JP3090088B2 - クリーンルームのファンフィルタユニット - Google Patents

クリーンルームのファンフィルタユニット

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JP3090088B2
JP3090088B2 JP09131285A JP13128597A JP3090088B2 JP 3090088 B2 JP3090088 B2 JP 3090088B2 JP 09131285 A JP09131285 A JP 09131285A JP 13128597 A JP13128597 A JP 13128597A JP 3090088 B2 JP3090088 B2 JP 3090088B2
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    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F3/00Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems
    • F24F3/12Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling
    • F24F3/16Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling by purification, e.g. by filtering; by sterilisation; by ozonisation
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  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体製造分野
などに適用する垂直層流型クリーンルームの天井側に配
備し、清浄エアをクリーンルームの室内に向けてダウン
フローさせるように送気するファンフィルタユニットに
関する。
【0002】
【従来の技術】頭記の垂直層流型クリーンルームとし
て、室内の天井側に除塵用フィルタを組み込んだファン
フィルタユニットを配置するとともに、床面をフリーア
クセスフロアで構築し、空調ユニットからサプライエア
ダクトを通じて送気されてきた外気,およびクリーンル
ームの循環エアを前記ファンフィルタユニットに組み込
んだ除塵用の高性能フィルタ(HEPAフィルタ,UL
PAフィルタなど)で除塵,清浄化した上でクリーンル
ームの室内に向けてダウンフローするようにした構成が
周知である。
【0003】一方、室内に半導体製造ラインを構築した
クリーンルームでは、半導体製造プロセス工程に配した
ケミカルステーションなどで使用するフッ酸,塩酸など
の各種薬品のガス(ケミカルステーションなどで発生す
る薬品ガスは排気ラインを通じて、無害化処理した上で
大気中に放出しているが、微量のガスがクリーンルーム
の室内に漏れ出る)、クリーンルームの構築建材から発
生する有機ガス、外気から取り込んだエアに含まれてい
る窒素酸化物(NOx),硫黄酸化物(SOx)、高性
能フィルタを構成するガス繊維がフッ化水素ガスにより
腐食されて発生する酸化ボロンの極微粒子などを含む各
種の有害ガス、および作業員の人体から発散するアンモ
ニアガスなどがクリーンルームのエア中に混在してお
り、これら有害ガス(ケミカル・コンタミネーション)
が循環エアとともにクリーンルームの室内に送風される
と、ガスの性状によってはクリーンルーム室内の作業員
の人体が被害を受けるのみならず、プロセス工程によっ
ては半導体の膜質を劣化させるような悪影響を与える。
【0004】このことから、クリーンルームでは、高性
能な除塵と併せてクリーンルームの室内に送気する循環
エアから前記した各種の有害ガスを除去するエア清浄技
術の確立が重要テーマとしてクローズアップされてお
り、その有害ガス除去手段として活性炭などを吸収剤と
するガス吸着フィルタ、さらには前記フィルタに助剤と
して金属塩化物,金属酸化物を添加して対象ガスを選択
的に除去するガス吸着フィルタを採用してクリーンルー
ムのエア換気系に配備し、クリーンルームのエア循環中
に有害ガスを吸着除去するようにしたものが一部のクリ
ーンルームに採用されており、一例として格子構造状活
性炭のガス吸着フィルタ,および該ガス吸着フィルタを
エア換気系に組み込んだクリーンルームが特公平7−9
6938号公報で公知である。
【0005】図4(a),(b) は前記公報に開示されている
クリーンルーム換気系の略示構成図である。図4(a) に
おいて、1はクリーンルーム、1aはクリーンルーム1
のフリーアクセスフロア、2はクリーンルーム1の床面
上に据付けた例えば半導体の生産設備、3はクリーンル
ームの天井側に敷き詰めて配置した除塵用フィルタ(H
EPAフィルタ,ないしULPAフィルタ)、4は室外
に設置した空調ユニット、5はエア循環用の送風ユニッ
ト、6はガス吸着フィルタであり、該ガス吸着フィルタ
6をクリーンルーム1の床面下から引出して空調ユニッ
ト4,送風ユニット5に通じる換気ダクトにそれぞれ介
装し、クリーンルーム全体でエアを循環送風する換気の
過程でエア中の有害ガスをガス吸着フィルタ6で吸着除
去するようにしている。
【0006】また、図4(b) の構成では、クリーンルー
ム1の天井側に並べて配置した多数台のファンフィルタ
ユニット7に対し、図5(a) に詳細構造を示すように、
各ユニット7ごとに送風ファン7a,除塵用フィルタ7
bを組み込んだユニットケース7cの側壁面に開口した
エア吸込口7dにガス吸着フィルタ6を組み込んでい
る。
【0007】一方、ファンフィルタユニット7として、
図5(b) で示すように、ユニットケース7cの上面側
に、送風ファン7aのエア吸込口7dを覆うようにガス
吸着フィルタ6を装着した構成のものも知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記したフ
ァンフィルタユニットの従来構成では、クリーンルーム
の清浄作業エリアからの有害ガスの除去性,およびファ
ンフィルタユニットの配置,メンテナンスに関して次記
のような問題点が残る。すなわち、 (1) 図4(a) に示すセントラル型のクリーンルームにお
いて、クリーンルーム1の室内を複数の清浄作業エリア
A,B,Cに間仕切りした上で各清浄作業エリアごとに
異なるプロセス作業を行う場合には、そのプロセス作業
で使用する薬品などの種類によって性状の異なる有害ガ
スが発生する。これに対して、ガス吸着フィルタ6は各
清浄作業エリアA,B,Cに対して共通な換気通路に集
中して設置されているため、ガス吸着フィルタの種類
(アルカリ性ガス除去用,酸化ガス除去用,あるいは有
機ガス除去用など)を、各清浄作業エリアごとに発生す
る有害ガスに合わせる、あるいはエア中からその清浄作
業エリアで行うプロセスに有害なガスを除去するように
選択的に使い分けることができない。
【0009】(2) 一方、図4(b) ,図5(a) に示す分散
型のクリーンルームでは、ガス吸着フィルタ6を各ファ
ンフィルタユニット7ごとに、そのユニットケース7c
の側面に開口したエア吸込口7dに組み込んでいる。こ
のために、クリーンルーム1の天井側に多数台のファン
フィルタユニット7を並べて据付ける場合に、隣接する
ユニット7の間を離間してユニット相互間にエア吸込み
スペース,ガス吸着フィルタ6のメンテナンス用スペー
スを確保する必要があり、このためにファンフィルタユ
ニット7の配置が制約されて増設などが困難である。
【0010】(3) また、図5(b) に示すファンフィルタ
ユニット7の構成は、ユニットのエア吸込口7dがユニ
ットケース7cの上面側に開口しているので前項(2) の
ようなユニットを設置する上でのスペース制約が生じな
い反面、クリーンルームの稼働中にファンフィルタユニ
ット7に組み込んだ送風ファン7aを点検する場合に
は、ユニットケース7cの上面を覆っているガス吸着フ
ィルタ6を取り外す必要があって作業に手間がかかる。
【0011】(4) さらに、図5(b) の構成では、ファン
フィルタユニット7をクリーンルーム1の天井側に据付
けたままの状態でメンテナンス作業を行う場合に、ユニ
ットの上面側に敷設したガス吸着フィルタ6が障害物と
なって作業員がユニットケース7cの上を自由に渡り歩
いて移動することができない。そのために、クリーンル
ームの天井側にメンテナンス作業用の専用通路を設ける
必要があって設備費が嵩む。
【0012】この発明は上記の点に鑑みなされたもので
あり、クリーンルームの天井側に配置したファンフィル
タユニットを対象に、そのメンテナンス性の改善を図る
とともに、クリーンルーム内に区画した清浄作業エリア
のレイアウト変更,増設にもフレキシブルに対応でき、
かつ各清浄作業エリアごとに有害ガスを選択的に除去で
きるようしたファンフィルタユニットを提供することを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の第一発明によれば、垂直層流型クリーン
ルームの天井側に配置し、清浄エアを室内に向けてダウ
ンフローさせるクリーンルームのファンフィルタユニッ
トであり、送風ファンを内蔵したユニットケースの下面
に除塵用の高性能フィルタを備えたものにおいて、各ユ
ニットごとに、エア中の有害ガスを除去するマット状の
ガス吸着フィルタを、除塵用フィルタの上面側に並べて
ユニットケース内に組み込んだクリーンルームのファン
フィルタユニットであって、ユニットケースの上面に、
送風ファンのエア吸込口,およびガス吸着フィルタを出
し入れするためのカバー付き点検口を開口し、かつガス
吸着フィルタを左右に振り分けて敷設するとともに、ユ
ニットケースの上面にはエア吸込口を挟んでその左右両
側に各フィルタに対応するフィルタ点検口を開口したこ
ととする。ここで各ファンフィルタユニットに組み込む
ガス吸着フィルタを、そのユニット下の清浄作業エリア
で行うプロセスに有害なガスの性状に合わせて、アルカ
リ性ガス除去用,酸性ガス除去用,有機系ガス除去用の
各種フィルタから選択して採用することが好適である。
かかる構成により、ファンフィルタユニットに組み込ん
だ送風ファンを点検する際には、ガス吸着フィルタをユ
ニットケース内に敷設したままで作業を行うことがで
き、しかもユニットケースの上面側には障害物が無いの
で、作業員はファンフィルタユニットのユニットケース
の上を自由に渡り歩いて移動することができる。さら
に、吸音機能を有するガス吸着フィルタを送風ファンの
下面側に敷設したことで、ユニットケースの開放面を通
してクリーンルームの室内に伝搬するファンの騒音(風
切り音)を減衰させることができ、これによりファンフ
ィルタユニットの低騒音化が図れる。その他、クリーン
ルームのエア清浄度の向上、室内に据え付けた生産設備
の配置変更などに伴うファンフィルタユニットの増設,
移動にも柔軟に対応できる。さらに、ガス吸着フィルタ
を点検,交換する場合でも、送風ファンをユニットケー
スに組み込んだままで、その上面に開口する点検口を通
じてガス吸着フィルタを出し入れすることができる。さ
らに、本発明の第二発明によれば、垂直層流型クリーン
ルームの天井側に配置し、清浄エアを室内に向けてダウ
ンフローさせるクリーンルームのファンフィルタユニッ
トであり、送風ファンを内蔵したユニットケースの下面
に除塵用の高性能フィルタを備えたものにおいて、クリ
ーンルーム内に間仕切りした特定の清浄作業エリアに対
応するファンフィルタユニットの集合体を包囲して、そ
の上面側に共通プレナムチャンバーを配置するととも
に、該プレナムチャンバーに開口した循環エア取入口に
その清浄作業エリアに有害なガスを除去するガス吸着フ
ィルタを設けたこととする。ここで、プレナムチャンバ
ーに組み込むガス吸着フィルタを、特定の清浄作業エリ
アで行うプロセスに有害なガスの性状に合わせて、アル
カリ性ガス除去用,酸性ガス除去用,有機系ガス除去用
の各種フィルタから選択して採用することが好ましい。
【0014】かかる構成により、ファンフィルタユニッ
トに組み込んだ送風ファンを点検する際には、ガス吸着
フィルタをユニットケース内に敷設したままで作業を行
うことができ、しかもユニットケースの上面側には障害
物がないので、作業員はファンフィルタユニットのユニ
ットケースの上を自由に渡り歩いて移動することができ
る。さらに、吸音機能を有するガス吸着フィルタを送風
ファンの下面側に敷設したことで、ユニットケースの開
放面を通してクリーンルームの室内に伝搬するファンの
騒音(風切り音)を減衰させることができ、これにより
ファンフィルタユニットの低騒音化が図れる。そのほ
か、クリーンルームのエア清浄度のグレードアョプ、室
内に据付けた生産設備の配置変更などに伴うファンフィ
ルタユニットの増設,移動、並びにクリーンルーム内に
仕切った各清浄作業エリアごとにファンフィルタユニッ
トに組み込んだガス吸着フィルタの種類(ガス吸着特
性)の選択にもフレシキブルに対応できる。
【0015】(2) また、この発明によれば、前記構成に
おいて、ユニットケースの上面に、送風ファンのエア吸
込口,およびガス吸着フィルタを出し入れするためのカ
バー付き点検口を開口する(請求項3)ものとし、具体
的にはガス吸着フィルタを左右に振り分けて敷設すると
ともに、ユニットケースの上面にはエア吸込口を挟んで
その左右両側に各フィルタに対応する点検口を開口する
(請求項4)。
【0016】かかる構成により、ガス吸着フィルタを点
検,交換する場合でも、送風ファンをユニットケース内
に組み込んだままで、その上面に開口する点検口を通じ
てガス吸着フィルタを出し入れすることができる。 (3) さらに、この発明によれば、前記とは別な形態で、
クリーンルーム内に間仕切りした特定な清浄作業エリア
に対応するファンフィルタユニットの集合体を包囲し
て、そのユニット集合体の上面側に共通なプレナムチャ
ンバーを備えるとともに、該プレナムチャンバーに開口
した循環エア取入口にガス吸着フィルタを設け(請求項
5)、ここで前記のプレナムチャンバーに組み込むガス
吸着フィルタを、特定の清浄作業エリアのプロセスに有
害なガスの性状に合わせて、アルカリ性ガス除去用,酸
性ガス除去用,有機系ガス除去用の各種フィルタから選
択して採用する(請求項6)ようにした構成がある。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例の形態を
図面に基づいて説明する。なお、実施例の図中で図4,
図5に対応する同一部材には同じ符号が付してある。 〔実施例1〕図1,図2はこの発明の請求項1〜4に対
応する実施例を示すものである。すなわち、クリーンル
ーム1は間仕切り部材8を介して複数の清浄作業エリア
A,B,Cに区画されており、その天井側には、建屋の
天井壁から吊り金具を介して敷設したレール状支持フレ
ームの上に多数台のファンフィルタユニット7が碁盤目
状に並べて配置されている。なお、9は空調ユニット4
から引出してファンフィルタユニット7の上方に配管し
たサプライエアダクトである。
【0018】ここで、ファンフィルタユニット7は、図
2(a),(b) で示すように、送風ファン7aを内蔵し,下
面側に除塵用フィルタ7b(HEPAフィルタ,または
ULPAフィルタ)を装着した鋼板製(耐食性の高いス
テンレス鋼)になる箱形のユニットケース7cに対し、
除塵用フィルタ7bの上方に並べて送風ファン7aとの
間のスペースにマット状のガス吸着フィルタ6が組み込
まれている。また、ガス吸着フィルタ6は左右に振り分
けてユニットケース7cの中に敷設されており、かつユ
ニットケース7cの上面側には送風ファン7aに通じる
エア吸込口7dを挟んでケースの左右両サイドに前記し
たガス吸着フィルタ6を出入するための点検口7eを開
口し、この点検口7eをカバー7fで覆っている。な
お、7gはユニットケース7cから引出した送風ファン
7aの配線コード、10はファンフィルタユニット7の
据付け用フレーム、11はフレーム10の吊り下げ金具
である。
【0019】一方、前記のガス吸着フィルタ6は、ポリ
ウレタンフォームなどのオープン・ポーラスな素材で作
られた厚さ20mm程度の低圧力損失のマットを担体とし
て、直径約0.5mmの活性炭を分散担持させた構造にな
り、吸着ガスを中和反応により化学的に吸収するよう
に、吸着対象ガスの性状に合わせて例えば燐酸を助剤と
して少量添加したアルカリ性ガス除去用、炭酸カリウム
を添加した酸性ガス除去用,および助剤無添加の有機系
ガス除去用として、仕様の異なる3種類のガス吸着フィ
ルタが用意されている。そして、各ファンフィルタユニ
ット7ごとに組み込むガス吸着フィルタ6は、クリーン
ルーム1の室内に区画した清浄作業エリアA,B,C
(図1参照)ごとに、その清浄作業エリアで行うプロセ
スに有害なガス成分に合わせて、前記仕様から選択した
ガス吸着フィルタを採用するものとする。例えば、外気
中に含まれているNOx,SOxなどがクリーンルーム内
に行うプロセスの生産品にダメージを与えるおそれのあ
る清浄作業エリアでは、酸性ガス除去用のガス吸着フィ
ルタを有機性ガス除去用のガス吸着フィルタと組合せて
使用し、別な清浄作業エリアで例えばアンモニアがダメ
ージの原因となるエリア領域ではアルカリ性ガス除去用
のガス吸着フィルタを有機性ガス除去用のガス吸着フィ
ルタと組合せて採用する。
【0020】かかる構成で、クリーンルームの稼働時に
は、図1の矢印で表すように、空調ユニット4からサプ
ライエアダクト9を経て天井側に吐出し供給されたエア
が各ファンフィルタユニット7を通じて室内にダウンフ
ローし、床面側のフリーアクセスフロア1aを透過して
再び空調ユニット4に還流するように循環送風され、こ
の送風過程で循環エア中に浮遊している塵埃などの微小
粒子が除塵用フィルタ7bで捕集される同時に、循環エ
ア中に含まれている有害ガス(クリーンルーム室内のプ
ロセスで発生した薬品ガス,大気側から取り込んだ外気
中の大気汚染物質など)がガス吸着フィルタ6に吸着さ
れ、これにより有害ガスの汚染なしにクリーンルーム1
の各清浄作業エリアの環境が高度な清浄状態に保持され
る。
【0021】また、ガス吸着フィルタ6の吸着機能はガ
ス吸着の進行に伴って低下することから、定期的にファ
ンフィルタユニット7を点検,交換する必要がある。こ
のメンテナンス作業時には、前記した点検口7eのカバ
ー7fを外した上で、ガス吸着フィルタ6を図示の鎖線
で表すように点検口7eを通じて出し入れする。一方、
送風ファン7aを点検する場合には、ガス吸着フィルタ
6はユニットケース7cに組み込んだまま、エア吸込口
7eのカバーを外すことでユニットケース7cに内蔵し
た送風ファン7aを自由に点検できる。しかも、この場
合に作業者はクリーンルーム1の天井側に吊り下げて配
列したファンフィルタユニット7の鋼板製ユニットケー
ス7bの上面を自由に渡り歩いて点検箇所に移動するこ
とが可能である。
【0022】〔実施例2〕図3は本発明の請求項5,6
に対応する実施例を示すものである。この実施例におい
ては、クリーンルーム1の室内に区画して仕切った清浄
作業エリアA,B,Cのうちの特定の清浄作業エリア、
例えばエリアBの天井側に配置した複数台のファンフィ
ルタユニット7をブロック単位として、そのユニット集
合体の周域を包囲するように循環エアの吸込側にプレナ
ムチャンバー12を構築するとともに、該チャンバー1
2の側面に開口した数カ所のエア取入れ口にガス吸着フ
ィルタ6を着脱可能に装着し、チャンバー内に並ぶ個々
のファンフィルタユニット7にはガス吸着フィルタは設
けない構成とする。なお、清浄作業エリアA,Cについ
ては、その天井側に設置したファンフィルタユニット7
については、先記実施例1でのべたように個々のユニッ
トごとにガス吸着フィルタ6が組み込まれている。
【0023】ここで、プレナムチャンバー12に装備し
たガス吸着フィルタ6は、清浄作業エリアBで行うプロ
セスに有害な対象ガスの性状に合わせて、アルカリ性ガ
ス除去用,酸性ガス除去用,有機系ガス除去用の各種フ
ィルタから選択したものを採用するものとする。かかる
構成で、清浄作業エリアBについて、クリーンルーム1
の稼働中には循環エアがプレナムチャンバー12に取り
込まれた後に、チャンバー内に並ぶ各ファンフィルタユ
ニット7を通じて清浄エアが室内にダウンフローするよ
うに送気される。また、この送気過程で、プレナムチャ
ンバー12に取り込まれる循環エアに混在している特定
な有害ガス(エリアBのプロセス有害なガス)がガス吸
着フィルタ6により集中的に除去される。
【0024】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明第一発明に
よれば、以下の効果を奏する。 1)ファンフィルタユニットに組み込んだ送風ファンを
点検する場合には、ガス吸着フィルタをユニットケース
を取り外さずに作業を進めることができ、しかも作業員
はファンフィルタユニットのユニットケースの上を自由
に渡り歩いて作業が行える。 2)送風ファンの下面側に敷設したガス吸着フィルタが
吸音材として機能し、ユニットケースの開放面を通して
クリーンルームの室内に伝搬するファンの騒音(風切り
音)を減衰させることができ、これによりファンフィル
タユニットの低騒音化が図れる。 3)クリーンルームのエア清浄度の向上、室内に据え付
けた生産設備の配置変更などに伴うファンフィルタユニ
ットの増設,移動にも柔軟に対応できる。 4)ガス吸着フィルタを点検,交換する場合でも、送風
ファンをユニットケース内に組み込んだままで、その上
面に開口する点検口を通じてガス吸着フィルタを出し入
れすることができる。さらに、本発明第二発明によれ
ば、以下の効果を奏する。 5)クリーンルーム内の各清浄作業エリアに対して個別
にガス吸着フィルタの種類を選択できるとともに、各フ
ァンフィルタユニットごとガス吸着フィルタを組み込ん
だ構成と比べて、特定エリアに配したガス吸着フィルタ
の数が少なくて済み、これによりコストパフォーマンス
性が向上する。
【0025】
【0026】
【0027】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に対応するクリーンルームの
全体構成図
【図2】図1におけるファンフィルタユニットの詳細構
造図であり、(a) は縦断面図、(b) は平面図
【図3】本発明の実施例2に対応するクリーンルームの
全体構成図
【図4】従来におけるクリーンルーム換気系の略示構成
図であり、(a),(b) はそれぞれ集中型,分散型の換気系
統図
【図5】クリーンルームの天井側に配置したファンフィ
ルタユニットの従来構成図であり、(a) は図4(b) に採
用したファンフィルタユニットの断面図、(b) は(a) と
異なるファンフィルタユニットの断面図
【符号の説明】
1 クリーンルーム 1a フリーアクセスフロア 4 空調ユニット 6 ガス吸着フィルタ 7 ファンフィルタユニット 7a 送風ファン 7b 除塵用フィルタ 7c ユニットケース 7d ガス吸込口 7e ガス吸着フィルタの点検口 7f 点検口のカバー 12 プレナムチャンバー A,B,C 清浄作業エリア

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】垂直層流型クリーンルームの天井側に配置
    し、清浄エアを室内に向けてダウンフローさせるクリー
    ンルームのファンフィルタユニットであり、送風ファン
    を内蔵したユニットケースの下面に除塵用の高性能フィ
    ルタを備えたものにおいて、各ユニットごとに、エア中
    の有害ガスを除去するマット状のガス吸着フィルタを、
    除塵用フィルタの上面側に並べてユニットケース内に組
    み込んだクリーンルームのファンフィルタユニットであ
    って、 ユニットケースの上面に、送風ファンのエア吸込口,お
    よびガス吸着フィルタを出し入れするためのカバー付き
    点検口を開口し、 かつガス吸着フィルタを左右に振り分けて敷設するとと
    もに、ユニットケースの上面にはエア吸込口を挟んでそ
    の左右両側に各フィルタに対応するフィルタ点検口を開
    口したことを特徴とするクリーンルームのファンフィル
    タユニット。
  2. 【請求項2】請求項1記載のファンフィルタユニットに
    おいて、各ファンフィルタユニットに組み込むガス吸着
    フィルタを、そのユニット下の清浄作業エリアで行うプ
    ロセスに有害なガスの性状に合わせて、アルカリ性ガス
    除去用,酸性ガス除去用,有機系ガス除去用の各種フィ
    ルタから選択して採用することを特徴とするクリーンル
    ームのファンフィルタユニット。
  3. 【請求項3】垂直層流型クリーンルームの天井側に配置
    し、清浄エアを室内に向けてダウンフローさせるクリー
    ンルームのファンフィルタユニットであり、送風ファン
    を内蔵したユニットケースの下面に除塵用の高性能フィ
    ルタを備えたものにおいて、クリーンルーム内に間仕切
    りした特定の清浄作業エリアに対応するファンフィルタ
    ユニットの集合体を包囲して、その上面側に共通プレナ
    ムチャンバーを配置するとともに、該プレナムチャンバ
    ーに開口した循環エア取入口にその清浄作業エリアに有
    害なガスを除去するガス吸着フィルタを設けたことを特
    徴とするクリーンルームのファンフィルタユニット。
  4. 【請求項4】請求項3記載のファンフィルタユニットに
    おいて、プレナムチャンバーに組み込むガス吸着フィル
    タを、特定の清浄作業エリアで行うプロセスに有害なガ
    スの性状に合わせて、アルカリ性ガス除去用,酸性ガス
    除去用,有機系ガス除去用の各種フィルタから選択して
    採用することを特徴とするクリーンルームのファンフィ
    ルタユニット。
JP09131285A 1997-02-07 1997-05-21 クリーンルームのファンフィルタユニット Expired - Lifetime JP3090088B2 (ja)

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