JP3073400B2 - 段ロール及びその製造方法 - Google Patents

段ロール及びその製造方法

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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C8/00Solid state diffusion of only non-metal elements into metallic material surfaces; Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive gas, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
    • C23C8/80After-treatment
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B31MAKING ARTICLES OF PAPER, CARDBOARD OR MATERIAL WORKED IN A MANNER ANALOGOUS TO PAPER; WORKING PAPER, CARDBOARD OR MATERIAL WORKED IN A MANNER ANALOGOUS TO PAPER
    • B31FMECHANICAL WORKING OR DEFORMATION OF PAPER, CARDBOARD OR MATERIAL WORKED IN A MANNER ANALOGOUS TO PAPER
    • B31F1/00Mechanical deformation without removing material, e.g. in combination with laminating
    • B31F1/20Corrugating; Corrugating combined with laminating to other layers
    • B31F1/24Making webs in which the channel of each corrugation is transverse to the web feed
    • B31F1/26Making webs in which the channel of each corrugation is transverse to the web feed by interengaging toothed cylinders cylinder constructions

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は段ボールを製造する設備
であるシングルフェーサに適用する段ロールに関する。
【0002】
【従来の技術】シングルフェーサは通常図3に略示的断
面図で示すような構造になっている。即ち、同図におい
て1は上段ロール、2は下段ロール、3は圧力ロール、
4は糊付ロール、5はメータロール、6は糊容器、7は
芯紙、8はライナ、9は片面段ボールシートを夫々示し
ている。先ず、前記シングルフェーサによる片面段ボー
ルシート9の製造工程について説明すると、芯紙7は上
段ロール1側に供給され上段ロール1と下段ロール2の
噛合部に噛込まれて波形状に成形されたシートとなり、
次に芯紙7は下段ロール2の回転と共に移送され、糊容
器6内の糊が糊付ロール4によりすくい上げられ、メー
タロール5で糊膜調整が行われた後、糊付ロール4によ
って芯紙7の段頂部に糊付される。一方、圧力ロール3
側に供給されたライナ8と前記糊付された芯紙7は、下
段ロール2と圧力ロール3の加圧部において接着され
て、片面段ボールシート9となる。
【0003】段ロール1,2の母材は通常普通鋼或は合
金鋼で製作され、歯部は耐摩耗性と耐ヘタリ性改善のた
め高周波焼入れ後、50〜100μの硬質クロムメッキ
などが施されている。この理由は前記したように芯紙7
の波形成形過程において、詳細には図2に示した段ロー
ル1,2の噛合状態を表わす拡大断面図のように、芯紙
7は両段ロール1,2の噛合い中に、段頂部を滑りなが
ら引き込まれることになるため、段山部の耐摩耗性が要
求されるし、また異物の噛み込みによる段頂部の変形を
小さくするために耐ヘタリ性が要求される。
【0004】このように種々の加工が施された段ロール
であるが、段頂部に凹みがあると段成形が不良となるた
め、クロムめっき層が摩耗して寿命となり再めっきする
ときには、凹みを除去するため段山部を研磨する。この
結果当然段ロールの径は最低でも凹みの量の2倍は小さ
くなる。一方、段山の高さは段ボールの強度などから一
定の高さが要求されるため、谷底径も同様に小さくな
る。即ち段ロールは段山数は一定であるが周長が短くな
るため、ライナー単位長さ当りに使用される芯紙の量は
多くなる。この結果は段ボールシートのコストを増加さ
せるため、現在では2〜3回の再研磨、再めっきして使
用した後にはロール全体を廃却している。このように段
頂部に生ずる凹みは、段ロールの廃却という重大な損失
につらなっており、運転中の異物噛み込み等によって生
じる凹みが防止出来ればその効果は極めて大である。
【0005】図1の○印は寿命に到った実機段ロールの
段頂部の硬さ(ショアー硬さHs)と凹みの数(肉眼で
観察)を示したもので、硬度が低い場合にはかなり多数
の凹みが生じていることが分る。又同図の包絡線に示さ
れるようにHs>80にすれば凹みすなわち圧痕をほぼ
0にすることが可能となることが分る。以上は耐摩耗性
向上のためにクロムめっきが施工された場合であり、ク
ロムめっきの場合皮膜の靱性が大であるばかりなく、密
着性も大なるため、圧痕が生じても皮膜の剥離は生じな
いが、クロムめっき膜以上の硬さ(Hv>1000)の
皮膜、例えばダイヤモンドコーティグ、TiCコーティ
ング、SiC分散Ni−Pめっき膜などによって段ロー
ルの耐摩耗性を著しく向上させようとの試みがある。し
かし、圧痕の発生により皮膜の剥離が生じ易く従来の段
ロール母材への適用は困難な実情にある。現在段ロール
への実用的な試みとして硬さがHv=1150程度のW
C−Co溶射膜を施工する方法があるが、この方法では
摩耗量は著しく低減する傾向にあるが、段ロール母材硬
度が低いことに起因して圧痕部に剥離が発生し易く段ボ
ール品質の低下をきたすとともに、期待する寿命向上が
それ程得られていない現状にある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図1に示したように、
凹みを防止する有効な方法は、段山硬さをHs>80と
することである。段ロールの素材は現在クロムモリブデ
ン鋼などで作られているが、鋼を焼入れ処理してHs>
80に硬化するためには、0.40%以上の炭素を含有
する鋼を選択する必要がある(宗孝「一歩先をいく機械
材料選び」技術評論社(昭54.3)第211頁)。図
4に示す通り、段ロールのシェル12と軸10は溶接部
11で組み立てられており、又内部には10kg/c
2 G以上の蒸気を導入する圧力容器のため溶接技術上
の問題もあり法規上でも0.35%以上の炭素を含有す
る鋼は使用が規制されている。即ち、溶接構造を採用す
る限り素材でのHs>80の実現は不可能である。この
ため段山部をHs>80とするためには、段山部に浸炭
焼入れとか、窒化或は高炭素、高合金鋼を肉盛後熱処理
するなどの方法が考えられるが、浸炭・焼入れ法では処
理温度を例えば930℃程度と高くする場合には、処理
歪が大きく、仕上げ加工すると、浸炭焼入れ層厚さが不
均一となる。又肉盛法では均一厚さの肉盛が困難であ
る。上記のように高い温度で処理し製作した段ロールで
は使用温度である180℃程度に加熱した場合、円周方
向での熱膨張の不均一さに起因する熱変形のために、上
下段ロール或は圧力ロールとの接触加圧が不均一とな
り、成形不良、貼合不良等の発生が懸念される。又浸炭
層や肉盛層厚さの不均一は残留応力の円周方向分布を不
均一にする。この結果、使用時の振動や加熱サイクルに
よる残留応力の解放は段ロールに曲り変形を起し、上記
熱変形と合せ問題を大きくする。
【0007】このように段ロールはロール間での均一な
接触を要求されるため上述のような表面硬化処理では、
円周方向に極めて均一な硬化層を形成する必要があり、
このためには処理歪の小さい表面硬化処理法を選択する
必要がある。処理歪を小さくする有効な方法は、処理温
度を低くすることであるが、このような方法の一つが前
述の窒化法である。この場合、処理温度は550℃〜6
00℃と高温処理での浸炭法に比べて低く、処理歪も大
巾に低減出来るが、窒化による硬化深さが0.2〜0.
3mmと浅い上、仕上げ加工で窒化層が除去されること
から、窒化層の効果がなく単一処理としての使用のみで
は期待性能が得られない。つまり、従来知られている窒
化或は浸炭による単一処理では、段ロールに期待される
品質の硬化特性は得られない。以上のように従来の方法
では十分な硬化深さが得られる処理法では使用時の寸法
安定性が悪く使用不可であり、一方処理歪が小さく寸法
安定性は満足するものでは硬化深さが不十分で使用不可
であり二律背反する性質があった。
【0008】即ち使用中に凹みが生じない段ロールを実
現するためには、凹み防止に必要な硬化深さを明らかに
し、更にそのような硬化深さを満足する処理歪の小さい
表面硬化法を実現する必要がある。この他、前述したよ
うに、クロムめっき膜以上の硬度を有する皮膜は靭性が
低く、母材との密着力も小さいため圧痕が生ずるような
硬さの段ロールでは剥離するため、適用困難でありクロ
ムめっき膜以上に耐摩耗性を向上させるためにも圧痕の
生じない段ロールの開発が必要であった。本発明はこの
ような従来技術の問題点を解消し、段山頂部の圧痕の発
生を防止すると共に耐摩耗性を増加し、その結果ロール
本体の寿命を大巾に改善した段ロールを提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために開発されたものであって、(1)段ボール
の芯紙に波形を形成させる段ロールの製造方法におい
て、同段ロールの外周に歯形状段山を加工形成した後、
窒化処理又は浸炭窒化処理を行い、次いで前記段ロール
の段山部を焼入れ及び焼戻し処理を行うことにより段山
の表面硬さをHs80以上とし、更に同段山部表面に
食性耐摩耗性皮膜を形成することを特徴とする段ロール
の製造方法及び(2)外周に歯形状の段山を有する段ロ
ールにおいて、該段ロールの段山部母材を窒化又は浸炭
窒化処理に付した後焼入れ処理を施してなり、該段山
部又は段山部形状に沿って厚さ0.6mm以上でショ
ア硬さHs80以上の高硬度外層を有することを特徴と
する段ロールを提供するものである。
【0010】これを更に具体的に説明すると、段ロール
の母材としては、従来同様普通鋼(構造用炭素鋼S43
C、C=0.30〜0.38)又は合金鋼(クロムモリ
ブデン鋼SCM440、C=0.38〜0.43)等を
用いる。強度上の問題もあるが、熱処理による硬さの向
上には炭素+窒素が寄与するため炭素量の多い材料の使
用は窒化侵入量が少なくてすみ窒化処理に有利となる。
上記窒化処理又は浸炭窒化処理としては、ガス窒化法イ
オン窒化法、イオン浸炭窒化法、低温ガス浸炭窒化法、
溶融塩中で浸炭窒化するタフトライド法等があるが、こ
れらは低温処理のため処理歪は小さいが、Hs>80を
満足する硬化層厚さが小さいので、段山部のみの局部加
熱処理を行う。すなわち、局部加熱に適し(他は200
〜300℃以下)、処理歪を小さくすることのできる焼
入れ法、例えば高周波焼入れ、レーザー焼入れ、火炎焼
入れ(火炎としてはガス炎のほか、プラズマ炎、アーク
炎などを含む)等を適用し、それにより硬化層の厚さを
大巾に増加することができる。図5は、イオン窒化法と
高周波焼き入れを組合せたときの硬化層断面の硬さ分布
を示している。これによると、窒化処理に続いて焼入れ
を行うことが、所望の厚さのHs>80の硬化層を形成
するのに重要であることがわかる。尚、浸炭・窒化に続
く焼入れによるHs>80の硬化層の増加は、浸炭・窒
化により固溶した炭素、窒素の拡散増加による焼入れ性
の向上によるものである。
【0011】凹み防止に必要なHs>80の硬化層厚さ
は、窒化処理や浸炭窒化処理のみでは非常な長時間を要
し実用的に得るのが難しく、そこで本発明に従がい低温
での窒化法又は浸炭・窒化法と局部加熱焼入れを併用し
た複合熱処理法を行うことにより凹み防止を効果的に達
成した。図6は、硬化層深さと圧痕深さの関係を示すグ
ラフで凹み防止のためにはHs>80の硬化層の厚さが
少なくとも0.6mm以上、好ましくは1.0mm以上
必要で、これを図5と組合せてみると、このためには窒
化法に高周波焼入れによる局部加熱焼入れ法を組合せる
ことが必要であることがわかる。
【0012】上記の様な素材の熱処理は、例えば、次の
条件で行う。 又、耐磨耗性皮膜の形成方法は、一般に下記の様な条件
で行う: 硬質クロムメッキ WC−Co溶射 TiNコーテイング 10-4TorrのN2 雰囲気中で300℃に余熱後、T
iを蒸発させるルツボと段ロール間に約1Kvの直流電
圧を印加し、約1μm /hrの蒸速度で段ロールを回
転しながら成膜する。尚、蒸に先立ちコーテイング面
はArスパッタリングによりクリーニングを行う。
【0013】
【作用】図1より段山頂部の硬さがHs>80であれば
凹みを防止出来ることが分り、図6より硬化層(Hs>
80)の深さは最低0.6mm以上、望ましくは1.0
mm以上あれば十分に硬化層が厚い場合とほぼ同程度の
耐凹み性のあることが分る。このように凹み防止に必要
な硬化層を見い出したことにより、処理歪を低減するた
めに望ましい低温処理で硬化層を形成する窒化処理など
の実現の可能性が出てくる。しかし、図5に示したよう
に窒化処理のみでは0.6mmを超える硬化層の形成は
不可能であり、本処理に高周波焼入れなどの局部焼入れ
処理を併用することにより必要な硬化深さを達成するこ
とが出来る。
【0014】凹み防止に必要な硬化層深さの最小値につ
いては上述の通りであるが、硬化層深さの最大値は圧力
容器(段ロールシェル)の安全性からASTM規格で規
制されており、段山の谷底から9.5mm以内にとどめ
るのが好ましい(δ<9.5mm)。尚最小硬化層深さ
は凹みが段山頂部のみであることが多いことから一般に
は、段山の全ての位置で上記の硬化深さを確保する必要
はなく、段山頂部のみの硬化で十分であり、レーザー焼
入れや火炎焼入れの場合、加熱が段頂部に集中し易く焼
入れは段頂部のみとなっても実用上差支えない。次にク
ロムめっき膜以上の硬さを有する皮膜の剥離防止につい
ては、図1、図6の結果より圧痕の発生が阻止されるた
め、当然剥離も防止出来、これら硬質皮膜の適用による
摩耗寿命の向上を効果的に達成することが出来る。
【0015】
【実施例】以下本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。 (実施例1)図7は母材材質SCM440にイオン窒化
後高周波焼入れをした段ロール段山部の断面を示したも
ので、13はHs>80以上への硬化層であり、硬化深
さδは0.6mm以上が確保されるよう処理した。引続
き、段ロール外周部を研磨後サージェント浴にて硬質ク
ロムめっき15(硬さHv950〜1000)を100
μ厚さに施した。このように処理した段ロールを試作後
6ヶ月使用し、その時の圧痕の状態を観察した結果、凹
みの数は0になっていることが確認された。
【0016】(実施例2)図8は母材SCM440にイ
オン窒化後、CO2 レーザー光を段山に沿って移動しな
がら照射し焼入れ後、研磨、クロムめっきをした段ロー
ル段山部の断面を示したもので、硬化部13′は段頂部
のみになっている。14は窒素の浸入層であるが焼入れ
されていないため硬さは当然低い。硬化層深さδは0.
6mm以上になるよう処理した。上記のように試作した
段ロールを6ヶ月及び1年間使用後、表面の圧痕の状態
を観察したが予想通り段頂部は勿論、硬化していない段
山側面部、谷底部についても圧痕はみられなかった。
【0017】(実施例3〜11)
【表1】 以上、何れの場合にも良好な結果が得られた。
【0018】(実施例12)実施例1〜11の場合、硬
化層の上に施工される耐摩耗性皮膜はクロムめっき膜1
8であるが本実施例では図9に示されるように、実施例
1の硬化層の上にクロムめっき膜15に代えて30μm
厚さのSiC分散Ni−Pめっき膜15(Hv=125
0)を施工した。本段ロールを使用した結果、使用中圧
痕の発生はなく、又このためSiC分散Ni−Pめっき
膜の剥離もなく摩耗寿命もクロムめっき膜100μm厚
以上を示した。
【0019】(実施例13) 実施例1の段ロールの硬化層の上にクロムめっき膜15
に替えて、図9に示されるように、硬さHv1800の
TiNコーティング(5μm)15を施工した。本段ロ
ールを使用した結果、圧痕の発生は勿論、TiNコーテ
ィングの剥離もなく100μm厚さのクロムめっき膜以
上の摩耗寿命を示した。尚、クロムめっき膜硬さ以上の
硬化膜としては上記例に限定されるものではなく、ダイ
ヤモンドコーティング、ダイヤモンドライクカーボン皮
膜、ダイヤモンド電着膜、BNコーティング、TiC
コーティング、WC−Co溶射膜などについても適用可
能である。尚、上記実施例において高周波焼入れ、火炎
焼入れ、レーザ焼入れは、段山先端温度が約850℃に
なるよう加熱源の出力と移動速度を調整して処理、その
後直ちに水冷した。引続き約200℃×3HRにて焼戻
し処理を実施している。
【0020】
【発明の効果】本発明の段ロールによると、使用中に生
じていた段山頂部の凹み(圧痕)の発生が防止され、そ
の結果、 クロムめっき層摩耗後の再めっき時の段山の再研磨
工程が不要か極めて短時間となる(コスト低減、工期短
縮)、 段繰り率の悪化(芯紙の使用量の増加による段ボー
ルシートコストの増加)の防止、 ロール本体の寿命が大巾に増加、 圧痕が生ずるため剥離が生じ従来適用不可能であっ
た高耐摩皮膜(「例」ダイヤモンドコーティング、Ti
Cコーティング、TiNコーティング、SiC分散Ni
−Pめっき、など)が採用可能となり、長寿命化が可能
となる、 という優れた効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基礎となる圧痕防止に必要な硬さを示
す図、段山硬さを凹みの数の関係を示すグラフ。
【図2】段ロールの噛合状態を示す拡大断面図。
【図3】シングルフェーサの略示的断面図。
【図4】段ロールの断面図。
【図5】(イオン窒化+高周波焼入れ)をした時の硬化
層断面の硬さ分布を示すグラフ。
【図6】硬化層深さと圧痕深さの関係をグラフ。
【図7】実施例1の段ロールの硬化層の深さ分布を示す
断面図。
【図8】実施例2の段ロールの硬化層の深さ分布を示す
断面図。
【図9】実施例12,13の段ロールの硬化層をその上
に形成された耐摩耗皮膜の状況を示す断面図。
【符号の説明】
1:段ロール 2:段ロール 3:圧力ロール 4:糊付ロール 5:メータロール 6:糊容器 7:芯紙 8:ライナ 9:片面ダンボールシート 10:軸 11:溶接部 12:シェル 13:硬化層 13′:硬化部 14:窒化層 15:耐摩耗性皮膜 16:段山部 17:段頂部 18:谷底部 δ:硬化層深さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // B31F 1/26 B31F 1/26 (72)発明者 丸山 善昭 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22 号 三菱重工業株式会社 広島研究所内 (72)発明者 山根 比出則 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22 号 三菱重工業株式会社 広島研究所内 (72)発明者 出羽 昭夫 広島県三原市寿町一丁目1番地 三原菱 重エンジニアリング株式会社 (56)参考文献 特開 平1−177924(JP,A) 特開 平6−128720(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 9/00 - 9/44 C21D 9/50 C23C 8/00 - 8/38 B31F 1/26 B31F 1/28

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 段ボールの芯紙に波形を形成させる段ロ
    ールの製造方法において、同段ロールの外周に歯形状段
    山を加工形成した後、窒化処理又は浸炭窒化処理を行
    い、次いで前記段ロールの段山部を焼入れ及び焼戻し処
    理を行うことにより、段山の表面硬さをHs80以上と
    、更に同段山部表面に耐食性耐摩耗性皮膜を形成する
    ことを特徴とする段ロールの製造方法。
  2. 【請求項2】 窒化処理をガス窒化法又はイオン窒化法
    により行う請求項1に記載の段ロールの製造方法。
  3. 【請求項3】 浸炭窒化処理をガス浸炭・窒化処理法、
    イオン浸炭・窒化処理法又はタフトライド処理法により
    行う請求項1に記載の段ロールの製造方法。
  4. 【請求項4】 焼入れ処理を高周波焼入れ法、レーザ焼
    入れ法又は火炎焼入れ法により行う請求項1〜3の何れ
    かに記載の段ロールの製造方法。
  5. 【請求項5】 耐摩耗性皮膜が、硬質クロムメッキ、S
    iC分散のNi−Pメッキ、TiN皮膜、TiC皮膜、
    cBN皮膜、ダイヤモンド皮膜、ダイヤモンドライクカ
    ーボン皮膜、ダイヤモンド電着膜、又はWC−Co溶射
    皮膜である請求項1〜の何れかに記載の段ロールの製
    造方法。
  6. 【請求項6】 外周に歯形状の段山を有する段ロールに
    おいて、該段ロールの段山部母材を窒化又は浸炭窒化処
    理に付した後焼入れ処理を施してなり、該段山部頂部又
    は段山部形状に沿って厚さ0.6mm以上でショア硬さ
    Hs80以上の高硬度外層を有することを特徴とする段
    ロール。
  7. 【請求項7】 段形状に沿って耐摩耗性被覆を有する請
    求項の段ロール。
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Cited By (2)

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