JP3259347B2 - 投影露光方法及び装置、並びに半導体素子の製造方法 - Google Patents

投影露光方法及び装置、並びに半導体素子の製造方法

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JP3259347B2
JP3259347B2 JP24366492A JP24366492A JP3259347B2 JP 3259347 B2 JP3259347 B2 JP 3259347B2 JP 24366492 A JP24366492 A JP 24366492A JP 24366492 A JP24366492 A JP 24366492A JP 3259347 B2 JP3259347 B2 JP 3259347B2
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projection
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体素子又は
液晶表示素子等をフォトリソグラフィ工程で製造する際
に使用され、マスタパターンを投影光学系を介して感光
材が塗布された基板上に投影露光する投影露光方法及び
投影露光装置、並びに半導体素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、LSI等の半導体素子又は液
晶表示素子等をフォトリソグラフィー工程で製造する際
に、フォトマスク又はレチクル(以下、「レチクル」と
総称する)のパターンを投影光学系を介して感光材が塗
布された基板上に投影露光する投影型露光装置が使用さ
れている。斯かる投影露光装置では、一層微細化するパ
ターンを高い解像度で且つ安定に転写する為に、様々な
努力がなされている。
【0003】一層微細化するパターンに対応する手法の
一つは、露光光の短波長化であるが、短波長化するため
の光源及びそのような波長で使用できる投影光学系の硝
材等の種々の問題がある。また、他の手法として、投影
光学系の開口数NAを大きくする大NA化がある。この
場合、大NA化に伴う、投影光学系の設計及び製造上の
困難もさることながら、大NA化が焦点深度の減少を引
き起こすことが投影露光装置の光学系としてはより大き
な問題である。その他にも、光源形状を工夫した手法、
輪帯照明法、所謂変形光源法又はレチクル面のパターン
構成を工夫した手法(例えば位相シフト法など)が提案
されている。
【0004】これに関して、一層微細化するパターンに
対する投影光学系の結像特性の面からのアプローチとし
て、最近特開平2−166719号公報において、投影
光学系の球面収差量をパラメータとして捉えて結像性能
を向上させる手法についての提案が本出願人によりなさ
れた。その特開平2−166719号公報では、主に低
次の球面収差を最適化するという観点から、「焦点深度
を深くするために投影光学系の球面収差を補正過剰
(正)傾向にする」という技術が開示されているが、球
面収差の形状についての明確な言及はなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際の
レンズ設計実務においては、低次領域での球面収差のみ
ならず高次領域での球面収差も含めて制御しなければな
らない。この様な状況に鑑み、本発明者による継続的研
究の結果、3次の球面収差だけを最適化するよりも、3
次の球面収差と5次の球面収差とのコンビネーションに
よってより望ましい光学結像性能を実現できることが見
出された。
【0006】更に、感光材にはポジタイプ(例えばポジ
レジスト)とネガタイプ(例えばネガレジスト)とがあ
り、このような感光材の種類により最適な球面収差の形
状が異なることが考えられる。ここで、ポジタイプとネ
ガタイプとの相違につき確認しておくと、ポジタイプの
感光材とは露光時の明部が現像時に溶解するもの、ネガ
タイプの感光材とは露光時の暗部が現像時に溶解するも
のである。しかしながら、従来例では感光材の種類に応
じて投影光学系の球面収差の状態を最適化することに関
しても明確な言及が無かった。
【0007】本発明は斯かる点に鑑み、マスクパターン
を投影光学系を介して感光材が塗布された基板上に投影
露光する投影露光方法において、感光材がポジタイプか
ネガタイプかに応じて、3次を超える高次の球面収差を
考慮して投影光学系の球面収差の形状を最適化すること
を目的とする。また本発明は、そのような投影露光方法
を実施できる投影露光装置、及びそのような投影露光方
法を用いた半導体素子の製造方法を提供することをも目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、その基板に
塗布された感光材のタイプに応じて、そのパターンをそ
の基板上へ投影する際のその投影光学系の縦の球面収差
量に関して、10割の開口に相当する球面収差量の符号
及び7割の開口に相当する球面収差量の符号をそれぞれ
反転させた。例えば、図1に示すように、その露光光の
波長をλ、その投影光学系の開口数をNAとして、その
感光材がポジタイプであるとき、マスタパターン(3
a)を基板(6)上へ投影する際の投影光学系(4)の
縦の球面収差に関して、10割の開口に相当する球面収
差量をΔS10として、7割の開口に相当する球面収差量
をΔS7 とするとき、次の条件を満足するようにしたも
のである。 0<ΔS10<+5λ/NA2 (1) −2.5λ/NA2 <ΔS7 <0 (2)
【0009】この場合、投影光学系(4)のマスタパタ
ーン(3a)側の開口半角をθRとすると、10割の開
口に相当する球面収差量とは、投影光学系(4)の光軸
と成す角がθRの露光光の球面収差量であり、7割の開
口に相当する球面収差量とは、投影光学系(4)の光軸
と成す角θが、(sinθ=0.7・sinθR)を満
たす露光光の球面収差量である。また、それら条件
(1)及び(2)を満足する範囲で投影光学系(4)の
縦の球面収差を可変可能とするものである。
【0010】また、露光光の波長をλ、その投影光学系
の開口数をNAとして、その感光材がネガタイプである
とき、マスタパターン(3a)を基板(6)上へ投影す
る際の投影光学系(4)の縦の球面収差に関して、10
割の開口に相当する球面収差量をΔS10として、7割の
開口に相当する球面収差量をΔS7 とするとき、次の条
件を満足するようにしたものである。 −5λ/NA2 <ΔS10<0 (3) 0<ΔS7 <+2.5λ/NA2 (4)
【0011】さらに、それら条件(3)及び(4)を満
足する範囲で投影光学系(4)の縦の球面収差を可変
とするものである。
【0012】
【作用】斯かる本発明における原理を説明する。先ず感
光材としてポジレジストを想定する。従来から、光学像
の性能を評価する指標として種々のものがあるが、それ
らは或る特定のフォーカス面での評価になっていて、レ
ジストに厚みが有ることを考えると必ずしも適切な評価
指標とは言えなかった。例えは、具体例として次式で表
されるコントラストを考える。 コントラスト=(Imax−Imin)/(Imax+Imin)
【0013】この式において、Imaxは明部の光強
度、Iminは暗部の光強度を示す。この場合、光強度
分布の明部では、現像時にボトムまで、即ち基板との境
界面まで抜けることが求められているので、レジスト表
面からレジスト底面まで充分に明るいことが求められて
いる。レジスト表面からレジスト底面までを平均して、
明部の光強度Imaxをレジストとの対応で考えると、
それを評価すべき位置はレジストの厚さ中心又はそれよ
りやや底面側ということになる。やや底面側に寄る理由
は、レジスト自体に吸収があること及び現像時に抜き部
分の深い所では、現像液が疲労してくることによる。
【0014】さて次に光強度分布の暗部について考え
る。暗部はレジストが膜減りなく残ることが求められる
ので、レジスト表面にて光強度分布が充分に暗いことが
必要である。つまり、暗部の光強度Iminを評価すべ
き位置としては、レジスト表面部が望ましいことにな
る。以上の如く考えると、光強度分布の明部と暗部とで
は、レジストの厚さに起因して、各々を評価すべきフォ
ーカス位置が異なるということが理解される。
【0015】仮に、光学系が無収差であったとすると、
明部のピーク(デフォーカス方向に走査したときの明部
のピーク)と暗部のピーク(同様)とは、同じフォーカ
ス面、即ちデフォーカス量が零の位置になる。ところ
が、投影光学系に球面収差を付加すると、明部のピーク
になる位置と暗部のピークになる位置との間に相対的な
差が発生する。この事実は、必ずしも一般に知られてい
る事実ではなく、本発明者による鋭意研究の成果であ
る。
【0016】また、3次の球面収差だけで議論をする
と、投影光学系に正の球面収差が有ると、明部のピーク
位置が暗部のピーク位置に対して正のデフォーカス側、
即ち投影光学系のバックフォーカスが長くなる側に移
る。これは、明部が投影光学系に対して凹部になるポジ
レジストを想定すると望ましい方向であり、従来技術の
別の観点からの説明でもある。
【0017】以上の光強度分布の振る舞いを実際の計算
例で示す。図3は、投影光学系(4)の開口数NAが
0.5、露光光の波長λが0.365μm、照明光学系
のコヒーレンスファクターであるσ値が0.6、基板
(6)上でのパターンがピッチが0.5μmのライン・
アンド・スペースパターンであるときの光強度分布を示
す。また、図3(a)は球面収差が零の場合の分布、図
3(b)は3次の球面収差でSA=+3μmの場合の分
布を示し、図3(a)及び(b)において、横軸のxが
ライン・アンド・スペースパターンのピッチ方向(空間
周波数方向)の位置、縦軸のzがデフォーカス方向の位
置であり、光強度分布はx及びzの関数としてI(x,
z)で表される。
【0018】また、図3では、デフォーカス位置zは装
置符号を用いており、投影光学系(4)に近づく方向、
即ちバックフォーカスの短くなる方向を正にとってあ
る。そして、x=0にライン・アンド・スペースパター
ンの暗部がくる様にパターンを配して、(x,z)空間
内で光強度分布I(x,z)がどの様に分布しているか
を等強度線で示してある。
【0019】図3(a)は無収差の場合であるので、当
然ながらz=0に対して対称であるが、図3(b)で
は、球面収差の為に上下の対称性が無くなってきてい
て、しかも、暗部のピーク位置z1が明部のピーク位置
z2よりも相対的に上方にあることが分かる。この事実
がポジレジストを用いる系では好都合であるのは前述し
たとおりである。
【0020】図4は、球面収差の更に別の効果を示すた
めの計算例であり、光学諸定数は全て図3の場合と同じ
である。また、図4(a)は球面収差が零の場合の分
布、図4(b)は3次の球面収差でSA=+3μmの場
合の分布を示すが、更に図4(a)及び(b)共にコマ
収差がΔy=0.5μmだけ付加されている場合の分布
を示す。コマ収差があると周知の様に左右の対称性が崩
れる。ここで、ポジレジストでの残し部分に対応する暗
部に注目して、図4(a)と図4(b)とを比較してみ
る。
【0021】それにより、図4(a)の球面収差が零の
例では、デフォーカス位置zの下方向でも上方向でも暗
部の分布形状は同じ様に左右非対称であるが、図4
(b)の球面収差がSA=+3μmの例では、デフォー
カス位置zの下方向では左右非対称性は顕著であるの
に、上方向では左右対称に近い分布形状をしている。別
の言い方をすると、球面収差はコマ収差の有している非
対称性をその球面収差の方向へ押し流す作用をしている
と言える。このことは、球面収差を正にすると、コマ収
差等による非対称性がレジストプロファイルに現れ難く
なることを意味しており、これが球面収差の有している
別の効果である。
【0022】勿論、投影露光装置における投影光学系は
設計段階で充分に収差補正されるものではあるが、完壁
な補正はあり得ず、若干のコマ収差等の非対称収差が残
留しているものである。また、製造誤差が零ということ
もあり得ず、偏心に起因するコマ収差も若干はある。こ
の様な実状を考えると、球面収差が正というのは、非対
称収差がレジストプロファイルに現れにくくなるという
点で、その意味する所は大きいと考えられる。
【0023】次に、球面収差の形状、即ち3次と5次と
の球面収差のバランスについて説明する。シミュレーシ
ョンを行って論ずる為に、レジストプロファイルが良好
である、即ち膜減りなく底まできれいに抜ける為の条件
として以下の3個の条件が必要であると仮定する。 膜減りがない為に暗部の光強度の評価値が0.2以下
であること。但し、充分広い明領域での光強度を1に正
規化している。尚、この0.2という数値は、現時点で
のi線用の高解像度レジストと概ね符号している。
【0024】レジストが底まできれいに抜ける為に、
明部の光強度分布の評価値が位置xがエッジ位置でのロ
グ・スロープでAμm-1以上であること。但し、光強度
分布をI(x,z)とすると、ログ・スロープとは∂l
nI(x,z)/∂xであり、位置xがエッジ位置とは
幾何光学的に明暗の入替わる所を意味する。また、Aの
値は、対象線幅により変わってくる。後述の0.45μ
mピッチのライン・アンド・スペースパターンのときに
は、A=5.56として、0.40μmピッチのライン
・アンド・スペースパターンのときには、A=6.25
とした。なお、この定数は、現時点でのi線用の高解像
度レジストと概ね符号している。
【0025】上記の暗部の評価値と明部の評価値とで
は相対的フォーカス差がある。そこで、暗部をデフォー
カス位置zにて評価するときは、明部をデフォーカス位
置(z+Δ)で評価する。ここに、tをレジスト厚、n
をレジスト屈折率として、Δ=t/(2n)〜t/nで
ある。そこで、中間値をとって、Δ=3t/(4n)と
して、更にt=1.2μm及びn=1.73として、Δ
=0.5μmとした。
【0026】上述のの条件で、デフォーカス位置zを
走査して、上記及びの条件を満たすときの位置zの
範囲を焦点深度として考える。この焦点深度を球面収差
形状の関数として捉えて計算したのが、図5及び図6で
ある。光学諸定数は、投影光学系(4)の開口数NAが
0.5、露光光の波長λが0.365μm、照明光学系
のコヒーレンスファクターであるσ値が0.6と、図2
及び図3の場合と同様である。先ず図5は露光対象が
0.45μmピッチのライン・アンド・スペースパター
ンの場合の計算結果であり、図5(a)は横軸に投影光
学系の7割の開口での球面収差量SA7 、縦軸に10割
の開口での球面収差量SA10をとって、上述の焦点深度
(DOF)がどの様に分布しているかを等高線にて表示
したものである。最大焦点深度を与えるのが、SA7
−1.7μm 且つSA10≒3.9μmの場合であり、
そのときの球面収差を図5(b)に示してある。
【0027】なお、3次の球面収差だけを考えると、収
差論の教える所によりS10≒2×S 7 であるので、図5
(a)中でy=2xの直線C1上に沿って走査をするこ
とに対応する。3次の球面収差だけであっても、その直
線C1より球面収差量が正の値の方が焦点深度が大きく
なることが分かる。しかしながら3次及び5次を含めて
球面収差の形状を最適化した方が、より焦点深度が大き
くなることが理解される。
【0028】図6は、同様に0.40μmピッチのライ
ン・アンド・スペースパターンについて、シミュレーシ
ョンした結果である。図6(a)より最大焦点深度を与
えるのが、SA7 ≒−1.6μm 且つSA10≒1.8
μmの場合であることが分かり、そのときの球面収差を
図6(b)に示す。これにより対象線幅によって、最適
球面収差の形状が異なってくることが分かる。種々の対
象線幅について同様の検討を重ねた結果、投影光学系の
持つべき球面収差としては上記の条件(1)及び(2)
が望ましいとの結論を得るに至った。
【0029】また、それら条件(1)及び(2)の範囲
内においても、図5及び図6より明かなように、対象線
幅等により最適な焦点深度を得るときの球面収差の形状
が異なっている。そこで、投影光学系の収差を可変させ
対象線幅等に応じて最適な焦点深度を得ることができ
る。
【0030】次に、感光材としてネガタイプを使用す
る。ここで、ネガタイプの感光材として例えばネガレジ
ストを想定すると、光強度分布の明部のピーク位置と暗
部のピーク位置とのデフォーカス方向の差の符号が、上
述のポジレジストの場合と逆転する。従って・ネガレジ
ストを使用する場合の望ましい球面収差の形状は上記の
条件(3)及び(4)のように変更される。また、例え
ば図5のように0.45μmピッチのライン・アンド・
スペースパターンを露光する際に、ネガレジストを使用
する場合の球面収差の望ましい形状は、図5(b)の形
状の符号を反転したものになる。
【0031】また、投影光学系の収差を可変させて、
れら条件(3)及び(4)の範囲内で球面収差の形状を
変えるようにした場合には、対象線幅等に応じて最適な
焦点深度を得ることができる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の一実施例の投影露光装置につ
き図1〜図3を参照して説明する。図1は本例の投影露
光装置を示し、この図1において、照明光学装置1から
供給される露光用照明光(露光光)は、コンデンサーレ
ンズ2を経てレチクル3の下面の所定のパターン3aを
均一に照明する。レチクル3上のパターン3aは、収差
可変手段17(後述)及び投影光学系4によってウエハ
ステージ5に載置されたウエハ6上に縮小投影される。
本例のウエハ6にはポジレジスト又はネガレジストが塗
布される。照明光学装置1における露光光の波長λ及び
照明系としての開口数(NA)等の照明情報が照明情報
入力手段11を介してコンピュータよりなる演算手段1
2に供給され、レチクル3上に形成されているパターン
3aの線幅等に関する投影パターンの情報が投影パター
ン情報入力手段13を介して演算手段12に供給され
る。
【0033】また、ウエハ6の材質、ウエハ6に塗布さ
れたレジストの種類及びレジストの厚さ等の被露光体の
情報が、被露光体情報入力手段14を介して演算手段1
2に供給される。そして、投影光学系4の絞り値、即ち
開口数(NA)の情報も絞り情報入力手段15を介して
演算手段12に供給される。このような種々の情報に基
づいて、演算手段12は収差可変手段17及び投影光学
系4よりなる光学系の最適な球面収差の形状を求め、収
差可変駆動手段16を介して収差可変手段17により所
望の形状の球面収差を発生させ、パターン3aの線幅等
に応じた適切な焦点深度の状態を得ることができる。
【0034】ところで、投影パターン情報入力手段13
からのレチクル3上のパターンの微細度の情報及び照明
情報入力手段11からの照明条件の情報より、演算手段
12は、投影光学系4の最適絞り値を演算により求め、
絞り制御手段18を介して投影光学系4の絞り値(開口
数)を最適絞り値(最適開口数)に設定することができ
る。そして、この場合には、絞り情報入力手段15を介
することなく演算手段12によって求められた最適絞り
値に基づいて、演算手段12は収差可変手段17を用い
て、収差可変手段17及び投影光学系4よりなる光学系
の球面収差の形状を最適状態に設定することができる。
【0035】本実施例の収差可変手段17は、投影光学
系4の光軸に垂直な方向に出し入れ自在で且つ厚さが可
変の光透過性の平行平面板より構成されている。例え
ば、平行平面板を球面波が通過することによって正の球
面収差が発生する現象を用いて、投影光学系4の球面収
差の形状を制御することができる。そして、投影光学系
4の球面収差を所定の形状に設定しておき、集光又は発
散光束中に平行平面板を挿入することによって球面収差
を正側に調整することができ、この平行平面板の厚さを
変えることによって、投影光学系4の球面収差の形状を
或る程度制御することができる。
【0036】具体的に収差可変手段17の一例は、厚さ
の異なる2枚の平行平板ガラスであり、平行平板ガラス
を交互に光路に挿入することにより球面収差の形状を変
えることができる。また、収差可変手段17の他の例
は、2枚の楔プリズムであり、これら楔プリズムを互い
に逆方向に移動することによって連続的に平行平面板の
厚さを変えることができる。また、収差可変手段17と
して、2枚の平行平板ガラスの間に透明流体を充填した
機構を使用して、2枚の平行平板ガラスの間隔を変える
ことによっても或る程度連続的に球面収差の形状を調整
することができる。
【0037】次に、図1の投影光学系4及び収差可変手
段17を合わせた光学系の縦の球面収差の形状の一例に
つき説明する。この場合、光学諸定数は、投影光学系4
の開口数NAが0.5、露光光の波長λが0.365μ
m、照明光学系のコヒーレンスファクターであるσ値が
0.6として、先ずウエハ6上に0.45μmピッチの
ライン・アンド・スペースパターンを投影する場合を想
定する。
【0038】この際にウエハ6上にポジレジストが塗布
されている場合は、投影光学系4の7割の開口での球面
収差量をSA7 、10割の開口での球面収差量をSA10
として、SA7 ≒−1.7μm 且つSA10≒3.9μ
mとなるように球面収差の形状を設定する。また、その
ときの球面収差の全体の形状は図2(a)の曲線C2の
ようになる。これにより、ウエハ6上では露光光の明部
の合焦位置が露光光の暗部の合焦位置に対して投影光学
系4から離れる方向に最適にずれる。従って、現像後に
投影光学系4に対して暗部が凸部となり明部が凹部にな
るポジレジストを使用した場合、レチクル3のパターン
の像に対応するウエハ6上のレジストのプロファイル
(断面形状)が良好になり、レチクル3のパターンの像
を実質的に深い焦点深度で且つ高い解像度で転写するこ
とができる。
【0039】一方、ウエハ6上にネガレジストが塗布さ
れている場合は、SA7 ≒1.7μm 且つSA10≒−
3.9μmとなるように球面収差の形状を設定する。ま
た、そのときの球面収差の全体の形状は図2(a)の曲
線D2のようになる。これにより、ウエハ6上では露光
光の明部の合焦位置が露光光の暗部の合焦位置に対して
投影光学系4の方向に最適にずれる。従って、現像後に
投影光学系4に対して暗部が凹部となり明部が凸部にな
るネガレジストを使用した場合、レチクル3のパターン
の像に対応するウエハ6上のレジストのプロファイル
(断面形状)が良好になり、レチクル3のパターンの像
を実質的に深い焦点深度で且つ高い解像度で転写するこ
とができる。
【0040】次に、同一の光学諸定数のもとでウエハ6
上に0.40μmピッチのライン・アンド・スペースパ
ターンを投影する場合を想定する。この場合、ウエハ6
上にポジレジストが塗布されている場合は、SA7 ≒−
1.6μm 且つSA10≒1.8μmとなるように球面
収差の形状を設定する。また、そのときの球面収差の全
体の形状は図2(b)の曲線C3のようになる。そし
て、ウエハ6上にネガレジストが塗布されている場合
は、SA7 ≒1.6μm 且つSA10≒−1.8μmと
なるように球面収差の形状を設定する。また、そのとき
の球面収差の全体の形状は図2(b)の曲線D3のよう
になる。これによりそれぞれ焦点深度が最大となり、ラ
イン・アンド・スペースパターンに対応する良好なレジ
ストプロファイルが得られる。
【0041】また、上述実施例において、投影光学系4
をレチクル3側においてもテレセントリックな構成とし
て、収差可変手段17を投影光学系4のレチクル3側に
配置することが望ましい。これは、光束がテレセントリ
ックになっている部分に平行平面板を挿入すると球面収
差のみが変化して、他の収差(コマ収差、非点収差等)
に影響を与えないようにできるからである。また、縮小
投影露光装置としては、投影光学系4とウエハ6との間
が一般的にテレセントリックに構成されているため、投
影光学系4のウエハ6側に収差可変手段17を挿入する
ことも考えられるが、この配置では作動距離が短くなる
等の制約がある。
【0042】なお、球面収差の形状を図2(a)又は
(b)のような特性で制御するには、投影光学系4を構
成する複数のレンズ群の内の所定のレンズ群を光軸方向
に移動させるようにしてもよい。この場合、他の非対称
収差(コマ収差、非点収差等)を発生させないように、
投影光学系4を構成する複数のレンズ群の移動の組み合
わせで、球面収差だけを制御するようにするのが望まし
い。具体的には、ザイデルの5収差を考えるとき、5つ
のレンズ群の移動の組み合わせで球面収差を制御し、他
の4収差を発生させない事が可能である。なお、本発明
は上述実施例に限定されず本発明の要旨を逸脱しない範
囲で種々の構成を取り得ることは勿論である。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、それぞれの感光材のタ
イプに応じて、投影光学系の球面収差の形状を所定の形
状に設定しているので、投影光学系の球面収差の形状を
最適化することができる。特に、感光材がポジタイプか
ネガタイプかに応じて、3次を超える高次の球面収差を
考慮して投影光学系の球面収差の形状を最適化すること
ができる。従って、感光材がポジタイプかネガタイプか
に応じて投影光学系の焦点深度を深くして感光材の良好
なプロファイルを得ることができる利点がある。
【0044】さらに、収差を所定範囲内で可変にするこ
とにより、投影光学系の球面収差の形状を調整すること
ができるので、投影露光の対象とするパターンの線幅等
に応じて焦点深度を最も深くすることができる。また、
ポジタイプの感光材を使用する場合は、10割の球面収
差を正にすることで、設計残留又は製造誤差に起因する
コマ収差等の非対称収差が感光材のプロファイルに反映
されにくくなるという副次的効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による投影露光装置の一実施例の概略構
成図である。
【図2】(a)はその実施例における0.45μmピッ
チのライン・アンド・スペースパターンを露光する場合
に適した球面収差の形状を示す収差図、(b)は0.4
0μmピッチのライン・アンド・スペースパターンを露
光する場合に適した球面収差の形状を示す収差図であ
る。
【図3】(a)は球面収差が零の場合の光強度分布の計
算例を示す分布図、(b)は球面収差が正の場合の光強
度分布の計算例を示す分布図である。
【図4】(a)は図3(a)の場合にコマ収差を付加し
たときの計算例を示す分布図、(b)は図3(b)の場
合にコマ収差を付加したときの計算例を示す分布図であ
る。
【図5】(a)はライン・アンド・スペースパターンの
ピッチが0.45μmの場合の球面収差と焦点深度との
関係を示す特性図、(b)は図5(a)で最も焦点深度
が深くなる場合の球面収差の形状を示す収差図である。
【図6】(a)はライン・アンド・スペースパターンの
ピッチが0.40μmの場合の球面収差と焦点深度との
関係を示す特性図、(b)は図6(a)で最も焦点深度
が深くなる場合の球面収差の形状を示す収差図である。
【符号の説明】
1 照明光学装置 2 コンデンサーレンズ 3 レチクル 4 投影光学系 6 ウエハ 12 演算手段 14 被露光体情報入力手段 16 収差可変駆動手段 17 収差可変手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 7/20 501 G03F 7/20 521

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パターンが形成されたマスクを露光光で
    照明する照明光学系と、前記パターンを感光材が塗布さ
    れた基板上に投影する投影光学系とを有する投影露光装
    置において、 前記基板に塗布された感光材のタイプに応じて、前記パ
    ターンを前記基板上へ投影する際の前記投影光学系の縦
    球面収差量に関して、10割の開口に相当する球面収
    差量の符号及び7割の開口に相当する球面収差量の符号
    をそれぞれ反転させることを特徴とする投影露光装置。
  2. 【請求項2】 前記露光光の波長をλ、前記投影光学系
    の開口数をNAとして、前記感光材がポジタイプである
    とき、前記 10割の開口に相当する球面収差量をΔS10とし、
    前記7割の開口に相当する球面収差量をΔS7 とすると
    き、 0<ΔS10<+5λ/NA2 、及び −2.5λ/NA2 <ΔS7 <0 の条件を満足する事を特徴とする請求項1記載の投影露
    光装置。
  3. 【請求項3】 前記露光光の波長をλ、前記投影光学系
    の開口数をNAとして、前記感光材がネガタイプである
    とき、前記 10割の開口に相当する球面収差量をΔS10とし、
    前記7割の開口に相当する球面収差量をΔS7 とすると
    き、 −5λ/NA2 <ΔS10<0、及び 0<ΔS7 <+2.5λ/NA2 の条件を満足する事を特徴とする請求項1記載の投影露
    光装置。
  4. 【請求項4】 前記条件の範囲において、前記投影光学
    系の縦の球面収差を可変とする収差可変手段を有するこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の投影
    露光装置。
  5. 【請求項5】 パターンが形成されたマスクを露光光で
    照明し、前記パターンを感光材が塗布された基板上に投
    影光学系を介して投影する投影露光方法において、 前記基板に塗布された感光材のタイプに応じて、前記パ
    ターンを前記基板上へ 投影する際の前記投影光学系の縦
    の球面収差量に関して、10割の開口に相当する球面収
    差量の符号及び7割の開口に相当する球面収差量の符号
    をそれぞれ反転させ、前記パターンを前記基板上へ投影
    することを特徴とする投影露光方法。
  6. 【請求項6】 前記露光光の波長をλ、前記投影光学系
    の開口数をNAとして、前記感光材がポジタイプである
    とき、前記 10割の開口に相当する球面収差量をΔS10とし、
    前記7割の開口に相当する球面収差量をΔS7 とすると
    き、 0<ΔS10<+5λ/NA2 、及び −2.5λ/NA2 <ΔS7 <0 の条件を満足する事を特徴とする請求項5記載の投影露
    光方法。
  7. 【請求項7】 前記露光光の波長をλ、前記投影光学系
    の開口数をNAとして、前記感光材がネガタイプである
    とき、前記 10割の開口に相当する球面収差量をΔS10とし、
    前記7割の開口に相当する球面収差畳をΔS7 とすると
    き、 −5λ/NA2 <ΔS10<0、及び 0<ΔS7 <+2.5λ/NA2 の条件を満足する事を特徴とする請求項5記載の投影露
    光方法。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7のいずれか一項記載の投影
    露光方法を用いることを特徴とする半導体素子の製造方
    法。
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