JP3072810B2 - 接合型電界効果トランジスター - Google Patents

接合型電界効果トランジスター

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JP3072810B2
JP3072810B2 JP04300561A JP30056192A JP3072810B2 JP 3072810 B2 JP3072810 B2 JP 3072810B2 JP 04300561 A JP04300561 A JP 04300561A JP 30056192 A JP30056192 A JP 30056192A JP 3072810 B2 JP3072810 B2 JP 3072810B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は接合型電界効果トランジ
スターに係り、特に非晶質上に形成されたIII −V族化
合物半導体材料を用いた接合型電界効果トランジスター
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体電子素子や光素子に用いられる半
導体材料は、大きく分けると単結晶、多結晶、非晶質の
3つに分類される。単結晶は、機能的に最も良いものが
得られるが高価であり、また大きなものが作りにくいと
いう欠点があった。一方、多結晶や非晶質は低価格で大
きさの自由度があるが、機能的に見れば十分ではなかっ
た。
【0003】従来、多結晶半導体の応用としては以下の
ものがあった。IV族では、主にSiの多結晶が、太陽電
池、薄膜トランジスターに用いられている。II−VI族の
多結晶は、Cd系が薄膜トランジスターやホトセンサー
に用いられ、一部太陽電池への検討も行なわれている。
Zn系はEL(エレクトロルミネッセンス)素子、蛍光
体、圧電素子等に用いられている。また、CuInSe
2 等のカルコパイライト系の多結晶が、太陽電池への応
用として検討され始めている。
【0004】III −V族化合物半導体の多結晶に関して
は、Ga系、In系が太陽電池への応用を検討されたこ
とがあるが実用化には至っていない。III −V族化合物
半導体多結晶を用いた太陽電池に関する文献は多数報告
されているが、発光特性に関する報告は少ない。例え
ば、SALERNO J P等が(conf.RECI
EEE vol.15th p.1174〜1178)
で電子線ルミネッセンスについて報告しているが、PN
接合を使ってLED(発光ダイオード)特性を調べたと
いう記述は無い。
【0005】一方、発光素子を用いた表示装置は、一般
には単結晶ウエハの上面に形成し、このウエハから発光
素子を単数あるいは複数個切り出し、支持基板に接着す
ることで構成されていた。したがって、大面積のLED
表示素子としては、多数のLEDをハイブリッド化した
ものが製作されている。このため、コストが高くなり大
面積LED表示の用途は限定されている。
【0006】このような、LED表示における表示面積
の制約の問題を解決するため、本発明者等は特開昭64
−723号公報において大面積にIII −V族化合物半導
体単結晶を形成する方法として選択核形成法を提案し
た。ここで、選択核形成法とは、非晶質あるいは多結晶
である核形成密度の小さい非核形成面と、単一核のみよ
り結晶成長するに充分小さい面積を有し、該非核形成面
の核形成密度より大きい核形成密度を有する非晶質ある
いは多結晶である核形成面とを隣接して配された自由表
面を有する基板に、結晶成長処理を施して該単一核より
単結晶を堆積させるものである。また本発明者らは、結
晶形成法の容易性という観点から多結晶による選択的半
導体素子形成法(特願平2−303394号)を提案し
た。
【0007】一方、非単結晶質面上に形成されたIII −
V族化合物半導体FETに関する報告はされていない。
ただ、Si単結晶基板等の上にヘテロ成長を行ない、F
ETを作成した例は報告されている。
【0008】
【発明が解決しようとしている課題】従来報告されてい
る大面積素子に対応したFETとしては、アモルファス
シリコン、多結晶シリコンCdSe、CdTeなどの材
料が用いられていた。しかしながら、何れの場合でも、
キャリアの移動度が0.1〜100cm2 /Vs程度
で、高速のスイッチングには不向きであった。
【0009】また、III −V族化合物半導体に関して、
従来報告されている基板全面に非選択的に形成された結
晶では粒径のばらつきがありFETに関する検討はされ
ていなかった。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点は、非単結晶
質より成る結晶形成起点を有する基板と、結晶形成処理
を施すことにより該結晶形成起点を核として該基板上に
形成された、p型半導体領域と該p型半導体領域上のn
型半導体領域とを有するIII −V族化合物半導体単結晶
あるいは平均粒径0.2μm以上のIII −V族化合物半
導体多結晶である半導体結晶島と、前記n型半導体領域
に形成されたオーミック接合を有するソース、ドレイン
電極と、前記n型半導体領域に形成されたショットキー
接合を有するゲート電極と、を備えたことを特徴とする
本発明の接合型電界効果トランジスターによって解決さ
れる。
【0011】なお、p型半導体領域に第2のゲート電極
を形成して、この第2のゲート電極に印加する電圧と、
n型半導体領域に形成されるショットキー接合を有する
第1のゲート電極に印加する電圧とによりソース、ドレ
イン間に流れる電流を制御しても良い。
【0012】
【作用】本発明では、選択核形成法あるいは多結晶によ
る選択的半導体素子形成法により結晶島を形成している
ため、結晶島は単結晶あるいは均一性のある平均粒径が
大きい多結晶となるため、単結晶基板に限らず大面積、
低コストの基板上に均一性の良い、高速FETを実現で
きる。 [実験]ここで、本発明に関連の深いIII −V族化合物
半導体多結晶の諸特性について、本発明者等が、実験に
より得た知見を述べる。 *結晶粒径の制御方法 始めに、有機金属気相成長法(MOCVD法)を用いて
GaAs多結晶を選択堆積した時の、核形成面(正方
形)の大きさと多結晶平均粒径について検討を行った。
評価に使用した結晶の堆積条件を、表1に示す。
【0013】
【表1】 ここで、平均粒径は以下のようにして求めた。図20に
平均粒径の測定および算出法を示す。島状になった選択
堆積GaAs多結晶表面をエポキシ樹脂で保護した後、
ダイヤモンドペーストを用いて基板方向に垂直な断面方
向に60μm程度の厚さまで研摩し、さらにイオンミリ
ングによって20μm程度まで薄くしてTEM(透過電
子顕微鏡)観察を行った。結晶表面から深さ約2μmで
半円状の曲線を引き、それを横切る粒界の数に1を足し
た数で、断面状の曲線の長さを割り算したものを平均粒
径とした(この時、一番大きな粒径の1割に満たないよ
うな小粒子は、カウントしなかった。)。
【0014】このTEM観察から核形成面から2〜3μ
m程度までの近傍では粒径がやや小さく、その外側では
ほぼ一定の大きさに揃っていることが分かった。
【0015】図21に核形成面の大きさと平均粒径の関
係を示した。これより核形成面が小さくなる程結晶の平
均粒径が大きくなっていることが分かる。 *結晶粒径のショットキーダイオードのブレイクダウン
電圧の関係 本発明者らは、III −V族化合物半導体多結晶を用いた
MESFET(メタルセミコンダクターゲートFET)
において、最も特性を左右するものはゲート電極からの
漏れ電流であると考えた。ショットキーダイオードにお
いて図22に示すような電流電圧特性を持っているが、
MESFETのゲート電極として機能できる電圧は、負
のバイアスを掛けてからブレイクダウンするまでの領域
である。この電圧範囲において空乏層が広がり、これを
越えて電圧を印加すると漏れ電流となってソース、ドレ
イン電極へ流れ込む。そこで、結晶性と漏れ電流の関係
を調べるために、ショットキーダイオードを作成し、ブ
レイクダウン電圧の測定を行なった。
【0016】ここで用いた半導体部分は、前述した核形
成面の大きさで粒径を制御した多結晶GaAsで、堆積
条件は表2のようであった。
【0017】
【表2】 図23(A)(B)は、作成したショットキーダイオー
ドの構造の平面図及び断面図である。ポリシリコンの核
形成面303上にキャリア密度2×1017cm-3のn型
GaAs多結晶304を堆積し、AuGe/Au膜のオ
ーミック電極306、Al膜ショットキー電極305を
形成したものである。電極305と多結晶半導体304
の接触部分の面積は約10×10μmである。図24
は、結晶の平均粒径とブレイクダウン電圧の関係を示し
たものである。結晶粒径が大きくなるにしたがって、ブ
レイクダウン電圧も大きくなっていくことが分かる。特
に結晶粒径が2000Å以上でブレイクダウン電圧の増
加の程度が著しい。 *結晶粒径とpn接合ダイオードのブレイクダウン電圧
の関係 本発明者らは、前述のショットキーダイオードのブレイ
クダウン電圧と同様に、pn接合ダイオードのブレイク
ダウン電圧を調べることも重要だと考えた。
【0018】そこで、pn接合ダイオードを作成し、ブ
レイクダウン電圧の測定を行なった。
【0019】ここで用いた半導体部分は、前述した核形
成面の大きさで粒径を制御した多結晶GaAsで、堆積
条件は表3のようであった。
【0020】
【表3】 図25(A)(B)は、作成したpn接合ダイオードの
構造の平面図及び断面図である。ポリシリコンの核形成
面309上にキャリア密度5×1017cm-3のp型Ga
As多結晶310、2×1017cm-3n型GaAs多結
晶311を堆積し、AuGe/Au電極(オーミック電
極)313、Cr/Au電極(オーミック電極)312
を形成したものである。図26は、結晶の平均粒径とブ
レイクダウン電圧の関係を示したものである。結晶粒径
が大きくなるにしたがって、ブレイクダウン電圧も大き
くなっていくことが分かる。ショットキーダイオードの
場合と同様に、結晶粒径が2000Å以上でブレイクダ
ウン電圧の増加の程度が著しい。
【0021】これは結晶粒径が小さいと結晶粒界が増加
し、ここに存在する順位に捕まったキャリアによって空
乏層の広がりが阻害されるからだと考えられる。これと
似たような結晶粒径依存性は、発光素子においても観察
され、本発明者らが特願平02−303394号に詳し
く述べた通りである。
【0022】以上の実験結果から、結晶粒径が2000
Å以上のIII −V族化合物半導体多結晶に、オーミック
接合を有する電極、ショットキー接合を有する電極を作
製した場合、一定値以上のブレイクダウン電圧を得るこ
とができることが理解された。本発明者らは、かかる実
験結果を基に接合型電界効果トランジスターを作製した
ところ、大面積、低コストの基板上に均一性の良い、高
速FETを作製することができた。 [実施態様例]以下に、本発明により作成するpn接合
FET製作工程の概要を説明する。
【0023】なお、ここでは、p型半導体領域に第2の
ゲート電極を設けた場合について説明する。
【0024】まず、図1に示すように、Si単結晶基
板、GaAs単結晶基板等の半導体単結晶基板あるいは
石英基板、セラミック基板等の非晶質基板あるいはW,
Ti,Ta,Pt,V,Mo,Cr,Cu,カーボン基
板等の高融点金属基板等の耐熱性基板101上に熱酸化
処理あるいは蒸着、スパッタ等により核形成密度が小さ
いSiO2 ,SiNX 等の非単結晶質膜(その表面は非
核形成面となる)102を堆積させる。
【0025】つぎに、ポリシリコン、AlN、Al2
3 、Ta25 等の非単結晶質膜(その表面は核形成面
となる)103を堆積させる。堆積法としては、EB蒸
着、抵抗加熱蒸着、スパッタ等が用いられる。その後、
核形成面(結晶形成起点となる。一般には短辺8μm以
下の長方形、望ましくは短辺6μm以下の長方形、最適
には短辺3μm以下の長方形)を、不要部分の非単結晶
質膜103を除去することにより形成する。また、不要
な部分の非単結晶質膜103の除去方法として、酸、ア
ルカリ等の溶液によるウエットエッチングあるいはRI
BE(リアクテイブイオンビームエッチング)等のドラ
イエッチングを用いる。
【0026】また、核形成面と非核形成面の構成は以下
のようでもかまわない。
【0027】即ち、図7のように、耐熱性基板101上
に表面が核形成面となる非単結晶質膜103、表面が非
核形成面となる非単結晶質膜102と順次堆積させ、所
望の位置の非単結晶質膜102を除去することにより、
核形成面を表面に露出させてもよい。
【0028】また図8のように、石英基板等の非核形成
面となりうる耐熱性基板109を用いることにより、非
核形成面となる非単結晶質膜の堆積を省いてもよい。
【0029】また図9のように、耐熱性基板101上に
表面が非核形成面となる非単結晶質膜102を堆積さ
せ、核形成面とする部分にAs,P等のイオンを打ち込
み核形成密度を高め核形成面110としてもよい。
【0030】次に図2に示すように、非核形成面と核形
成面の核形成密度の差を利用して、MOCVD法を用い
て、核形成面を起点としてp型半導体領域104を形成
する。
【0031】半導体原料はTMG、TEG(トリエチル
ガリウム)やTMA(トリメチルアルミニウム)、TE
A(トリエチルアルミニウム)、TMIn(トリメチル
インジウム)、TEIn(トリエチルインジウム)とT
BAs(ターシャルブチルアルシン)、TMAs(トリ
メチルアルシン)、TEAs(トリエチルアルシン)、
DMAs(ジメチルアルシン)、DEAs(ジエチルア
ルシン)、AsH3 、TBP(ターシャルブチルホスフ
ィン)、TMP(トリメチルホスフィン)、TEP(ト
リエチルホスフィン)、PH3 、NH3 等を用い、ドー
ピング原料としてはDMSe(ジメチルセレン)、DE
Se(ジエチルセレン)、DMTe(ジメチルテル
ル)、DETe(ジエチルテルル)、SiH4 、DEZ
n(ジエチルジンク)、Cp2 Mg(シクロペンタンマ
グネシウム)、(MeCp)2 Mg(メチルシクロペン
タンマグネシウム)等を用いて行う。
【0032】堆積条件として、堆積温度は500〜12
00℃であり窒化物系の場合には800〜1200℃で
ある。圧力は一般には80Torr以下、望ましくは3
0Torr以下、最適には20Torr以下で行う。た
だし、これらの堆積条件は装置依存性があり、使用する
装置によりこれらの条件は変化する。
【0033】次に図3に示すように、ドーピングガスの
切り換えによりn型半導体領域105を形成する。堆積
条件は図2と同様である。
【0034】次に図4に示すように、結晶島接触部を含
まない結晶島表面の一部を除去し、p型半導体領域10
4を表面に露出させる。結晶島の一部を除去する方法と
しては、除去しない部分にレジストあるいはSiO2
どでマスクをし、RIBE、IBEなどのドライエッチ
ングあるいは、酸、アルカリなどの溶液によるウエット
エッチングなどを用いて行なう。
【0035】次に図5に示すように、p型半導体領域1
04が露出した部分の一部に電極106(第2のゲート
電極となる)を形成する。電極の形成法は抵抗加熱蒸着
法、電子線加熱蒸着法等を用いる。パターニングとして
は、あらかじめレジストによりパターニングし、その後
電極を形成し、レジストを剥離するリフトオフ、あるい
は電極を全面に形成した後、不必要な部分の電極を取り
去る手法等により行う。その後、n型半導体領域105
にソース,ドレイン領域となる2つの電極107を形成
する。形成法は前述と同様である。その後、熱処理を行
ないオーミックコンタクトを形成する。
【0036】次に図6に示すように、n型半導体領域1
05に、もう一方の電極108(ショットキー接合を有
するゲート電極)を形成する。電極形成法は図5の電極
106と同様な方法で行う。
【0037】以上の様にしてpn接合FETを形成す
る。
【0038】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。 [実施例1]以下に、図10〜図14を用いて本発明に
より作成したFETの製作工程を説明する。
【0039】まず、図10に示すように、Si基板20
1上に、ポリシリコン203(膜厚0.1μm)、Si
X 202(膜厚0.05μm)を堆積させた。ここ
で、堆積はCVD法を用いて行った。つぎに、結晶形成
起点となる3μm×20μmのポリシリコンドットを1
00μm間隔で形成した。形成法はドット形成部のSi
X 上にレジストでマスクをし、HF溶液中に10秒浸
けることにより、不必要な部分のSiNX を取り去り形
成した。
【0040】次に図11に示すように、MOCVD法を
用いて、p型GaAs単結晶(結晶島直径20μm)2
04、n型GaAs単結晶(層厚0.5μm)205を
堆積させた。
【0041】堆積は表4に示す条件で行った。
【0042】
【表4】 次に図12に示すように、レジストをマスクとしてp型
GaAs単結晶204が露出するまでエッチングした。
エッチングはCH3 COOH、H22 、H2SO4
2 Oの混合溶液に15秒浸けることにより行った。
【0043】次に図13に示すように、n型GaAs2
05の電極(ドレイン、ソース)を形成する部分以外に
レジスト(膜厚5μm)を形成した。つぎに、AuGe
(2000Å)/Au(5000Å)207を抵抗加熱
蒸着により形成した。つぎに、レジスト剥離液中で20
分間超音波洗浄を行った。その後、p型GaAs204
上にCr(500Å)/Au(5000Å)(第2のゲ
ート電極)206を形成した。形成法は、前述のAuG
e/Auと同様の方法で行った。そして、Ar雰囲気中
420℃で、15分間熱処理を行なった。
【0044】次に図14に示すように、第1のゲート電
極を形成する部分以外にレジストを形成した。つぎに、
Al膜208(3000Å)をEB蒸着により堆積させ
た。その後、レジスト剥離液中で20分間超音波洗浄を
行った。
【0045】以上のようにして、チャネル長10μm、
チャネル幅7μmのFETを形成した。
【0046】このFETについて、第1のゲート電極2
08に電圧0V、第2のゲート電極206に電圧−2
V、ソース、ドレイン電極207にそれぞれソース電圧
0V、ドレイン電圧2Vを印加したところ27μAの電
流が流れ、第1のゲート電極208の電圧を−1Vに変
化させると電流は5nAに減少し、FET動作を確認し
た。
【0047】また、ソース電圧0V、ドレイン電圧2V
を印加して、動特性を評価したところ、カットオフ周波
数は530MHzであった。
【0048】なお、同じ条件で第2のゲート電極206
に電圧を印加しない状態(即ち、第2のゲート電極を設
けない場合に対応する)では、第1のゲート電極208
に電圧0Vを印加したときには83μAの電流が流れ、
第1のゲート電極208の電圧を−1Vに変化させると
電流は3nAに減少し、この場合にもFET動作を確認
した。 [実施例2]以下に、図15〜図19を用いて本発明に
より製作したFETの製作工程を説明する。
【0049】まず図15に示すように、石英基板501
上に、CVD法によりポリシリコン502を0.1μm
堆積した。CVDの条件は、堆積温度620℃、圧力
0.2TorrでSiH4 を45cc/min.供給
し、10分間行った。
【0050】つぎに、結晶形成起点となる3μm×20
μmのポリシリコンドットを100μm間隔で形成し
た。形成法はドット形成部のポリシリコン上にレジスト
でマスクをし、HF、H22 の混合溶液中に30秒浸
けることにより、不必要な部分のポリシリコンを取り去
り行った。
【0051】次に図16に示すように、MOCVD法を
用いて、p型InP多結晶(結晶島直径20μm)50
4、n型InP多結晶(層厚0.6μm)505を堆積
させた。
【0052】堆積は表5に示す条件で行った。
【0053】
【表5】 次に図17に示すように、多結晶島接触部を含む一部の
領域にレジストを形成し、これをマスクとしてp型In
P多結晶504が露出するまでエッチングした。エッチ
ングはアンモニア、過酸化水素水、水の混合溶液中に1
分浸けることにより行った。
【0054】次に図18に示すように、n型InP多結
晶505の一部にソース、ドレイン電極507を形成し
た。電極の形成法は以下のように行った。電極を形成す
る部分以外にレジスト(膜厚5μm)を形成した。つぎ
に、AuGe(500Å)/Ni(3000Å)507
を抵抗加熱蒸着により形成した。つぎに、レジスト剥離
液中で20分間超音波洗浄を行った。その後、露出した
p型InP多結晶の一部にCr(800Å)/Au(1
800Å)506(第2のゲート電極)を形成した。形
成法は、前述のAuGe/Auと同様の方法で行った。
【0055】その後、Ar雰囲気中500℃で、5分間
熱処理を行った。
【0056】次に図19に示すように、n型InP多結
晶505上のソース、ドレイン電極間の一部にAl膜5
08(第1のゲート電極)を形成した。形成法は図25
と同一の方法で行った。
【0057】以上のようにして、チャネル長10μm、
チャネル幅7μmのFETを形成した。
【0058】このFETについて、第1のゲート電極5
08に電圧0V、第2のゲート電極506に電圧−1
V、ソース電極,ドレイン電極507にそれぞれソース
電圧0V、ドレイン電圧2Vを印加したところ15μA
の電流が流れ、第1のゲート電極508の電圧を−1V
に変化させると電流は10nAに減少し、FET動作を
確認した。
【0059】また、ソース電圧0V、ドレイン電圧2V
を印加して、動特性を評価したところ、カットオフ周波
数は330MHzであった。
【0060】なお、同じ条件で第2のゲート電極506
に電圧を印加しない状態(即ち、第2のゲート電極を設
けない場合に対応する)では、第1のゲート電極508
に電圧0Vを印加したときには52μAの電流が流れ、
第1のゲート電極508の電圧を−1Vに変化させると
電流は8nAに減少し、この場合にもFET動作を確認
した。
【0061】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、Si、石英、セラミック、カーボン等の基板上に
GaAs、InP等のIII −V族化合物半導体pn接合
FETが形成できる。これにより、大面積に一括で均一
性の良い、安価な高速動作するFETを形成することが
できる。また、他の半導体あるいはセラミックとの集積
化が可能となり、1チップ上に多機能素子を形成でき
る。
【0062】また、pn接合を有する結晶島を用いてい
るため、pn接合部分での空乏層広がりがあり、FET
動作層となるn層の膜厚をある程度厚くでき、n層の厚
さ制御が容易となる。
【0063】同様に、p型領域に電極を設け、この電極
とn型領域のゲート電極でソース、ドレイン間電流を制
御することにより、一方の電極の多少の不都合を、もう
一方の電極によりカバーすることができ、歩留まりを向
上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるpn接合型FETの一実施態様例
の核形成面及び非核形成面作製工程を示す工程図であ
る。
【図2】本発明によるpn接合型FETの一実施態様例
のp型半導体結晶島形成工程を示す図である。
【図3】本発明によるpn接合型FETの一実施態様例
のn型半導体結晶島形成工程を示す図である。
【図4】本発明によるpn接合型FETの一実施態様例
の内部構造露出工程を示す図である。
【図5】本発明によるpn接合型FETの一実施態様例
の電極形成工程を示す図である。
【図6】本発明によるpn接合型FETの一実施態様例
の第1のゲート電極形成工程を示す図である。
【図7】本発明によるpn接合型FETの他の実施態様
例の核形成面及び非核形成面作製工程を示す工程図であ
る。
【図8】本発明によるpn接合型FETの他の実施態様
例の核形成面及び非核形成面作製工程を示す工程図であ
る。
【図9】本発明によるpn接合型FETの他の実施態様
例の核形成面及び非核形成面作製工程を示す工程図であ
る。
【図10】本発明によるpn接合型FETの第1実施例
の核形成面及び非核形成面作製工程を示す工程図であ
る。
【図11】本発明によるpn接合型FETの第1実施例
のGaAs多結晶島形成工程を示す工程図である。
【図12】本発明によるpn接合型FETの第1実施例
のGaAs多結晶島内部構造露出工程を示す工程図であ
る。
【図13】本発明によるpn接合型FETの第1実施例
のAuGe/Au、Cr/Au電極形成工程を示す工程
図である。
【図14】本発明によるpn接合型FETの第1実施例
の第1のゲート電極形成工程を示す工程図である。
【図15】本発明によるpn接合型FETの第2実施例
の核形成面及び非核形成面作製工程を示す工程図であ
る。
【図16】本発明によるpn接合型FETの第2実施例
のInP多結晶島形成工程を示す工程図である。
【図17】本発明によるpn接合型FETの第2実施例
のInP多結晶島内部構造露出工程を示す工程図であ
る。
【図18】本発明によるpn接合型FETの第2実施例
のAuGe/Ni、Cr/Au電極形成工程を示す工程
図である。
【図19】本発明によるpn接合型FETの第2実施例
の第1のゲート電極形成工程を示す工程図である。
【図20】本発明に関する実験の平均粒径の計算例を示
す図である。
【図21】核形成面の大きさと平均粒径の関係を示す特
性図である。
【図22】ショットキーダイオードの電流電圧特性を示
す特性図である。
【図23】本発明を用いたショットキーダイオードの構
造概略図である。
【図24】平均粒径とブレイクダウン電圧の関係を示す
特性図である。
【図25】本発明を用いたpn接合ダイオードの構造概
略図である。
【図26】平均粒径とブレイクダウン電圧の関係を示す
特性図である。
【符号の説明】
101 耐熱性基板 102 非単結晶質膜(非核形成面) 103 非単結晶質膜(核形成面) 104 p型半導体領域(オーミックコンタクト用多結
晶領域) 105 n型半導体領域(FET動作多結晶領域) 106 電極(第2のゲート電極) 107 電極(ソース、ドレイン電極) 108 電極(第1のゲート電極) 109 耐熱性基板(非核形成面) 110 イオンインプラ領域(核形成面) 201 Si基板 202 SiNX 203 ポリシリコン 204 p−GaAs単結晶 205 n−GaAs単結晶 206 Cr/Au 207 AuGe/Au 208 Al 301 アルミナ基板 302 SiO2 303 ポリシリコン 304 n−GaAs多結晶 305 Al膜 306 AuGe/Au 307 アルミナ基板 308 SiO2 309 ポリシリコン 310 p−GaAs多結晶 311 n−GaAs多結晶 312 Cr/Au 313 AuGe/Au 501 石英基板 502 ポリシリコン 504 p−InP多結晶 505 n−Inp多結晶 506 Cr/Au 507 AuGe/Ni 508 Al膜
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/337 H01L 21/205 H01L 21/338 H01L 29/808 H01L 29/812

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非単結晶質より成る結晶形成起点を有す
    る基板と、 結晶形成処理を施すことにより該結晶形成起点を核とし
    て該基板上に形成された、p型半導体領域と該p型半導
    体領域上のn型半導体領域とを有するIII −V族化合物
    半導体単結晶あるいは平均粒径0.2μm以上のIII −
    V族化合物半導体多結晶である半導体結晶島と、 前記n型半導体領域に形成されたオーミック接合を有す
    るソース、ドレイン電極と、 前記n型半導体領域に形成されたショットキー接合を有
    するゲート電極と、 を備えたことを特徴とする接合型電界効果トランジスタ
    ー。
  2. 【請求項2】 前記p型半導体領域に、オーミック接合
    を有する第2のゲート電極を形成したことを特徴とする
    請求項1記載の接合型電界効果トランジスター。
  3. 【請求項3】 前記結晶形成処理は、有機金属気相成長
    法により行なうことを特徴とする請求項1記載の接合型
    電界効果トランジスター。
  4. 【請求項4】 前記有機金属気相成長法は、エッチング
    性を有する物質を添加した気相中で行なうことを特徴と
    する請求項1記載の接合型電界効果トランジスター。
  5. 【請求項5】 前記エッチング性を有する物質は、塩化
    水素であることを特徴とする請求項4記載の接合型電界
    効果トランジスター。
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