JPH07159970A - 位相シフトマスクおよび露光方法 - Google Patents

位相シフトマスクおよび露光方法

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JPH07159970A
JPH07159970A JP30206293A JP30206293A JPH07159970A JP H07159970 A JPH07159970 A JP H07159970A JP 30206293 A JP30206293 A JP 30206293A JP 30206293 A JP30206293 A JP 30206293A JP H07159970 A JPH07159970 A JP H07159970A
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pattern
mask
mask pattern
light
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JP30206293A
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English (en)
Inventor
Yoshihiko Okamoto
好彦 岡本
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高寸法精度の転写パターンが得られる位相シ
フトマスクおよび露光技術を提供する。 【構成】 第1の主開口マスクパターンと、その周辺の
遮光膜2をもって隔離されており前記マスクパターンの
両側に設けられている第1の副開口マスクパターンと、
前記第1の主開口マスクパターン表面に設けられている
位相シフタとしての透明膜8とを有する第1のマスクパ
ターンと、第2の主開口マスクパターンと、その周辺の
遮光膜2をもって隔離されており前記マスクパターンの
両側に設けられている第2の副開口マスクパターンと、
前記第2の副開口マスクパターン表面に設けられている
位相シフタとしての透明膜8とを有する第2のマスクパ
ターンとを備えており、前記第1の副開口マスクパター
ンの一方の外側における遮光膜2が、片側の前記第2の
副開口マスクパターンの外側における遮光膜2と同体で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、位相シフトマスクおよ
び露光方法に関し、特に、転写後のパターン寸法精度が
高いフォトエッチング技術に適用して有効な技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路装置の製造工程において
は、リソグラフィ(lithography )を採用しているフォ
トエッチング技術が多用されており、そのフォトエッチ
ング技術を用いて微細加工が行われている。
【0003】前記フォトエッチング技術においては、露
光用のマスクとなるフォトマスクが必要である。
【0004】前記フォトマスクとしては、種々の態様の
ものが適用できるが、特に高精度な微細加工を行う際に
は、位相シフトマスクが使用される場合がある。
【0005】具体的に説明すると、高微細加工を必要と
する半導体集積回路装置の製造にあたっては、回路素子
や配線の設計ルールがサブミクロンオーダになると、i
線(波長365nm)などの露光用光を使用してフォト
マスクにおけるマスクパターンを半導体ウエハ上のフォ
トレジスト膜に転写するというリソグラフィ工程を採用
することが考えられる。この場合において、転写された
パターンの精度が、高精度である必要があり、前記リソ
グラフィ工程が重要なものとなってくる。
【0006】前記リソグラフィ工程に使用されるフォト
マスクとしては、図9にその断面図を示すようなものが
ある。前記フォトマスクは、マスク(レチクル)基板1
の表面にマスクパターンとなる遮光膜2が設けられてお
り、その光透過領域P1,2および遮光領域Nからなる
マスクパターンを露光装置を用いて半導体ウエハ上のフ
ォトレジスト膜に転写する場合、前記遮光領域Nを挟む
一対の光透過領域P1,2 のそれぞれを透過した直後の
二つの光は、それらの位相が同一であることより、前記
フォトレジスト膜表面では、それらの二つの光がそれら
の境界部で互いに干渉し合って強め合う。そのため、図
10に示すように、遮光領域Nの幅が露光用光の波長よ
りも狭い場合、前記フォトレジスト膜表面における前記
マスクパターンの投影像のコントラストが低下し、焦点
深度が浅くなる結果、微細なパターンの場合は、その転
写精度が大幅に低下してしまうという問題点がある。
【0007】前述した問題点を改善する手段として、フ
ォトマスクを透過する光の位相を変えることによって、
投影像のコントラストの低下を防止することができる位
相シフトマスクを用いるリソグラフィ技術が注目されて
いる。
【0008】前記位相シフトマスクとしては、例えば特
公昭62−59296号公報に開示されているようなも
のがある。前記公告公報に示されている技術を踏まえた
上で考えられる位相シフトマスクは、図11に示すよう
に、マスク基板1表面に設けられているマスクパターン
によって形成されている遮光膜2(遮光領域N)を挟む
一対の光透過領域P1,2 の一方に位相シフタとしての
透明膜8を設けたものであり、前記一対の光透過領域P
1,2 を透過した二つの露光用の光の位相を互いに反転
させることによって、ウエハ上に形成されたフォトレジ
スト膜における二つの光の境界部における光の強度を弱
めることができるという位相シフト技術を採用したもの
である。
【0009】前記位相シフト技術においては、図11に
示すように、前記位相シフトマスクにおける光透過領域
1,2 および遮光領域Nからなるマスクパターンを露
光装置を用いて前記フォトレジスト膜に転写する際、前
記一対の光透過領域P1,2のいずれか一方に所定の屈
折率を有する位相シフタとしての透明膜8を設け、これ
らの光透過領域P1,2 を透過した直後の二つの光の位
相が互いに反転するように位相シフタの膜厚を調整して
いる。これにより、図12に示すように、前記フォトレ
ジスト膜表面では、二つの光がそれらの境界部で互いに
干渉し合って弱め合うことより、前記マスクパターンの
投影像のコントラストが大幅に向上することになる。
【0010】また、前記位相シフトマスクとしては、例
えば特開昭62−67514号公報に開示されているよ
うなものがあり、マスクパターンにおける第1の光透過
領域の周囲に第2の微小な光透過領域を設けるととも
に、前記いずれか一方の光透過領域に位相シフタを設
け、前記一対の光透過領域を透過した二つの光の位相を
互いに反転させることによって、マスクパターンの転写
精度を向上させるというものである。
【0011】さらに、本発明者により発明された位相シ
フトマスクとしては、特開平2−140743号公報に
開示されているようなものがあり、マスクパターンにお
ける光透過領域内の一部に位相シフタを設け、前記位相
シフタが存在する領域と存在しない領域とを透過した二
つの光の位相を互いに反転させ、例えば、遮光領域の端
に近接することによって、パターンの転写精度を向上さ
せるというものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、本発明者
は、前述した位相シフトマスクにおいて、次に述べるよ
うな諸問題があることを見い出した。
【0013】(1)半導体集積回路装置の製造に用いる
フォトマスクは、半導体ウエハ上のフォトレジスト膜に
転写される様々な集積回路パターンが複雑に配置されて
いるものである。
【0014】そのため、前述したような位相シフト露光
技術では、十分な効果を得ることができない場合がある
という問題がある。
【0015】たとえば、図13に示している位相シフト
マスクでは、露光波長としてi線(波長365nm)、
コヒーレンシ(σ)=0.3、投影光学レンズの特性(N
A)=0.5を用いて、遮光領域の幅が0.25μmで著し
く効果があるものが、マスク基板1表面に設けられてい
る遮光膜2からなる遮光領域の幅を0.5μmまで拡げる
と図14に示すようにほとんど効果が認められなくなっ
てしまう。
【0016】これは、前記特公昭62−59296号公
報に記載されている位相シフトマスクの重要な問題であ
る。
【0017】(2)特開昭62−67514号公報およ
び特開平2−140743号公報に記載されている位相
シフトマスクと露光方法では、位相シフトパターンの配
置の問題は解消され、転写露光面の焦点深度が改善され
る。
【0018】しかしながら、パターンの解像度を改善す
る効果が少ないという問題があることを、本発明者は見
い出した。
【0019】本発明の一つの目的は、高寸法精度の転写
パターンが得られる位相シフトマスクを提供することに
ある。
【0020】本発明の他の目的は、高寸法精度の転写パ
ターンが得られる露光方法を提供することにある。
【0021】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明において開示され
る発明のうち、代表的なものの概要を説明すれば、以下
のとおりである。
【0023】請求項1記載の発明は、光透過材料からな
るマスク基板表面の選択的領域に設けられているマスク
パターンとなる遮光膜とを有する位相シフトマスクであ
って、第1の主開口マスクパターンと、前記第1の主開
口マスクパターン周辺の遮光膜をもって隔離されており
前記第1の主開口マスクパターンの両側に設けられてい
る第1の副開口マスクパターンと、前記第1の主開口マ
スクパターン表面に設けられている位相シフタとしての
透明膜とを有する第1のマスクパターンと、第2の主開
口マスクパターンと、前記第2の主開口マスクパターン
周辺の遮光膜をもって隔離されており前記第2の主開口
マスクパターンの両側に設けられている第2の副開口マ
スクパターンと、前記第2の副開口マスクパターン表面
に設けられている位相シフタとしての透明膜とを有する
第2のマスクパターンとを備えており、前記第1のマス
クパターンにおける片側の前記第1の副開口マスクパタ
ーンの外側における遮光膜が、前記第2のマスクパター
ンにおける片側の前記第2の副開口マスクパターンの外
側における遮光膜と同体であるものとする。
【0024】
【作用】前記した手段によれば、前記位相シフトマスク
に設けられているマスクパターンを試料に投影光学系を
用いて転写する際、前記主開口マスクパターンである主
透過領域とこれを挟む前記副開口マスクパターンである
副透過領域の透過光に位相差を生じさせることができ、
また隣接する前記主透過領域と前記副透過領域とに対し
それらの前記主透過領域間の透過光とに位相差を生じさ
せることができ、さらに前記主透過領域と前記副透過領
域間の透過光とに位相差を生じさせることができるため
に、前記マスクにおける位相差による透過光の干渉に対
し、影の投影と光強度の増加の両方を利用することがで
きる。これによって、位相シフタとなる透明膜を配置す
る場所の選定が容易になり、また投影露光の解像度と焦
点深度とを増加させることができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。なお、実施例を説明するための全図におい
て同一機能を有するものは同一の符号を付し、重複説明
は省略する。
【0026】図1,図2は、本発明の一実施例である位
相シフトマスクおよびその製造工程を示す図であり、図
1は平面図、図2は断面図である。同図を用いて、本発
明の位相シフトマスクとその具体的な製造方法について
説明する。
【0027】まず、図1,図2に示すように、光透過材
料であり屈折率が1.47程度の合成石英ガラス基板など
からなる透明なマスク基板1表面に、スパッタリング法
などを用いてクロム(Cr)膜などからなる遮光膜2を
堆積する。
【0028】次に、図示は省略するが、前記遮光膜2表
面にスピン塗布などの回転塗布法によりエッチング用マ
スクとなる電子線レジスト膜を形成する。
【0029】次に、電子線描画装置を用いて前記電子線
レジスト膜に電子線を照射する。前記電子線描画装置に
おいては、集積回路パターンの図形情報や位置座標など
のパターンデータに基づいて、コンピュータ制御により
電子線を走査する。ここで用いるパターンデータは、後
述する手法における透過領域に対応したものである。
【0030】前記のパターンの他に、図3に示す平面図
のように、前記マスク基板1の転写領域3周辺部の遮光
領域4における対角に後述の位相シフトパターン加工な
どのための位置合わせマークのパターンを露光する。前
記位置合わせマークは、マスクアライメントマーク5
と、チップアライメントマーク6と、位相シフタ層およ
び遮光膜アライメントマーク7などを有するものであ
る。前記マーク5,6,7のパターンは、例えば300
μm程度の大きさのクロスマークを用いている。
【0031】次に、前記電子線レジスト膜を現像し、露
出した前記クロム(Cr)膜などの遮光膜2をエッチン
グして、マスクパターンを形成する。前記遮光膜2のエ
ッチングは、クロム(Cr)膜の場合において硝酸カリ
ウム第二アンモニウムなどエッチング液を用いたウエッ
ト(湿式)エッチング法を用いて行うことができる。
【0032】次に、前記クロム(Cr)膜などの遮光膜
2表面に形成されている前記電子線レジスト膜を酸素プ
ラズマエッチングなどによって除去し、マスク洗浄を行
った後前記位相シフトマスクの外観検査を行う。この外
観検査によって、微小な前記クロム(Cr)膜などの遮
光膜2の残り欠陥は、例えばレーザ光を照射して除去
し、前記クロム(Cr)膜などの遮光膜2の欠け欠陥
は、例えばネガ型のフォトレジストを用いて前記欠陥部
分にスポット露光し、現像してフォトレジストを残す作
業を行う。このようにして、実効的に無欠陥のマスクパ
ターンを有するものが形成できる。
【0033】次に、前記マスク基板1上に位相シフタと
なる透明膜8を堆積する。前記透明膜8としては、例え
ばスピンオングラス(Spin On Glass) などを用いること
ができる。位相シフタとしての前記透明膜8の膜厚d
は、露光用光の波長をλとし、前記透明膜8の屈折率を
nとした場合、d=λ/2(n−1)、またはこの奇数
倍の関係を満たすように設定する。
【0034】次に、前記位置合わせ用マーク5〜7を用
いて電子線描画装置により位置検出し、前記マスク基板
1に形成している遮光パターンの座標系を合わせ、所望
のパターンを所定の位置に電子線照射する。ここで、電
子線照射するパターンは、例えば後述する位相シフト領
域(φ=π領域)となるパターンである。前記電子線描
画装置の描画精度に関して、パターンの重ね合わせは、
0.1μm以下にすることができるので、この方式は、縮
小率1/5の露光装置のマスク(レチクル)に適用でき
るものである。
【0035】また、前記パターンに加えて、前記マスク
基板1の転写領域3の周辺部にウエハとの位置合わせマ
ークのためのパターンを露光する。この位置合わせマー
クのパターンは、縮小投影露光装置によって指定される
ものである。
【0036】次に、前記電子線レジスト膜を現像し、前
記電子線レジスト膜をエッチング用マスクとして用い
て、前記透明膜8を選択的にエッチングして位相シフタ
となるパターンを有する透明膜8を形成する。
【0037】次に、不要となった前記電子線レジスト膜
を除去する。その後、前記位相シフタとなっている前記
透明膜8におけるパターンの外観検査を行う。この作業
において欠陥修正処理は、例えば集束イオンビーム法に
より、前記マスク基板1を所定の深さに削ることで、欠
陥修正を行うことができるものである。
【0038】次に、図示を省略するが、前記透明膜8を
有する前記マスク基板1表面に例えば電子線レジスト膜
をスピン塗布などの回転塗布法により導電ポリマ膜を塗
布する。
【0039】前記位相シフトマスクは、図4に示すよう
に、そのマスクパターンを投影光学系を通して、試料表
面すなわち半導体ウエハ上のフォトレジスト膜に転写す
ると、その投影した光の振幅は図5に示すようになり、
光の強度は図6に示すようになる。
【0040】すなわち、図5に示すように、第1透過領
域(主開口マスクパターン)と第2透過領域(副開口マ
スクパターン)と間の境界に近接した両側からの光の間
の影の干渉および遮光領域(遮光膜2)を挟む透過領域
(開口マスクパターン)間の光の干渉を利用して、前記
位相シフトマスクにおける光透過領域(開口マスクパタ
ーン)、すなわち位相シフト手段を備えているパターン
の投影像が投影光学系を通して、前記半導体ウエハ上の
前記フォトレジスト膜表面に結像させることができる。
【0041】前記位相シフトマスクにおける第1透過領
域(主開口マスクパターン)を透過した直後の光L
1 は、図4に示すように、第2透過領域(副開口マスク
パターン)を透過した直後の光L2 の位相とが互いに反
転する。これにより、前記試料表面では、前記二つの光
がそれらの境界部で互いに干渉し合って弱め合い、回折
投影像が得られる。この回折投影像は、光源から放射さ
れる光の位相が揃っている場合には、コントラストの良
い極微細なラインの像となる。
【0042】また、遮光領域(遮光膜2)を挟んで隣接
する第1透過領域(主開口マスクパターン)を透過した
直後の光L3 と、第2透過領域(副開口マスクパター
ン)を透過した直後の光L4 の位相とは互いに反転す
る。これにより、同様に、前記二つの光がそれらの境界
部で互いに干渉し合って弱め合い、回折投影像が得られ
る。
【0043】前記の遮光領域を挟んで隣接する一方の第
1透過領域と他方の第1透過領域についても、位相差を
設けている。この位相差は180゜である。
【0044】本実施例では、遮光領域を挟んで隣接する
一方の第1透過領域と他方の第1透過領域とも互いに位
相反転させている。このように、露光波長の1/2程度
離すことで、透過光の強度を互いに増加させることがで
きる。
【0045】前記位相シフトマスクを用いた露光に際し
て、前記第1透過領域に対する前記第2透過領域の幅が
それによって独立した明像を形成することがないように
狭くすることで、効果を上げることができる。
【0046】前記位相シフトマスクは、試料例えばシリ
コン単結晶からなる半導体ウエハに所定の集積回路パタ
ーンを投影光学系を用いて転写する、例えば実寸の5倍
の寸法の集積回路パターンの原画が形成されたレチクル
にも適用できるものである。前記集積回路パターンは、
縮小投影光学系を通してウエハに転写される。
【0047】前記位相シフトマスクの主面には、露光用
光に対して実効的に透明な主開口マスクパターン(光透
過領域)と、副開口マスクパターン(副光透過領域)と
前記光透過領域に順次位相シフト手段(透明膜8)を備
えている。
【0048】前記副透過領域は、主透過領域を挟んでこ
れと近接し、主透過領域に対して、その透過光の位相が
実質上反転している。
【0049】また、副透過領域は、投影光学系を通して
試料面上では明像を形成しない程度に狭くしてある。
【0050】さらに、主光透過領域と副光透過領域との
間の遮光領域の幅は、それらの透過光によって試料面上
で影を生じ、それによって決まる幅より狭くしてある。
【0051】さらにまた、隣接する主光透過領域につい
ても同様な構成となっている。
【0052】前記位相シフトマスクにおいては、副光透
過領域の幅Wは、投影光学系の露光波長をλとし、投影
光学系の縮小率をMとし、λ/3M以下としてこの部分
の明像を形成しないようにしているものである。
【0053】また、主光透過領域と副光透過領域の間の
遮光領域の幅Wは、投影光学系の露光波長をλとし、投
影光学系の縮小率をMとし、λ/3M以下として転写の
強度分布を向上させているものである。
【0054】次に、本実施例において使用するマスクパ
ターンにおける近接繰返しパターンの形成方法について
説明すると、次の通りである。
【0055】すなわち、前記パターンの形成方法は、投
影光学系によって露光用光の波長より短い間隔で、2回
以上繰り返すマスクパターンを有する位相シフトマスク
における前記マスクパターンを半導体ウエハ上のフォト
レジスト膜などの試料表面に転写する際、前記マスクパ
ターンにおける主開口パターンと繰り返し方向における
両側にそれぞれ副開口パターンを備え、それらの透過光
の位相を順次反転させる透明膜などからなる位相シフタ
をマスク基板上に形成し、前記副開口パターンの幅が前
記試料表面に明像を形成しないように狭くし、前記主開
口パターンと前記副開口パターンとを挟む遮光領域の幅
が実効上前記主開口パターンと前記副開口パターンの位
相反転光の影となるように狭くして、前記位相シフトマ
スクにおける光透過領域からなるパターンの投影像が光
学投影系を通して、前記フォトレジスト膜などの前記試
料表面に結像させるものである。
【0056】次に、前記パターンの形成方法を、図7の
フローチャートを用いてさらに詳しく説明する。
【0057】すなわち、半導体集積回路装置などのパタ
ーンは、例えば、矩形の図形の組合せとして、図形の幅
W、長さH、その中心座標(X,Y)などの情報を記載
したデータの組合せとして表示する。
【0058】それらのデータによって、組み合される半
導体集積回路装置などのパターンデータが、図形が重ね
合わせされている場合、重ね除去処理を行う。この重ね
除去処理は計算機を利用して、例えば、パターンデータ
によって形成される図形をメモリマップ上に展開してO
R処理し、図形が重なった点でX軸方向またはY軸方向
に分割することで行う。
【0059】前記のパターンデータについて、当該の近
接繰り返しパターンの領域にウィンドを設けることで、
以下の計算機処理時間を短縮することができる。
【0060】次に、繰り返し方向にパターンデータを並
び替える。並び替え処理した1つの図形について、それ
が奇数番目が偶数番目によって以下の処理を変える。
【0061】奇数番目の場合は、前記の第1の図形につ
いて、パターンの相対位置座標は変えないで、投影光学
系の露光用光の波長をλとし、投影光学系の縮小率をM
として、Δ2=〜(2λ/3)・(1/M)だけ、少な
くとも繰り返す方向にパターン幅を拡大し、さらにΔ1
=〜(λ/3)・(1/M)だけ、少なくとも繰り返す
方向にパターン幅を拡大し、Δ2からΔ1を除いた領域
すなわち、(Δ2−Δ1)の値によって決まる図形領域
を副透過パターンとする。
【0062】これらの副透過パターン、主透過パター
ン、副透過パターンと続くパターンについて、順次位相
を反転させる。
【0063】なお、パターン幅の拡大量は、図形が繰り
返す方向と、これと直交する方向とで変えてもよいし、
同じであってもよい。
【0064】次に、第2の図形について、前述した処理
と同様の処理を施し、第1の図形に続いて位相が順次反
転するようにする。
【0065】前述した処理を少なくとも近接した繰返し
パターンのすべてについて行う。
【0066】次に、前記パターンデータを基にして、前
記位相シフトマスクを作成する。
【0067】図8に示すように、本実施例における露光
方法は、縮小投影露光装置に前記位相シフトマスクをセ
ットし、半導体ウエハ上にフォトレジスト膜が形成され
ている試料23と位置合わせされる。
【0068】前記縮小投影露光装置の光学系は、光源2
1と試料23とを結ぶ光路上には、ミラー25、ミラー
28、シャッタ26、フライアイレンズ27、コンデン
サレンズ29、位相シフトマスク22、投影光学レンズ
系30が配置されており、前記位相シフトマスク22の
位置合わせ、前記試料23との位置合わせのためのアラ
イメント系32〜39を介して、前記位相シフトマスク
22を位置決めする。
【0069】光源21は、例えばi線(波長365n
m)などの露光用光を放射する高圧水銀ランプである。
【0070】前記縮小投影露光装置の光源21から放射
された光は、照明光学系24を介して、前記位相シフト
マスク22に入射し、前記位相シフトマスク22を透過
した光は、投影光学レンズ系30によって、XYテーブ
ル31上に位置決めされた前記試料23すなわち半導体
ウエハ上に形成されている前記フォトレジスト膜表面に
入射して、感光するものである。
【0071】前述した前記位相シフトマスク22および
それを用いた露光方法によれば、投影露光によって露光
用光の波長より短い間隔で2回以上繰り返すマスクパタ
ーンを半導体ウエハにおける前記フォトレジスト膜表面
に転写する際、前記マスクパターンの相対位置座標は変
えないで、前記マスクパターンに対応する主開口パター
ンと繰り返し方向における両側にそれぞれ副開口パター
ンを備え、それらの透過光の位相を順次反転させる位相
シフタをマスク上に形成し、前記副開口パターンの幅が
前記フォトレジスト膜表面に明像を形成しないように狭
くし、前記主開口パターンと副開口パターンとを挟む遮
光領域の幅が実効上主開口パターンと副開口パターンの
位相反転光の影となるように狭くして前記位相シフトマ
スクにおける光透過領からなるパターンの投影像が投影
光学系を通して、前記フォトレジスト膜表面に結像させ
る解像度と焦点深度を大幅に向上させることができる。
【0072】また、前記主開口マスクパターンである主
前記主透過領域と前記副開口マスクパターンである前記
副透過領域との境界部で互いに干渉し合って弱め合い、
回折投影像が得られ、また、遮光膜による遮光領域を挟
んで隣接する前記透過領域間で透過光の強度を互いに増
加させることができる。これによって、位相シフトマス
クのパターン設計が容易に実現できる。
【0073】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0074】前記実施例の位相シフトマスクと露光方法
は、フォトエッチング用位相シフトマスクについてのも
のであるが、本発明は、マスクブランク上に遮光膜によ
るパターン像を形成したマスクブランク、位相シフトマ
スクを作成する前段階のマスクであるレチクル、パター
ン原画が描かれている広義のマスクに適用できるもので
ある。
【0075】
【発明の効果】本願によって開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下の通りである。
【0076】本発明によれば、位相シフトマスクに設け
られているマスクパターンを試料表面に投影光学系を用
いて転写する際、主開口マスクパターンである主透過領
域とこれを挟む副開口マスクパターンである副透過領域
の透過光に位相差を生じさせることができ、また隣接す
る前記主透過領域と前記副透過領域とに対しそれらの前
記主透過領域間の透過光とに位相差を生じさせることが
でき、さらに前記主透過領域と前記副透過領域間の透過
光とに位相差を生じさせることができるために、位相差
による透過光の干渉に対し、影の投影と光強度の増加の
両方を利用することができる。これによって、位相シフ
タとなる透明膜を配置する場所の選定が容易になり、ま
た投影露光の解像度と焦点深度とを増加させ得る。さら
にまた、高精度の寸法精度をもって転写を行うことがで
きる位相シフトマスクを得ることができる。
【0077】また、前記副開口パターンの幅が前記試料
表面に明像を形成しないように狭くし、前記主開口パタ
ーンと前記副開口パターンとを挟む遮光領域の幅が実効
上主開口パターンと副開口パターンの位相反転光の影と
なるように狭くして前記マスク上に形成された光透過領
からなるパターンの投影像が光学投影系を通して、試料
表面に結像させる解像度と焦点震度を大幅に向上させる
ことができる。
【0078】さらに、主開口パターンである透過領域と
副開口パターンである副透過領域との境界部で互いに干
渉し合って弱め合い、回折投影像が得られ、また、遮光
領域を挟んで隣接する透過領域間で、透過光の強度を互
いに増加させることができる。これによって、位相差マ
スクのパターン設計が容易に実現できる。また、それら
の位相シフト現象は一定に調整できると共に、高精度の
寸法精度をもって転写を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である位相シフトマスクを示
す平面図である。
【図2】本発明の一実施例である位相シフトマスクを示
す断面図である。
【図3】本発明の一実施例である位相シフトマスクを示
す平面図である。
【図4】本発明の一実施例である位相シフトマスクを示
す断面図である。
【図5】本発明の一実施例である位相シフトマスクが転
写された試料表面における投影した光の振幅を示す図で
ある。
【図6】本発明の一実施例である位相シフトマスクが転
写された試料表面における投影した光の強度を示す図で
ある。
【図7】本発明の一実施例において使用するマスクパタ
ーンにおける近接繰返しパターンの形成フローを示す図
である。
【図8】本発明の一実施例である位相シフトマスクを用
いた露光方法を示す説明図である。
【図9】従来の位相シフト膜である透明膜を有しないフ
ォトマスクを示す断面図である。
【図10】図9に示すフォトマスクによって得られる転
写パターンの光強度を示す図である。
【図11】従来の位相シフト膜である透明膜を有する位
相シフトマスクを示す断面図である。
【図12】図11に示す位相シフトマスクによって得ら
れる転写パターンの光強度を示す図である。
【図13】特定の遮光膜幅を有する位相シフトマスクを
示す断面図である。
【図14】図13に示す位相シフトマスクによって得ら
れる転写パターンの光強度を示す図である。
【符号の説明】
1 マスク基板 2 遮光膜 3 転写領域 4 遮光領域 5 マスクアライメントマーク 6 チップアライメントマーク 7 位相シフタ層および遮光膜アライメントマーク 8 透明膜 21 光源 22 位相シフトマスク 23 試料 24 照明光学系 25 ミラー 26 シャッタ 27 フライアイレンズ 28 ミラー 29 コンデンサレンズ 30 投影光学レンズ系 31 XYテーブル 32 アライメント系 33 アライメント系 34 アライメント系 35 アライメント系 36 アライメント系 37 アライメント系 38 アライメント系 39 アライメント系 L1 光 L2 光 L3 光 L4 光 P1 光透過領域 P2 光透過領域 N 遮光領域

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過材料からなるマスク基板と、前記
    マスク基板表面の選択的領域に設けられているマスクパ
    ターンとなる遮光膜とを有する位相シフトマスクであっ
    て、 第1の主開口マスクパターンと、前記第1の主開口マス
    クパターン周辺の遮光膜をもって隔離されており前記第
    1の主開口マスクパターンの両側に設けられている第1
    の副開口マスクパターンと、前記第1の主開口マスクパ
    ターン表面に設けられている位相シフタとしての透明膜
    とを有する第1のマスクパターンと、 第2の主開口マスクパターンと、前記第2の主開口マス
    クパターン周辺の遮光膜をもって隔離されており前記第
    2の主開口マスクパターンの両側に設けられている第2
    の副開口マスクパターンと、前記第2の副開口マスクパ
    ターン表面に設けられている位相シフタとしての透明膜
    とを有する第2のマスクパターンとを備えており、 前記第1のマスクパターンにおける片側の前記第1の副
    開口マスクパターンの外側における遮光膜が、前記第2
    のマスクパターンにおける片側の前記第2の副開口マス
    クパターンの外側における遮光膜と同体であることを特
    徴とする位相シフトマスク。
  2. 【請求項2】 前記第1の主開口マスクパターンと、前
    記第2の主開口マスクパターンとが同一形状のものであ
    り、前記第1の副開口マスクパターンと前記第2の副開
    口マスクパターンとが同一形状のものであることを特徴
    とする請求項1記載の位相シフトマスク。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2の副開口マスクパタ
    ーンの幅と、前記第1および第2の主開口マスクパター
    ンと前記副開口マスクパターンとの間の遮光膜の幅と
    が、同一寸法であることを特徴とする請求項1または2
    記載の位相シフトマスク。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2の副開口マスクパタ
    ーンの幅Wは、投影光学系の露光波長をλとし、投影光
    学系の縮小率をMとすると、λ/3M以下であることを
    特徴とする請求項1,2または3記載の位相シフトマス
    ク。
  5. 【請求項5】 前記第1および第2の主開口マスクパタ
    ーンと前記第1および第2の副開口マスクパターンとの
    間に設けられている遮光膜の幅Wは、投影光学系の露光
    波長をλとし、投影光学系の縮小率をMとすると、λ/
    3M以下であることを特徴とする請求項1,2または3
    記載の位相シフトマスク。
  6. 【請求項6】 縮小投影露光によって、露光用光波長よ
    り短い間隔で2つ以上繰り返すマスクパターンを試料表
    面に転写する露光方法であって、前記マスクパターンに
    対応する第1主開口パターンと繰り返し方向の両脇にそ
    れぞれ第1副開口パターンを備え、それらの透過光の位
    相を順次反転させる位相シフト手段を前記マスクパター
    ンを有するマスク上に選択的に形成し、前記第1副開口
    パターンの幅が前記試料表面に明像を形成しないように
    狭くし、前記第1主開口パターンと前記第1副開口パタ
    ーンとを挟む遮光領域の幅が前記試料表面において、実
    効上前記第1主開口パターンと前記第1副開口パターン
    の位相反転光の干渉による影の幅より狭くし、前記マス
    クの表面に形成された前記第1主開口パターンの投影像
    を光学投影系を通して、前記試料表面に結像させること
    特徴とする露光方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002229181A (ja) * 2001-02-02 2002-08-14 Nec Corp 位相シフトマスクおよびそれを用いたパターン形成方法
CN106610563A (zh) * 2015-10-22 2017-05-03 中芯国际集成电路制造(上海)有限公司 掩膜版及双重图形化法的方法

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