置まで下降する。この下降に伴い、使
用者Uの上半身が敷布団51を介して第1の寝台板部2
01に置かれ、その臀部が元のように第2の寝台板部2
02に接する。なお、浮かせ板54の先端側の左右に
は、位置決め片67がそれぞれ形成され、浮かせ板54
の下降変位時には、位置決め片67が第1の寝台板部2
01に形成された突状部68に係合するようになってい
る。また、この浮かせ板54はプラスチック製であって
もよく、軽量化や通気性のため表面に多数の透孔を形成
した多孔性の板であってもよい。また、この浮かせ板5
4には、電気ヒータ線を内部に埋設し、冬季には通電し
て使用者Uの上半身が温まるようにしてもよい。また、
浮かせ板54の幾何学的形状は、必要に応じて様々に形
成できることは勿論である。また、この浮かせ板54
は、縦棒61に対して着脱可能になっており、常時には
第1の寝台板部201から取り外されて保管され、必要
に応じて装着されるようになっている。かかる必要時に
は、図4に示すように、第1および第3の寝台板部20
1〜203が椅子形になった使用位置を占める際に使用
者Uの上半身が略垂直になっていることから、浮かせ板
54を第1の寝台板部201の敷布団51と使用者Uの
背中との間に長さ方向に沿って全長にわたり差し込み、
位置決め片67が突状部68に係合されると、その耳部
55に形成された底付穴部56をエプロン板39に形成
された挿通孔(図示せず)にそれぞれ対応状態に自動的
に配置する。
【0030】このように浮かせ板54を第1の寝台板部
201の敷布団51と使用者Uの背中との間に差し込み
配置した状態から、第1および第3の寝台板部201〜
203を図8に示す就寝位置にさせるには、前述の作動
と同様に行われる。すなわち、油圧シリンダ220の駆
動によってロッド220aが伸長した位置から矢印Rと
は反対方向に移動し、アーム219aを破線で示す位置
まで矢印Sとは反対方向に回動変位させる(図1および
図2参照)。この回動変位に伴い第1の寝台板部201
がピン218aを中心に矢印Sとは反対方向に回動変位
し、二点鎖線で示す位置から元の実線で示す位置に復帰
回動する。これに伴いリンク223がピン224を中心
にして矢印Tとは反対方向に回動して二点鎖線の位置か
ら元の実線の位置まで移動し、リンク225aがピン2
26を中心にして実線の位置まで回動変位する。このた
め第2の寝台板部202がヒンジ機構bにより矢印Wと
は反対方向に回動して元のように第1の寝台板部201
と面一で平行状態に戻る。これと同時にリンク268が
矢印Yとは反対方向に移動するようになるため、第3の
寝台板部203がヒンジ機構bにより矢印Zとは反対方
向に回動変位し、元のように第1および第2の寝台板部
201、202と面一で平行状態の就寝位置に戻る。こ
の動作に伴い、使用者Uも浴槽200内から上方に移動
し、敷布団および浮かせ板54を介して寝台板部に仰向
き状態に位置する。
【0031】なお、浴槽200内に湯が供給されておら
ず空の状態では、用便や身の回りの整理などに供された
が、これのみに限らず読書、絵画制作あるいはテレビの
鑑賞など様々の娯楽を行う際にも適用できるものであ
る。
【0032】また、用便や入浴時には、温風発生装置を
用いたが、入浴後の乾燥時には、乾燥性能の強化のため
使用電力の高い強力な温風発生装置を適用するようにし
てもよい。或いは、調整可能な温風発生装置を適用する
ようにして必要に応じた送風量を得るようにしてもよ
い。
【0033】また、第1の寝台板部201、202、2
03を中空にして外壁に多数の透孔を設け、入浴後の乾
燥時に温風を透孔から使用者Uの身体に吹き出すように
構成してもよい。このようにすれば、広い面積から温風
が身体に供給されるので、乾燥時間が短縮されるといっ
た便宜が得られ、とりわけ気温の低い冬季には好都合で
ある。
【0034】さらには、第2および第3の寝台板部20
2、203は、長尺なローラから構成したが、これは短
いローラにワイヤを貫通させた多数の数珠などから構成
してもよい。この場合のローラは円筒状の中空に形成し
て重量を減らして軽量化を計るようにしてもよい。
【0035】また、第1ないし第3の寝台板部201、
202、303は三区分のみに限定されず、四区分など
複数に区画するように構成してもよい。この時、第1な
いし第3の寝台板部201、202、303はベルトや
ローラからではなく、通常の平坦な板部材により構成し
てもよい。また、これら第1ないし第3の寝台板部20
1、202、303の回動変位の操作は、リモートコン
トロール式のパネルを設け、このパネルにより使用者U
が所望の位置に移動できるように構成してもよい。
【0036】また、本実施例では、駆動源としてシリン
ダとロッドからなる油圧シリンダを用いたが、これの代
わりにナット状の雌ねじ部と、これに螺合する棒状の雄
ねじ部を用意し、雄ねじの回転により雌ねじに対して軸
方向に相対的に移動するように構成してもよい。
【0037】さらには、エプロン板39にヒータを付与
し、使用者Uの腕等を布団からエプロン板39に差出し
た時、冷たさによる違和感がないようにしてもよい。
【0038】さらには、適用範囲としては、寝たきり病
人ばかりではなく、場合に応じて健常者が使用するよう
にしてもよいことは勿論である。
【0039】加えて、敷布団51〜53は第1および第
3の寝台板部201〜203に対応した三分離型のもの
を用いたが、これら分離型の敷布団51〜53はマジッ
クファスナー等により接離可能に連結されていてもよ
い。この場合、敷布団51〜53は連続一体型の布団で
あってもよいことは勿論である。
【0040】さらには、着布団引上機構27を成す横棒
16の自由継ぎ手22は、これのみに限られず可撓性継
ぎ手を用いてもよいなど回転変位を伝達できるものであ
ればよい。
【0041】その他、具体的な実施に当たっては、浴槽
は単に第1および第3の寝台板部201〜203を支え
るためだけの部材であり、浴槽の機能を発揮しないもの
でもよいなど、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更
できるものである。
【0042】また、第2の寝台板部202上に存する敷
布団の下には、蓋部材206が貼着されており、用便に
際して浮かせ板部10を第1の寝台板部201から上げ
た時に、上記の敷布団を取外しに応じて蓋部材206が
外されて第2の寝台板部202の連通口205を開くよ
うに構成してもよい。
【0043】さらには本発明に係る寝たきり病人等の介
護装置は、恒常的に家庭や病院内に固定的に設置される
形態であってもよいが、必要に応じて設置場所を変えら
れる移動形のものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の寝たきり病人等の介護装置を示す縦断
面図である。
【図2】浮かせ板の作動を説明するために示す病人等の
介護装置を示す部分縦断面図である。
【図3】浮かせ板駆動機構を示す分解斜視図である。
【図4】着布団引上機構を示すための病人等の介護装置
を示す縦断面図である。
【図5】図4においてV−V線からみた病人等の介護装
置を示す縦断面図である。
【図6】着布団引上機構の変形例を示す拡大側面図であ
る。
【図7】浮かせ板駆動機構の変形例を示すための病人等
の介護装置を示す上面図である。
【図8】浮かせ板駆動機構の変形例を示すための病人等
の介護装置を示す縦断面図である。
【図9】浮かせ板の変形例を示す拡大斜視図および部分
拡大図である。
【符号の説明】
201〜203 第1ないし第3の寝台板部 10 浮かせ板部 13 浮かせ板駆動機構 15 雌ねじ部 16 横棒 17 雄ねじ部 18 下リンク 19 上リンク 20 ピン 21 ピン 22 自由継ぎ手 23 ギヤボックス 24 伝達棒 25 ギヤボックス 26 電動機 27 着布団引上機構 28 日常品供給台 29 支柱 30 アーム 31 油圧シリンダ 32 回転盤 33 駆動歯車 34 駆動軸 35 ピニオン 36 モータ 37 減速装置 38 スプリングワイヤ 39 エプロン板 40 着布団 41 バランサー機構 42 ワイヤー 43 重り 51〜53 敷布団 54 浮かせ板 57 浮かせ板駆動機構 58 支柱 59 雌ねじ部 60 腕部 61 縦棒 62 雄ねじ部 67 位置決め片

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端開口形の浴槽と、 この浴槽の上端開口部に閉鎖状態に設けられた寝台板
    と、 この寝台板を少なくとも第1ないし第3の寝台板部の三
    区間に区分し、これら寝台板部の接続部で互いに折り曲
    げ可能にするヒンジ機構と、 前記第1の寝台板部を伸縮可能なアームにより、水平な
    就寝位置と略垂直な使用位置との間で回動可能に支持
    し、この第1の寝台板部が前記就寝位置から使用位置に
    変位するに伴い、前記浴槽内で前記第2および第3の寝
    台板部とにより前記ヒンジ機構を介して全体的に椅子形
    を成す位置に回動する回動機構と、 前記水平位置にある前記第1の寝台板部の端部に回動可
    能に設けられ、前記第1の寝台板部の水平状態から傾斜
    状態の間で変位し、前記第1の寝台板部に対して傾斜状
    態に変位するに伴い使用者の上半身を浮かせ臀部を前記
    第2の寝台板部から離し、使用者の排泄等の便宜に供す
    るための浮かせ板部とを具備して成る寝たきり病人等の
    介護装置。
  2. 【請求項2】 前記浴槽の外側面近傍には、概ね上下方
    向に支柱が設けられ、該支柱に沿って上下方向に移動
    し、前記浴槽に湯の無供給状態で下降時には前記寝台板
    が椅子形を成す第1ないし第3の寝台板部のうち、第2
    の寝台板部の存する使用者の膝付近に着布団を介して位
    置する日常品供給台と、 前記第1ないし第3の寝台板部が使用位置にある時に
    は、前記着布団を常には水平状態に付勢し、前記日常品
    供給台が下降するに伴い、付勢状態を緩め、前記日常品
    供給台が下降位置から上昇するに伴い前記着布団を付勢
    力で元の水平状態に戻す布団引上機構とを具備すること
    を特徴とする請求項1の寝たきり病人等の介護装置。
  3. 【請求項3】前記布団引上機構は、一端が前記着布団の
    側縁に接続され、他端が回転盤に固定されたスプリング
    ワイヤを有し、前記日常品供給台の上下移動に伴って前
    記回転盤を左右方向にそれぞれ回動させるようになって
    いることを特徴とする請求項2の寝たきり病人等の介護
    装置。
  4. 【請求項4】前記第3の寝台板部には、連通口と該連通
    口を閉鎖する蓋が設けられ、前記浴槽の内底部には、便
    器が設置され、前記寝台板部が椅子形に変位したときに
    は、前記第3の寝台板部の連通口が前記便器に対向状態
    に位置するようになっていることを特徴とする請求項1
    に記載の寝たきり病人等の介護装置。
  5. 【請求項5】前記第1ないし第3の寝台板部の裏面に
    は、排水板がそれぞれ設けられ、入浴の際に、該排水板
    だけ供給湯量が少なくて済むようになっていることを特
    徴とする請求項1に記載の寝たきり病人等の介護装置。
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