JP3079593B2 - カラービヒクル用飽和ポリエステル樹脂組成物及びこれを用いたカラービヒクル - Google Patents

カラービヒクル用飽和ポリエステル樹脂組成物及びこれを用いたカラービヒクル

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラービヒクル用飽和
ポリエステル樹脂組成物及びこれを用いたカラービヒク
ルに関し、さらに詳しくは顔料分散性に優れ、かつ、特
にビニル系重縮合物からなる成形物の着色性及び相溶性
に優れたカラービヒクル用飽和ポリエステル樹脂組成物
及びこれを用いたカラービヒクルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、飽和ポリエステル又は不飽和ポリ
エステル樹脂をベースとしたカラービヒクルは、化粧合
板用塗料、FRPゲルコート等の着色剤として広く使用
されている。このベース樹脂の性質としては、顔料分散
性に優れ、かつ他樹脂との相溶性にも優れていることが
重要である。
【0003】しかしながら、従来使用されているカラー
ビヒクル用樹脂組成物は、特に、ビニル系重縮合物を使
用してなる成形物の着色性に関しては満足のいくもので
はない。すなわち、相溶性が不十分であるため、硬化後
の成形物の外観が著しく低下するという欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の欠点を解消し、顔料分散性、塗料化時の混練作業性
及び特にビニル系重縮合物との相溶性に優れ、得られる
成形体の外観を著しく向上させるカラービヒクル用樹脂
組成物及びこれを用いたカラービヒクルを提供するもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、鋭意研究の結
果、特定の組成を有する直鎖状飽和ポリエステルを重合
性単量体で希釈することにより前記課題が達成されるこ
とを見出してなされたものである。
【0006】すなわち、本発明は、(A)一般式(I)
【化3】 HOOC(CH2)nCOOH (I) 〔式中nは2〜10の整数である〕で示される脂肪族ジ
カルボン酸と一般式(II)
【化4】 〔式中XはH又はCH3 を表す〕で示されるエーテルグ
リコールを含む成分から得られる直鎖状飽和ポリエステ
ル及び (B)重合性単量体 を含有してなるカラービヒクル用飽和ポリエステル樹脂
組成物並びに該樹脂組成物、着色顔料及び/又は充填剤
を含有してなるカラービヒクルに関する。
【0007】本発明のカラービヒクル用飽和ポリエステ
ル樹脂組成物において、(A)成分として用いられる直
鎖状飽和ポリエステルは、上記のように一般式(I)で
示される脂肪族ジカルボン酸と一般式(II)で示される
エーテルグリコールとを縮合反応させることによって得
られるものである。
【0008】一般式(I)で示される脂肪族ジカルボン
酸としては、例えば、n=2のコハク酸、n=3のグル
タル酸、n=4のアジピン酸、n=7のアゼライン酸、
n=8のセバシン酸、n=10のドデカン酸などが挙げ
られる。
【0009】また、一般式(II)で示されるエーテルグ
リコールとしては、具体的には、ジエチレングリコール
(X=H)、ジプロピレングリコール(X=CH3 )な
どがある。
【0010】本発明において、ポリエステル樹脂の構成
成分として、一般式(I)で示される脂肪族ジカルボン
酸と一般式(II)で示されるエーテルグリコールを選択
することによって、(イ)ビニル系重縮合物との相溶性
に優れたポリエステルが得られ、硬化後の成形物の外観
が著しく向上し、(ロ)分子量を大きくしても得られる
樹脂組成物の粘度がそれ程高くならず、(ハ)顔料分散
性に優れた樹脂組成物が得られる。特に、前記(イ)の
ビニル系重縮合物との相溶性において、本発明のカラー
ビヒクル用樹脂組成物は、重要な意義を有している。
【0011】前記脂肪族ジカルボン酸の代わりに、芳香
族多塩基酸、例えば、無水フタル酸、イソフタル酸、ヘ
キサヒドロ無水フタル酸等を使用すると、ビニル系重縮
合物への相溶性が低下し、硬化後の成形物の外観が著し
く低下する。また、前記脂肪族ジカルボン酸の代わり
に、不飽和多塩基酸、例えば、無水マレイン酸、フマー
ル酸などを使用してもビニル系重縮合物との相溶性が劣
る傾向を示し、外観の良好な着色成形物が得られない。
ただし、前記芳香族多塩基酸及び不飽和多塩基酸は、ビ
ニル系重縮合物への相溶性に影響しない範囲で前記脂肪
族ジカルボン酸の10モル%以下の量で併用しても良
い。
【0012】また、前記のエーテルグリコールの代わり
にエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペ
ンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−
ブタンジオール、ビスフェノールAのエチレン又はプロ
ピレングリコール付加誘導体、水添ビスフェノールA等
の2官能グリコール類、グリセリン、トリメチロールエ
タン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、ジペンタエリスリトール等の3官能以上のグリコー
ル類を使用すると、ビニル系重縮合物との相溶性が劣る
傾向を示し、外観の良好な着色成形物が得られない。し
かしながら、これらの2官能グリコール類及び3官能以
上のグリコール類は、ビニル系重縮合物への相溶性に影
響のない範囲で前記のエーテルグリコールに対して10
モル%以下の量で使用しても良い。
【0013】本発明に用いる(A)成分の直鎖状ポリエ
ステルを製造するには、一般式(I)で示される脂肪族
ジカルボン酸:一般式(II)で示されるエーテルグリコ
ールを、モル比で1:1〜1:1.5、好ましくは1:1
〜1:1.3となるように縮合反応させることが好まし
い。脂肪族ジカルボン酸:エーテルグリコールが1:1
(モル比)未満では、直鎖状飽和ポリエステルの酸価が
低下せず、成形物の耐水性が低下する傾向を示す。ま
た、この比が1:1.5を越えた使用量では、直鎖状飽和
ポリエステルの分子量が十分大きくならず、顔料分散性
を著しく低下させると同時に成形物の耐水性、耐汚染性
が低下する傾向を示す。
【0014】一般式(I)で示される脂肪族ジカルボン
酸と一般式(II)で示されるエーテルグリコールとの縮
合反応は、触媒の存在下又は無触媒で常法により行なう
ことができる。縮合触媒としては、例えば、ジブチル錫
オキシド、ジブチル錫ジラウレート等を、脂肪族ジカル
ボン酸とエーテルグリコールの総量に対して0.001〜
0.1重量%の量で使用することができる。反応は、12
0℃〜240℃の温度で反応水を除きながら1〜30時
間行なうことが好ましい。
【0015】(A)成分として用いる直鎖状飽和ポリエ
ステルは、顔料分散性及び顔料の混練時の作業性から数
平均分子量が2000〜10000であることが好まし
く、3000〜8000であることがより好ましい。こ
の数平均分子量が2000未満では顔料分散性、特に、
カーボンブラック、シアニンブリー、シアニングリーン
等に対する顔料分散性が十分でなく、カラービヒクルと
して長時間放置すると、色分かれが生じ、また、成形物
の所期目的の着色が得られない。また、数平均分子量が
10000を越えると、顔料の混練時の作業性を著しく
低下させる。
【0016】(A)成分として用いる直鎖状飽和ポリエ
ステルは、スチレンで加熱残分70%に希釈した際の粘
度(BL型、25℃)が3〜30ポイズであることが好
ましい。直鎖状飽和ポリエステルのスチレン希釈液とし
ての前記粘度は、該直鎖状飽和ポリエステルの(B)成
分である重合性単量体への溶解性の目安を示している。
また、(A)成分として用いる直鎖状飽和ポリエステル
は、成形物の耐水性から酸価が50以下であることが好
ましく、20以下であることがより好ましい。
【0017】本発明に(A)成分として用いられる直鎖
状飽和ポリエステルは、ビニル系重縮合物への相溶性を
低下させない範囲で、例えば、エポキシ樹脂、ポリブタ
ジエン樹脂、石油樹脂等で変性されていても良く、ま
た、動植物油類、アリル化合物類を併用しても良い。
【0018】次に、本発明の樹脂組成物において、
(B)成分の重合性単量体としては、例えば、スチレ
ン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、ジビニルベ
ンゼン、t−ブチルスチレン、酢酸ビニル、塩化ビニ
ル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、グリ
シジルメタクリレート、2−ヒドロキシアクリレート、
2−ヒドロキシメタクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト等の液状の重合性単量体が使用される。
【0019】前記重合性単量体(B)は、前記直鎖状飽
和ポリエステル(A)と(B)の総量に対して20〜8
0重量%の割合で使用されることが好ましく、30〜6
0重量%の割合で使用されることがより好ましい。
(B)成分の重合性単量体の量が80重量%を越える
と、樹脂組成物全体に対する重合性単量体の割合が過剰
となり、カーボンブラック、シアニンブルー等との顔料
分散性が低下する傾向がある。また、(B)成分の重合
性単量体の割合が20重量%未満であると、樹脂組成物
の粘度が高くなり、カラービヒクルの作製時の混練が困
難となり、作業性が低下する傾向がある。
【0020】本発明のカラービヒクル用飽和ポリエステ
ル樹脂組成物に着色顔料及び/又は充填剤を配合する
と、本発明のカラービヒクルが得られる。この際用いら
れる着色顔料としては、例えば、チタン白、ベンガラ、
アニリンブラック、カーボンブラック、シアニンブル
ー、マンガンブルー、鉄黒、ウルトラマリンブルー、ハ
ンザレット、クロムイエロー、クロムグリーン、マピコ
イエロー等が挙げられる。また、充填剤としては、例え
ば、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、アルミナ、タ
ルク、マイカ等が挙げられる。これらの着色顔料及び充
填剤は、3本ロール、デゾルバー、ボールミル、サンド
ミル等を用いて飽和ポリエステル樹脂組成物と混合分散
される。
【0021】カラービヒクルは、ビニル系重縮合物に対
して 0.1〜30重量%の割合で添加され、さらに促進剤
として、例えば、ナフテン酸コバルト、オクテン酸コバ
ルト、オクテン酸マンガン等の金属石けん類の存在下又
は不存在で、硬化剤として、メチルエチルケトンペルオ
キシド、クメンヒドロペルオキシド、過酸化ベンゾイル
等を用いて常温又は40〜100℃で加熱硬化すること
により、FRPゲルコート成形体、コンクリートライニ
ング、重防蝕成形体、化学薬品入れタンク等が得られ
る。
【0022】本発明のカラービヒクル用飽和ポリエステ
ル樹脂組成物は、顔料分散性に優れ、また、特にビニル
系重縮合物との相溶性に優れているため、得られる成形
体の外観は著しく向上する。また、塗料化時の混練作業
性にも優れ、飽和ポリエステル樹脂組成物であるが故
に、長期保存中の貯蔵安定性にも優れている。
【0023】本発明のカラービヒクルは、FRPゲルコ
ート用、コンクリートライニング用、重防蝕用、木工塗
料用のビニル系重縮合物の着色剤としてのみならず、ウ
レタン塗料、焼付塗料、メラミン塗料、重防蝕用アミド
塗料等の着色剤としても用いることができる。
【0024】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳しく説
明する。下記例中の「部」及び「%」は、特に断らない
限り、重量基準である。 製造例1 直鎖状飽和ポリエステル(A−1)の製造 撹拌機、ガス導入管、温度計及び還流冷却器を備えた2
リットルの四つ口フラスコにアジピン酸1022.0部
(7.00モル)、ジエチレングリコール779.1部(7.
35モル)、ジブチル錫オキシド0.3部及び少量のキシ
レンを仕込み、120℃から240℃まで6時間かけて
昇温し、同温度で釜内内容物の粘度(スチレンで加熱残
分70%に希釈した際の25℃のBL型粘度)を測定し
ながら反応を進めた。240℃で6時間反応後、粘度
(BL型、25℃、以下同じ)が16ポイズ、酸価(釜
内内容物、KOHmg/g)が11.8の直鎖状飽和ポリエ
ステル(A−1)を得た。得られた直鎖状飽和ポリエス
テルの分子量をHLC(高速液体クロマトグラフ、日立
製作所製、日立クロマトグラフ635−0200)で標
準物質としてポリエチレンを用いて測定したところ、数
平均分子量は3400であった。
【0025】製造例2 直鎖状飽和ポリエステル(A−2)の製造 製造例1と同様にして2リットルのフラスコにアジピン
酸919.8部(6.30モル)、ジプロピレングリコール
886.4(6.62モル)、ジブチル錫オキシド0.3部及
び少量のキシレンを仕込み、製造例1と同様に240℃
に昇温した。同温度で製造例1と同様に釜内内容物の粘
度及び酸価を測定しながら反応を進めた。240℃で8
時間加熱後、粘度14.5ポイズ、酸価 8.2の直鎖状飽和
ポリエステル(A−2)を得た。製造例1と同様に数平
均分子量を測定したところ、4300であった。
【0026】製造例3 直鎖状飽和ポリエステル(A−3)の製造 製造例1と同様にして2リットルのフラスコにアゼライ
ン酸1128.0部(6.0モル)、ジエチレングリコール
667.8部(6.3モル)、ジブチル錫オキシド0.3部及
び少量のキシレンを仕込み、製造例1と同様に240℃
に昇温した。同温度で製造例1と同様に釜内内容物の粘
度及び酸価を測定しながら反応を進めた。240℃で1
2時間加熱後、粘度16.8ポイズ、酸価 4.2の直鎖状飽
和ポリエステル(A−3)を得た。製造例1と同様に数
平均分子量を測定したところ、5500であった。
【0027】製造例4 直鎖状飽和ポリエステル(A−4)の製造 製造例1と同様にして2リットルのフラスコにセバシン
酸1161.5部(5.57モル)、ジエチレングリコール
640.0部(6.04モル)、ジブチル錫オキシド0.3部
及び少量のキシレンを仕込み、製造例1と同様に240
℃に昇温した。同温度で製造例1と同様に釜内内容物の
粘度及び酸価を測定しながら反応を進めた。240℃で
18時間加熱後、粘度18.7ポイズ、酸価 3.5の直鎖状
飽和ポリエステル(A−4)を得た。製造例1と同様に
数平均分子量を測定したところ、6800であった。
【0028】製造例5 直鎖状飽和ポリエステル(Z−1)の製造 製造例1と同様にして2リットルのフラスコにアジピン
酸1227.1部(8.41モル)、エチレングリコール5
73.2部(9.25モル)、ジブチル錫オキシド0.3部及
び少量のキシレンを仕込み、製造例1と同様に240℃
に昇温した。同温度で製造例1と同様に釜内内容物の粘
度及び酸価を測定しながら反応を進めた。240℃で5
時間加熱後、粘度23.2ポイズ、酸価26.5の直鎖状飽
和ポリエステル(Z−1)を得た。製造例1と同様に数
平均分子量を測定したところ、1800であった。
【0029】製造例6 直鎖状飽和ポリエステル(Z−2)の製造 製造例1と同様にして2リットルのフラスコにアジピン
酸1146.1部(7.85モル)、プロピレングリコール
656.3部(8.64モル)、ジブチル錫オキシド0.3部
及び少量のキシレンを仕込み、製造例1と同様に240
℃に昇温した。同温度で製造例1と同様に釜内内容物の
粘度及び酸価を測定しながら反応を進めた。4.5時間加
熱後、粘度25.5ポイズ、酸価30.5の直鎖状飽和ポリ
エステル(Z−2)を得た。製造例1と同様に数平均分
子量を測定したところ、1650であった。
【0030】実施例1〜4及び比較例1〜2 上記製造例で製造した直鎖状飽和ポリエステル(A−1
〜4)及び(Z−1〜2)各々70重量部を重合性単量
体(B)としてスチレン30重量部を用いて均一に溶解
し、表1に示すカラービヒクル陽飽和ポリエステル樹脂
組成物を得た。
【0031】
【表1】
【0032】試験例(カラービヒクルの調製と試験) 表1に示した実施例1〜4及び比較例1〜2の飽和ポリ
エステル樹脂組成物を用いて下記配合のカラービヒクル
を調製した。 カラービヒクル(1) 飽和ポリエステル樹脂組成物 100部 カーボンブラック(MA−100、三菱化成社製) 10部 を三本ロールで3回混練した。 カラービヒクル(2) 飽和ポリエステル樹脂組成物 100部 チタン白(R−930、富士チタン社製) 100部 を三本ロールで3回混練した。このようにして得られた
カラービヒクルを用いて下記の試験を行い、結果を表2
に示した。
【0033】
【表2】
【0034】(a)顔料分散性試験 カラービヒクル(1)5g及びカラービヒクル(2)5
gに市販の重防蝕用ビニルエステルクリヤー樹脂(ポリ
セット6120S、日立化成工業社製、ビスフェノール
Aエポキシ樹脂とアクリル酸付加物をスチレンで希釈)
30部及び促進剤として6%オクテン酸コバルト0.4
部を添加し、均一に溶解後、硬化剤としてパーメックN
(日本油脂社製、55%メチルエチルケトンペルオキシ
ド)0.4部を加えた。完全に溶解後、直ちにガラス板上
に流し塗り(約20g)し、45゜の角度の状態を目視
で観察して下記基準により評価した。 ◎:黒灰色に均一に分散している。 ○:黒灰色に黒が極少し浮いている。 ×:黒色と白色が分離している。
【0035】(b)光沢 カラービヒクル(2)20部に市販の重防蝕用ビニルエ
ステルクリヤー樹脂(ポリセット6120S)180部
及び促進剤として6%オクテン酸コバルト2.0部を均一
に溶解した後、硬化剤としてパーメックN2.0部を加え
た。完全に溶解した後、真空状態で脱泡(約2〜3分)
を行い、直ちに内径0.3cm×30cm×30cmの鉄製の注
型板に注入して常温(25℃)で5時間放置後、さらに
完全に硬化させるため、60℃で16時間乾燥した。ス
ガ試験機社製光沢測定器型式UGV−50(受光角60
゜)を用いて成形物の表面の光沢を測定した。
【0036】(c)耐沸水性 (b)で得られた塗膜を沸とう水(100℃)に10日
〜40日入れ、表2に示す日毎に塗膜状態(ブリスタ
−、ASTM)を観察して、下記の基準より評価した。 ○ :異常なし 9F:1mm程度のふくれが塗面の5%程度発生してい
る。 9D:1mm程度のふくれが塗面全体に発生している。
【0037】(d)耐薬品性 (b)で得られた塗膜を1/5N Na OH水溶液及び
1/5N HCl 水溶液に5日〜10日入れ、表2に示
す日毎に塗膜状態を観察して、下記基準により評価し
た。 ◎:異常なし ○:塗膜表面が極わずかに黒ずんでいる ×:塗膜表面が黒ずんでいる 表2に示した結果から、本発明の実施例の場合は顔料分
散性に優れ、また、硬化物の外観(光沢)、耐沸水性及
び耐薬品性にも優れていることが示される。
【0038】
【発明の効果】本発明のカラービヒクル用飽和ポリエス
テル樹脂組成物は、顔料分散性に優れ、塗料化時の混練
作業性及び貯蔵安定性に優れている。このカラービヒク
ル用飽和ポリエステル樹脂組成物を用いて得られるカラ
ービヒクルは、特に、ビニル重縮合物との相溶性に優
れ、得られる成形体の外観は著しく向上し、耐沸水性及
び耐薬品性に優れた硬化物を生じる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 67/00 - 67/02 C09D 167/00 - 167/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式(I) 【化1】 HOOC(CH2)nCOOH (I) 〔式中nは2〜10の整数である〕で示される脂肪族ジ
    カルボン酸と一般式(II) 【化2】 〔式中XはH又はCH3 を表す〕で示されるエーテルグ
    リコールを含む成分から得られる直鎖状飽和ポリエステ
    ル及び (B)重合性単量体 を含有してなるカラービヒクル用飽和ポリエステル樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分の直鎖状飽和ポリエステルを
    構成する脂肪族ジカルボン酸:エーテルグリコールのモ
    ル比が1:1〜1:1.5である請求項1記載のカラービ
    ヒクル用飽和ポリエステル樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (A)成分の直鎖状飽和ポリエステルの
    数平均分子量が2000〜10000、酸価が50以下
    である請求項1記載のカラービヒクル用飽和ポリエステ
    ル樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (B)成分の重合性単量体が、(A)成
    分と(B)成分の総量に対して20〜80重量%含まれ
    ている請求項1記載のカラービヒクル用飽和ポリエステ
    ル樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のカラービヒクル用飽和ポ
    リエステル樹脂組成物、着色顔料及び/又は充填剤を含
    有してなるカラービヒクル。
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