JP3086154B2 - ディスク再生装置 - Google Patents

ディスク再生装置

Info

Publication number
JP3086154B2
JP3086154B2 JP07140953A JP14095395A JP3086154B2 JP 3086154 B2 JP3086154 B2 JP 3086154B2 JP 07140953 A JP07140953 A JP 07140953A JP 14095395 A JP14095395 A JP 14095395A JP 3086154 B2 JP3086154 B2 JP 3086154B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tray
unit
trays
rack
moving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07140953A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08335385A (ja
Inventor
悟 小泉
博司 松川
浩昭 宮重
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP07140953A priority Critical patent/JP3086154B2/ja
Priority to TW084108025A priority patent/TW270200B/zh
Priority to EP95115367A priority patent/EP0747899B1/en
Priority to DE69525043T priority patent/DE69525043T2/de
Priority to US08/536,464 priority patent/US5668790A/en
Priority to KR1019950033428A priority patent/KR0156305B1/ko
Priority to CNB95117794XA priority patent/CN1153203C/zh
Priority to MYPI95002942A priority patent/MY113763A/en
Publication of JPH08335385A publication Critical patent/JPH08335385A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3086154B2 publication Critical patent/JP3086154B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B21/00Head arrangements not specific to the method of recording or reproducing
    • G11B21/02Driving or moving of heads
    • G11B21/12Raising and lowering; Back-spacing or forward-spacing along track; Returning to starting position otherwise than during transducing operation
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B17/00Guiding record carriers not specifically of filamentary or web form, or of supports therefor
    • G11B17/02Details
    • G11B17/04Feeding or guiding single record carrier to or from transducer unit
    • G11B17/05Feeding or guiding single record carrier to or from transducer unit specially adapted for discs not contained within cartridges
    • G11B17/053Indirect insertion, i.e. with external loading means
    • G11B17/056Indirect insertion, i.e. with external loading means with sliding loading means
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B17/00Guiding record carriers not specifically of filamentary or web form, or of supports therefor
    • G11B17/22Guiding record carriers not specifically of filamentary or web form, or of supports therefor from random access magazine of disc records

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンパクトディスクの
ような記録担体としてのディスクを装着するディスクト
レイを複数備え、例えば1つのディスクの再生中に、他
のディスクトレイに装着されたディスクを別のディスク
に交換することができ、それによって多数枚のディスク
の再生をそれぞれのディスクトレイ間で順次連続的に行
わせることができるディスク再生装置等のディスク駆動
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、再生専用のコンパクトディスク
や、記録再生が可能なミニディスクのようなディスク状
記録担体の普及によって、少なくともディスク再生機能
を備えたディスク駆動装置において、種々の構成が提案
されている。
【0003】〔第1の従来例〕 例えば、特開昭61−80654号公報には、1つの装
置キャビネット内に2つのディスクトレイを搭載し、一
方のディスクトレイに装着したディスクの再生中に、他
方のディスクトレイではディスクの交換を可能とした
「ディスクレコード再生装置」が開示されている。
【0004】より具体的には、図30に示すように、本
体シャーシ200上に2基のディスクトレイ201・2
02が並設され、各ディスクトレイ201・202は、
ディスクレコード再生装置の正面方向であるM方向およ
び逆向きのN方向に沿って、互いに平行に水平移動可能
となっている。ディスクトレイ201・202のM−N
方向への移動のことを、以下、ローディング動作と略称
する。
【0005】このローディング動作の駆動力を発生する
機構として、ローディング駆動部203が、ディスクト
レイ201・202のそれぞれに設けられている。各ロ
ーディング駆動部203は、歯車機構203aとローデ
ィング用モータ204とを具備している。ローディング
用モータ204の回転は、例えばディスクトレイ201
の側面に形成されたトレイ用ラック205に歯車機構2
03aを介して伝達され、ディスクトレイ201のロー
ディング動作に変換される。
【0006】次に、図31に示すように、ディスク20
6の回転駆動力を発生する図示しないディスクモータや
光学式ピックアップおよびその駆動機構から成る再生駆
動部が、サブシャーシ207内に収納されている。この
サブシャーシ207は、サブシャーシ207のN方向側
端部に設けられた軸受け部208を中心として、上下に
回動すると共に、軸受け部208に嵌挿され、上記M−
N方向に直交するO−P方向に延設されたガイド軸に沿
ってスライドするようになっている。
【0007】上記したサブシャーシ207の回動による
昇降の駆動力を発生する機構として、昇降駆動部210
が設けられる一方、サブシャーシ207のO−P方向へ
のスライドの駆動力を発生する機構として、図32に示
すように、スライド駆動部211が設けられている。な
お、図32は、サブシャーシ207およびスライド駆動
部211を底面側から見た斜視図である。
【0008】図31に示す上記昇降駆動部210は、正
逆両方向に回転制御される昇降用モータ212と、昇降
用モータ212の回転をサブシャーシ207の昇降動作
に変換するカム機構213とを備えている。上記カム機
構213は、渦巻き状の昇降用カム213aとサブシャ
ーシ207の側面に突設されたピン213bとから構成
されている。これにより、昇降用モータ212の回転は
歯車機構により昇降用カム213に伝達され、昇降用カ
ム213の渦巻き回転にピン213bが摺接し従動する
ことで、サブシャーシ207が軸受け部208を中心と
する上下動を行うことができる。
【0009】また、図32に示す上記スライド駆動部2
11は、サブシャーシ207をO−P方向にスライドさ
せる駆動力を発生するスライド用モータ214と歯車お
よびラックから成るスライド機構215とを備えてい
る。
【0010】なお、図31に示すように、ディスク20
6から記録情報を再生するとき、ディスク206は、ク
ランパ216によって図示しないターンテーブルに圧接
される。このクランパ216は、サブシャーシ207の
内側に設けられたクランパ昇降機構217の動作によっ
て昇降するようになっている。
【0011】このような構成によって、ディスクトレイ
201・202のローディング動作中には、再生駆動部
は、昇降駆動部210の動作により下降している。ディ
スクトレイ201またはディスクトレイ202にディス
ク206が装着され、ディスクトレイ201またはディ
スクトレイ202が、ローディング駆動部203の動作
によってN方向に後退し再生可能位置に達すると、再生
駆動部は、昇降駆動部210の動作により上昇する。再
生駆動部の上昇と同時に、クランパ216はクランパ昇
降機構217の動作によってディスク206上に下降す
る。
【0012】また、ディスクトレイ201またはディス
クトレイ202の一方が再生可能状態となっていると
き、非再生状態のディスクトレイ201またはディスク
トレイ202では、ディスクを入れ替えることができ
る。入れ替えたディスクの再生指示がディスクレコード
再生装置に入力されると、再生駆動部は、昇降駆動部2
10の動作により下降した後、スライド駆動部211の
動作によってディスクトレイ201・202間を移動
し、再び昇降駆動部210の動作により上昇する。こう
して、入れ替えたディスクから記録情報を再生すること
ができる。
【0013】以上のように、特開昭61−80654号
公報に開示されたディスクレコード再生装置は、ディス
クトレイ201・202をM−N方向に移動させる手段
(トレイ移動手段)、再生駆動部をO−P方向にスライ
ドさせる手段(再生駆動部移動手段)、再生駆動部を昇
降させる手段(再生駆動部昇降手段)を有しており、2
つのディスクトレイ201・202上に載置されたディ
スクを1つの再生駆動部で随時再生し、ディスクトレイ
201・202をそれぞれキャビネット外に送出するこ
とによって、ディスク交換がなされるようになってい
る。
【0014】ところが、上記の構成では、各ローディン
グ駆動部203にローディング用モータ204を設け、
昇降駆動部210およびスライド駆動部211において
も、それぞれ専用の昇降用モータ212およびスライド
用モータ214を設けている。このように、個別に駆動
源用モータを設けることは、各モータの動作をそれぞれ
の制御回路によって任意のタイミングで、かつ個別に制
御できるという長所がある。しかしながら、モータにか
かるコスト、配線材にかかるコスト、配線にかかる組立
コスト等によって、ディスクレコード再生装置の著しい
コストアップが招来され、また部品点数の増大によりデ
ィスクレコード再生装置の軽量化および小型化が困難と
なっている。
【0015】〔第2の従来例〕 上記第1の従来例の問題点を解決できる構成を備えたコ
ンパクトディスクプレーヤのローディング装置が、特開
昭63−304480号公報に開示されている。このロ
ーディング装置では、上記第1の従来例と同様に、互い
に並設された2つのディスクトレイと各ディスクトレイ
のそれぞれに独立の駆動源を有するトレイ移動手段とを
備えている。
【0016】一方、上記の再生駆動部移動手段として、
図33に示すように、一端が軸支され、図示しない駆動
モータの回転が伝達されることによってディスクトレイ
220・221の並設面に平行に回動する略扇形状のス
イングギヤ222が設けられている。また、図34に示
すように、再生駆動部223が、スイングギヤ222の
上方に位置するように、スイングギヤ222に一体的に
軸支され、支軸224を中心に上下動可能となってい
る。
【0017】さらに、再生駆動部昇降手段として、上記
スイングギヤ222と再生駆動部223との間には、ベ
ース部材225がスイングギヤ222と一体に設けられ
ると共に、再生駆動部223をディスクトレイ220ま
たはディスクトレイ221に対向して昇降させる昇降用
カム機構226がベース部材225上に設けられてい
る。この昇降用カム機構226は、上記の駆動モータの
回転が伝達される主ギヤ226a、主ギヤ226aの上
面に形成された斜面部226b、および再生駆動部22
3の底面から斜面部226bに近接するように突設され
た突起226cとで構成されている。なお、ディスクト
レイ220・221の送出方向をローディング装置の正
面方向とすれば、主ギヤ226aの上面における正面側
は平坦面となっており、上面の途中から上記斜面部22
6bが後方に向けてせり上がるように形成されている。
【0018】また、図33に示すように、主ギヤ226
aの底面には、カム溝227が形成され、主ギヤ226
aの近傍にはスイングギヤ222の上面に軸支されたス
イッチングレバー228が軸支されている。スイッチン
グレバー228には、図示しないピンが立設され、その
先端が上記カム溝227に係合している。スイッチング
レバー228の回動端近傍には、駆動モータの回転を停
止させるタイミングを検出するUPスイッチ229およ
びDOWNスイッチ230が配され、各スイッチ229
・230は、スイングギヤ222と一体に回動する図示
しないベース部材に固設されている。
【0019】このような構成により、例えばディスクト
レイ221で再生が行われるとき、スイングギヤ222
は、再生駆動部223を下降させた状態で駆動モータか
ら回転力を得てディスクトレイ221側に回動する。こ
れと同時に、主ギヤ226aが、同じ駆動モータの回転
によって時計回りに回転する。これにより、主ギヤ22
6a上の斜面部226bに再生駆動部223の突起22
6cが摺接し、斜面部226bのせり上がりと共に突起
226cが上方に向かって斜面部226b上を移動する
ので、再生駆動部223がディスクトレイ221に向か
って上昇する。また、スイッチングレバー228のピン
がカム溝227の端部付近まで案内されることによっ
て、スイッチングレバー228の回動端がUPスイッチ
229をONにする。
【0020】なお、UPスイッチ229がONになる
と、駆動モータの回転は所定時間経過後に停止するよう
になっているため、再生駆動部223の上昇位置を定め
ることができる。
【0021】一方、ディスクトレイ221のディスクを
入れ替えるときには、主ギヤ226aを反時計回りに回
転させることにより、上記突起226cが斜面部226
b上を摺接しながら下降するため、再生駆動部223も
下降する。これと同時に、スイッチングレバー228の
ピンがカム溝227の中央付近まで案内されることによ
って、スイッチングレバー228の回動端がDOWNス
イッチ230をONにし、再生駆動部223の下降が検
出され、駆動モータの回転が停止される。これにより、
ディスクトレイ221を出し入れすることが可能にな
る。
【0022】さらに、再生駆動部223をディスクトレ
イ220へ移動させる場合には、DOWNスイッチ23
0がONになっても駆動モータの回転を継続すること
で、スイングギヤ222は、再生駆動部223を下降さ
せた状態でディスクトレイ222側に移動する。
【0023】このように、特開昭63−304480号
公報に開示されたローディング装置では、斜面形状のカ
ムを回転させることにより、再生駆動部移動手段と再生
駆動部昇降手段とが、1つの駆動モータから駆動力を得
るようになっている。
【0024】再生駆動部移動手段の動作はスイングギヤ
222の回転運動が基本となっており、再生駆動部昇降
手段の動作は斜面部226bの回転運動が基本となって
いる。このため、再生駆動部移動手段および再生駆動部
昇降手段の動作がどちらも回転運動である方が、第1の
従来例のように一方の再生駆動部移動手段の動作が直線
運動であるよりも、設計が容易であるという利点が有
る。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記第2の
従来例の構成では、第1の従来例に比して、駆動モータ
の個数が1つ減ったものの、トレイ移動手段にさらに2
個の駆動モータを必要とするため、コスト低減の要望に
対して、まだ充分に答えることができていないという問
題点を有している。
【0026】さらに、再生駆動部をディスクトレイ間で
回動させるため、回転軸から再生駆動部の回動端までの
距離を最小必要半径とする回転スペースを設けなければ
ならない。したがって、ディスクトレイを並設するため
に必要なディスク駆動装置全体の幅は、この回転スペー
スを上回るように設計しなければならず、ディスク駆動
装置の小型化が阻害されるという問題点も有している。
【0027】本発明の目的は、(1)トレイ移動手段
(2)再生駆動部移動手段(3)再生駆動部昇降手段を
有し、2つのディスクトレイ上に載置されたディスクを
1つの再生駆動部で所定の手順で任意に再生し、それぞ
れのディスクトレイをアンローディングすることによっ
てディスク交換がなされるようになっているディスク再
生装置において、以下の点を達成することにある。
【0028】(イ)(1)(2)(3)の各手段を駆動
する駆動源を1つにすることで、ディスク再生装置の大
幅なコストダウンを図る。
【0029】(ロ)ディスク再生装置のサイズを小型化
する。
【0030】(ハ)(イ)を達成するには種々の困難性
が生まれるが、その中で下記の点を達成する。
【0031】・例えば2つのディスクトレイの一方に載
置されたディスクが再生中に、他方のディスクトレイの
ディスクを交換できる。
【0032】・再生中のディスクの再生を停止し、その
ディスクをアンローディング位置で交換できる。
【0033】・2つのディスクトレイに載置された各デ
ィスクの再生を再生指示を改めて与えることなく連続し
て行うことができる。
【0034】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るデ
ィスク再生装置は、上記の課題を解決するために、ディ
スク(例えば、CD)に記録された情報を読み取る再生
ユニットと、ディスクを取出し可能なアンローディング
位置およびディスクから情報を読み取り可能なローディ
ング位置との間をそれぞれ往復動し、基台上で互いに並
列に配設された第1・第2トレイとを備え、第1・第2
トレイの一方に載置されたディスクから情報を読み取る
再生位置とディスクの記録面に対して略垂直方向に離れ
た退避位置との間で再生ユニットを移動させ、さらに第
1トレイの退避位置と第2トレイの退避位置との間で再
生ユニットを移動させるディスク再生装置において、第
1トレイと第2トレイとの間を往復動可能に配設された
移動体(例えば、ラック部材)と、移動体が第1・第2
トレイの一方から他方へ移動するのに伴って移動体と一
体的に移動することにより、再生ユニットを第1・第2
トレイの一方の再生位置からその退避位置へ移動させ、
続いて第1・第2トレイの他方の退避位置へ移動させ、
さらに続いて第1・第2トレイの他方の再生位置へ移動
させる移動カム(例えば、ラック部材にスリット状に形
成されたカム部)と、再生ユニットが第1・第2トレイ
の一方の再生位置に有るときに、第1・第2トレイの他
方を移動体との係合によって案内された状態で、ローデ
ィング位置とアンローディング位置との間で往復動さ
、さらに上記移動体の駆動源を兼ねている駆動手段
(例えば、トレイギア体)と、上記駆動手段の駆動力を
上記移動体に伝達する駆動ギヤ(例えば、ラック駆動ギ
ア)とを備え、上記移動体には、上記駆動ギヤに歯合
し、再生ユニットの移動と平行に移動可能なラックと上
記移動カムとが設けられ、該移動カムは、ラックの移動
に伴って、再生ユニットに対し上記略垂直方向に働く分
力を生じさせる昇降用カム部(例えば、第1傾斜カムお
よび第2傾斜カム)、並びに各退避位置間で再生ユニッ
トを移動させる係合部(例えば、第1傾斜カム、第2傾
斜カムおよび水平部)を備え、再生ユニットが昇降用カ
ム部および係合部に連続して係合するように構成されて
おり、上記駆動手段は上記駆動ギヤと歯合する駆動源ギ
ヤを備え、この駆動源ギヤと歯合するトレイ用ラックが
第1・第2トレイの各々に形成され、再生ユニットが第
1・第2トレイの一方における再生位置に有るときに、
駆動源ギヤが第1・第2トレイの他方のトレイ用ラック
と歯合し、さらに、上記移動体と係合する往復動用カム
部(例えば、案内溝の当接部)であって、第1・第2ト
レイの一方へ向かう第1方向への移動体の移動と第1・
第2トレイの他方におけるアンローディング位置へ向か
う往方向への移動とを相互に変換すると共に、上記第1
方向と逆方向への移動体の移動と第1・第2トレイの上
記他方におけるローディング位置へ戻る復方向への移動
とを相互に変換する往復動用カム部が、第1・第2トレ
イの各々に設けられ、上記再生ユニットを第1・第2ト
レイの一方の再生位置へ配置する移動体の移動に伴っ
て、上記駆動源ギヤと第1・第2トレイの他方のトレイ
用ラックとの歯合と、上記駆動ギヤとラックとの歯合の
解除とを順次行わせる一方、第1・第2トレイの上記他
方における復方向への移動に伴って、駆動ギヤとラック
との歯合と、駆動源ギヤと上記他方のトレイ用ラックと
の歯合の解除とを順次行わせることを特徴としている。
【0035】請求項2の発明に係るディスク再生装置
は、上記の課題を解決するために、ディスク(例えばC
D)に記録された情報を読み取る再生ユニットと、ディ
スクを取出し可能なアンローディング位置およびディス
クから情報を読み取り可能なローディング位置との間を
それぞれ往復動し、基台上で互いに並列に配設された第
1・第2トレイとを備え、第1・第2トレイの一方に載
置されたディスクから情報を読み取る再生位置とディス
クの記録面に対して略垂直方向に離れた退避位置との間
で再生ユニットを移動させ、さらに第1トレイの退避位
置と第2トレイの退避位置との間で再生ユニットを移動
させるディスク再生装置において、第1トレイと第2ト
レイとの間を往復動可能に配設された移動体(例えば、
ラック部材)と、移動体が第1・第2トレイの一方から
他方へ移動するのに伴って移動体と一体的に移動するこ
とにより、再生ユニットを第1・第2トレイの一方の再
生位置からその退避位置へ移動させ、続いて第1・第2
トレイの他方の退避位置へ移動させ、さらに続いて第1
・第2トレイの他方の再生位置へ移動させる移動カム
(例えば、ラック部材にスリット状に形成されたカム
部)と、再生ユニットが第1・第2トレイの一方の再生
位置に有るときに、第1・第2トレイの他方を移動体と
の係合によって案内された状態で、ローディング位置と
アンローディング位置との間で往復動させ、さらに上記
移動体の駆動源を兼ねている駆動手段(例えば、トレイ
ギア体)と、上記駆動手段の駆動力を上記移動体に伝達
する駆動ギヤ(例えば、ラック駆動ギア)とを備え、上
記移動体には、上記駆動ギヤに歯合し、再生ユニットの
移動と平行に移動可能なラックと上記移動カムとが設け
られ、移動カムは、ラックの移動に伴って、再生ユニ
ットに対し上記略垂直方向に働く分力を生じさせる昇降
用カム部(例えば、第1傾斜カムおよび第2傾斜カ
ム)、並びに各退避位置間で再生ユニットを移動させる
係合部を備え、再生ユニットが昇降用カム部および係合
部(例えば、第1傾斜カム、第2傾斜カムおよび水平
部)に連続して係合するように構成されており、上記駆
動手段は上記駆動ギヤと歯合する駆動源ギヤを備え、こ
の駆動源ギヤと歯合するトレイ用ラックが第1・第2ト
レイの各々に形成され、再生ユニットが第1・第2トレ
イの一方における 再生位置に有るときに、駆動源ギヤが
第1・第2トレイの他方のトレイ用ラックと歯合し、上
記移動体には、第1トレイ側の端部に第1係合部材(例
えば、第1係合ピン)が設けられると共に、第2トレイ
側の端部に第2係合部材(例えば、第2係合ピン)が設
けられ、第1トレイには、上記第1係合部材が係合し摺
動する第1案内溝が形成され、第2トレイには、上記第
2係合部材が係合し摺動する第2案内溝が形成され、上
記第1・第2案内溝は、第1・第2トレイ間での移動体
の往復移動を第1・第2トレイの一方の往復動に変換し
て上記駆動源ギヤとトレイ用ラックとの歯合および歯合
の解除とを行わせる第1往復動用カム部、第2往復動用
カム部をそれぞれ含み、上記移動カムは、再生ユニット
が第1・第2トレイの上記他方における再生位置に有る
ときに、第1・第2トレイの上記一方から上記他方へ向
かう移動体の移動中にも再生ユニットの再生位置を保持
する逃げ部(例えば、水平部)を含み、再生ユニットが
第1トレイの再生位置に有るときには、第2係合部材が
第2往復動用カム部に隣接し、再生ユニットが第2トレ
イの再生位置に有るときには、第1係合部材が第1往復
動用カム部に隣接するように、第1往復動用カム部が第
1トレイに配設されると共に、第2往復動用カム部が第
2トレイに配設されていることを特徴としている。
【0036】請求項3の発明に係るディスク再生装置
は、上記の課題を解決するために、請求項2の構成に加
えて、上記第1・第2案内溝のそれぞれは、移動体の移
動を案内する移動体案内溝を含んでいることを特徴とし
ている。
【0037】請求項4の発明に係るディスク再生装置
は、上記の課題を解決するために、請求項1ないし3
いずれかの構成に加えて、上記再生ユニットが第1トレ
イの再生位置に有るとき、移動体の本体に当接して第1
トレイがアンローディング位置へ移動するのを阻止する
規制部が第1トレイに設けられ、上記再生ユニットが第
2トレイの再生位置に有るとき、移動体の本体に当接し
て第2トレイがアンローディング位置へ移動するのを阻
止する規制部が第2トレイに設けられていることを特徴
としている。
【0038】請求項5の発明に係るディスク再生装置
は、上記の課題を解決するために、請求項2の構成に加
えて、上記再生ユニットが第1トレイの再生位置に有
り、かつ再生可能状態にあることを検出する第1スイッ
チと、上記再生ユニットが第2トレイの再生位置に有
り、かつ再生可能状態にあることを検出する第2スイッ
チとが、上記基台上に設けられ、上記移動体の移動に伴
って第1スイッチのON・OFFを切り換える第1切り
換え部材(例えば、第1当接片)と、上記移動体の移動
に伴って第2スイッチのON・OFFを切り換える第2
切り換え部材(例えば、第2当接片)とが、移動体に設
けられ、上記第1係合部材と第1切り換え部材、第2係
合部材と第2切り換え部材のそれぞれが移動体と一体的
に形成されていることを特徴としている。
【0039】請求項6の発明に係るディスク再生装置
は、上記の課題を解決するために、請求項1ないし5
いずれかの構成に加えて、上記移動体が可撓性部材(例
えば、ナイロンまたはポリプロピレンで成形されたラッ
ク部材)によって形成されていることを特徴としてい
る。
【0040】請求項7の発明に係るディスク再生装置
は、上記の課題を解決するために、ディスク(例えば、
CD)に記録された情報を読み取る再生ユニットと、デ
ィスクを取出し可能なアンローディング位置およびディ
スクから情報を読み取り可能なローディング位置との間
をそれぞれ往復動し、基台上で互いに並列に配設された
第1・第2トレイとを備え、第1・第2トレイの一方に
載置されたディスクから情報を読み取る再生位置とディ
スクの記録面に対して略垂直方向に離れた退避位置との
間で再生ユニットを移動させ、さらに第1トレイの退避
位置と第2トレイの退避位置との間で再生ユニットを移
動させるディスク再生装置において、駆動力を発生する
駆動源と、駆動源に備えられた駆動源ギヤと、駆動源ギ
ヤと歯合する駆動ギヤと、駆動ギヤと歯合すると共に再
生ユニットに係合し、再生ユニットを第1トレイの退避
位置と第2トレイの退避位置との間で直線移動させるラ
ックとを備え、上記第1・第2トレイの各々には、この
駆動源ギヤと歯合するトレイ用ラックが形成され、再生
ユニットが第1・第2トレイの一方における再生位置に
有るときに、駆動源ギヤが第1・第2トレイの他方のト
レイ用ラックと歯合するように構成され、上記ラックと
係合し、かつ第1・第2トレイの一方から他方へ向かう
ラックの直線移動を第1・第2トレイの一方の上記往復
動に変換する往復動用カム部が第1・第2トレイの各々
に設けられ、上記ラックには、上記再生ユニットを各ト
レイの再生位置と退避位置との間で移動させるように、
再生ユニットに対し上記略垂直方向にかかる分力を生じ
させる昇降用カム溝(例えば、第1・第2傾斜カム)が
形成されると共に、上記再生ユニットがいずれかの再生
位置に有るときに、ラックの直線移動によって、上記往
復動用カム部を動作させ、非再生側のトレイにおけるト
レイ用ラックと上記駆動源ギヤとを歯合あるいは歯合を
解除させる間、再生ユニットを再生位置に保持する保持
用溝(例えば、水平に形成された第1・第2カム)が形
成され、上記昇降用カム溝が、再生ユニットを直線移動
させる係合部を兼ねていることを特徴としている。
【0041】請求項8の発明に係るディスク再生装置
は、上記の課題を解決するために、ディスク(例えばC
D)に記録された情報を読み取る再生ユニットと、ディ
スクを取出し可能なアンローディング位置およびディス
クから情報を読み取り可能なローディング位置との間を
それぞれ往復動し、基台上で互いに並列に配設された第
1・第2トレイとを備え、第1・第2トレイの一方に載
置されたディスクから情報を読み取る再生位置とディス
クの記録面に対して略垂直方向に離れた退避位置との間
で再生ユニットを支軸を回動中心として回動させ、さら
に第1トレイの退避位置と第2トレイの退避位置との間
で再生ユニットを移動させるディスク再生装置におい
て、第1トレイの退避位置と第2トレイの退避位置との
間で再生ユニットを移動させる移動手段(例えば、ラッ
ク部材)が再生ユニットの回動端側に設けられ、両退避
位置間の再生ユニットの移動を案内する第1案内手段
(例えば、ユニット受けレール)が、上記回動中心の支
軸を兼ねて基台に設けられ、両退避位置間の再生ユニッ
トの移動を案内する第2案内手段(例えば、下降ガイド
溝)が、上記回動端側で基台に設けられ、上記第1案内
手段と嵌合する第1嵌合部(例えば、ユニット係合溝)
が、再生ユニットの回動中心側に形成され、上記第2案
内手段と嵌合する第2嵌合部(例えば、係合端)が、再
生ユニットの回動端側に形成され、上記第1案内手段と
第1嵌合部との嵌合関係は、第2案内手段と第2嵌合部
との嵌合関係より緩やかに設定されていることを特徴と
している。
【0042】請求項9の発明に係るディスク再生装置
は、上記の課題を解決するために、さらに、上記再生ユ
ニットが第1・第2トレイのいずれかの再生位置に有る
ときのみ、再生ユニットを再生位置から退避位置に向か
って付勢する付勢手段(例えば、成形バネ)を備えてい
ることを特徴としている。
【0043】
【作用】請求項1の構成によれば、第1・第2トレイは
基台上で互いに並列に配設されているので、第1・第2
トレイに載置されたディスクの記録面もまた、ほぼ同一
平面内で並列する。これに対し、各トレイにおける退避
位置は、ディスクの記録面に対して略垂直方向に離れて
いるので、各トレイにおける再生位置と退避位置との間
の第1の移動方向は、第1・第2トレイ間を往復動する
移動体の移動方向と略垂直となる。また、一方の退避位
置から他方の退避位置への第2の移動方向は、上記移動
体の移動方向と一致する。さらに、各トレイのローディ
ング位置とアンローディング位置との間における第3の
移動方向は、第1・第2トレイの並列方向、すなわち第
2の移動方向とは異なり、第1の移動方向とも異なる。
【0044】このような3種類の移動方向について、そ
れぞれの駆動源を必要とせず、1つの駆動源のみを設け
る構成となっている。また、各駆動源同士で駆動を切り
換えるタイミングを調整する制御回路等の構成を必要と
しない。これにより、安価なディスク再生装置を提供す
ることができる。
【0045】また、駆動手段は移動体を第2の移動方向
へ移動させるだけでよいので、移動体を移動させるため
の構成が簡素化される。さらに、駆動手段が移動体を第
2の移動方向へ移動させるだけで、移動体と一体的に移
動する移動カムが、移動体の第2の移動方向への移動を
再生ユニットの第1の移動方向への移動に変換し、さら
に再生ユニットを第2の移動方向へ移動させることがで
きる。したがって、移動体は移動カムの形成母体となる
と共に、再生ユニットが第1・第2トレイの一方の再生
位置に有るときに、第1・第2トレイの他方を第3の移
動方向へ移動させる案内手段ともなっている。この結
果、多種類の動作を必要最小限の部品点数で行わせるこ
とができ、ディスク再生装置のコストパフォーマンスを
一層高めることができる。
【0046】さらに、再生ユニットは、移動カムを構成
する昇降用カム部と係合部とに連続して係合することが
できるので、例えば再生ユニットと昇降用カム部との係
合を再生ユニットと係合部との係合へと移行させるだけ
で、請求項1の構成による作用で説明した再生ユニット
の第1の移動方向への移動と第2の移動方向への移動と
の切り換えを行うことができる。したがって、簡単な構
成によって正確なタイミングで再生ユニットの移動方向
を切り換えることができる。
【0047】また、移動体自体にラックを設け、駆動ギ
ヤを介して駆動手段の駆動力を得る構成とすることによ
り、移動体の駆動機構を簡素化することができる。ま
た、移動カムは再生ユニットと係合する形状を備えてい
るので、ラックと移動カムとを一体成形により形成する
ことができ、再生ユニットの移動機構の大幅なコストダ
ウンを図ることができる。
【0048】さらに、駆動手段の駆動力は、駆動源ギヤ
から駆動ギヤを介して移動体のラックに伝達されると共
に、駆動源ギヤを介して各トレイ用ラックに伝達され
る。これにより、1つの駆動源で、移動体および第1・
第2トレイを駆動することができる。ただし、第1・第
2トレイは、駆動手段によって同時に駆動されるわけで
はなく、再生ユニットが第1・第2トレイの一方におけ
る再生位置に有るときに、第1・第2トレイの他方が、
そのトレイ用ラックと駆動源ギヤとの歯合によって駆動
されるようになっている。
【0049】これにより、駆動手段に駆動源ギヤを設
け、第1・第2トレイの各々にトレイ用ラックを形成し
ただけの簡単な構成で、一方のトレイにおける再生動作
中に他方のトレイのディスクを交換することができる。
また、1つの駆動源で再生ユニットの第1および第2の
移動方向への移動とトレイの往復動とを駆動するシンプ
ルな構成を提供することができる。
【0050】さらに、再生ユニットを一方のトレイにお
ける再生位置へ配置する移動体の第1方向への移動は、
往復動用カム部の働きによって、第1・第2トレイの他
方におけるアンローディング位置へ向かう往方向への移
動に変換される。これにより、駆動源ギヤと他方のトレ
イ用ラックとが歯合するので、駆動手段の駆動力は、駆
動源ギヤを介して他方のトレイ用ラックに伝達され、第
1・第2トレイの他方は、さらにアンローディング位置
へ移動するように駆動される。この第1・第2トレイの
他方における往方向への移動は、往復動用カム部の働き
によって、移動体の第1方向への移動に変換されるか
ら、この結果、駆動ギヤとラックとの歯合が解除され
る。
【0051】したがって、ラックは移動を停止するか
ら、再生ユニットは一方のトレイに対して再生位置に保
持される。このとき、駆動源ギヤと他方のトレイ用ラッ
クとの歯合は継続しているから、再生ユニットを一方の
再生位置に保持したまま、他方のトレイを往復動させる
ことが可能となる。すなわち、一方のトレイを再生状態
としたままで、他方のトレイにおいてディスクを交換す
ることができる。
【0052】上記とは逆に、第1・第2トレイの他方が
ローディング位置へ戻る復方向への移動は、往復動用カ
ム部の働きによって、第1方向とは逆方向への移動体の
移動に変換される。これにより、歯合が解除されていた
駆動ギヤとラックとが再び歯合する。このとき、駆動ギ
ヤは駆動手段によって上記と逆方向に反転駆動されてい
るから、移動体は第1方向とは逆方向へさらに移動す
る。この移動が、往復動用カム部の働きによって、第1
・第2トレイの他方における復方向への移動に変換され
る結果、駆動源ギヤと他方のトレイ用ラックとの歯合が
解除される。したがって、他方のトレイ用ラックに伝達
されていた駆動手段の駆動力は遮断されるので、他方の
トレイは、ローディング位置に保持される。
【0053】このように、往復動用カム部は各トレイに
設けられているので、トレイ用ラックと駆動源ギヤとの
歯合または歯合解除、およびラックと駆動ギヤとの歯合
または歯合解除のための別機構を必要としない。
【0054】さらに、トレイ用ラックと往復動用カム部
とが、同じトレイに設けられているので、ラックの移動
をトレイの往復動に変換して伝える伝達機構が簡素化さ
れる。これにより、ラックの移動とトレイの往復動との
切り換えタイミングの精度を向上させることができる。
【0055】請求項2の構成によれば、第1・第2トレ
イは基台上で互いに並列に配設されているので、第1・
第2トレイに載置されたディスクの記録面もまた、ほぼ
同一平面内で並列する。これに対し、各トレイにおける
退避位置は、ディスクの記録面に対して略垂直方向に離
れているので、各トレイにおける再生位置と退避位置と
の間の第1の移動方向は、第1・第2トレイ間を往復動
する移動体の移動方向と略垂直となる。また、一方の退
避位置から他方の退避位置への第2の移動方向は、上記
移動体の移動方向と一致する。さらに、各トレイのロー
ディング位置とアンローディング位置との間における第
3の移動方向は、第1・第2トレイの並列方向、すなわ
ち第2の移動方向とは異なり、第1の移動方向とも異な
る。
【0056】このような3種類の移動方向について、そ
れぞれの駆動源を必要とせず、1つの駆動源のみを設け
る構成となっている。また、各駆動源同士で駆動を切り
換えるタイミングを調整する制御回路等の構成を必要と
しない。これにより、安価なディスク再生装置を提供す
ることができる。
【0057】また、駆動手段は移動体を第2の移動方向
へ移動させるだけでよいので、移動体を移動させるため
の構成が簡素化される。さらに、駆動手段が移動体を第
2の移動方向へ移動させるだけで、移動体と一体的に移
動する移動カムが、移動体の 第2の移動方向への移動を
再生ユニットの第1の移動方向への移動に変換し、さら
に再生ユニットを第2の移動方向へ移動させることがで
きる。したがって、移動体は移動カムの形成母体となる
と共に、再生ユニットが第1・第2トレイの一方の再生
位置に有るときに、第1・第2トレイの他方を第3の移
動方向へ移動させる案内手段ともなっている。この結
果、多種類の動作を必要最小限の部品点数で行わせるこ
とができ、ディスク再生装置のコストパフォーマンスを
一層高めることができる。
【0058】さらに、再生ユニットは、移動カムを構成
する昇降用カム部と係合部とに連続して係合することが
できるので、例えば再生ユニットと昇降用カム部との係
合を再生ユニットと係合部との係合へと移行させるだけ
で、請求項1の構成による作用で説明した再生ユニット
の第1の移動方向への移動と第2の移動方向への移動と
の切り換えを行うことができる。したがって、簡単な構
成によって正確なタイミングで再生ユニットの移動方向
を切り換えることができる。
【0059】また、移動体自体にラックを設け、駆動ギ
ヤを介して駆動手段の駆動力を得る構成とすることによ
り、移動体の駆動機構を簡素化することができる。ま
た、移動カムは再生ユニットと係合する形状を備えてい
るので、ラックと移動カムとを一体成形により形成する
ことができ、再生ユニットの移動機構の大幅なコストダ
ウンを図ることができる。
【0060】さらに、駆動手段の駆動力は、駆動源ギヤ
から駆動ギヤを介して移動体のラックに伝達されると共
に、駆動源ギヤを介して各トレイ用ラックに伝達され
る。これにより、1つの駆動源で、移動体および第1・
第2トレイを駆動することができる。ただし、第1・第
2トレイは、駆動手段によって同時に駆動されるわけで
はなく、再生ユニットが第1・第2トレイの一方におけ
る再生位置に有るときに、第1・第2トレイの他方が、
そのトレイ用ラックと駆動源ギヤとの歯合によって駆動
されるようになっている。
【0061】これにより、駆動手段に駆動源ギヤを設
け、第1・第2トレイの各々にトレイ用ラックを形成し
ただけの簡単な構成で、一方のトレイにおける再生動作
中に他方のトレイのディスクを交換することができる。
また、1つの駆動源で再生ユニットの第1および第2の
移動方向への移動とトレイの往復動とを駆動するシンプ
ルな構成を提供することができる。
【0062】さらに、再生ユニットが第1トレイの再生
位置に有るときに、ラックの第2トレイ側の端部に設け
られた第2係合部材が、第2トレイに形成された第2往
復動用カム部に隣接するように構成されている。一方、
この状態で、ラックが第2トレイから第1トレイの方へ
移動すると、移動カムは逃げ部を備えているため、再生
ユニットを第1トレイの再生位置に保持したまま、第2
係合部材にさらに第2往復動用カム部を摺動させること
ができる。第2係合部材が第2往復動用カム部を摺動す
ることによって、駆動源ギヤと第2トレイのトレイ用ラ
ックとを歯合させるように第2トレイを移動させること
ができる。駆動源ギヤと第2トレイのトレイ用ラックと
が歯合した後は、第2係合部材に第2案内溝を摺動させ
ながら、第2トレイをローディング位置とアンローディ
ング位置との間で往復動させることができる。
【0063】再生ユニットが第2トレイの再生位置に有
るときにも、第1トレイについて同様の動作となる。
【0064】このように、再生ユニットを第1・第2ト
レイの一方の再生位置に配し、その再生状態を保持した
まま、第1・第2トレイの他方をローディング位置とア
ンローディング位置との間で往復動させ、ディスクの交
換等を行うことができる。
【0065】請求項3の構成によれば、ラックの移動
は、一方のトレイから他方のトレイに向かう方向に沿っ
て行われるので、ラック案内溝は、そのようなラックの
移動を可能とするように一方のトレイから他方のトレイ
に向かう方向に沿って形成されている。すなわち、ラッ
ク案内溝は、ローディング位置とアンローディング位置
との間でのトレイの往復動の向きと交叉する。
【0066】したがって、例えば再生ユニットを第1ト
レイの再生位置に配するように、ラックが第2トレイか
ら第1トレイの方へ移動するとき、少なくとも第2係合
部材は第2トレイのラック案内溝を第2往復動用カム部
に隣接するまで摺動する。これにより、再生ユニットを
第2トレイから第1トレイに移動させる間、および再生
ユニットを第1トレイの再生位置に配したとき、第2係
合部材は第2トレイのラック案内溝に位置しているた
め、第2係合部材が、再生状態に無い第2トレイの往復
動を規制することができる。
【0067】このように、非再生中のトレイの位置保持
のための別機構を必要とせず、安価なトレイロック機構
を持つディスク再生装置を提供することができる。
【0068】請求項4の構成によれば、再生ユニットが
第1トレイの再生位置に有るときに、請求項2の構成に
よって第2トレイをローディング位置とアンローディン
グ位置との間で往復動可能な状態に置きながら、第1ト
レイの再生状態を移動体によって保持することができ
る。また、再生ユニットが第2トレイの再生位置に有る
ときにも、同様に、第2トレイの再生状態を移動体によ
って保持することができる。
【0069】したがって、各トレイの再生状態を保持す
るためのロック機構を新たに設ける必要が無いので、シ
ンプルかつ安価な構成で誤動作の無いディスク再生装置
を提供することができる。
【0070】請求項5の構成によれば、請求項2の構成
に基づいて述べた作用に加えて、次の作用が得られる。
まず、第1・第2切り換え部材が移動体に設けられ、移
動体と一体に移動することによって、第1・第2スイッ
チの切り換えを行うので、切り換え部材を駆動する駆動
機構を別途設ける必要がない。また、第1・第2切り
え部材と移動体とを一体成形すれば、第1・第2切り換
え部材の部品点数を削減することができる。
【0071】また、移動体が再生ユニットを再生位置に
配する動作のタイミングと、第1・第2切り換え部材が
第1・第2スイッチを切り換えるタイミングとは、移動
体における第1・第2切り換え部材の配置の設定によっ
て行うことができる。これより、シンプルかつ安価な構
成でトレイの再生位置検出のタイミングの精度を上げる
ことができる。
【0072】さらに、第1係合部材と第1切り換え部
材、第2係合部材と第2切り換え部材のそれぞれが移動
体と一体的に形成されていることにより、第1トレイに
おいて再生ユニットの再生可能状態が検出されたとき
に、第2係合部材を第2往復動用カム部に隣接させるタ
イミングや、第2トレイにおいて再生ユニットの再生可
能状態が検出されたときに、第1係合部材を第1往復動
用カム部に隣接させるタイミングを、移動体における第
1係合部材および第1切り換え部材の配設の設定、ある
いは移動体における第2係合部材および第2切り換え部
材の配設の設定によって容易に調整することができる。
【0073】したがって、簡単な構成で、再生ユニット
を再生位置に配した後、非再生状態のトレイをローディ
ング位置とアンローディング位置との間で往復動させる
という動作の移行を円滑かつ確実に行わせることができ
ると共に、各トレイを所定の位置に確実に保持すること
ができる。
【0074】請求項6の構成によれば、移動体が再生ユ
ニットを第1・第2トレイの各退避位置間で移動させる
には、所定の移動ストロークを必要とする。しかし、移
動体を可撓性部材によって形成すれば、移動体を湾曲さ
せることが容易となるため、移動ストロークの少なくと
も一部が曲線を描くように、移動体を基台上で移動させ
ることができる。これにより、基台上に並列されたトレ
イ2個分の横幅方向に平行なラックの移動ストローク量
を抑えることができるので、ディスク再生装置の小型化
を図ることができる。
【0075】請求項7の構成によれば、再生ユニットと
係合するラックは、駆動ギヤを介して駆動源から駆動力
を受け取り、第1・第2トレイの一方から他方へ直線移
動する。ラックが直線移動すると、ラックに形成された
昇降用カム溝が再生ユニットに略垂直方向の力を及ぼ
す。これにより、ラックの直線移動に伴って、再生ユニ
ットは直線移動の方向に対し略垂直な方向へ移動、例え
ば下降し、一方のトレイにおける退避位置に移動する。
【0076】次に、ラックがさらに同方向へ直線移動す
るとき、昇降用カム溝が、再生ユニットをラックの移動
方向と同方向に直線移動させる係合部となる。これによ
り、再生ユニットは、ラックと同体的に一方の退避位置
から他方の退避位置へと移動する。
【0077】ラックがさらに同方向へ直線移動すると、
再び昇降用カム溝が再生ユニットに対し上記略垂直方向
にかかる分力を生じさせ、到達した他方のトレイの退避
位置からその再生位置へ再生ユニットを移動、例えば上
昇させる。
【0078】再生ユニットが他方の再生位置に到達後、
ラックがさらに同方向へ直線移動すると、非再生側のト
レイに設けられた往復動用カム部が働き、非再生側のト
レイにおけるトレイ用ラックと駆動源ギヤとが歯合する
ように、非再生側のトレイを往復動方向に移動させる。
なお、ラックには、非再生側のトレイにおけるトレイ用
ラックと上記駆動源ギヤとを歯合あるいは歯合を解除さ
せる間、再生ユニットを再生位置に保持する保持用溝が
形成されているので、再生ユニットの再生位置は、ラッ
クの移動にもかかわらず保持される。
【0079】これにより、非再生側のトレイにおけるト
レイ用ラックは駆動源ギヤによって駆動され、一方のト
レイを再生状態としたまま、非再生側のトレイは往復動
することができる。また、これにより、非再生側のトレ
イにおいてディスクを交換することが可能となる。
【0080】このように、再生ユニットの直線移動およ
び昇降と、第1・第2トレイの往復動との3種類の動作
を、1つの駆動源でラックを1方向に直線移動させるだ
けで切り換えることができる。また、ラックにおける昇
降用カム溝および保持用溝の形状の設定によって、3種
類の動作の切り換えタイミングを容易に精度良く調整す
ることができる。
【0081】請求項8の構成によれば、一方の再生位置
に有る再生ユニットが、基台に設けられた第1案内手段
を支軸としてその退避位置へ回動したとき、再生ユニッ
トの回動端側に形成された第2嵌合部が、基台に設けら
れた第2案内手段に嵌合する。第1案内手段と第1嵌合
部との嵌合関係は、第2案内手段と第2嵌合部との嵌合
関係より緩やかに設定されているので、第1嵌合部にお
いては回動と案内移動との2種類の動作が容易となり、
また再生ユニットの案内移動を補助することができる。
一方、第2嵌合部においては、第2案内手段によるガタ
ツキの無い案内移動が可能となる。
【0082】これにより、再生ユニットの円滑な回動お
よび案内移動を可能とする案内機構を備えたディスク再
生装置を提供することができる。
【0083】請求項9の構成によれば、第1案内手段と
第1嵌合部との嵌合関係が緩やかになっていても、いず
れかの再生位置に有る再生ユニットは、付勢手段によっ
て再生位置から退避位置に向かって付勢されるので、再
生動作中の再生ユニットをガタツキ無く再生位置にて保
持することができる。
【0084】
【実施例】本発明の一実施例を図1ないし図29に基づ
いて説明すれば、以下のとおりである。
【0085】図2は、本実施例に係るディスク再生装置
1を搭載したオーディオ装置であるいわゆるCDラジカ
セ装置2の外観を示している。CDラジカセ装置2は、
コンパクトディスク(以下、CDと略称する)のような
光ディスクの再生の他に、ラジオ番組の聴取およびコン
パクトカセットテープに対する情報の記録再生を行うこ
とができる。なお、CDラジカセ装置2で再生可能な光
ディスクとして、CDの他に、LD(レーザディス
ク)、DVD(ディジタルビデオディスク)、CDG
(CDグラフィックス)、シングルCD、CDV(CD
ビデオ)等を挙げることができる。
【0086】初めに、CDラジカセ装置2の正面方向を
A方向、その逆方向をB方向、B方向に向かって右手方
向をE方向、左手方向をF方向、鉛直上方向をG方向、
鉛直下方向をH方向、H方向に向かって時計回りをI方
向、反時計回りをJ方向、E方向に向かって時計回りを
K方向、反時計回りをL方向とする。
【0087】CDラジカセ装置2の正面には、長方形の
トレイ収納口2aがE−F方向に長く形成されている。
トレイ収納口2a内には、上記ディスク再生装置1が具
備する第1トレイ3および第2トレイ4が、E−F方向
に並列するように収納されている。各トレイ3・4は、
A−B方向に往復動可能に配されており、図2の状態で
は、第1トレイ3がCD5を取出し可能な位置まで移動
している。
【0088】説明の便宜上、以降、各トレイ3・4のA
−B方向における移動位置として、各トレイ3・4がト
レイ収納口2aからA方向に送出され、CDの入れ替え
が可能となる位置のことをアンローディング位置、各ト
レイ3・4がトレイ収納口2a内に収納され、CDから
情報の読み取りが可能となる位置のことをローディング
位置と呼び、さらに、各トレイ3・4が各々のアンロー
ディング位置まで移動した状態をアンローディング状
態、各トレイ3・4が各々のローディング位置まで移動
した状態をローディング状態と呼ぶことにする。
【0089】上記のCDラジカセ装置2では、各トレイ
3・4に載置された計2枚のCDを連続して再生するこ
とができる。また、トレイ3・4の一方でCDを再生し
ながら、あるいはCDの再生状態を保ったまま、トレイ
3・4の他方をアンローディング位置まで移動させ、C
Dを入れ換えることもできる。CDの入れ替え後、トレ
イ3・4の他方をローディング位置に移動させること
で、連続再生が可能な状態となる。さらに、再生中のC
Dを随時取り出せることはいうまでもない。
【0090】図3は、上記ディスク再生装置1の外観を
示している。ディスク再生装置1の外装部材として、ベ
ース台6(基台)とベース台6の蓋体として配されたデ
ィスク押え受板7とが設けられている。上記ベース台6
は、上面が開口し、外形が略箱形状をなし、各トレイ3
・4のA−B方向の移動を案内および規制する役割も担
っている。各トレイ3・4のA−B方向の移動は、ベー
ス台6とディスク押え受板7との間隙で行われる。この
とき、ディスク押え受板7は、各トレイ3・4に載置さ
れたCDをローディング位置にて保持する役割と、各ト
レイ3・4のA−B方向の移動をベース台6と共に案内
および規制する役割とを担っている。
【0091】また、ディスク押え受板7には、各トレイ
3・4のローディング位置にて装着されたCDの回転軸
にそれぞれ対応して、後で詳述するディスク押え28・
28が取り付けられている。
【0092】以下、図1に基づいて、ディスク再生装置
1の各部を詳細に説明する。
【0093】〔第1トレイおよび第2トレイの構成〕 第1トレイ3は、角板状をなし、CD5を載置するディ
スク載置部3aが、CD5の厚み程度の凹部として形成
されている。第1トレイ3のE−F方向の幅は、CD5
の直径にほぼ等しくなっている。ディスク載置部3aに
は、その中央部付近からB方向にかけてトレイ開口部3
bが形成されている。トレイ開口部3bは、後述する再
生ユニット29がCD5を回転駆動しながら半径方向に
光走査し、CD5から記録情報を読み取るために必要で
ある。
【0094】また、第1トレイ3の裏面には、図4
(a)にも示すように、F方向の端部にガイド溝3cが
A−B方向に沿って形成されると共に、E方向の端部に
ガイド溝3dがA−B方向に沿って形成されている。一
方、第1トレイ3のF方向側側面には、第1トレイ3が
ベース台6によって支持され、A−B方向に案内される
ためのガイドリム3fが、A−B方向に沿って形成さ
れ、第1トレイ3のE方向側側面には、第1トレイ3が
ディスク押え受板7によって支持されるためのガイドリ
ム3gが、A−B方向に沿って形成されている。
【0095】なお、ガイド溝3dのE方向側には、ガイ
ド溝3dの外側から歯車と歯合するラックが、A−B方
向に沿って形成されている。ただし、ガイド溝3dのA
・B両方向の端部にはラックが形成されていない。第1
トレイ3に形成されたラックのことを以下トレイラック
3eと呼ぶ。このトレイラック3eと後述のトレイラッ
ク4eとは、請求項に記載のトレイ用ラックに対応して
いる。
【0096】さらに、第1トレイ3の裏面には、上記ガ
イド溝3cおよびガイド溝3dの間の領域に、案内溝8
(第1案内溝)が形成されている。案内溝8は、第1ト
レイ3のA方向端部において、ガイド溝3dに隣接しF
方向に延設された第1ガイド部8aと、第1ガイド部8
aがB方向に向きを変え、E方向に折り返すための円弧
状の第2ガイド部8bと、第2ガイド部8bから続いて
E方向にトレイ開口部3bを通り越すまで延設された第
3ガイド部8c(移動体案内溝)と、E方向に対しB方
向へ45°の傾きを持ってガイド溝3dの近傍まで形成
された当接部8d(往復動用カム部または第1往復動用
カム部)と、ガイド溝3dに沿って第1トレイ3のB方
向端部近傍まで延設された第4ガイド部8eと、第4ガ
イド部8eに続けてE方向へ若干迂曲するカム部8fと
から構成されている。
【0097】第1トレイ3の構成の説明の最後として、
図4(b)にも示すように、第3ガイド部8cにおける
B方向側の側面の一部がH方向に伸び出し、規制片8h
(規制部)となっている。
【0098】なお、第2トレイ4は第1トレイ3とは鏡
面対称的に形成されている。すなわち、ディスク載置部
3aにはディスク載置部4a、トレイ開口部3bにはト
レイ開口部4b、ガイド溝3cにはガイド溝4c、ガイ
ド溝3dにはガイド溝4d、トレイラック3eにはトレ
イラック4e、ガイドリム3fにはガイドリム4f、ガ
イドリム3gにはガイドリム4g、案内溝8には案内溝
9(第2案内溝)、第1ガイド部8aには第1ガイド部
9a、第2ガイド部8bには第2ガイド部9b、第3ガ
イド部8cには第3ガイド部9c(移動体案内溝)、当
接部8dには当接部9d(往復動用カム部または第2往
復動用カム部)、第4ガイド部8eには第4ガイド部9
e、カム部8fにはカム部9f、規制片8hには規制片
9h(規制部)がそれぞれ対応している。また、トレイ
ラック3eとトレイラック4eとが対向している。
【0099】〔ラック部材の構成〕 本発明に係るディスク再生装置1では、1つの駆動源
で、後述する再生ユニット29のG−H方向に沿う昇
降、E−F方向に沿う移動、および各トレイ3・4のA
−B方向に沿う移動の3つの動作が行われる。これら3
つの動作を1つの駆動源で行わせるのに最も重要な働き
をしている部材が、請求項に記載の移動体、ラックまた
は移動手段としてのラック部材10である。ラック部材
10は、各トレイ3・4の上記案内溝8・9に係合した
状態で、各トレイ3・4間を主としてE−F方向に往復
動する。ただし、ラック部材10のE−F方向の移動ス
トローク確保と、ディスク再生装置1のE−F方向の幅
を小型化することとを両立させるために、ラック部材1
0はE−F方向の直線軌道とその両端の円弧状軌道とを
組み合わせた長円軌道を走行するようになっている。
【0100】そのために、ラック部材10は可撓性を持
った比較的やわらかい材料(例えばナイロン、ポリプロ
ピレン等)でE−F方向に長い帯状に成形されている。
ラック部材10のE−F方向の長さは、並設された両ト
レイ3・4の合計幅を若干上回っている。また、ラック
部材10の長手方向の両端部付近を除くラック部10a
には、ラックの複数の歯列がラック部材10の長手方向
に直交するように、すなわちG−H方向に平行に形成さ
れている。
【0101】ラック部10aの歯底とラック部材10の
裏面である裏面部10b間の肉厚は、例えば0.2〜
0.5mm程度に薄くしてあるため、図1に示すよう
に、ラック部10aが内側となるI方向またはJ方向
に、ラック部材10を容易に湾曲させることができる。
これに対し、ラック部材10の長手方向に直交する幅を
押し潰すようには湾曲しにくくなっている。
【0102】上記裏面部10bは、第1トレイ3の上記
規制片8hおよび第2トレイ4の上記規制片9hと当接
するように配されるため、各トレイ3・4のA方向への
移動を必要に応じて阻止し、各トレイ3・4のローディ
ング状態を保持することができる。
【0103】また、ラック部材10の長手方向両端の各
上隅には、第1係合ピン10c(第1係合部材)および
第2係合ピン10d(第2係合部材)が、それぞれG方
向に突設されている。第1係合ピン10cは、案内溝8
に嵌挿され、案内溝8内を摺動する一方、第2係合ピン
10dは、案内溝9に嵌挿され、案内溝9内を摺動す
る。各係合ピン10c・10dは、各トレイ3・4のロ
ーディング位置を保持する役割や、各トレイ3・4のA
−B方向への移動を案内する役割も担っている。
【0104】一方、ラック部材10の長手方向両端部
は、第1係合ピン10cおよび第2係合ピン10dの各
下方位置において長手方向に若干切り欠かれ、切り欠き
部10e・10fがそれぞれ形成されている。また、切
り欠き部10e・10fの各U字底部には、ラック部1
0aの歯列と同じ向きに突出した第1当接片10gと第
2当接片10hとがそれぞれ設けられている。さらに、
切り欠き部10e・10fと同じ高さ位置であって、ラ
ック部10aの両端部には、切り欠き部10e側に逃げ
穴10iが穿設され、切り欠き部10f側に逃げ穴10
jが穿設されている。
【0105】次に、ラック部材10の中央部には、略V
字形状のスリットが、カム部11(移動カム)として形
成されている。カム部11は、後述する再生ユニット2
9の昇降、および両トレイ3・4間での移動を司る重要
な役割を担っている。略V字形状の尖底部は、ラック部
材10の中央部からややE方向寄りに位置しており、E
−F方向に短い長さで水平部11aとなっている。この
水平部11aからB方向に向かって右上がりに第1傾斜
カム11bが形成され、さらにE方向に平行して第1カ
ム11cが形成されている。一方、水平部11aからB
方向に向かって左上がりに第2傾斜カム11dが形成さ
れ、さらにF方向に平行して第2カム11eが形成され
ている。
【0106】なお、上記第1傾斜カム11bおよび第2
傾斜カム11dは、請求項に記載の昇降用カム部、係合
部または昇降用カム溝に対応し、第1カム11cおよび
第2カム11eは、請求項に記載の逃げ部および保持用
溝に対応している。
【0107】〔ベース台の構成〕 ベース台6は、ディスク再生装置1の各構成部材を取り
付けるための基台である。ベース台6は大きく分けて、
図1に示すように、上記ラック部材10の収納スペース
および移動スペースと後述する各種ギヤの収納スペース
とをA方向側に設けたラック収納部12と、後述する再
生ユニット29の収納スペースおよび移動スペースをB
方向側に設けた再生ユニット収納部13とを備えてい
る。
【0108】上記ラック収納部12には、E−F方向に
長い凹部が形成されている。凹部のE−F方向両端部
は、円弧状に形成されている。この凹部の内側壁に沿っ
て薄い隔壁14が形成され、凹部の内側壁と隔壁14と
の間隙をラック収納溝15とすることで、ラック部材1
0の一部を円弧状に湾曲させて収納するスペースおよび
移動のスペースとしている。また、隔壁14の内側が各
種ギヤの収納スペースとなっている。
【0109】上記ラック収納溝15は、ラック収納部1
2のB方向側でE−F方向に延びる第1収納溝15a、
第1収納溝15aのF方向端部からA方向に湾曲する円
弧状の第2収納溝15b、第2収納溝15bからE方向
にラック収納部12の中央付近まで延びる第3収納溝1
5c、第1収納溝15aのE方向端部からA方向に湾曲
する円弧状の第4収納溝15d、および第4収納溝15
dからF方向にラック収納部12の中央付近まで延びる
第5収納溝15eから構成されている。
【0110】ラック収納溝15の輪郭形状は、上述の各
トレイ3・4の底面に形成された案内溝8および案内溝
9の輪郭形状に対応しており、ラック収納溝15の配設
位置は、各トレイ3・4がローディング位置に有るとき
の案内溝8および案内溝9の配設位置に対応している。
【0111】ラック収納部12の上面におけるA方向端
部には、第1トレイ3のガイド溝3cに係合するガイド
部6a、第1トレイ3のガイド溝3dに係合するガイド
部6b、第2トレイ4のガイド溝4cに係合するガイド
部6c、第2トレイ4のガイド溝4dに係合するガイド
部6dがそれぞれG方向に突設されている。また、ラッ
ク収納部12の上面において上記ガイド部6aからB方
向寄りの位置に、ガイド部6aと同様に第1トレイ3の
ガイド溝3dに係合するガイド部6eがG方向に突設さ
れている。同様に、上記ガイド部6cからB方向寄りの
位置に、第2トレイ4のガイド溝4dに係合するガイド
部6fがG方向に突設されている。
【0112】ベース台6のF方向側の側壁は、ラック収
納部12の上面および再生ユニット収納部13の上面か
らそれぞれ立上がり、立壁6gおよび立壁6hとなって
いる。立壁6g・6hにおいて、上記ガイド部6a・6
eのやや上側にそれぞれ位置して、第1トレイ3のガイ
ドリム3fの上面に当接し、第1トレイ3の浮き上がり
を規制する浮き規制片6i・6jが形成されている。ま
た、再生ユニット収納部13の上面において立壁6hに
隣接して、第1トレイ3が自重によりH方向へ回動する
の防止する支持部6kがG方向に隆起して形成されてい
る。
【0113】なお、ベース台6のE方向側端部におい
て、第2トレイ4のために、規制片6i・6jおよび支
持部6kが同様に形成されている。
【0114】また、ラック収納部12の上面におけるA
方向端部およびB方向端部の計4か所には、各トレイ3
・4がA方向に移動するときに、各トレイ3・4の底面
に設けた上記規制片8h・9hを逃がすための凹部6l
が形成されている。
【0115】次に、ラック収納部12の隔壁14内の収
納スペースにおいて、上記ガイド部6b・6d間の中心
からB方向寄りの位置に、図5にも示すように、トレイ
ギア体16の回転軸となる支軸17が、ラック収納部1
2の底部から立設されている。トレイギヤ体16の上部
には、各トレイ3・4のトレイラック3e・4eに挟装
状態で歯合する上部ギア16aが取り付けられ、トレイ
ギア体16の下部には、上部ギア16aと同じ歯形で同
じ歯数を有する下部ギア16bが、駆動源ギヤとして取
り付けられている。上部ギア16aと下部ギア16bと
の間には、伝達部16cが設けられている。伝達部16
cは、通常、ギア又はプーリ等で構成され、図示しない
駆動源(例えばモーター等)の回転力が伝達される。し
かし、本実施例ではトレイギア体16をディスク再生装
置1の駆動源または駆動手段とみなすことにする。
【0116】なお、上部ギア16a、下部ギア16b、
および伝達部16cは一体となって回転するように構成
されている。また、上部ギア16aと下部ギア16bと
を伝達部16cの上方または下方で一体化し、1つのギ
ヤとして構成することもできる。
【0117】支軸17のB方向側には、支軸18が立設
され、上記下部ギア16bと常時歯合する駆動ギヤとし
てのラック駆動ギア19が支軸18に回転自在に挿入さ
れている。ラック駆動ギア19は、上部ギア16aおよ
び下部ギア16bと同じ歯形で同じ歯数を有している。
ただし、ラック駆動ギア19はトレイギア体16と逆方
向に回転することになる。また、ラック駆動ギア19
は、ラック部材10のラック部10aと噛合可能に配さ
れている。
【0118】なお、本実施例では、ラック部10aをラ
ック部材10のG−H方向の幅にわたって形成し、ラッ
ク部10aにカム部11を穿設しているが、図5に示す
ように、上記ラック駆動ギア19は、ラック部10aの
H方向端部と歯合するように構成されているので、ラッ
ク部10aのG−H方向の形成幅をもっと狭くしてもよ
い。この場合には、カム部11はラック部10a外に穿
設されることになるが、ラック部材10の動作に変わり
はない。
【0119】また、後で詳述するが、上部ギア16aと
トレイラック3e・4eとの歯合、およびラック駆動ギ
ア19とラック部10aとの歯合において、それぞれの
歯先同士が当接することのないように、歯合のタイミン
グが互いに調整されている。
【0120】次に、支軸17を挟んで対称的に、かつ第
3収納溝15cおよび第5収納溝15eに近接して、支
軸20a・20bが立設されている。しかも、支軸20
aは、ラック部材10の第1係合ピン10cが、第3収
納溝15cをE方向に移動する範囲の終点付近に位置し
ており、支軸20bは、ラック部材10の第2係合ピン
10dが、第5収納溝15eをF方向に移動する範囲の
終点付近に位置している。上記支軸20aは、第1スイ
ッチングレバー21の回転中心であり、支軸20bは、
同様に、第2スイッチングレバー22の回転中心であ
る。
【0121】第1切り換え部材としての第1スイッチン
グレバー21は、上記支軸20aに回転自在に挿入され
た支点環21aと、支点環21aから略B方向に延び出
すスイッチ当接腕21bと、支点環21aから略F方向
に延び出す第1係合腕21cと、支点環21aから略A
方向に延び出す第2係合腕21dとを備えている。スイ
ッチ当接腕21bの先端は、さらに二股に分かれ、第1
押圧部21b1 および第2押圧部21b2 となってい
る。第1係合腕21cおよび第2係合腕21dの先端
は、それぞれ第3収納溝15c内に突き出し、ラック部
材10の第1係合ピン10cと当接する。これにより、
ラック部材10の移動に連動して、第1スイッチングレ
バー21がI方向またはJ方向に回転するようになって
いる。上記支点環21aの下部は、さらに下方に若干突
出したボス部21eとなっており、バネ24が巻装され
固定されている。
【0122】第2切り換え部材としての第2スイッチン
グレバー22も、第1スイッチングレバー21と同様に
構成されており、支点環22a、スイッチ当接腕22
b、第1係合腕22c、第2係合腕22d、第1押圧部
22b1 、第2押圧部22b2、およびボス部22eを
備えている。
【0123】ところで、支軸20a・20bのB方向寄
りには、図4(a)にも示すように、規制ピン23a・
23bがそれぞれ立設されている。また、各スイッチン
グレバー21・22の裏面には、それぞれ第1係合ピン
21f、第2係合ピン22fがH方向に突設されてい
る。ボス部21eに巻装され固定されたバネ24の二股
脚部は、規制ピン23aと第1係合ピン21fを挟持す
るように配されているので、第1スイッチングレバー2
1がI方向またはJ方向に回転しても、バネ24の付勢
力が、第1スイッチングレバー21を中立位置に保持し
ようとする。同様に、ボス部22eに巻装され固定され
たバネ24の付勢力が、第2スイッチングレバー22を
中立位置に保持することになる。
【0124】上記の第1スイッチングレバー21は、ラ
ック部材10の移動に連動して回転することで、スイッ
チ当接腕21bの先端が第1スイッチ26に当接して、
第1スイッチ26をON/OFFするようになってい
る。このために、第1スイッチ26は、ラック収納部1
2の底面に穿設されたスイッチ孔6mから上向きに突出
するように、ラック収納部12の裏面に取り付けられて
いる。上記の第2スイッチングレバー22によってON
/OFFされる第2スイッチ27についても第1スイッ
チ26と同様である。
【0125】例えば、スイッチ26は、図6(a)に示
すように、2回路2接点のスイッチであり、第1スイッ
チングレバー21の第1押圧部21b1 および第2押圧
部21b2 の一方によって押圧されたときに撓むように
弾性を有する可動片26aと、第1スイッチングレバー
21のI方向の回転によって、可動片26aが当接する
第1接点26b、第1スイッチングレバー21のJ方向
の回転によって、可動片26aが当接する第2接点26
cを備えている。
【0126】上記第2スイッチ27についても、図6
(b)に示すように、第1スイッチ26と同様に、可動
片27a、第1接点27bおよび第2接点27cを備え
ている。ただし、第1接点27bは、第2スイッチング
レバー22のJ方向の回転によって、可動片27aが当
接し、第2接点27cは、第2スイッチングレバー22
のI方向の回転によって、可動片27aが当接する点
で、第1スイッチ26とは反対になっている。
【0127】次に、図1に示すように、ラック収納部1
2のB方向側立面には、後述する再生ユニット29の昇
降および各トレイ3・4間での移動を案内する案内スリ
ット25が形成されている。案内スリット25は、図4
(c)に示すように、概略、E−F方向に引き延ばされ
たU字形状をなしている。すなわち、案内スリット25
は、第1トレイ3のローディング位置に対応して形成さ
れたG−H方向に延びる第1垂直スリット25a(第1
垂直案内スリット)、E−F方向に延びる水平スリット
25c(水平案内スリット)、第1垂直スリット25a
と水平スリット25cとを極短い長さで斜めにつなぐ第
1斜行スリット25b、第2トレイ4のローディング位
置に対応して形成されたG−H方向に延びる第2垂直ス
リット25e(第2垂直案内スリット)、および第2垂
直スリット25eと水平スリット25cとを極短い長さ
で斜めにつなぐ第2斜行スリット25dから構成されて
いる。
【0128】なお、第1斜行スリット25bおよび第2
斜行スリット25dは、曲面状であってもよい。
【0129】第1垂直スリット25aおよび第2垂直ス
リット25eの長さは、上記カム部11における第1カ
ム11cまたは第2カム11eと水平部11aとの高低
差に等しくなっている。さらに、案内スリット25とカ
ム部11とは、常時、一部が連通する位置関係にある。
【0130】また、ベース台6のB方向側端面には、上
記ディスク押え受板7をネジ等で取り付けるための取付
座6n・6nがG方向に突設されている。ディスク押え
受板7の取り付けには、図3にも示すように、上記した
立壁6h・6hも利用される。なお、ベース台6のA方
向側立壁、すなわちフロント面には、窓部6pが設けら
れ、トレイギア体16をモータで駆動しなくても、手動
で回転させることができるようになっている。これによ
り、修理時等において、ディスク再生装置1の任意の部
品の動作を反復させ確認することができる。
【0131】〔ディスク押え受板の構成〕 ディスク押え受板7には、各トレイ3・4のローディン
グ位置にて装着されたCDの回転軸に中心がそれぞれ一
致するように、保持サークル7a・7aが形成されてい
る。ただし、保持サークル7a・7aは、ディスク押え
受板7の厚みの間でG方向に広がるテーパ形状をなして
いる。
【0132】前述のディスク押え28は、回転自在に配
され、保持サークル7aの直径より大径の保持板28
a、保持サークル7aに嵌合される環状の支持部28
b、支持部28b内の凹部に配された環状のマグネット
28cを備えている。後述する再生ユニット29のター
ンテーブル上に載置されたCD5から記録情報が再生さ
れるとき、マグネット28cとターンテーブルとの間に
磁性引力が働き、ディスク押え受板7の裏面側に配され
た上記保持板28aがディスク押え受板7の裏面から離
れ、CD5をターンテーブルに押圧する。この状態で、
ターンテーブル、CD5および保持板28aは一体とな
って回転する。
【0133】なお、マグネット28cとターンテーブル
とが、磁性引力を及ぼし合わない位置関係のときには、
保持板28aは自重でH方向に下降しているが、A−B
方向に移動する各トレイ3・4と干渉しないようになっ
ている。
【0134】また、ディスク押え受板7の裏面中央に
は、H方向に張り出したリブ板7bがA−B方向に延設
されている。リブ板7bのF方向側側面には、F方向に
突出した後G方向に曲折されたガイド小片7cが設けら
れ、リブ板7bのE方向側側面には、E方向に突出した
後G方向に曲折されたガイド小片7dが設けられてい
る。ガイド小片7c・7dは、ベース台6の上記ガイド
部6a・6bと同様に、その上端が各トレイ3・4のガ
イド溝3d・ガイド溝4dに嵌挿され、各トレイ3・4
のA−B方向の移動を案内する。
【0135】さらに、図3にも示すように、リブ板7b
のA方向端部には、E−F両方向に延び出した規制突起
7eが、A−B方向に移動する各トレイ3・4のガイド
リム3g・4gの浮き上がりを防止するように形成され
ている。また、上記ガイド小片7c・7dの形成位置に
対応し、かつディスク押え受板7の裏面から規制突起7
eとほぼ同じ高さ位置に、規制突起7f・7gがリブ板
7bからそれぞれE方向およびF方向に突設されてい
る。これらの規制突起7f・7gも、規制突起7eと同
様に、各トレイ3・4のガイドリム3g・4gの浮き上
がりを防止する目的で設けられている。
【0136】ところで、上記ガイド小片7c・7dと規
制突起7eとの間に位置するリブ板7bの底部は、ラッ
ク部材10の上端からG方向にわずかに離れて配される
ため、ラック部材10がG方向に浮き上がるのを防止し
ている。
【0137】次に、ディスク押え受板7の裏面における
B方向端部近傍には、H方向に張り出した規制板7h
が、E−F方向に延設されている。また、規制板7hと
各保持サークル7aとの間であって、規制板7h寄りの
位置に、押さえピン7i・7iがディスク押え受板7の
裏面からH方向に突設されている。規制板7hおよび押
さえピン7i・7iの機能については、再生ユニット2
9の構成と併せて説明する。
【0138】〔再生ユニットの構成〕 前述の再生ユニット29は、ローディング位置に有る各
トレイ3・4に載置されたCD5を回転駆動しながらC
D5から記録情報を読み取るように構成されている。そ
ればかりではなく、再生ユニット29は、ローディング
位置に有る各トレイ3・4に対して離間、接近すると共
に、各トレイ3・4間で往復直線移動を行うようにも構
成されている。
【0139】具体的には、スピンドルモータ29aがシ
ャーシ29bの裏面におけるA方向端部寄りに取り付け
られ、シャーシ29bの表面に突き出すスピンドルモー
タ29aの回転軸に、ターンテーブル29cが装着され
ている。CD5をその半径方向に光走査する光ピックア
ップ29dは、スピンドルモータ29aの取り付け位置
とシャーシ29bのB方向端部との間でA−B方向に移
動できるように、シャーシ29bに支持されている。
【0140】また、シャーシ29bの周縁部には、複数
の防振ゴム29eが固設されている。これらの防振ゴム
29eを介在させて、シャーシ29bは、上蓋状のホー
ルディングシャーシ30の裏面側にビス29f等を用い
て取り付けられている。これにより、再生ユニット29
外で発生する振動は、上記防振ゴム29eによって吸収
されるため、再生ユニット29は、振動を受けにくいフ
ローティング状態となる。なお、一体となった再生ユニ
ット29およびホールディングシャーシ30が、請求項
に記載の再生ユニットに対応している。
【0141】ホールディングシャーシ30には、ターン
テーブル29cおよびA−B方向に移動する光ピックア
ップ29dを露出させる開口部30aが形成されてい
る。なお、ホールディングシャーシ30のE−F方向の
幅は、第1トレイ3または第2トレイ4のE−F方向の
幅よりひと回り小さく設定され、ホールディングシャー
シ30のA−B方向の長さは、上記再生ユニット収納部
13のA−B方向の長さと同程度に設定されている。
【0142】次に、ホールディングシャーシ30のA方
向端面となる垂壁には、係合ピンとしての支持バー30
bがA方向に突設され、上記ラック収納部12に形成さ
れた案内スリット25を貫通して、ラック部材10のカ
ム部11に嵌入するように配されている。
【0143】さらに、ホールディングシャーシ30のF
方向端面となる側壁のA方向端部には、規制ピン30c
がF方向に突設される一方、ホールディングシャーシ3
0のE方向端面となる側壁のA方向端部には、規制ピン
30dがE方向に突設されている。ラック収納部12と
再生ユニット収納部13との境界におけるF方向隅部に
は、再生ユニット29が第1トレイ3に対して再生可能
状態となったときに、上記規制ピン30cが嵌入する規
制溝6q(図4(a)参照)が形成されている。同様
に、ラック収納部12と再生ユニット収納部13との境
界におけるE方向隅部には、再生ユニット29が第2ト
レイ4に対して再生可能状態となったときに、上記規制
ピン30dが嵌入する規制溝6r(図4(a)参照)が
形成されている。
【0144】すなわち、規制ピン30cと規制溝6qと
の係合により、再生ユニット29が第1トレイ3に対し
て再生可能状態となったときに、再生ユニット29のA
−B方向の位置決めがなされ、規制ピン30dと規制溝
6rとの係合により、再生ユニット29が第2トレイ4
に対して再生可能状態となったときに、再生ユニット2
9のA−B方向の位置決めがなされる。
【0145】次に、再生ユニット29のG−H方向の昇
降およびE−F方向の移動を支持する構成について説明
する。ホールディングシャーシ30の裏面におけるB方
向端部には、図1および図5に示すように、E−F方向
に延びるユニット係合溝30e(第1嵌合部)が形成さ
れている。一方、ベース台6のB方向端面となる後壁内
面には、上記ユニット係合溝30eと噛み合うユニット
受けレール6s(第1案内手段)が、再生ユニット収納
部13のE−F方向の幅全体にわたって延設されてい
る。これにより、ユニット係合溝30eがユニット受け
レール6s上を摺動することで、再生ユニット29はE
−F方向に案内される。
【0146】その上、ユニット受けレール6sは、ホー
ルディングシャーシ30が、再生ユニット29と一体と
なってL−K方向に回動するための回動軸の役割も担っ
ている。ホールディングシャーシ30がK方向に回動す
ると、再生ユニット29は第1トレイ3または第2トレ
イ4から離間するように下降する。一方、ホールディン
グシャーシ30がL方向に回動すると、再生ユニット2
9は第1トレイ3または第2トレイ4に接近するように
上昇する。
【0147】再生ユニット29の下降は、図4(a)ま
たは図5に示すように、ラック収納部12と再生ユニッ
ト収納部13との境界面の下部に形成された下降ガイド
溝6t(第2案内手段)によって規制される。すなわ
ち、ホールディングシャーシ30のA方向端面となる垂
壁の下端は、H方向に張り出す係合端30f(第2嵌合
部)として形成されており、この係合端30fが下降ガ
イド溝6tに嵌入することで、再生ユニット29の下降
が規制される。
【0148】なお、下降ガイド溝6tは、ユニット受け
レール6sと同様に、再生ユニット収納部13のE−F
方向の幅全体にわたって延設されているので、再生ユニ
ット29を下降させた状態でE−F方向に案内すること
ができる。
【0149】ただし、ユニット受けレール6sとユニッ
ト係合溝30eとの係合は、係合端30fと下降ガイド
溝6tとの係合に比べて緩やかになっている。換言する
と、係合端30fと下降ガイド溝6tとのA−B方向の
クリアランスは、ユニット受けレール6sとユニット係
合溝30eとのA−B方向のクリアランスより小さく取
られている。これによって、ユニット受けレール6sを
回動軸とするホールディングシャーシ30の回動が自在
になると共に、再生ユニット29を下降させた状態でE
−F方向に案内する際に、再生ユニット29がI−J方
向にがたつくことを防止できる。この結果、再生ユニッ
ト29のE−F方向の移動が円滑かつ迅速になる。
【0150】次に、ホールディングシャーシ30の上面
におけるB方向端部近傍には、コの字状の切り口を形成
することによって、弾性を持たせた付勢手段としての舌
状片(以下、成形バネ30gと称する)が設けられてい
る。例えば、再生ユニット29が第1トレイ3に対して
再生可能状態となったときに、この成形バネ30gにデ
ィスク押え受板7の前述した押さえピン7iが当接しH
方向に押圧することで、成形バネ30gの付勢力が生ま
れ、上記ユニット係合溝30eがユニット受けレール6
sから浮き上がるのを防止することができる。
【0151】なお、再生ユニット29に上記押さえピン
7iを設け、ディスク押え受板7に成形バネ30gを形
成しても同様の効果を得ることができる。
【0152】また、ディスク押え受板7の前述した規制
板7hは、再生ユニット29が各トレイ3・4に対して
再生可能状態となったときに、図5に示すように、ホー
ルディングシャーシ30のB方向端部に接近するように
配される。図5では、ホールディングシャーシ30のB
方向端部を規制板7hとユニット受けレール6sとで挟
持しているように図示されているが、実際には、ホール
ディングシャーシ30のB方向端部と規制板7hとの間
には、わずかなクリアランスがG−H方向に形成されて
いる。これにより、ホールディングシャーシ30の回動
を自在としながら、上記ユニット係合溝30eがユニッ
ト受けレール6sから外部の振動等によって外れるのを
防止することができる。
【0153】構成の説明の最後として、ベース台6のB
方向端面となる後壁には、上記ユニット受けレール6s
の下方に位置して、再生ユニット29の配線類をディス
ク再生装置1外に引き出すための開口部6uが形成され
ている。開口部6uのE−F方向の幅は、再生ユニット
29のE−F方向の移動範囲と同程度になっている。 〔第1トレイの再生可能状態〕 上記の構成において、まず、図1、図4(a)〜(c)
ないし図6に基づき、第1トレイ3の再生可能状態にお
ける各種部材の位置関係について説明する。図4(a)
に示すように、各トレイ3・4は共にローディング位置
に有る。再生ユニット29は、ターンテーブル29cが
第1トレイ3のトレイ開口部3bから突き出す位置に有
る。このとき、ホールディングシャーシ30からF方向
に突出した規制ピン30cが、ベース台6の規制溝6q
に嵌入することにより、再生ユニット29はA−B方向
に位置決めされている。また、図5に示すように、ホー
ルディングシャーシ30の成形バネ30gを、ディスク
押え受板7の押さえピン7iがH方向に押圧するので、
上記ユニット係合溝30eがユニット受けレール6sか
ら浮き上がることはない。
【0154】なお、ターンテーブル29cに載置された
CD5は、ディスク押え28によってターンテーブル2
9c上に吸着保持され、回転駆動されながら光ピックア
ップ29dによって半径方向に光走査される。
【0155】一方、図4(b)にも示すように、各トレ
イ3・4がローディング位置に有るとき、ガイド溝3c
・4cの各A方向端部がそれぞれガイド部6aおよびガ
イド部6cに係止されるため、各トレイ3・4はローデ
ィング位置からさらにB方向に移動することはできな
い。
【0156】また、図5に示すように、第1トレイ3の
規制片8hがラック部材10の裏面部10bに当接して
いるため、第1トレイ3はA方向にも移動が阻止されて
いる。したがって、第1トレイ3の再生可能状態では、
第1トレイ3がローディング位置に保持される。ラック
部材10のラック部10aとラック駆動ギア19とは歯
合しているが、第1トレイ3の側面に形成されたトレイ
ラック3eと上部ギア16aとは歯合していないので、
トレイギア体16が回転しても、トレイラック3eにそ
の回転が伝達されることはない。
【0157】また、第1トレイ3の再生可能状態では、
第2トレイ4の裏面に形成された案内溝9において、第
2係合ピン10dが第3ガイド部9cのF方向端部に位
置している。すなわち、第2トレイ4のA方向への移動
は、ラック部材10の第2係合ピン10dによって阻止
されている。
【0158】次に、図4(c)に示すように、ホールデ
ィングシャーシ30からA方向に突出した支持バー30
bは、ラック部材10に穿設されたカム部11の第1カ
ム11cにおけるF方向端部近傍、および案内スリット
25の第1垂直スリット25aにおけるG方向端部に嵌
入している。再生ユニット29がCD5を回転駆動する
ときの水平な姿勢は、支持バー30bと第1カム11c
の係合およびユニット係合溝30eとユニット受けレー
ル6sとの係合によって保持される。また、上記のよう
に、支持バー30bが第1垂直スリット25aに嵌入し
ていることで、再生ユニット29のE−F方向の位置決
めがなされている。
【0159】図1に示すように、ラック部材10は、ラ
ック収納部12のラック収納溝15に収納され、移動が
案内されるが、特に第1トレイ3の再生可能状態では、
ラック部材10は第1収納溝15a、第2収納溝15
b、第3収納溝15cに収納されている。
【0160】ラック部材10の第1係合ピン10cは、
第3収納溝15cに位置し、第1当接片10gが、第1
スイッチングレバー21の第1係合腕21cの先端をE
方向に押圧する。これにより、第1スイッチングレバー
21をバネ24の付勢力に抗してI方向に回転させる分
力が、第1当接片10gと第1係合腕21cの先端との
当接位置に生ずる。第1スイッチングレバー21がI方
向に回転すると、図6(a)に示すように、第1押圧部
21b1 が第1スイッチ26の可動片26aを変位さ
せ、第1接点26bに当接させる。可動片26aと第1
接点26bとの導通により第1スイッチ26がONにな
ると、第1トレイ3に対する再生ユニット29の再生可
能状態が検出される。
【0161】図示しない制御部は、再生ユニット29の
再生可能状態を検出すると、モータ等の駆動源を停止さ
せるようになっている。
【0162】一方、図6(b)に示すように、第2スイ
ッチ27は、バネ24と第1係合ピン22fおよび規制
ピン23bとの係合により、可動片27aが第1接点2
7b、第2接点27cのいずれにも接続しないOFF状
態に保持されている。
【0163】〔第1トレイから第2トレイへの再生可能
状態の切り換え〕 次に、図4(a)に示す状態から、図示しない駆動源
(モーター等)によりトレイギア体16をJ方向に回転
させると、トレイギア体16の下部ギア16bのJ方向
の回転により、ラック駆動ギア19が逆方向であるI方
向に回転する。これにより、図7(a)〜(c)に示す
ように、ラック駆動ギア19と歯合するラック部10a
は、E方向に移動を開始する。したがって、第2係合ピ
ン10dは、第2トレイ4の第3ガイド部9cをE方向
に摺動すると共に、第1係合ピン10cは、第1トレイ
3の第1ガイド部8aをF方向に摺動する。また、これ
に伴って、上記第1当接片10gはF方向に移動するの
で、第1当接片10gと第1スイッチングレバー21と
の当接が解除され、第1スイッチングレバー21はバネ
24の付勢力により中立状態に復帰する。この結果、図
8(a)に示すように、第1スイッチ26がOFF状態
となる。なお、図8(b)に示すように、第2スイッチ
27はOFF状態を保持している。
【0164】一方、ホールディングシャーシ30の支持
バー30bは、第1カム11cに沿ってそのF方向端部
まで移動している。ただし、第1カム11cは、E−F
方向に平行、すなわち水平に形成されているため、図5
と図7(c)との比較からわかるように、支持バー30
bが第1カム11c内を移動する限り、再生ユニット2
9の水平状態は保持される。
【0165】図7(a)〜(c)の状態よりトレイギア
体16をさらにJ方向に回転すると、図9(a)(b)
に示すように、ラック駆動ギア19と歯合するラック部
10aは、さらにE方向に駆動される。すると、支持バ
ー30bは第1カム11cから第1傾斜カム11bに移
動する。支持バー30bは第1垂直スリット25aに嵌
入しているので、第1傾斜カム11bは、第1垂直スリ
ット25aとの共働によって、ラック部材10のE方向
への移動を支持バー30bのH方向への移動に変換す
る。
【0166】したがって、第1トレイ3の再生可能状態
から、トレイギア体16をJ方向に回転させ、ラック駆
動ギア19と歯合するラック部10aをE方向に移動さ
せると、図9(c)に示すように、再生ユニット29は
H方向に下降する。このとき、再生ユニット29は、実
際にはユニット受けレール6sを回動軸としてK方向に
回動することにより、H方向に下降する。これに伴い、
成形バネ30gから押さえピン7iが離間し、ユニット
受けレール6sとユニット係合溝30eとの間に所定の
隙間が生ずる。しかし、ユニット係合溝30eの形成位
置において、ホールディングシャーシ30は規制板7h
によって押さえられているため、ユニット受けレール6
sとユニット係合溝30eとの係合が外れることはな
い。
【0167】なお、図9(c)に示すように、ホールデ
ィングシャーシ30からF方向に突出した規制ピン30
cは、規制溝6qに沿って下降する。
【0168】また、ターンテーブル29cを吸着しCD
5を保持していたディスク押え28は、ディスク押え受
板7の保持サークル7aに取り付けられているため、再
生ユニット29のK方向への回動によって、ディスク押
え28とターンテーブル29cとの吸着は解除され、タ
ーンテーブル29cはディスク押え28から離間する。
この結果、ターンテーブル29cはトレイ開口部3bよ
りもさらにH方向に下がるときに、CD5はターンテー
ブル29cから外れ、ディスク載置部3aに残される。
【0169】図10(a)〜(c)は、トレイギア体1
6がさらにJ方向に回転し、ラック駆動ギア19により
ラック部材10の移動が進んで、支持バー30bが案内
スリット25の第1斜行スリット25bと当接を開始し
た状態を示している。この状態は、再生ユニット29が
H方向の最下位に位置する直前であり、なお下降中であ
る。ターンテーブル29cのG方向上部と第1トレイ3
の下部3hとは、A−B方向に平行な同一平面上に位置
している。
【0170】また、支持バー30bが第1斜行スリット
25bと当接を開始した時点では、ホールディングシャ
ーシ30からH方向に突設された係合端30fは、最下
位において係合するベース台6の下降ガイド溝6tに嵌
入を始めている。
【0171】トレイギア体16がさらにJ方向に回転す
ると、図11(b)に示すように、支持バー30bは、
第1傾斜カム11bによって押圧されながら第1斜行ス
リット25bを水平スリット25cに向かって摺動す
る。第1斜行スリット25bは、第1垂直スリット25
aから水平スリット25cへ支持バー30bを円滑、か
つ確実に移動させるために重要な働きをしている。
【0172】仮に、第1垂直スリット25aから水平ス
リット25cへ支持バー30bが移動できなかったとす
ると、支持バー30bが次に第2傾斜カム11dと当接
したときに、第2傾斜カム11dによって押圧され、第
1垂直スリット25aを逆動してしまうおそれがある。
このような逆動は、ディスク再生装置1の天地を反対に
した場合に、逆動方向が再生ユニット29にかかる重力
方向と一致するため、発生しやすくなる。
【0173】したがって、第1斜行スリット25bと水
平スリット25cとを斜行スリットあるいは曲面スリッ
トで接続することにより、支持バー30bを第1垂直ス
リット25aの外へ導くことが容易となり、ディスク再
生装置1の天地を反対にして操作した場合でも、誤動作
の発生を無くすことができ、ディスク再生装置1の操作
性が向上すると共に、ディスク再生装置1を安価に構成
することができる。
【0174】また、支持バー30bが第1斜行スリット
25bを摺動することにより、E方向に若干移動するの
で、図11(a)に示すように、再生ユニット29がE
方向、すなわち第2トレイ4の方へ移動し始める。
【0175】このとき、再生ユニット29のE方向への
移動は、ユニット係合溝30eに係合するユニット受け
レール6s、および係合端30fが係合する下降ガイド
溝6tによって案内される。
【0176】図11(a)〜(c)に示す状態からラッ
ク駆動ギア19と歯合するラック部10aがさらにE方
向に移動すると、図12(b)に示すように、支持バー
30bが第1傾斜カム11bとの摺接を終え、水平部1
1aに移動すると共に、第1斜行スリット25bとの摺
接を終えて、水平スリット25cとの摺接を開始する。
これにより、図12(c)に示すように、再生ユニット
29は、K方向への回動を完了して最下位に達し、ター
ンテーブル29cと第1トレイ3の下部3hとの間に間
隙ができると共に、係合端30fは下降ガイド溝6tに
完全に嵌入する。この状態が、再生ユニット29のE−
F方向への移動可能状態となる。
【0177】このとき、ユニット係合溝30eとユニッ
ト受けレール6sとの係合は、係合端30fと下降ガイ
ド溝6tとの係合に比べて緩やかになっているので、再
生ユニット29のE−F方向の移動を、下降ガイド溝6
tがメインガイドとして案内し、ユニット受けレール6
sはサブガイドとして案内する。また、係合端30fが
下降ガイド溝6tに嵌入しているので、再生ユニット2
9はA−B方向やI−J方向にがたつくことなく、E−
F方向にスムーズに移動することができる。
【0178】なお、第2トレイ4の下部4hは、第1ト
レイ3の下部3hと同じ形状であり、ターンテーブル2
9cの移動に支障はない。また、図12(a)に示すよ
うに、第2トレイ4のA−B方向の移動は、第3ガイド
部9cに係合中の第2係合ピン10dによって阻止され
ると共に、第2トレイ4からH方向に突設された規制片
9hがラック部材10の裏面部10bに当接することに
よっても阻止され、再生ユニット29のE−F方向への
移動中に第2トレイ4のローディング位置がずれること
はない。
【0179】続いて、ラック駆動ギア19と歯合するラ
ック部10aがさらにE方向に移動すると、図13
(c)に示すように、支持バー30bは第2傾斜カム1
1dによってE方向に押圧されるので、水平スリット2
5cに案内され、E方向に第2斜行スリット25dに達
するまで摺動する。この結果、ホールディングシャーシ
30が下降ガイド溝6tとユニット受けレール6sとに
案内された状態で、再生ユニット29は、第2トレイ4
の方へ移動する。
【0180】これに伴い、ラック部材10が第1収納溝
15aを通り、第4収納溝15dで湾曲され、第5収納
溝15eへ回り込むと共に、第2係合ピン10dが第3
ガイド部8c→第2ガイド部9b→第1ガイド部9aを
順次摺動する。このとき、第1トレイ3の規制片8h
が、ラック部材10の裏面部10bと対向しなくなる
が、第1係合ピン10cが第3ガイド部8cに係合して
いるため、第1トレイ3のA−B方向への移動は依然と
して阻止されている。
【0181】ラック駆動ギア19と歯合するラック部1
0aがさらにE方向に移動すると、図14(c)に示す
ように、支持バー30bは第2傾斜カム11dによって
E方向に押圧されたまま第2斜行スリット25dに当接
する。この状態では、図15(c)に示すように、支持
バー30bは、第2斜行スリット25dを移動する程、
水平部11aからG方向に離れ、図14(a)および図
15(a)に示すように、再生ユニット29はG方向に
若干上昇する。この結果、係合端30fと下降ガイド溝
6tとの係合が解除され始める。
【0182】また、図14(c)に示すように、支持バ
ー30bが第2斜行スリット25dに当接し始めた時点
で、ホールディングシャーシ30からE方向に突設され
た規制ピン30dは、図14(b)に示すように、規制
溝6r内に嵌入を始める。
【0183】図15(a)〜(c)に示す状態から、ラ
ック駆動ギア19と歯合するラック部10aがさらにE
方向に移動すると、図16(c)に示すように、支持バ
ー30bは第2傾斜カム11dによってG方向に押し上
げられ、第2垂直スリット25eにG方向の移動を案内
される。この結果、ホールディングシャーシ30が、ユ
ニット受けレール6sを回動軸としてL方向に回動する
のに伴い、再生ユニット29もL方向に回動して、第2
トレイ4のトレイ開口部4bに向かって上昇する。ま
た、これに伴い、係合端30fと規制溝6rとの係合が
解除され、成形バネ30gがディスク押え受板7の押さ
えピン7iと当接を開始する。
【0184】一方、第2トレイ4のディスク載置部4a
に載置されていたCDは、ターンテーブル29c上に載
置替えされ、ディスク押え28に当接する。これによ
り、ターンテーブル29cはマグネット28cに吸着さ
れるため、CDはターンテーブル29c上に保持され
る。
【0185】続いて、ラック部10aがさらにE方向に
移動すると、図17(c)に示すように、支持バー30
bは第2傾斜カム11dの最上端に当接し、第2垂直ス
リット25eの最上端に達する。これにより、図17
(a)に示すように、再生ユニット29は、L方向にさ
らに回動して第2トレイ4に対する最上位まで上昇す
る。この結果、ディスク押え28はディスク押え受板7
から離間し、再生ユニット29、CD、ディスク押え2
8は、防振ゴム29eによって前記したフローティング
状態となる。
【0186】また、再生ユニット29は、最上位まで上
昇したときに水平な再生可能姿勢となるが、図17
(b)に示すように、第2係合ピン10dが第1ガイド
部9aの途上に有り、第2当接片10hが第2スイッチ
ングレバー22に到達していないため、再生ユニット2
9の再生可能状態はまだ検出されていない。つまり、ト
レイギア体16はさらにJ方向に回転を続ける結果、支
持バー30bは第2傾斜カム11dの最上端から第2カ
ム11eに導かれる。
【0187】ラック部材10の移動、すなわちトレイギ
ア体16の回転は、第2当接片10hが第2スイッチン
グレバー22の第1係合腕22cを押圧するまで続行さ
れる。図18(b)に示すように、第2当接片10hが
第1係合腕22c先端部に当接しF方向に押圧すると、
第2スイッチングレバー22は、バネ24の付勢力に抗
してJ方向に回転する。この結果、スイッチ当接腕22
bの第1押圧部22b1 が第2スイッチ27の可動片2
7aをF方向に変位させるため、図19(b)に示すよ
うに、可動片27aが第1接点27bに当接する。可動
片27aと第1接点27bとの導通により第2スイッチ
27がONになると、第1スイッチ26の場合と同様
に、第2トレイ4に対する再生ユニット29の再生可能
状態が制御部によって検出される。
【0188】こうして、制御部が第2トレイ4の再生可
能状態を検出すると、モータ等の駆動源を停止するの
で、トレイギア体16のJ方向への回転が停止し、ラッ
ク部材10も図18(b)に示す状態で停止する。な
お、第2スイッチングレバー22を回転させるためにラ
ック部材10がF方向に移動しても、図18(d)に示
すように、支持バー30bはF方向に平行、すなわち水
平に形成された第2カム11eを摺動するので、図18
(a)に示すように、再生ユニット29の水平な姿勢は
保持されている。
【0189】一方、図18(b)に示すように、第1係
合ピン10cは、第1トレイ3の第3ガイド部8cにお
けるE方向端部に位置しているため、第1トレイ3の規
制片8hはラック部材10の裏面部10bに対向してい
ない。したがって、第1トレイ3のA−B方向の移動
は、裏面部10bと規制片8hとの当接によってではな
く、第1係合ピン10cと第3ガイド部8cとの係合に
よって規制される。
【0190】このように、第1トレイ3におけるCDの
再生を第2トレイ4におけるCDの再生に切り換えたい
時には、トレイギア体16をJ方向に回転させ、第1ス
イッチ26をOFFにし、第2スイッチ27の第1接点
27bがONになるまでモーターを作動させるだけで、
再生ユニット29が第1トレイ3に対応した再生可能状
態から第2トレイ4に対応した再生可能状態に切換わる
ので、シンプルで確実、かつ安価な切換構成となってい
る。
【0191】なお、各再生可能状態では、図示しない公
知の演奏回路によりスピンドルモータ29aおよび光ピ
ックアップ29dを動作させ、CDの情報を再生するこ
とができる。また、各トレイ3・4の一方で再生中のC
Dの演奏を途中で停止させることができるのはもちろ
ん、各トレイ3・4の一方でCDの演奏が終了したこと
に基づいて、再生ユニット29を各トレイ3・4の他方
へ自動的に移動させ、各トレイ3・4の他方に装着済み
のCDから情報を再生するように構成することもでき
る。また、各トレイ3・4間で再生ユニット29を往復
させ、各トレイ3・4に載置されたCDの情報を交互に
再生することもできる。さらに、各トレイ3・4の一方
で再生中のCDの演奏を継続させたまま、各トレイ3・
4の他方におけるCDを交換することもできる。
【0192】次に、第2トレイ4におけるCDの再生を
第1トレイ3におけるCDの再生に切り換える時には、
モーター等の駆動源を上記と逆方向に回転させる。つま
り、トレイギア体16をI方向に回転させることで、ラ
ック駆動ギア19がJ方向に回転し、ラック駆動ギア1
9に歯合するラック部10aはF方向に移動する。これ
により、第2スイッチ27がOFFになり、第1スイッ
チ26の第1接点26bがONになるまで、トレイギア
体16を回転させれば、再生ユニット29を第2トレイ
4から第1トレイ3へ移動させることができる。各部の
動作については、上記で説明した動作が逆の順序で進行
していくに過ぎないので、その説明を省略する。
【0193】〔トレイの開動作〕 次に、トレイ3・4の一方でCDの情報を再生中に、ト
レイ3・4の他方をアンローディング位置へ排出させる
開動作、およびCDを入れ換えた後、アンローディング
位置からローディング位置へ復帰させる閉動作を行わ
せ、連続再生を行わせる場合について説明する。本実施
例のディスク再生装置1では、トレイ3・4の一方に対
応した再生ユニット29の再生可能状態を保持したま
ま、すなわち、各トレイ3・4の一方でCDの再生中
に、トレイ3・4の他方を開閉し、CDの入れ替えを行
うことができる。
【0194】図4(a)〜(c)ないし図6は、既に説
明したとおり、第1トレイ3に対応した再生ユニット2
9の再生可能状態を示している。再生ユニット29の再
生可能状態を保持したまま、ディスク再生装置1から第
2トレイ4を排出させる場合、まず、再生ユニット29
を第2トレイ4の方へ移動させる場合とは逆に、トレイ
ギア体16をI方向に回転させる。これにより、ラック
駆動ギア19がJ方向に回転し、ラック駆動ギア19に
歯合するラック部10aがF方向へ移動する。この結
果、図19(a)に示すように、第2係合ピン10d
は、第2トレイ4の第3ガイド部9cと当接部8dとの
境に到達する。このとき、図19(b)に示すように、
ホールディングシャーシ30の支持バー30bは、ラッ
ク部材10にE−F方向に平行、すなわち水平に形成さ
れた第1カム11cをE方向端部に向かって摺動するの
で、再生ユニット29の水平な再生可能姿勢は保持され
る。
【0195】なお、再生ユニット29は、防振ゴム29
eによって前記したフローティング状態となっているの
で、第1カム11cを摺動するときに振動が発生したと
しても、再生ユニット29には振動が伝わりにくく、良
好な再生を続行することができる。
【0196】一方、第1スイッチングレバー21の第1
係合腕21cをE方向に押圧していた第1当接片10g
はE方向に通過するため、第1スイッチングレバー21
はバネ24の付勢力により矢印J方向に回転し中立位置
に復帰する。これにより、第1スイッチ26はOFF状
態となる。
【0197】この状態から、ラック駆動ギア19に歯合
するラック部10aがF方向へ移動すると、第2係合ピ
ン10dが当接部9dに嵌入する。このとき、当接部9
dには、第2係合ピン10dからA方向に押圧する分力
がかかるため、図20(a)に示すように、第2トレイ
4はA方向に押し出される。また、第2係合ピン10d
が当接部9dを第4ガイド部9eに向かって摺動する
と、図20(b)に示すように、支持バー30bは第1
カム11cをE方向端部に向かってさらに摺動する。な
お、再生ユニット29は、支持バー30bが第1カム1
1cに位置している限り、その水平な再生可能姿勢を保
持し続ける。
【0198】また、第2トレイ4がA方向に移動する
と、第2トレイ4に形成されたトレイラック4eがA方
向、すなわちトレイギア体16の上部ギア16aに向か
って進出する。この結果、図20(a)に示すように、
トレイラック4eの第1歯が上部ギア16aに歯合を開
始することになる。
【0199】ここで、案内溝9の上記当接部9dは、A
−B方向およびE−F方向に対して45°の傾きを持っ
て形成されている。これにより、ラック駆動ギア19と
ラック部10a同士およびトレイラック4eと上部ギア
16a同士が歯合した状態で、ラック部10aはE−F
方向に、トレイラック4eはA−B方向に同時に移動す
ることができる。さらに、上記当接部9dは、トレイラ
ック4eの第1歯が上部ギア16aの歯先に乗り上げな
いタイミングを取れる位置に形成されている。
【0200】図20(a)(b)に示す状態から、トレ
イギア体16をさらにI方向に回転させると、ラック駆
動ギア19は、図21(b)に示すように、ラック部1
0aをさらにF方向に移動させると共に、図21(a)
に示すように、上部ギア16aがトレイラック4eをさ
らにA方向に駆動することで、第2トレイ4がさらにA
方向に進出する。これにより、第2係合ピン10dは、
当接部9dと第4ガイド部9eとの境に到達する一方、
第1係合ピン10cは第1ガイド部8aをE方向に摺動
し、第1スイッチングレバー21の第2係合腕21d近
傍に到達する。
【0201】この時点で、ラック駆動ギア19とラック
部10aとの歯合が解除され、トレイギア体16の回転
がラック部10aに伝達されなくなるため、ラック部材
10は停止する。
【0202】一方、上部ギア16aとトレイラック4e
とは互いに歯合しているため、図22(c)に示すよう
に、ラック部材10が停止位置を保持している間にも、
トレイギア体16の回転は、上部ギア16aを介してト
レイラック4eに伝達される。これにより、図22
(a)(b)に示すように、第2トレイ4はさらにA方
向に進出する。この結果、第2係合ピン10dは、第4
ガイド部9eを相対的にB方向に摺動し、図22(b)
に示すように、第4ガイド部9eとカム部9fとの境に
到達する。
【0203】なお、第2トレイ4のA−B方向の移動
は、ガイド溝4cに係合するベース台6のガイド部6c
・6f、ガイド溝4dに係合するガイド部6dおよびデ
ィスク押え受板7に形成されたガイド小片7dによって
案内される。また、第2トレイ4のG方向への浮きは、
ベース台6の規制片6i・6jおよびディスク押え受板
7の規制突起7f・7g・7eによって規制されるの
で、ディスク再生装置1を水平から傾けた状態でもその
動作に何ら影響が無い。
【0204】図22(a)〜(c)に示す状態から、ト
レイギア体16がさらにI方向に回転すると、上部ギア
16aがトレイラック4eを駆動する結果、図23
(b)に示すように、第2係合ピン10dはカム部9f
に嵌入し、第2トレイ4のB方向端部に向かって摺動す
る。カム部9fは、F方向に迂曲しているので、第2ト
レイ4がA方向に移動するのに伴って、カム部9fのE
側内壁が第2係合ピン10dをF方向に押しやる。この
結果、第1係合ピン10cが第1ガイド部8aをE方向
に移動するので、第1当接片10gが第1スイッチング
レバー21の第2係合腕21dに当接し、第1スイッチ
ングレバー21をJ方向に回転させる。
【0205】こうして、第1スイッチングレバー21が
J方向に回転すると、スイッチ当接腕21bの第2押圧
部21b2 が、図24に示すように、可動片26aを第
2接点26cに当接するように変位させる。可動片26
aが第2接点26cに当接することによって、第1スイ
ッチ26がON状態になると、制御部は、第2トレイ4
がアンローディング位置まで移動し、第2トレイ4の開
動作が完了したことを認識する。この認識に基づいて、
制御部は、モータ等の駆動源を停止させるので、トレイ
ギア体16の回転が停止し、各部が停止状態に保持され
る。この状態で、第2トレイ4に対しCDを入れ換える
ことができる。
【0206】なお、第2係合ピン10dが、カム部9f
のB方向端部に達したとき、図23(a)にも示すよう
に、第2トレイ4はA方向の最前端位置まで進出する。
また、図23(c)に示すように、ラック部材10にお
ける第1当接片10g近傍には逃げ穴10iが穿設され
ているので、第1スイッチングレバー21がJ方向に回
転しても、第1係合腕21cの先端を逃げ穴10iを通
してA方向に逃がすことができる。
【0207】図1は、第1トレイ3がアンローディング
状態となったときのCDラジカセ装置2の外観を示し、
図2は、第2トレイ4がアンローディング状態となった
ときのディスク再生装置1の外観を示している。このよ
うな各トレイ3・4のアンローディング状態において、
それぞれのディスク載置部3a・4aにCD5を載置、
あるいは載置されていたCD5を他のCDに入れ替える
ことができる。
【0208】〔トレイの閉動作〕次に、第2トレイ4を
アンローディング位置からローディング位置へ復帰させ
る閉動作について説明する。
【0209】図23(a)〜(c)に示す状態から、開
動作とは逆にトレイギア体16をJ方向に回転させる
と、図25(a)に示すように、トレイラック4eは上
部ギア16aのJ方向回転によってB方向に戻るように
駆動される。これにより、図24(b)および図25
(b)に示すように、第2係合ピン10dは、カム部9
fから第4ガイド部9eへ移動する。このとき、カム部
9fの迂曲形状によって、第2係合ピン10dはE方向
に戻される。これに連動して、第2係合腕21dに当接
していた第1当接片10gがF方向に戻され、第2係合
腕21dから離間するので、第1スイッチングレバー2
1はバネ24の付勢力により中立位置に復帰する。この
結果、第1スイッチ26はOFF状態となる。
【0210】さらに、トレイギア体16をJ方向に回転
させると、図26(a)(b)に示すように、トレイラ
ック4eはさらにB方向に戻され、第2係合ピン10d
は、第4ガイド部9eを相対的にA方向に摺動して、第
4ガイド部9eと当接部9dとの境に到達する。なお、
再生ユニット29およびラック部材10は、第2トレイ
4の開動作中と同様に、第2係合ピン10dが第4ガイ
ド部9eおよびカム部9fに位置している間、ラック駆
動ギア19とラック部10aとの歯合は解除されている
ので、図25(c)および図26(c)に示すように、
停止状態を保持している。
【0211】第2係合ピン10dが、第4ガイド部9e
と当接部9dとの境に到達した時点から、トレイギア体
16をさらにJ方向に回転させると、図27(b)に示
すように、第2係合ピン10dは当接部9dを第3ガイ
ド部9cに向かって摺動する。これにより、図27
(a)にも示すように、第2トレイ4はさらにB方向に
戻ると同時に、第2係合ピン10dはE方向に変位する
ため、図27(c)にも示すように、ラック部10aに
おける第2係合ピン10d側の第1歯とラック駆動ギア
19との歯合が再開される。
【0212】第2係合ピン10dが当接部9dを摺動し
て第3ガイド部9cに近づくまでに、上部ギア16aと
トレイラック4eとの歯合が解除される。したがって、
上部ギア16aとトレイラック4eとの歯合が解除され
た後は、ラック部10aがラック駆動ギア19によって
E方向に駆動されることにより、第2係合ピン10dが
当接部9dをB方向に押圧し、第2トレイ4をB方向へ
さらに退行させることになる。
【0213】こうして、図28(b)に示すように、第
2係合ピン10dが当接部9dから第3ガイド部9cに
嵌入すると、第2トレイ4はローディング位置に復帰
し、第2トレイ4の閉動作が完了する。
【0214】なお、第2係合ピン10dが当接部9dを
摺動する間、図27(c)および図28(c)に示すよ
うに、支持バー30bは相対的に第1カム11cをF方
向に移動する。しかし、再生ユニット29は水平な再生
可能姿勢を保持し続けており、CDの再生動作を続行さ
せることができる点は、既に説明したとおりである。
【0215】また、第2係合ピン10dが当接部9dを
摺動する間、第1当接片10gは、第1スイッチングレ
バー21の第2係合腕21dと第1係合腕21cとの間
をF方向に摺動している。したがって、図29(a)
(b)に示すように、第2スイッチ27がOFF状態と
なっているのはもちろんのこと、第1スイッチ26にお
いても、第1スイッチングレバー21が中立状態になっ
ていることからOFF状態となっている。
【0216】この後、トレイギア体16をさらにJ方向
に回転させることで、第2係合ピン10dが第3ガイド
部9cをE方向に進む一方、第1係合ピン10cが第1
ガイド部8aをF方向に進む。この結果、図4(a)〜
(c)に基づいて既に説明した状態に戻り、第1トレイ
3に対する再生ユニット29の再生可能状態が、第1ス
イッチ26のON状態に基づいて検出される。第1トレ
イ3に対する再生ユニット29の再生可能状態の検出に
基づき、制御部は、第2トレイ4がローディング位置に
移動し終えたことを認識すると共に、モータ等の駆動源
を停止させる。
【0217】以上の動作によって、第1トレイ3にてC
Dの情報を再生し、その再生動作を継続しながら第2ト
レイ4のCDを入れ替えることができる。
【0218】なお、第2トレイ4における再生可能状態
(図18(a)〜(c)の状態)を続行しながら第1ト
レイ3のCDを入れ替えるには、トレイギア体16を反
対のI方向に回転させればよい。この場合の具体的な動
作は、ディスク再生装置1の各部が、ディスク押え受板
7のリブ板7bを含む平面に対して対称的に配置されて
いるため、上記の動作と同様となる。ただし、第1トレ
イ3の開動作の完了は、可動片27aと第2接点27c
との当接によって第2スイッチ27がON状態となるこ
とに基づいて検出される。
【0219】〔各動作状態の検出のまとめ〕再生ユニッ
ト29の再生可能状態および各トレイ3・4のアンロー
ディング/ローディング状態と、各スイッチ26・27
のON状態との関係を以下に整理して示す。
【0220】第1トレイ3に対する再生ユニット29
の再生可能状態検出(図4(a)) 第1スイッチ26の第1接点26bがON(図6
(a)) 第2トレイ4に対する再生ユニット29の再生可能状
態検出(図18(b)) 第2スイッチ27の第1接点27bがON(図19) 第1トレイ3のアンローディング状態(図2) 第2スイッチ27の第2接点27cがON(該当図な
し) 第2トレイ4のアンローディング状態(図23
(a)) 第1スイッチ26の第2接点26cがON(図24) なお、前記のように、制御部は、第1トレイ3のローデ
ィング状態をに基づいて認識する一方、第2トレイ4
のローディング状態をに基づいて認識する。
【0221】以上のように、本実施例のディスク再生装
置1では、帯状のラック部材10に形成したスリット状
のカム部11と、ベース台6にU字状に形成した案内ス
リット25とを位置合わせし、その双方にホールディン
グシャーシ30の支持バー30bを嵌入させている。こ
れにより、各トレイ3・4の裏面に形成した案内溝8・
9にラック部材10を係合させて、各トレイ3・4間で
ラック部材10を往復動させるだけで、各トレイ3・4
の一方で再生可能状態にあった再生ユニット29を下降
させ、各トレイ3・4の他方へ移動させた後、各トレイ
3・4の他方で再生ユニット29を上昇させ、再生可能
状態にすることができる。
【0222】ラック部材10とカム部11とは成形加工
により一体に形成することができ、また、案内スリット
25もベース台6と一体成形することができるので、ト
レイギア体16の回転を再生ユニット29の垂直移動お
よび水平移動に変換するための特別なカム機構を必要と
しない。したがって、ディスク再生装置1を安価に作製
することができる。
【0223】また、ラック部材10を可撓性材料で形成
したことにより、ベース台6のラック収納溝15にラッ
ク部材10の両端部を円弧状に湾曲させた状態で収納
し、移動させることができる。これにより、再生ユニッ
ト29を各トレイ3・4間で往復動させるために必要な
ラック部材10のストロークを確保しつつ、ベース台6
の幅を各トレイ3・4の合計幅を僅かに上回る程度に設
定することができる。したがって、ディスク再生装置1
の小型化が可能となる。
【0224】さらに、ラック部材10のラック部10a
を駆動するラック駆動ギア19にも、各トレイ3・4の
側面に形成したトレイラック3e・4eにも、同一のト
レイギア体16から回転が伝達されるように構成されて
いる。しかも、ラック部材10を各トレイ3・4間で往
復動させるだけで、ラック部10aとラック駆動ギア1
9とが歯合するときには、トレイラック3e・4eとト
レイギア体16の上部ギア16aとの歯合が解除され、
トレイラック3e・4eと上部ギア16aとが歯合する
ときには、ラック部10aとラック駆動ギア19との歯
合が解除されるように、各トレイ3・4の裏面に形成し
た案内溝8・9の形状を工夫している。
【0225】これにより、ラック部材10と各トレイ3
・4とのそれぞれに駆動源を設ける必要が無く、また別
々に駆動源を設けたときの駆動タイミングを調整する制
御回路等も不要となる。さらに、再生ユニット29の垂
直移動と水平移動との切り換えをカム部11および案内
スリット25における連続スリットの形状変化によって
行っているため、制御回路による切り換え制御に比べて
非常に簡単な構成で切り換えを正確、かつ確実に行うこ
とができる。
【0226】これと同様に、ラック部材10とラック駆
動ギア19との歯合と、トレイラック3e・4eと上部
ギア16aとの歯合の切り換えを案内溝8・9における
連続した溝形状の変化によって行っている。これによ
り、ラック部材10の第1係合ピン10cおよび第2係
合ピン10dを案内溝8・9によって係合させ、ラック
部材10を各トレイ3・4間で往復動させるだけで、再
生ユニット29の昇降、水平移動と各トレイ3・4の開
閉移動とを切り換えることができる。
【0227】また、ラック部材10とラック駆動ギア1
9とが歯合しており、各トレイ3・4の一方に対して再
生ユニット29が再生可能状態となっているときには、
第1係合ピン10cおよび第2係合ピン10dの一方
が、案内溝8・9の形状変化部分(当接部8d・9d)
から遠ざかるように構成されているので、再生可能状態
となっているトレイが誤って開動作を行うことがない。
【0228】さらに、各トレイ3・4のローディング位
置の保持は、ラック部材10と各トレイ3・4との係合
によってなされるため、特別な機構を付加する必要が無
い。
【0229】以上のように、本実施例のディスク再生装
置1は、シンプルかつ安価な機構で各動作の切り換えを
正確かつ確実に行うことができるので、ディスク再生装
置1のコストパフォーマンスを一層高めることができ
る。
【0230】また、本発明のディスク再生装置は、基台
には、移動体と再生ユニットとを隔てる隔壁が設けら
れ、この隔壁には、上記再生ユニットに突設された係合
ピンが、移動体の移動カムと係合するように嵌入し、か
つ移動カムによる係合ピンの移動を案内する案内スリッ
トが穿設され、案内スリットは、昇降用カム部による係
合ピンの略垂直方向への移動を第1トレイに対応して案
内する第1垂直案内スリットと、第2トレイに対応して
案内する第2垂直案内スリットと、上記係合部による係
合ピンの各退避位置間での移動を案内する水平案内スリ
ットとを略U字形 状に備え、第1垂直案内スリットと水
平案内スリット、および第2垂直案内スリットと水平案
内スリットとのそれぞれが、上記略垂直方向および各退
避位置間での移動方向の双方に対して斜行する斜行スリ
ットを介して接続されている構成とできる。
【0231】上記の構成によれば、再生ユニットを略垂
直方向に移動させ、かつ各退避位置間で移動させる場
合、案内スリットを介して再生ユニットの係合ピンと移
動カムとを係合させ、移動カムから係合ピンに働く力に
よって、係合ピンを案内スリットに沿って移動させるよ
うになっている。また、第1・第2垂直案内スリットと
水平案内スリットとは、その延設方向が互いにほぼ直交
している。したがって、第1・第2垂直案内スリットと
水平案内スリットとを斜行スリットを介して接続したこ
とにより、第1・第2垂直案内スリットと水平案内スリ
ットとの境における係合ピンの移行を円滑にすることが
できる。
【0232】仮に、第1・第2垂直案内スリットと水平
案内スリットとが単に直角に接続されていた場合、特に
ディスク再生装置の天地を逆にして使用したときに、例
えば第1垂直案内スリットから水平案内スリットへ、係
合ピンが移行できず、第1垂直案内スリットを逆行する
おそれが高くなる。
【0233】したがって、基台の隔壁に案内スリットを
設け、案内スリットの中に斜行スリットを形成するとい
う簡単な構成で、使用姿勢によらず、誤動作の無い操作
性の良いディスク再生装置を提供することができる。
【0234】なお、斜行スリットは直線的に形成して
も、曲線的に形成してもよい。
【0235】
【発明の効果】請求項1の発明に係るディスク再生装置
は、以上のように、第1トレイと第2トレイとの間を往
復動可能に配設された移動体と、移動体が第1・第2ト
レイの一方から他方へ移動するのに伴って移動体と一体
的に移動することにより、再生ユニットを第1・第2ト
レイの一方の再生位置からその退避位置へ移動させ、続
いて第1・第2トレイの他方の退避位置へ移動させ、さ
らに続いて第1・第2トレイの他方の再生位置へ移動さ
せる移動カムと、再生ユニットが第1・第2トレイの一
方の再生位置に有るときに、第1・第2トレイの他方を
移動体との係合によって案内された状態で、ローディン
グ位置とアンローディング位置との間で往復動させ、さ
らに上記移動体の駆動源を兼ねている駆動手段と、上記
駆動手段の駆動力を上記移動体に伝達する駆動ギヤとを
備え、上記移動体には、上記駆動ギヤに歯合し、再生ユ
ニットの移動と平行に移動可能なラックと上記移動カム
とが設けられ、該移動カムは、ラックの移動に伴って、
再生ユニットに対し上記略垂直方向に働く分力を生じさ
せる昇降用カム部、並びに各退避位置間で再生ユニット
を移動させる係合部を備え、再生ユニットが昇降用カム
部および係合部に連続して係合するように構成されてお
り、上記駆動手段は上記駆動ギヤと歯合する駆動源ギヤ
を備え、この駆動源ギヤと歯合するトレイ用ラックが第
1・第2トレイの各々に形成され、再生ユニットが第1
・第2トレイの一方における再生位置に有るときに、駆
動源ギヤが第1・第2トレイの他方のトレイ用ラックと
歯合し、さらに、上記移動体と係合する往復動用カム部
であって、第1・第2トレイの一方へ向かう第1方向へ
の移動体の移動と第1・第2トレイの他方におけるアン
ローディング位置へ向かう往方向への移動とを相互に変
換すると共に、上記第1方向と逆方向への移動体の移動
と第1・第2トレイの上記他方におけるローディング位
置へ戻る復方向への移動とを相互に変換する往復動用カ
ム部が、第1・第2トレイの各々に設けられ、上記再生
ユニットを第1・第2トレイの一方の再生位置へ配置す
る移動体の移動に伴って、上記駆動源ギヤと第1・第2
トレイの他方のトレイ用ラックとの歯合と、上記駆動ギ
ヤとラックとの歯合の解除とを順次行わせる一方、第1
・第2トレイの上記他方における復方向への移動に伴っ
て、駆動ギヤとラックとの歯合と、駆動源ギヤと上記他
方のトレイ用ラックとの歯合の解除とを順次行わせる
成である。
【0236】それゆえ、各トレイの退避位置間移動、再
生位置−退避位置間移動、トレイの往復動という方向の
異なる3種類の移動について、駆動源を1つにしてい
る。また、駆動源を1つにしたことで、駆動源を個別に
設けた場合に、駆動源同士で駆動を切り換えるタイミン
グを調整する制御回路等の構成を必要としない。これに
より、非常に安価なディスク再生装置を提供することが
できる。
【0237】また、駆動手段は移動体を各退避位置間で
移動させるだけでよいので、移動体を移動させるための
構成を簡素化することができる。また、移動体は移動カ
ムの形成母体となると共に、非再生状態のトレイが往復
動するときの案内手段ともなっている。この結果、多種
類の動作を必要最小限の部品点数で行わせることがで
き、ディスク再生装置のコストパフォーマンスを一層高
めることができるという効果を併せて奏する。
【0238】さらに、再生ユニットは、移動カムを構成
する昇降用カム部と係合部とに連続して係合し摺動する
ことにより、再生位置−退避位置間移動と各退避位置間
移動との切り換えを行うことができる。したがって、簡
単な構成によって正確なタイミングで再生ユニットの移
動方向を切り換えることができる。また、移動体自体に
ラックを設け、駆動ギヤを介して駆動手段の駆動力を得
る構成とすることにより、移動体の駆動機構を簡素化す
ることができる。さらに、移動カムは再生ユニットと係
合する形状を備えているので、ラックと移動カムとを一
体成形により形成することができ、再生ユニットの移動
機構の大幅なコストダウンを図ることができるという効
果を併せて奏する。
【0239】さらに、上記の効果に加えて、駆動手段に
駆動源ギヤを設け、第1・第2トレイの各々にトレイ用
ラックを形成しただけの簡単な構成で、一方のトレイに
おける再生動作中に他方のトレイのディスクを交換する
ことができる。また、1つの駆動源で再生ユニットの再
生位置−退避位置間移動、各退避位置間移動およびトレ
イの往復動とを駆動するシンプルな構成を提供すること
ができるという効果を奏する。
【0240】さらに、上記の効果に加えて、往復動用カ
ム部は各トレイに設けられているので、トレイ用ラック
と駆動源ギヤとの歯合または歯合解除、およびラックと
駆動ギヤとの歯合または歯合解除のための別機構を必要
としない。また、トレイ用ラックと往復動用カム部と
が、同じトレイに設けられているので、ラックの移動を
トレイの往復動に変換して伝える伝達機構が簡素化され
る。これにより、シンプルな構成で、ラックの移動とト
レイの往復動との切り換えタイミングの精度を向上させ
ることができるという効果を奏する。
【0241】請求項2の発明に係るディスク再生装置
は、以上のように、第1トレイと第2トレイとの間を往
復動可能に配設された移動体と、移動体が第1・第2ト
レイの一方から他方へ移動するのに伴って移動体と一体
的に移動することにより、再生ユニットを第1・第2ト
レイの一方の再生位置からその退避位置へ移動させ、続
いて第1・第2トレイの他方の退避位置へ移動させ、さ
らに続いて第1・第2トレイの他方の再生位置へ移動さ
せる移動カムと、 再生ユニットが第1・第2トレイの
一方の再生位置に有るときに、第1・第2トレイの他方
を移動体との係合によって案内された状態で、ローディ
ング位置とアンローディング位置との間で往復動させ、
さらに上記移動体の駆動源を兼ねている駆動手段と、上
記駆動手段の駆動力を上記移動体に伝達する駆動ギヤと
を備え、上記移動体には、上記駆動ギヤに歯合し、再生
ユニットの移動と平行に移動可能なラックと上記移動カ
ムとが設けられ、該移動カムは、ラックの移動に伴っ
て、再生ユニットに対し上記略垂直方向に働く分力を生
じさせる昇降用カム部、並びに各退避位置間で再生ユニ
ットを移動させる係合部を備え、再生ユニットが昇降用
カム部および係合部に連続して係合するように構成され
ており、上記駆動手段は上記駆動ギヤと歯合する駆動源
ギヤを備え、この駆動源ギヤと歯合するトレイ用ラック
が第1・第2トレイの各々に形成され、再生ユニットが
第1・第2トレイの一方における再生位置に有るとき
に、駆動源ギヤが第1・第2トレイの他方のトレイ用ラ
ックと歯合し、上記移動体には、第1トレイ側の端部に
第1係合部材が設けられると共に、第2トレイ側の端部
に第2係合部材が設けられ、第1トレイには、上記第1
係合部材が係合し摺動する第1案内溝が形成され、第2
トレイには、上記第2係合部材が係合し摺動する第2案
内溝が形成され、上記第1・第2案内溝は、第1・第2
トレイ間での移動体の往復移動を第1・第2トレイの一
方の往復動に変換して上記駆動源ギヤとトレイ用ラック
との歯合および歯合の解除とを行わせる第1往復動用カ
ム部、第2往復動用カム部をそれぞれ含み、上記移動カ
ムは、再生ユニットが第1・第2トレイの上記他方にお
ける再生位置に有るときに、第1・第2トレイの上記一
方から上記他方へ向かう移動体の移動中にも再生ユニッ
トの再生位置を保持する逃げ部を含み、再生ユニットが
第1トレイの再生位置に有るときには、第2係合部材が
第2往復動用カム部に隣接し、再生ユニットが第2トレ
イの再生位置に有るときには、第1係合部材が第1往復
動用カム部に隣接するように、第1往復動用カム部が第
1トレイに配設されると共に、第2往復動用カム部が第
2トレイに配設されている構成である。
【0242】それゆえ、各トレイの退避位置間移動、再
生位置−退避位置間移動、トレイの往復動という方向の
異なる3種類の移動について、駆動源を1つにしてい
る。また、駆動源を1つにしたことで、駆動源を個別に
設けた場合に、駆動源同士で駆動を切り換えるタイミン
グを調整する制御回路等の構成を必要としない。これに
より、非常に安価なディスク再生装置を提供することが
できる。
【0243】また、駆動手段は移動体を各退避位置間で
移動させるだけでよいので、移動体を移動させるための
構成を簡素化することができる。また、移動体は移動カ
ムの形成母体となると共に、非再生状態のトレイが往復
動するときの案内手段ともなっている。この結果、多種
類の動作を必要最小限の部品点数で行わせることがで
き、ディスク再生装置のコストパフォーマンスを一層高
めることができるという効果を併せて奏する。
【0244】さらに、再生ユニットは、移動カムを構成
する昇降用カム部と係合部とに連続して係合し摺動する
ことにより、再生位置−退避位置間移動と各退避位置間
移動との切り換えを行うことができる。したがって、簡
単な構成によって正確なタイミングで再生ユニットの移
動方向を切り換えることができる。また、移動体自体に
ラックを設け、駆動ギヤを介して駆動手段の駆動力を得
る構成とすることによ り、移動体の駆動機構を簡素化す
ることができる。さらに、移動カムは再生ユニットと係
合する形状を備えているので、ラックと移動カムとを一
体成形により形成することができ、再生ユニットの移動
機構の大幅なコストダウンを図ることができるという効
果を併せて奏する。
【0245】さらに、上記の効果に加えて、駆動手段に
駆動源ギヤを設け、第1・第2トレイの各々にトレイ用
ラックを形成しただけの簡単な構成で、一方のトレイに
おける再生動作中に他方のトレイのディスクを交換する
ことができる。また、1つの駆動源で再生ユニットの再
生位置−退避位置間移動、各退避位置間移動およびトレ
イの往復動とを駆動するシンプルな構成を提供すること
ができるという効果を奏する。
【0246】さらに、上記の効果に加えて、再生ユニッ
トを第1・第2トレイの一方の再生位置に配し、その再
生状態を保持したまま、第1・第2トレイの他方をロー
ディング位置とアンローディング位置との間で往復動さ
せ、ディスクの交換等を行うことができるという効果を
奏する。
【0247】請求項3の発明に係るディスク再生装置
は、以上のように、請求項2の構成に加えて、上記第1
・第2案内溝のそれぞれは、移動体の移動を案内する移
動体案内溝を含んでいる構成である。
【0248】それゆえ、請求項2の構成による効果に加
えて、非再生側のトレイの往復動は、そのラック案内溝
に位置する係合部材によって規制されるので、非再生側
のトレイの位置保持のための別機構を必要とせず、安価
なトレイロック機構を持つディスク再生装置を提供する
ことができるという効果を奏する。
【0249】請求項4の発明に係るディスク再生装置
は、以上のように、請求項1ないし3のいずれかの構成
に加えて、上記再生ユニットが第1トレイの再生位置に
有るとき、移動体の本体に当接して第1トレイがアンロ
ーディング位置へ移動するのを阻止する規制部が第1ト
レイに設けられ、上記再生ユニットが第2トレイの再生
位置に有るとき、移動体の本体に当接して第2トレイが
アンローディング位置へ移動するのを阻止する規制部が
第2トレイに設けられている構成である。
【0250】それゆえ、請求項1ないし3のいずれかの
構成による効果に加えて、各トレイの再生状態を移動体
によって保持することができるので、各トレイの再生状
態を保持するためのロック機構を新たに設ける必要が無
く、シンプルかつ安価な構成で誤動作の無いディスク再
生装置を提供することができるという効果を奏する。
【0251】請求項5の発明に係るディスク再生装置
は、以上のように、請求項2の構成に加えて、上記再生
ユニットが第1トレイの再生位置に有り、かつ再生可能
状態にあることを検出する第1スイッチと、上記再生ユ
ニットが第2トレイの再生位置に有り、かつ再生可能状
態にあることを検出する第2スイッチとが、上記基台上
に設けられ、上記移動体の移動に伴って第1スイッチの
ON・OFFを切り換える第1切り換え部材と、上記移
動体の移動に伴って第2スイッチのON・OFFを切り
換える第2切り換え部材とが、移動体に設けられ、上記
第1係合部材と第1切り換え部材、第2係合部材と第2
切り換え部材のそれぞれが移動体と一体的に形成されて
いる構成である。
【0252】それゆえ、第1トレイにおいて再生ユニッ
トの再生可能状態が検出されたときに、第2係合部材を
第2往復動用カム部に隣接させるタイミングや、第2ト
レイにおいて再生ユニットの再生可能状態が検出された
ときに、第1係合部材を第1往復動用カム部に隣接させ
るタイミングを、移動体における第1係合部材および第
1切り換え部材の配設の設定、あるいは移動体における
第2係合部材および第2切り換え部材の配設の設定によ
って容易に取ることができる。したがって、請求項7の
構成による効果に加えて、簡単な構成で、再生ユニット
を再生位置に配した後、非再生状態のトレイをローディ
ング位置とアンローディング位置との間で往復動させる
という動作の移行を円滑かつ確実に行わせることができ
ると共に、各トレイを所定の位置に確実に保持すること
ができるという効果を奏する。
【0253】また、切り換え部材を駆動する駆動機構を
別途設ける必要がない。また、第1・第2切り換え部材
と移動体とを一体成形すれば、第1・第2切り換え部材
の部品点数を削減することができる。さらに、移動体が
再生ユニットを再生位置に配する動作のタイミングと、
第1・第2切り換え部材が第1・第2スイッチを切り換
えるタイミングとは、移動体における第1・第2切り換
え部材の配置の設定によって行うことができる。これよ
り、さらに、上記の効果に加えて、シンプルかつ安価な
構成でトレイの再生位置検出のタイミングの精度を上げ
ることができるという効果を奏する。
【0254】請求項6の発明に係るディスク再生装置
は、以上のように、請求項1ないし5のいずれか構成に
加えて、上記移動体が可撓性部材によって形成されてい
る構成である。
【0255】それゆえ、移動体を可撓性部材によって形
成することにより、移動体を湾曲させることが容易とな
るため、移動ストロークの少なくとも一部が曲線を描く
ように、移動体を基台上で移動させることができる。こ
れにより、基台上に並列されたトレイ2個分の横幅に対
して、ラックの移動ストロークの長さを抑えることがで
きるので、請求項1ないし10のいずれかの構成による
効果に加えて、ディスク再生装置の小型化を図ることが
できるという効果を奏する。
【0256】請求項7の発明に係るディスク再生装置
は、以上のように、駆動力を発生する駆動源と、駆動源
に備えられた駆動源ギヤと、駆動源ギヤと歯合する駆動
ギヤと、駆動ギヤと歯合すると共に再生ユニットに係合
し、再生ユニットを第1トレイの退避位置と第2トレイ
の退避位置との間で直線移動させるラックとを備え、上
記第1・第2トレイの各々には、この駆動源ギヤと歯合
するトレイ用ラックが形成され、再生ユニットが第1・
第2トレイの一方における再生位置に有るときに、駆動
源ギヤが第1・第2トレイの他方のトレイ用ラックと歯
合するように構成され、上記ラックと係合し、かつ第1
・第2トレイの一方から他方へ向かうラックの直線移動
を第1・第2トレイの一方の上記往復動に変換する往復
動用カム部が第1・第2トレイの各々に設けられ、上記
ラックには、上記再生ユニットを各トレイの再生位置と
退避位置との間で移動させるように、再生ユニットに対
し上記略垂直方向にかかる分力を生じさせる昇降用カム
溝が形成されると共に、上記再生ユニットがいずれかの
再生位置に有るときに、ラックの直線移動によって、上
記往復動用カム部を動作させ、非再生側のトレイにおけ
るトレイ用ラックと上記駆動源ギヤとを歯合あるいは歯
合を解除させる間、再生ユニットを再生位置に保持する
保持用溝が形成され、上記昇降用カム溝が、再生ユニッ
トを直線移動させる係合部を兼ねている構成である。
【0257】それゆえ、再生ユニットの再生位置−退避
位置間移動、各退避位置間移動および第1・第2トレイ
の往復動との3種類の動作を、1つの駆動源でラックを
1方向に直線移動させるだけで切り換えることができ
る。また、ラックにおける昇降用カム溝および保持用溝
の形状の設定によって、3種類の動作の切り換えタイミ
ングを容易に精度良く調整することができるという効果
を奏する。
【0258】請求項8の発明に係るディスク再生装置
は、以上のように、第1トレイの退避位置と第2トレイ
の退避位置との間で再生ユニットを移動させる移動手段
が再生ユニットの回動端側に設けられ、両退避位置間の
再生ユニットの移動を案内する第1案内手段が、上記回
動中心の支軸を兼ねて基台に設けられ、両退避位置間の
再生ユニットの移動を案内する第2案内手段が、上記回
動端側で基台に設けられ、上記第1案内手段と嵌合する
第1嵌合部が、再生ユニットの回動中心側に形成され、
上記第2案内手段と嵌合する第2嵌合部が、再生ユニッ
トの回動端側に形成され、上記第1案内手段と第1嵌合
部との嵌合関係は、第2案内手段と第2嵌合部との嵌合
関係より緩やかに設定されている構成である。
【0259】それゆえ、第1嵌合部においては回動と案
内移動との2種類の動作が容易となり、また再生ユニッ
トの案内移動を補助することができる。一方、第2嵌合
部においては、第2案内手段によるガタツキの無い案内
移動が可能となる。これにより、再生ユニットの円滑な
回動および案内移動を可能とする案内機構を備えたディ
スク再生装置を提供することができるという効果を奏す
る。
【0260】請求項9の発明に係るディスク再生装置
は、以上のように、請求項8の構成に加えて、上記再生
ユニットが第1・第2トレイのいずれかの再生位置に有
るときのみ、再生ユニットを再生位置から退避位置に向
かって付勢する付勢手段を備えている構成である。
【0261】それゆえ、第1案内手段と第1嵌合部との
嵌合関係が緩やかになっていても、いずれかの再生位置
に有る再生ユニットは、付勢手段によって再生位置から
退避位置に向かって付勢されるので、請求項13の構成
による効果に加えて、再生動作中の再生ユニットをガタ
ツキ無く再生位置にて保持することができるという効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディスク再生装置の一構成例を示
す分解斜視図である。
【図2】図1に示すディスク再生装置を搭載したオーデ
ィオ装置の外観を示す斜視図である。
【図3】図1に示すディスク再生装置において、第2ト
レイのアンローディング状態を示す斜視図である。
【図4】(a)は上記ディスク再生装置の要部平面図、
(b)は同正面図、(c)は第1トレイの再生位置を保
持するカム部の動作を示す説明図である。
【図5】図4(a)におけるX−X線矢視断面図であ
る。
【図6】(a)(b)は、ディスク再生装置の動作状態
を検出するスイッチとその切り換え部材としてのスイッ
チングレバーとを示す説明図である。
【図7】再生ユニットが再生位置から下降する直前の状
態を示すもので、(a)は平面図、(b)は要部説明
図、(c)は(a)のX−X線矢視断面図である。
【図8】(a)(b)は、図7に示す状態におけるスイ
ッチとスイッチングレバーとの位置関係を示す説明図で
ある。
【図9】再生ユニットが第1トレイの再生位置から退避
位置へ下降中の状態を示すもので、(a)は平面図、
(b)は要部説明図、(c)は(a)のX−X線矢視断
面図である。
【図10】再生ユニットの再生位置−退避位置間移動と
各退避位置間移動とを切り換える斜行スリットの働きを
示すもので、(a)は平面図、(b)は要部説明図、
(c)は(a)のX−X線矢視断面図である。
【図11】再生ユニットの再生位置−退避位置間移動が
各退避位置間移動に切り換わる直前の状態を示すもの
で、(a)は平面図、(b)は要部説明図、(c)は
(a)のX−X線矢視断面図である。
【図12】再生ユニットが第1トレイの退避位置に到達
した状態を示すもので、(a)は平面図、(b)は要部
説明図、(c)は(a)のX−X線矢視断面図である。
【図13】再生ユニットが第2トレイの退避位置に到達
した状態を示すもので、(a)は(b)のY−Y線矢視
断面図、(b)は平面図、(c)は要部説明図である。
【図14】再生ユニットの各退避位置間移動が再生位置
−退避位置間移動に切り換わっている途中の状態を示す
もので、(a)は(b)のY−Y線矢視断面図、(b)
は平面図、(c)は要部説明図である。
【図15】再生ユニットが第2トレイの再生位置に向か
って上昇し始める状態を示すもので、(a)は(b)の
Y−Y線矢視断面図、(b)は平面図、(c)は要部説
明図である。
【図16】再生ユニットが第2トレイの退避位置から再
生位置へ上昇中の状態を示すもので、(a)は(b)の
Y−Y線矢視断面図、(b)は平面図、(c)は要部説
明図である。
【図17】再生ユニットが第2トレイの再生位置に到達
した状態を示すもので、(a)は(b)のY−Y線矢視
断面図、(b)は平面図、(c)は要部説明図である。
【図18】再生ユニットが第2トレイの再生位置に到達
したことを第2スイッチに検出させる状態を示すもの
で、(a)は(b)のY−Y線矢視断面図、(b)は平
面図、(c)は(b)に示す状態におけるスイッチとス
イッチングレバーとの位置関係を示す説明図、(d)は
要部説明図である。
【図19】再生ユニットを第1トレイの再生位置に保持
したまま、第2トレイをアンローディング位置へ移動さ
せる直前の状態を示すもので、(a)は平面図、(b)
は要部説明図である。
【図20】(a)は、再生ユニットを第1トレイの再生
位置に保持したまま、第2トレイをアンローディング位
置へ移動させるために、第2トレイの案内溝における当
接部が、トレイラックと上部ギアとを歯合させる働きを
示す平面図、(b)はラック部材の第1カムの働きを示
す要部説明図である。
【図21】再生ユニットを第1トレイの再生位置に保持
したまま、第2トレイをアンローディング位置へ移動さ
せる段階で、ラック部とラック駆動ギアとの歯合が解除
された状態を示すもので、(a)は平面図、(b)は要
部説明図である。
【図22】再生ユニットを第1トレイの再生位置に保持
したまま、第2トレイがアンローディング位置に到達し
たことが検出される直前の状態を示すもので、(a)は
(b)のY−Y線矢視断面図、(b)は平面図、(c)
は要部説明図である。
【図23】再生ユニットを第1トレイの再生位置に保持
したまま、第2トレイがアンローディング位置に到達し
たことが検出された時点の状態を示すもので、(a)は
(b)のY−Y線矢視断面図、(b)は平面図、(c)
は要部説明図である。
【図24】図23に示す状態におけるスイッチとスイッ
チングレバーとの位置関係を示す説明図である。
【図25】再生ユニットを第1トレイの再生位置に保持
したまま、第2トレイがアンローディング位置からロー
ディング位置へ復帰を開始した状態を示すもので、
(a)は(b)のY−Y線矢視断面図、(b)は平面
図、(c)は要部説明図である。
【図26】再生ユニットを第1トレイの再生位置に保持
したまま、第2トレイがローディング位置への復帰を終
了する段階で、第2トレイのトレイラックと上部ギアと
の歯合が解除される前の状態を示すもので、(a)は
(b)のY−Y線矢視断面図、(b)は平面図、(c)
は要部説明図である。
【図27】再生ユニットを第1トレイの再生位置に保持
したまま、第2トレイがローディング位置への復帰を終
了する段階で、第2トレイのトレイラックと上部ギアと
の歯合が解除されると共に、ラック部とラック駆動ギア
とが歯合を再開する直前の状態を示すもので、(a)は
(b)のY−Y線矢視断面図、(b)は平面図、(c)
は要部説明図である。
【図28】再生ユニットを第1トレイの再生位置に保持
したまま、第2トレイがローディング位置に復帰したこ
とが検出される直前の状態を示すもので、(a)は
(b)のY−Y線矢視断面図、(b)は平面図、(c)
は要部説明図である。
【図29】(a)(b)は、図28に示す状態における
スイッチとスイッチングレバーとの位置関係を示す説明
図である。
【図30】従来のディスク再生装置の一構成例を示す斜
視図である。
【図31】図30に示すディスク再生装置が具備する再
生駆動部の構成を一部切り欠いて示す斜視図である。
【図32】図31に示す再生駆動部をスライドさせるス
ライド駆動部の構成を再生駆動部の底面側から見た斜視
図である。
【図33】従来の他のディスク再生装置の一構成例を示
す平面図である。
【図34】図33に示すディスク再生装置の側面図であ
る。
【符号の説明】
1 ディスク再生装置 3 第1トレイ 3e トレイラック(トレイ用ラック) 4 第2トレイ 4e トレイラック(トレイ用ラック) 5 CD(ディスク) 6 ベース台(基台) 6s ユニット受けレール(第1案内手段) 6t 下降ガイド溝(第2案内手段) 8 案内溝(第1案内溝) 8c 第3ガイド部(移動体案内溝) 8d 当接部(往復動用カム部、第1往復動用カム部) 8h 規制片(規制部) 9 案内溝(第2案内溝) 9c 第3ガイド部(移動体案内溝) 9d 当接部(往復動用カム部、第2往復動用カム部) 9h 規制片(規制部) 10 ラック部材(移動体、ラック、移動手段) 10a ラック部(ラック) 10c 第1係合ピン(第1係合部材) 10d 第2係合ピン(第2係合部材) 11 カム部(移動カム) 11b 第1傾斜カム(昇降用カム部、係合部、昇降用
カム溝) 11c 第1カム(逃げ部、保持用溝) 11d 第2傾斜カム(昇降用カム部、係合部、昇降用
カム溝) 11e 第2カム(逃げ部、保持用溝) 16 トレイギア体(駆動手段、駆動源) 16b 下部ギア(駆動源ギヤ) 19 ラック駆動ギア(駆動ギヤ) 21 第1スイッチングレバー(第1切り換え部材) 22 第2スイッチングレバー(第2切り換え部材) 25 案内スリット 25a 第1垂直スリット(第1垂直案内スリット) 25b 第1斜行スリット 25c 水平スリット(水平案内スリット) 25d 第2斜行スリット 25e 第2垂直スリット(第2垂直案内スリット) 26 第1スイッチ 27 第2スイッチ 29 再生ユニット 30 ホールディングシャーシ(再生ユニット) 30b 支持バー(係合ピン) 30e ユニット係合溝(第1嵌合部) 30f 係合端(第2嵌合部) 30g 成形バネ(付勢手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−90164(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 25/04 G11B 17/04

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディスクに記録された情報を読み取る再生
    ユニットと、ディスクを取出し可能なアンローディング
    位置およびディスクから情報を読み取り可能なローディ
    ング位置との間をそれぞれ往復動し、基台上で互いに並
    列に配設された第1・第2トレイとを備え、第1・第2
    トレイの一方に載置されたディスクから情報を読み取る
    再生位置とディスクの記録面に対して略垂直方向に離れ
    た退避位置との間で再生ユニットを移動させ、さらに第
    1トレイの退避位置と第2トレイの退避位置との間で再
    生ユニットを移動させるディスク再生装置において、 第1トレイと第2トレイとの間を往復動可能に配設され
    た移動体と、 移動体が第1・第2トレイの一方から他方へ移動するの
    に伴って移動体と一体的に移動することにより、再生ユ
    ニットを第1・第2トレイの一方の再生位置からその退
    避位置へ移動させ、続いて第1・第2トレイの他方の退
    避位置へ移動させ、さらに続いて第1・第2トレイの他
    方の再生位置へ移動させる移動カムと、 再生ユニットが第1・第2トレイの一方の再生位置に有
    るときに、第1・第2トレイの他方を移動体との係合に
    よって案内された状態で、ローディング位置とアンロー
    ディング位置との間で往復動させ、さらに上記移動体の
    駆動源を兼ねている駆動手段と、 上記駆動手段の駆動力を上記移動体に伝達する駆動ギヤ
    とを備え、 上記移動体には、上記駆動ギヤに歯合し、再生ユニット
    の移動と平行に移動可能なラックと上記移動カムとが設
    けられ、該移動カムは、ラックの移動に伴って、再生ユ
    ニットに対し上記略垂直方向に働く分力を生じさせる昇
    降用カム部、並びに各退避位置間で再生ユニットを移動
    させる係合部を備え、再生ユニットが昇降用カム部およ
    び係合部に連続して係合するように構成されており、 上記駆動手段は上記駆動ギヤと歯合する駆動源ギヤを備
    え、この駆動源ギヤと歯合するトレイ用ラックが第1・
    第2トレイの各々に形成され、再生ユニットが第1・第
    2トレイの一方における再生位置に有るときに、駆動源
    ギヤが第1・第 2トレイの他方のトレイ用ラックと歯合
    し、 さらに、上記移動体と係合する往復動用カム部であっ
    て、第1・第2トレイの一方へ向かう第1方向への移動
    体の移動と第1・第2トレイの他方におけるアンローデ
    ィング位置へ向かう往方向への移動とを相互に変換する
    と共に、上記第1方向と逆方向への移動体の移動と第1
    ・第2トレイの上記他方におけるローディング位置へ戻
    る復方向への移動とを相互に変換する往復動用カム部
    が、第1・第2トレイの各々に設けられ、上記再生ユニ
    ットを第1・第2トレイの一方の再生位置へ配置する移
    動体の移動に伴って、上記駆動源ギヤと第1・第2トレ
    イの他方のトレイ用ラックとの歯合と、上記駆動ギヤと
    ラックとの歯合の解除とを順次行わせる一方、第1・第
    2トレイの上記他方における復方向への移動に伴って、
    駆動ギヤとラックとの歯合と、駆動源ギヤと上記他方の
    トレイ用ラックとの歯合の解除とを順次行わせることを
    特徴とするディスク再生装置。
  2. 【請求項2】ディスクに記録された情報を読み取る再生
    ユニットと、ディスクを取出し可能なアンローディング
    位置およびディスクから情報を読み取り可能なローディ
    ング位置との間をそれぞれ往復動し、基台上で互いに並
    列に配設された第1・第2トレイとを備え、第1・第2
    トレイの一方に載置されたディスクから情報を読み取る
    再生位置とディスクの記録面に対して略垂直方向に離れ
    た退避位置との間で再生ユニットを移動させ、さらに第
    1トレイの退避位置と第2トレイの退避位置との間で再
    生ユニットを移動させるディスク再生装置において、 第1トレイと第2トレイとの間を往復動可能に配設され
    た移動体と、 移動体が第1・第2トレイの一方から他方へ移動するの
    に伴って移動体と一体的に移動することにより、再生ユ
    ニットを第1・第2トレイの一方の再生位置からその退
    避位置へ移動させ、続いて第1・第2トレイの他方の退
    避位置へ移動させ、さらに続いて第1・第2トレイの他
    方の再生位置へ移動させる移動カムと、 再生ユニットが第1・第2トレイの一方の再生位置に有
    るときに、第1・第2トレイの他方を移動体との係合に
    よって案内された状態で、ローディング位置とアンロー
    ディング位置との間で往復動させ、さらに上記移動体の
    駆動源を兼ねている駆動手段と、 上記駆動手段の駆動力を上記移動体に伝達する駆動ギヤ
    とを備え、 上記移動体には、上記駆動ギヤに歯合し、再生ユニット
    の移動と平行に移動可能なラックと上記移動カムとが設
    けられ、移動カムは、ラックの移動に伴って、再生ユ
    ニットに対し上記略垂直方向に働く分力を生じさせる昇
    降用カム部、並びに各退避位置間で再生ユニットを移動
    させる係合部を備え、再生ユニットが昇降用カム部およ
    び係合部に連続して係合するように構成されており、 上記駆動手段は上記駆動ギヤと歯合する駆動源ギヤを備
    え、この駆動源ギヤと歯合するトレイ用ラックが第1・
    第2トレイの各々に形成され、再生ユニットが第1・第
    2トレイの一方における再生位置に有るときに、駆動源
    ギヤが第1・第2トレイの他方のトレイ用ラックと歯合
    し、 上記移動体には、第1トレイ側の端部に第1係合部材が
    設けられると共に、第2トレイ側の端部に第2係合部材
    が設けられ、第1トレイには、上記第1係合部材が係合
    し摺動する第1案内溝が形成され、第2トレイには、上
    記第2係合部材が係合し摺動する第2案内溝が形成さ
    れ、上記第1・第2案内溝は、第1・第2トレイ間での
    移動体の往復移動を第1・第2トレイの一方の往復動に
    変換して上記駆動源ギヤとトレイ用ラックとの歯合およ
    び歯合の解除とを行わせる第1往復動用カム部、第2往
    復動用カム部をそれぞれ含み、上記移動カムは、再生ユ
    ニットが第1・第2トレイの上記他方における再生位置
    に有るときに、第1・第2トレイの上記一方から上記他
    方へ向かう移動体の移動中にも再生ユニットの再生位置
    を保持する逃げ部を含み、再生ユニットが第1トレイの
    再生位置に有るときには、第2係合部材が第2往復動用
    カム部に隣接し、再生ユニットが第2トレイの再生位置
    に有るときには、第1係合部材が第1往復動用カム部に
    隣接するように、第1往復動用カム部が第1トレイに配
    設されると共に、第2往復動用カム部が第2トレイに配
    設されていることを 特徴とするディスク再生装置。
  3. 【請求項3】上記第1・第2案内溝のそれぞれは、移動
    体の移動を案内する移動体案内溝を含んでいることを
    徴とする請求項2に記載のディスク再生装置。
  4. 【請求項4】上記再生ユニットが第1トレイの再生位置
    に有るとき、移動体の本体に当接し て第1トレイがアン
    ローディング位置へ移動するのを阻止する規制部が第1
    トレイに設けられ、上記再生ユニットが第2トレイの再
    生位置に有るとき、移動体の本体に当接して第2トレイ
    がアンローディング位置へ移動するのを阻止する規制部
    が第2トレイに設けられていることを特徴とする請求項
    1ないし3のいずれかに記載のディスク再生装置。
  5. 【請求項5】上記再生ユニットが第1トレイの再生位置
    に有り、かつ再生可能状態にあることを検出する第1ス
    イッチと、上記再生ユニットが第2トレイの再生位置に
    有り、かつ再生可能状態にあることを検出する第2スイ
    ッチとが、上記基台上に設けられ、上記移動体の移動に
    伴って第1スイッチのON・OFFを切り換える第1切
    り換え部材と、上記移動体の移動に伴って第2スイッチ
    のON・OFFを切り換える第2切り換え部材とが、移
    動体に設けられ、上記第1係合部材と第1切り換え部
    材、第2係合部材と第2切り換え部材のそれぞれが移動
    体と一体的に形成されていることを特徴とする請求項2
    に記載のディスク再生装置。
  6. 【請求項6】上記移動体が可撓性部材によって形成され
    ていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに
    記載のディスク再生装置。
  7. 【請求項7】ディスクに記録された情報を読み取る再生
    ユニットと、ディスクを取出し可能なアンローディング
    位置およびディスクから情報を読み取り可能なローディ
    ング位置との間をそれぞれ往復動し、基台上で互いに並
    列に配設された第1・第2トレイとを備え、第1・第2
    トレイの一方に載置されたディスクから情報を読み取る
    再生位置とディスクの記録面に対して略垂直方向に離れ
    た退避位置との間で再生ユニットを移動させ、さらに第
    1トレイの退避位置と第2トレイの退避位置との間で再
    生ユニットを移動させるディスク再生装置において、 駆動力を発生する駆動源と、 駆動源に備えられた駆動源ギヤと、 駆動源ギヤと歯合する駆動ギヤと、 駆動ギヤと歯合すると共に再生ユニットに係合し、再生
    ユニットを第1トレイ の退避位置と第2トレイの退避位
    置との間で直線移動させるラックとを備え、 上記第1・第2トレイの各々には、この駆動源ギヤと歯
    合するトレイ用ラックが形成され、再生ユニットが第1
    ・第2トレイの一方における再生位置に有るときに、駆
    動源ギヤが第1・第2トレイの他方のトレイ用ラックと
    歯合するように構成され、 上記ラックと係合し、かつ第1・第2トレイの一方から
    他方へ向かうラックの直線移動を第1・第2トレイの一
    方の上記往復動に変換する往復動用カム部が第1・第2
    トレイの各々に設けられ、 上記ラックには、上記再生ユニットを各トレイの再生位
    置と退避位置との間で移動させるように、再生ユニット
    に対し上記略垂直方向にかかる分力を生じさせる昇降用
    カム溝が形成されると共に、上記再生ユニットがいずれ
    かの再生位置に有るときに、ラックの直線移動によっ
    て、上記往復動用カム部を動作させ、非再生側のトレイ
    におけるトレイ用ラックと上記駆動源ギヤとを歯合ある
    いは歯合を解除させる間、再生ユニットを再生位置に保
    持する保持用溝が形成され、 上記昇降用カム溝が、再生ユニットを直線移動させる係
    合部を兼ねていることを特徴とする ディスク再生装置。
  8. 【請求項8】ディスクに記録された情報を読み取る再生
    ユニットと、ディスクを取出し可能なアンローディング
    位置およびディスクから情報を読み取り可能なローディ
    ング位置との間をそれぞれ往復動し、基台上で互いに並
    列に配設された第1・第2トレイとを備え、第1・第2
    トレイの一方に載置されたディスクから情報を読み取る
    再生位置とディスクの記録面に対して略垂直方向に離れ
    た退避位置との間で再生ユニットを支軸を回動中心とし
    て回動させ、さらに第1トレイの退避位置と第2トレイ
    の退避位置との間で再生ユニットを移動させるディスク
    再生装置において、 第1トレイの退避位置と第2トレイの退避位置との間で
    再生ユニットを移動させる移動手段が再生ユニットの回
    動端側に設けられ、 両退避位置間の再生ユニットの移動を案内する第1案内
    手段が、上記回動中心の支軸を兼ねて基台に設けられ、 両退避位置間の再生ユニットの移動を案内する第2案内
    手段が、上記回動端側で基台に設けられ、 上記第1案内手段と嵌合する第1嵌合部が、再生ユニッ
    トの回動中心側に形成され、 上記第2案内手段と嵌合する第2嵌合部が、再生ユニッ
    トの回動端側に形成され、 上記第1案内手段と第1嵌合部との嵌合関係は、第2案
    内手段と第2嵌合部との嵌合関係より緩やかに設定され
    ていることを特徴とする ディスク再生装置。
  9. 【請求項9】さらに、上記再生ユニットが第1・第2ト
    レイのいずれかの再生位置に有るときのみ、再生ユニッ
    トを再生位置から退避位置に向かって付勢する付勢手段
    を備えていることを特徴とする請求項8に記載のディス
    ク再生装置。
JP07140953A 1995-06-07 1995-06-07 ディスク再生装置 Expired - Fee Related JP3086154B2 (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07140953A JP3086154B2 (ja) 1995-06-07 1995-06-07 ディスク再生装置
TW084108025A TW270200B (en) 1995-06-07 1995-08-02 Disc reproducing device
DE69525043T DE69525043T2 (de) 1995-06-07 1995-09-28 Plattenwiedergabegerät
EP95115367A EP0747899B1 (en) 1995-06-07 1995-09-28 Disk reproducing device
US08/536,464 US5668790A (en) 1995-06-07 1995-09-29 Disk reproducing apparatus with plural disk trays
KR1019950033428A KR0156305B1 (ko) 1995-06-07 1995-09-30 디스크 재생 장치
CNB95117794XA CN1153203C (zh) 1995-06-07 1995-10-03 磁盘再生装置
MYPI95002942A MY113763A (en) 1995-06-07 1995-10-03 Disk reproducing apparatus with plural disk trays

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07140953A JP3086154B2 (ja) 1995-06-07 1995-06-07 ディスク再生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08335385A JPH08335385A (ja) 1996-12-17
JP3086154B2 true JP3086154B2 (ja) 2000-09-11

Family

ID=15280660

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07140953A Expired - Fee Related JP3086154B2 (ja) 1995-06-07 1995-06-07 ディスク再生装置

Country Status (8)

Country Link
US (1) US5668790A (ja)
EP (1) EP0747899B1 (ja)
JP (1) JP3086154B2 (ja)
KR (1) KR0156305B1 (ja)
CN (1) CN1153203C (ja)
DE (1) DE69525043T2 (ja)
MY (1) MY113763A (ja)
TW (1) TW270200B (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW301442U (en) * 1995-09-04 1997-03-21 Asahi Seiko Co Ltd Plate-like article dispensing device
JPH11126401A (ja) * 1997-10-20 1999-05-11 Sony Corp 記録再生装置
JP2001052406A (ja) * 1999-08-06 2001-02-23 Pioneer Electronic Corp ディスク搬送機構および移動体搬送機構
US20030063898A1 (en) * 2001-10-01 2003-04-03 Sanyo Electric Co., Ltd Disk player and television receiver incorporating same
JP4142079B2 (ja) 2004-09-30 2008-08-27 シャープ株式会社 記録再生装置
JP5071128B2 (ja) 2008-01-30 2012-11-14 セイコーエプソン株式会社 メディア処理装置
DE102009050909A1 (de) * 2009-10-26 2011-04-28 Bundesdruckerei Gmbh Dokumentenwechsler
CN107146634B (zh) * 2017-05-29 2018-05-11 湖南中融汇智信息科技股份有限公司 一种信息收集装置

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6180654A (ja) 1984-09-28 1986-04-24 Toshiba Corp ディスクレコ−ド再生装置
JP2523644B2 (ja) 1987-06-05 1996-08-14 株式会社日立製作所 ディスク装置
EP0330731A3 (en) * 1988-03-04 1991-01-23 Pioneer Electronic Corporation Front loading disk player
CA1322249C (en) * 1988-08-30 1993-09-14 Taizo Isshiki Disc player
KR910007430B1 (ko) * 1989-05-31 1991-09-26 삼성전자 주식회사 투윈 디스크플레이어
JPH0812733B2 (ja) * 1990-07-31 1996-02-07 三洋電機株式会社 ディスク再生装置のトイレ機構
JP3017266B2 (ja) * 1990-10-08 2000-03-06 パイオニア株式会社 ディスクプレーヤ
KR920009778B1 (ko) * 1990-11-12 1992-10-22 삼성전자 주식회사 디스크 플레이어의 연속 플레이장치
JP3079828B2 (ja) * 1992-11-09 2000-08-21 ソニー株式会社 ディスクプレーヤ装置
JP2939092B2 (ja) * 1993-06-10 1999-08-25 シャープ株式会社 ディスク再生装置
JP3048848B2 (ja) * 1994-08-17 2000-06-05 シャープ株式会社 ディスク再生装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN1143243A (zh) 1997-02-19
EP0747899B1 (en) 2002-01-16
DE69525043T2 (de) 2002-09-19
JPH08335385A (ja) 1996-12-17
EP0747899A3 (en) 1998-02-11
KR0156305B1 (ko) 1998-12-15
MY113763A (en) 2002-05-31
KR970003036A (ko) 1997-01-28
TW270200B (en) 1996-02-11
EP0747899A2 (en) 1996-12-11
DE69525043D1 (de) 2002-02-21
US5668790A (en) 1997-09-16
CN1153203C (zh) 2004-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3086154B2 (ja) ディスク再生装置
EP1688941B1 (en) Optical disk device
JP2004310892A (ja) シャッタ開閉機構及びディスクドライブ装置
JPH01251466A (ja) 記録・再生装置用装てん装置及びディスクレコードプレーヤ
JP3274956B2 (ja) 記録媒体再生装置
US6468020B1 (en) Apparatus for transferring a movable body
EP1503374A2 (en) Pickup shift device
JP3031949B2 (ja) 円盤状記録媒体のチャッキング機構
JPH01149256A (ja) ディスク・レコードプレーヤ
US6628600B1 (en) Disc changer
JP2757527B2 (ja) ディスクプレーヤのディスクローディング装置
JP3849763B2 (ja) ディスク式記録再生装置
JP2845792B2 (ja) ディスク移送装置
JP2942492B2 (ja) ディスク移送装置
JPH0636288B2 (ja) ピックアップ移送装置
JP2942493B2 (ja) ディスク移送装置
JP2604266B2 (ja) ディスク再生装置
JP3078219B2 (ja) ディスク移送装置
JP3272561B2 (ja) ディスク再生装置
JP2553643Y2 (ja) ディスク型記録媒体再生装置
JP3703675B2 (ja) ディスクドライブ装置
JPH0348764Y2 (ja)
JP2002298380A (ja) ディスク装置におけるピックアップのスキュー調節機構および該スキュー調節機構を備えたディスク装置
JP2004241067A (ja) 光ディスク装置
JPH077560B2 (ja) ディスク再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070707

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080707

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080707

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090707

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100707

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110707

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees