JP3068739B2 - 床 材 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ベランダ等に用いる床
材に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ベランダ等に用いる床材として
は、例えば、図４に示すように、ベランダなどの根太上
に複数枚並べて敷き詰められる床材４０であって、床材
４０の一方の側端部に端縁の長手方向全長にわたって上
面４１に連続する形で延出し、先端に向かって次第に下
方に緩傾斜する弾性を有した舌片４２が設けられ、他方
の側端部に端縁の長手方向全長にわたって上面４１に連
続する形で略水平に延出する水平片４３が設けられ、水
平片４３上に舌片４２が重複する形で舌片４２の先端が
水平片４３に弾接して床材４０、４０同士が互いの上面
４１、４１を略面一にする形で連結される床材が知られ
ている（実開昭５９−１５４５４１号公報参照）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の上記
床材においては、隣り合う床材４０、４０は隙間なく密
着して連結されているので、連結された床材４０、４０
間の隙間から雨水等が床下へ浸入することはない。

【０００４】しかしながら、床材の材料に主として本来
揆水性が優れているとはいえない合成樹脂が用いられて
いるので床材４０上に雨水等が溜まり易いという問題が
あった。床材４０上に雨水等が溜まると、人が床材４０
上で滑り易くなり、ころんで怪我をするという危険性が
ある。

【０００５】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、床材の表面に溜まる雨水等を効果的に排水すること
ができる床材を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の本発明床
材は、長手方向に沿う一方の側端部の表板から延設され
た舌片が側方に突出され、この突設された舌片の外端に
立ち下がり板が突設され、他方の側端部に上記舌片の立
ち下がり板が載置される凹段部が形設され、この凹段部
が形設された側端部側の脚板の下端から凹段部外端より
さらに外側方に達する底板が延設され、この底板の外端
に立ち上がり板が突設された床材であって、上記舌片に
切欠きまたは貫通孔が設けられていることを特徴とする
ものである。

【０００７】請求項２記載の本発明床材は、長手方向に
沿う一方の側端部の表板から延設された舌片が側方に突
出され、他方の側端部に上記舌片が載置される凹段部が
形設され、この凹段部が形設された側端部側の脚板の下
端から凹段部外端よりさらに外側方に達する底板が延設
され、この底板の外端に立ち上がり板が突設された床材
であって、上記舌片に貫通孔が設けられ、この貫通孔に
対応する凹段部に凹溝が設けられていることを特徴とす
るものである。

【０００８】

【作用】請求項１記載の本発明床材は、上記のように構
成されているので、床材が連結された床材の使用時に、
床材の表面に溜まる雨水等が、床材の舌片に設けられた
切欠きまたは貫通孔から側端部に形設された凹段部と舌
片との隙間を経て、凹段部と脚板と底板と底板の外端に
突設された立ち上がり板とで構成された溝内に流入し、
外部に排出される。これにより、床材の表面に雨水等が
溜まりにくくなり、床材表面が滑りにくくなって床材上
で滑って転ぶ等の危険性が減少する。

【０００９】請求項２記載の本発明床材においては、床
材の表面に溜まる雨水等は、舌片に設けられた貫通孔を
通り、凹段部に設けられた凹溝内に流入し、さらに凹段
部と脚板と底板と底板の外端に突設された立ち上がり板
とで構成された溝内に流入し、外部に排出される。これ
により、請求項１記載の場合と同様に床材上で滑って転
ぶ等の危険性が減少する。

【００１０】

【実施例】本発明床材の実施例を図を参照して説明す
る。図１は本発明床材の一例の連結時の状態を示した断
面図である。図１において、１、１は隣り合う床材、２
は床材１の一方の側端部の表板、３は表板２から延設さ
れ、側方に突出された舌片、４は舌片３の外端に突設さ
れた立ち下がり板である。５は床材１の他方の側端部の
表板、６は側端部の表板５から延設された上記舌片３の
立ち下がり板４が載置される凹段部、７は凹段部６が形
設された側端部側の脚板であり、脚板７の下端から凹段
部６外端よりさらに外側方に達する底板８が延設され、
この底板８の外端に立ち上がり板９が突設されている。
１０は凹段部６と脚板７と底板８と底板８の外端に突設
された立ち上がり板９とで構成された溝部である。隣り
合う床材１、１は一方の床材１の凹段部６上に、他方の
床材１の舌片３の立ち下がり板４が載置されて連結され
る。

【００１１】図２は図１に示した床材の一方の側端部の
斜視図である。図２において、１１は舌片３の外端に突
設された立ち下がり板４に設けられた切欠きである。
尚、切欠き１１の代わりに舌片３の表面に貫通孔が設け
られていてもよい。

【００１２】床材１の表面に溜まる雨水等は切欠き１
１、１１・・・を通り、凹段部６と舌片３との間にでき
る隙間を経て溝部１０内に流入し、溝部１０を通って外
部に排出される。

【００１３】図３は本発明床材の他の例を斜視で示した
説明図である。図３において、２１、２１は隣り合う床
材、２２は床材２１の一方の側端部の表板、２３は表板
２１から延設され、側方に突出された舌片、２４は舌片
２３に設けられた貫通孔である。２５は床材２１の他方
の側端部の表板、２６は側端部の表板２５から延設され
た上記舌片２３が載置される凹段部、２７は凹段部２６
が形設された側端部側の脚板であり、脚板２７の下端か
ら凹段部２６外端よりさらに外側方に達する底板２８が
延設され、この底板２８の外端に立ち上がり板２９が突
設されている。

【００１４】３０は凹段部２６と脚板２７と底板２８と
立ち上がり板２９とで構成された溝部、３１は貫通孔２
４に対応する凹段部２６に設けられた凹溝である。

【００１５】床材２１の表面に溜まる雨水等は貫通孔２
４、２４・・・を通り、凹段部２６に設けられた凹溝３
１、３１・・・を通り、溝部３０を通って外部に排出さ
れる。尚、凹段部２６に舌片２３と凹段部２６との重な
り部以外の部分まで凹溝３１が延設されていれば、この
凹溝３１内に直接床材２１の表面に溜まる雨水等が流入
するのでこの場合には貫通孔２４、２４・・・を設けな
くてもよい。

【００１６】

【発明の効果】請求項１記載の本発明床材は、上記のよ
うに構成され、床材の表面に溜まる雨水等を効果的に排
水することができるので、床材表面が滑りにくくなり、
床材上で転ぶ等の危険性が解消され、床材上を歩く時の
不安感を解消することができる。

【００１７】請求項２記載の本発明床材においても、請
求項１記載の本発明床材と同様に床材の表面に溜まる雨
水等が効果的に排出されるので、請求項１記載の本発明
床材の効果と同じ効果を上げることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明床材の一例の連結時の状態を示した断面
図。

【図２】図１に示した床材の一方の側端部の斜視図。

【図３】本発明床材の他の例を斜視で示した説明図。

【図４】従来の床材の連結時の状態を示した斜視図。

【符号の説明】

１、２１ 床材 ２、５、２２、２５ 表板 ３、２３ 舌片 ４ 立ち下がり板 ６、２６ 凹段部 ７、２７ 脚板 ８、２８ 底板 ９、２９ 立ち上がり板 １０、３０ 溝部 １１ 切欠き ２４ 貫通孔 ３１ 凹溝

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 長手方向に沿う一方の側端部の表板から
   延設された舌片が側方に突出され、この突設された舌片
   の外端に立ち下がり板が突設され、他方の側端部に上記
   舌片の立ち下がり板が載置される凹段部が形設され、こ
   の凹段部が形設された側端部側の脚板の下端から凹段部
   外端よりさらに外側方に達する底板が延設され、この底
   板の外端に立ち上がり板が突設された床材であって、上
   記舌片に切欠きまたは貫通孔が設けられていることを特
   徴とする床材。
2. 【請求項２】 長手方向に沿う一方の側端部の表板から
   延設された舌片が側方に突出され、他方の側端部に上記
   舌片が載置される凹段部が形設され、この凹段部が形設
   された側端部側の脚板の下端から凹段部外端よりさらに
   外側方に達する底板が延設され、この底板の外端に立ち
   上がり板が突設された床材であって、上記舌片に貫通孔
   が設けられ、この貫通孔に対応する凹段部に凹溝が設け
   られていることを特徴とする床材。