JP3093832B2 - 位相シフトマスク及びその製造方法 - Google Patents

位相シフトマスク及びその製造方法

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JP3093832B2 JP22172291A JP22172291A JP3093832B2 JP 3093832 B2 JP3093832 B2 JP 3093832B2 JP 22172291 A JP22172291 A JP 22172291A JP 22172291 A JP22172291 A JP 22172291A JP 3093832 B2 JP3093832 B2 JP 3093832B2
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、投影露光装置で使用
するフォトマスクであって、特にパターンを通過する露
光光に位相差を与えて高解像度のパターン転写を可能と
する位相シフトマスク及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】位相シフトマスク及びその製造方法とし
ては、例えば、特開平2-78216 号公報に開示の例が知ら
れている。
【0003】図15は上記公報に開示された位相シフト
マスクの構成を示す図である。図15に示されるよう
に、この位相シフトマスク101は、透明基板102の
上に形成された透明導電膜103と、この透明導電膜1
03の上に形成されて透光部107と遮光部106とで
構成される遮光膜パターン108と、この遮光膜パター
ン108の透光部107に選択的に形成された位相シフ
ト層109とを有するものである。この構成により、位
相シフト層が形成されていない透光部107aを通過す
る露光光L1 と、上記透光部107aに対して遮光膜1
06を挾んで隣り合う透光部であって位相シフト層10
9が形成された透光部107bを通過する露光光L2
の位相を、例えば、λ/2(=180°)だけシフトさ
せることにより、回折作用で遮光膜106の影の部分に
まで回り込んだ露光光を干渉させて相殺するようにした
ものである。なお、透明導電膜103は、電子線露光の
際等における電子線照射によるチャージアップを防止す
るものである。
【0004】図16ないし図19は、上述の従来の位相
シフトマスクの製造方法の工程説明図であり、まず、ガ
ラス板等の透明基板102の上に酸化スズ等の透明導電
膜103を形成する(図16)。次に、この透明導電膜
103の上にクロム等の遮光膜105aを形する(図1
7)。次に、フォトリソグラフィー法等を用いて遮光膜
105aの一部を所定の露光パターンに沿って除去し、
遮光部106と透光部107からなる遮光膜パターン1
08を形成する(図18)。次いで、位相シフト膜10
9aを上記遮光膜パターン108の全面に形成する(図
19)。しかる後、フォトリソグラフィー法等を用いて
この位相シフト膜109aの一部を選択的に除去し、位
相シフト層が形成されていない透光部107aと、位相
シフト層109が形成された透光部107bとを有する
位相シフトマスク101を得る(図15)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の従来
の位相シフトマスクは、遮光膜105aの一部を除去し
て遮光膜パターン108を形成する際に、ウェットエッ
チングにより行うと、エッチングの際にアンダーカット
が生じてしまい、正確なパターンを形成することが困難
であるという問題点があった。
【0006】本発明者の究明によれば、ウェットエッチ
ングの際におけるエッチング液と遮光膜105a等との
化学反応時において、遮光膜105aと導電膜103と
の間で電荷が自由に移動できるようになっていることが
アンダーカットを生じさせる原因の1つではないかと推
量された。この推量のもとに、これらの間の電荷の移動
をある程度制限する透明高抵抗膜を設けたところ、この
アンダーカットが著しく軽減されることがわかった。こ
の発明の位相シフトマスクは、この解明事実に基づいて
なされたものであり、ウェットエッチング時におけるア
ンダーカットを効果的に防止して正確な遮光膜パターン
を容易に得ることができる位相シフトマスクを提供する
ことを目的したものである。
【0007】ここで、この発明の位相シフトマスクは、
上述の従来の製造方法の考え方をそのまま延長した方法
では製造することができない。すなわち、図20に示さ
れるように、従来の考え方では、透明基板102の上
に、透明導電膜103、透明高抵抗膜104を順次形成
し、その上に遮光膜パターン108を形成した後、この
遮光膜パターン108の全面に位相シフト膜109aを
形成し、しかる後、この位相シフト膜109aの一部を
選択的に除去することになる。ところが、位相シフト膜
108の一部を除去する工程は通常プラズマエッチング
等で行われるため、図21に示されるように、位相シフ
ト膜108の一部を除去する際に同時に透光部にある透
明高抵抗膜104も除去されてしまう。このため、位相
シフト層が形成されていない透光部107aには透明高
抵抗膜104が介在されないのに対して、位相シフト層
109が形成された透光部107bには透明高抵抗膜1
04が介在されることになる。それゆえ、透光部107
aを通過する露光光L1 と、透光部107bを通過する
露光光L2 との位相シフト量が、位相シフト層109に
よる位相シフト量と、透明高抵抗膜104による位相シ
フト量とを加えた値となる。その結果、位相シフト層1
09による位相シフト量がちょうどλ/2になるように
その厚さを設定した場合、透明高抵抗膜104の厚さの
分だけ誤差が生ずることになる。例えば、透明高抵抗膜
104として厚さ50オングストロームの酸化タンタル
を採用した場合には、その誤差は略+6.25°程度に
なり、無視できないものとなる。
【0008】この発明の位相シフトマスクの製造方法
は、この発明の位相シフトマスクの製造を可能にした位
相シフトマスクの製造方法を提供することを目的とした
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明は、(1) 透明基板と、この透明基板の上
に形成された透明導電膜と、この透明導電膜の上に形成
されて透光部と遮光部とで構成される遮光膜パターン
と、前記遮光膜パターンの透光部に選択的に形成された
位相シフト層とを有する位相シフトマスクにおいて、前
記遮光膜パターンの遮光部が、遮光膜の下に透明高抵抗
膜を備えたものであり、一方、透光部は前記遮光膜及び
透明高抵抗膜がともに除去されているものであることを
特徴とした特徴とする構成とし、また、構成1の位相シ
フトマスクを製造する位相シフトマスクの製造方法とし
て、(2) 構成1の位相シフトマスクを製造する位相
シフトマスクの製造方法であって、透明基板の上に、透
明導電膜、透明高抵抗膜、及び遮光膜を順次形成する工
程と、前記遮光膜の一部を所定のパターン形状に沿って
除去する工程と、前記工程で除去されずに残存する遮光
膜をマスクにして前記透明高抵抗膜における前記マスク
で覆われていない部分を除去することにより、遮光膜の
下に透明高抵抗膜が形成された遮光部と、前記遮光膜及
び透明高抵抗膜がともに除去された透光部とからなる遮
光膜パターンを得る工程と、前記遮光膜パターンの透光
部に選択的に位相シフト層を形成する工程とを有する構
成としたものである。
【0010】
【作用】上述の構成1の発明では、遮光部を構成する遮
光膜の一部を所定のパターンに沿ってウェットエッチン
グにより除去する際に、アンダーカットが生じないか
ら、正確なパターンエッチングが可能となり、したがっ
て、正確な遮光膜パターンを有する位相シフトマスクを
得ることができる。
【0011】また、構成2によれば、上記構成1の位相
シフトマスクを製造することが可能となる。
【0012】
【実施例】
(一実施例の位相シフトマスク)図1はこの発明の一実
施例にかかる位相シフトマスクの断面図である。以下、
図1を参照にしながら一実施例の位相シフトマスクを詳
細に説明する。
【0013】図1に示されるように、この位相シフトマ
スク1は、透明基板2の上に透明導電膜3が全面にわた
って形成され、また、この透明導電膜3の上に透光部7
と遮光部6とで構成される遮光膜パターン8が形成さ
れ、さらに、遮光部6の両側に形成された透光部7のう
ち、一方の側の透光部7aは空隙部とされ、他方の側の
透光部7bには位相シフト層9が形成されたものであ
る。また、遮光膜パターン8の遮光部6は、遮光膜5の
下に透明高抵抗膜4を備えたものである。
【0014】この構成により、位相シフト層が形成され
ていない透光部7aを通過する露光光L1 と、位相シフ
ト層9が形成された透光部7bを通過する露光光L2
の位相を、例えば、λ/2(=180°)だけシフトさ
せることにより、回折作用で遮光膜106の影の部分に
まで回り込んだ露光光を干渉させて相殺するようにした
ものである。この場合、位相シフト層9によって、λ/
2の位相ずれを生じさせるために必要な厚さは次の(1)
式によって求めることができる。
【0015】d=λ/{2(n−1)} …(1) ただし、(1) 式において、dは位相シフト層の厚さ、n
は位相シフト層の屈折率、λは露光光の波長である。
【0016】透明基板2は、表裏の面(主表面)を鏡面
研摩した石英ガラス板である。
【0017】また、透明導電膜3は、酸化スズーアンチ
モン(Snx Sby 2 )からなり、その膜厚が150
オングストロームである。この透明導電膜3は、この位
相シフトマスク1の製造の際における電子線照射時、あ
るいは、電子線におる検査時等において基板2の表面に
電荷が蓄積されるのを防止する作用をなすとともに、製
造工程中において、エッチングにより位相シフト層9を
形成する際に、透明基板2の表面がエッチングにより侵
されることを防止する作用もなす。
【0018】透明高抵抗膜4は、タンタル酸化物(Ta
x y )からなる膜厚50オングストロームの薄膜であ
る。この透明高抵抗膜4は、遮光膜5をウェットエッチ
ングする際に、遮光膜パターンがアンダーカットされる
ことを防止する作用をなす。なお、この透明高抵抗膜4
の作用についての理論的解明はなされていないが、上述
したように、エッチング液と遮光膜5等との化学反応時
において、遮光膜5と透明導電膜3との間で電荷が自由
に移動できるようになっていることがアンダーカットを
生じさせる原因の1つであるとすれば、この電荷の移動
を制限したことによって、反応が適度に制御されること
になったためであると推定されている。なお、この透明
高抵抗膜4の材料としては、比較的大量の電荷の移動を
防止できる高抵抗の電気抵抗体に用いられる素材、ある
いは絶縁体であってもよい。絶縁体であってもその膜厚
が十分に薄いので、電荷が大量に蓄積するおそれはな
い。ただし、なるべく化学的に安定なものが望ましい。
【0019】遮光膜5は、膜厚1000オングストロー
ムのクロム膜である。
【0020】位相シフト層9は、SiO2 で構成され、
この厚さdを4100オングストロームに選定すること
により、波長365nmのi線である露光光に対して1
80°の位相差を生じさせるものである。
【0021】以上の構成を有する位相シフトマスクを用
いてパターン転写を行ったところ、得られた転写パター
ンに線幅誤差がほとんど認められなかった。
【0022】(一実施例の位相シフトマスクの製造方
法)次に、図2ないし図10を参照にしながら、この発
明の一実施例の位相シフトマスクの製造方法の製造工程
を説明する。
【0023】第1工程 図2に示されるように、透明基板2上に、酸化スズーア
ンチモン(Snx Sby 2 )をスパッタリング法によ
り膜厚150オングストロームに成膜する。次いで、こ
の成膜した膜を所定温度で所定時間ベークすることによ
り透明導電膜3を形成する。
【0024】次に、酸化タンタル(Tax y )をスパ
タリングにより膜厚50オングストロームに成膜して透
明高抵抗膜4aを形成する。
【0025】次に、この透明高抵抗膜4aの上にCrを
スパッタリング法により膜厚1000オングストローム
に成膜し、遮光膜5aを形成する。
【0026】次に、電子線レジスト(東レ株式会社製:
EBRー9HS31)をスピンコート法により、膜厚5
000オングストロームになるように塗布し、180°
Cで30分間ベークしてレジスト膜12aを形成する。
【0027】第2工程 次に、レジスト膜12aに選択的に電子線を照射して電
子線露光を行い、現像した後、130°Cで30分間ベ
ークすることにより、パターン化されたレジスト膜12
を形成する(図3参照)。
【0028】第3工程 次に、硝酸第2セリウムアンモニウム165g、過塩素
酸(70%)42mlに純水を加えて1000mlにし
たエッチング液を用い、レジストパターン12をマスク
として遮光膜5aの露出した部分をエッチングすること
により、パターン化された遮光膜5を得る(図4参
照)。
【0029】第4工程 次に、第3工程のエッチングの際に使用した残存レジス
ト12を所定の剥離液を用いて剥離し、洗浄する(図5
参照)。
【0030】第5工程 次に、第3工程で形成した遮光膜5をマスクとして、透
明高抵抗膜4aの露出部分をエッチングにより除去し
て、遮光膜5の下にのみ透明高抵抗膜4が存在するよう
にする(図6参照)。このエッチングは、下記の条件に
よりプラズマエッチング法によって行う。
【0031】雰囲気ガス…CF4 とO2 との混合ガス
(0.35Torr) 高周波出力…100W エッチング時間…5分第6工程 次に、SiO2 系被覆形成用塗布液をスピンコート法に
より塗布し、250°Cで30分間ベークし、膜厚が4
100オングストロームの位相シフト膜9aを形成す
る。次いで、この位相シフト膜9a上に、電子線感光性
レジスト(日本ゼオン株式会社製:ZEPー520)を
スピンコート法により膜厚が8000オングストローム
になるように塗布し、180°Cで30分間ベークする
ことにより、レジスト膜13aを形成する(図7参
照)。
【0032】第7工程 次に、このレジスト膜13aに選択的に電子線を照射し
て電子線露光を行い、これを現像した後、130°Cで
30分間ベークすることにより、パターン化されたレジ
スト13を形成する(図8参照)。
【0033】第8工程 次に、レジストパターン13をマスクとして、位相シフ
ト膜9aの露出部分をエッチングし、位相シフト層9を
形成する(図9参照)。このエッチングは下記の条件の
プラズマエッチングにより行う。
【0034】雰囲気ガス…CF4 とO2 との混合ガス
(0.077Torr) 高周波出力…300W エッチング時間…10分第9工程 しかる後、第8工程における残存レジスト13を所定の
剥離液で剥離し、洗浄して位相シフトマスク1を得る
(図10参照)。
【0035】以上詳述した一実施例の位相シフトマスク
の製造方法によれば、酸化スズーアンチモン(Snx
y 2 )からなる透明導電膜3を有しているため、レ
ジスト膜に電子線露光を施してもチャージアップされる
ことがないとともに、位相シフト膜9aをエッチングす
る際に透明基板2がエッチングされて侵されることを防
止できる。また、遮光膜5aをウェットエッチングする
際に、この遮光膜5aの下にタンタル酸化物(Tax
y )からなる透明高抵抗膜4aが形成されていることか
ら、アンダーカットが効果的に防止され、正確なエッチ
ングが可能となる。
【0036】(一実施例の変形例の位相シフトマスク)
次に、上述の一実施例の位相シフトマスクの変形例を掲
げる。
【0037】第1変形例 図11はこの発明の一実施例にかかる位相シフトマスク
の第1変形例を示す断面図である。
【0038】この変形例は、位相シフト層9を、遮光部
5全体を覆いかつその一部が遮光部6の両端から透光部
7にはみだすように形成したものである。換言すると、
透光部7の中央部7cを除く両側の領域7d,7eに位
相シフト膜9が配置されるようにしたものである。これ
により、中央部7cを通過する露光光と、両側の領域7
d,7eを通過する露光光とに位相差が生ずるように
し、中央部7cを通過する露光光の振幅分布の必要以上
の拡がりを防止して解像度の高いパターン転写を可能に
したものである。この変形例も上述の一実施例と同様の
利点を有する。また、上述の一実施例の方法によって製
造することができる。
【0039】第2変形例 図12はこの発明の一実施例にかかる位相シフトマスク
の第2変形例を示す断面図である。
【0040】この変形例は、位相シフト層9を、透光部
7の中央部7cに形成し、この部位を通過する露光光
と、この位相シフト層9が形成された両側の領域7d,
7eを通過する露光光との間に位相差が生ずるようにし
たもので、位相差の関係がちょうど上述の第1変形例と
逆の関係になるようにして同様の作用を得るようにし、
同様に、中央部7cを通過する露光光の振幅分布の必要
以上の拡がりを防止して解像度の高いパターン転写を可
能にしたものである。この変形例も上述の一実施例と同
様の利点を有する。また、上述の一実施例の方法によっ
て製造することができる。
【0041】第3変形例 図13はこの発明の一実施例にかかる位相シフトマスク
の第3変形例を示す断面図である。
【0042】この変形例は、実質的な透光部たる主透光
部7fのほかに、この主透光部7fの両側にそれぞれ幅
の狭い補助遮光部6b,6cを介して形成された幅の狭
い補助透光部7g,7hを設け、この補助透光部7g,
7hに位相シフト膜9を形成するようにしたものであ
る。なお、補助透光部7g,7hの幅は単独では縮小投
影露光装置によって解像しないような狭い幅である。こ
れにより、補助透光部7g,7hを通過する露光光が、
主透光部7fを通過する露光光の振幅分布の必要以上の
拡がりを防止して解像度の高いパターン転写を可能にし
たものである。この変形例も上述の一実施例と同様の利
点を有する。また、上述の一実施例の方法によって製造
することができる。
【0043】第4変形例 図14はこの発明の一実施例にかかる位相シフトマスク
の第4変形例を示す断面図である。
【0044】この変形例は、位相シフト層9の配置関係
を上述の第3変形例と逆にして位相差の関係がちょうど
第3変形例と逆の関係になるようにして同様の作用を得
るようにし、同様に、主透光部7fを通過する露光光の
振幅分布の必要以上の拡がりを防止して解像度の高いパ
ターン転写を可能にしたものである。この変形例も上述
の一実施例と同様の利点を有する。また、上述の一実施
例の方法によって製造することができる。
【0045】なお、前記透明基板としては、石英ガラス
以外に、ソーダライムガラス、アルミノボロシリケート
ガラス、ボロシリケートガラス等のガラス、あるいは、
サファイア等を用いてもよい。
【0046】また、透明導電膜としては、酸化スズーア
ンチモン以外に、SnO2 、In2 3 、Inx Sny
z 、Mo、Ta、Nb、Ti、Cr、V、W、Zr、
Au及びこれらを主成分とする材料からなってもよい
し、これらにホウ素等のドーパントを微量含有してもよ
い。また、透明導電膜は、酸化スズを含有した溶液を基
板上に塗布した後、加熱して形成されるものでもよい。
【0047】透明高抵抗膜としては、タンタル酸化物の
ほかに、CaO、MgO、SiO2 、CeO2 、TiO
2 等を用いることができる。また、その膜厚は、例え
ば、タンタル酸化物を用いた場合、20〜300オング
ストロームが好ましい。これより薄いと、膜を均一に成
膜することが困難になると共に、これより厚いと、表面
に帯電した電荷を透明導電膜に逃がすことが困難になる
からである。また、透明高抵抗膜のエッチングは、CF
4 +O2 等のフッ素系ドライエチングのほかに、塩素系
ドライエッチングで行ってもよい。
【0048】また、遮光膜としては、クロム以外に、例
えば、クロム酸化物、クロム炭化物、クロム窒化物、ク
ロム弗化物、あるいは、それらを混合してなるものであ
ってもよく、要は、クロムを主成分とするものであれば
よい。また、クロムを主成分とした薄膜を2以上の複数
積層してなるものでもよい。
【0049】位相シフト層については、SiO2 の代わ
りにSix y を用いてもよい。また、位相シフト層の
成膜は、SiO2 系被覆形成用塗布液をスピンコート法
により塗布する例を掲げたが、これは、スパッタリング
法、蒸着法、CVD法等の成膜方法を用いてもよい。さ
らに、位相シフト層の形成工程で用いるレジストとして
は、ポジ型、又は、ネガ型フォトレジストのほかに、電
子線露光法を採用して、ポジ型、又は、ネガ型電子線レ
ジストを用いることもできる。
【0050】また、遮光膜及び透明導電膜の膜厚は、そ
れぞれ適宜選定し得る。
【0051】さらに、遮光膜又は遮光膜パターンと、透
明高抵抗膜との間にクロム酸化物からなる反射防止膜を
介在させてもよいし、遮光膜又は遮光膜パターン上に反
射防止膜を形成してもよい。
【0052】さらに、透明導電膜、透明高抵抗膜、遮光
膜及びレジストの成膜方法については、スピンコート法
のほかに、蒸着法、CVD法等の成膜方法を用いてもよ
い。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明にかかる位
相シフトマスクは、透明基板と、この透明基板の上に形
成された透明導電膜と、この透明導電膜の上に形成され
て透光部と遮光部とで構成される遮光膜パターンと、前
記遮光膜パターンの透光部に選択的に形成された位相シ
フト層とを有する位相シフトマスクにおいて、前記遮光
膜パターンの遮光部が、遮光膜の下に透明高抵抗膜を備
えたものであり、一方、透光部は前記遮光膜及び透明高
抵抗膜がともに除去されているものであることを特徴と
したもので、これにより、遮光部を構成する遮光膜の一
部を所定のパターンに沿ってウェットエッチングにより
除去する際に、アンダーカットが生じないから、正確な
パターンエッチングが可能となり、したがって、正確な
遮光膜パターンを有する位相シフトマスクを得ることが
できる。また、この発明の製造方法によれば、この発明
の位相シフトマスクを製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかる位相シフトマスク
なお断面図である。
【図2】各薄膜及びレジスト膜の形成工程の説明図であ
る。
【図3】レジストの露光・現像工程の説明図である。
【図4】遮光膜のエッチング工程説明図である。
【図5】レジスト除去工程の説明図である。
【図6】透明高抵抗膜のエッチング工程説明図である。
【図7】位相シフト層及びレジストの形成工程説明図で
ある。
【図8】レジストの露光・現像工程の説明図である。
【図9】位相シフト膜のエッチング工程説明図である。
【図10】残存レジスト除去工程の説明図である。
【図11】第1変形例を示す図である。
【図12】第2変形例を示す図である。
【図13】第3変形例を示す図である。
【図14】第3変形例を示す図である。
【図15】従来の位相シフトマスクの構成を示す図であ
る。
【図16】透明導電膜の形成工程説明図である。
【図17】遮光膜の形成工程の説明図である。
【図18】遮光膜パターンの形成工程の説明図である。
【図19】位相シフト膜の形成工程説明図である。
【図20】位相シフト膜の形成工程の説明図である。
【図21】位相シフト層の形成工程の説明図である。
【符号の説明】
1…位相シフトマスク、2…透明基板、3…透明導電
膜、4…透明高抵抗膜、5…遮光膜、6…遮光部、7…
透光部、8…遮光膜パターン、9…位相シフト層。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板と、この透明基板の上に形成さ
    れた透明導電膜と、この透明導電膜の上に形成されて透
    光部と遮光部とで構成される遮光膜パターンと、前記遮
    光膜パターンの透光部に選択的に形成された位相シフト
    層とを有する位相シフトマスクにおいて、 前記遮光膜パターンの遮光部が、遮光膜の下に透明高抵
    抗膜を備えたものであり、一方、透光部は前記遮光膜及
    び透明高抵抗膜がともに除去されているものであること
    を特徴とした位相シフトマスク。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の位相シフトマスクを製
    造する位相シフトマスクの製造方法であって、 透明基板の上に、透明導電膜、透明高抵抗膜、及び遮光
    膜を順次形成する工程と、 前記遮光膜の一部を所定のパターン形状に沿って除去す
    る工程と、 前記工程で除去されずに残存する遮光膜をマスクにして
    前記透明高抵抗膜における前記マスクで覆われていない
    部分を除去することにより、遮光膜の下に透明高抵抗膜
    が形成された遮光部と、前記遮光膜及び透明高抵抗膜が
    ともに除去された透光部とからなる遮光膜パターンを得
    る工程と、 前記遮光膜パターンの透光部に選択的に位相シフト層を
    形成する工程とを有する位相シフトマスクの製造方法。
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