JP3093479B2 - 蒸気タービンの湿分分離装置 - Google Patents

蒸気タービンの湿分分離装置

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JP3093479B2
JP3093479B2 JP04268632A JP26863292A JP3093479B2 JP 3093479 B2 JP3093479 B2 JP 3093479B2 JP 04268632 A JP04268632 A JP 04268632A JP 26863292 A JP26863292 A JP 26863292A JP 3093479 B2 JP3093479 B2 JP 3093479B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蒸気タービンの湿分分離
装置に係り、特に静翼の蒸気通路の外周壁面に復水器な
どの低圧側と連通するドレン抽出孔を設けて蒸気通路内
のドレンを抽出し、蒸気とドレンとを分離する蒸気ター
ビンの湿分分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力タービン、地熱タービンの大部分
の段落あるいは火力タービンの低圧部では、作動流体で
ある蒸気の一部分が凝縮してドレンとなり、蒸気流路の
内周壁、外周壁および動翼の表面を流れる。これら内周
壁などの表面を流れるドレンは下流側に位置する動翼の
先端部分を浸食したり、段落の効率を低下させる原因と
なっている。
【0003】そこで、このようなドレンを蒸気通路部か
ら分離して除去するために、従来から図10に示すよう
な湿分分離装置が提案されている。
【0004】すなわち、図6において、蒸気流路の外周
壁1を構成する静翼外輪2と流路内周壁を構成する静翼
内輪3との間には静翼4が溶接や鋳込みなどにより接合
固定されている。
【0005】また、ロータ5には動翼6が取り付けられ
ている。最終段より上流側に位置し蒸気の一部が凝縮し
ている段落には、ドレンが特に集中する外周壁1面にド
レン捕獲装置7,8が開口形成されている。これらのド
レン捕獲装置7,8は、開口表面より圧力が低くドレン
を放出できる復水器(図示せず)などの低圧部に直接ま
たは間接的に連通している。したがって、ドレン捕獲装
置7,8を横切ろうとするドレンはドレン捕獲装置7,
8により吸い込まれ、流路外部に排出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
た湿分分離装置は、既に実際の蒸気タービンの低圧段落
で採用されており、経験上動翼6の先端の浸食防止には
ある程度有効であることが判明している。
【0007】しかしながら、最終段の動翼6に例えば2
6インチ以上の長翼を採用した場合やロータ5の回転数
が高い場合、さらに蒸気の湿り度が大きい場合の浸食防
止に対しては不十分であり、また上記のように構成され
た湿分分離装置は静翼4後縁から噴出する比較的粒径の
大きい水滴が動翼6に衝突することに起因する損失の低
減には十分な効果が得られないという問題点がある。
【0008】このような従来の湿分分離装置の問題点を
明らかにするためにモデルタービンを用いて実験を行っ
たところ、次のようなことが判明した。
【0009】すなわち、静翼4の外周壁面上には湿り度
が大きくなるにつれて大量のドレンの流れが集中する。
このドレンの一部は上流段落の外周壁から供給され、ド
レン捕獲装置7によってドレンの大半は除去されるので
量は僅かである。
【0010】他の一部は周方向速度成分を持った蒸気中
の水滴が遠心力によりドレン捕獲装置7より下流側で外
周壁に衝突して集合したものであり、残りは静翼4の腹
側に衝突集合したドレンの一部が静翼列の背側と腹側と
の圧力差によって引き起こされる二次流れにより外周壁
1面上に流れ込んだものである。
【0011】このドレンの流れの一部分は静翼列の外周
部分を通過するとき二次流れによって静翼背側に引き寄
せられて、静翼背側表面上の流れとなって静翼後縁から
流出して動翼6に衝突して浸食を引き起こす。また、こ
れとは別に静翼表面上には、背側と腹側に蒸気主流中の
水滴が衝突して生じたと思われるドレンの流れが存在
し、これも動翼6のエロージョンの原因になっている。
【0012】このような問題に対しては、例えば特公昭
49−9522号公報に記載されているように、静翼表
面および外周壁にスリット状の吸い込み開口を設けて系
外に水膜を排出する方法が提案されている。
【0013】この内、静翼表面にスリット状の吸い込み
開口を設けて水膜を排出する方法は実験的に有効性が確
認されており、構造上も実現可能であるものの、静翼の
外周壁に静翼の背側から隣接する静翼の腹側にかけてス
リット状の吸い込み開口を設けることは、静翼前後の圧
力差が十分小さい場合を除いて非定常流体力による亀裂
がスリット端から生ずる可能性が考えられる問題点があ
る。
【0014】一方、実公昭55−18485号公報に開
示されたように、静翼の外周壁に水抽出孔を穿設する方
策もあるが、モデルタービンでの観察によれば、静翼の
外周壁面上の水の流れは全体を覆う水膜である場合より
も、水脈であることの方が多く、その結果水抽出孔が露
出して蒸気だけが流出するため、タービン性能が著しく
低下する可能性がある。
【0015】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、外周壁を流れるドレンが静翼内の二次流れによ
って静翼背側に流れ込むことを防止し、動翼の浸食を低
減し、しかもそれによってタービン性能が低下しない蒸
気タービンの湿分分離装置を提供することを目的とす
る。
【0016】また、本発明の他の目的とするところは、
効率よくドレンを蒸気から分離して排出することがで
き、しかも蒸気の流出を防止可能な蒸気タービンの湿分
分離装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明に係る蒸気タービ
ンの湿分分離装置は、上述した課題を解決するために、
静翼の蒸気通路の外周壁面に復水器などの低圧側と連通
するドレン抽出孔を設けて蒸気通路内のドレンを抽出
し、蒸気とドレンとを分離する蒸気タービンの湿分分離
装置において、上記外周壁に上記静翼の外周側端部が支
持され、この静翼の背側と上記外周壁との間のコーナ部
にドレンガイド溝を設け、このドレンガイド溝を静翼外
周部側端部における軸方向翼弦長の中間位置から静翼後
縁部より下流側まで延長させたものである。
【0018】
【作用】上記の構成を有する本発明に係る蒸気タービン
の湿分分離装置において、外周壁のドレンは静翼流路内
の二次流れにより静翼背側に向かって流れる。静翼腹側
に衝突して集積したドレンも二次流れにより外周壁に流
れ込み、引き続き静翼背側に向かって流れる。これらの
ドレンは静翼背側と外周壁のコーナ部に設けられたドレ
ンガイド溝で塞き止められ、このガイド溝に沿って静翼
の後縁方向に導かれる。したがって、ドレンは静翼背側
に流れ込まないので、静翼後縁から噴出する水滴の量が
激減し、動翼の浸食を低減させることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0020】図1〜図3は本発明に係る蒸気タービンの
湿分分離装置の第1実施例を示す。なお、従来の構成と
同一または対応する部分には図10と同一の符号を用い
て説明する。
【0021】図1〜図3に示すように、蒸気流路の外周
壁1を構成する静翼外輪2と流路内周壁を構成する静翼
内輪3との間には静翼4が溶接や鋳込みなどにより接合
固定されている。
【0022】また、ロータ5には動翼6が取り付けら
れ、この動翼6の最終段より上流側に位置し蒸気の一部
が凝縮している段落には、ドレンが特に集中する外周壁
1面にドレン捕獲装置7,8が開口形成されている。
【0023】これらのドレン捕獲装置7,8は、開口表
面より圧力が低くドレンを放出できる復水器(図示せ
ず)などの低圧部に直接または間接的に連通している。
したがって、ドレン捕獲装置7,8を横切ろうとするド
レンはドレン捕獲装置7,8によって吸い込まれ、流路
外部に排出される。
【0024】ところで、静翼背側面14と外周壁1との
間のコーナ部(隅角部)の外周壁1側には、コーナ部に
沿ってドレンガイド溝9が設けられており、このドレン
ガイド溝9は図1に示すように静翼外周部側端部におけ
る軸方向翼弦長Cxの1/2の中間位置から下流側に延
び、静翼後縁部より少なくとも5mm以上の下流まで達
している。
【0025】ドレンガイド溝9の底部には、静翼外輪中
空部11と連通するドレン吸い込みスリット10が形成
されている。静翼外輪中空部11は図示しない復水器な
どの低圧部と連通しており、吸い込んだドレンを復水器
に排出できるようになっている。
【0026】静翼背側面14の外周壁1の近傍には、図
3に示すように外周壁1に沿って庇状のドレン塞き止め
突出部12が一体的に設けられている。そして、本実施
例では中空構造の静翼を使用した例を示しているので、
静翼腹側面13と静翼背側面14との間には、静翼中空
部15が形成されている。
【0027】次に、上記の構成からなる本実施例の作用
について説明する。
【0028】湿り蒸気が流れる蒸気タービンの流路にお
いて、蒸気が膨張して発生した微小水滴は、静翼4と動
翼6に衝突しながら集合して大きな水滴になっていく。
静翼4の上流段の動翼に衝突した水滴は、動翼に振り切
られて外周壁1に衝突して外周壁1表面上のドレンの流
れとなる。
【0029】この内、ドレン捕獲装置7より上流側で衝
突した水分は、ほとんどがドレン捕獲装置7により除去
されるが、これより下流側で衝突した水分はここでは除
去されず静翼4の外周部分を流れる。
【0030】一方、静翼4の流路内に位置する外周壁1
の表面には、静翼腹側面13と静翼背側面14との圧力
差に起因する二次流れが存在し、外周表面上のドレンは
二次流れに引きずられて静翼腹側面13側から静翼背側
面14側に流れる。
【0031】このように、静翼腹側面13に衝突集合し
たドレンの内、外周寄りのドレンは二次流れにより外周
壁1に流れ込み、外周壁1を横切って静翼背側面14に
流入する。図2にこれらのドレンの流れFdを示し、静
翼4の前縁周辺には馬蹄形の渦が発生するので、ドレン
はこの部分で静翼背側面14に流入することはない。
【0032】モデル試験によると、静翼外周側端部の軸
方向翼弦長Cxの1/2より下流側において背側に流入
するので、ドレンガイド溝9、ドレン吸い込みスリット
10およびドレン塞き止め突出部12は1/2Cx(中
間位置)より下流側に設けると効果的である。
【0033】ドレンはこの位置でドレンガイド溝9およ
びドレン塞き止め突出部12で塞き止められて、ドレン
ガイド溝9の中を下流側に向かって流れる。ドレン塞き
止め突出部12の作用は、直接的にはドレンの流れを塞
き止めて流れの方向を後縁方向に向けることであるが、
コーナ部の二次流れを妨げるように作用するので、ドレ
ンを静翼背側面14に引き込もうとする蒸気の二次流れ
による駆動力を弱める働きもする。
【0034】ドレンガイド溝9に集められたドレンは、
その中を流れる内にドレン吸い込みスリット10を通っ
て静翼外輪中空部11側に排出される。ドレン吸い込み
スリット10はドレンガイド溝9の底部に開口している
ので、図3に示すように開口部はドレンでシールされ、
流路内の蒸気の流出は十分少なく抑えられる。
【0035】一般的に、静翼後縁の圧力分布は外周側に
向かって高くなる。したがって、後縁の近傍でドレンガ
イド溝9の中のドレンの水位が高いと、後縁を伝わって
ドレンが吸い出され、この吸い出されたドレンは後縁の
途中から動翼6に向かって噴出することになる。
【0036】このような現象を防止するために、ドレン
ガイド溝9は静翼後縁部から下流側に延長して設けてお
く。これにより、後縁の近傍で溝の中のドレンの流速を
増し水位を下げることができるので、ドレンが後縁に沿
って吸い出されることを防止することができる。
【0037】モデル試験によれば、ドレンガイド溝9を
静翼後縁部より、最低でも5mm以上下流側に延長する
ことにより、後縁部においてドレンガイド溝9の中のド
レンが吸い出されるのを防止することができる。
【0038】このように本実施例によれば、蒸気流路の
外周壁1の内、静翼背側面14と、これに隣接する静翼
腹側面13で挟まれた部分の外周壁1表面を流れるドレ
ンが二次流れによって静翼背側面14に流入するのを防
ぎ、外周面を流れるドレンのほとんどを捕獲することが
できる。
【0039】したがって、静翼背側面14を経て後縁か
ら噴出して下流の動翼6にエロージョンを引き起こすド
レンの量を十分減少させることができる。その結果、ド
レンによる動翼6の浸食を低減し、動翼6の信頼性を向
上させるとともに、ドレン衝突によるタービンの性能低
下を低減し効率を向上させることができる。
【0040】また、本実施例によれば、ドレン吸い込み
スリット10から蒸気がほとんど流出しないので、ドレ
ン除去によるタービンの性能の低下を引き起こすことが
なくなる。
【0041】なお、本実施例ではドレン吸い込みスリッ
ト10の替わりにドレン吸い込み孔を設けてもほぼ同等
の効果を得ることができる。また、静翼の腹側および背
側の表面にドレン吸い込みスリット10を設けるという
公知の技術を本実施例と組み合わせると、動翼の浸食を
ほぼ完全に防止できて非常に有効である。
【0042】図4は本発明に係る蒸気タービンの湿分分
離装置の第2実施例を示す。なお、前記第1実施例と同
一の部分には同一の符号を付して説明する。
【0043】図4において、外周壁1には前記第1実施
例のような溝、ドレン吸い込みスリット10が設けられ
ていない。静翼背側面14の外周壁1の近傍にドレン塞
き止め突出部12を一体に形成し、この突出部12と外
周壁1との間にドレンガイド溝9aが形成されている。
【0044】ドレン塞き止め突出部12は、静翼外周側
端部の軸方向翼弦長Cxの1/2の中間位置から静翼後
縁位置まで設けている。張り出し長さLはコーナ部の二
次流れを妨げるのに十分な長さが必要である反面、過度
に長いと静翼4の流れの損失の原因になるので、実験に
より最適値を求める必要がある。
【0045】モデル試験によると、張り出し長さLは静
翼スロート長さの3%〜20%の間に最適値があり、こ
の範囲の長さに設定すると、損失が生じないばかりでな
く、二次流れ損失が低減されるので、何も設けない場合
と比較して流体効率は若干向上する。
【0046】ドレン塞き止め突出部12の高さHは、張
り出し長さLと等しいかそれより低くなるように設定さ
れている。また、高さHは湿り度の低い段階では小さく
設定すると、ドレンガイド溝9aの中に主流の二次流れ
が及ばず、効果的にドレンを排除できる。
【0047】次に、上記の構成からなる本実施例の作用
について説明する。
【0048】ドレン塞き止め突出部12がコーナ部の二
次流れを妨げるので、静翼背側面14に向かって二次流
れに押し流されてきた外周壁1の表面上のドレンは、そ
の流れを塞き止められ、ドレンガイド溝9aに沿って静
翼後縁に向かって流れていく。
【0049】そして、後縁に達したドレンの一部は、主
流中に噴出するが、静翼出口の周方向速度成分は一般に
非常に大きいので、外周壁1のすぐ近傍から噴出した水
滴は直ちに遠心力により外周壁1に再突入し、他の大部
分のドレンと合流する。静翼4を出た外周壁1面上のド
レンは図1に示すドレン捕獲装置8などで容易に除去す
ることができるので、もはや動翼6の浸食の原因になる
ことはない。
【0050】上記のように、後縁に達したドレンの一部
は、後縁に沿って吸引され主流中に流出しようとする
が、ドレン塞き止め突出部12の高さHを後縁に近くな
るに従って零に近づくように設定すると、後縁に近づく
につれてドレンを背側面から遠くに押しやるので、この
現象を防止し、主流中にドレンが飛び出すのを防ぐこと
ができる。
【0051】このように本実施例によっても、静翼4の
外周壁面上のドレンを主流中に噴出することを防止で
き、動翼6の浸食とドレンの動翼6への衝突によるター
ビン効率の低下を低減させることができる。
【0052】また、本実施例では外周壁1に溝を形成し
ないので、構造上および強度上の信頼性が向上するとと
もに、ドレン吸い込みスリットも設けていないので、蒸
気の流出が全くなく、タービン効率の低下を引き起こす
可能性が全くなくなる。さらに、静翼外輪中空部と復水
器への連通管が不要となり、タービンの構造を簡略化で
きる。
【0053】なお、本実施例において用いたドレン塞き
止め突出部12は、静翼部材と一体に形成したものであ
るが、静翼と別の部材のドレン塞き止め板またはフィン
を静翼背側面に溶接、嵌め込み、かしめなどにより取り
付けても同等の効果を得ることができる。
【0054】図5は本発明に係る蒸気タービンの湿分分
離装置の第3実施例を示す。なお、前記第1実施例と同
一の部分には同一の符号を付して説明する。
【0055】図5において、本実施例では静翼背側面1
4の外周側端部にドレンガイド溝9bを設けている。ま
た、本実施例では図4の実施例で示したドレン塞き止め
突出部が形成されていないので、外周壁1面上のドレン
を静翼背側面14に押し流す駆動力である二次流れを低
減させる作用はさほどないものの、例えば図5に示すよ
うにドレンガイド溝9bにオーバーハング(張り出し)
部を設けると、ドレン塞き止め効果が高まり、十分な浸
食防止効果が実現可能である。
【0056】したがって、本実施例によれば、比較的簡
単な構造で有害ドレンの除去が可能である。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る蒸気
タービンの湿分分離装置においては、静翼の背側と外周
壁との間のコーナ部にドレンガイド溝を設け、このドレ
ンガイド溝を静翼外周部側端部における軸方向翼弦長の
中間位置から静翼後縁部より下流側まで延長しているこ
とにより、外周壁面上のドレンを静翼背側に押し流す駆
動力である二次流れからドレンの流れを確実に分離でき
ることとなり、外周壁を流れるドレンが静翼内の二次流
れによって静翼背側に流れ込むのを防止し、動翼の浸食
を十分低減させることができる。
【0058】また、本発明によれば、ドレンの排除に伴
う付加的な損失が生じることなく、ドレンが動翼に衝突
することによって生ずる湿り蒸気損失を低減できるの
で、タービン効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明に係る蒸気タービンの湿分分離装置
の第1実施例を示す断面図。
【図2】図1におけるA方向拡大矢視図。
【図3】図1におけるB−B線断面図。
【図4】第1の発明における第2実施例を示す部分断面
図。
【図5】第1の発明における第3実施例を示す部分断面
図。
【図6】従来の蒸気タービンの湿分分離装置を示す断面
図。
【符号の説明】 1 外周壁 2 静翼外輪 3 静翼内輪 4 静翼 5 ロータ 6 動翼 7 ドレン捕獲装置 8 ドレン捕獲装置 9,9a,9b ドレンガイド溝 10 ドレン吸い込みスリット 11 静翼外輪中空部 12 ドレン塞き止め突出部 13 静翼腹側面 14 静翼背側面 15 静翼中空部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−246205(JP,A) 特開 昭61−265307(JP,A) 特開 昭62−174503(JP,A) 特開 昭63−117104(JP,A) 特開 平4−140401(JP,A) 実開 平4−129803(JP,U) 米国特許3301529(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01D 9/02 103 F01D 25/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静翼の蒸気通路の外周壁面に復水器など
    の低圧側と連通するドレン抽出孔を設けて蒸気通路内の
    ドレンを抽出し、蒸気とドレンとを分離する蒸気タービ
    ンの湿分分離装置において、上記外周壁に上記静翼の外
    周側端部が支持され、この静翼の背側と上記外周壁との
    間のコーナ部にドレンガイド溝を設け、このドレンガイ
    ド溝を静翼外周部側端部における軸方向翼弦長の中間位
    置から静翼後縁部より下流側まで延長したことを特徴と
    する蒸気タービンの湿分分離装置。
JP04268632A 1992-10-07 1992-10-07 蒸気タービンの湿分分離装置 Expired - Lifetime JP3093479B2 (ja)

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