JP3089948B2 - 制御型消音装置 - Google Patents

制御型消音装置

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JP3089948B2
JP3089948B2 JP06132073A JP13207394A JP3089948B2 JP 3089948 B2 JP3089948 B2 JP 3089948B2 JP 06132073 A JP06132073 A JP 06132073A JP 13207394 A JP13207394 A JP 13207394A JP 3089948 B2 JP3089948 B2 JP 3089948B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用エンジンから排
出される排気ガスの爆音を低減させる消音装置であっ
て、エンジンの運転状態に応じて排気騒音レベルの消音
を効果的に実施する制御型消音装置に関するのである。
【0002】
【従来の技術】消音装置は、排気ガスが持っている音響
エネルギーを、共鳴室や拡張室等によって消費した後、
その消音された排気ガスを、テールパイプを介して大気
へ放出するものである。このような消音装置のうち、エ
ンジンの運転状態に応じて排気騒音レベルを制御可能な
制御型消音装置としては、従来、例えば、実開昭61−
126021号公報等に記載されているものがある。
【0003】この消音装置は、図9に示すように、マフ
ラ30内がバッフルプレート31によって共鳴室32と
拡張室33との画成されている。また、エンジンからの
排気ガスを案内する導入管が途中で二股に分岐して、第
1の導入管34と第2の導入管35とを形成している。
その両導入管34,35は、それぞれ個別に共鳴室32
内を通って拡張室33に開口している。上記第2の導入
管35は、上流位置に開閉弁36が介装されていて、該
開閉弁36によって第2の導入管35の流通を開閉可能
となっている共に、共鳴室32内の管路外壁に複数の小
孔37が開設されて、該小孔37を介して共鳴室32と
連通している。また、拡張室33にはテールパイプが接
続されている。
【0004】そして、エンジンの回転数が2500rpm
以下のときには、上記開閉弁36を閉じ位置に制御する
ことで、該第2の導入管35を通じてのマフラ30内へ
の排気ガス導入を停止する。これによって、図10に示
すように、エンジンから排気される排気ガスは、第1の
導入管34を介して拡張室33内に導入され、該拡張室
33内で拡張された排気ガスがテールパイプを介して大
気が放出されつつ、拡張室33内の音波が第2の導入管
35の開口部,各小孔37を介して共鳴室32に導かれ
る。そして、共鳴室32の共鳴作用によって排気ガス中
の低周波数領域における騒音レベルの低減が実施され
る。
【0005】一方、エンジンの回転数が2500rpm を
越えたときには、上記開閉弁36を開位置に制御するこ
とで、エンジンから排出される排気ガスを、図11に示
すように、第1の導入管34を介して拡張室33に導入
すると共に第2の導入管35を介しても拡張室33内に
導入される。このときには、共鳴室32は拡張室33と
して働くと共に、第2の導入管35の小孔37が共鳴室
32の共鳴管として作用して低周波数領域から中間周波
数領域における排気騒音レベルの低減が実施される。ま
た、排気ガスが両導入管を介して拡張室33内に導入さ
れるため、中間周波数領域から高周波数領域における排
気騒音レベルに低減が実施されると共に、背圧レベルの
低減を図っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成をした従来の制御型消音装置では、開閉弁3
6が閉じ位置に制御されることで、共鳴室32によって
低周波数領域の低減を図っているが、排気ガスを導入す
る第1の導入管34と共鳴室32とが対向した構造にす
ることが困難なため、共鳴室32による共鳴効果が十分
に発揮できない。
【0007】このとき、共鳴室32による低周波数領域
の騒音レベルの低減を図ろうとすると該共鳴室32の容
量を大きくするしかないが、このことは、消音装置の大
型化に繋がる。また、開閉弁36を開位置に制御した状
態では、共鳴室32がなくなるので、エンジン回転数が
高い状態での低周波数成分の低減ができない。
【0008】本発明は、上記のような問題点に着目して
なされたもので、共鳴室による共鳴効果を向上させる共
に、常に低周波成分の騒音レベルの低減が可能な制御型
消音装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の制御型消音装置は、エンジンから排出され
る排気ガスを案内する第1の導入管と連通し且つテール
パイプに連通する拡張室と、拡張室とは別に配設された
共鳴室と、エンジンから排出される排気ガスを拡張室内
を通って共鳴室に導入する第2の導入管と、上記第2の
導入管の管路のうち拡張室内の管路外壁に開設された複
数の小孔と、その複数の小孔を開閉する開閉手段と、を
備えたことを特徴としている。
【0010】上記開閉手段は、例えば、請求項2に記載
されているように、上記開閉手段は、第2の導入管にお
ける上記小孔を開設した部分の管路外周側へ同軸に配置
される開閉用筒体と、該開閉用筒体を軸方向に往復移動
させるアクチュエータと、を備えたことを特徴とする。
または、請求項3に記載されているように、上記複数の
小孔を、上記管路における周方向の一部だけに設け、上
記開閉手段は、上記小孔を開設した部分の管路外周側に
同軸に配置されて、上記小孔開設位置と対向可能な周方
向の一部に切欠き部が形成された開閉用筒体と、該開閉
用筒体をその中心軸を中心に回転させるアクチュエータ
と、を備えたことを特徴とする。
【0011】また、請求項1から請求項4のいずれかの
発明に対して、請求項5に記載されているように、上記
拡張室を、共鳴室に隣接する第拡張室と該第拡張室
に隣接する第拡張室とから構成し、該第1拡張室と第
2拡張室とを連通させると共に、第1の導入管を第
張室側に開口させ、また、第2の導入管に設けられる複
数の小孔を第拡張室位置に設け、さらにテールパイプ
を第1拡張室側に連通させたことを特徴とする。
【0012】また、請求項1から請求項5のいずれかの
発明に対して、請求項6に記載されているように、エン
ジンの回転数を検出する回転数検出手段と、該回転数検
出手段からの信号により、該回転数が所定回転数以上の
ときに開閉手段を介して上記複数の小孔を開状態とする
コントローラと、を備えたことを特徴とする。
【0013】
【作用】開閉手段によって第2の導入管の管路に設けら
れた複数の小孔を閉塞した状態にすると、エンジンから
排出される排気ガスは、第1の導入管を介して拡張室に
導入され、該拡張室で拡張されて高周波数領域の騒音レ
ベルの低減が実施されつつテールパイプを介して大気に
放出される。
【0014】同時に、第2の導入管全体が共鳴管とな
り、該第2の導入管と共鳴室とによる共鳴効果によって
排気ガスの低周波数領域の騒音レベルの低減が実施され
る。また、開閉手段による第2の導入管の複数の小孔を
閉塞を解除すると、エンジンから排出される排気ガス
は、第1の導入管を介して拡張室に導入されると共に第
2の導入管の小孔を介して拡張室に導入されて、小孔が
閉じている状態に比べて、背圧が低減されると共に、高
周波数領域の騒音レベルの低減が実施される。
【0015】同時に、第2の導入管における小孔開設位
置から共鳴室への開口端部までの管路が共鳴管を形成
し、その共鳴管部分と共鳴室とによる共鳴効果によって
排気ガスの低周波数領域の騒音レベルの低減が実施され
ると共に、小孔が共鳴管として作用して中間周波数領域
の騒音レベルの低減が実施される。また、本願発明の制
御型消音装置では、第2の導入管で直接,共鳴室に接続
しているので、導入管と共鳴室とを対向した構造とする
ことが可能となり共鳴作用の効果を十分に発揮可能であ
る。
【0016】また、開閉手段を、請求項2に記載されて
いるように構成すると、該開閉用筒体を第2の導入管に
おける小孔形成位置の外周位置に移動すると、該開閉用
筒体の内壁によって該小孔と拡張室との連通が遮断され
て該小孔が閉じ状態となる。この状態から、該開閉用筒
体が軸方向に所定量移動することで、小孔が拡張室と連
通可能となり該小孔が開状態となる。
【0017】また、開閉手段を、請求項3に記載されて
いるように構成すると、小孔開設位置に開閉用筒体の切
欠き部分が重なった状態では、小孔が切欠き部分を介し
て拡張室と連通して該小孔が開状態となる。また、該開
閉用筒体が所定角度軸回転すると、開閉用筒体の内壁が
小孔と径方向で対向して該小孔と拡張室との連通が遮断
されることで小孔が閉じ状態となる。
【0018】また、請求項4に記載のように、第1の導
入管と第2の導入管に分岐させる際に、共鳴室と連通す
る第2の導入管側を導入本管と同軸に配することで、導
入本管と共鳴室とが対向して共鳴効果が向上する。ま
た、請求項5に記載されているような構成とすると、第
1の導入管で導入される排気ガスが、拡張室を構成する
第1及び第2拡張室でそれぞれ拡張されることにって
高周波数領域の騒音レベル低減が向上する。
【0019】また、第2の導入管に設ける小孔位置を第
拡張室側に設けることで、該小孔が開状態の場合に、
小孔位置と共鳴室までに所定の寸法が稼げると共に、排
気ガスを放出されるテールパイプと連通する第拡張室
に小孔を介して排気ガスの一部が供給されて背圧低減に
繋がる。また、請求項6に記載されているように構成す
ることで、エンジン回転数が所定回転数よりも低い状態
では、小孔を閉じることで、第2の導入管全体を共鳴管
となって低周波数領域の騒音レベルを重点的に低減され
る。
【0020】また、エンジン回転数が所定回転数よりも
高い状態では、小孔を開放することで、中・高周波数領
域の騒音レベルを重点的に低減すると同時に、共鳴室が
確保されることで低周波数領域の騒音レベルの低減が図
れ、さらに、エンジン回転数が高くなってエンジンから
の排気ガスの圧力が高くなっても、小孔を介して逃がす
ことで背圧低減に繋がる。
【0021】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
まず構成を説明すると、図1に示すように、マフラ1内
に、該マフラ1の軸方向に所定間隔をあけて対向する2
枚のバッフルプレート2が配設されて、該マフラ1内が
エンジン側から軸方向に向けて第1拡張室3,第2拡張
室4,及び共鳴室5に画成されている。但し、第1拡張
室3と第2拡張室4とは、バッフルプレートに設けられ
た開口を通じて連通している(図1参照)。
【0022】また、図示しないエンジンの排気ポートに
一端を接続した導入本管6が上記マフラ1に向けて延び
ている。その導入本管6の途中から第1の導入管7が分
岐し、該分岐点以降の導入本管6が第2の導入管8を構
成している。第1の導入管7は、第1拡張室3内を貫通
するように延びて第2拡張室4内に開口端部を配してい
る。
【0023】また、第2の導入管8は、第1拡張室3及
び第2拡張室4内を貫通するように延びて共鳴室5に開
口端部を配している。その第2の導入管8の管路のうち
第1拡張室3に位置する壁部には周方向全周に渡って複
数の小孔9が開設されている。該第1拡張室3に位置す
る第2の導入管8の外周には、開閉用筒体10が、同軸
且つ軸方向へ摺動可能に配置されている。その筒体10
は、アクチュエータを構成するシリンダ装置11のピス
トンロッド11aに接続されていて、該ピストンロッド
11aの伸縮によって軸方向に移動可能となっている。
該シリンダ装置11は、コントローラ12からの指令に
よってピストンロッド11aを伸縮するようになってい
る。
【0024】なお、上記開閉用筒体10及びシリンダ装
置11によって開閉手段を構成している。そして、該シ
リンダ装置11が非作動の状態では、開閉用筒体10
は、第2の導入管8における小孔9開設部の管路位置と
径方向で重なる位置となるように初期設定され、コント
ローラ12から開指令を入力することで、ピストンロッ
ド11aを所定量,前進又は後退させて、該第2の導入
管8における小孔9が開設された管路位置から位置を変
更するようになっている。
【0025】なお、シリンダ装置11本体は、マフラ1
の外に配置されている。例えば、該シリンダ装置11本
体は、マフラ1内に入る前の第2の導入管8外壁に、断
熱材や緩衝材を介して固定されていたり、車体本体にブ
ラケットを介して固定されている。また、ピストンロッ
ド11aは、マフラ1の外壁に開設されたピストンロッ
ド用の孔を、軸受やシール部材等を介して摺動に貫通
し、先端部を第2拡張室4内に延ばしている。
【0026】コントローラ12は、エンジンのスロット
ルバルブに設置されたエンジン回転数検出手段13に接
続されていて、該エンジン回転数検出手段13からの指
令によってエンジンが所定回転数,例えば2500rpm
となったときにシリンダ装置11に開指令を供給可能と
なっている。なお、上記エンジン回転数検出手段13
は、スロットルバルブの開度を検出してエンジンの回転
数を推定する。
【0027】また、上記第1拡張室3にテールパイプ1
4が接続され、該テールパイプ14は車体後方に延びて
後端開口部を外気に開放している。次に、上記構成を備
えた制御型消音装置の作用等について説明する。アクセ
ルペダルが踏み込まれると、その踏み込み量に比例して
スロットルバルブが開き、該開きに比例してエンジンの
回転数が決定される。このとき、スロットルバルブの開
度がエンジン回数検出手段によって検出されてコントロ
ーラ12に供給される。コントローラ12は、該エンジ
ン回数検出手段からの信号に基づき回転数が2500rp
m を越えたと判断したときに、シリンダ装置11に開指
令を供給し、また、回転数が2500rpm 以下となった
ときに開指令の供給を停止する。
【0028】そして、エンジン回転数が2500rpm 以
下で運転されているときには、コントローラ12からシ
リンダ装置11に開指令が供給されないので、開閉用筒
体10は第2の導入管8に開設された小孔9を覆い該小
孔9は閉塞状態となっている。このため、図2に示すよ
うに、エンジンから排出された排気ガスは、導入本管6
に案内され第1の導入管7を介して拡張室に導入され
る。すなわち、排気ガスが第1の導入管7を介して第1
及び第2拡張室3,4に導入される。そのマフラ1内に
導入された排気ガスは、第1拡張室3及び第2拡張室4
で拡張されて高周波数領域の騒音レベルの実施され、さ
らに、第拡張室3に連通するテールパイプ14によっ
て車体後方に案内されて大気が放出される。
【0029】このとき、小孔9が閉塞状態となっている
ので、第2の導入管8全体が共鳴管として作用し、該第
2の導入管8と共鳴室5とによる共鳴作用によって排気
ガスの低周波数領域の騒音レベルの低減が実施される。
このとき、第1の導入管7の分岐位置を適当に選択する
ことで第2の導入管8による共鳴管の長さが設定され
る。
【0030】エンジン回転数が低い状態では、低周波数
領域の騒音レベルを重点に低減する必要があるが、本実
施例では、固定された共鳴室5とは別に第2の導入管8
全長に渡る管路が共鳴管として働くので、共鳴室5を広
くすることなく、低周波数領域の騒音レベルを効果的に
低減することができる。特に、該第2の導入管8は、共
鳴室5に対向した構成であるので、共鳴効果が効果的に
作用する。
【0031】また、エンジン回転数が2500rpm 越え
ると、コントローラ12からシリンダ装置11に開指令
が供給されて、開閉用筒体10は前進または後退し、も
って、第2の導入管8に開設された小孔9が開状態とな
る。すると、エンジンから排出された排気ガスは、図3
に示すように、第1の導入管7を介して第1拡張室3
び第2拡張室4に導入されると共に第2の導入管8の小
孔9を介して第拡張室に導入される。
【0032】第1の導入管7及び第2の導入管8を介し
てマフラ1内に導入された排気ガスは、第1拡張室3又
は第2拡張室4で拡張されて高周波数領域の騒音レベル
の実施される。このとき、上記小孔9が閉じている状態
に比べて、テールパイプ14が接続されている第拡張
に向けて該小孔9を介して排気ガスが導入されるこ
とで背圧低減に繋がる。
【0033】また、小孔9が共鳴管として作用して中間
周波数領域の騒音レベルの低減が実施される。さらに、
第2の導入管8における小孔9開設位置から共鳴室5へ
の開口端部までの間が共鳴管を形成し、その共鳴管部分
と共鳴室5とによる共鳴作用によって排気ガスの低周波
数領域の騒音レベルの低減が実施される。
【0034】このように、エンジン回転数が高い状態で
は、中・高周波数領域の騒音レベルを重点に低減すると
同時に、低周波数領域の騒音レベルの低減も図られて全
体としての排気ガスの騒音レベルを効果的に低減するこ
とができる。さらに、エンジン回転数が高い状態では、
排出される排気ガスの圧が高くなるが、上記のように背
圧低減が図れてマフラ1内の抵抗上昇を小さくすること
ができる。
【0035】実際に、エンジン回転数とテールパイプ1
4から放出される排気ガスの音圧レベルとの関係を測定
したところ、図4に示すように結果を得た。この図4か
ら分かるように、エンジン回転数が小さい状態では、小
孔9が閉じている状態での音圧レベルが低く制御される
ことが確認され、エンジン回転数が大きい状態では、小
孔9が開いている状態での音圧レベルが低くされること
が確認され、上記制御型消音装置による騒音レベル低減
が有効に働くことが分かる。
【0036】また、上記実施例では、導入管と共鳴室5
とが対向した構造となっているが、該導入管と共鳴室5
とが対向していない場合、及び共鳴室5がない場合とを
比較してみたところ、図5に示すように結果が得られ
た。この結果から分かるように、導入管と共鳴管と対向
させた本実施例の方が騒音レベル低減に有利なことが分
かる。
【0037】また、小孔9を開閉することによる背圧を
測定したところ、図6に示すような結果を得た。これか
ら分かるように、エンジン回転数が高くなった状態で小
孔9を開状態とすることで背圧を低減することができる
ことが分かる。なお、上記実施例では、コントローラ1
2を介してエンジン回転数が所定回転数を越えた時点で
全部の小孔9を開状態としているが、エンジン回転数に
比例して開閉用筒体10を移動させて、エンジン回転数
に応じた分だけの小孔9の数を開放するように制御して
もよい。
【0038】また、開閉用筒体10の第2拡張室4内で
の軸方への移動量が、小孔9の開口数や場所によって十
分に確保されない場合には、第2の導入管8がバッフル
プレート2を貫通する際に、該第2の導入管8をバッフ
ルプレート2に対して遊挿状態で貫通させる。そして、
該バッフルプレート2に設けられた開口部内周面と第2
の導入管8外周との間に所定の間隙を持たせることで、
該間隙を介して開閉用筒体10が第1拡張室3内まで移
動可能として該開閉用筒体10の移動量を稼いでももよ
い。このとき、上記間隙を第1拡張室3と第2拡張室4
とを連通する連通路として使用してもよい。
【0039】次に、第2実施例について説明する。第1
と同一部材には同一の符号を採用する。第2実施例の基
本構成は、上記第1実施例と同様な構成であって、小孔
9の開設位置及び開閉手段が相違するだけである。即
ち、第2の導入管8に設ける小孔9を、管路の周方向の
一部、例えば、図7及び図8に示すように、外壁におけ
る下側半分位置だけに開設する。なお、第2の導入管8
は、少なくとも小孔9開設部分を円筒形状に加工してお
く。
【0040】また、開閉用筒体10は、軸方向両端部を
除いて、径方向断面半円形状となる切欠き部15を有
し、該切欠き部15位置が、第2の導入管8における小
孔9開設部位と径方向で対向可能に配置されている。そ
の開閉用筒体10は、上記第2の導入管8に外周側に同
軸に配されていると共に、軸方向両端部内壁面と第2の
導入管8外周面との間には軸受が介装されて軸回転可能
となっている。さらに、一方の軸方向端部外周面にリン
グ状の外歯車16が設けられていて、図示しないモータ
によって軸回転可能となっている。
【0041】この第2実施例の開閉手段では、初期位置
として、開閉用筒体10の切欠き部15側を上方に向け
た状態に設定することで、図7に示すように、該開閉用
筒体10の壁部で小孔9を閉じ状態とする。また、モー
タを駆動して開閉用筒体10を190度だけ軸回転させ
ることで、該開閉用筒体10の切欠き部15を下方に向
けて該切欠き部15位置を小孔9に対向させることで小
孔9を開状態とする。
【0042】なお、開閉用筒体10は、一方向にのみ1
80度づつ軸回転させてもよいし、正逆180度づつ回
動させるようにしてもよい。正逆180度づつ回動させ
る構成とする場合には、所定のストッパを設けて正逆1
80度以上の回動を不能状態に規制しておくとよい。他
の構成は第1実施例と同様であり、作用・効果も上記第
1実施例と同様である。
【0043】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の制御
型消音装置は、開閉手段によって小孔を閉じ状態とする
と、共鳴室を大きくすることなく共鳴空間を広げたのと
同じ作用を有して、消音装置を大きくすることなく、低
周波数領域の騒音レベル低減を向上することができる。
【0044】また、開閉手段によって小孔を開状態とす
ることで、中・高周波数領域の騒音レベルの低減が図ら
れると共に、共鳴室を確保して低周波数領域の騒音レベ
ルの低減が可能となり、全体としての騒音レベル低減効
果が向上する。このとき小孔を開放状態とすることで背
圧低減にも繋がる。また、第2の導入管で直接,共鳴室
に接続しているので、導入管と共鳴室とを対向した構造
とすることが可能となり共鳴作用の効果を十分に発揮可
能とすることができる。
【0045】上記開閉手段を、請求項2に記載されてい
るように構成すると、該開閉用筒体を軸方向に往復移動
させるだけで、小孔が開閉可能となる。また、上記開閉
手段を、請求項3に記載されているように構成すると、
該開閉用筒体を軸回転させることで、小孔の開閉が可能
とある。また、請求項4に記載のように、第1の導入管
と第2の導入管に分岐させる際に、共鳴室と連通する第
2の導入管側を導入本管と同軸に配することで、導入本
管と共鳴室とを優先的に対向させ共鳴効果が向上する。
【0046】また、請求項5に記載されているような構
成とすると、第1の導入管で導入される排気ガスが、二
つの拡張室でそれぞれ拡張されることにって高周波数領
域の騒音レベル低減が向上する。また、第2の導入管に
設ける小孔位置を第2拡張室側に設けることで、該小孔
が開状態の場合に、小孔位置と共鳴室までに所定の寸法
が稼げると共に、排気ガスを放出されるテールパイプが
連通する第2拡張室に小孔を介して排気ガスの一部が直
接供給されて背圧低減に繋がる。
【0047】また、請求項6に記載されているように構
成することで、エンジン回転数が所定回転数よりも低い
状態、即ち、低周波数領域の騒音レベルが優勢な状態で
は、低周波数領域の騒音レベルを重点的に低減される。
また、エンジン回転数が所定回転数よりも高い状態、即
ち、中・高周波数領域の騒音レベルが大きくなった状態
では、中・高周波数領域の騒音レベルを重点的に低減す
ると同時に低周波数領域の騒音レベルの低減も図れると
共に、エンジン回転数が高くなってエンジンからの排気
ガスの圧力が高くなっても、背圧低減に繋がる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例の制御型消音装置を示
す構成図である。
【図2】本発明に係る第1実施例の制御型消音装置にお
ける小孔が開いた状態を示す構成図である。
【図3】本発明に係る第1実施例の制御型消音装置にお
ける小孔が閉じた状態を示す構成図である。
【図4】本発明に係る第1実施例のエンジン回転数と排
気ガスの音圧レベルとの関係をを示す図である。
【図5】本発明に係る第1実施例の共鳴室と導入管との
関係による騒音レベル低減の状態を示す図である。
【図6】本発明に係る第1実施例の小孔の開閉による背
圧の違いを示す図である。
【図7】本発明に係る第2実施例の開閉手段であって、
小孔が閉じた状態を示す側面図である。
【図8】本発明に係る第2実施例の開閉手段であって、
小孔が開いた状態を示す側面図である。
【図9】従来の制御型消音装置を示す構成図である。
【図10】従来の制御型消音装置におけるバルブが閉じ
た状態を示す構成図である。
【図11】従来の制御型消音装置におけるバルブが開い
た状態を示す構成図である。
【符号の説明】
1 マフラ 3 第1拡張室 4 第2拡張室 5 共鳴室 7 第1の導入管 8 第2の導入管 9 小孔 10 開閉用筒体 11 シリンダ装置 12 コントローラ 13 エンジン回転数検出手段 14 テールパイプ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンから排出される排気ガスを案内
    する第1の導入管と連通し且つテールパイプに連通する
    拡張室と、拡張室とは別に配設された共鳴室と、エンジ
    ンから排出される排気ガスを拡張室内を通って共鳴室に
    導入する第2の導入管と、上記第2の導入管の管路のう
    ち拡張室内の管路外壁に開設された複数の小孔と、その
    複数の小孔を開閉する開閉手段と、を備えたことを特徴
    とする制御型消音装置。
  2. 【請求項2】 上記開閉手段は、第2の導入管における
    上記小孔を開設した部分の管路外周側へ同軸に配置され
    る開閉用筒体と、該開閉用筒体を軸方向に往復移動させ
    るアクチュエータと、を備えたことを特徴とする請求項
    1に記載された制御型消音装置。
  3. 【請求項3】 上記複数の小孔を、上記管路における周
    方向の一部だけに設け、上記開閉手段は、上記小孔を開
    設した部分の管路外周側に同軸に配置されて、上記小孔
    開設位置と対向可能な周方向の一部に切欠き部が形成さ
    れた開閉用筒体と、該開閉用筒体をその中心軸を中心に
    回転させるアクチュエータと、を備えたことを特徴とす
    る請求項1に記載された制御型消音装置。
  4. 【請求項4】 エンジンから排出される排気ガスを消音
    装置に案内する導入管本管を途中で二股に分岐して上記
    第1の導入管及び第2の導入管とし、且つ、第2の導入
    管を導入本管と同軸に配したことを特徴とする請求項1
    から請求項3のいずれかに記載された制御型消音装置。
  5. 【請求項5】 上記拡張室を、共鳴室に隣接する第
    張室と該第拡張室に隣接する第拡張室とから構成
    し、該第1拡張室と第2拡張室とを連通させると共に、
    第1の導入管を第拡張室側に開口させ、また、第2の
    導入管に設けられる複数の小孔を第拡張室位置に設
    け、さらにテールパイプを第1拡張室側に連通させたこ
    とを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載
    された制御型消音装置。
  6. 【請求項6】 エンジンの回転数を検出する回転数検出
    手段と、該回転数検出手段からの信号により、該回転数
    が所定回転数以上のときに開閉手段を介して上記複数の
    小孔を開状態とするコントローラと、を備えたことを特
    徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載された
    制御型消音装置。
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