JPH0710464B2 - 段ロールの製法 - Google Patents

段ロールの製法

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JPH0710464B2
JPH0710464B2 JP167388A JP167388A JPH0710464B2 JP H0710464 B2 JPH0710464 B2 JP H0710464B2 JP 167388 A JP167388 A JP 167388A JP 167388 A JP167388 A JP 167388A JP H0710464 B2 JPH0710464 B2 JP H0710464B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は段ボール紙の波形中芯紙(コルゲータ)を形成
する段ロールの製造方法に関するものである。
(従来の技術) 段ボール紙の波形中芯紙は、外周面に歯面を形成し、互
いに噛み合う一対の段ロールの間に中芯原紙を通して波
形に加工される。
第9図に示す如く、段ロールは中空の大径部(71)の両
端に小径軸部(72)を突設しており、大径部には軸方向
の全長に亘って延びる縦溝(74)が周方向に等間隔に形
成され、更に所定のピッチを存して各溝条と直交する周
溝(73)が開設されている。
溝底には中芯紙を空気圧によって溝から強制的に外す空
気孔(75)が開設されている。
この段ロールには下記の如く、耐摩耗性、表面の平滑性
及び耐衝撃性の3つの機械的特性が要求される。
耐摩耗性について 中芯紙は含有する灰分のために、細目のサンドペーパの
様な削取り作用があり、中芯紙が段ロールの間を高速で
通過する際、段ロールの段頂が摩耗して段高が低くなり
使用寿命が短くなる。
段ロールの表面にはこの中芯紙による擦過摩耗に耐える
ために高硬度であることが要求される。
表面の平滑性について 耐摩耗性と同様に中芯紙による段ロールの擦過摩耗を低
減させる有効な手段は段ロールの表面を可及的に滑らか
にする事である。
しかし段ロールの製造工程で歯切機械や歯型研削機では
段ロールの軸芯と平行に切削するので中芯紙の進行方向
と直角にカッテングマークが出来る。従って段ロールの
山形仕上げは研削加工で出来るだけ粒度の細かい砥粒を
使用して表面を滑らかに仕上げる必要がある。
耐衝撃性について 中芯紙には鉄、石等の硬質異物が混在しており、中には
相当大きい異物も発見できる。これ等の硬質異物が段ロ
ール間に噛込むと、段ロールの表面に大きな衝撃が加わ
る。
通常段ロールの表面には硬質クロムメッキが施され、メ
ッキ層の硬度はHs95以上である。
しかし、母材自体の硬度はHs45程度であるため、前記の
如く段ロールの硬質異物の噛込衝撃によって異物噛込み
部の硬質クロムメッキ層が窪み、表面剥離や欠けが発生
する。
段ロールは衝撃に耐える強度と靭性が要求される。
段ロールは上記条件を可及的に満たすべく素材や加工法
に工夫し製造され、代表的には焼入れ段ロールと窒化段
ロールとがある。
新調の焼入れ段ロールの製造方法は下記の通りである。
素材の外径を仕上旋削する。
素材に旋削によって周溝(73)を形成する。
ボブ盤によって縦溝(74)を切削する。
ドリルによって空気孔(75)を穿設加工する。
ロール表面に焼入れ及び調質行なって表面硬度を上げ
る。
縦溝(74)に仕上研削を行なう。
ロールに硬質クロムメッキを施して完成する。
段ロールは高価な素材が使用されているため外周部が摩
耗すれば、再生して使用される。この再生焼入れ段ロー
ルの加工方法は、 素材を焼鈍した後、摩耗した外周面を旋削して歯面を除
去する。
素材の外周に肉盛溶接を行なう。
素材を軟化焼鈍する。
次工程からは新調段ロールの場合と同じ製造工程が行な
われ。
素材に肉盛熔接を行なうのは、旋削した肉厚を補うため
である。
段ロールの素材は一般的にJIS規格のSCM440(クロムモ
リブデン鋼−第4種)が使用される。SCM440は靭性が高
く、炭素含有量が0.38%−0.43%で良焼入性の素材であ
る。
前記の如く、素材に歯切り加工した後に焼入れ行なうた
め、焼入れ硬度を高くするとひび割れや、目に見えない
クラックが発生する為に焼入れ硬度はHs70前後に留ど
め、焼入れ深度は1mm程度である。
焼入れによるロールの曲がりや歪みを修正するために研
削を行なった後、表面の滑りを良くし、硬い皮膜を作る
ために硬質クロムメッキを施して使用する。
上記再生段ロールは母材硬度が低い(Hs45前後)ため前
述の如く、段ロールが硬質異物を噛み込んだ場合、その
衝撃によって表面の硬質クロムメッキ層が窪んで周囲が
盛り上がる。
この場合リュータ等で周囲の盛り上がりを削り取らなけ
れば中芯紙が破れることがある。
窒化段ロールは上記焼入れ段ロールの製造と空気孔の穿
設工程までは同じであり、ロールを焼入れではなく、ガ
ス窒化によって表面硬度を高め、後加工なしで使用する
点が異なる。
又、再生段ロールの加工に於て、溶接肉盛の際の溶金は
窒化によって高度が上がる材料たとえば日鉄ハード株式
会社のFVA−5B、(炭素含有量0.1%前後)、S−2(炭
素含有量0.13%)が使用され、これ等の材質は窒化によ
りHs90以上の硬い表面を作ることが出来る。しかし、窒
化層の厚みは0.2〜0.3mmであり、この薄い窒化層の上か
ら仕上げ研削加工を行なうと、硬質窒化層が削り取られ
てしまう。
従って窒化処理後の仕上げ研削加工は行なわないため、
そのため、窒化加工で変形が生じない様に窒化処理前に
完全に焼鈍により内部歪みを完全に除去する必要がある
完全焼鈍をすると硬度はHs45程度に下がる。
このため、素材表面に窒化加工してHs90以上の表面層を
作っても地下が軟らかいため、段ロールの表面では硬い
が脆く薄い窒化層が衝撃により剥離する。
窒化層の剥離を防止するには、窒化硬度を低くすれば可
いが、この場合段ロールの硬度不足による摩耗が早くな
り寿命が短くなる。
上記の如く、焼入れ段ロール及び窒化段ロールは、段ロ
ールとしての必要な機械的特性を十分には満たしておら
ず、表面硬度が高く且つ表面硬化層が厚く出来、更に、
製造工程が簡素出来る段ロールの製造方法が待望されて
いた。
(問題点を解決する為の手段) 本発明は高硬度肉盛溶接を施した素材を、表面を高硬度
に維持したまま、必要な機械加工を行ない。表面硬度が
高く且つ表面硬化層を厚く出来、更に、製造工程が簡素
出来る段ロールの製法を明らかにするものである。
本発明に際し、出願人は製鉄用の圧延ロールでは焼入れ
だけでは性能が満足出来ないため、外周部に高硬肉盛熔
接層を形成した特殊ロールが用いられ、苛酷に使用条件
を耐えていることに着目し、この特殊ロールをダンボー
ル紙製造用の段ロールに応用することを考察した。
上記特殊ロールは、高硬度肉盛熔接後に、旋削により外
周を所望の直径に仕上げており、高硬度肉盛熔接層に対
して旋削加工が可能なことは判っている。
しかし、肉盛層の硬度を下げることなく、段ロールの縦
溝及び空気孔の加工が可能か否かの研究が必要であっ
た。
肉盛層の硬度はHs80以上であり、歯切加工では引張り強
が大であり粘性の高い材質に対しては、Hs50以下の硬度
でないと切削出来ない。
そこで出願人は薄板円板状砥石によって鋼材を簡単に切
断している現状に鑑み、砥石にて縦溝の加工を試みた。
従来の研削加工の常識では母材硬度がHs70硬度では1パ
スで研削出来る量は5/100mmが限度であり、母材硬度がH
s80以上になれば、2/100mmが常識であり、又その実績し
かなかった。
出願人は敢えて上記常識を打破すべく鋭意実験を行な
い、ダイヤモンドやボラゾン系の回転砥石を使用して深
さ約4.7mmに達する溝条を1パス1条で研削形成するこ
とに成功した。
又、空気孔の穿設加工は、母材硬度とは無関係に加工出
来る放電加工に着目し、段ロールの空気孔穿設用の放電
加工装置を案出するみとにより、能率的に孔加工を行な
うことに成功した。
本発明のロールの製造方法は、外周に高硬度肉盛溶接層
を形成した素材の外径を旋削する工程、素材に周溝を旋
削する工程、素材に1条1パスによる研削加工にて素材
の軸方向に延びる縦溝を周方向に等間隔に形成する工
程、溝底に放電加工によって小径空気孔を加工する工程
を一連に実施し、この間素材表面の高硬度を維持した儘
加工を行なうことを特徴とする (作用及び効果) 素材に高硬度肉盛り熔接を行なう際、肉盛り熔接の厚み
を加減することによって仕上がり段ロールの表面の高硬
度層を所望の厚みに形成できる。
ロール表面の高硬度層の硬度を維持したまま旋削加工、
穿孔加工を行なうため、従来の様にロールへの焼入れ、
調質及び焼入れによって素材に生じる歪みを除去するた
めの研削による反りを補正するための研削加工が省略さ
れ、加工工程が簡素化される。
(実施例) 実施例では再生段ロールの加工方法について説明する。
段ロールは前記第9図のものと同じであり、大径部(7
1)の全長は2000mm、外形は約400mm、歯数110条であ
る。又、実施の段ロール(7)は、中芯紙の段の数が、
30cm当たり36±3段のAフルート(JIS Z 1516)を形成
するものであって、第3図の如く歯山ピッチP 9mm、歯
高さH 4.68mm、歯山の円弧局率r1 1.68mm、溝底円弧曲
率r2 1.97、隣合う歯山の成す角度α約49゜である。
段ロールの素材 SCM440 肉盛溶接材料 NH−180(商品名) (日鉄ハード株式会社が製鉄用圧延ロールの肉盛熔接、
再生に使用している高級合金材料を段ロール再生用に改
良した材質であって、高硬度で(Hs80以上)で加工する
には最適の性能を発揮する) 第2図は研削によりロールに1パス1条で縦溝を開設す
る重研削装置である。
研削装置の構造自体は、従来の縦溝を歯切り切削した後
に研磨仕上げを行なうための研削装置と大差はない。
基台(8)の両端にロール(7)の両端を回転可能に支
持する支持台(81)(82)が設けられ、一方の支持台
(81)には回転割出し装置(図示せず)が内蔵されてい
る。
基台(8)の長手方向にはガイド壁(83)が立設され、
該ガイド壁に横方向にガイド溝が開設され、該ガイド溝
に摺動可能に研削ヘッド(85)が配備され、該ヘッドに
走行駆動装置(図示せず)が連繋される。
ヘッド(85)には回転砥石(80)の取付け軸(86)が昇
降可能に配備され、該軸はヘッド内に配備した昇降装置
(図示せず)に連繋されている。
又、ヘッド(85)には研削部に向けて研削油を供給する
ノズル(87)が取付けられている。
前記取付け軸(86)に取付けられる砥石(80)は、直径
約560mm、幅19mmの金属円盤(80a)の外周を一周して前
記段ロールの溝形状に対応して形成した突条(80b)の
表面にボラゾン砥粒を電着して形成されている。
突条(80b)の両側は段ロール(7)の歯山の円弧状頂
部の形状に対応し、この部分にもボラゾン砥粒が電着さ
れている。
第5図は段ロールに放電加工によって空気孔を穿設する
ための放電加工装置である。
実施例の放電加工装置は、複数の細棒状電極(4)によ
って、段ロール(7)の軸方向に平行に並んだ終溝(7
3)上に同時に電極の数だけ空気孔(75)を穿設し、穿
設が終了する毎に回転割出装置(6)によって段ロール
(7)を所定の角度回転させ、ロールの周方向に順次空
気孔(75)を穿設するものである。
放電加工装置の装置本体(1)には昇降駆動装置(10)
に連繋して長尺板状の電極支持板(2)が水平に配備さ
れ、該板を貫通して中空のスピンドル(21)が回転可能
に垂直に配備されている。
スピンドル(21)の配列間隔は段ロールの周溝(73)間
隔に対応している。
第6図の如く、スピンドル(21)の下端には棒状電極
(4)を着脱可能且つ液密に保持したコレットチャック
(22)が設けられ、スピンドル(21)の上端に回転スリ
ーブ(26)を介して加工液供給チューブ(25)が接続さ
れている。
加工液供給チューブ(25)は加工液供給装置(53)に連
繋されスピンドル(21)内に加工液を供給する。
上記コレットチャック(22)に保持された棒状電極
(4)は直径3〜3.5mmであって軸方向に貫通孔(図示
せず)を有しており、スピンドル(21)に供給された加
工液は電極(4)の先端から噴出する。
スピンドル(21)の上部に歯車(23)が嵌着固定され、
隣り合うスピンドル(21)の歯車(23)(23)どうしが
噛み合い、端部のスピンドル(21)の歯車に回転駆動装
置(24)が連繋される。
電極支持板(2)の下方に該板と平行に昇降可能にガイ
ド板(3)を配備し、該ガイド板(3)に昇降駆動装置
(35)を連繋する。
ガイド板(3)には各スピンドル(21)の真下位置に貫
通孔(30)を開設し、該貫通孔にガイドスリーブ(31)
を嵌着固定して、該ガイドスリーブ(34)に前記電極
(4)を摺動可能に嵌めている。
ガイド板(3)の長手方向の両側縁及び両端縁に弾性資
材にて形成された周壁(32)が垂下形成されている。
実施例では周壁(32)は独立気泡のネオプレンスポンジ
にて形成され、ガイド板(3)の両端からの垂下部の下
縁は段ローラの大径部(71)の円弧曲率に対応して円弧
状にえぐれ部(32a)を形成している。
ガイド板(3)の上面の複数箇所に加工液供給口(33)
が開設され、該供給口(33)にホース(34)を介して前
記加工液供給装置(53)が連繋される。
ガイド板(3)の下方に加工液受け皿(5)が配備され
る。
該受け皿(5)は矩形に形成され、全長は段ロール
(7)の大径部(71)の全長より少し長く、幅は段ロー
ル(7)の大径部(71)の直径より少し大きく形成され
ている。
受け皿(5)の底面と前記加工液供給装置(53)とが管
路(51)にて接続され、受け皿(5)の管路接続部には
ストレーナ(54)が配備されている。
受け皿(5)の両側には段ローラ(7)の両端軸部を着
脱可能に且つ回転自由に支持する軸受け部(61)(61)
が配備され、一方の軸受け部は回転割出装置(6)を兼
用している。
尚、放電加工のための段ロール(7)と電極との電気的
接続については公知技術のとおりであるから説明を省略
する。
次に再生段ロールの加工手順を説明する。
(1)素材の焼鈍加工 外周の歯面が摩耗した段ロール(以下素材と呼ぶ)を焼
鈍し、素材の軟化、決勝組織の調整、内部応力の除去を
行なう。
(2)素材の外径旋削加工 摩耗した歯面を旋削により完全に除去する。
(3)高硬度肉盛溶接加工(第1図A) 前記肉盛熔接材(NH−180)を多層連続熔接工法によっ
て約10mmの厚みに母材に完全に融着し、肉盛層全体の硬
度を析出硬化の調質熱処理によってHs80〜84にし、引張
り強さを183Kg/mm2程度にする。
(4)外径旋削及び周溝加工(第1図B) 熔接した余肉を削取って外径を計算通りの寸法に精度良
く仕上加工を行ない、更に周溝(73)を加工する。
上記(2)(3)の工程に於ける旋削加工は特殊バイト
によって可能であり、圧延用ロールの外周旋削で既に実
施されている。
(5)縦溝加工(第1図D) 次に、前記研削装置によって1条1パスで研削加工によ
り縦溝(74)を形成する。
・研削条件 ボラゾン砥石の外径 560mm ボラゾン砥石の回転数 1480rpm ボラゾン砥石の研削速度(ボラゾン砥石の横移動速度)
380mm/min 冷却油の温度 30〜35℃ 上記条件にて、1条1パスにて縦溝(74)を研削し、1
条の溝加工を終了する毎に回転割出装置によってロール
を溝の1ピッチ回転させ、110条の溝加工を順次行な
う。
(6)空気孔穿設加工(第1図D) 前記放電加工装置によって段ロールの周溝上に空気孔
(75)を穿設する。
第5図の如く、装置の受け皿(5)上に段ロール(7)
をセットし、段ロール(7)を回転割出装置(6)に連
繋する。
ガイト板(3)及び電極支持板(2)を下降させ、ガイ
ド板(3)の下面に垂下した周壁(32)を段ロール
(7)の大径部(71)に押し当てる。
次に、加工液供給装置(53)を作動して、ガイド板
(3)の供給口(33)及び棒状電極(4)の先端から、
段ロール表面、周壁(32)、ガイド板(3)にて包囲さ
れる空間部に加工液を充満させる。
上記状態にて、スピンド(21)を回転させながら電極支
持板(2)を徐々に下降させ、同時に電極(4)と段ロ
ール(7)との間で放電を行なわしめ、段ロール(7)
に電極(4)の直径に対応する空気孔(74)を開設す
る。
スピンドル(21)の回転によって電極(4)は回転しな
がら段ロール(7)との間で放電を行なうため、電極
(4)が曲がってロールに食いこむことはなく、空気孔
は真っ直ぐに穿設される。
段ロール(7)の表面には歯面が形成されており、スポ
ンジ製の周壁(32)をロール表面に押圧しても、完全な
液密には押圧出来ず、歯面の溝から加工液が漏れるた
め、電極(4)及び供給口からの加工液の供給は持続さ
せておく。
尚、周壁(32)に予め流出孔を開設して加工液を積極的
に流出させ、循環させても可い。
従って、周壁(32)内の加工液は、絶えず入れ代わり、
然も、電極(4)の先端から噴射する加工液によって放
電加工による融解くずも加工液と一緒に加工部位から排
出され、常に清浄な加工液に接して良好な放電状態が維
持される。
周壁(32)から漏れ出た加工液は段ロール(7)の大径
部(71)表面を伝って下方の受け皿(5)に溜まり、段
ロール(7)の端部の軸部を伝って回転割出装置(6)
側に流れることはなく、割出装置(6)の加工液に対す
る防水は一切考慮する必要はない。
受け皿(5)に滴下した加工液はストレーナ(54)を通
過して清浄化され、加工液供給装置(53)に戻され、循
環使用される。
一列の孔加工が終了すれば、ガイド板(3)及び電極支
持板(2)を上昇させ、割出装置(6)によって段ロー
ル(7)を所定の角度回転させ、この状態にて、上記動
作を繰り返し、穿設加工を行なう。
ガイド板(3)を上昇させたとき、周壁(32)内の加工
液が一挙にロールの表面を流れ落ちるが、この場合で
も、端部の軸部を伝って割出装置(6)に流れ出すこと
はない。
上記作業を繰り返して、段ロール(7)の軸方向及び、
周方向に多数の空気孔をロールの硬度とは無関係に正確
且つ能率的に開設出来る。
(7)縦溝仕上研削 空気孔を穿設した段階で、段ロールとして使用可能であ
るが、実施例では、段ロールの歯面を更に平滑に仕上げ
るため、従来の切削溝加工後に行なう歯面の研磨仕上げ
と同様に、仕上げ回転砥石による研磨を施している。
(8)硬質クロームメッキ加工 実施例では、段ロールの表面にクロームメッキ加工を施
し、段ロールの表面にHs95〜100程度の硬質メッキ層を
形成している。
上記の如く、従来の再生段ロールの加工プロセスを変革
する加工方法によって再生段ロールが完成する。
本発明による加工方法であれば、素材に高硬度肉盛熔接
を行なう際、肉盛熔接の厚みを加減することによって段
ロール表面の高硬度層を所望の厚みに形成出来る。
又、段ロールの表面に硬質クロムメッキを施した場合で
も、素材自体の硬度が高くなっているため、段ロール間
に中芯紙の硬質異物が噛込んでも、従来の様にメッキ層
が凹んで周囲が盛り上がる虞れはない。
本発明では、ロール表面の高硬度層の硬度を維持したま
ま外径の旋削加工、周溝加工、縦溝加工及び空気孔の穿
設加工を行なうため、従来の様にロールへの焼入れ、及
び焼入れによって生じる歪みを除去するための研削加工
は不要であり、加工工程が簡素化される。
第4図は中芯紙の波状段部が30cm当たり51±3段のBフ
ルートを形成するための段ロールの歯面形状及び該歯面
を前述の如く、1条1パスにて形成するためのボラゾン
砥石の先端部の断面形状である。
段ロールの歯山ピッチP 6.053mm、歯高さHは2.4mm、歯
山の円弧r 1.23mm、溝底円弧r2 1.50mm、隣合う歯山の
成す角度は約61゜である。
又、Bフルートの際の研削条件はボラゾン砥石の研削速
度(ボラゾン砥石の横移動速度)が508mm/minになるだ
けで、他の条件は前記Aフルートの場合と同様である。
本発明の実施に際して、段ロールの溝条を1条1パスに
て研削加工を行なう際、ボラゾン砥石を定位置で回転さ
せ、ロールを軸方向に移動させることも出来る。要は回
転砥石とロールとをロールの軸方向に相対的に移動させ
れば可い。
更に、本発明は実施例の構成に限定されることはなく、
特許請求の範囲に記載の範囲で種々の変形が可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は段ロールの製造手順の説明図、第2図は研削装
置の斜面図、第3図はAフルートの段ロール及びボラゾ
ン砥石の先端断面図、第4図はBフルートの段ロール及
びボラゾン砥石の先端断面図、第5図は放電加工装置の
斜面図、第6図は放電加工装置の電極支持部の正面図、
第7図はガイド板及び周壁近傍の斜面図、第8図は第6
図VIII−VIII線に沿う断面図、第9図は段ロールの斜面
図である。 (4)……電極、(5)……受け皿 (7)……段ロール、(80)……ボラゾン砥石

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周に高硬度肉盛溶接層を形成した素材の
    外径を旋削する工程、 素材を旋削して周溝を形成する工程、 素材に1条1パスによる研削加工によって素材の軸方向
    に延びる縦溝を軸方向に等間隔に形成する工程、 溝底に放電加工によって小径空気孔を加工する工程、 を一連に実施し、この間素材表面の高硬度を維持した儘
    加工を行なうことを特徴とする段ロールの製法。
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