JP4182277B2 - マスク、有効光路の測定方法、及び露光装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高分解能の露光技術に関し、特に高分解能露光装置等の特性を測定するのに適したマスク、有効光路の測定方法及び測定結果に基づく調整機能を備えた露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路装置のホトリソグラフィ工程等において、縮小露光装置が用いられている。縮小露光装置は、マスク(レチクル)の上のパターンを縮小投影光学系で半導体基板上のホトレジスト膜に縮小して露光する。マスクを照明するために、照明光学系が用いられる。投影光学系には、瞳を画定するための開口絞りが設けられている。なお、瞳の存在する面を瞳面と呼ぶ。
【0003】
縮小露光装置の解像度は、開口数(NA)が大きいほど良くなる。開口数は、瞳の開口径に比例する。瞳の径が大きいほど、マスクの上のパターンから発生する回折光を広い範囲で取り入れ、ウエハ上に集光することが可能となる。但し、ウエハに入射する光の入射角が広がると、焦点深度は浅くなる。転写すべきパターンに応じて、最適の開口数(NA)は、変わり得る。
【0004】
マスク上のパターンが微細になると、1次回折光が広い範囲に広がり、瞳からはみ出る場合も生じる。直進する0次回折光の光量と比較し、1次回折光の光量が減少しすぎると、得られる像の質が低下する。このように、縮小露光装置の瞳の径は、転写パターンの像性能を決める重要な要素である。しかしながら、実際の瞳は投影光学系の中に封じられた状態で設けられており、直接測定することは困難である。
【0005】
ピンホールから発生した回折光を利用して瞳の形状を測定する方法が提案されている(SPIE Vol3051、pp660〜671)。ピンホールを有するパターンと、相補的なパターンとを準備し、ピンホールを通って回折した光と、同一位置に置かれた相補的なパターンを通った光とを同一レジスト膜上にデフォーカスの状態で露光することにより、瞳の形状と照明系、投影系の光軸のずれを検出することができる。
【0006】
回折格子を用いて回折光の光量を増加させる方法が提案されている(特開2000−21732)。例えば、y軸方向に長い格子をx軸方向に周期的に並べると、1次回折光はz軸とx軸を含む面内に進行し、0次回折光のデフォーカスの像に対し、+x軸方向、−x軸方向にずれた位置に1次回折光のデフォーカスの像を形成する。
【0007】
回折格子の方向を変化させれば、1次回折光を種々の方向に進行させることができ、瞳の外周を測定することが可能となる。又、x軸方向とy軸方向とに周期的に並んだパターンを形成することにより、同時にx軸方向とy軸方向の2方向(符号を入れると4方向)の1次回折光を発生させることができる。
【0008】
図4は、この従来技術による縮小露光装置の瞳形状の測定方法を示す概略断面図である。照明光学系51は、光源から射出される光をレチクル52上に導く。レチクル52の下面には、クロム膜でパターン(回折格子)が形成されている。投影光学系53は、レチクル52上のパターンをウエハ55上に転写する機能を有する。
【0009】
測定時においてはレチクル52とウエハ55とはデフォーカスの関係に置かれる。すなわち、ウエハ55上では0次回折光57と1次回折光58とが分離した状態となっている。投影光学系53内には瞳54を画定する開口絞り56が設けられている。
【0010】
図示の状態においては、レチクル52から発生した1次回折光58は、瞳54内に収まらず、開口絞り56上に広がりその一部が蹴られた状態で瞳を通過し、1次回折孔59となって、ウエハ55上を照射する。すなわち、ウエハ55上に形成される1次回折光59の形状は、瞳54の形状を転写したものとなる。
【0011】
0次回折光57は光源からレチクルを直進して進む光である。投影レンズの光軸上を進行すれば、投影レンズも直進する。光軸からずれれば、投影レンズの屈折作用を受ける。1次回折光59は投影レンズの収束作用を受けてウエハ上に向う。0次回折光の像と1次回折光の像との関係から、照明系と投影系との光軸のズレを測定することもできる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
投影光学系の瞳形状等有効光路を測定する方法が提案されているが、有効光路の測定は複雑な工程を必要とし、実行するのが容易ではない。
【0013】
本発明の目的は、簡便に有効光路の測定をすることのできる有効光路の測定方法を提供することである。
本発明の他の目的は、簡便に有効光路の測定を行うことを可能とするマスクを提供することである。
【0014】
本発明のさらに他の目的は、有効光路の測定を行い、その結果を用いて光学系の調整をすることのできる露光装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の1つの観点によれば、
(a)露光装置において、
基板と、前記基板上に等ピッチで同心円状に形成されたリング状パターンと、を有し、所定波長を有し、基板に対して垂直に入射する光に対して、基板の法線方向に対して所定角度方向に、全方位角方向に、1次回折光を発生するように前記パターンが選択されているマスクを用い、投影レンズを通った後の光をデフォーカスの状態で感光素子上に投影する工程と、
(b)前記感光素子上に投影された回折光の像から露光装置の瞳形状、瞳面上の回折光分布の少なくとも一方を検出する工程と、
(c)前記検出結果に基づき、前記露光装置の調整を行なう工程と、
を含む有効光路の測定方法
が提供される。
【0017】
本発明の他の観点によれば、
マスク上のパターンを感光体上に転写する露光装置であって、
照明用レンズを含み、マスクを照明するための照明光学系と、
投影レンズと瞳とを含み、マスク上のパターンを感光体上に転写するための投影光学系と、
等ピッチで同心円状に形成されたリング状パターンをマスクとし、感光体の代りに光電変換装置を用い、マスクの回折光像をデフォーカスの状態で光電変換装置上に投影した時、光電変換装置からの信号に基づき、前記照明用レンズ、前記投影レンズの内の少なくとも1つのレンズの位置を調整する調整機構と、
を有する露光装置
が提供される。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1(A)、(B)、(C)は、本発明の実施例による露光装置の測定状態を示す概略斜視図、この測定に用いるマスクの平面図、このマスクを用いて得られた回折像の形状を示す平面図である。
【0019】
図1(A)に示すように、光源1からの光は照明光学系ILを介してマスク10上に導かれる。照明光学系ILは、フライアイレンズを含み、マスク10の各点上に垂直に照明光を入射させる。マスク10は、例えば厚さ数mmの石英ガラスのブランク上に、同心円状のクロムパターンを形成したものである。同心円状のパターンは、等しいピッチで形成した複数の透光部を有する。
【0020】
通常のマスクは図4に示すようにマスク面を下にして配置されるが、図1(A)のマスクは、マスク面を上にして配置される。すなわち、積極的にフォーカスの条件を崩し、デフォーカスの条件を設定している。
【0021】
等ピッチの透光部は、回折格子の機能を有し、直進する0次回折光と、透光部と直交する面内方向に1次回折光を発生させる。同心円状の透光部から、発生する1次回折光は円錐面状となる。すなわち、回折光は360度の全方位角方向に発生する。ブランクと平行な面で回折光を受けるとリング状の像が形成される。なお、1次回折光と共に、2次回折光以上の高次回折光も発生するが、ここでは0次回折光と1次回折光のみを対象として説明する。
【0022】
図1(A)に示すように、1次回折光D1が開口絞り(ダイアフラム)20が画定する瞳21の縁を越えると、1次回折光D1の一部は開口絞り20により遮られてしまう。瞳21を透過した光は、開口絞り20の内縁の形状を反映した形状となる。なお、本来の開口絞り以外の部材が光路を遮る場合、有効な瞳はこれらを合わせたもので画定される。
【0023】
感光素子13はマスク10に対して共役な位置から外された(デフォーカスの)位置に配置されている。例えば、マスク10が上述のように配置され、感光素子13は通常のウエハ上のホトレジスト膜の位置に配置される。この場合、0次回折光D0と1次回折光D1とが一旦集光し、再び分離した位置に感光素子13は配置されている。
【0024】
感光素子13の表面上には、分離して0次回折光と1次回折光の像14が形成される。感光素子は、例えば半導体基板上に塗布したレジスト膜、多数の光電変換素子をマトリクス上に分布させた半導体撮像装置(光電変換装置)で#構成できる。
【0025】
図1(B)は、作成したクロムマスクの1例を示す。回折光を発生させるためのマスクとして、クロム膜に20本の透光リングを形成した透光部と遮光部とを有する金属マスクを作成した。リング間のピッチは、1次回折光が瞳の外周上に分布するように以下の式を用いて定めた。
【0026】
ピッチ=(λ/NA)*M
ここでλ:露光波長(248nm)、NA:露光時に使用する露光器の開口数(0.63)、M:縮小投影倍率(=5)、すなわち
ピッチ=(0.248/0.63)*5≒2000nm=2μmである。
【0027】
なお、上記の条件は1次回折光が瞳の縁に転写される条件であり、1次回折光が瞳の縁に掛かる条件としては以下の範囲内であれば良い。
(λ/(NA+σ))*M<ピッチ<(λ/(NA−σ))*M
σ:投影レンズのNAに対して照明系のNAの程度を示す係数(照明光学系のコヒーレンスファクタ)である。
【0028】
図1(C)は、このマスクを用い、感光素子上に形成された回折光の像14の形状を示す。0次回折光D0は、直進した光成分であり、有効光源に対応した形状を有する。1次回折光D1は、瞳を越えた部分が蹴られた光の像であり、その外周が瞳の形状を示している。この結果の形状が検出された。像の光量分布から回折光の光量分布を知ることもできる。これらの結果を用い、露光装置の瞳形状を調整することが可能となる。
【0029】
又、図1(C)の像14においては、0次回折光D0と1次回折光D1とが同心の関係にあり、照明光学系と投影光学系との光軸が一致していることを示している。この関係がずれている場合には、光軸を調整することもできる。
【0030】
なお、マスクを本来の位置に配置し、感光素子を本来の位置からずらしてもよい。マスクと感光素子との関係が共役の関係から外れ、デフォーカスの関係となり、0次回折光と1次回折光とを分離して観察できる状態であればよい。
【0031】
マスク10上のパターン11は、回折光が360度の全方位方向に進行するパターンであれば良く、真円である必要はない。例えば、楕円や長円形(ベーストラック状等)としても良い。これらの形状も含め、同心円状のリング状パターンと呼ぶ。
【0032】
マスクの透光リング数は20本に制限されない。透光リング数は最低2本必要であるが、20本より少なくても多くても構わない。回折光を効率的に発生させるためには、パターンのピッチは、少なくとも同一方位角方向において、同一とすることが好ましい。
【0033】
リング状のマスクパターンは、ハーフトーン型の位相シフトマスクで作成することも出来る。位相シフトマスクは、遮光部の代りに透過率と位相を制御するシフターに置き換えたマスクである。ハーフトーン型位相シフトマスクでは、0次光、1次回折光の発生する方向は通常のクロムマスクと同じである。クロムマスクの場合、0次光に対する1次回折光の強度が小さく、1次回折光を感光素子上で観察するには高い露光エネルギーが必要である。ハーフトーン型位相シフトマスクでは、クロムマスクに比べて、〇次光に対する1次回折光の強度が大きくなり、少ない露光エネルギーで転写が可能となる。
【0034】
図2(A)、(B)、(C)は、マスクパターンをレベンソン型位相シフトマスクで作成した実施例を示す。用いる光学系は図1(A)と同様である。図2(A)には、主に回折光の振舞いを示す。
【0035】
図2(B)は、マスク10の上に形成するパターン11の形状を概略的に示す。パターン11は、半波長ずれた光が交互に発生するように透光リング部が位相0度のリングと位相180度のリングとで同心円状に交互に配設されたパターンである。位相0度の領域は例えば石英基板が露出している領域で形成する。位相180度の領域は、例えば石英基板上に対象とする光の波長の半分の光路差を形成する厚さの透明体膜のパターンを形成することにより作成できる。
【0036】
リングは交互に所定数、例えば20個形成する。1つの0度の透光リング部と隣接する1つの透光リング部との対が、図1(A)の透光リング1本に対応し、ピッチを定める。ピッチは全リングで同一である。
【0037】
この場合、隣接する位相領域から発生する光は位相が反転しており、0次光は干渉により低減、または消滅する。図2(A)は、0次回折光が消滅した状態を示す。なお、位相反転した光の強度が異なる場合、若干の0次光が発生するが、クロムマスクの場合と較べ0次光の強度は低下する。
【0038】
1次回折光の発生する方向は、1つおきの同位相のリングからの光線間に1波長の光路差が生じる(隣接する逆位相の領域からの光線間に半波長の光路差が生じる)方向である。
【0039】
周期的に配置したリング状のパターンから発生する回折光の回折角がクロムマスクに比べて、半分になるため、リング間のピッチを半分に設定する。
図2(C)は、レベンソン型位相シフトマスクを用いて1次回折光を形成した形状を示す。感光素子上の像14は、1次回折光D1のパターンのみを有している。上述の実施例同様、1次回折光の外縁を瞳より外側に延在させることにより、1次回折光の像の外周形状から瞳の形状を検出することができる。また、1次回折光の像の内周を用い、光軸のずれを検出することもできる。これは、クロムマスクを用いた場合も同様である。
【0040】
感光素子がレジスト膜の場合は、露光後現像をして初めてその結果が判る。CCD撮像装置等の光電変換装置(撮像装置)を用いれば、像を形成すると同時に出力信号を得ることができ、その場で簡便に有効光路の測定を行うことができる。さらに、測定結果を用いて光路の修正を行うことも容易になる。
【0041】
図3(A)〜(F)は、調整機能を備えた露光装置の構成を示す概略断面図、回折光の像のパターンを示す平面図、及びマスク上の複数の位置で露光光学系の特性を測定できるマスクの形状を示す斜視図である。
【0042】
図3(A)に示すように、エキシマレーザ光源1から発したエキシマレーザ光は、整形光学系2でその断面形状等を整形され、リレー光学系3を介してフライアイレンズ4に入射する。フライアイレンズは出射側が2次光源となり、マスクをケーラ照明する。フライアイレンズ4の後ろ側には、2次光源の有効範囲を決めるダイアフラム5が設けられている。フライアイレンズ4から発した光は、レンズ6、8、ダイアフラム等の露光範囲を決定する機器7、リレー光学系9等を含むレチクル照明光学系を介してマスク10上に導かれる。
【0043】
マスク10の上には上述のような同心リング状パターンが形成されている。マスク10上のパターンは瞳を含む投影光学系12を介してCCD等の撮像装置13上に導かれる。なお、上述のようにマスク10と撮像装置13との関係は共役の関係ではなく、デフォーカスの関係に選択されている。従って、マスク10の上のパターンに応じた干渉光の像が撮像装置13上に形成される。
【0044】
撮像装置13からの画像信号は、制御装置20に供給される。制御装置20は、供給された画像信号を信号処理し、回折光画像の特徴を抽出し、光学系を調整する出力信号を発生する。たとえば、整形光学系2、リレー光学系3、レンズ6,8、リレー光学系9の少なくとも1つの位置を制御する調整機能を有する。
【0045】
図3(B)は、光学系が完全ではない場合の回折光の像の例を示す。0次回折光D0と1次回折光D1とはその中心がずれている。すなわち、照明光学系と投影光学系との光軸がずれている。このズレを調整するために、例えばリレーレンズ9を光軸と直交する方向に調整する。
【0046】
図3(C)は、このようにして光軸を調整された後の0次回折光D0と1次回折光D1との関係を示す。両回折光はその中心が一致し、照明光学系と露光光学系とが光軸を一致させたことが判る。撮像装置13からの画像信号を信号処理することにより、制御装置は必要な調整を行い、さらに調整の結果を知ることができる。
【0047】
なお、マスク10上の露光領域は所定の面積を有する。面積内のどの点においても、光学系の特性が同一であるとは限らない。露光領域の中央では瞳による蹴られもなく、光軸も適正であっても、露光領域の端部でもそれが保証される根拠はない。従って、マスク上の異なる位置において実効的光学系がどのようになるかを調べることは有効である。
【0048】
図3(D)は、複数点において同時に光学系の特性を調べるためのマスク形状を示す。マスク9の上には、複数の同心円状パターン11が複数行、複数列のマトリクス状に形成されている。各同心円状パターン11が、それぞれその位置に対応した光学系の特性を測定可能にする。図では、同心円状パターンが3x3のマトリクス状に配置された状態を示したが、同心円状パターンの配置、数は任意に選択できる。たとえば、5x5,7x7などの配置としてもよい。
【0049】
図3(E)は、撮像装置13上に形成された1列の回折像を示す。中央の回折像においては0次回折光D0と1次回折光D1とがその中心を合わせて形成されている。しかしながら、左右両側に進むにつれ、0次回折光D0と1次回折光D1との中心がずれてくることが分かる。すなわち、マスク上に入射する光が実質的に平行光線ではなく、収束または発散する形状となっていることを示す。
【0050】
このような測定結果に基づき、制御装置20は例えばリレー光学系9を光軸方向に移動させ、マスクに投射する光を調整する。
図3(F)は、光学系を調整した後の回折像のパターンを示す。中央の回折像のみならず、左右両側の回折像においても0次回折光D0と1次回折光D1との中心が一致し、光学系が良好に調整されたことを示している。
【0051】
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらの制限されるものではない。例えば種々の変更、改良、組み合わせが可能なことは当業者に自明であろう。以下、本発明の特徴を付記する。
【0052】
(付記1) 基板と、
前記基板上に等ピッチで同心円状に形成されたリング状パターンと、
を有し、所定波長を有し、基板に対して垂直に入射する光に対して、基板の法線方向に対して所定角度方向に、全方位角方向に、1次回折光を発生するように前記パターンが選択されているマスク。
【0053】
(付記2) 前記リング状パターンが前記透明基板上に複数個配置されている付記1記載のマスク。
(付記3) (a)露光装置において、付記1または2記載のマスクを用い、投影レンズを通った後の光をデフォーカスの状態で感光素子上に投影する工程と、
(b)前記感光素子上に投影された像から露光装置の瞳形状、瞳面上の回折光分布の少なくとも一方を検出する工程と、
を含む有効光路の測定方法。
【0054】
(付記4) 前記工程(a)が、前記マスクをマスク面を上にして配置することを含む付記3記載の有効光路の測定方法。
(付記5) 前記マスクを位相シフトマスクとし、前記工程(b)が1次回折光の像の形状を用いて行なわれる付記3または4記載の有効光路の測定方法。
【0055】
(付記6) 前記マスク上に前記リング状パターンが複数個分布して配置され、
前記工程(b)がマスク上の複数の位置に対してそれぞれ瞳形状、瞳面上の回折光分布の少なくとも一方を検出する、
付記3〜5のいずれか1項記載の有効光路の測定方法。
【0056】
(付記7) さらに、
(c)前記工程(b)の結果に基づき前記露光装置の調整を行なう工程
を含む付記3〜6のいずれか1項記載の有効光路の測定方法。
【0057】
(付記8) 前記感光素子が光電変換装置であり、前記工程(c)が光電変換装置からの出力信号に基づいて行われる付記7記載の有効光路の測定方法。
(付記9) マスク上のパターンを感光体上に転写する露光装置であって、
照明用レンズを含み、マスクを照明するための照明光学系と、
投影レンズと瞳とを含み、マスク上のパターンを感光体上に転写するための投影光学系と、
等ピッチで同心円状に形成されたリング状パターンをマスクとし、感光体の代りに光電変換装置を用い、マスクの回折光像をデフォーカスの状態で光電変換装置上に投影した時、光電変換装置からの信号に基づき、前記照明用レンズ、前記投影レンズの内の少なくとも1つのレンズの位置を調整する調整機構と、
を有する露光装置。
【0058】
(付記10) 前記マスクが前記リング状パターンを複数個配置したものであり、前記調整機構が複数の回折光の像に基づいて調整を行う付記9記載の露光装置。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、光学系の有効光路を簡便に測定することが可能となる。
【0060】
露光領域内の複数の点における光学的特性を同時に測定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例による測定系及び測定結果を示す斜視図及び平面図である。
【図2】 レベンソン型マスクを用いた場合を示す斜視図及び平面図である。
【図3】 本発明の他の実施例による縮小露光装置の構成を示す概略断面図、回折像の形状を示す平面図、及びマスクの形状を示す斜視図である。
【図4】 従来技術による光学系の測定方法を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 光源
2 整形光学系
3 リレー光学系
4 フライアイレンズ
5 絞り
6、8 レンズ
7 ダイアフラム
9 リレー光学系
10 マスク
11 マスク上のパターン
12 投影光学系(レンズ+瞳)
13 撮像装置
Claims (4)
- (a)露光装置において、
基板と、前記基板上に等ピッチで同心円状に形成されたリング状パターンと、を有し、所定波長を有し、基板に対して垂直に入射する光に対して、基板の法線方向に対して所定角度方向に、全方位角方向に、1次回折光を発生するように前記パターンが選択されているマスクを用い、投影レンズを通った後の光をデフォーカスの状態で感光素子上に投影する工程と、
(b)前記感光素子上に投影された回折光の像から露光装置の瞳形状、瞳面上の回折光分布の少なくとも一方を検出する工程と、
(c)前記検出結果に基づき、前記露光装置の調整を行なう工程と、
を含む有効光路の測定方法。 - 前記マスクを位相シフトマスクとし、前記工程(b)が1次回折光の像の形状を用いて行なわれる請求項1記載の有効光路の測定方法。
- 前記マスク上に前記リング状パターンが複数個分布して配置され、
前記工程(b)がマスク上の複数の位置に対してそれぞれ瞳形状、瞳面上の回折光分布の少なくとも一方を検出する、
請求項1または2記載の有効光路の測定方法。 - マスク上のパターンを感光体上に転写する露光装置であって、
照明用レンズを含み、マスクを照明するための照明光学系と、
投影レンズと瞳とを含み、マスク上のパターンを感光体上に転写するための投影光学系と、
等ピッチで同心円状に形成されたリング状パターンをマスクとし、感光体の代りに光電変換装置を用い、マスクの回折光像をデフォーカスの状態で光電変換装置上に投影した時、光電変換装置からの信号に基づき、前記照明用レンズ、前記投影レンズの内の少なくとも1つのレンズの位置を調整する調整機構と、
を有する露光装置。
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