JP2002097902A - 向上した水分除去効率の水分除去ポケット - Google Patents

向上した水分除去効率の水分除去ポケット

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JP2002097902A
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Nicholas Joseph Mollo
ニコラス・ジョセフ・モロー
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    • F01DNON-POSITIVE DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, e.g. STEAM TURBINES
    • F01D25/00Component parts, details, or accessories, not provided for in, or of interest apart from, other groups
    • F01D25/32Collecting of condensation water; Drainage ; Removing solid particles

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 向上した水分除去効率を得るための改良され
た水分除去ポケット。 【解決手段】 バケットカバーを覆う水分除去スロット
の軸方向拡大部分を含む改良された水分除去ポケット構
成が記載される。ポケットは、上流側樋セグメントを省
略して所望のスロット拡大部分を得ることができる。本
発明の改良された水分除去ポケット構成は、ノズル外側
側壁に沿って膜状になって移動し、バケットカバー上方
の漏れ噴流に同伴される水分が、ポケットに進入するよ
うにして水分除去効率を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸気タービンに関
し、より具体的には、向上した水分除去効率を得るため
の改良された水分除去ポケットに関する。
【0002】
【従来の技術】蒸気タービンは、蒸気を復水させて質量
流量のかなりの部分が液状水分の形態になるような圧力
及び温度にある湿潤領域で作動することが多い。水蒸気
中に液状水分が存在することで、水滴を蒸気速度に加速
することに関連する熱力学的損失を生じることになる。
熱効率を低下させることに加えて、水分含有量が、後段
のバケットの水衝撃腐食の増大をもたらす可能性があ
る。
【0003】水分除去ポケットは、バケット後縁表面に
より遠心分離された水滴を集めることによって、流路か
ら水を取り出すのに一般的に用いられる。この水分を除
去するためのより最近の解決策は、バケット(又はブレ
ード)の前縁に溝をつけて水分を捕捉し、回転するター
ビンロータが発生する遠心力を用いて水分を固定水分捕
集デバイスあるいはポケットに追いやるものである。し
かしながら、かかる水分除去ポケットの捕集効率は、か
なり低く、一般に10%から20%程度である。従来技
術は、蒸気タービンの水分を含んだ動力蒸気流路から水
分を除去するようにした非常に多くの構成を含む。これ
ら構成の多くは、多数のスロット、ポケット、そらせ
板、セグメントに分けられたカバー、側壁スクープ等の
様々な組合せを含んでいた。しかしながら、前述の10
〜20%の効率よりも高い効率が得られる水分除去デバ
イスに対する要求はいまだに残っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】水分除去ポケット構成
及び配置が、本発明の実施形態として提案され、水分除
去効率の著しい向上をもたらす。本発明の水分除去デバ
イスは、容易に製造でき、かつ水蒸気段階の流れを妨害
するような構成部品を全く含まない。以下に述べるよう
に、本発明は、妨害が少なくかつ生産性要求を満たすよ
うな方法で現行の設計を改善することを提案する。
【0005】
【課題を解決するための手段】より具体的には、本発明
は、中に水分を流入させるためのスロットを有し、スロ
ットのかなりの部分がそれぞれのバケットカバーに軸方
向で重なっている水分除去ポケットを備えることで実現
される。このかなりの重なりにより、ノズル外側側壁に
沿って膜状になって移動し、バケットカバー上方の漏れ
噴流に同伴される水分が、ポケットに進入するようにな
る。このかなりの重なりは、従来の水分除去ポケットの
上流側樋セグメントを排除することにより得られ、その
結果、軸方向の空間の制約を満たしながら、この重なり
を達成することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の他の目的及び利点ととも
に、このことは、添付の図面に関連してなされる本発明
の現時点で好ましい例示的な実施形態の以下のより詳細
な説明を慎重に検討することにより、完全に理解され、
また評価されるであろう。
【0007】本発明を、標準構成及び本発明の実施形態
としてのその例示的な改良形態を参照して、以下詳細に
説明する。
【0008】タービン段構成部品の標準構成を、図1に
概略的な軸方向断面で示す。図示するように、その段
は、ノズル列10、外側側壁12、バケット先端漏れシ
ール14、バケットカバー18を備えるホイール20上
に支持されたバケット列16、及び水分除去ポケット2
2を含む。この実施例では、水分除去ポケット22は、
その中へ水分を通すためのスロット24、上流側樋2
6、及び下流側樋28を有する。この標準構成において
は、バケット16の後縁30は、一般的にスロット24
の中心線と半径方向に位置合わせされる。その結果、バ
ケット先端において、スロットの上流側部分とバケット
カバー18の軸方向の重なりがほとんどない。この組立
体では、水分除去ポケット22は、バケット後縁表面に
より遠心分離された水滴を集めることによって、水蒸気
流から水分を取り出すように配置され、従って、スロッ
ト24はバケット後縁30と位置合わせされる。しかし
ながら、水分はまた、ノズル外側側壁に沿って膜状にな
って移動する。この水分は、バケットカバー18上方ま
たは半径方向外方の漏れ噴流に同伴される可能性があ
る。この水分は、図1に示される従来の水分除去ポケッ
ト22では、今まで効果的に除去されなかった。
【0009】本発明は、水分捕集スロットとバケットカ
バーとのかなりの重なりを設ける、図1に示す水分除去
構成の改良形態で実現される。より具体的には、図2に
示すように、本発明は、水分捕集スロット124のかな
りの部分がバケットカバー118に軸方向で重なる構成
を提供する。図示する実施形態においては、スロット下
流側表面134は、図1の従来の構成のスロット24の
下流側表面34の配置にほぼ対応するように配置され
る。しかしながら、スロットの上流部分、特にスロット
の上流側表面132は、本発明の現時点で好ましい実施
形態においては、従来の構成におけるよりも下流側表面
134からより間隔を置いている。より具体的には、図
示した実施形態においては、スロット124の軸方向寸
法は、その表面32及び34の間の距離により定められ
る従来のスロットの軸方向寸法に比して少なくとも約3
0%から約100%まで増大するので、スロット及びバ
ケットカバーにかなりの重なりがあるようになる。
【0010】図2に示す実施形態において、スロット1
24を拡大しバケットカバー118との重なりを増すた
めに、図1の組立体の水分除去ポケット24の上流側樋
26は排除され、その結果、水分除去ポケット122の
上流側壁面132,144は、図2に示すように、実質
的に半径方向平面で形成される。図2に示す実施形態に
おいて、スロット124は、バケットカバー118(こ
こではバケット先端とも呼ばれる)と、バケットカバー
の軸方向長さの少なくとも約25%から約75%まで、
より好ましくはそのカバーの軸方向長さの約50%重な
る。さらに、図2の現時点で好ましい実施形態において
は、スロット124の軸方向長さの少なくとも約50%
がバケットカバー118と重なる。さらに、図示した実
施形態において、スロット壁面132,134は、外側
側壁112により形成される流路中の作動流体の軸方向
の流れ方向Aを横切る、実質的に半径方向の平面内に、
延びることがわかる。従って、スロット124の軸方向
寸法は、本発明の好ましい実施形態においては、半径方
向内方の入口端136からスロット124及びスロット
124の半径方向外方の樋連絡端138までほぼ一定で
ある。
【0011】図示した実施形態において、水分除去ポケ
ット122のチャンバー140は、半径方向外側壁面1
42、半径方向外側壁面をほぼ直角に横切る上流側軸方
向壁面144、及び半径方向外側壁面142をほぼ直角
に横切る下流側軸方向壁面146を含み、かつバケット
列の円周方向に少なくとも部分的に延びる。上述のよう
に、従来の構成の上流側樋セグメントは、軸方向に間隔
を置くという制約を満たすため、必要に応じて省略され
る。従って、図示した実施形態において、スロット12
4の上流側壁面132は、水分除去ポケット122のチ
ャンバー140の上流側軸方向壁面144とほぼ隣接
し、かつ同じ平面内にある。他の面としては、スロット
124を軸方向上流側に広げることにより、外側側壁に
沿って膜状になって移動し、またバケットカバー118
上方の漏れ噴流に同伴される可能性がある水分が、ポケ
ット122に進入するようにされており、それによって
水分除去の効率を向上させる。図示した実施形態におい
て、従来の構造と同様に、水分除去ポケット122は、
スロット124の下流側壁面134及びポケットのチャ
ンバー140の下流側半径方向壁面146の中間に形成
される下流側樋溝128をさらに備える。
【0012】図1に示す形式の標準構成と図2に示す現
時点で好ましい構成との間の水分除去効率(MRE)の
比較をするテストを行った。テストの結果を、図3にグ
ラフの形態で示す。テスト1及び1Aは、図1の標準構
成に関して行った。テスト2B及び2Cは、全て図2の
構成に関して行った。図示するように、標準構成に比し
て好ましい構成のMREの増大は、およそ40%であっ
た。このことにより、ノズル外側側壁に沿って膜状にな
って移動する水分は、バケットカバー上方の漏れ噴流に
同伴されて従来の構成の水分除去効率を制限することに
なるが、バケットカバーに対してかなりの軸方向の重な
りを持つスロットを有するポケットは、そうしたさもな
ければ同伴される水分がポケットに進入するようになる
ことにより、水分除去効率を向上させるという本願発明
者の仮説が立証される。
【0013】本発明を、現在最も実用的でかつ好ましい
実施形態であると考えられるものに関連して説明してき
たが、本発明は、開示した実施形態に限定されるべきで
はなく、逆に、特許請求の範囲の技術思想及び技術的範
囲内に含まれる様々な改良形態及び均等構成を保護しよ
うとするものであることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の水分除去ポケットを示すタービンの1
部の概略軸方向断面図。
【図2】 本発明の実施形態として改良された水分除去
ポケットを示すタービンの1部の軸方向断面図。
【図3】 本発明の実施形態の構造が示した向上した効
率を図示する水分除去効率対ホイール速度のグラフ。
【符号の説明】
10 ノズル列 12 外側側壁 14 バケット先端漏れシール 16 バケット列 18 バケットカバー 20 ホイール 22 水分除去ポケット 24 スロット 26 上流側樋 28 下流側樋 30 バケット後縁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ニコラス・ジョセフ・モロー アメリカ合衆国、ニューヨーク州、クリフ トン・パーク、ヴェルベック・レーン、 303番 (72)発明者 アラン・ドン・マッダス アメリカ合衆国、ニューヨーク州、レクス フォード、リバービュー・ロード、339番 Fターム(参考) 3G002 GA16 GB04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータと、 前縁、後縁、及び半径方向外方先端118を有し、前記
    ロータにより支持される半径方向に延びるバケット11
    6と、 前記バケット116の半径方向外方に、かつ前記ロータ
    にほぼ同軸に配置され、作動流体流路を形成する外側側
    壁112と、 前記外側側壁112中に形成された水分除去ポケット1
    22と、を含み、 前記水分除去ポケットは、水分を受け入れるためのチャ
    ンバー140、及び前記チャンバーを前記作動流体流路
    に連通し、水分が前記流路から前記水分除去ポケットの
    前記チャンバー中へ半径方向に流れるのを可能にするた
    めのスロット124を備え、前記スロットは、軸方向上
    流側壁面132及び軸方向下流側壁面134を備えてお
    り、前記軸方向下流側壁面は、前記バケットの前記後縁
    の軸方向下流で前記流路に開口し、また前記スロットの
    前記軸方向上流側壁面は、前記バケットから半径方向外
    方で前記流路に開口し、それによって前記スロットは、
    前記バケットの前記半径方向外方先端118に実質的に
    重なる、ことを特徴とする軸流蒸気タービン。
  2. 【請求項2】 前記スロット124の前記下流側壁面1
    34は、前記ロータの軸線を横切るほぼ半径方向の平面
    に形成されることを特徴とする請求項1に記載の軸流蒸
    気タービン。
  3. 【請求項3】 前記スロット124の前記上流側壁面1
    32は、前記ロータの前記軸線を横切るほぼ半径方向の
    平面に形成されることを特徴とする請求項1に記載の軸
    流蒸気タービン。
  4. 【請求項4】 前記水分除去ポケットは、前記スロット
    の前記下流側壁面134及び前記チャンバーの下流側半
    径方向壁面146の中間に形成される下流側樋溝128
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の軸流
    蒸気タービン。
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