JP3070300B2 - カメラの測光装置 - Google Patents

カメラの測光装置

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JP3070300B2
JP3070300B2 JP4279954A JP27995492A JP3070300B2 JP 3070300 B2 JP3070300 B2 JP 3070300B2 JP 4279954 A JP4279954 A JP 4279954A JP 27995492 A JP27995492 A JP 27995492A JP 3070300 B2 JP3070300 B2 JP 3070300B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラの測光装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来は、特開平2−280581に示す
如く、各受光素子の出力を加算し、その加算値が所定値
以内であるかどうかを判別し、その判別結果に応じて露
光時間を制御するカメラの測光装置があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
装置においては以下のような問題点があった。蓄積型の
受光素子を用いた測光装置においては、被写体の明るさ
に応じて蓄積時間等を変化させて被写体輝度に対して最
適な測光範囲を設定しているが、被写体の輝度差が非常
に大きい場合には被写体の輝度範囲が測光範囲を超えて
しまう場合がある。この様な場合には全ての被写体輝度
を1回で測光する事ができない。
【0004】ところが上記の様な装置においては、画面
全体の出力を加算しその値に応じて蓄積時間を制御てい
るので、どうしても画面内の平均的な明るさに対して蓄
積時間を設定してしまい、何度測光しても被写界内の低
輝度部分もしくは高輝度部分の測光値が得られないとい
う問題点があった。そこで本発明では、上記のように被
写界内の輝度差が非常に大きな場合においても低輝度部
分から高輝度部分までの全ての測光値が得られるような
カメラの測光装置を提供する事を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1では、被写界を複数の測光領域に分割し入射
した光強度に比例した電荷を発生し蓄積する受光蓄積部
91と、該受光蓄積部で蓄積した電荷を転送する転送部
92と、該転送部から電荷を受け取り該電荷を電圧に変
換する電圧変換部93と、前記受光蓄積部の電荷蓄積の
開始と終了とを行う蓄積ゲート部94と、前記電圧変換
部で変換された前記電圧をA/D変換するA/D変換手
段13と、該A/D変換手段の出力を用いて輝度値を算
出する輝度算出手段14と、前記受光蓄積部での電荷蓄
積時間を設定する蓄積時間設定手段15と、前記輝度算
出手段の出力に基づいて適正露出値を算出する露出演算
手段18とを備えたカメラの測光装置において、前記蓄
積時間設定手段15は、前記受光蓄積部の電荷蓄積時間
を長くして低輝度を重視した測光と前記受光蓄積部の電
荷蓄積時間を短くして高輝度を重視した測光とを交互に
行う事を特徴とし、蓄積時間設定手段15によって低輝
度を重視した測光と高輝度を重視した測光とが行える様
になっている。
【0006】請求項2の発明は、輝度算出手段14はA
/D変換手段13の出力に基づいて複数の測光領域のう
ち測光出力が測光範囲内である領域についてのみ輝度値
を算出する。 請求項3の発明は、露出演算手段18
は、低輝度を重視した測光と高輝度を重視した測光とを
行う間に露出演算を行う。請求項4の発明は、露出演算
手段18は、高輝度を重視した測光と低輝度を重視した
測光とを行う間に露出演算を行う。
【0007】
【作用】本発明においては、図1におけるA/D変換手
段13からの出力に基づいて蓄積時間設定手段15が低
輝度を重視した測光と高輝度を重視した測光とを交互に
行わせるようにしたので、被写界内の輝度差が非常に大
きな場合においても低輝度部分から高輝度部分までの全
ての測光値が得られるようなカメラの測光装置を提供す
る事が可能となる。
【0008】また、請求項2の発明では、輝度算出手段
14は、測光範囲内の領域に対してのみ輝度値を算出す
る演算を行うので無駄な時間を消費せずに最短時間での
測光が可能となる。また、請求項3の発明では、露出演
算手段18は低輝度重視測光と高輝度重視測光との間
に、請求項4の発明では高輝度重視測光と低輝度重視測
光との間にそれぞれ露出演算を行うので、低輝度重視測
光と高輝度重視測光との両方が終了するのを待つ事なく
新たな適正露出値を得る事ができる。
【0009】
【実施例】図2は本発明の光学系を表すブロック図であ
る。撮影レンズ1を通過した光束は、クイックリターン
ミラー2、拡散スクリーン3、コンデンサレンズ4、ペ
ンタプリズム5、接眼レンズ6を通って撮影者の目に到
達する。一方、拡散スクリーン3によって拡散された光
束の一部は、コンデンサレンズ4、ペンタプリズム5、
測光用プリズム7、測光用レンズ8を通して受光素子9
へ到達する。
【0010】受光素子9は、例えばCCDセンサのよう
な蓄積型の光電変換素子であり、図1に示すように受光
蓄積部91と、転送部92と、電圧変換部93と、蓄積
ゲート部94と、タイミング回路95とからなる。受光
蓄積部91は、横20個、縦12個のマトリクス状に複
数の受光セグメントが配置されており、それぞれのセグ
メントで発生した電荷を蓄積する。
【0011】また、受光蓄積部91は、ちょうど撮影画
面に相当する被写界を測光するようになっている。図3
に、測光領域の分割状態を被写界上に照らし合わせたと
きの図を示す。タイミング回路95ではクロック発生回
路12からマスタークロックの供給を受けて、転送部9
2で電荷の転送に必要な種々のタイミングパルスが作成
される。
【0012】転送部92ではタイミング回路95からタ
イミングパルスの供給を受けて、受光蓄積部91で蓄積
した電荷を1画素ずつ電圧変換部93へ転送するような
構成になっている。電圧変換部93では、送られてきた
画素の電荷信号を電圧レベル値に変換して出力端子から
A/D変換部13へ出力する。蓄積ゲート部94は、蓄
積時間設定部15からの信号を受けて受光蓄積部91に
電荷蓄積の開始と終了を行うゲートであり、このゲート
にパルス信号を送る事によって電荷蓄積の開始及び終了
が行われる。蓄積時間設定部15では、輝度算出部14
からの情報を基に、次回蓄積時における蓄積時間を演算
して蓄積電荷量の調整を行う。
【0013】蓄積時間設定部15の内容については後に
詳しく述べる。A/D変換部13は、電圧変換部93か
らの電圧信号をコンピュータが認識可能な数値信号に変
換し、輝度算出部14へ出力する。輝度算出部14で
は、レンズ内ROM16からの情報を基に補正データ算
出部17によって求められた補正係数kと、蓄積時間設
定部15から入力した蓄積時間tと、A/D変換部13
からの信号Vとを用いて、各測光領域(h,v)におけ
る輝度値BV(h,v)を以下に示す数式1によって求
める。
【0014】
【数1】 BV(h,v)=log(V(h,v)・ k(h,v)/
t)/log(2) ただし、V(h,v)及びBV(h,v)は、図3にお
けるマトリクス状の複数の測光領域のそれぞれ左からh
番目、下からv番目の領域のデータである事を示してい
る。右辺に対して2を底とする対数をとっているのは、
アペックス方式に基づく輝度値に変換するためであり、
BV(h,v)の単位は(EV)もしくは(BV)であ
る。
【0015】k(h,v)は補正データ算出部17によ
って求められる補正係数で、レンズ内ROM16から入
力した開放絞り値、射出瞳位置、ビグネッティング情報
等から求められる装着された撮影レンズにおける各測光
領域に固有の補正係数であり、実験またはシミュレーシ
ョンによりあらかじめ各測光領域に対応させて求められ
ているものである。
【0016】露出演算部18では、輝度算出部14から
各測光領域の輝度情報を受けて露出演算を行い、適正露
出値を算出する。露出演算の方法については後で詳しく
述べる。また、露出制御部19は、露出演算部18から
の信号に基づき適正露出に対する絞り値およびシャッタ
ースピード値が求められ、不図示のレリーズボタンが押
されると、ミラー2がはね上げられ、絞り10及びシャ
ッター11が所定の値に制御され、露出制御が行われ
る。 《蓄積時間と測光可能範囲との関係についての説明》次
に、蓄積時間と測光可能範囲との関係について説明す
る。一般に、カメラの測光装置に要求される測光範囲
は、EV0〜EV20、すなわちダイナミックレンジに
して20EV程度である。ところが、現在のCCDで
は、ダイナミックレンジは高々10EV程度しかない。
【0017】しかも、CCDから発生する暗電流や回路
部分のノイズ等の影響のために低輝度部分の測光精度が
悪化し、精度良く測光可能な範囲は多少狭くなる。更
に、温度や電源電圧などの動作環境によっては暗電流や
ノイズの値が大きくなりダイナミックレンジが更に狭く
なるという問題点がある。そこで、被写界の輝度に応じ
てCCDの蓄積時間を調整し、測光範囲を最適レベルに
設定しなければならない。具体的には、被写界での輝度
値がEV0〜EV20であると、図2に示したような光
学系において標準的な撮影レンズを装着した場合での受
光素子面上での照度はおよそ0.01Lx〜10000
Lxである。
【0018】受光素子の感度は、約20V/lx・Sで
あり、飽和出力は約2Vであるので、理想的な動作環境
においては、蓄積時間が10μSecである時には測光範
囲は約EV10〜EV20であり、蓄積時間が10mS
ecである時には測光範囲はEV0〜EV10となる。従
って、被写界の輝度に応じて受光素子の蓄積時間を10
μSec〜10mSecの範囲で操作する事により、はじめ
てカメラの測光装置に要求される測光範囲であるEV0
〜EV20のダイナミックレンジが実現可能になるので
ある。ただし、すでに述べたように実際には暗電流やノ
イズ等の影響により多少ダイナミックレンジが落ちる事
を考慮しておかなければならない。 《メインアルゴリズムの説明》図4は、本発明のメイン
アルゴリズムを示すフローチャートである。以下、ステ
ップ毎に説明を加える。
【0019】#101:FLG(1)を初期値である1
にセットする。FLG(1)は、フローチャート中にお
ける測光回数が1回目であるかどうかを判別するフラグ
であり、FLG(1)=1の場合には1回目、FLG
(1)≠1の場合には1回目ではない事を表す。 #102:FLG(Lo)を初期値である1にセットす
る。FLG(Lo)は、次に行われる測光が低輝度側で
あるか高輝度側であるかを判別するフラグであり、FL
G(Lo)=1の場合には低輝度側、FLG(Lo)≠
1の場合には高輝度側である事を表す。本実施例におい
ては1回目には低輝度側から測光するのでFLG(L
o)=1とする。
【0020】#103:FLG(Lo)=1であるかど
うか、すなわち低輝度側の測光であるかどうかを判定す
る。 #104:FLG(1)=1であるかどうか、すなわち
1回目の測光であるかどうかを判定する。 #105:1回目の測光であった場合にはまだ所定メモ
リに蓄積時間がセットされていないので、初期値である
t0をtに代入する。所定メモリに記憶される蓄積時間
とは後の#111でセットされるものである。ここでは
初期値としてt0=40mSecとする。
【0021】既に述べたように、本実施例での測光手段
においては理論上t=10mSecでEV0〜EV10
までの測光が可能であるが、低輝度側の測光精度を確保
するために多少余裕をもってtを設定しておく。 #106:1回目の測光ではなかった場合には、所定の
メモリから低輝度側の蓄積時間t1を読み込みtに代入
する。
【0022】#107:設定されている蓄積時間によっ
て測光を行い、電圧変換部93から出力される240個
の電圧値をA/D変換部13によって数値データに変換
した後に変数AD(h,v)として所定のメモリに格納
する。ただし、h=1〜20、v=1〜12、A/D変
換の分解能を10ビット、すなわち変数の範囲を0〜1
023とする。
【0023】#108:#107で求められた240個
の測光データAD(h,v)の中の最大値t1max 及び
最小値t1min を求める。 #109:#107の測光での蓄積時間をtmに代入す
る。このtmと#107で求められたAD(h,v)と
を用いて#119において各測光領域の輝度値を算出す
る。
【0024】#110:FLG(Lo)=0、すなわち
次回の測光モードである高輝度側の設定にセットする。 #111:次回の蓄積時間であるt1,t2を算出し、
所定のメモリに格納する。ここで、t1は低輝度側の測
光における蓄積時間を、t2は高輝度側の測光における
蓄積時間を与えるものである。t1およびt2の求め方
については後で詳しく説明する。
【0025】#112:FLG(1)=1であるかどう
か、すなわち1回目の測光であるかどうかを判別する。
1回目の測光であった場合には、#113を通して引き
続き高輝度側の測光を実行する。 #113:FLG(1)=0を代入する。 #114:所定のメモリから高輝度側の蓄積時間t2を
読み込みtに代入する。t2は#111において求めら
れたものである。
【0026】#115:設定されている蓄積時間によっ
て#107と同様に測光を行う。 #116:#115で求められた240個の測光データ
AD(h,v)の中の最大値t2max を求める。 #117:#115の測光での蓄積時間t2をtmに代
入する。このtmと#115で求められたAD(h,
v)とを用いて#119において各測光領域の輝度値を
算出する。
【0027】#118:FLG(Lo)=1、すなわち
次回の測光モードである低輝度側の設定にセットする。 #119:求められた240個の測光データAD(h,
v)を基に各測光領域の輝度値を算出する。輝度値算出
の方法は後に詳しく説明する。 #120:求められた各輝度値に基づいて露出演算を行
う。露出演算方法については後で詳しく説明する。
【0028】#121:不図示のレリーズボタンが押さ
れているかどうかを判別し、押されていない場合には#
103へ戻って測光を続ける。 #122:露出演算結果に基づいて、不図示のシャッタ
ーと絞りによって露出制御を行う。 《蓄積時間算出サブルーチンの説明》図5は、#111
における蓄積時間t1及びt2を算出するサブルーチン
の詳細を示したフローチャート図である。以下、ステッ
プ毎に説明を加える。
【0029】#201:数式2が成立しているかどうか
を判定する。
【0030】
【数2】 t1max =1023 すなわち、低輝度側測光において、最も明るい部分の測
光データがA/D変換可能な最大値に等しいかどうかを
判定する。数式2が成立していた場合には、被写界内の
最高輝度領域が測光範囲を超えており、いわゆるオーバ
ーフロー状態になっているので、高輝度側の測光では蓄
積時間を短くして高輝度側の被写体を測光範囲内に入れ
る必要がある。逆に、数式2が不成立の場合には被写界
内の最高輝度領域が測光範囲内に入っていると見なせ
る。
【0031】#202:最高輝度領域が測光範囲内に入
っていた場合には、測光データの分布が、図6(a)の
の様になっている。測光分解能はデータの数値が大き
いほど良くなるので、次回の低輝度側蓄積時間t1を数
式3によって求める。
【0032】
【数3】 t1=t1×1023/t1max すなわち、前回でのt1max の値が丁度測光範囲の上限
になるように、つまり測光データ分布が図6(a)の
の様になるようにt1を定める。 #203:低輝度側測光において最高輝度領域が測光範
囲内に入っていた場合には、次回に行われる高輝度側測
光においても測光範囲は図6(a)のに示すよううに
低輝度側測光の時と同じでよいので、数式4を用いて蓄
積時間t2にt1と同じ数値を代入する。
【0033】
【数4】 t2=t1 #204:最高輝度領域が測光範囲内に入っていなかっ
た場合には、数式5が成立しているかどうかを判定す
る。
【0034】
【数5】 t1min <4 すなわち、低輝度側測光において、最も暗い部分の測光
データが信頼できる程度に大きな値かどうかを判定す
る。ここではA/D変換値が4以上であればノイズの影
響は少なく信頼できるデータと見なす。逆に数式5が成
立していた場合には最低輝度領域が測光範囲外、いわゆ
るアンダーフローであると見なす。
【0035】#205:アンダーフローであった場合に
は、数式6に示すように次回の低輝度側の蓄積時間t1
を2倍して更に低輝度まで測光できるようにする。 #206:t1がリミット値である100mSecを超
えているかどうかを判定する。 #207:t1が100mSecを超えていた場合に
は、それ以上蓄積時間を長くすると測光に時間がかかり
すぎるので100mSecに固定する。
【0036】#208:低輝度側測光において、最低輝
度領域がアンダーフローでなかった場合には、次回の低
輝度側蓄積時間t1を数式6によって定める。
【0037】
【数6】 t1=t1×4/t1min すなわち、前回の測光では測光データ分布が図6(b)
のの様であったので、の様にt1min が丁度アンダ
ーフロー直前の値4になるように蓄積時間t1を設定す
る。 #209:FLG(1)=1か、すなわち1回目の測光
であったかどうかを判定する。
【0038】#210:1回目の測光であった場合に
は、まだ高輝度側の測光データが1度も得られていない
ので、数式7によって高輝度側蓄積時間t2を定める。
【0039】
【数7】 t2=t1/256 すなわち、図6(c)に示すように、低輝度側測光での
測光データ分布の最高値が、丁度高輝度側測光での測
光データ分布の最低値になるようにする。この様にすれ
ば低輝度側から高輝度側まで連続的に効率よく測光可能
である。#211:1回目の測光ではなかった場合に
は、高輝度側測光データも得られているので数式8が成
立しているかどうかを判定する。
【0040】
【数8】 t2max =1023 すなわち、高輝度側測光において、最も明るい部分の測
光データがA/D変換可能な最大値に等しいかどうかを
判定する。数式8が成立していた場合には、被写界内の
最高輝度領域が測光範囲を超えており、いわゆるオーバ
ーフロー状態になっているので、#210に進んで被写
体輝度を連続的にかつできるだけ高輝度まで測光可能な
値にt2を設定する。数式8が不成立の場合には被写界
内の最高輝度領域が測光範囲内に入っていると見なせ
る。
【0041】#212:最高輝度領域が測光範囲内に入
っていた場合には、測光データの分布が、図6(d)の
の様になっている。測光分解能はデータの数値が大き
いほど良くなるので、次回の低輝度側蓄積時間t2を数
式9によって求める。
【0042】
【数9】 t2=t2×1023/t2max すなわち、前回でのt2max の値が丁度測光範囲の上限
になるように、つまり測光データ分布が図6(d)の
の様になるようにt2を定める。 《輝度算出サブルーチンの説明》図7は、#119にお
ける輝度値算出サブルーチンの詳細を示したフローチャ
ート図である。以下、ステップ毎に説明を加える。
【0043】#301:h=1,v=1に初期化する。 #302:t1=t2か、すなわち低輝度側測光の蓄積
時間と高輝度側測光の蓄積時間とが等しいかどうかを判
定する。 #303:t1=t2であった場合には、FLG(B
V)に1を代入する。ここで、FLG(BV)は、現在
の(h,v)番地の測光領域の輝度値を算出してメモリ
を更新するかどうかを識別するためのフラグであり、F
LG(BV)=1の場合には輝度値を更新する。
【0044】#304:FLG(Lo)=1であるかを
判別する。この場合FLG(Lo)=1であった場合に
は高輝度側測光が行われた直後の状態である事を示して
おり、FLG(Lo)≠1であった場合には低輝度側測
光が行われた直後の状態である事を示している。 #305:低輝度側測光が行われた場合には、(h,
v)番地のA/D変換値であるAD(h,v)が102
3かどうか、すなわちオーバーフロー状態であるかどう
かを判定する。
【0045】#306:測光データがオーバーフローで
あった場合には、その領域は高輝度側測光時に輝度値を
算出すれば良いので、FLG(BV)=0とする。 #307:測光データがオーバーフローでなかった場合
には、その領域の輝度値を求めるのでFLG(BV)=
1とする。 #308:高輝度側測光が行われた場合には、(h,
v)番地のA/D変換値であるAD(h,v)が4以上
であるかどうか、すなわちアンダーフローしていないか
どうかを判定する。
【0046】#309:アンダーフローしていなかった
場合には、その領域の輝度値を求めるのでFLG(B
V)=1とする。 #310:アンダーフローであった場合には、その領域
の輝度値は次回の低輝度側測光で求めるのでFLG(B
V)=0とする。 #311:FLG(BV)=1であるかどうかを判定す
る。
【0047】#312:FLG(BV)=1であった場
合には、測光データAD(h,v)及び蓄積時間tmと
を用いて数式1によりその領域の輝度値を算出し、所定
のメモリに格納する。 #313:h=20であるかどうかを判定する。 #314:h≠20であった場合には、hに1を加算し
て#302の処理へ戻る。
【0048】#315:v=12であるかどうかを判定
する。 #316:v≠12であった場合には、h=1とすると
共にvに1を加算して#302の処理へ戻る。 《露出演算サブルーチンの説明》図8は、#120にお
ける露出演算サブルーチンの詳細を示すフローチャート
図である。以下、ステップ毎に説明を加える。
【0049】#401:240個の測光領域から得られ
る240個の輝度値の中で、輝度値が16.3EVを超
えるものについてはデータを16.3EVに置換する。
これは、被写体の中に太陽などの16.3EVを超える
超高輝度の物体が含まれていた場合には、それらの影響
を強く受けてしまうので、影響を最小限に抑えるためで
ある。
【0050】#402:240個の測光データ全てが1
6.3EV以上であったかどうかを判定する。 #403:適正露出値として、数式10の値を代入す
る。
【0051】
【数10】 BVans =16.3 #404:測光データから、BVmax,BVmin,BVh,BVl,BVm,
BVcwをそれぞれ求める。これら変数の求め方は以下の通
りである。 BVmax ;240個の測光データのうち、最高輝度を与
えるもの。ただし、16.3を超えることはない。
【0052】BVmin ;240個の測光データのうち、
最低輝度を与えるもの。 BVh ;240個の測光データのうち、高輝度側から2
4領域の測光データの平均値。
【0053】BVl ;240個の測光データのうち、低
輝度側から24領域の測光データの平均値。 BVm ;240個の測光データの全ての平均値。
【0054】BVcw ;測光データのうち、図3に示す測
光領域BV(h,v)中の、8≦h≦13、 かつ、
4≦v≦9の36領域の測光データの平均値。 尚、ここではBVh 及びBVl を求める際に、24領域
の平均値をとったが、24領域に限ったものではなく、
これより多くても少なくてもかまわない。また、BVcw
に付いても同様に36領域の平均値に限ったものではな
く、被写界の中央付近の出力であれば良い。
【0055】#405:BVmax −BVmin <2が成立
しているかどうかを判定する。成立している場合には、
最大輝度値と最小輝度値との差が小さいので極めてフラ
ットなシーンであると見なせる。 #406:極めてフラットなシーンの場合には、どの領
域の測光値を選択してもほとんど変わらないので、適正
露出値として数式11に示すように信頼性の高い中央領
域の測光値を代入する。
【0056】
【数11】 BVans =BVcw #407:BVh −BVl <2が成立しているかどうか
を判定する。成立している場合には、高輝度領域と低輝
度領域との差が小さいのでほぼフラットなシーンである
と見なせる。 #408:ほぼフラットなシーンである場合には、適正
露出値として数式12に示す露出値を与える。
【0057】
【数12】 BVans =(BVh +BVl +BVcw)/
3 #409:BVm −BVcw>2が成立しているかどうか
を判別する。成立している場合には、平均輝度値に比べ
て中央の輝度値が小さい、つまり中央部が暗いので逆光
であると見なす事ができる。 #410:逆光シーンである場合には、適正露出値とし
て数式13に示す露出値を与える。
【0058】
【数13】 BVans =(BVl +BVcw)/2 #411:BVcw−BVm>2が成立しているかどうか
を判別する。成立している場合には、平均輝度値に対し
て中央部の輝度値が大きい、つまり中央部が明るいので
スポットライトを浴びているようなシーンであると見な
す事ができる。 #412:スポットライトシーンである場合には、適正
露出値として数式14に示す露出値を与える。
【0059】
【数14】 BVans =BVcw #413:BVh −BVm <0.5が成立しているかど
うかを判別する。成立している場合には、高輝度領域と
平均輝度値との差が小さいので画面内に小さな暗い被写
体が存在するシーンであると見なす事ができる。 #414:画面内に小さな暗い被写体が存在するシーン
である場合には、適正露出値として数式15に示す露出
値を与える。
【0060】
【数15】 BVans =(2・BVm +BVl )/3 #415:BVm −BVl <0.5が成立しているかど
うかを判別する。成立している場合には、低輝度領域と
平均輝度値との差が小さいので画面内に小さな明るい被
写体が存在するシーンであると見なす事ができる。 #416:画面内に小さな明るい被写体が存在するシー
ンである場合には、適正露出値として数式16に示す露
出値を与える。
【0061】
【数16】 BVans =(2・BVm +BVh )/3 #417:上記のどのシーンにも当てはまらないもの
は、いわゆる一般的なシーンであると見なせるので、適
正露出値として数式17に示す露出値を与える。
【0062】
【数17】 BVans =(BVm +BVcw)/2 尚、本実施例においては、低輝度測光用の蓄積時間と高
輝度測光用の蓄積時間とを測光する毎に最適化して求め
ていたが、それぞれの蓄積時間をあらかじめ要求される
測光範囲を満たすように固定しておいても良い。その場
合、2回の測光で所望の測光範囲を満たせない場合には
3回以上に分割して測光するようにしても良い。また、
複数に分割した場合に、全ての場合の測光をしなくても
測光範囲が被写界内のダイナミックレンジを満足してし
まった場合、つまりオーバーフローやアンダーフローが
なかった場合には残りの部分の測光を実行しなくても良
い。
【0063】
【発明の効果】以上詳しく説明したように本発明におい
ては、蓄積時間設定手段が低輝度を重視した測光と高輝
度を重視した測光とを交互に行わせるようにしたので、
被写界内の輝度差が非常に大きな場合においても低輝度
部分から高輝度部分までの全ての測光値が得られるよう
なカメラの測光装置を提供する事が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】実施例の光学系を示す図である。
【図3】実施例の測光領域及び測光分割数を示す図であ
る。
【図4】実施例のメインアルゴリズムを示すフローチャ
ート図である。
【図5】実施例の蓄積時間算出サブルーチンを示すフロ
ーチャート図である。
【図6】実施例の測光データの分布状態を示す図であ
る。
【図7】実施例の輝度算出サブルーチンを示すフローチ
ャート図である。
【図8】本発明の露出演算サブルーチンを示すフローチ
ャート図である。
【符号の説明】
1 撮影レンズ 2 クイックリターンミラー 3 拡散スクリーン 4 コンデンサレンズ 5 ペンタプリズム 6 接眼レンズ 7 測光用プリズム 8 測光用レンズ 9 受光素子 10 絞り 11 シャッター 12 クロック発生回路 13 A/D変換部 14 輝度算出部 15 蓄積時間設定部 16 レンズ内ROM 17 補正データ算出部 18 露出演算部 19 露出制御部 91 受光蓄積部 92 転送部 93 電圧変換部 94 蓄積ゲート 95 タイミング回路

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写界を複数の測光領域に分割し入射し
    た光強度に比例した電荷を発生し蓄積する受光蓄積部
    と、該受光蓄積部で蓄積した電荷を転送する転送部と、
    該転送部から電荷を受け取り該電荷を電圧に変換する電
    圧変換部と、前記受光蓄積部の電荷蓄積の開始と終了と
    を行う蓄積ゲート部と、前記電圧変換部で変換された前
    記電圧をA/D変換するA/D変換手段と、前記A/D
    変換手段の出力を用いて輝度値を算出する輝度算出手段
    と、前記受光蓄積部での電荷蓄積時間を設定する蓄積時
    間設定手段と、前記輝度算出手段の出力に基づいて適正
    露出値を算出する露出演算手段とを備えたカメラの測光
    装置において、 前記蓄積時間設定手段は、前記受光蓄積部の電荷蓄積時
    間を長くして低輝度を重視した測光と前記受光蓄積部の
    電荷蓄積時間を短くして高輝度を重視した測光とを交互
    に行う事を特徴とするカメラの測光装置。
  2. 【請求項2】 前記輝度算出手段は、前記複数の測光領
    域のうち測光出力が測光範囲内である領域についてのみ
    輝度値を算出するようにした事を特徴とする特許請求項
    第1項に記載のカメラの測光装置。
  3. 【請求項3】 前記露出演算手段は、低輝度を重視した
    測光と高輝度を重視した測光とを行う間に露出演算を行
    う事を特徴とする特許請求項第1項に記載のカメラの測
    光装置。
  4. 【請求項4】 前記露出演算手段は、高輝度を重視した
    測光と低輝度を重視した測光とを行う間に露出演算を行
    う事を特徴とする特許請求項第1項に記載のカメラの測
    光装置。
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