JP3339051B2 - 投影光学系の球面収差測定方法 - Google Patents
投影光学系の球面収差測定方法Info
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Description
露光装置において、異なる寸法のレベンソン型マスクパ
ターンを用いて、投影光学系の球面収差を精度よく測定
する方法に関する。
方法は、たとえば、特許公報第2712529号公報
(「投影露光装置及びそれを用いた露光方法」)に開示
されている。この公報には、投影光学系の縦の球面収差
を最適に補正する方法が開示されている。具体的には、
投影光学系の10割の開口に相当縦球面収差Δ10を
2.5×λ/NA2より小さくするとともに、7割の開
口に相当する球面収差をΔ70とする時にΔ10をマイ
ナス0.5×Δ70デルタより大きくし、1.5×Δ7
0より小さくしている。投影光学系によって形成される
光学像は感光体である厚みを持つレジスト内部での多重
反射の結果生ずるレジスト像として観察されるため、無
収差光学系による光学像が必ずしも最良のレジスト像を
形成するとは限らない。そこで、この発明は、投影光学
系の縦球面収差を所定の範囲に補正することによって、
解像度をさほど低下させることなしに実質的な焦点深度
を深くしている。
トーン位相シフトマスク及びハーフトーン位相シフトマ
スクを用いた収差測定方法」)には、ハーフトーン位相
シフトマスクによるパターンを縮小投影することによっ
て、投影光学系の光軸上での合焦点位置と光軸以外の点
での合焦点位置を、感光板平面に一致させる方法が開示
されている。具体的には、上記ハーフトーン位相シフト
マスクにおいては、透明部と半透明部を持ち、透明部の
厚さを光軸からの像高に応じて異ならせる。すなわち、
所定のシフト量を持つハーフトーン位相シフトマスクを
まず用意して、このマスクを用いて、感光板を露光現像
する。そして、現像結果から、像高と合焦点位置との関
係を測定して球面収差を決定し、合焦点位置を感光板平
面に一致させるような位相シフト量すなわち透明部の厚
さを見積もる。この発明では、球面収差をパラメータと
して、位相シフト量と合焦点位置をグラフ化して、最適
なハーフトーン位相シフトマスクを作成している。
ように、LSI等のマスクにおいては、一つのマスク内
にライン(L)幅やスペース(S)幅が異なるパター
ン、すなわち図4(a)の大寸法L&Sと、図4(b)
の小寸法L&S等が混在する。
ベストフォーカス位置を模式的に示したグラフである。
このようなベストフォーカス差は投影光学系の球面収差
によるものであり、ベストフォーカス差を指標に用いて
投影レンズの球面収差の追い込みを行う必要がある。
とする投影装置では、波長に近い寸法(たとえば〜0.
24μmL&S)とそれよりかなり太い寸法(たとえば
0.40μmL&S)とのベストフォーカス差をもとに
その差が小さくなるように調整している。
きい。すなわち、L&Sパターンのベストフォーカスを
知るためには分離・非分離、寸法の他にパターン膜減り
も考慮しなければならず、その判定が難しい。これに起
因するベストフォーカス位置の誤差は0.1μm近くに
達する。
カス差は十分大きいとはいえない。すなわち、調整途上
の露光装置において現実的に考えられる球面収差量は
0.1λ(λは波長)程度であり、これに対応するベス
トフォーカス差は、通常マスクを用いた場合には0.1
5μm程度である。
概念図である。元来、球面収差は、回折光の瞳面中心か
らの距離に依存して光路差が存在するために生じる。1
次回折光は瞳面中心からの距離が異なるため、1次回折
光により形成されるパターンの結像性能は球面収差に関
する情報を与える。しかし従来の方法では、両者に共通
する0次回折光、および大寸法L&Sでの2次以上の高
次回折光も存在し、それらの影響が1次回折光の情報を
打ち消してしまう。そのためベストフォーカス差の値が
小さくなると考えられる。
法L&Sのベストフォーカス位置の差を高精度で測定す
る投影光学系の球面収差測定方法を提供することを課題
としている。
めの本発明は、波長λの照明光でマスクパターンを縮小
投影させる投影光学系の球面収差測定方法であって、前
記λの周期を持つラインアンドスペースの第1マスクパ
ターン、及び前記λの半分の周期を持つラインアンドス
ペースの第2マスクパターンとを縮小投影する投影工程
と、感光板に、前記第1及び第2マスクパターンをそれ
ぞれ露光して現像する現像工程と、前記第1及び第2マ
スクパターンのそれぞれのライン幅を、最小値に結像さ
せる前記感光板の位置をそれぞれ第1及び第2ベストフ
ォーカス位置として求める測定工程とを含み、前記マス
クパターンは、前記照明光を透過させる部分及び遮蔽す
る部分とを持ち、前記ライン部を透過した後の照明光の
位相を、前記マスクパターンのスペース部を透過した後
の照明光の位相と180度異ならせ、前記第1及び第2
ベストフォーカス位置に基づいて球面収差を測定する。
施の形態について説明する。
ーンを考える。一方の寸法は露光波長程度、他方の寸法
は露光波長の1/2程度とする。また両者とも、光を遮
蔽する不透過部分10を有するとともに、光を透過させ
る透過部20、30の位相を交互に反転させたレベンソ
ン構造を持つとする。
類との関係の一例を示すグラフである。図2に示す例に
おいて、光源はKrFエキシマレーザーの248nmの
光であり、投影光学系のNAは0.6である。又、レベ
ンソンマスク型マスクのパターン寸法は0.20μm及
び0.12μm周期のL&Sである。又、透過部と不透
過部を持つ通常のマスクのパターン寸法は0.40μm
及び0.24μm周期のL&Sである。
差を求めるためには、ほぼ波長λの周期を持つラインア
ンドスペースの第1マスクパターンと、λのほぼ半分の
周期を持つラインアンドスペースの第2マスクパターン
とを縮小投影し、レジストを塗布した感光板を配置し、
マスクパターンを露光して現像する。そして、現像結果
から第1パターンと第2パターンのそれぞれのベストフ
ォーカス位置を求める。
ば、投影光学系の光軸上において、第1及び第2マスク
パターンのそれぞれをのライン幅を、最小に結像させる
感光板の位置として求めてもよい。
ターンのそれぞれのベストフォーカス位置の差であるベ
ストフォーカス差は、レベンソン型マスクによるものの
方が、通常のマスクによるものより、2倍乃至3倍大き
くなる。このベストフォーカス差は、球面収差によるも
のであり、ベストフォーカス差を、レジスト像から求め
ることによって、投影光学系の球面収差を測定する精度
が改善されている。
光40の概念図である。L&Sの寸法を従来法の1/2
にした場合、1次の回折光は、従来法での1次光と同じ
位置を通過する。また従来法で0次光及び2次以上の高
次光の位置には、本手法では回折光は通過しない。した
がって本手法では、2種類のパターンの回折の違いは瞳
面中心からの距離が異なるだけであり、球面収差の影響
がより大きく反映される。
ンのベストフォーカス差の測定についてについて説明し
たが、本発明はこれに限らず、3種類以上の異なる寸法
のL&Sパターンについても適用することができる。
ことにより、瞳面全面について球面収差を求めることが
できる。
&S及び小寸法L&Sのベストフォーカス位置の差を高
精度で測定で来るので、投影光学系の球面収差を正確に
測定することができる。
念図
差と球面収差との関係のグラフ
との関係を示すグラフ
との関係を示す概念図
Claims (1)
- 【請求項1】 波長λの照明光でマスクパターンを縮小
投影させる投影光学系の球面収差測定方法であって、 前記λの周期を持つラインアンドスペースの第1マスク
パターン、及び前記λの半分の周期を持つラインアンド
スペースの第2マスクパターンとをそれぞれ縮小投影す
る投影工程と、 感光板に、前記第1及び第2マスクパターンをそれぞれ
露光して現像する現像工程と、 前記第1及び第2マスクパターンのそれぞれのライン幅
を最小値に結像させる前記感光板の位置をそれぞれ第1
及び第2ベストフォーカス位置として求める測定工程と
を含み、 前記マスクパターンは、前記照明光を透過させる部分及
び遮蔽する部分とを持ち、 前記ライン部を透過した後の照明光の位相を、前記マス
クパターンのスペース部を透過した後の照明光の位相と
180度異ならせ、 前記第1及び第2ベストフォーカス位置に基づいて球面
収差を測定することを特徴とする投影光学系の球面収差
測定方法。
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