JP3080024B2 - 露光方法および球面収差量の測定方法 - Google Patents

露光方法および球面収差量の測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体製造に用らい
れる光リソグラフィ行程での露光方法およびに露光装置
で用いられる位相シフトマスクおよび露光装置における
投影レンズ系の球面収差量の測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、半導体素子の製造工程において
は、半導体基板上にパターンを形成するために、主に光
リソグラフィ技術を用いている。光リソグラフィでは、
縮小投影露光装置によりフォトマスク(透明領域と遮光
領域からなるパターンが形成された露光用原板であり、
縮小率が1:1でない場合は特にレチクルとも呼ばれる
が、ここではいずれもフォトマスクあるいは単にマスク
と呼ぶものとする。)のパターンを感光性樹脂の塗布さ
れた半導体基板上に転写し、現像により感光性樹脂の所
定のパターンを得ることができる。
【0003】これまでの光リソグラフィ技術において
は、おもに露光装置の開発、とりわけ投影レンズ系の高
NA(開口数)化により半導体素子パターンの微細化へ
対応してきた。ここでNAとは、レンズがどれだけ広が
った光を集められるかを示す数値であり、この値が大き
いほどより広がった光を集められ、レンズの性能は良い
ことになる。
【0004】また、一般にレーレー(Rayleig
h)の式としてよく知られているように、限界解像度R
(解像できる限界の微細パターンの寸法)とNAには、
R=K 1×λ/NA(ここで、K1は感光性樹脂の性能等
のプロセスに依存する定数)の関係があり、NAを大き
くするほど限界解像度はより微細になってきていた。
【0005】しかし、露光装置の高NA化により解像力
は向上するものの、逆に焦点深度(焦点位置のずれが許
容はできる範囲)は減少し、焦点深度の点で更なる微細
化が困難となってきた。ここでも実際の物理的説明は省
くが、先と同様レーレーの式として、焦点深度DOFと
NAには、DOF=K2×λ/NA2(ここで、K2はプ
ロセスに依存する定数)の関係が成り立つことが知られ
ている。すなわち、NAを大きくする程焦点深度は狭く
なり、わずかな焦点位置のずれも許容できなくなる。
【0006】そこで、焦点深度拡大のため球面収差の検
討が行われた。球面収差の検討を行った効果は、たとえ
ば特開平2−166719号公報に詳しく述ベられてい
る。球面収差を補正過剰の状態にすると、ベストフォー
カスでのコントラストは低下するものの、デフォーカス
による劣化はすくなるので焦点深度が拡大できる。ま
た、球面収差を変化させるには、マスクと投影レンズ系
間の光学距離を変えれば良いことが知られている。その
具体的方法の1つとして、特開平2−166719号公
報では、投影レンズをマスク側もテレセントリックな構
成にし、マスクと投影レンズ系の間に透明な平行平面板
を挿入する方法が示されている。光束がテレセントリッ
クになっている部分に平行平板を挿入すると他の収差に
影響を及ぼさずに、球面収差のみを変化させることがで
きる。また、従来知られている方法としてマスクを投影
レンズに近づける/遠ざける方向に移動させても球面収
差を変化させる方法がある。さらに、特開平6−970
40号公報には感光性樹脂のポジ・ネガのタイプにより
加える球面収差の符号を反転させることが示されてい
る。
【0007】なお、この球面収差は球面収差補正機構を
取り付けた露光装置以外は、半導体製造ラインで使用さ
れている間に変更されることはない。また、その量を測
定することも行われない。ディストーション、像面湾曲
あるいはコマ収差のような収差は定期的に測定され、そ
の値が一定値以下になるように管理される。しかし、球
面収差は影響が少なく管理する必要は無かった。また、
露光装置に組み込んだ投影レンズの球面収差を測定する
方法もないため、球面収差量の変更は行われていなかっ
た。一般には、球面収差は露光装置に投影レンズを組み
込む前に調整されたまま使用されている。一方、球面収
差補正機構を有する露光装置では、収差可変機構を動か
したときのマスクと投影レンズ間の光学距離の変化量よ
り付加される球面収差量を計算により求めていた。
【0008】またこの球面収差による焦点深度拡大とは
別に、様々な超解像手法が検討されるようになってき
た。一般に、超解像手法とは、照明光学系、フォトマス
ク、および投影レンズ系瞳面における透過率および位相
を制御することにより結像面での光強度分布を改善する
手法である。
【0009】ここでは、フォトマスク側の改善による超
解像手法である位相シフトマスクについて以下に説明す
る。
【0010】位相シフトマスクは、一般にマスクを透過
する光の位相を制御し、結像面での光強度分布を改善す
るためのマスクである。
【0011】位相シフトマスクには各種の方式がある
が、まず特開昭62−50811号公報に記載されてい
る渋谷−レベンソン(Levenson)方式について
説明する。これは、周期的なパターンにおいて透明領域
を透過する光の位相を交互に180度変える方式であ
る。
【0012】図10に渋谷−レベンソン方式位相シフト
マスクを示す。図10(a)は平面図、図10(b)は
縦断面図である。
【0013】透明基板101上には遮光膜102が成膜
され、その遮光膜102を選択的に除去することによ
り、周期的にスペースパターン11(開口)が形成され
ている。そして、これらのスペースパターンには1つお
きに透明膜104が配置される。光の波長λは伝搬する
物質中ではλ/n(nは物質の屈折率)となるので、空
気中(n=1)と透明膜104を透過する光には位相差
が生じる。そして、透明膜104の膜厚tをt=λ/2
(n1−1)(ここで、λは露光光の波長、n1は透明膜
104の屈折率)とすることにより、その位相差を18
0度としている。そのため、渋谷−レベンソン方式マス
クの透過光の振幅分布は、図10(c)に示すように、
交互に位相が反転した分布となり、この振幅分布の周期
は本来の2倍になる。よって、このマスクの回折光の回
折角は通常の1/2となり、従来の限界解像度以下のパ
ターンもその回折光を投影レンズで集めることができ
る。そして、この位相が反転した光同士の干渉により、
隣接開口部の間では光強度が低下し、微細パターンを分
離することが可能となる。この透明膜104は位相シフ
タと呼ばれ、酸化シリコン(SiO2)が通常用いられ
る。
【0014】また他の方式としては、たとえば特開昭6
2−675145号公報に記載された孤立したパターン
に適用することのできる補助パターン方式がある。この
手法は解像しない微細パターンを本来のパターン(以下
メインパターンと呼ぶ)周辺に設けたものである。そし
て、メインパターンとこの補助パターン部分の光の位相
を反転させて位相シフトの効果を持たせている。
【0015】図11に補助パターン方式位相シフトマス
クを示す。図11(a)は平面図であり、図11(b)
は図11(a)の縦断面図である。
【0016】同図に示すように、透明基板101上の遮
光膜102に、転写される本来のパターンであるスペー
スパターン11と、その露光装置の限界解像度以下の微
細パターンである補助パターン12が形成されている。
さらに、補助パターン12上には透明膜104が形成さ
れ、スペースパターン11と補助パターン12の透過光
に180度の位相差を生じさせている。
【0017】さらに、マスク設計・製造が簡単な方式と
して、たとえば特開平2−256985号公報に記載さ
れている現在注目されているハーフトーン方式がある。
ハーフトーン方式は主にホールパターン用に検討が進め
られているが、変形照明法と組み合わせることで一般の
ライン系パターンにも効果があることも示されている。
【0018】図12にハーフトーン方式位相シフトマス
クを示す。
【0019】この図に示すように、通常マスクの遮光膜
の代わりに半透明膜103を用い、半透明膜103を透
過する光とその周辺の透明領域を透過する光に180度
の位相差が生じるように設定している。半透明膜の材料
としては、酸化窒化クロム、酸化窒化モリブデンシリサ
イド、あるいはフッ化クロム等が用いられ、その透過率
は4%〜20%の範囲が一般的である。
【0020】なお、先に説明した渋谷・レベンソン方式
とこのハーフトーン方式ともはじめに使用されたのはX
線露光であった。X線露光では、メンブレンと呼ばれる
SiC、ダイヤモンド等の薄膜上に金、タングステン等
の重金属でパターンが形成されたマスクが用いられる。
SiC等はX線の吸収が少なく、重金属のパターンが形
成された部分がほとんどX線を遮光するのでパターンが
転写できる。しかし、重金属でも完全にはX線を遮光す
るには相当の厚さが必要であり、膜厚を厚くするとその
加工が困難になる。そのため、通常は若干の透過が生じ
ている。しかし、この透過が多少あってもその位相差が
180度であれば完全に遮光するよりコントラストが上
がることが示された。これがハーフトーン位相シフトマ
スクの初めての提案であった。
【0021】X線露光においては、半導体基板とマスク
を数μmまで密着させて等倍で転写する近接露光と、屈
折率の異なる材料を多層コーティングして形成したミラ
ーを用いて縮小して転写する縮小露光方式が検討されて
いる。また、マスクにも透過型と反射型があるが、これ
ら位相シフトの原理は同様に適用することができる。
【0022】以上説明した位相シフトマスクの位相差の
設定は原理的には180度が最適であり、位相エラー
(位相差の180度からのずれ)があると露光特性が悪
化する。位相エラーの影響はフォーカス特性(フォーカ
ス位置とパターン寸法の関係)にもっとも顕著に現れ、
位相エラーによりフォーカス特性が傾くことが知られて
いる。一般に位相エラーの許容範囲は±5度以内とされ
ている。また、位相差を正確に管理するために、位相シ
フトマスク専用の位相差測定器も開発された。現在、溝
尻光学(株):Phase−1あるいはレーザーテック
(株):MPM−100/248が多くの位相シフトマ
スク製造ラインに導入され、位相差測定の標準機となっ
ている。これらの測定機は露光光と同じ波長の光を用
い、1本の光束を2本に分け、それぞれをマスク上の異
なる2カ所を透過させた後、干渉させることによりその
2カ所の透過光の位相差を測定している。
【0023】ただし、たとえば特開平8−114909
号公報で本発明者らが示したように、意図的に位相エラ
ーを生じさせた方が良い場合もある。ここで、位相差が
180度で最適とはならない原因は、半導体基板の構
造、感光性樹脂の膜厚、感光性樹脂の溶解特性、および
投影レンズ系の収差等の影響である。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の位相シ
フトマスクおよび露光方法では、下記のような問題点が
あった。 (1)位相シフトマスクにおいては位相差の設定がずれ
るとフォーカス特性が傾くという問題点があった。位相
差は透明膜あるいは半透明膜の膜厚および屈折率に関係
するため、1)屈折率が変化する、2)膜厚がばらつく
という2つの要因で位相エラーが生じていた。そして、
この位相差は透明膜または半透明膜を加工して最終的に
位相シフトマスクが完成した段階でないと正確に測定す
ることができなかった。一般に、スパッタ法での成膜で
は数%の膜厚ばらつきがでるので、位相差では5度程度
の位相エラーが残っていた。なお、この位相エラーはマ
スクを何枚も作製し、その中から最も所定の位相に近い
ものを選ぶことで小さく押さえられる。しかし、そのた
めには位相シフトマスクの価格が高くなり実用上は採用
することができなかった。 (2)位相シフトマスクにおいては最適位相差が180
度でない場合があり、従来はその最適値を実際の半導体
基板、位相シフトマスクおよび露光装置を用いた実験に
より求める必要があった。 (3)露光方法において球面収差の影響は少なく、球面
収差の正確な測定が行われていなかった。そのため、露
光装置に組み込まれた投影レンズ系の球面収差量の簡便
な測定方法は無かった。
【0025】本発明の目的は、位相シフトマスクのフォ
ーカス特性をフラットにすることにより焦点深度を拡大
し、半導体素子のパターン寸法精度を向上することので
きる位相マスクシフトおよび露光方法を提供することで
ある。
【0026】また、本発明の他の目的は、露光装置に組
み込まれた投影レンズ系の球面収差量を正確にかつ簡便
に測定できる球面収差量の測定方法を提供することであ
る。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の露光方法は、隣接領域の透過光に所定の位
相差を生じさせる位相シフトマスクを透過照明により照
明し、投影レンズ系を通して結像させる露光方法におい
て、前記投影レンズ系に球面収差を付加し、付加した該
球面収差量に対応した位相エラーを前記位相シフトマス
クの位相差に付加することを特徴とする。
【0028】本発明は、投影レンズ系に球面収差を付加
し、かつその球面収差量に対応した位相エラーを持たせ
た位相シフトマスクを用いて露光を行うようにしたもの
である。したがって、フォーカス特性をフラットにする
ことにより焦点深度を拡大することができ、半導体素子
のパターン寸法精度を向上することができる。
【0029】また、本発明の露光方法は、隣接領域の透
過光に所定の位相差を生じさせる位相シフトマスクを透
過照明により照明し、投影レンズ系を通して結像させる
露光方法において、前記位相シフトマスクの位相差を測
定し、該測定結果により前記投影レンズ系の球面収差量
の設定を行うことを特徴とする。
【0030】本発明の実施態様によれば、前記球面収差
の設定方法として、前記位相シフトマスクの位相エラー
に比例した球面収差を設定する。
【0031】本発明は、使用する位相シフトマスクの位
相エラーにより球面収差の設定を行うようにしたもので
ある。
【0032】したがって、使用する位相シフトマスクに
位相エラーが生じた場合でも、フォーカス特性をフラッ
トにし焦点深度を拡大することができ、半導体素子のパ
ターン寸法精度を向上することができる。
【0033】本発明の位相シフトマスクは、隣接領域の
透過光に所定の位相差を生じさせる位相シフトマスクに
おいて、使用される露光装置の球面収差量により前記位
相差を設定したことを特徴とする。
【0034】また、本発明の実施態様によれば、前記位
相差の設定方法が、前記球面収差量に比例した位相エラ
ーを前記位相差に付加する設定方法である。
【0035】本発明は、使用される露光装置の球面収差
量に対応した位相差を、使用する位相シフトマスクに設
定するようにしたものである。
【0036】したがって、使用する露光装置に球面収差
が残存する場合でもフォーカス特性をフラットにし焦点
深度を拡大することができ、半導体素子のパターン寸法
精度を向上することができる。
【0037】本発明の球面収差量の測定方法は、隣接領
域の透過光に所定の位相差を生じさせる位相シフトマス
クを透過した照明を結像させる投影レンズ系の球面収差
量を求める球面収差量の測定方法において、球面収差量
の変化に対するフォーカス特性の傾きを予め求めてお
き、該傾きを用いて球面収差量を求める。
【0038】本発明は、測定する投影レンズ系における
球面収差量の変化に対するフォーカス特性の傾きを予め
求めておき、それを用いて球面収差量を測定するように
したものである。また、位相シフトマスクでは通常マス
クより球面収差の影響がフォーカス特性に顕著に影響を
及ぼす。そのため、位相シフトマスクを用いた露光装置
では正確に球面収差量を測定することができる。
【0039】また、本発明の球面収差量の測定方法は、
隣接領域の透過光に所定の位相差を生じさせる位相シフ
トマスクを透過した照明を結像させる投影レンズ系の球
面収差量を求める球面収差量の測定方法において、位相
差の異なる複数の位相シフトマスクを用いて露光を行
い、フォーカス特性がフラットになる位相シフトマスク
の位相差より球面収差量を求める。
【0040】本発明は、位相差の異なる複数の位相シフ
トマスクを用いて露光を行い、フォーカス特性がフラッ
トになる位相シフトマスクを探し、その位相差より球面
収差量を求めるようにしたものである。
【0041】したがって、投影レンズ系の球面収差量
を、専用の測定装置に固定された状態ではなく、露光装
置に組み込まれた状態で測定するため実際に使用される
状態での球面収差量を正確に測定することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して詳細に説明する。
【0043】(第1の実施形態)本実施形態の露光方法
では、露光装置として、縮小率5倍(マスクパターン寸
法:結像面上パターン寸法=5:1)、NA=0.6、
コヒーレンスファクターσ=0.3のi線露光装置を用
いることとする。
【0044】まず、焦点深度拡大のため投影レンズ系に
付加する球面収差は0.1λとする。そして、使用する
位相シフトマスクはハーフトーン方式位相シフトマスク
であり、その透過率は8%で位相差は200度とする。
なお、ここで、位相差の定義はハーフトーンの半透明膜
が厚くなるにつれて位相差は大きくなるとし、所望の膜
厚より薄すぎる場合を−の位相エラー、厚すぎる場合を
+の位相エラーとしている。また、一般にハーフトーン
位相シフトマスクではマスクバイアスが必要であるが、
ここでは半導体基板上に0.35μmホールパターンを
形成するために0.05μmのバイアスをかけ、マスク
パターンは0.4μmホールパターン(マスク上では5
倍の2.0μm)としている。
【0045】図1に本露光方法で得られる0.35μm
ホールパターンのフォーカス特性のシミュレーション結
果を示す。シミュレーションには市販のリソグラフィシ
ミュレータ:Porlith/2(米国FINLE社)
を用い、上記以外の条件としては、感光性樹脂(レジス
ト)は1μm膜厚でシリコン(Si)基板上にパターン
形成するものとした。
【0046】また、フォーカス位置の定義は、感光性樹
脂表面に焦点が合っているときをフォーカス位置=0μ
mとし、焦点面が上に移動する方向を”+”、下に移動
する方向を”−”としている。図1には比較として従来
の露光方法のフォーカス特性も示しているが、従来の露
光方法(位相差180度、球面収差0)によるフォーカ
ス特性では焦点深度が−1.1〜0.2μmとなるのに
対し、本実施形態の露光方法(位相差200度、球面収
差0.1λ)によるフォーカス特性では焦点深度が−
1.3〜0.2μmとなり0.2μm拡大していること
がわかる。
【0047】次に、本実施形態の原理および効果につい
て詳しく説明する。まず、ハーフトーン位相シフトマス
クにおける球面収差の影響について説明する。図2に、
0.35μmホールのフォーカス特性のシミュレーショ
ン結果を示す。図2(a)は位相差180度の場合の球
面収差によるフォーカス特性の変化を示している。ま
た、図2(b)は位相エラーによるフォーカス特性の変
化を示している。
【0048】この図に示すように、球面収差を付加する
につれてフォーカス特性が傾き、球面収差の正負でその
傾き方が反対になっている。そのため、通常のフォトマ
スクを用いた場合のように球面収差により焦点深度を拡
大する手法はこのハーフトーン方式位相シフトマスクに
はそのまま適用できない。
【0049】また、図2(a)と図2(b)を比較する
と、位相エラーの影響と、球面収差の影響はほとんど同
じであることが分かる。よって、球面収差の影響とは反
対の方向に傾けるように位相エラーを与えることでフォ
ーカス特性をフラットにする。図2では0.1λの球面
収差はほぼ−20度位相エラーがある場合(位相差16
0度)と同じフォーカス特性になっているので、+20
度の位相差補正を行えばフラットなフォーカス特性が得
られる。この方法を適用した露光方法によるフォーカス
特性が上記で示した図1であり、球面収差によるフォー
カス特性の傾きを位相エラーで補正している。そのた
め、本実施形態では従来の露光方法に比べて、フォーカ
ス特性をフラットにし焦点深度を拡大することができ、
半導体素子のパターン寸法精度を向上することができ
る。
【0050】なお、本実施形態の露光方法は露光に限定
は無くKrF、X線等の他の波長の露光にも適用でき
る。また、露光投影レンズを用いない反射光学系の露光
装置においても同様に適用できる。
【0051】(第2の実施形態)次に本発明の第2の実
施形態の露光方法について説明する。ここでも特にこと
わらない限り露光条件は上記第1の実施形態と同じとし
て説明する。
【0052】本実施形態は、マスク製造誤差により位相
シフトマスクに位相エラーが発生したときのためのもの
である。本実施形態においては、まず位相シフトマスク
の位相エラーと投影レンズ系の球面収差との関係を求め
ておく。図3に球面収差をパラメータとした各位相エラ
ーのある位相シフトマスクのフォーカス特性を示す。図
3(a)は位相差=160度の場合、図3(b)は位相
差=170度の場合、図3(c)は位相差=180度の
場合、図3(d)は位相差=190度の場合、図3
(e)は位相差=200度の場合である。
【0053】図3の各図より、−20度の位相エラーで
は−0.1λ、−10度では−0.05λ、+10度で
は+0.05λ、+20度では+0.1λの球面収差を
加えるとフォーカス特性がフラットになることが分か
る。よって、この位相エラーの範囲では、位相エラーΔ
θ1とフォーカス特性を改善するための球面収差量ΔS
1(λ)には ΔS1(λ)=0.005×Δθ1・・・・・・(1) の関係が成り立つ。
【0054】よって、位相シフトマスクを半導体製造ラ
インで使用する際に、各マスクに位相エラーのデータを
管理し、そのマスクを用いる際には上記関係式であたえ
られる球面収差を露光装置で設定する。このように半導
体製造ラインで位相シフトマスクの位相エラーのデータ
を管理することにより、フォーカス特性が改善されフラ
ットになり、焦点深度を深くすることができため半導体
素子のパターン寸法精度を向上させることができる。
【0055】なお、上記関係式の係数は本露光条件では
0.005であるが、この値は露光装置の条件(NA、
σ、λ)およびマスク(パターン寸法、パターンレイア
ウト、透過率)に依存する。また、条件によっては位相
エラーが大きい範囲で比例関係が崩れるので、実際の条
件で確認が必要である。
【0056】なお、以上はi線露光に関して説明した
が、本露光方法は特に露光に限定は無い。また、投影レ
ンズを用いない反射光学系の露光装置においても同様に
適用することができる。
【0057】また、補助パターン、リム方式等他の位相
シフトマスクにも同様に適用することができる。ただ
し、レベンソン方式においては、球面収差はフォーカス
特性を傾けるよりフォーカス位置をシフトさせる効果が
強い。上記録条件では、フォーカス位置シフト=−4×
球面収差量の関係があった。この効果により、球面収差
を半導体基板の段差に対応できるように付加して、段差
の上下に焦点を合わせて露光することが可能となる。
【0058】(第3の実施形態)次に、本実施形態の位
相シフトマスクについて図面を用いて説明する。なお、
特に断らない限り上記第1の実施形態と同様の露光条件
として説明する。
【0059】本位相シフトマスクは、残存球面収差が存
在する露光装置で広い焦点深度を得るためのものであ
る。ここでは、露光装置の投影レンズ系に+0.05λ
の球面収差が存在するものとする。
【0060】本実施形態の位相シフトマスクを図4に示
す。図4(a)は平面図であり、図4(b)は縦断面図
である。マスクパターンはこれまでと同じ2μmのホー
ルパターン1(結像面上0.4μm)である。また、マ
スク構造は図4(b)に示すように、合成石英の透明基
板101上に酸化窒化クロム(CrON)の半透明膜1
03が成膜されている。この半透明膜103の成膜条件
は従来と同じであり、透過率は8%、位相相差は180
度に設定されている。そして、ホールパターン1が形成
された部分の透明基板101は21nmの深さエッチン
グされている。この透明基板101のエッチング段差に
より10度の位相差が生じ、半透明膜103自体の位相
差と合わせて、ハーフトーン位相シフトマスクの位相差
は190度に設定されている。
【0061】次に、本実施形態の位相シフトマスクの製
造方法について説明する。図5にその主要行程を示す。
まず、図5(a)に示すように透明基板101上に従来
と同じ条件で酸化窒化クロムの半透明膜103をスパッ
タ法により成膜する。次に図5(b)に示すように、感
光性樹脂105を塗布し、電子線描画装置によりパター
ンの描画を行う。次に図5(c)に示すように、半透明
膜103をエッチングする。このエッチングも従来と同
じ塩素ガスと酸素ガスを用いたRIEドライエッチング
である。そして、図5(d)に示すように感光性樹脂1
05を剥離して、MPM−100を用いて位相差の測定
を行う。一般に、半透明膜103の位相差には±5度程
度のばらつきが生じるが、ここではその位相差測定結果
は180度であったとして説明を続ける。次に図5
(e)に示すように、ホールパターン1を形成する部分
の透明基板101を21nmの深さエッチングする。こ
のエッチングにはたとえば希釈したフッ酸(130BH
Fを10倍以上純粋で希釈した液)を用いて半透明膜1
03にダメージを与えずに、透明基板101のみをエッ
チングする。そして、最後に再びMPM−100にて位
相差の測定を行い、位相差が190度であることを確認
する。
【0062】なお、実際にはこの透明基板101のウエ
ットエッチング量は、先の半透明膜の位相差測定の結果
で補正される。位相差測定結果をθ1、最終的に合わせ
たい位相差をθ2とするとエッチング深さdは、 d=(θ2−θ1)λ/360(n−1) (ここで、λは露光光の波長、nは透明基板の露光光に
たいする屈折率である。)となる。ここではθ2=19
0度、λ=365nm、n=1.48、θ1=180度
としたのでdは21nmとなっている。そのため、もし
半透明膜103の位相差θ1が180度より小さければ
その分透明基板101を深くエッチングして位相差をθ
2とすることになる。また、目的の位相差θ2は以下に
説明するように使用する露光装置の球面収差量により設
定される。
【0063】次に本実施形態の位相シフトマスクの効果
について説明する。図6に本実施形態の位相シフトマス
クにより得られる0.35μmホールパターンのフォー
カス特性を示す。また、図6には従来の位相差180度
の位相シフトマスクのフォーカス特性を比較として示し
ている。本実施形態の位相シフトマスクでは、従来の位
相シフトマスクよりフォーカス特性がフラットになり、
半導体素子のパターン寸法精度が向上していることが分
かる。
【0064】露光装置に球面収差が残るのは露光装置導
入時のレンズ調整が不十分なためであるが、位相シフト
マスクの露光ではよく問題になる。これは、露光装置の
導入時の調整には、露光装置メーカーの標準条件(N
A、σ)で行われるためである。一般に位相シフトマス
クは、通常マスクより低NA、低σの露光条件で用いら
れるが、照明条件およびNA値を変えると球面収差の値
が変化してしまう。照明条件およびNA値を変化させる
と、マスク透過光の投影レンズ中の光路が変化する。球
面収差は主にレンズ製造誤差により発生するので、レン
ズの通る部分が異なれば球面収差量も変化することにな
る。
【0065】そこで、本実施形態の位相シフトマスクで
は各露光装置専用に残存球面収差量に合わせて位相エラ
ーを設定している。ここでは、先の関係式(1)より残
存球面収差量ΔS2(λ)と補正位相エラーΔθ2の関
係は、 Δθ2=200×ΔS2(λ)・・・・・・(2) となる。そして、目的の位相差θ2はこの位相エラーΔ
θ2を加えて、θ2=180+Δθ2度となる。
【0066】本実施形態においては、球面収差が残存す
る露光装置においてもフラットなフォーカス特性が得ら
れ焦点深度を拡大することができ半導体素子のパターン
寸法精度が向上するという効果がある。
【0067】なお、露光条件によりΔθ2とΔS2の関
係は異なるので上記外の条件に適用する場合はその条件
で式(2)のような関係式をあらかじめ求めておくこと
になる。
【0068】なお、上記第1と第2のの実施形態と同様
に本実施形態の位相シフトマスクは露光光、露光装置に
制限を受けず適用することができる。また、補助パター
ン方式、リム方式等の他の方式の位相シフトマスクにも
同様に適用することができる。
【0069】(第4の実施形態)次に、本実施形態の球
面収差量の測定方法について図面を用いて説明する。も
う一つ別のフォトマスクについて図面を用いて説明す
る。なおここでは、縮小率1/5倍、NA=0.6、σ
=0.3のi線露光装置を用いるとする。
【0070】まず、位相差および透過率の正確に測定さ
れたハーフトーン位相シフトマスクを用いて露光特性を
測定する。たとえば、透過率8%、位相差185度のハ
ーフトーンマスクを用いて、0.05μmのマスクバイ
アスをかけて、0.35μmホールパターンを形成す
る。図7に得られたフォーカス特性を示す。デフォーカ
ス=0μm付近で直線近似すると、傾きは−0.034
となった。
【0071】次に、この条件でシミュレーションを行
い、フォーカス特性を求める。また、このシミュレーシ
ョンは条件として球面収差量を変化させて行う。そし
て、パターン解像中心でのフォーカス特性の傾きが、先
の露光装置の結果と同じになる球面収差量を求める。
【0072】図8に位相差185度の場合の球面収差量
とフォーカス特性の傾きの関係を示す。この図で、傾き
−0.034に対応する球面収差量を求めると、本露光
装置の残存球面収差量は0.0175λと求められる。
【0073】また、シミュレーションではなく、球面収
差量を変更可能な露光装置を用いて実験を行い、各球面
収差量に対応する先のハーフトーン位相シフトマスクの
フォーカス特性を求めても良い。
【0074】また、比較として通常マスクのフォーカス
特性を図9に示す。この図も同様に球面収差を変化させ
た場合の0.35μmホールパターンのフォーカス特性
であるが、球面収差が0.1λ程度では通常マスクの場
合フォーカス特性の変化はわずかであり、その差で球面
収差を評価することは不可能である。
【0075】本実施形態の球面収差量の測定方法は、こ
のように位相シフトマスクを用いた場合のフォーカス特
性の傾きにより露光装置の球面収差量を求めているの
で、半導体製造ラインに導入された露光装置においても
簡単に測定できるという利点がある。
【0076】なお、上記ではi線露光装置について説明
したが、いずれの波長の露光光の場合も同様に適用する
ことができる(たとえばKrFエキシマレーザー光、X
線等)。また、ハーフトーン位相シフトマスク以外にも
たとえば補助パターン方式位相シフトマスクのように他
の方式の位相シフトマスクを用いても良い。また、評価
パターンは特にホールパターンで無くとも同様に適用す
ることができるが、寸法は露光装置の限界解像度に近い
寸法ほど球面収差の影響が顕著に生じるので測定精度が
向上する。しかし、パターン寸法が小さすぎるとフォー
カス位置のわずかな範囲でしか解像せず、フォーカス特
性の傾きを測定することができないのである程度焦点深
度が得られる大きさが好ましい。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、下記の
ような効果を有する。 (1)請求項1記載の露光方法は、露光装置に球面収差
を付加し、かつその球面収差量に合わせて位相シフトマ
スクに位相エラーを設定することにより、従来(単に位
相差180度の位相シフトマスクを用いた場合)よりフ
ォーカス特性をフラットにし焦点深度を拡大することが
でき、半導体素子のパターン寸法精度を向上することが
できる。 (2)請求項2、3記載の露光方法では、使用する位相
シフトマスクに位相エラーが生じた場合でも、その位相
エラーに合わせた球面収差を露光装置に設定することに
よりフォーカス特性をフラットにし焦点深度を拡大する
ことができ、半導体素子のパターン寸法精度を向上する
ことができる。 (3)請求項4、5記載の位相シフトマスクでは、使用
する露光装置に球面収差が残存する場合、その球面収差
量に合わせ位相差を設定しているのでフォーカス特性を
フラットにし焦点深度を拡大することができ、半導体素
子のパターン寸法精度を向上することができる。 (4)請求項6、7記載の球面収差量の測定方法では、
露光装置の球面収差量の変化に対する位相シフトマスク
のフォーカス特性の傾きにより球面収差量を求めている
ので、露光装置の球面収差量を高精度に測定することが
できる。 (5)請求項7記載の球面収差量の測定方法では、投影
レンズ系の球面収差量を、専用の測定装置に固定された
状態ではなく、露光装置に組み込まれた状態で測定する
ため実際に使用される状態での球面収差量を正確に測定
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の露光方法のフォーカ
ス特性を示した図である。
【図2】第1の実施形態の露光方法のフォーカス特性の
球面収差による変化を示した図(図2(a))および位
相エラーによる変化を示した図(図2(b))である。
【図3】本発明の第2の実施形態の露光方法の異なる位
相差の位相シフトマスクにおける球面収差によるフォー
カス特性の変化を示した図である。
【図4】本発明の第3の実施形態の位相シフトマスクの
平面図(図4(a))および縦断面図(図4(b))で
ある。
【図5】図4の位相シフトマスクの製造工程を示した縦
断面図である。
【図6】図4の位相シフトマスクのフォーカス特性を示
す図である。
【図7】本発明の第4の実施形態の球面収差量の測定方
法を用いた露光装置により露光された0.35μmホー
ルパターンのフォーカス特性を示す図である。
【図8】球面収差量とフォーカス特性の傾きの関係を示
す図である。
【図9】従来のマスクにおける球面収差によるフォーカ
ス特性の変化を示した図である。
【図10】従来のレベンソン方式位相シフトマスクの平
面図(図10(a))、縦断面図(図10(b))およ
びその透過光の振幅分布を示す図(図10(c))であ
る。
【図11】従来の補助パターン方式位相シフトマスクの
平面図(図11(a))および縦断面図(図11
(b))である。
【図12】従来のハーフトーン方式位相シフトマスクの
平面(図12(a))および縦断面図(図12(b))
である。
【符号の説明】
1 ホールパターン 11 スペースパターン 12 補助パターン 101 透明基板 102 遮光膜 103 半透明膜 104 透明膜 105 感光性樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 1/00 - 1/16 H01L 21/027

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣接領域の透過光に所定の位相差を生じ
    させる位相シフトマスクを透過照明により照明し、投影
    レンズ系を通して結像させる露光方法において、 前記投影レンズ系に球面収差を付加し、付加した該球面
    収差量に対応した位相エラーを前記位相シフトマスクの
    位相差に付加することを特徴とする露光方法。
  2. 【請求項2】 隣接領域の透過光に所定の位相差を生じ
    させる位相シフトマスクを透過照明により照明し、投影
    レンズ系を通して結像させる露光方法において、 前記位相シフトマスクの位相差を測定し、該測定結果に
    より前記投影レンズ系の球面収差量の設定を行うことを
    特徴とする露光方法。
  3. 【請求項3】 前記球面収差の設定方法として、前記位
    相シフトマスクの位相エラーに比例した球面収差を設定
    する請求項2記載の露光方法。
  4. 【請求項4】 隣接領域の透過光に所定の位相差を生じ
    させる位相シフトマスクを透過した照明を結像させる投
    影レンズ系の球面収差量を求める球面収差量の測定方法
    において、 球面収差量の変化に対するフォーカス特性の傾きを予め
    求めておき、該傾きを用いて球面収差量を求める球面収
    差量の測定方法。
  5. 【請求項5】 隣接領域の透過光に所定の位相差を生じ
    させる位相シフトマスクを透過した照明を結像させる投
    影レンズ系の球面収差量を求める球面収差量の測定方法
    において、 位相差の異なる複数の位相シフトマスクを用いて露光を
    行い、フォーカス特性がフラットになる位相シフトマス
    クの位相差より球面収差量を求める球面収差量の測定方
    法。
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