JP3086351B2 - フープ状リードフレームに対するモールド部の成形装置 - Google Patents

フープ状リードフレームに対するモールド部の成形装置

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JP3086351B2
JP3086351B2 JP04349209A JP34920992A JP3086351B2 JP 3086351 B2 JP3086351 B2 JP 3086351B2 JP 04349209 A JP04349209 A JP 04349209A JP 34920992 A JP34920992 A JP 34920992A JP 3086351 B2 JP3086351 B2 JP 3086351B2
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忠司 村上
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイオード等の電子部
品の製造に際して使用するフープ状のリードフレームに
おいて、このリードフレームの長手方向に沿って適宜ピ
ッチの間隔で形成した各電子部品の素子部の各々に対し
て、当該素子部をパッケージするための合成樹脂製のモ
ールド部を成形する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】先行技術としての特開平3−24294
5号公報には、以下に述べるような成形方法が記載され
ている。すなわち、二本のフープ状リードフレームを、
互いに平行に並べて移送するようにし、この両リードフ
レームを、合わせ面にモールド部成形用キャビティーを
形成した一対の金型にて挟み付け、この両金型の合わせ
面に、一方の金型のうち両リードフレームの間の部位に
設けた原料装填室内に連通するランナー溝を、前記両リ
ードフレームにおける内側の長手側面縁に沿って延びる
ように形成すると共に、このランナー溝から記各キャビ
ティーに向かって延びるゲート溝を、両リードフレーム
の下面側に形成し、そして、前記原料装填室内に装填し
た原料タブレットを、溶融した状態で、原料装填室内に
挿入したプランジャの押し込みによって、前記両ランナ
ー溝及び各ゲート溝を介して各キャビティーに注入する
ことにより、両リードフレームの各々にモールド部を成
形する。
【0003】この成形が終わると、両金型を両リードフ
レームから離間したのち、両リードフレームを、その長
手方向に前記両金型の長さだけ移送し、次いで、両金型
の前方の部位において、前記の成形に際して原料装填室
内、両ランナー溝及び各ゲート溝内で固まったロス樹脂
部を、両リードフレームから分離するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そして、この先行技術
の成形方法によると、二本のリードフレームに対して同
時にモールド部を成形することができるから、生産性を
向上できる利点があるものの、以下に述べるような問題
があった。すなわち、前記先行技術の成形方法は、原料
装填室に連通する両ランナー溝と両リードフレームに対
する各モールド部成形用キャビティーとを連通する各ゲ
ート溝を、前記両リードフレームの下面側の部位に設け
る一方、成形に際して原料装填室内、両ランナー溝及び
各ゲート溝内で固まったロス樹脂部を、両リードフレー
ムをクランプした状態で、当該ロス樹脂の略中央部を下
向きに押圧することにより、同時に両リードフレームか
ら分離するようにしている。
【0005】しかし、前記ロス樹脂部は、両リードフレ
ームの間に位置して、その左右両側が両リードフレーム
に固着された形態になっていることにより、このロス樹
脂部を、その略中央部の下向きへの押圧にて同時に両リ
ードフレームから分離するに際して、当該ロス樹脂部の
全体が、下向き凸状に湾曲することになるから、前記の
押圧中に、前記ロス樹脂部のうちゲート溝内で固まった
細幅の部分が、その途中で折れて、ロス樹脂の取り残し
が多発するのである。
【0006】本発明は、このようなロス樹脂の取り残し
が発生しないようにした装置を提供することを技術的課
題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この技術的課題を達成す
るため本発明は、略平行な状態で移送される二本のフー
プ状リードフレームを同時に挟み付けるようにした一対
の金型を備え、この両金型の合わせ面に、前記両リード
フレームに対する複数のモールド部成形用キャビティー
を設けると共に、少なくとも一方の金型のうち両リード
フレームの間の部位に設けたプランジャ付き原料装填室
に連通するランナー溝を、前記両リードフレームにおけ
る内側の長手側面縁に沿って延びるように設けて成る成
形装置において、前記ランナー溝と各キャビティーとを
連通するゲート溝を、両リードフレームのうち一方の第
1リードフレームではその上面側に、他方の第2リード
フレームではその下面側に設ける一方、前記両金型より
両リードフレームの移送方向に沿った前方の部位に、前
記両金型における原料装填室内、ランナー溝内及びゲー
ト溝内で固まったロス樹脂部のうち第1リードフレーム
における長手側面縁に沿ったランナー溝に対応する部分
を、第1リードフレームにおける上面側の方向に押圧す
るようにした第1押圧体と、前記ロス樹脂部のうち第2
リードフレームにおける長手側面縁に沿ったランナー溝
に対応する部分を、第2リードフレームにおける下面側
の方向に、前記第1押圧体による押圧よりも適宜時間遅
れて押圧するようにした第2押圧体とを設ける構成にし
た。
【0008】
【作 用】このように構成することにより、ロス樹脂
部のうち第1リードフレームに対する各ゲート溝に対応
する部分が、第1押圧体による押圧によって第1リード
フレームから分離し、次いで、これに適宜時間遅れて、
前記ロス樹脂部のうち第2リードフレームに対する各ゲ
ート溝に対応する部分が、第2押圧体による押圧によっ
て第2第2リードフレームから分離することになる。
【0009】すなわち、ロス樹脂部の両リードフレーム
からの分離を同時に行うことなく、第1リードフレーム
からの分離と、第2リードフレームからの分離とを時間
差を持たせて行うことができるのであり、これに加え
て、ロス樹脂部のうちランナー溝に対応する部分、つま
り、ゲート溝に対応する部分に最も近い部分を、両押圧
体によって押圧することにより、従来のように、ロス樹
脂部の全体が湾曲することを防止できるから、ロス樹脂
部の分離に際して、当該ロス樹脂部のうちゲート溝に対
応する部分が、その途中で折れること、換言すると、成
形後におけるモールド部に、ロス樹脂の取り残しが発生
することを大幅に低減できるのである。
【0010】
【発明の効果】従って、本発明によると、二本のフープ
状リードフレームの各々に対してモールド部を、当該モ
ールド部にロス樹脂の取り残しが発生することを大幅に
低減できる状態で、能率良く成形することができる効果
を有する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面について説明
する。図において符号1は、フープ状の第1リードフレ
ームを示し、この第1リードフレーム1は、その長手方
向に沿って適宜ピッチの間隔で一方のリード端子1aを
一体的に造形し、この各一方のリード端子1aに他方の
リード端子1bを、その間に半導体チップ1cを挟んで
重ね接合したものに構成されている。
【0012】符号2は、前記第2リードフレームを示
し、この第2リードフレーム2は、前記第1リードフレ
ーム1と同様に、その長手方向に沿って適宜ピッチの間
隔で一方のリード端子2aを一体的に造形し、この各一
方のリード端子2aに他方のリード端子2bを、その間
に半導体チップ2cを挟んで重ね接合したものに構成さ
れている。
【0013】そして、この第2リードフレーム2は、こ
れを裏返して、前記第1リードフレーム1と略平行に並
べ、そして、これら両リードフレーム1,2を、矢印で
示すように、その長手方向に沿って移送する。また、符
号3,4は、前記両リードフレーム1,2を同時に挟み
付けるようにした上下一対の金型を示し、この両金型
3,4における合わせ面には、前記第1リードフレーム
1に対する複数個のモールド部成形用の第1キャビティ
ー5と、前記第2リードフレーム2に対する複数個のモ
ールド部成形用の第2キャビティー6が凹み形成されて
いる。
【0014】前記両金型3,4のうち上金型4、又は下
金型3には、両リードフレーム1,2間の略中央部の部
位に、原料タブレットを装填するための原料装填室7が
形成され、この原料装填室7には、プランジャ8が摺動
自在に嵌まっている。更にまた、前記両金型3,4の合
わせ面には、前記第1リードフレーム1における内側の
長手側面縁に沿って延びる第1ランナー溝9と、前記第
2リードフレーム2における内側の長手側面縁に沿って
延びる第2ランナー溝10とが、前記原料装填室7に連
通するように設けられている。
【0015】そして、前記両金型3,4の合わせ面に、
前記第1ランナー溝9と各第1キャビティー5とを連通
する複数個の第1ゲート溝11と、前記第2ランナー溝
10と各第2キャビティー6とを連通する複数個の第2
ゲート溝12とを設けるにおいて、前記各第1ゲート溝
11を、前記第1リードフレーム1における上面側に設
ける一方、前記各第2ゲート溝12を、前記第2リード
フレーム2における下面側に設けるのである。
【0016】前記両リードフレーム1,2を、両金型
3,4にて同時に挟み付けた状態で、前記原料装填室7
内に装填した原料タブレットを溶融したのち、原料装填
室7内にプランジャ8を押し込むことにより、溶融樹脂
は、前記両ランナー溝9,10及び各ゲート溝11,1
2を介して、各第1キャビティー5内及び各第2キャビ
ティー6内に注入されることになるから、第1リードフ
レーム1における各リード端子1a,1bの部分に対し
てモールド部1dを成形できると同時に、第2リードフ
レーム2における各リード端子2a,2bの部分に対し
てモールド部2dを成形できる。
【0017】この成形を終わって、両金型3,4が両リ
ードフレーム1,2から離間すると、前記両リードフレ
ーム1,2を、その長手方向に、前記両金型3,4の長
さだけ移送したのち、前記の成形を繰り返すのである。
この両リードフレーム1,2に対するモールド部1d,
2dの成形に際しては、溶融樹脂が、前記原料装填室7
内の底部、両ランナー溝9,10内及び各ゲート溝1
1,12内において固まることによってロス樹脂部13
が同時に成形され、このロス樹脂部13は、原料装填室
7内の底部における円盤状のロス樹脂片13aと、両ラ
ンナー溝9,10内における棒状のロス樹脂片13b,
13cと、各ゲート溝11,12内における棒状のロス
樹脂片13d,13eとから成り、各第1ゲート溝11
内におけるロス樹脂片13dは、第1リードフレーム1
における上面に、各第2ゲート溝12内におけるロス樹
脂片13eは、打2リードフレーム2における上面に各
々密着している。
【0018】また、前記両金型3,4より両リードフレ
ーム1,2の移送方向に沿った前方の部位には、前記ロ
ス樹脂部13を両リードフレーム1,2から分離するた
めの分離機構14を配設する。この分離機構14は、図
4に示すように、両リードフレーム1,2の下部に、図
示しないシリンダ等の上下動機構にて上下動するように
配設した下部ヘッダー14aと、両リードフレーム1,
2の上部に、図示しないシリンダ等の上下動機構にて上
下動するように配設した上部ヘッダー14bとを備え、
前記下部ヘッダー14aの上面側には、上面に両リード
フレーム1,2に接当する一対のクランプ片14c,1
4dを備えた下部中間ヘッダー14eを配設して、この
下部中間ヘッダー14eを、前記下部ヘッダー14aに
対して複数本のガイド軸14fにて上下動自在に支持す
ると共に、各ガイド軸14fに被嵌したばね14gに
て、上向き方向に付勢する。
【0019】一方、前記上部ヘッダー14bの下面側に
は、上部中間ヘッダー14hを配設して、この上部中間
ヘッダー14hを、前記上部ヘッダー14bに対して複
数本のガイド軸14iにて上下動自在に支持すると共
に、各ガイド軸14iに被嵌したばね14jにて、下向
き方向に付勢する。また、この上部中間ヘッダー14h
の下面側には、両リードフレーム1,2に接当する一対
のクランプ片14k,14mを配設して、この両クラン
プ片14k,14mの各々を、前記上部中間ヘッダー1
4hに対して複数本のガイド軸14n,14oにて上下
動自在に支持すると共に、各ガイド軸14n,14oに
被嵌したばね14p,14qにて下向きに付勢する。
【0020】更にまた、前記下部ヘッダー14aには、
前記ロス樹脂部13のうち第1ランナー溝9に対応する
ロス樹脂片13bに沿って延びる板状の第1押圧体14
rを、当該第1押圧体14rが上向きに突出するように
設ける一方、前記上部ヘッダー14bには、前記ロス樹
脂部13のうち第2ランナー溝10に対応するロス樹脂
片13cに沿って延びる板状の第2押圧体14sを、当
該第2押圧体14sが下向きに突出するように設けるの
であり、この場合において、第1押圧体14rの方が先
にロス樹脂片13bに対して接当し、これに的時間遅れ
て、第2押圧体14sがロス樹脂片13cに対して接当
するように構成するのである。
【0021】次に、このように構成した分離機構14の
作用は、先づ、下部ヘッダー14aが上昇動して、その
上面側に配設した下部中間ヘッダー14eの上面の両ク
ランプ片14c,14dが両リードフレーム1,2の下
面に対して接当し、次いで、上部ヘッダー14bが下降
動して、これに上部中間ヘッダー14hを介して取付け
た両クランプ片14k,14mが両リードフレーム1,
2の上面に対して接当することによって、両リードフレ
ーム1,2の各々を、図5に示すように、クランプす
る。
【0022】次いで、下部ヘッダー14aが更に適宜ス
トロークだけ上昇動する。すると、この下部ヘッダー1
4aに取付けた第1押圧体14rの方が、ロス樹脂部1
3のうち第1ランナー溝9に対応するロス樹脂片13b
に対して接当することにより、これを上向き方向に、つ
まり、第1リードフレーム1の上面側の方向に押圧する
から、前記ロス樹脂部13のうち各第1ゲート溝11に
対応するロス樹脂片13dが、第1リードフレーム1か
ら分離される。
【0023】これに遅れて、上部ヘッダー14bが、適
宜ストロークだけ下降動する。すると、この上部ヘッダ
ー14bに取付けた第2押圧体14sが、ロス樹脂部1
3のうち第2ランナー溝10に対応するロス樹脂片13
cに対して接当することにより、これを下向き方向に、
つまり、第2リードフレーム2の下面側の方向に押圧す
るから、前記ロス樹脂部13のうち各第2ゲート溝12
に対応するロス樹脂片13eが、第2リードフレーム2
から分離される。
【0024】すなわち、ロス樹脂部13の両リードフレ
ーム1,2からの分離を同時に行うことなく、第1リー
ドフレーム1からの分離と、第2リードフレーム2から
の分離とを時間差を持たせて行うことができのである。
なお、このようにして、両リードフレーム1,2から分
離されたロス樹脂部13は、図5に二点鎖線で示すよう
に、回転したのち、下部中間ヘッダー14eに穿設した
孔14e′、及び下部ヘッダー14aに穿設した孔14
a′より落下・排出されるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す平面図である。
【図2】図1のII−II視拡大断面図である。
【図3】図1のIII −III 視拡大断面図である。
【図4】図1のIV−IV視拡大断面図である。
【図5】図4の作用状態を示す図である。
【符号の説明】
1 第1リードフレーム 1d モールド部 2 第2リードフレーム 2d モールド部 3 下金型 4 上金型 5,6 モールド部成形用のキャビティー 7 原料装填室 8 プランジャ 9,10 ランナー溝 11,12 ゲート溝 13 ロス樹脂部 14 分離装置 14a 下部ヘッダー 14b 上部ヘッダー 14r 第1押圧体 14s 第2押圧体

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】略平行な状態で移送される二本のフープ状
    リードフレームを同時に挟み付けるようにした一対の金
    型を備え、この両金型の合わせ面に、前記両リードフレ
    ームに対する複数のモールド部成形用キャビティーを設
    けると共に、少なくとも一方の金型のうち両リードフレ
    ームの間の部位に設けたプランジャ付き原料装填室に連
    通するランナー溝を、前記両リードフレームにおける内
    側の長手側面縁に沿って延びるように設けて成る成形装
    置において、前記ランナー溝と各キャビティーとを連通
    するゲート溝を、両リードフレームのうち一方の第1リ
    ードフレームではその上面側に、他方の第2リードフレ
    ームではその下面側に設ける一方、前記両金型より両リ
    ードフレームの移送方向に沿った前方の部位に、前記両
    金型における原料装填室内、ランナー溝内及びゲート溝
    内で固まったロス樹脂部のうち第1リードフレームにお
    ける長手側面縁に沿ったランナー溝に対応する部分を、
    第1リードフレームにおける上面側の方向に押圧するよ
    うにした第1押圧体と、前記ロス樹脂部のうち第2リー
    ドフレームにおける長手側面縁に沿ったランナー溝に対
    応する部分を、第2リードフレームにおける下面側の方
    向に、前記第1押圧体による押圧よりも適宜時間遅れて
    押圧するようにした第2押圧体とを設けたことを特徴と
    するフープ状リードフレームに対するモールド部の成形
    装置。
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