JP2002229181A - 位相シフトマスクおよびそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents
位相シフトマスクおよびそれを用いたパターン形成方法Info
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Abstract
果により増大するのを効果的に抑制できるレベンソン型
位相シフトマスクを提供する。 【解決手段】 透光性基板21上に、孤立パターン要素
形成用の遮光部22aと、周期パターン要素を形成する
ための複数の遮光部22bを形成する。遮光部22aの
両側に位相シフト部23aと透光部24aを配置し、各
遮光部22bの両側に位相シフト部23bと透光部24
bを配置する。透光性基板21の残部を遮光部22cで
覆う。位相シフト部23aの幅WP1を位相シフト部23
bの幅WP2とほぼ等しくする。
Description
工程の一つであるフォトリソグラフィ工程で使用される
露光用マスクに関し、さらに言えば、光近接効果を効果
的に抑制して解像度をさらに向上できるレベンソン型の
位相シフトマスクと、その位相シフトマスクを用いたパ
ターン形成方法に関する。
高集積化がいっそう進んでおり、それに伴って半導体素
子を構成する層の各種パターンをさらに微細化すること
が必要となっている。
光波長)の半分程度にまで縮小されてきているため、露
光波長の半分程度あるいはそれ以下の大きさを持つパタ
ーンの形成は、通常の露光方法では極めて困難である。
そこで、従来より、種々の「超解像技術」が検討されて
いる。
「位相シフトマスク」が知られている。「位相シフトマ
スク」とは、透光性基板の透光部(開口部)に選択的に
位相反転層(位相シフト層)を設けることにより、隣接
する透光部を透過した露光光の回折の影響を除去し、も
って解像度を向上させるようにしたマスクである。
像性能が向上するものが、「レベンソン型」の位相シフ
トマスクである(例えば特公昭62−50811号公報
参照)。「レベンソン型位相シフトマスク」では、透光
性基板の隣接する透光部に一つおきに位相シフト層を設
けることにより、それら透光部を透過した露光光が互い
に逆位相となるようにしてそれら露光光間の干渉を抑制
する。このように、透過した露光光間の干渉を抑制する
ことにより、解像性能を向上させるものである。
期的に配置されたパターン要素の解像度と焦点深度の向
上に極めて有効であり、露光光の波長の半分程度あるい
はそれ以下の大きさの超微細パターンも解像できる。こ
のため、露光光の波長の半分程度あるいはそれ以下の大
きさのパターンの形成を実現する技術として、「レベン
ソン型位相シフトマスク」が最も有望であると考えられ
ている。
るいは素子パターン(以下、回路/素子パターンとい
う)の一例を示している。図18の回路/素子パターン
110は、ゲート絶縁膜上に形成された導電膜をパター
ン化して、MOS(Metal-Oxide-Semiconductor)トラ
ンジスタのゲート電極とそれらに接続された配線をゲー
ト絶縁膜上に形成するのに用いるものであり、任意のフ
ォトレジストにより形成される。
立した一つのL字形パターン要素113aからなる孤立
パターン部113と、近接して配置された複数の直線状
パターン要素114aからなる周期パターン部114と
を有している。孤立パターン部113は、L字形のパタ
ーン要素113aのみを含み、パターン要素113aの
近傍(周囲)には他のパターン要素は存在していない。
周期パターン部114は、複数の直線状パターン要素1
14aを平行に等間隔で配置したものであり、「ライン
・アンド・スペース(L/S)パターン」とも呼ばれ
る。
際には、L字形パターン要素113aと直線状パターン
要素114a以外にも種々のパターン要素を有している
が、説明を簡単にするために、図18ではそれらは省略
されている。
10を形成するために使用される従来の「レベンソン型
位相シフトマスク」の一例を示し、図17は、同じ回路
/素子パターン110を形成するために使用される「通
常のマスク」の一例を示している。
は、ポジ型であり、図18の回路/素子パターン110
の孤立パターン部113のパターン要素113aを形成
するためのL字形遮光部122aと、回路/素子パター
ン110の周期パターン部114のパターン要素114
aを形成するための6個の直線状遮光部122bとを有
している。位相シフトマスク120はまた、L字形遮光
部122aに隣接して形成された矩形の位相シフト部1
23aと、6個の直線状遮光部122bの間のスペース
に一つおきに配置された3個の帯状の位相シフト部12
3bとを有している。位相シフトマスク120のL字形
遮光部122a、122b、位相シフト部123a、1
23b以外の領域は、透光部124となっている。
光には位相の変化がないので、透光部124には「0」
の文字が付されており、位相シフト部123a、123
bを透過する露光光にはπ(180゜)の位相変化があ
るので、位相シフト部123a、123bには「π」の
文字が付されている。
10のパターン要素113aと同じ形状を持つ。遮光部
122bの各々は、回路/素子パターン110の対応す
るパターン要素113bと同じ形状を持つ。
シフトマスク120と同じポジ型であり、図16の位相
シフトマスク120の遮光部122a、122bと位相
シフト部123a、123bを覆う矩形の遮光部132
を持っている。通常マスク130の遮光部132以外の
部分は透光部134とされている。通常マスク130の
遮光部132は、位相シフトマスク120の遮光部12
2a、122bと位相シフト部123a、123bに対
して次のような位置関係にある。
シフトマスク120に重ねたとすると、通常マスク13
0の遮光部132の上端132aは、位相シフトマスク
120の遮光部122a、122bの上端122aa、
122baとほぼ一致する。また、位相シフトマスク1
20の位相シフト部123a、123bの上端123a
a、123baは、通常マスク130の遮光部132の
上端132aより上方に位置し、透光部134内にあ
る。
120と通常マスク130を用いて、二重露光により図
18の回路/素子パターン110を形成する方法につい
て説明する。
112(例えば、ゲート絶縁膜の上に形成されたポリシ
リコン膜)の上に形成されたフォトレジスト膜(図示せ
ず)に対して、図16の位相シフトマスク120を用い
て露光光が照射せしめられる。この時、フォトレジスト
膜には、位相シフトマスク120のL字形遮光部122
aと122bと同じ形状の潜像が形成される。この第1
露光ステップにより、位相シフト層123aと123b
の上端123aaと123baに対応する箇所におい
て、0−π位相エッジに起因する不要な潜像がフォトレ
ジスト膜中に生じる。そこで、その0−π位相エッジを
除去するために、次のようにして第2露光ステップが行
われる。
で潜像が形成されたフォトレジスト膜に対して、第1露
光ステップで用いたのと同じ露光光が通常マスク130
を用いて照射せしめられる。これによって、その潜像中
に存在する0−π位相エッジが消滅する。
レジスト膜を公知の現像液を用いて現像すると、露光光
が照射された部分が選択的に除去されて潜像が顕在化す
る、つまり、フォトレジスト膜がパターン化される。そ
の結果、パターン形成対象112の上に図18に示す回
路/素子パターン110が形成される。
を持つ位相シフトマスク120と通常マスク130を用
いるパターン形成方法では、次のような問題がある。
0の遮光部122bと位相シフト部123bが周期的に
配置された領域を透過した露光光の強度分布と、同マス
ク120の遮光部122aと位相シフト部123aが孤
立して配置された領域を透過する露光光の強度分布と
が、大きく異なることである。これは、「光近接効果」
に起因すると解される。その結果、形成(識別)可能な
パターン要素の最小寸法の増大、という問題が生じるの
である。
て、周期的に配置された遮光部122bと位相シフト部
123bの幅をそれぞれ0.1μm、0.2μmとし、
孤立して配置された遮光部122aと位相シフト部12
3aの幅をそれぞれ0.1μm、1.6μmとした場合
の、透過光の光強度を相対値で示している。図19にお
いて、横軸は直線状遮光部122aまたは122bの中
心線に対して直交する方向の距離を示しており、位置
「0」は直線状遮光部122aまたは122bの中心線
上の位置を示す。
された遮光部122aと位相シフト部123aの領域を
透過した露光光の光強度は、遮光部122aの中心線か
ら離れるにつれて増加しているが、その増加の度合い
は、周期的に配置された遮光部122bと位相シフト部
123bの領域を透過した露光光の光強度の増加度合い
に比べて小さくなっている。このため、図20に示すよ
うに、フォトレジスト膜に対して形成可能な最小パター
ン要素寸法は、パターン要素間の距離が0.5μmより
大きくなると(つまり、孤立状態になるにつれて)急激
に大きくなっていることが分かる。
パターン要素寸法が上述した「光近接効果」に起因して
増大するのを効果的に抑制できるレベンソン型の位相シ
フトマスクおよびそれを用いたパターン形成方法を提供
することにある。
善できるレベンソン型の位相シフトマスクおよびそれを
用いたパターン形成方法を提供することにある。
フトマスクは、少なくとも一つの第1パターン要素と、
周期的に配置された複数の第2パターン要素とを含むパ
ターンを形成するために使用するものであって、透光性
基板と、前記透光性基板上に形成された、前記少なくと
も一つの第1パターン要素を形成するための第1遮光部
を含む第1パターン領域と、前記透光性基板上に形成さ
れた、前記複数の第2パターン要素を形成するための複
数の第2遮光部を含む第2パターン領域とを備え、前記
第1パターン領域では、前記第1遮光部の片側に第1位
相シフト部が形成されると共に、前記第1遮光部の前記
第1位相シフト部とは反対側に第1透光部が形成されて
おり、前記第2パターン領域では、前記複数の第2遮光
部の各々の片側に第2位相シフト部が形成されると共
に、前記第2遮光部の前記第2位相シフト部とは反対側
に第2透光部が形成されており、前記第1パターン領域
の前記第1位相シフト部の幅は、前記第1パターン領域
を透過した露光光の光強度が前記第2パターン領域を透
過した露光光の光強度とほぼ等しくなるように、前記第
2パターン領域の前記第2位相シフト部の幅と一定の関
係を満たすように設定されており、前記第1パターン領
域では、前記第1位相シフト部および前記第1透光部を
囲むように第3遮光部が前記透光性基板上に形成され、
前記第2パターン領域では、前記第2位相シフト部およ
び前記第2透光部を囲むように第4遮光部が形成されて
いる。
透光性基板上に、少なくとも一つの第1パターン要素を
形成するための第1遮光部を含む第1パターン領域と、
複数の第2パターン要素を形成するための複数の第2遮
光部を含む第2パターン領域とを備えている。第1パタ
ーン領域では、第1遮光部の両側にそれぞれ第1位相シ
フト部と第1透光部が形成され、第2パターン領域で
は、複数の第2遮光部の各々の両側に第2位相シフト部
と第2位相シフト部が形成されている。そして、第1パ
ターン領域の第1位相シフト部の幅は、第1パターン領
域を透過した露光光の光強度が第2パターン領域を透過
した露光光の光強度とほぼ等しくなるように、第2パタ
ーン領域の第2位相シフト部の幅と一定の関係を満たす
ように設定されている。
領域を透過した露光光の光強度分布をほぼ同一にするこ
とができる。よって、「光近接効果」が効果的に抑制さ
れる。その結果、本発明の位相シフトマスクを用いて形
成可能な最小パターン要素寸法のバラツキが格段に低減
され、したがって解像度を改善できる。
第1パターン領域において第1位相シフト部および第1
透光部を囲むように第3遮光部が透光性基板上に形成さ
れ、第2パターン領域において第2位相シフト部および
第2透光部を囲むように第4遮光部が形成されている。
このため、第1パターン領域と第2パターン領域の双方
において0−π位相エッジが存在しなくなり、したがっ
て0−π位相エッジの逆位相干渉が防止される。
な潜像を除去することが不要となるから、次の露光ステ
ップでは、第3遮光部と第4遮光部に対応する箇所を露
光させれば、少なくとも一つの第1パターン要素と周期
的に配置された複数の第2パターン要素とを含む所望の
パターンを形成できる。
しい例では、前記少なくとも一つの第1パターン要素
が、孤立した一つのパターン要素とされる。本発明はこ
のような孤立パターン要素に適用するのが好ましいから
である。
域の前記第1位相シフト部の幅は、前記第2パターン領
域の前記第2位相シフト部の幅の0.9倍〜1.4倍の
範囲に設定されるのが好ましく、ほぼ同一にするのがよ
り好ましい。0.9倍〜1.4倍の範囲であれば本発明
の利点が得られるからであり、またほぼ同一であれば、
本発明の利点が最も顕著に現れるからである。
例では、前記少なくとも一つの第1パターン要素が、前
記複数の第2パターン要素間のスペースよりも大きいス
ペースで周期的に配置された複数のパターン要素とされ
る。この好ましい例では、前記パターン要素間のスペー
スが、前記複数の第2パターン要素間のスペースの約2
倍以上であるのが好ましい。このような場合にも、前記
少なくとも一つの第1パターン要素が孤立した一つのパ
ターン要素である場合と同様に解されるからである。
位相シフト部の幅は、前記第2パターン領域の前記第2
位相シフト部の幅の0.9倍〜1.4倍の範囲に設定さ
れるのが好ましく、ほぼ同一にするのがより好ましい。
0.9倍〜1.4倍の範囲であれば本発明の利点が得ら
れるからであり、またほぼ同一であれば、本発明の利点
が最も顕著に現れるからである。
ましい例では、前記第1パターン領域に形成された前記
第3遮光部と、前記第2パターン領域に形成された前記
第4遮光部が、互いに接続されて一体化される。この場
合には、本発明の位相シフトマスクを用いる1回目の露
光ステップの次に行われる2回目の露光ステップで使用
するマスクにおいて、前記第3遮光部と前記第4遮光部
を露光させるためのパターン要素の形状が簡単になると
いう利点がある。
記(1)で述べた本発明の位相シフトマスクを使用する
パターン形成方法であって、(a) 上記(1)または
(3)で述べた本発明の位相シフトマスクのいずれかを
第1マスクとして準備し、(b) 前記第1マスクの前
記第1遮光部の全体を覆う第5遮光部と、前記第1マス
クの前記第2遮光部の全体を覆う第6遮光部と、前記第
1マスクの前記第3遮光部および第4遮光部を露光する
ための第3透光部とを透光性基板上に備えており、且つ
位相シフトを利用しない第2マスクを準備し、(c)
パターン形成対象上に形成されたフォトレジスト膜を前
記第1マスクを用いて選択的に露光し、(d) 前記
(c)における露光の後に前記フォトレジスト膜を前記
第2マスクを用いて選択的に露光し、(e) 前記
(d)における露光の後に前記フォトレジスト膜を現像
するものである。
上記(1)で述べた本発明の位相シフトマスクを第1マ
スクとして用いて、フォトレジスト膜に対して1回目の
露光を行い、続いて、上記(b)で述べた構成を持つ第
2マスクを用いて、同じフォトレジスト膜に対して2回
目の露光を行うことによって、所望のパターンをフォト
レジスト膜に形成する。このため、「光近接効果」が効
果的に抑制され、その結果、本発明のパターン形成方法
を用いて形成可能な最小パターン要素寸法のバラツキが
格段に低減され、したがって解像度を改善できる。
第3遮光部と第4遮光部によって露光されなかったフォ
トレジスト膜の箇所は、第2マスクを用いた露光によっ
て露光せしめられるので、第1マスクが第3遮光部と第
4遮光部を有することに起因する悪影響は生じない。
しい例では、前記第2マスクを前記第1マスクと重ねた
時に、前記第2マスクの前記第5遮光部の一方の縁が、
前記第1マスクの前記第1位相シフト部の内側に位置す
ると共に、前記第2マスクの前記第5遮光部の他方の縁
が、前記第1マスクの前記第1透光部の内側に位置し、
また、前記第2マスクの前記第6遮光部の一方の縁が、
その縁の側にある前記第1マスクの前記第2位相シフト
部または前記第2透光部の内側に位置すると共に、前記
第2マスクの第6遮光部の他方の縁が、その縁の側にあ
る前記第1マスクの前記第2位相シフト部または前記第
2透光部の内側に位置する。前記第1マスクによって形
成された前記フォトレジスト膜の潜像に対して、前記
(d)において前記第2マスクが悪影響を及ぼすのを防
止できるからである。
について添付図面を参照しながら説明する。
明の第1実施形態の位相シフトマスク20を用いて形成
されるべき回路/素子パターン10を示す。この回路/
素子パターン10は、ゲート絶縁膜上に形成された導電
膜をパターン化して、MOSトランジスタのゲート電極
とそれらに接続された配線をゲート絶縁膜上に形成する
のに用いるものであり、任意のフォトレジストにより形
成される。
た一つのL字形パターン要素13aからなる孤立パター
ン部13と、近接して平行に配置された6本の直線状パ
ターン要素14aからなるL/S周期パターン部14と
を有している。孤立パターン部13は、L字形のパター
ン要素13aのみを含み、そのパターン要素13aの近
傍(周囲)には他のパターン要素は存在していない。周
期パターン部14は、同じ形状を持つ6本の直線状パタ
ーン要素14aを平行に等間隔で配置したものである。
L字形パターン要素13aの幅はW13(=0.1μm)
である。直線状パターン要素14aの幅はいずれもW14
(=0.1μm)であり、それらの間のスペースはいず
れもS14(=0.2μm)である。
は、L字形パターン要素13aと直線状パターン要素1
4a以外にも種々のパターン要素を有しているが、説明
を簡単にするために、図3ではそれらは省略されてい
る。
トマスク20の構成を示す概略平面図、図4はそのA−
A線に沿った断面図である。この位相シフトマスク20
は、「レベンソン型」である。
図3の回路/素子パターン10の孤立パターン部13に
対応する第1パターン領域R1と、回路/素子パターン
10の周期パターン部14に対応する第2パターン領域
R2を、透光性基板21の一つの主面上に備えている。
部13のL字形のパターン要素13aを形成するための
L字形の遮光部22aが形成されている。遮光部22a
の一方の側には、L字形に屈曲した帯状の位相シフト部
23aが隣接して形成され、遮光部22aの他方の側に
は、L字形に屈曲した帯状の透光部24aが隣接して形
成されている。つまり、遮光部22aは、帯状の位相シ
フト部23aと透光部24aによって挟まれている。位
相シフト部23aと透光部24aは、遮光部22aに沿
って且つその全長にわたって延在している。
部14の直線状のパターン要素14aを形成するための
6個の直線状の遮光部22bが等間隔に並列して形成さ
れている。各々の遮光部22bの一方の側には、帯状の
位相シフト部23bが隣接して形成され、遮光部22b
の他方の側には、帯状の透光部24bが隣接して形成さ
れている。つまり、各々の遮光部22bは、位相シフト
部23bと透光部24bによって挟まれている。位相シ
フト部23bと透光部24bは、対応する遮光部22b
に沿って且つその全長にわたって延在している。
R2以外の領域には、残余遮光部22cが形成されてい
る。この構成は、残余領域が透光部124となっている
従来の位相シフトマスク120(図16を参照)と大き
く異なる点である。
および残余遮光部22cは、透光性基板21の表面に遮
光層22(図4を参照)を形成した後、その遮光層22
をパターン化して形成される。L字形の位相シフト部2
3aと直線状の位相シフト部23bは、透光性基板21
の表面に位相シフト層23(図4を参照)を形成した
後、その位相シフト層23をパターン化して形成され
る。透光部24a、24bは、遮光層22と位相シフト
層23とが存在しない部分により形成される。
る露光光には位相の変化がないので、透光部24a、2
4bには「0」の文字が付されており、位相シフト部2
3a、23bを透過する露光光にはπ(180゜)の位
相変化があるので、位相シフト部23a、23bには
「π」の文字が付されている。
22aは、図3の回路/素子パターン10の孤立パター
ン部13のL字形パターン要素13aと同じ形状を持
つ。遮光部22aの幅WS1は、L字形パターン要素13
aの幅W13に等しい。すなわち、WS1=W13=0.1μ
mである。
部22aに沿って延在していて、そのパターン要素13
aとほぼ同じ形状を持つ。位相シフト部23aの幅WP1
は、第2パターン領域R2の直線状位相シフト部23b
の幅WP2に等しい。位相シフト部23bの幅WP2は、回
路/素子パターン10のパターン要素14a間のスペー
スS14に等しいので、WP1=WP2=S14=0.2μmと
なる。
aに沿って延在していて、その遮光部22aとほぼ同じ
形状を持つ。透光部24aの幅WO1は、L字形位相シフ
ト部23aの幅WP1に等しい。つまり、WO1=WP1=
0.2μmである。
22bの各々は、回路/素子パターン10の周期パター
ン部14の直線状パターン要素14aと同じ形状を持
つ。これら遮光部22bの幅WS2は、直線状パターン要
素14aの幅W14に等しい。すなわち、WS2=W14=
0.1μmである。
する直線状パターン要素13bに平行に延在していて、
そのパターン要素13bとほぼ同じ形状を持つ。これら
位相シフト部23bの幅WP2は、第1パターン領域R1
のL字形位相シフト部24aの幅WP1に等しい。位相シ
フト部23bの幅WP2は、回路/素子パターン10のパ
ターン要素14a間のスペースS14に等しいので、WP2
=WP1=P14=0.2μmとなる。
線状パターン要素13bに平行に延在していて、そのパ
ターン要素13bとほぼ同じ形状を持つ。これら透光部
24bの幅WO2は、位相シフト部23bの幅WP2に等し
い。つまり、WO2=WP2=0.2μmである。
R1と第2パターン領域R2以外の部分は、残余遮光部
22cによって覆われている。
ト部23bおよび透光部24bと同じ長さを持ってお
り、位相シフト部23bおよび透光部24bの両端にお
いて残余遮光部22cと接合されている。
20では、上述したように、透光性基板21の表面にお
いて、一つの孤立したパターン要素13aを含む第1パ
ターン領域R1と、その第1パターン領域R1から十分
離れて形成された周期的に配置された6本の遮光部22
bを含む第2パターン領域R2とが形成されており、し
かも、第1パターン領域R1と第2パターン領域R2以
外の箇所が残余遮光部22cで覆われている。さらに、
第1パターン領域R1のL字形位相シフト部23aの幅
WP1は、第2パターン領域R2の直線状位相シフト部2
2bの幅WP2と等しく設定されている(WP1=WP2)。
0−π位相エッジの逆位相干渉が抑制されて、第2パタ
ーン領域R2を透過した露光光の光強度を、第1パター
ン領域R1を透過した露光光の光強度とほぼ等しくする
ことができる。つまり、第1パターン領域R1と第2パ
ターン領域R2を透過した露光光の光強度分布をほぼ同
一にすることができる。よって、「光近接効果」が効果
的に抑制される。その結果、位相シフトマスク20を用
いて形成可能な最小パターン要素寸法のバラツキを格段
に低減でき、したがって解像度を改善できる。これは、
良品率の向上に大きく寄与する。
スク120(図16参照)では、孤立したL字形遮光部
122aに隣接して配置された位相シフト部123aの
幅が、周期的に配置された直線状遮光部122bに隣接
して配置された位相シフト部123bの幅に比べて非常
に大きいため、位相シフト部123aと透光部124の
境界付近において生じる0−π位相エッジの逆位相干渉
が非常に強くなり、その結果、L字形遮光部122aか
らかなり離れた範囲まで光強度が低く抑制されてしま
う。その結果、透過した露光光の強度分布が不均一とな
る。この問題点は、本発明の位相シフトマスク20によ
れば解消できるのである。
成方法について説明する。この方法では、上述した構成
を持つ第1実施形態の位相シフトマスク20と共に図2
に示すマスク30を使用するので、そのマスク30の構
成について先に説明する。なお、マスク30は通常のも
のであり、「レベンソン型」ではない。
系の開口数(NA)は0.68、証明光学系のコヒーレ
ンス・ファクター(σ)は0.3である。
じポジ型であり、図1に示した位相シフトマスク20の
第1パターン領域R1と重なる位置にL字形に屈曲した
遮光部32aを持ち、その位相シフトマスク20の第2
パターン領域R2と重なる位置に矩形の遮光部32bを
持っている。マスク30の遮光部32aと32b以外の
部分は透光部34とされている。
に重ねたとすると、マスク30のL字形遮光部32aの
上端32aaは、位相シフトマスク20のL字形遮光部
22aの上端22aaおよびL字形透光部24aの上端
24aaにほぼ一致する。L字形遮光部32aの右端
(図示せず)も、これと同様である。他方、マスク30
のL字形遮光部32aの一方のL字形側縁32abは、
位相シフトマスク20のL字形位相シフト部23aのL
字形側縁23abよりも内側に位置する、つまりL字形
位相シフト部23aの中にある。マスク30のL字形遮
光部32aの他方のL字形側縁32acは、位相シフト
マスク20の透光部24aのL字形側縁24abよりも
内側に位置する、つまりL字形透光部24aの中にあ
る。このようにするのは、マスク30のL字形遮光部3
2aがパターン要素13aに対して悪影響を与えるのを
避けるためである。
端32baは、位相シフトマスク20の直線状位相シフ
ト部23bの上端23baおよび直線状透光部24bの
上端24baにほぼ一致する。矩形遮光部32bの下端
(図示せず)も、これと同様である。他方、マスク30
の矩形遮光部32bの一方の直線状側縁32bbは、位
相シフトマスク20の直線状透光部24b(図1で右端
に配置されたもの)の側縁23bbよりも内側に位置す
る、つまり、その直線状透光部24bの中にある。マス
ク30の矩形遮光部32bの他方の直線状側縁32bc
は、位相シフトマスク20の直線状透光部24b(図1
で左端に配置されたもの)の直線状側縁24bcよりも
内側に位置する、つまり、その直線状透光部24bの中
にある。このようにするのは、マスク30の矩形遮光部
32bがパターン要素14aに対して悪影響を与えるの
を避けるためである。
位相シフトマスク20と通常のマスク30とを用いたパ
ターン形成方法について、図14と図15を参照しなが
ら説明する。
ン形成対象12(例えば、ゲート絶縁膜の上に形成され
たポリシリコン膜)の上に、フォトレジスト膜70を所
定厚さで形成する。
248nm)を露光光として使用し、本発明の第1実施
形態の位相シフトマスク20(図1参照)を用いて、公
知の方法により、フォトレジスト膜70に露光光を投影
・照射する。これが1回目の露光ステップである。
相シフト部23aおよび直線状位相シフト部23bと、
L字形透光部24aおよび直線状透光部24bに対応す
る箇所において、フォトレジスト膜70が露光せしめら
れる。その結果、フォトレジスト膜70の中に潜像が形
成される。この潜像は、位相シフトマスク20のL字形
位相シフト部23a、直線状位相シフト部23b、L字
形透光部24aおよび直線状透光部24bに対応してそ
れぞれ形成されるL字形露光部73a、直線状露光部7
3b、L字形露光部74aおよび直線状露光部74bを
含む。これらの露光部73a、73b、74aおよび7
4b以外の部分は未露光である。
と、次に、位相シフトマスク20を通常のマスク30に
代えて同様の露光処理を行う。これが2回目の露光ステ
ップである。
レジスト膜70(図14参照)に対して、マスク30を
用いて露光光を投影・照射する。マスク30のL字形遮
光部32aは、フォトレジスト膜70のL字形露光部7
3aと73bの全体を覆っており、マスク30の矩形遮
光部32bは、フォトレジスト膜70の直線状露光部7
3cと73dの全体を覆っているので、これらの露光部
73a、73b、73c、73dはマスク30を用いた
露光光の影響を受けない。しかし、露光部73a、73
b、73c、73d以外の部分、すなわちフォトレジス
ト膜70の未露光部は、露光光の照射を受ける。その結
果、図15に示すように、フォトレジスト膜70の未露
光部に残余露光部73eが形成される。
を経て、図3に示す所望の回路/素子パターン10と実
質的に同じ形を持つ潜像がフォトレジスト膜70の中に
形成される。
た従来のパターン形成方法とは異なり、1回目の露光ス
テップにおいて0−π位相エッジに起因する不要な潜像
がフォトレジスト膜70中に生じない。このため、2回
目の露光ステップは、1回目の露光ステップで露光され
なかった部分を露光するために行われる。
ォトレジスト膜70を現像すれば、潜像が顕在化する、
つまり、フォトレジスト膜70がパターン化される。そ
の結果、パターン形成対象12の上に図3に示す回路/
素子パターン10が形成される。
ると、その回路/素子パターン10をマスクとして、パ
ターン形成対象12(例えばポリシリコン膜)のエッチ
ングを行うと、回路/素子パターン10がパターン形成
対象12に転写される。
態のパターン形成方法では、位相シフトマスク20を第
1マスクとして用いて、フォトレジスト膜70に対して
一回目の露光を行い、続いて、通常マスク30を用い
て、同じフォトレジスト膜70に対して二回目の露光を
行うことによって、所望の回路/素子パターン10の潜
像をフォトレジスト膜70の中に形成する。このため、
位相シフトマスク20の第1パターン領域R1の透過光
強度が、同マスク20の第2パターン領域R2の透過光
強度とほぼ等しくなり、「光近接効果」を効果的に抑制
できる。
マスク20の残余遮光部22cによって露光されなかっ
たフォトレジスト膜70の部分は、通常マスク30を用
いた2回目の露光ステップにおいて露光されるので、マ
スク20のに第1パターン領域R1と第2パターン領域
R2以外の箇所に設けた残余遮光部22cが悪影響を及
ぼすことはない。
示す。
ーン領域R2に周期的に配置された遮光部22bと位相
シフト部23bの幅をそれぞれ0.1μm、0.2μm
とし、同マスク20の第1パターン領域R1に孤立して
配置された遮光部22aと位相シフト部23aの幅をそ
れぞれ0.1μm、1.6μmとして測定した、透過光
の光強度を相対値で示している。図6において位置
「0」は、遮光部22aまたは22bの中心線を示し、
横軸はその中心からの距離を示す。この距離は、遮光部
22aまたは22bに直交する方向で測定したものであ
る。
れた遮光部22aと位相シフト部23aを含む第1パタ
ーン領域R1における光強度(実線のカーブ)は、遮光
部22aの中心から離れるにつれて増加しているが、そ
の増加の度合いが、周期的に配置された遮光部22bと
位相シフト部23bを含む第2パターン領域R2におけ
る光強度(破線のカーブ)の増加度合いとほぼ同じにな
っている。このため、フォトレジスト膜70に対して形
成可能な最小パターン要素寸法は、パターン要素間の距
離が0.5μmより大きくなっても(つまり、孤立状態
になっても)ほとんど変わらないことが分かる。
R1の位相シフトマスク20のL字形位相シフト部23
aの幅WP1が、第2パターン領域R2の直線状位相シフ
ト部23bの幅WP2に等しくされている(WP1=WP2=
0.2μm)。しかし、位相シフト部23aの幅WP1は
位相シフト部23bの幅WP2に必ずしも等しくなくても
よい。図7より明らかなように、WP1=0.18μm〜
0.28μmの範囲であれば、つまりWP1=(0.9〜
1.4)×WP2の範囲であっても、ほぼ同じ効果が得ら
れる。
発明の第2実施形態の位相シフトマスク50を用いて形
成されるべき回路/素子パターン40を示す。この回路
/素子パターン40は、第1実施形態と同様に、MOS
トランジスタのゲート電極とそれらに接続された配線を
ゲート絶縁膜上に形成するのに用いるものであり、任意
のフォトレジストにより形成される。
/S周期パターン部43のみが示されているが、実際
は、L/S周期パターン部43と共に、図3のL/S周
期パターン部14と同じ構成のL/S周期パターン部
(図示せず)をさらに有している。つまり、回路/素子
パターン40は、図3の回路/素子パターン10におい
て、孤立パターン部13に代えてL/S周期パターン部
43を設けたものである。
ーン部43には、等間隔で平行に配置された6本の直線
状のパターン要素43aを含んでいる。L/S周期パタ
ーン部43の近傍(周囲)には他のパターン要素は存在
していない。パターン要素43aの幅はいずれもW
43(=0.1μm)であり、それらの間のスペースはS
43(=0.5μm)である。
トマスク50の構成を示す概略平面図、図11はそのC
−C線に沿った断面図である。この位相シフトマスク5
0は、「レベンソン型」である。
素子パターン40の周期パターン部43に対応する第1
パターン領域R1’と、回路/素子パターン40の周期
パターン部14(図示せず)に対応する第2パターン領
域(図示せず)を、透光性基板51の一つの主面上に備
えている。
ン部43のパターン要素43aを形成するための6個の
直線状の遮光部52aが等間隔に並列して形成されてい
る。各々の遮光部52aの一方の側には、帯状の位相シ
フト部43aが隣接して形成され、遮光部52aの他方
の側には、帯状の透光部54aが隣接して形成されてい
る。つまり、各々の遮光部52aは、位相シフト部53
aと透光部54aによって挟まれている。
域R2以外の領域は、残余遮光部52cで覆われてい
る。
の表面に遮光層52を形成した後、その遮光層52をパ
ターン化して形成される。位相シフト部53aは、透光
性基板51の表面に位相シフト層53を形成した後、そ
の位相シフト層53をパターン化して形成される。透光
部54aは、遮光層52と位相シフト層53が存在しな
い部分である。
部52aは、図10の回路/素子パターン40の周期パ
ターン部43の直線状パターン要素43aと同じ形状を
持つ。遮光部52aの幅W51’は、パターン要素43a
の幅W43に等しい。すなわち、WS1’=W43=0.1μ
mである。
52aに沿って延在している。位相シフト部53aの幅
WP1’は、第2パターン領域R2の直線状位相シフト部
23bの幅WP2に等しい。この位相シフト部23bの幅
WP2は、回路/素子パターン10のパターン要素14a
間のスペースS14に等しいので、WP1’=WP2=P14=
0.2μmとなる。
に沿って延在している。透光部54aの幅WO1’は、位
相シフト部23aの幅WP2に等しい。つまり、WO1’=
WP2=0.2μmである。
R1’と第2パターン領域R2を除く領域は、残余遮光
部52cによって覆われている。
を持っており、位相シフト部53aと透光部54aの端
部において残余遮光部22cと接合されている。
50では、上述したように、透光性基板51の表面にお
いて、6本の遮光部52aを含む第1パターン領域R
1’と、その第1パターン領域R1’から離れて形成さ
れた、周期的に配置された6本の遮光部22bを含む第
2パターン領域R2とを有している。そして、第1パタ
ーン領域R1’の位相シフト部53aの幅WP1’は、第
2パターン領域R2の位相シフト部23bの幅WP2と等
しく設定されている(WP1’=WP2)。このため、第1
パターン領域R1’の透過光強度を第2パターン領域R
2の透過光強度とほぼ等しくできる。
1パターン領域R1’において0−π位相エッジの逆位
相干渉が抑制されることになり、「光近接効果」が効果
的に抑制される。これにより、位相シフトマスク50を
用いて形成可能な最小パターン要素寸法のバラツキを格
段に低減でき、したがって解像度を改善できる。これ
は、良品率の向上に大きく寄与する。
形成方法に使用するマスク60の構成を示す概略平面
図、図12はそのD−D線に沿った断面図である。この
マスク60は、通常のものであり、「レベンソン型」で
はない。
スク50の第1パターン領域R1’と重なる位置に6本
の直線状の遮光部62aを持ち、同マスク50の第2パ
ターン領域R2と重なる位置に矩形の遮光部32bを持
っている。マスク60の遮光部62aと32b以外の部
分は透光部64とされている。
に重ねたとすると、マスク60の直線状遮光部62aの
上端62aaは、位相シフトマスク50の第1パターン
領域R1’の直線状位相シフト部53aの上端53aa
および直線状透光部54aの上端54aaにほぼ一致す
る。直線状遮光部62aの下端62abは、位相シフト
マスク50の直線状位相シフト部53aの下端53ab
および直線状透光部54aの下端54abにほぼ一致す
る。
一方の側縁62acは、位相シフトマスク50の対応す
る直線状位相シフト部53aの側縁53acよりも内側
に位置する、つまり位相シフト部53aの中にある。マ
スク60の直線状遮光部62aの他方の側縁62ad
は、位相シフトマスク50のの対応する直線状透光部5
4aの側縁54acよりも内側に位置する、つまり透光
部54aの中にある。このようにするのは、マスク60
の遮光部62aがパターン要素43aに対して悪影響を
与えるのを避けるためである。
位相シフトマスク50と、上述した構成を持つ通常のマ
スク60を用いたパターン形成方法について説明する。
に、フォトレジスト膜70を所定厚さで形成する。
光光を、本発明の第2実施形態の位相シフトマスク50
(図8参照)を用いて、公知の方法により、フォトレジ
スト膜70に投影・照射する。すると、位相シフトマス
ク50の直線状透光部53aおよび直線状位相シフト部
54aに対応する箇所において、フォトレジスト膜70
が露光せしめられる。その結果、フォトレジスト膜70
の中に潜像が形成される。この潜像は、位相シフトマス
ク50の透光部53aと位相シフト部54aに対応して
それぞれ形成される直線状露光部を含む。これらの露光
部を除く部分は、未露光である。
る。次に、位相シフトマスク50を通常のマスク60に
代えて同様の露光処理を行う。これが2回目の露光ステ
ップである。
レジスト膜70に対して、マスク60を用いて露光光を
投影・照射する。マスク60の遮光部62aは、フォト
レジスト膜70の露光部の全体を覆っているので、これ
らの露光部はマスク60を用いる露光ステップの影響を
受けない。しかし、これら露光部以外の部分、すなわち
フォトレジスト膜70の未露光部は、露光光の照射を受
ける。その結果、フォトレジスト膜70の未露光部に新
たに露光部が形成される。
を経て、図10に示す所望の回路/素子パターン40と
実質的に同じ形を持つ潜像がフォトレジスト膜70の中
に形成される。
ォトレジスト膜70を現像すれば、潜像が顕在化する、
つまり、フォトレジスト膜70がパターン化される。そ
の結果、パターン形成対象12の上に図10に示す回路
/素子パターン40が形成される。
ると、その回路/素子パターン40をマスクとして、パ
ターン形成対象12(例えばポリシリコン膜)のエッチ
ングを行うと、回路/素子パターン40がパターン形成
対象12に転写される。
第1実施形態のパターン形成方法で述べたのと同じ理由
により、第2実施形態のパターン形成方法においても第
1実施形態と同じ効果が得られる。
す。
された遮光部52aと位相シフト部53aと透光部54
aを含む第1パターン領域R1’の光強度(実線のカー
ブ)は、遮光部52aの中心から離れるにつれて増加し
ているが、その増加の度合いは、周期的に配置された遮
光部22bと位相シフト部23bを含む第2パターン領
域R2の光強度(破線のカーブ)の増加度合いとほぼ同
じになっている。このため、フォトレジスト膜70に対
して形成可能な最小パターン要素寸法は、パターン要素
間の距離が0.5μmより大きくなっても(つまり、孤
立状態になっても)ほとんど変わらないことが分かる。
L字形のパターン要素と直線状のパターン要素について
説明しているが、本発明はこれらに限定されないことは
言うまでもない。他の任意の形状のパターン要素につい
ても、本発明は適用が可能である。
トマスクおよびそれを用いたパターン形成方法によれ
ば、形成可能な最小パターン要素寸法が「光近接効果」
に起因して増大するのを効果的に抑制できる。また、解
像度をいっそう改善できる。
成を示す概略平面図であり、本発明の第1実施形態のパ
ターン形成方法で使用される。
用される通常マスクの構成を示す概略平面図である。
り形成されるべき回路/素子パターンを示す概略平面図
である。
いて得た、透過光の光強度と位置との関係を示すグラフ
である。
形例を用いて得た、透過光の光強度と位置との関係を示
すグラフである。
成を示す概略平面図であり、本発明の第2実施形態のパ
ターン形成方法で使用される。
用される通常マスクの構成を示す概略平面図である。
より形成されるべき回路/素子パターンを示す概略平面
図である。
用いて得た、透過光の光強度と位置との関係を示すグラ
フである。
おいて、図1に示す第1実施形態の位相シフトマスクを
用いてフォトレジスト膜の中に形成された潜像を示す概
略平面図である。
おいて、図1に示す第1実施形態の位相シフトマスクと
図2に示す通常マスクを用いてフォトレジスト膜の中に
形成された潜像を示す概略平面図である。
概略平面図であり、従来のパターン形成方法で使用され
る。
スクの構成の一例を示す概略平面図である。
き回路/素子パターンを示す概略平面図である。
光の光強度と位置との関係を示すグラフである。
スト膜に対して形成可能な最小パターン要素寸法とパタ
ーン要素間距離との関係を示すグラフである。
Claims (9)
- 【請求項1】 少なくとも一つの第1パターン要素と、
周期的に配置された複数の第2パターン要素とを含むパ
ターンを形成するために使用するものであって、 透光性基板と、 前記透光性基板上に形成された、前記少なくとも一つの
第1パターン要素を形成するための第1遮光部を含む第
1パターン領域と、 前記透光性基板上に形成された、前記複数の第2パター
ン要素を形成するための複数の第2遮光部を含む第2パ
ターン領域とを備え、 前記第1パターン領域では、前記第1遮光部の片側に第
1位相シフト部が形成されると共に、前記第1遮光部の
前記第1位相シフト部とは反対側に第1透光部が形成さ
れており、 前記第2パターン領域では、前記複数の第2遮光部の各
々の片側に第2位相シフト部が形成されると共に、前記
第2遮光部の前記第2位相シフト部とは反対側に第2透
光部が形成されており、 前記第1パターン領域の前記第1位相シフト部の幅は、
前記第1パターン領域を透過した露光光の光強度が前記
第2パターン領域を透過した露光光の光強度とほぼ等し
くなるように、前記第2パターン領域の前記第2位相シ
フト部の幅と一定の関係を満たすように設定されてお
り、 前記第1パターン領域では、前記第1位相シフト部およ
び前記第1透光部を囲むように第3遮光部が前記透光性
基板上に形成され、前記第2パターン領域では、前記第
2位相シフト部および前記第2透光部を囲むように第4
遮光部が形成されている位相シフトマスク。 - 【請求項2】 前記少なくとも一つの第1パターン要素
が、孤立した一つのパターン要素である請求項1に記載
の位相シフトマスク。 - 【請求項3】 前記第1パターン領域の前記第1位相シ
フト部の幅が、前記第2パターン領域の前記第2位相シ
フト部の幅の0.9倍〜1.4倍の範囲に設定されてい
る請求項1または2に記載の位相シフトマスク。 - 【請求項4】 前記少なくとも一つの第1パターン要素
が、前記複数の第2パターン要素間のスペースよりも大
きいスペースで周期的に配置された複数のパターン要素
である請求項1に記載の位相シフトマスク。 - 【請求項5】 前記パターン要素間のスペースが、前記
複数の第2パターン要素間のスペースの約2倍以上であ
る請求項4に記載の位相シフトマスク。 - 【請求項6】 前記第1パターン領域の前記第1位相シ
フト部の幅が、前記第2パターン領域の前記第2位相シ
フト部の幅の0.9倍〜1.4倍の範囲に設定されてい
る請求項4または5に記載の位相シフトマスク。 - 【請求項7】 前記第1パターン領域に形成された前記
第3遮光部と、前記第2パターン領域に形成された前記
第4遮光部が、互いに接続されて一体化されている請求
項1〜6のいずれかに記載の位相シフトマスク。 - 【請求項8】 (a) 請求項1〜7のいずれに記載の
位相シフトマスクを第1マスクとして準備し、(b)
前記第1マスクの前記第1遮光部の全体を覆う第5遮光
部と、前記第1マスクの前記第2遮光部の全体を覆う第
6遮光部と、前記第1マスクの前記第3遮光部および第
4遮光部を露光するための第3透光部とを透光性基板上
に備えており、且つ位相シフトを利用しない第2マスク
を準備し、(c) パターン形成対象上に形成されたフ
ォトレジスト膜を前記第1マスクを用いて選択的に露光
し、(d) 前記(c)における露光の後に前記フォト
レジスト膜を前記第2マスクを用いて選択的に露光し、
(e) 前記(d)における露光の後に前記フォトレジ
スト膜を現像するパターン形成方法。 - 【請求項9】 前記第2マスクを前記第1マスクと重ね
た時に、前記第2マスクの前記第5遮光部の一方の縁
が、前記第1マスクの前記第1位相シフト部の内側に位
置すると共に、前記第2マスクの前記第5遮光部の他方
の縁が、前記第1マスクの前記第1透光部の内側に位置
し、また、前記第2マスクの前記第6遮光部の一方の縁
が、その縁の側にある前記第1マスクの前記第2位相シ
フト部または前記第2透光部の内側に位置すると共に、
前記第2マスクの第6遮光部の他方の縁が、その縁の側
にある前記第1マスクの前記第2位相シフト部または前
記第2透光部の内側に位置するように、前記第2マスク
の前記第5遮光部と前記第6遮光部が形成されている請
求項8に記載のパターン形成方法。
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