JPH0513447A - 電界効果トランジスター及びその製造方法 - Google Patents

電界効果トランジスター及びその製造方法

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JPH0513447A
JPH0513447A JP18830291A JP18830291A JPH0513447A JP H0513447 A JPH0513447 A JP H0513447A JP 18830291 A JP18830291 A JP 18830291A JP 18830291 A JP18830291 A JP 18830291A JP H0513447 A JPH0513447 A JP H0513447A
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islands
effect transistor
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nucleation
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JP18830291A
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Hideji Kawasaki
秀司 川崎
Hiroyuki Tokunaga
博之 徳永
Taichi Sugimoto
太一 杉本
Masaya Ogura
真哉 小倉
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 III−V族化合物半導体を用いて基板全面
に非選択的に形成された結晶において、粒径のばらつき
がなく、高速スイッチングの可能な、大面積素子に対応
した電界効果トランジスター及びその製造方法を実現す
ることにある。 【構成】 非単結晶質より成る結晶形成起点を有する基
板の、前記結晶形成起点を核として、結晶形成処理を施
して、互いに接した2つの結晶島を形成する工程と、前
記結晶島の接触部にゲート電極を形成する工程と、個々
の前記結晶島にオーミックコンタクトを有する2つの電
極を形成する工程と、を有することを特徴とする電界効
果トランジスターの製造方法及び、それによる電界効果
トランジスターであり、前記結晶島は、III−V族化
合物半導体の単結晶、または、平均粒径0.2μm以上
の多結晶から成ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非晶質上に形成された
III−V族化合物半導体材料を用いた電界効果トラン
ジスター、及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体電子素子や光素子に用いられる半
導体材料は、大きく分けると単結晶、多結晶、非晶質の
3つに分類される。単結晶は、機能的に最も良いものが
得られるが高価であり、また大きなものが作りにくいと
いう欠点があった。一方、多結晶や非晶質は低価格で大
きさの自由度があるが、機能的に見れば十分ではなかっ
た。
【0003】従来、多結晶半導体の応用としては以下の
ものがあった。IV族では、主にSiの多結晶が、太陽
電池、薄膜トランジスターに用いられ、またII−VI
族の多結晶においては、Cd系が薄膜トランジスターや
ホトセンサーに用いられ、更に一部太陽電池に用いる検
討も行なわれている。またZn系はEL(エレクトロル
ミネッセンス)素子、蛍光体、圧電素子等に用いられ、
CuInSe2 等のカルコパイライト系の多結晶が、太
陽電池への応用として検討され始めている。
【0004】またIII−V族化合物半導体の多結晶に
関しては、Ga系、In系が太陽電池への応用を検討さ
れたことがあるが、実用化には至っていない。
【0005】これらのIII−V族化合物半導体多結晶
を用いた太陽電池に関する文献は多数報告されている
が、発光特性に関する報告は少なく、例えば、SALE
RNOJ P等が(conf.RECIEEE vol.15th p.1174〜11
78) で、電子線ルミネッセンスについて報告している
が、PN接合を使ってLED(発光ダイオード)特性を
調べたという記述は無かった。
【0006】一方、発光素子を用いた表示装置は、一般
には単結晶ウエハの上面に形成し、このウエハから発光
素子を単数あるいは複数個切り出し、支持基板に接着す
ることで構成されていた。したがって、大面積のLED
表示素子としては、多数のLEDをハイブリッド化した
ものが製作されている。このため、コストが高くなり大
面積LED表示の用途は限定されている。
【0007】このような、LED表示における表示面積
の制約の問題を解決するため、本発明者らは、特開昭6
4−723において、大面積にIII−V族化合物半導
体単結晶を形成する方法として選択核形成法を提案し
た。
【0008】選択核形成法とは、非晶質あるいは多結晶
である核形成密度の小さい非核形成面と、単一核のみよ
り結晶成長するに充分小さい面積を有し、該非核形成面
の核形成密度より大きい核形成密度を有する非晶質、あ
るいは多結晶である核形成面とを隣接して配した自由表
面を有する基板に、結晶成長処理を施して該単一核より
単結晶を成長させるものである。
【0009】また更に、本研究者らは結晶形成法の容易
性という観点から多結晶による選択的半導体素子形成法
も提案した。
【0010】また、Si単結晶基板等の上にヘテロ成長
を行ない、FETを作製した例は報告されているが、非
単結晶質面上に形成されたIII−V族化合物半導体F
ETに関する報告はされていない。
【0011】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、前
述したような大面積素子に対応したFETとしては、従
来、アモルファスシリコン、多結晶シリコンCdSe、
CdTeなどの材料が用いられているが、何れの場合で
も、キャリアの移動が0.1〜100cm2 /Vs程度
で、高速のスイッチングには不向きであるという問題点
があった。
【0012】また、前述したように、従来、非単結晶質
面上に形成されたIII−V族化合物半導体FETに関
する報告はされていないが、これは、III−V族化合
物半導体を用いて基板全面に非選択的に形成された結晶
では、粒径のばらつきがでるという問題があるためであ
る。
【0013】
【発明の目的】本発明は、上述した課題に鑑み、III
−V族化合物半導体を用いて基板全面に非選択的に形成
された結晶において、粒径のばらつきがなく、高速スイ
ッチングの可能な、大面積素子に対応した電界効果トラ
ンジスター及びその製造方法を実現することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、非単結晶質より成る結晶形成起点を有す
る基板と、前記結晶形成起点を核として、結晶形成処理
を施して形成された、互いに接した2つの結晶島と、前
記結晶島の接触部に形成されたゲート電極と、個々の前
記結晶島に形成されたオーミックコンタクトを有する2
つの電極と、を有することを特徴とする電界効果トラン
ジスター。
【0015】及び、非単結晶質より成る結晶形成起点を
有する基板の、前記結晶形成起点を核として、結晶形成
処理を施して、互いに接した2つの結晶島を形成する工
程と、前記結晶島の接触部にゲート電極を形成する工程
と、個々の前記結晶島にオーミックコンタクトを有する
2つの電極を形成する工程と、を有することを特徴とす
る電界効果トランジスターの製造方法を手段とするもの
である。
【0016】また、前記結晶島は、III−V族化合物
半導体単結晶から成ることを特徴とすし、また、前記結
晶島は、平均粒径0.2μm以上の多結晶III−V族
化合物半導体から成ることを特徴とし、また、前記基板
は、10μm以上の間隔を有する2つの前記結晶形成起
点からなる結晶形成起点群を有することを特徴とし、ま
た、前記結晶形成処理法は、有機金属気相成長法(MO
CVD法)であることを特徴とし、また、前記MOCV
D法は、エッチング性を有する物質を添加した気相中で
行なうことを特徴とし、また、前記エッチング性を有す
る物質は、塩化水素(HCl)であることを特徴とす
る。
【0017】
【作用】本発明によれば、選択核形成法あるいは多結晶
による選択的半導体素子形成法によりFETを形成する
際に、2つの成長起点より単結晶あるいは多結晶島を形
成し、接触させ、接触部にゲートを設けることにより、
単結晶あるいは、粒径のばらつきの少ない大粒径の多結
晶の結晶島が形成でき、大面積にわたって均一な特性を
もったFETが得られる。また、高速のスイッチング素
子が簡単なプロセスで大面積に形成でき、従来にはない
多機能性の集積回路ができる。
【0018】また、前記結晶島は、III−V族化合物
半導体単結晶から成ることより、大面積にわたって高速
スイッチング素子ができる。
【0019】また、前記結晶島は、平均粒径0.2μm
以上の多結晶III−V族化合物半導体から成ることに
より、大面積にわたって均一な特性を持つスイッチング
素子ができる。
【0020】また、前記基板は、10μm以上の間隔を
有する2つの前記結晶形成起点からなる結晶形成起点群
を有することにより、ゲート長の短いスイッチング素子
ができる。
【0021】また、前記結晶形成処理法は、有機金属気
相成長法(MOCVD法)であることにより、大面積に
わたって単結晶あるいは多結晶島ができる。
【0022】また、前記MOCVD法は、塩化水素(H
Cl)等のエッチング性を有する物質を添加した気相中
で行なうことにより、容易に単結晶あるいは大粒径多結
晶島を形成できる。 [実験]ここで本発明に関連の深いIII−V族化合物
半導体多結晶の諸特性について、本発明者等が、実験に
より得た知見を述べる。 (結晶粒径の制御方法)始めに、MOCVD法(有機金
属気相成長法)を用いてGaAs多結晶を選択堆積した
時の、核形成面(正方形)の大きさと多結晶平均粒径に
ついて検討を行った。
【0023】評価に使用した結晶の成長条件は、以下の
ようであった。
【0024】 TMG 3.0×10-5mol/min. AsH3 1.8×10-3mol/min. HCl 1.6×10-5mol/min. H2 10 l/min. 基板温度 775℃ 圧力 20Torr 成長時間 60min. 核形成面 ポリシリコン 非核形成面 SiO2 ここで、平均粒径は以下のようにして求めた。図10に
平均粒径の測定および算出法を示す。島状になった選択
堆積GaAs多結晶表面をエポキシ樹脂で保護した後、
ダイヤモンドペーストを用いて基板方向に垂直な断面方
向に60μm程度の厚さまで研磨し、さらにイオンミリ
ングによって20μm程度まで薄くしてTEM(透過電
子顕微鏡)観察を行った。
【0025】結晶表面から深さ約2μmで半円状の曲線
を引き、それを横切る粒界の数に1を足した数で、断面
状の曲線の長さを割り算したものを平均粒径とした。
(この時、一番大きな粒径の1割に満たないような小粒
子は、カウントしなかった。)このTEM観察から、核
形成面から2〜3μm程度までの近傍では粒径がやや小
さく、その外側ではほぼ一定の大きさに揃っていること
が分かった。
【0026】図11に核形成面の大きさと平均粒径の関
係を示した。これより核形成面が小さくなるほど結晶の
平均粒径が大きくなっていることが分かる。 (結晶粒径とショットキーダイオードのブレイクダウン
電圧の関係)本発明者らは、III−V族化合物半導体
多結晶を用いたMESFET(メタルセミコンダクター
ゲートFET)において、最も特性を左右するものはゲ
ート電極からの漏れ電流であると考えている。
【0027】ショットキーダイオードは、図12に示す
ような電流電圧特性を持っているが、MESFETのゲ
ート電極として機能できる電圧は、負のバイアスを掛け
てからブレイクダウンするまでの領域である。この電圧
範囲において空乏層が広がり、これを越えて電圧を印加
すると、漏れ電流となってソース、ドレイン電極へ流れ
込む。そこで、結晶性と漏れ電流の関係を調べるため
に、ショットキーダイオードを作成し、ブレイクダウン
電圧の測定を行なった。
【0028】ここで用いた半導体部分は、前述した核形
成面の大きさで粒径を制御した多結晶GaAsで、成長
条件は以下のようであった。
【0029】 TMG 3.0×10-5mol/min. AsH3 2.0×10-3mol/min. HCl 2.2×10-5mol/min. H2 10 l/min. SiH4 2.0×10-7mol/min. 基板温度 775℃ 圧力 20Torr 成長時間 60min. 核形成面 ポリシリコン 非核形成面 SiO2 図13は、作成したショットキーダイオードの構造の概
略図であり、平面図と断面図を示すものである。同図に
示すように、ポリシリコンの核形成面303上に、キャ
リア密度2×1017cm-3のn型GaAs多結晶304
を成長し、AuGe/Au膜のオーミック電極306、
Al膜ショットキー電極305を形成したものである。
電極305と多結晶半導体304の接触部分の面積は約
10×10μmである。
【0030】図14は、結晶の平均粒径とブレイクダウ
ン電圧の関係を示したものである。結晶粒径が大きくな
るにしたがって、ブレイクダウン電圧も大きくなってい
くことが分かる。特に結晶粒径が2000Å以上でブレ
イクダウン電圧の増加の程度が著しい。
【0031】これは結晶粒径が小さいと結晶粒界が増加
し、ここに存在する順位に捕まったキャリアによって空
乏層の広がりが阻害されるからだと考えられる。これと
似たような結晶粒径依存性は、発光素子においても観察
され、本発明者らにより特願平02−303394に詳
しく述べたとおりである。 (結晶島ばらつきと平均結晶島大きさの関係)大面積に
わたり均一な特性を示すFETを得るためには、膜厚の
制御性を良くする必要がある。そこで、核形成面を起点
とし形成したGaAs多結晶島の大きさとそのばらつき
について調べた。
【0032】評価に使用した結晶島はMOCVD(有機
金属気相成長)法を用いて以下の条件で形成した。 TMG 3.0×10-5mol/min. AsH3 2.0×10-3mol/min. HCl 2.2×10-5mol/min. H2 10 l/min. 基板温度 775℃ 圧力 20Torr 核形成面 ポリシリコン(大きさ2μm、10μm
間隔) 非核形成面 SiO2 図15は、結晶島ばらつきおよび平均結晶島大きさの計
算方法を示したものである。測定は、SEM(走査型電
子顕微鏡)を用いて、基板表面における1サンプルあた
り20個の結晶島の形状を観察し、平均の結晶島大きさ
を決定し、この大きさに対する結晶島ばらつきをそれぞ
れ求め、その平均を計算した。
【0033】図16には、成長時間を変化させた時の結
晶島大きさおよび結晶島ばらつきの変化を示した。これ
より、結晶島大きさが大きくなるにしたがってばらつき
は抑えられ、特に5μm以上で、ばらつきは顕著に抑え
られていることが分かる。
【0034】以上の実験結果より、結晶島の半導体とし
て多結晶III−V族化合物半導体を用いる場合には、
平均粒径0.2μm以上の多結晶が好ましい。これは、
平均粒径0.2μmよりも小さい多結晶を用いると、ブ
レークダウン電圧が急激に減少するからである。
【0035】また、基板上の核形成面の間隔は、一般に
は10μm以上、望ましくは12μm以上、最適には1
5μm以上である。これは、10μmより小さい間隔と
するとゲート電極の形成が困難になるからである。 [実施態様例] (実施態様例)以下に、本発明のFETの実施態様例を
図1〜6の製作工程に沿って説明する。図1〜6の各図
は、それぞれ各工程時のFETの平面図と断面図を示す
ものである。
【0036】図1の工程について説明する。
【0037】まず、Si単結晶基板、GaAs単結晶基
板等の半導体単結晶基板、あるいは石英基板、セラミッ
ク基板等の非晶質基板、あるいは、W、Ti、Ta、P
t、V、Mo、Cr、Cu基板等の高融点金属基板等の
耐熱基板101上に、熱酸化処理あるいは蒸着、スパッ
タ等により核形成密度が小さいSiO2 、SiNx等の
非単結晶質(非核形成面)102を堆積させる。
【0038】つぎに、Al23 、Ta25 等の非単
結晶質(核形成面)103を堆積させる。堆積法として
は、EB蒸着、抵抗過熱蒸着、スパッタ等が用いられ
る。
【0039】その後、核形成面(一般には8μm四方以
下、望ましくは6μm四方以下、最適には3μm四方以
下)103の、不要部分を除去することにより所定の核
形成面103を形成する。
【0040】本発明では、2つの核形成面103より1
つのFETを形成するものであり、これらの核形成面1
03の間隔は、一般には10μm以上、望ましくは12
μm以上、最適には15μm以上である。
【0041】また、不要な部分の核形成面103の除去
方法としては、酸、アルカリ等の溶液によるウエットエ
ッチング、あるいはRIBE(リアクテイブイオンビー
ムエッチング)等のドライエッチングを用いる。
【0042】図2の工程について説明する。まず、非核
形成面102と核形成面103の核形成密度の差を利用
して、MOCVD法を用いて、核形成面103を起点と
してオーミックコンタクト領域となるpあるいはn型半
導体領域104を形成し、結晶島A,Bとする。
【0043】半導体原料としては、TMG、TEG(ト
リエチルガリウム)やTMA(トリメチルアルミニウ
ム)、TEA(トリエチルアルミニウム)、TMIn
(トリメチルインジウム)、TEIn(トリエチルイン
ジウム)とTBAs(ターシャルブチルアルシン)、T
MAs(トリメチルアルシン)、TEAs(トリエチル
アルシン)、DMAs(ジメチルアルシン)、DEAs
(ジエチルアルシン)、AsH3 、TBP(ターシャル
ブチルホスフィン)、TMP(トリメチルホスフィ
ン)、TEP(トリエチルホスフィン)、PH3 、NH
3 等を用い、ドーピング原料としてはDMSe(ジメチ
ルセレン)、DESe(ジエチルセレン)、DMTe
(ジメチルテルル)、DETe(ジエチルテルル)、S
iH4 、DEZn(ジエチルジンク)、Cp2 Mg(シ
クロペンタンマグネシウム)、(MeCp)2 Mg(メ
チルシクロペンタンマグネスウム)等を用いて行う。
【0044】また、上述の半導体原料から、本発明のF
ETの結晶島に用いられるIII−V族化合物半導体単
結晶としては、GaAs、AlGaAs、InP、In
AlAs、InGaAs、InGaAsP等があげら
れ、また、本発明のFETの結晶島に用いられる平均粒
径0.2μm以上のIII−V族化合物半導体多結晶と
しては、GaAs、AlGaAs、InP、InAlA
s、InGaAs、InGaAsP等があげられる。
【0045】また、成長条件として、成長温度は500
〜1200℃であり、窒化物系の場合には800〜12
00℃である。また圧力は、一般には80Torr以
下、望ましくは30Torr以下、最適には20Tor
r以下で行う。ただし、これらの成長条件は装置依存性
があり、使用する装置によりこれらの条件は変化する。
【0046】また成長時間は、半導体素子の大きさによ
り決定され、かつ各成長起点より形成された結晶島A,
Bが接触せず、その間隔が一般には1μm以下、望まし
くは0.5μm以下、最適には0.3μm以下になる様
にする。
【0047】図3の工程について説明する。つぎに、ド
ーピングガス切り換えによりFETの動作層105を形
成する。成長条件は図2と同様である。成長時間は動作
層厚が一般には0.7μm以下、望ましくは0.5μm
以下、最適には0.3μm以下になるように設定し、か
つ2つの結晶島A,Bが接触する様にする。
【0048】図4の工程について説明する。つぎに、結
晶島接触部を含まない結晶島A,Bの表面の一部を除去
し、内部半導体領域を表面に露出させる。結晶島の一部
を除去する方法としては、除去しない部分にレジストあ
るいはSiO2 などでマスク110をし、RIBE、I
BEなどのドライエッチングあるいは、酸、アルカリな
どの溶液によるウエットエッチングなどを用いて行な
う。
【0049】図5の工程について説明する。内部半導体
領域が露出した部分の一部に、電極106(ソース、ド
レイン)を形成する。電極106の形成法は、抵抗加熱
蒸着法、電子線加熱蒸着法等を用いる。パターニングと
しては、あらかじめレジストによりパターニングし、そ
の後電極を形成し、レジストを剥離するリフトオフ、あ
るいは電極を全面に形成した後、不必要な部分の電極を
取り去る手法等により行う。
【0050】その後、熱処理を行ないオーミックコンタ
クトを形成する。
【0051】図6の工程について説明する。もう一方の
電極107(ゲート電極)を内部半導体領域が露出して
おらず、かつ結晶島A,Bの接触部分を含む部分の一部
に形成する。電極形成法は図4により形成した方法で行
う。
【0052】以上の様にして本発明のFETを作製す
る。 (他の実施態様例)また、核形成面と非核形成面の形成
は以下のようでもかまわない。
【0053】図7に示すように、耐熱性基板101上に
核形成面103、非核形成面102と順次堆積させ、所
望の位置の非核形成面102を除去することにより、核
形成面103を表面に露出させる。
【0054】図8に示すように、耐熱性基板101上に
非核形成面102を堆積させ、核形成面とする部分にA
s、P等のイオンを打ち込み、核形成密度を高め核形成
面109とする。
【0055】図9に示すように、石英基板等の非核形成
面となり得る耐熱性基板108を用いることにより、非
核形成面の堆積を省く。
【0056】
【実施例】
[実施例1]以下に、本発明の実施例のFETの製作工
程を説明する。図17〜21は本実施例の製造工程を示
す平面図及び断面図である。
【0057】図17の工程について説明する。
【0058】まず、Si基板201上に、AlN203
(膜厚0.1μm)、SiO2 202(膜厚0.05μ
m)を堆積させた。この堆積法は、EB蒸着によりAl
N203を堆積させた。
【0059】その後、SiH4 を45cc/min.、
2 を60cc/min.、N2 を50cc/min.
を供給し、440℃、760Torr、1min.でS
iO2 202を堆積させた。
【0060】つぎに、2μm径のAlNドット203を
15μm間隔で配置し、これを1ブロックとし、この1
ブロックを50μm間隔で形成した。形成法はドット形
成部以外のSiO2 上にレジストでマスクをし、H2
4 、H22 、H2 Oの混合溶液中に30秒浸けるこ
とにより、ドット形成部のSiO2 を取り去り、AlN
を露出させた。
【0061】次に図18の工程について説明する。MO
CVD法を用いて、n型GaAs単結晶(n=1×10
18cm-3)204、n型GaAs単結晶(n=1×10
17cm-3)205を成長させた。
【0062】成長はV/III比40で、AsH3 供給
量は1.8×10-3mol/min.一定で行い、II
I族原料としてTMGを用いた。また、ドーピング原料
としてSiH4 を用いた。キャリアガスとしては、H2
を101/min.供給して行った。また、基板温度は
670℃、圧力は20Torrで行った。成長時間は各
々60分、1分で行った。このようにして、2つの結晶
島A,Bを形成した。
【0063】次に図19の工程について説明する。レジ
スト208をマスクとして、n型GaAs単結晶204
が露出するまでエッチングした。エッチングはCH3
OOH、H22 、H2 SO4 、H2 Oの混合溶液に1
5秒浸けることにより行った。
【0064】次に図20の工程について説明する。電極
を形成する部分以外にレジスト(膜厚5μm)を形成し
た。つぎに、AuGe(2000Å)/Au(5000
Å)206(ソース又はドレイン電極)を抵抗加熱蒸着
により形成した。つぎに、レジスト剥離液中で20分間
超音波洗浄を行った。そして、Ar雰囲気中420℃
で、10分間熱処理を行なった。
【0065】次に図21の工程について説明する。ゲー
ト電極207を形成する部分以外にレジストを形成し
た。つぎに、Al(3000Å)207(ゲート電極)
をEB蒸着により堆積させた。その後、レジスト剥離液
中で20分間超音波洗浄を行い、チャネル長10μm、
チャネル幅7μmのFETを形成した。
【0066】このFETに、ゲート電圧OV、ソース・
ドレイン電圧2Vを印加したところ、10μAの電流が
流れ、ゲート電圧を−1Vに変化させると電流は30n
Aに減少し、FET動作を確認した。
【0067】また、ソース、ドレイン電圧2Vを印加し
て、動特性を評価したところ、カットオフ周波数は76
0MHzであった。 [実施例2]以下に、本発明の他のFETの実施例の製
作工程を説明する。図22〜26は、本実施例の製作工
程を示す図である。
【0068】まず、図22の工程について説明する。石
英基板501上に、CVD法によりポリシリコン502
を0.1μm堆積した。CVDの条件は、成長温度62
0℃、圧力0.2TorrでSiH4 を45cc/mi
n.供給し、10分間行った。
【0069】つぎに、3μm径のポリシリコンドット5
02を20μm間隔で配置し、これを1ブロックとし、
このブロックを100μm間隔で形成した。形成法はド
ット形成部のポリシリコン上にレジストでマスクをし、
HF、H22 の混合溶液中に30秒浸けることによ
り、不必要な部分のポリシリコンを取り去ることによ
り、行なった。
【0070】次に図23の工程について説明する。MO
CVD法を用いて、n型InP多結晶(n=1×1018
cm-3)504、n型InP多結晶(n=1×1017
-3)505を成長させた。
【0071】成長は、V/III比200で、TBP供
給量は6.0×10-3mol/min.一定で行い、I
II族原料としてTMIを用いた。また、ドーピング原
料としてはSeH2 を用い、キャリアガスとしては、H
2 を101/min.供給して行った。また、基板温度
は750℃、圧力は10Torrで行い、成長時間は各
々90分、2分で行った。このようにして、2つの結晶
島A,Bを形成した。
【0072】次に図24の工程について説明する。多結
晶島A,Bの接触部を含む一部の領域にレジスト508
を形成し、これをマスクとして内部InP多結晶504
が露出するまでエッチングした。エッチングは、アンモ
ニア、過酸化水素水、水の混合溶液中に1分間浸けるこ
とにより行なった。
【0073】次に図25の工程について説明する。内部
InP多結晶が露出した部分の一部に、ソース、ドレイ
ン電極を形成する。電極の形成法は以下のように行なっ
た。電極を形成する部分以外にレジスト(膜厚5μm)
を形成した。つぎに、AuGe(500Å)/Ni(3
000Å)506(ソース又はドレイン電極)を抵抗加
熱蒸着により形成した。つぎに、レジスト剥離液中で2
0分間超音波洗浄を行った。
【0074】その後、Ar雰囲気中500℃で、5分間
熱処理を行なった。
【0075】次に図26の工程について説明する。2つ
の結晶島A,Bの接触部のゲート電極を形成する部分以
外にレジストを形成した。つぎに、Cr(500Å)/
Au(2000Å)507(ゲート電極)抵抗加熱蒸着
により堆積させた。その後、レジスト剥離液中で20分
間超音波洗浄を行った。
【0076】以上のようにして、チャネル長10μm、
チャネル幅7μmのFETを形成した。
【0077】このFETに、ゲート電圧OV、ソース・
ドレイン電圧2Vを印加したところ、25μAの電流が
流れ、ゲート電圧を−1Vに変化させると電流は70n
Aに減少し、FET動作を確認した。
【0078】また、ソース,ドレイン電圧2Vを印加し
て、動特性を評価したとこと、カットオフ周波数は53
0MHzであった。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
大面積にわたり高速動作するFETを形成することがで
きる。
【0080】また、本発明により、単結晶あるいは、粒
径のばらつきの少ない大粒径の多結晶島が形成でき、大
面積にわたって均一な特性をもったFETが得られる。
また、高速のスイッチング素子が簡単なプロセスで大面
積に形成でき、従来にはない多機能性の集積回路ができ
る。
【図面の簡単な説明】
(図1〜6は実施態様例の製作工程を説明するための
図)
【図1】実施態様例の核形成面および非核形成面配置工
程を示す図。
【図2】実施態様例の半導体結晶島形成(オーミックコ
ンタクト領域形成)工程を示す図。
【図3】実施態様例の半導体結晶島形成(FET動作領
域形成)工程を示す図。
【図4】実施態様例の内部構造露出工程を示す図。
【図5】実施態様例の電極形成(ソース、ドレイン)工
程を示す図。
【図6】実施態様例の電極形成(ゲート)工程を示す
図。(図7〜9は、他の実施態様例の核形成面および非
核形成面の形成法を示す図)
【図7】他の実施態様例の核形成面および非核形成面の
形成法を示す図。
【図8】他の実施態様例の核形成面および非核形成面の
形成法を示す図。
【図9】他の実施態様例の核形成面および非核形成面の
形成法を示す図。(図10〜16 本発明に関する実験
説明図)
【図10】平均粒径の計算例を示す図
【図11】核形成面の大きさと平均粒径の関係を示す図
【図12】ショットキーダイオードの電流電圧特性例を
示す図
【図13】本発明を用いたショットキーダイオードの構
造概略図
【図14】平均粒径とブレイクダウン電圧の関係を示す
【図15】結晶島の大きさとばらつきの測定方法説明図
【図16】成長時間と結晶島の大きさとばらつきの関係
を示す図(図17〜21本発明によるFET作成工程実
施例1)
【図17】実施例1の核形成面および非核形成面配置工
程を示す図。
【図18】実施例1のGaAs多結晶島形成工程を示す
図。
【図19】実施例1のGaAs多結晶島内部構造露出工
程を示す図。
【図20】実施例1のAuGe/Au電極形成(ソー
ス、ドレイン)工程を示す図。
【図21】実施例1のAl電極形成(ゲート)工程を示
す図。(図22〜26 本発明によるFET作成工程実
施例2)
【図22】実施例2の核形成面および非核形成面配置工
程を示す図。
【図23】実施例2のInP多結晶島形成工程を示す
図。
【図24】実施例2のInP多結晶島内部構造露出工程
を示す図。
【図25】実施例2のAuGe/Ni電極形成工程を示
す図。
【図26】実施例2のCr/Au電極形成工程を示す
図。
【符号の説明】
A,B 結晶島 101 耐熱基板 102 非核形成面 103 核形成面 104 オーミックコンタクト用多結晶領域 105 FET動作多結晶領域 106 電極(ソース、ドレイン) 107 電極(ゲート) 108 非核形成基板 109 イオンインプラ領域 110 マスク 201 Si基板 202 SiO2 203 AlN 204 n−GaAs(n=1×1018cm-3) 205 n−GaAs(n=1×1017cm-3) 206 AuGe/Au 207 Al 208 レジスト 301 アルミナ基板 302 SiO2 303 ポリシリコン 304 n−GaAs 305 Al 306 AuGe/Au 501 石英基板 502 ポリシリコン 504 n−InP(n=1×1018cm-3) 505 n−InP(n=1×1017cm-3) 506 AuGe/Ni 507 Cr/Au 508 レジスト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小倉 真哉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非単結晶質より成る結晶形成起点を有す
    る基板と、 前記結晶形成起点を核として、結晶形成処理を施して形
    成された、互いに接した2つの結晶島と、 前記結晶島の接触部に形成されたゲート電極と、 個々の前記結晶島に形成されたオーミックコンタクトを
    有する2つの電極と、を有して構成されることを特徴と
    する電界効果トランジスター。
  2. 【請求項2】 前記結晶島は、III−V族化合物半導
    体単結晶から成ることを特徴とする請求項1に記載の電
    界効果トランジスター。
  3. 【請求項3】 前記結晶島は、平均粒径0.2μm以上
    の多結晶III−V族化合物半導体から成ることを特徴
    とする請求項1に記載の電界効果トランジスター。
  4. 【請求項4】 前記基板は、10μm以上の間隔を有す
    る2つの前記結晶形成起点からなる結晶形成起点群を有
    することを特徴とする請求項1に記載の電界効果トラン
    ジスター。
  5. 【請求項5】 非単結晶質より成る結晶形成起点を有す
    る基板の、前記結晶形成起点を核として、結晶形成処理
    を施して、互いに接した2つの結晶島を形成する工程
    と、 前記結晶島の接触部にゲート電極を形成する工程と、 個々の前記結晶島にオーミックコンタクトを有する2つ
    の電極を形成する工程と、 を有することを特徴とする電界効果トランジスターの製
    造方法。
  6. 【請求項6】 前記結晶形成処理法は、有機金属気相成
    長法(MOCVD法)であることを特徴とする請求項5
    に記載の電界効果トランジスターの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記MOCVD法は、エッチング性を有
    する物質を添加した気相中で行なうことを特徴とする請
    求項6に記載の電界効果トランジスターの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記エッチング性を有する物質は、塩化
    水素(HCl)であることを特徴とする請求項7に記載
    の電界効果トランジスターの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010534924A (ja) * 2007-06-15 2010-11-11 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド 基板ギャップ内に犠牲酸化物ライナを形成する酸素sacvd
JP2013065703A (ja) * 2011-09-16 2013-04-11 Fujitsu Ltd 化合物半導体装置及びその製造方法

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