JP3098962B2 - ディスプレイ駆動機構 - Google Patents

ディスプレイ駆動機構

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JP3098962B2
JP3098962B2 JP08199131A JP19913196A JP3098962B2 JP 3098962 B2 JP3098962 B2 JP 3098962B2 JP 08199131 A JP08199131 A JP 08199131A JP 19913196 A JP19913196 A JP 19913196A JP 3098962 B2 JP3098962 B2 JP 3098962B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗用車等の車両の
ダッシュボード等に装着され、テレビジョン放送映像の
表示などを行うディスプレイパネルを、傾斜させながら
前面側に押出し、また前面パネルの所定位置に収納する
ディスプレイ駆動機構に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示装置(以下「LCD」と
略称する)を備えるディスプレイ装置が、車載用として
普及しつつある。LCDは小形で薄形化が可能であるの
で、乗用車のダッシュボードなどの限られたスペースの
有効利用の点で好ましい。
【0003】図10は、従来からの車載用LCDテレビ
ジョン受像機の一例を示す。ディスプレイパネル1は、
ダッシュボード2の取付け面積内で可能な限り大画面の
LCDを装着している。LCDは画面の表示面積に比較
して薄形であるので、限られたダッシュボード2内のス
ペースを有効に利用するため、ディスプレイパネル1の
奥側にはオーディオ装置3を設置することができる。図
10(a)はディスプレイパネル1の不使用時、(b)
はディスプレイパネル1の使用時、(c)はオーディオ
装置3の使用時の状態をそれぞれ示す。(a)に示す不
使用時には、ディスプレイパネル1をケーシングの前面
の所定位置に収納し、ディスプレイパネル1がダッシュ
ボード2から突出しないようにして危険防止を図ってい
る。(b)に示す使用時には、ディスプレイパネル1を
運転者や車両の搭乗者に見やすいように、傾けることが
できるようになっている。オーディオ装置3として、た
とえばカセットテープやコンパクトディスク(以下「C
D」と略称する)などの記録媒体を挿入排出する際に
は、(c)に示すように、ディスプレイパネル1を挿入
排出の邪魔にならないように前方に倒した状態にするこ
とができる。
【0004】図11は、図10に示すようなディスプレ
イパネル1の前後の移動を行うための構成を示す。ディ
スプレイパネル1はケーシング4の前面側に設けられ、
前後方向に移動可能なトレイ5によって図10(a)、
(b)および(c)に示すような移動が行われる。トレ
イ5には、その側面に前後方向に延びるガイド溝6が形
成され、ケーシング4に固定されるガイド軸7が嵌合す
る。2つのガイド軸7が間隔をあけてガイド溝6に嵌合
しているので、トレイ5は前後方向に案内され、移動可
能である。トレイ5の先端には、ピン結合部8を介して
ディスプレイパネル1の下端が連結されている。ケーシ
ング4の前面パネル9には、ガイド溝10が設けられ、
ディスプレイパネル1の上端付近のガイド軸11が係合
している。
【0005】トレイ5の基端側の上部には、ラック12
が形成され、モータ13の回転軸に設けられるウォーム
歯車14から、歯車15,16,17,18を介して伝
達される回転駆動力によって前後方向に駆動される。歯
車15および歯車16の間には、クラッチ19が設けら
れ、モータ13から過大な駆動力がトレイ5側に伝達さ
れ、またトレイ5側から過大な負荷がモータ13に伝達
されることを防いでいる。
【0006】図12は、ケーシング4の取付角θを45
°に傾斜させて取付ける状態を示す。乗用車のダッシュ
ボードなどは、一般に運転席の下方に設けられるので、
装着される電子機器のパネルの操作を容易にするため、
0〜45°の角度範囲で傾斜して取付けるのが通例であ
る。また、ディスプレイパネル1の表面には、各種操作
のための押釦が設けられる。あるいは、ディスプレイパ
ネル1の画像表示面がタッチパネルを構成している場合
もある。
【0007】図10〜図12で、ディスプレイパネル1
など、トレイ5の移動の際に作用する荷重となる可動部
重量をWとし、クラッチ19によって制限される駆動力
の上限であるクラッチ滑り力をFcとすると、 ディスプレイを押出す排出時に前方障害物にあたって
止まるときの排出余力:F1 ディスプレイ停止時に表面に設けられる押釦操作に対
しディスプレイパネル1を保持する保持力:F2 ディスプレイパネル収納時に指などの障害物を挟み込
んで止まるときの指挟み力:F3 とすると、次の第1式〜第3式の関係がある。
【0008】 F1=Fc−W …(1) F2=Fc−W …(2) F3=Fc+W …(3) 第1式〜第3式の考え方は、図13のように表される。
図13の(a)はF1およびF2を示し、(b)はF3
を示す。一般にF1およびF3は小さい方が好ましく、
F2は大きい方が好ましい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図10〜図12に示す
ディスプレイパネル1は、特に図12のように傾斜する
際に荷重Wが大きくなるので、押釦やタッチパネルの操
作でディスプレイパネル1が動くことがないように、保
持力F2を大きくする必要がある。このためにクラッチ
19からの駆動力Fcを大きくすると、前方障害物にあ
たって止まるときの排出余力F1や指などの障害物を挟
み込んで止まるときの指挟み力F3も大きくなってしま
う。すなわち、ディスプレイパネル1の排出力を満足し
ようとすると障害物に対する安全性が犠牲になってしま
う。
【0010】本発明の目的は、ディスプレイパネルを前
方に押出す際の駆動力を増大し、障害物に当接時あるい
は収納時の安全性を確保することができるディスプレイ
駆動機構を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、ケーシングの
前面に設けられるディスプレイパネルを、傾斜させなが
ら押出し、ケーシング前面の所定位置に収納するディス
プレイ駆動機構であって、先端がディスプレイパネルに
連結され、基端側がケーシング内に収納され、ケーシン
グに対し前後方向に移動可能な移動部材と、移動部材の
基端側で、前後方向に移動させる駆動力を発生する駆動
源と、駆動源と移動部材の基端側との間に介在し、予め
設定される基準を越える駆動力の伝達を阻止するクラッ
チと、移動部材の前後方向移動に対して、摩擦荷重を作
用させる摩擦機構とを含むことを特徴とするディスプレ
イ駆動機構である。本発明に従えば、移動部材は駆動源
からクラッチを介して伝達される駆動力によって、ケー
シングの前後方向に移動する。移動部材の先端はディス
プレイパネルに連結され、移動部材が前方に移動すると
ディスプレイパネルは傾斜してケーシングの前方に押出
される。移動部材をケーシングの後方に移動させると、
ディスプレイパネルはケーシングの前面の所定位置に収
納される。移動部材の前後方向移動に対して、摩擦機構
が摩擦荷重を作用させて制動するので、ディスプレイパ
ネルの押出時に障害物に当接して停止する際や、ディス
プレイパネルの収納時には摩擦力が駆動力を減少させる
方向に作用し、ディスプレイパネルを押出した状態で保
持する際には摩擦力が駆動力を増加させる方向に作用す
る。これによって駆動力を増大して確実にディスプレイ
パネルを移動し、しかも安全性を確保することができ
る。
【0012】また本発明で前記摩擦機構は、前記移動部
材に接触しながら、移動方向に垂直な方向に押圧する押
圧手段を備えることを特徴とする。本発明に従えば、摩
擦機構は押圧手段によって移動部材に接触しながら移動
方向に垂直な方向に押圧するので、移動手段の移動の際
に可動部に隙間があっても、一方側に押圧してがたつき
を解消させることができる。
【0013】また本発明で前記押圧手段は、外周面で前
記移動部材に接触する回転部材と、回転部材を軸支する
回転軸とを備えることを特徴とする。本発明に従えば、
押圧手段が移動部材に接触する部分は、回転部材の外周
面であるので、移動手段の移動とともに回転し、固定さ
れている場合のような一定部分のみの摩耗を避け、安定
した摩擦荷重を作用させることができる。
【0014】また本発明で前記移動部材には移動方向に
延びる長孔が形成され、前記摩擦機構の押圧手段は、移
動部材の長孔に嵌合し、外径が長孔の幅よりも大きくな
るまで変化するテーパ部を有する回転押圧部材と、回転
押圧部材を移動部材に対して押圧するばねとを備えるこ
とを特徴とする。本発明に従えば、移動部材に形成され
る移動方向に延びる長孔に押圧手段の回転押圧部材が嵌
合され、ばねによって押圧される。回転押圧部材には外
径が長孔の幅よりも大きくなるまで変化するテーパ部を
有するので、ばねによって押圧することにより、テーパ
部が長孔に押圧され、長孔の幅方向に対しても隙間が生
じない状態でがたつきを防止することができる。
【0015】また本発明で前記摩擦機構は、前記ディス
プレイパネルの押出時に作用させる摩擦荷重を、ディス
プレイパネルの収納時に作用させる摩擦荷重よりも小さ
くする荷重切換手段を備えることを特徴とする。本発明
に従えば、ディスプレイパネルの押出時に作用させる摩
擦荷重が収納時に作用させる摩擦荷重よりも小さくする
ことができるので、クラッチによって伝達される駆動力
が小さくても押出力を増加させることができ、収納時の
安全性を向上させることができる。
【0016】また本発明で前記摩擦機構は、前記移動部
材に対し、前記ディスプレイパネルが予め定める一定の
範囲の位置にある区間のみ摩擦荷重を作用させる区間荷
重手段を備えることを特徴とする。本発明に従えば、デ
ィスプレイパネルが予め定める一定の範囲の位置にある
区間のみ摩擦荷重を作用させるので、たとえばディスプ
レイパネルの押出量が小さくなって挟まれた指などが抜
きにくい区間のみ摩擦力を作用させ、安全性を確保する
と同時に、摩擦力を作用させる必要がない部分では駆動
力の負荷を軽減することができる。
【0017】また本発明で前記摩擦機構は、前記移動部
材に作用させる摩擦荷重を調整する荷重調整手段を備え
ることを特徴とする。本発明に従えば、摩擦機構が移動
部材に作用させる摩擦荷重を調整することができるの
で、移動部材の寸法のばらつきなどによって生じる摩擦
荷重のばらつきを吸収し、また取付角度などに合わせて
好適な状態に調整することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態に
よるディスプレイ駆動機構の概略的な構成を示す。摩擦
機構20は、ディスプレイパネル21を前方に押出し、
後方に収納する際に摩擦荷重を作用させて制動する。概
略的にL字状のレバー22の一方の腕の先端側には、押
圧手段であるコロ23が装着される。コロ23は、ケー
シング24の前後方向に移動可能な移動部材であるトレ
イ25の上面を押圧する。トレイ25は、概略的に平板
状で両側面が上方に折り曲げられている。トレイ25の
側面には、前後方向に延びるガイド溝26が形成され
る。ガイド溝26には、基端がケーシング24に固定さ
れる複数のガイド軸27の先端が嵌合している。ガイド
軸27によってガイド溝26が案内されるので、トレイ
25はケーシング24に対して前後方向に移動可能であ
る。
【0019】トレイ25の先端にはピン結合部28が設
けられ、ディスプレイパネル21の下端付近に連結され
る。ケーシング24の前方に設けられる前面パネル29
の上部には、ガイド溝30が形成され、ディスプレイパ
ネル21の上端付近に固定されるガイド軸31が係合し
ている。トレイ25を前方に押出すと、ディスプレイパ
ネル21は下部が前方に突出し、上部がガイド溝30に
案内される状態で傾斜する。トレイ25を後方に引込む
と、ディスプレイパネル21は前面パネル29の所定位
置に収納される。
【0020】トレイ25の基端側の上面にはラック32
が形成される。ラック32には、モータ33の回転出力
を、ウォーム歯車34、歯車35,36,37,38を
介して伝達される駆動力が作用し、回転運動から直線運
動に変換される。歯車35と歯車36との間には、クラ
ッチ39が設けられ、過大な回転力の伝達を阻止する。
またクラッチ39を設けることによって、トレイ25側
から過大な負荷がウォーム歯車34やモータ33側に伝
達され、モータ33やウォーム歯車34および歯車35
などが破損することを防ぐ。
【0021】図2は、図1に示すトレイ25と摩擦機構
20との関係を示す。レバー22の2つの腕が交わる接
続部付近に支点軸40が設けられ、図1に示すケーシン
グ24に固定される。レバー22は、支点軸40を中心
に揺動変位可能である。コロ23は、回転部材として、
レバー22の一方の腕の先端付近に固定される回転軸4
1によって回転可能に支持される。レバー22の他方の
腕の先端付近には、ばね42の一端が掛けられるばね掛
け溝43が形成される。ばね42の他端は図1のケーシ
ング24に掛けられ、コロ23の外表面がトレイ25の
側面の上部を押圧するように付勢する。
【0022】通常、ディスプレイパネル21を押出し、
また収納するトレイ25は、左右の側面に設けられるガ
イド溝26で上下方向を支持されているけれども、ガイ
ド溝26とガイド軸27との間には必ず隙間が発生す
る。この隙間は、トレイ25の先端のピン結合部28を
介して結合されるディスプレイパネル21の部分で、上
下方向のがたつきをもたらす。トレイ25の幅方向の両
側を、先端にコロ23が付いたレバー22で押え、ばね
42で付勢するので、移動部材であるトレイ25への摩
擦荷重の付加とがたつき防止とを同時に達成することが
できる。
【0023】図3は、図1の歯車35と歯車36との間
に設けるクラッチ39の構成を示す。図10に示すクラ
ッチ19も同様の構成を有する。歯車35および歯車3
6は、回転軸としてボルト44を共用する。ボルト44
のねじ部側にはばね45が装着され、ワッシャ46を介
してナット47を締込むことによって、歯車35と歯車
36との間の押付力を調整することができる。歯車35
と歯車36との間には、フェルト48が介在され、摩擦
を利用して回転力の伝達を行う。歯車35と歯車36と
の間に伝達する回転力がフェルト48の摩擦力よりも大
きくなると、フェルト48と歯車35および歯車36と
の間に滑りが生じ、回転力の伝達が阻止される。
【0024】図4は、摩擦機構20によって加えられる
摩擦荷重の効果を示す。摩擦荷重Fmを作用させると、
前述のディスプレイ押出時に前方障害物に当たって止ま
るときの排出余力F1、ディスプレイ停止時に押釦操作
などに対して可動部を保持する保持力F2、ディスプレ
イ収納時に障害物を挟む込んで止まるときの指挟み力F
3は、それぞれ次の第4式、第5式および第6式で表さ
れ、図4の(a)、(b)および(c)のように求めら
れる。
【0025】 F1=Fc−W−Fm …(4) F2=Fc−W+Fm …(5) F3=Fc+W−Fm …(6) すなわち、摩擦荷重Fmは、安全性確保のために停止さ
せる排出余力F1および指挟み力F3に対しては減少さ
せる方向、押釦操作などに対してディスプレイパネル2
1を保持する保持力F2に対しては増加させる方向にそ
れぞれ作用する。
【0026】図5は、(a)で摩擦荷重を作用させない
場合、(b)で摩擦荷重を作用させる場合につき、クラ
ッチの滑り力Fcと摩擦荷重Fmをパラメータとし、排
出余力F1、保持力F2および指挟み力F3の変化を計
算した結果をそれぞれ示す。各力F1,F2,F3は、
トレイ25を移動する方向の力に換算され、水平方向に
移動させる傾斜0°のときと水平方向から45°に傾斜
させて移動させるときとを代表として示す。規格を満足
する範囲は網線を施して示す。摩擦荷重無の(a)の場
合よりも、摩擦荷重有の(b)の場合の方が網線が施さ
れている部分の面積が大きく、F1,F2,F3に要求
される規格を同時に満足可能な範囲が広いことが分か
る。
【0027】図6は、本発明の実施の他の形態による摩
擦機構50の構成を示す。(a)は側面図、(b)は部
分的な平面断面図をそれぞれ示す。本実施形態では、ア
ーム51の先端に設けられる鋸歯状歯車52が回転軸5
3の先端に固定され、回転軸53の基端はトルクブッシ
ュ54を介してアーム51に装着される。トルクブッシ
ュ54内には、ゴム製の摩擦部材54aが圧入されてい
る。鋸歯状歯車52が回転しようとすると、トルクブッ
シュ54の摩擦部材54aと回転軸53との間の摩擦に
よって摩擦荷重が発生する。トレイ55側には、ディス
プレイパネル21を収納する方向に移動する際に鋸歯状
歯車52と噛合する鋸歯状ラック56が形成される。デ
ィスプレイパネル21を押出す方向に移動する際には、
鋸歯状ラック56と鋸歯状歯車52との間では噛み合い
が生じないので、摩擦荷重はほとんど作用しない。アー
ム51には、鋸歯状歯車52を鋸歯状ラック56に押圧
するためのばね57が設けられ、アーム51は基端側の
支点軸58を中心に先端側がトレイ55側に押圧され
る。ディスプレイパネル21の収納時に摩擦荷重を増加
させることができるので、指挟み力F3のみを小さくす
るようなチューニングを容易に行うことができる。
【0028】図7は、本発明の実施のさらに他の形態の
摩擦機構60の概略的な構成を示す。支点軸61を中心
に揺動変位可能なL字状のレバー62は、一方の腕の先
端側に回転可能なコロ63が装着され、ばね64によっ
てトレイ65の側面の上部に押圧される。トレイ65の
側面の上部には段差66が設けられ、トレイ65がある
程度以上前方に押出される仮想線で示す状態では、コロ
63による押圧状態が解除される。すなわち、段差66
よりも後方では、レバー62の先端がレバーストッパ6
7に当接し、トレイ65に摩擦荷重が作用しない。な
お、本実施形態では、ガイド溝26を、ガイド軸27毎
に分けているけれども、図1の実施形態のようにまとめ
ることもできる。
【0029】本実施形態によれば、ディスプレイパネル
21がある程度引込まれる状態で摩擦荷重が作用するの
で、指などを挟み込むときに停止するのに要する指挟み
力のみを低減させることができる。また、摩擦荷重の作
用と不作用との切換えや、図6のような摩擦荷重の変化
は、ソレノイドなどを用いて行うこともできる。
【0030】図8は、本発明の実施のさらに他の形態に
よる摩擦機構70の構成を示す。本実施形態では、支点
軸71によって揺動変位可能に支持されるL字状のレバ
ー72で、コロ73が装着される一方の腕とは異なる他
方の腕側に、ばね74を掛けるばね掛け溝75,76,
77が複数設けられている。支点軸71の位置とばね掛
け溝75,76,77に掛けられるばね74による力点
との間の距離Lを変え、支点軸71まわりのモーメント
の変化によって、コロ73によるトレイ25に対する摩
擦荷重を変化させることができる。またトレイ25の摩
擦力は、ガイド溝26およびガイド軸27間の隙間によ
って変動するけれども、レバーばね掛け溝75,76,
77の選択によって摩擦力のばらつきを吸収することも
できる。さらに、ディスプレイ装置を装着する車両によ
ってダッシュボードの取付角が決まっているような場合
は、最も好ましい摩擦荷重となるような状態へのチュー
ニングも可能となる。
【0031】図9は、本発明の実施のさらに他の形態に
よる摩擦機構80の構成を示す。(a)は全体的な構成
を示し、(b)は(a)の切断面線A−Aから見た断面
図を示す。ケーシング24の底面から立設される回転軸
81の上部には、コロ82が装着される。コロ82は外
径が拡大するテーパ部83を有し、ばね84によって上
方に押上げられている。トレイ85には前後方向に延び
る長孔86が形成され、長孔86の幅はコロ82のテー
パ部83の最小径よりは若干大きくなっている。長孔8
6にコロ82が下方から挿嵌されると、トレイ85は長
孔86とコロ82のテーパ部83との接触部で摩擦を発
生し、トレイ85の幅方向のがたつきを解消させること
もできる。
【0032】以上説明した各実施の形態による摩擦機構
は、単独で用いることもできるけれども、相互に組合わ
せて用いることもでき、それぞれの構成の効果を相乗さ
せることができる。また、ディスプレイパネルばかりで
はなく、多くのキーなどを設ける電子機器の操作パネル
なども、同様に押出し、収納可能とし、本発明を適用す
ることもできる。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ディスプ
レイパネルを押出して収納するための駆動機構に摩擦荷
重を作用させる摩擦機構を設けるので、駆動力を増加さ
せても、押出時に障害物に接触して停止するときの力
や、収納時に指などを挟んだときに停止するときの力
を、低減して安全性を確保することができる。
【0034】また本発明によれば、ディスプレイパネル
の押出しおよび収納を行うために前後に移動する移動部
材を、移動方向に垂直な方向に押圧して、摩擦荷重を作
用させると同時に、移動部材の可動部のがたつきを防止
することができる。
【0035】また本発明によれば、押圧手段は、移動部
材に接触する部分が回転可能であるので、接触部が部分
的に摩耗することなく、安定に押圧して摩擦荷重を作用
させることができる。
【0036】また本発明によれば、テーパ部を有する回
転押圧部材を、ばねによって、移動部材に形成される移
動方向に延びる長孔に押圧するので、移動部材の幅方向
のがたつきも防止することができる。
【0037】また本発明によれば、ディスプレイパネル
の押出時と収納時とに作用する摩擦荷重を切換えて、押
出時の摩擦荷重を小さくすることができるので、ディス
プレイパネルの荷重が大きくても充分に押出すことがで
き、収納時の指挟みなどに対する安全性も向上させるこ
とができる。
【0038】また本発明によれば、摩擦荷重を一定区間
のみ作用させるので、安全性確保に必要な区間のみ作用
させ、他の区間では負荷の軽減を図ることができる。
【0039】また本発明によれば、荷重調整手段を備え
るので、摩擦荷重のばらつきを調整し、取付角度の違い
などに合わせて摩擦荷重の調整が行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の概略的な構成を示す簡
略化した側面断面図である。
【図2】図1の実施形態によるトレイ25と摩擦機構2
0との関係を示す簡略化した斜視図である。
【図3】図1の実施形態のクラッチ39の構成を示す簡
略化した断面図である。
【図4】図1の実施形態の摩擦荷重の作用を示す模式図
である。
【図5】図1の実施形態で摩擦荷重の効果を摩擦荷重が
作用しない場合と比較して示す図表である。
【図6】本発明の実施の他の形態の概略的な構成を示す
簡略化した側面図および部分的な平面断面図である。
【図7】本発明の実施のさらに他の形態の概略的な構成
を示す簡略化した側面図である。
【図8】本発明の実施のさらに他の形態の概略的な構成
を示す部分的な側面図である。
【図9】本発明の実施のさらに他の形態の概略的な構成
を示す簡略化した斜視図および断面図である。
【図10】従来からの車載用ディスプレイ装置でのディ
スプレイパネルの移動動作を示す簡略化した斜視図であ
る。
【図11】図10に示す車載用ディスプレイ装置の概略
的な構成を示す側面断面図である。
【図12】図10の車載用ディスプレイ装置を傾斜させ
て取付ける状態を示す簡略化した側面図である。
【図13】図10に示すディスプレイ装置に作用する力
を示す模式図である。
【符号の説明】
20,50,60,70,80 摩擦機構 21 ディスプレイパネル 22,62,72 レバー 23,63,73,82 コロ 24 ケーシング 25,55,65,85 トレイ 26,30 ガイド溝 27,31 ガイド軸 28 ピン結合部 29 前面パネル 32 ラック 33 モータ 34 ウォーム歯車 35〜38 歯車 39 クラッチ 41,53 回転軸 42,57,64,74,84 ばね 48 フェルト 51 アーム 52 鋸歯状歯車 54 トルクブッシュ 56 鋸歯状ラック 66 段差 67 レバーストッパ 75〜77 ばね掛け溝 83 テーパ部 86 長孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−137580(JP,A) 特開 平9−39674(JP,A) 特開 平9−39675(JP,A) 特開 平6−156153(JP,A) 特開 平6−48254(JP,A) 特開 平5−105003(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/64 - 5/655

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングの前面に設けられるディスプ
    レイパネルを、傾斜させながら押出し、ケーシング前面
    の所定位置に収納するディスプレイ駆動機構であって、 先端がディスプレイパネルに連結され、基端側がケーシ
    ング内に収納され、ケーシングに対し前後方向に移動可
    能な移動部材と、 移動部材の基端側で、前後方向に移動させる駆動力を発
    生する駆動源と、 駆動源と移動部材の基端側との間に介在し、予め設定さ
    れる基準を越える駆動力の伝達を阻止するクラッチと、 移動部材の前後方向移動に対して、摩擦荷重を作用させ
    る摩擦機構とを含むことを特徴とするディスプレイ駆動
    機構。
  2. 【請求項2】 前記摩擦機構は、前記移動部材に接触し
    ながら、移動方向に垂直な方向に押圧する押圧手段を備
    えることを特徴とする請求項1記載のディスプレイ駆動
    機構。
  3. 【請求項3】 前記押圧手段は、外周面で前記移動部材
    に接触する回転部材と、回転部材を軸支する回転軸とを
    備えることを特徴とする請求項2記載のディスプレイ駆
    動機構。
  4. 【請求項4】 前記移動部材には移動方向に延びる長孔
    が形成され、 前記摩擦機構の押圧手段は、移動部材の長孔に嵌合し、
    外径が長孔の幅よりも大きくなるまで変化するテーパ部
    を有する回転押圧部材と、回転押圧部材を移動部材に対
    して押圧するばねとを備えることを特徴とする請求項2
    記載のディスプレイ駆動機構。
  5. 【請求項5】 前記摩擦機構は、前記ディスプレイパネ
    ルの押出時に作用させる摩擦荷重を、ディスプレイパネ
    ルの収納時に作用させる摩擦荷重よりも小さくする荷重
    切換手段を備えることを特徴とする請求項1〜4のいず
    れかに記載のディスプレイ駆動機構。
  6. 【請求項6】 前記摩擦機構は、前記移動部材に対し、
    前記ディスプレイパネルが予め定める一定の範囲の位置
    にある区間のみ摩擦荷重を作用させる区間荷重手段を備
    えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の
    ディスプレイ駆動機構。
  7. 【請求項7】 前記摩擦機構は、前記移動部材に作用さ
    せる摩擦荷重を調整する荷重調整手段を備えることを特
    徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のディスプレイ
    駆動機構。
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