JP3067128B2 - 金属箔積層ポリイミドフィルムの製造法 - Google Patents

金属箔積層ポリイミドフィルムの製造法

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JP3067128B2
JP3067128B2 JP7049347A JP4934795A JP3067128B2 JP 3067128 B2 JP3067128 B2 JP 3067128B2 JP 7049347 A JP7049347 A JP 7049347A JP 4934795 A JP4934795 A JP 4934795A JP 3067128 B2 JP3067128 B2 JP 3067128B2
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aromatic polyimide
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    • H05K3/02Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which the conductive material is applied to the surface of the insulating support and is thereafter removed from such areas of the surface which are not intended for current conducting or shielding
    • H05K3/022Processes for manufacturing precursors of printed circuits, i.e. copper-clad substrates

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、熱可塑性の芳香族ポ
リイミド層を表面に有する芳香族ポリイミドフィルム層
が、極めて高い耐熱性、寸法安定性および機械的物性を
有していると共に、熱可塑性芳香族ポリイミドがそれ自
体接着剤としての性能はないにもかかわらず、乾燥・イ
ミド化後の熱可塑性芳香族ポリイミド層と高耐熱性の芳
香族ポリイミドフィル層との間の接着が強固であり、さ
らに熱可塑性の芳香族ポリイミド層を表面に有する多層
ポリイミドフィルムと金属箔との接合が、エポキシ樹脂
のような熱硬化性の接着剤等をまったく使用しなくと
も、低対数粘度の熱可塑性芳香族ポリイミドによって金
属箔との接着強度が実用的なレベルで大きく、高い耐熱
性を有するものである。本発明の方法によって得られる
金属箔積層ポリイミドフィルムは、印刷回路基板、TA
B用テープ、複合リードフレーム等に有用である。
【0002】
【従来の技術】従来、金属箔と耐熱性フィルム(例え
ば、芳香族ポリイミド)支持体とからなる複合材料(例
えば、銅張基板等)は、芳香族ポリイミドフィルムと金
属箔とを『エポキシ樹脂等の熱硬化性接着剤』を介して
熱接着することによって積層して製造されることが、一
般的であった。
【0003】しかし、前記複合材料における熱硬化した
接着剤層は、適当な接着力が保持され得る常時使用温度
がせいぜい200℃以下であったので、ハンダ処理等の
高温に晒される加工工程、または、高温に晒される用途
では使用できないという問題があり、金属箔と耐熱性フ
ィルムとの複合材料としてはより耐熱性のあるものが期
待されていた。
【0004】その対策として、耐熱性のある接着剤の検
討が種々行われているが、高い耐熱性を有する接着剤
は、積層工程が高温を必要としたり、複雑な積層工程を
必要としたり、また、得られた積層体が充分な接着性を
示さないことが多い等の問題があり、実用的ではなかっ
た。
【0005】一方、熱硬化性の接着剤等をまったく使用
しないで、芳香族ポリイミドフィルム支持体に金属層が
形成されている『無接着剤型の複合材料』も、いくつか
検討されている。
【0006】例えば、『無接着剤型の複合材料』の製法
としては、芳香族ポリイミド前駆体(芳香族ポリアミッ
ク酸)の溶液を、金属箔上で流延・製膜した複合材料、
あるいは、芳香族ポリイミドフィルム上に金属をメッキ
したり、および/または、真空蒸着したりした複合材料
が提案されている。
【0007】しかし、前述の複合材料は、支持体層を充
分に厚くすることが極めて困難であったり、あるいは、
製膜工程における溶媒の蒸発・除去工程が極めて長時間
となって生産性が低いという問題点があった。また、前
述の金属メッキ法および/または金属蒸着法は、金属層
の厚さを充分に厚くすることが困難であり、この点にお
いて生産性が低かったのである。
【0008】さらに、最近、熱可塑性を有するポリイミ
ドと金属箔との積層、あるいはポリイミドフィルムと金
属箔との積層に熱可塑性のポリイミドを使用することに
よって製造した積層体(特開昭62−53827号公
報、特開平6−93238号公報、218880号公
報)が提案されている。
【0009】しかし、前述の熱可塑性のポリイミドと芳
香族ポリイミドフィルムとの接着性が悪いという問題が
ある。これを改良する目的で芳香族ポリイミドフィルム
の表面をプラズマ処理等で改質する方法が行われてい
る。この方法は、プラズマ処理の工程が増えたり、接着
性が必ずしも満足するレベルにならないという問題があ
る。
【0010】さらに、多層押出成形法で「熱圧着性の芳
香族ポリイミドの薄層が特定の耐熱性の芳香族ポリイミ
ドに基体層の少なくて片面に一体に積層されている多層
押出しポリイミドフィルム」と「金属箔」とを加熱圧着
する方法(特開平4−33847〜8号公報)が提案さ
れているが、この多層押出ダイスを使用する場合、ポリ
アミック酸の重合度が高いため熱圧着性の芳香族ポリイ
ミドの流動性が悪く、熱圧着条件を高い圧力で圧着する
必要がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、高
い耐熱性を有する芳香族ポリイミドのフィルムからなる
支持体と金属箔とが、高い接着力で一体に接着され積層
されていて、芳香族ポリイミドのみからなる支持体と金
属箔とが芳香族ポリイミド層によって積層されている金
属箔積層ポリイミドフィルムの製造法を提供することで
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、
脱水剤および触媒を含有する高耐熱性の芳香族ポリイミ
ド前駆体の有機極性溶媒溶液をフィルム状に流延塗布
後、加熱して該芳香族ポリイミド前駆体を部分閉環イミ
ド化して得られた、揮発物を含有する自己支持性のゲル
化フィルムの少なくとも片面に低対数粘度の熱可塑性芳
香族ポリイミドの溶液またはその前駆体の溶液を塗布
し、得られた積層物を乾燥し、次いで熱処理段階を含む
熱処理に付すことにより溶媒除去およびイミド化を実質
的に完了させて得た高耐熱性の芳香族ポリイミド層の少
なくとも片面に低対数粘度の熱可塑性芳香族ポリイミド
層が一体に積層されている多層ポリイミドフィルムの熱
可塑性ポリイミド層と金属箔とを重ね合わせた後、加熱
圧着して一体に積層することを特徴とする金属箔積層ポ
リイミドフィルムの製造法に関するものである。
【0013】この発明において、芳香族ポリイミド前駆
体は一部がイミド化されたものでもよく、芳香族ジアミ
ン成分と芳香族テトラカルボン成分とを、好ましくは概
略等モルとなる割合で、有機極性溶媒中で重合させるこ
とによって得られたものであることが好ましい。このよ
うな芳香族ポリイミド前駆体は、それ自体公知の方法に
よって製造することができる。
【0014】上記の芳香族ジアミン成分としては、例え
ば、1,4−ジアミノベンゼン(p−フェニレンジアミ
ン)、1,3−ジアミノベンゼン、1,2−ジアミノベ
ンゼン等のベンゼン系ジアミン、4,4’−ジアミノジ
フェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエー
テル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,
4’−ジアミノジフェニルチオエーテル等のジフェニル
(チオ)エーテル系ジアミン、3,3’−ジアミノベン
ゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン等のベ
ンゾフェノン系ジアミン、3,3’−ジアミノジフェニ
ルホスフィン、4,4’−ジアミノジフェニルホスフィ
ン等のジフェニルホスフィン系ジアミン、3,3’−ジ
アミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニ
ルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルプロパン、
4,4’−ジアミノジフェニルプロパン等のジフェニル
アルキレン系ジアミン、3,3’−ジアミノジフェニル
スルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィ
ド、等のジフェニルスルフィド系ジアミン、3,3’−
ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフ
ェニルスルホン、等のジフェニルスルホン系ジアミン、
ベンチジン、3,3’−ジメチルベンチジン等のベンチ
ジン類、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン等のビス(アミノフェノキシ)ベンゼン系ジアミン、
4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル等
のビス(アミノフェノキシビフェニル系ジアミン、ビス
〔(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン等のビ
ス〔(アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン系等を挙
げることができ、それらを単独、あるいは混合物として
使用できる。
【0015】上記芳香族ジアミン成分として、1,4−
ジアミノベンゼン(p−フェニレンジアミン)等のフェ
ニレンジアミンを単独あるいはその50モル%以上と
4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとの混合物を使
用することが特に好ましい。
【0016】上記の芳香族テトラカルボン酸成分として
は、芳香族テトラカルボン酸、およびその酸無水物、
塩、エステル等を挙げることができるが、特に、酸二無
水物が好ましい。芳香族テトラカルボン酸としては、例
えば、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸、2,3’,3,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸、ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェ
ノンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)プロパン、ビス(3,4−ジカルボキ
シフェニル)メタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ニル)エーテル、ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)チオエーテル、ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)ホスフィン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)スルホン、等を挙げることができる。
【0017】それらを単独、あるいは混合物として使用
できる。なかでも芳香族テトラカルボン酸二無水物が好
ましく、特に、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物を単独あるいはその30モル%以上
とピロメリット酸二無水物70モル%以下ととの混合物
を使用するのが好ましい。
【0018】この発明においては、芳香族ポリアミック
酸として、30モル%以上、特に50モル%以上の3、
3’、4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸成分(残
部は好適にはピロメリット酸成分)と50モル%以上の
p−フェニレンジアミン成分(残部は好適には4、4’
−ジアミノジフェニルエ−テル)とからなるものが、得
られる金属箔積層ポリイミドフィルムの前述の物性に加
えて寸法精度が良いので特に好適である。
【0019】この発明において、上記芳香族ポリアミッ
ク酸溶液には、リン酸エステルや、3級アミンとリン酸
エステルとの塩類を添加することがフィルムの表面状態
および生産性の点から好ましい。これらの添加量は、芳
香族ポリイミドまたは重合体100重量部に対して0.
01〜5重量部であることが好ましい。
【0020】上記重合反応に使用される有機極性溶媒と
しては、各モノマー成分、両モノマー成分によって生成
されるポリイミド前駆体であるポリアミック酸を均一に
溶解する溶媒を用いる。そのような有機極性溶媒の例と
しては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−
メチルカプロラクタム等のアミド系溶媒、ジメチルスル
ホキシド、ヘキサメチルフォスホルアミド、ジメチルス
ルホン、テトラメチレンスルホン、ジメチルテトラメチ
レンスルホン、ピリジン、エチレングリコール等を挙げ
ることができる。これらの有機極性溶媒は、ベンゼン、
トルエン、ベンゾニトリル、キシレン、ソルベントナフ
サ、およびジオキサンのような他の有機溶媒と混合して
使用することもできる。
【0021】重合反応を実施するに際して、有機極性溶
媒中の全モノマーの濃度は、5〜40重量%、特に6〜
35重量%、更に特に10〜30重量%にすることが好
ましい。
【0022】上記の芳香族テトラカルボン酸成分と芳香
族ジアミン成分との重合反応は、例えば、それぞれを上
記有機極性溶媒中で実質的に等モルの割合で混合し、1
00℃以下、好ましくは10〜80℃の範囲の反応温度
で、約0.2〜60時間反応を行わせることにより実施
できる。
【0023】本発明における芳香族ポリイミド前駆体で
ある芳香族ポリアミック酸の有機極性溶媒組成物の層、
すなわち芳香族ポリイミドゲル化フィルムの製造のため
に使用される芳香族ポリアミック酸の有機極性溶媒溶液
は、作業性の面から、30℃で測定した回転粘度が、約
10〜20000ポイズ、特に30〜15000ポイ
ズ、更に特に50〜12000ポイズの範囲のものであ
ることが好ましい。従って、前記の重合反応は、生成す
る芳香族ポリアミック酸の有機極性溶媒溶液が、上記の
ような範囲の粘度を有するようになるまで行うことが望
ましい。
【0024】上記のようにして製造した芳香族ポリアミ
ック酸溶液に、脱水剤および触媒を含有させ、これを2
00℃以下の温度、好ましくは40〜200℃の範囲の
温度で反応させ、芳香族ポリアミック酸を、好適にはイ
ミド化率20〜80%となるように閉環イミド化するこ
とによって、揮発物の含有量が20〜90重量%である
芳香族ポリイミドゲル化フィルムを製造する。
【0025】上記脱水剤としては、有機酸無水物、例え
ば、脂肪族酸無水物、芳香族酸無水物、脂環式酸無水
物、複素環式酸無水物またはそれらの二種以上の混合物
が挙げられる。この有機酸無水物の具体例としては、例
えば、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、ギ酸無
水物、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、
安息香酸無水物、無水ピコリン酸等が挙げられる。特
に、無水酢酸が好ましい。
【0026】上記触媒としては、有機第三級アミン、例
えば、脂肪族第三級アミン、芳香族第三級アミン、複素
環式第三級アミンまたはそれらの二種以上の混合物が挙
げられる。この有機第三級アミンの具体例としては、例
えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチル
アニリン、ピリジン、β−ピコリン、イソキノリン、キ
ノリン等が挙げられる。特に、イソキノリンが好まし
い。
【0027】上記芳香族ポリアミック酸溶液に脱水剤お
よび触媒を添加混合する順序は特に限定されない。例え
ば、ポリアミック酸溶液に触媒、脱水剤の順に添加して
もよく、脱水剤、触媒を均一に混合したものを添加して
もよい。脱水剤、触媒以外に、更に遅延剤(例えば、ア
セチルアセトン)の如き第三成分を添加してもよい。
【0028】上記脱水剤の混合量は、上記芳香族ポリア
ミック酸溶液中の芳香族ポリアミック酸成分のアミック
酸結合1モルに対して0.5モル以上であることが好ま
しい。脱水剤の混合量が上記範囲よりも少ないと、ポリ
アミック酸のアミック酸結合の閉環イミド化の割合が不
充分となる。
【0029】上記触媒の混合量は、上記芳香族ポリアミ
ック酸のアミック酸結合1モルに対して0.1モル以上
であることが好ましい。触媒の混合量が上記範囲よりも
少ないと、イミド化速度が遅くなる。
【0030】上記芳香族ポリアミック酸溶液から芳香族
ポリイミドゲル化フィルムを製造する方法としては、そ
れ自体公知の方法を採用することができる。そのような
方法としては、例えば、まず前記の脱水剤および触媒を
含有する芳香族ポリアミック酸の溶液を、適当な支持体
(例えば、金属、セラミック、プラスチックス製のロー
ル、または金属ベルト)の表面上に流延して、約10〜
2000μm、好ましくは、20〜1000μm程度の
均一な厚さ(溶液層基準)の膜状物に形成し、次いでこ
の膜状物を熱風、赤外線等の熱源を利用して、200℃
以上の温度、好ましくは、40〜200℃の温度に加熱
することによって、芳香族ポリアミック酸を好適にはイ
ミド化率20〜80%に閉環イミド化して、芳香族ポリ
アミック酸の部分イミド化したゲル化フィルムを製造す
る。
【0031】上記加熱は、上記ゲル化フィルムの揮発物
含有量が、20〜90重量%、好ましくは、25〜85
重量%、特に好ましくは30〜75重量%の範囲内の量
になるまで行う。このようにして製造したゲル化フィル
ムは、自己支持性を有しており上記支持体から剥離する
ことができる。
【0032】なお、上記ゲル化フィルムの揮発物含有量
は、測定対象フィルムを420℃で20分間乾燥し、乾
燥前の重量W1 と乾燥後の重量W2 とから次式によって
求めた値である。 揮発物含有量(重量%)={(W1 −W2 )/W1 }×
100
【0033】揮発物含有量が大きいほど、ゲル化フィル
ムの表面張力が大きく、後の工程でゲル化フィルム表面
にコーティング溶液を塗布する際に濡れ性がよくなるの
で、揮発物含有量は、前記範囲内では大きい方が比較的
好ましい。揮発物含有量が前記範囲よりも大きいと、ゲ
ル化フィルムの自己支持性が少なくなり後工程でコーテ
ィング溶液を均一に塗布できなくなるとか、ゲル化フィ
ルムとコーティング溶液とが混和しすぎてコーティング
溶液からの層を所望の厚さを有するようにすることが困
難になる等の欠点が生ずる。
【0034】脱水剤および触媒を使用しないで製造した
ゲル化フィルムは、後工程でゲル化フィルムの表面に前
記コーティング溶液を塗布する際に、ゲル化フィルムの
引張強度が低いためにその走行時にトラブルが発生した
り、また、濡れ性が悪いので塗布が不均一になったり、
さらに、ソルベントクレージングを生じやすい等の問題
が発生し、均一な積層が困難になる。
【0035】この発明においては、上記芳香族ポリイミ
ドのゲル化フィルムの少なくとも片側表面に、熱可塑性
の芳香族ポリイミド溶液、または芳香族ポリイミド前駆
体溶液からなるコーティング溶液を塗布する。
【0036】コーティング溶液中の熱可塑性の芳香族ポ
リイミドまたは前駆体溶液は、上記芳香族ポリイミドの
ゲル化フィルムの製造について記載したような方法によ
って前記芳香族ジアミン成分と前記芳香族テトラカルボ
ン酸成分とを、芳香族ポリイミドが低対数粘度であって
かつ熱可塑性となるように各成分を選択し、前記有機極
性溶媒中で重合することによって得ることができるもの
である
【0037】この発明においては、低対数粘度の熱可塑
性の芳香族ポリイミド層を使用することが必要であり、
これによって、信頼性(再現性)の高い金属箔積層ポリ
イミドフィルムが得られるのである。前記の熱可塑性の
芳香族ポリイミドは、対数粘度が0.1〜1.2(ポリ
マ−0.5g/溶媒100ml)、特に0.1〜0.
7、その中でも特に0.2〜0.6のものが好ましい。
【0038】上記低対数粘度の熱可塑性の芳香族ポリイ
ミドとしては、芳香族テトラカルボン酸成分としてベン
ゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸
二無水物も使用可能であるが、3,3’4,4’−ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3’,3,4’
−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物が好ましく、芳
香族ジアミン成分としては、ジアミノジフェニルエーテ
ル類、ジ(アミノフェノキシ)ベンゼン類、ビス(アミ
ノフェノキシフェニル)スルホン類、ビス(アミノフェ
ノキシフェニル)プロパン類が好ましい。
【0039】上記熱可塑性の芳香族ポリイミドの流動性
を上げる目的で、芳香族ジカルボン酸無水物を使用して
アミック酸の末端のアミンを封鎖したものが好ましい。
芳香族ジカルボン酸無水物としては、フタル酸無水物が
特に好ましい。また、ポリアミック酸の末端のカルボン
酸をアニリンのような芳香族モノアミンで末端封止した
ものも好ましい。
【0040】特に、熱可塑性の芳香族ポリイミドとし
て、2、3、3’、4’−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物またはその誘導体を30モル%以上含む芳香族
テトラカルボン酸二無水物またはその誘導体と、一般式
【化2】 (但し、XはO、CO、C(CH3 2 またはSO2
あり、2つ以上の場合はそれぞれ同一でも異なってもよ
く、nは0〜4の整数である)で示される芳香族ジアミ
ン化合物と、芳香族ジカルボン酸無水物またはその誘導
体とを有機極性溶媒中重合、イミド化して得られた、対
数粘度が0.1〜1.2(ポリマ−0.5g/溶媒10
0ml)、ガラス転移温度(Tg)が200〜300℃
である両末端封止芳香族ポリイミドが好ましい。
【0041】上記熱可塑性芳香族ポリイミドまたは前駆
体溶液は、有機極性溶媒中のポリマー(原料成分を含
む)の濃度が、5〜50重量%、特に7〜40重量%で
あり、30℃で測定した回転粘度が0.5〜1000ポ
イズ、特に、0.7〜300ポイズであるものが好まし
い。上記熱可塑性ポリイミドまたはその前駆体溶液に酸
化チタン、二酸化ケイ素等のフィラーを添加しても良
い。フィラーの添加はポリアミック酸重合のどの段階で
も良い。
【0042】本発明において前記ゲル化フィルムの表面
への前記コーティング溶液の塗布は、それ自体公知の種
々のコーティング方式、例えば、ブレードコーター、ナ
イフコーター、含浸コーター、リバースロールコータ
ー、キスロールコーター等を使用する方式を使用して行
うことができる。
【0043】前記ゲル化フィルムの表面へのコーティン
グ組成物の塗布量は、該ゲル化フィルムに対して、重合
体重量(乾燥物)基準で、2〜100重量%、特に5〜
90重量%であることが好ましい。上記コーティング組
成物の塗布は、積層体の構造によってゲル化フィルムの
片面だけに行うことも可能であり、両面に行ってもよ
い。
【0044】該ゲル化フィルムへコーティング溶液を塗
布することによって得られた積層物を、50〜200℃
の温度で乾燥した後、300℃以上、好ましくは、30
0〜500℃の温度での熱処理段階を含む熱処理に付す
る。
【0045】上記熱処理は、必ずしも全工程を300℃
以上で行う必要はなく、熱処理工程の一部、好ましくは
終端部に上記300℃以上、好ましくは、300〜50
0℃の温度での熱処理段階が含まれていればよい。従っ
て、例えば、先ず200℃付近で加熱し、次いで400
℃付近で加熱するような、温度を変えて二段以上の多段
で行うような態様であってもよい。勿論、300℃以上
の温度、好ましくは300〜500℃で温度変化なしに
一段で熱処理することもできる。
【0046】前記の熱可塑性の芳香族ポリイミド層を片
面に設けた多層ポリイミドフィルムは、全体の厚さが6
〜250μm、特に8〜200μm、更に好ましくは1
0〜150μm程度である。
【0047】この発明の方法によって得られる金属箔積
層フィルムは、前記の多層ポリイミドフィルムが、芳香
族ポリイミドの基体層と熱可塑性の芳香族ポリイミドの
薄層とからなる2層構造のフィルムであっても、また、
基体層Aとその両側の薄層BおよびB’とからなる3層
構造のフィルムであってもよい。この場合の金属箔積層
ポリイミドフィルムは5層となる。
【0048】前記の5層構造の金属箔積層フィルムにお
いては、熱圧着性の薄層BとB’とがほぼ同じ厚さ(薄
層の厚さの比B/B’が0.8〜1.2、特に0.9〜
1.1の範囲内)であることが、金属箔積層フィルムの
カール性が極めて小さくなるので最適である。
【0049】この発明において使用されている金属箔と
しては、アルミニウム、銅、鉄、金、銀からなる群から
選ばれた少なくとも一種の金属または合金からなる導電
性の金属箔であればよく、特に、厚さが5〜100μ
m,更に好ましくは10〜60μmであり、幅が5〜2
00cmである長尺の電解銅箔を好適に挙げることがで
きる。
【0050】この発明の金属箔積層ポリイミドフィルム
の製造法は、例えば好適には、前述の多層ポリイミドフ
ィルムの薄層上に、金属箔を直接に(エポキシ樹脂等の
熱硬化性の接着剤等を全く使用せず)重ね合わせて、そ
の重合体を一対の熱ロール間に供給して、熱可塑性芳香
族ポリイミドのガラス転移温度(Tg)以上の温度でか
つ230〜400℃(好ましくは240〜380℃)の
圧着温度、および、1〜500kg/cm、特に2〜3
00kg/cmの熱ロール間線圧力で、連続的に熱圧着
することによって行われるのである。この熱ロ−ル間線
圧力は熱圧着圧力としては、0.5〜100Kg/cm
2 、特に1〜80Kg/cm2 である。
【0051】前記製造法において、熱圧着操作は、銅箔
等の金属箔の熱劣化を防止するために、窒素ガス、ネオ
ンガス、アルゴンガス等の不活性ガスの雰囲気下、ある
いは、銅箔等の金属箔上に熱劣化防止用の金属箔(例え
ば、ステンレス箔、アルミニウム箔等)を重ね合わせ
て、高温での加熱圧着をすることが好ましい。
【0052】前記方法においては、例えば、図1に示す
装置を使用し、しかも、長尺の多層ポリイミドフィルム
および金属箔を使用して、連続的に行うことができる。
【0053】上記の方法としては、図1に示す装置を使
用して、原料供給ロール7からの長尺の2層ポリイミド
フィルム10(ゲル化フィルムの基体層Aおよび熱可塑
性の芳香族ポリイミド溶液または前駆体の薄層を乾燥加
熱したものとからなり、その薄層Bを上向きとして)
を、エキスパンダロール1、案内ロール2など経由で、
緊張状態で、一対の熱ロール3および4(弾性ロールま
たは金属ロール)の間へ供給すると共に、一方、原料供
給ロール6から長尺の金属箔20を、エキスパンダロー
ル1など経由で、緊張状態で、前記一対の熱ロール間へ
供給して、両者を直接に重ね合わせると共に、熱ロール
3および4で熱圧着して、一体に積層して、その積層体
を好適には冷却ロ−ル(図示されていない)を用いて冷
却して、最後に、巻き取りロール5によって、巻き取り
速度1〜200cm/分、特に5〜100cm/分で連
続的に巻き取り金属箔積層フィルムを製造することが好
ましい。
【0054】また、上記方法において、長尺の3層ポリ
イミドフィルムを使用する場合には、前記の図1の装置
における中央の原料供給ロール7から前記の3層ポリイ
ミドフィルム10を供給すると共に、上下の原料供給ロ
ール6および8から金属箔20および20’を同時に供
給して、三者を重ね合わせて熱ロール3および4の間に
供給することによって、熱圧着することができる。上記
の方法で得られた金属箔積層フィルムは、薄層Bと前記
の金属箔とが直接に熱的に圧着されており、その接着強
度(90°−剥離法)が、室温で、少なくとも0.6k
g/cm、特に0.7〜5kg/cm程度であり、その
剥離界面は、前記薄層Bの表面と金属箔の表面との界面
であり、基体層Aと薄層Bとの界面部分での剥離が実質
的に全く生じないものであり、更にハンダ浴(約288
℃)に10秒間浮かべて接触させて、熱圧着面において
膨れ、剥がれ等が生じることがない耐熱性の優れたもの
である。
【0055】巻き取りロ−ル5は、金属箔積層ポリイミ
ドフィルムに過度のストレスをかけないために、巻き取
りロ−ルコア径が25cm以上のものを用いることが好
ましい。巻き取りロ−ルに巻いた金属箔積層ポリイミド
フィルムを使用するときには、巻き癖をそれ自体公知の
方法で解除して使用することが好ましい。
【0056】さらに、この発明の他の1つの態様とし
て、前記5層の金属箔積層フィルムの片面あるいは両面
に前記の熱可塑性芳香族ポリイミド層を設け、更にその
上に金属箔を設けた7層あるいは9層の金属箔積層フィ
ルムも含まれる。この7層あるいは9層の金属箔積層フ
ィルムは厚み(全体)が100〜400μmとすること
が好ましい。また、この発明の他の態様として、3層ポ
リイミドフィルムの片面に金属箔が積層され、他の面に
IC(シリコン)が積層された5層の積層フィルムも含
まれる。
【0057】
【実施例】以下にこの発明の実施例を示す。以下の各例
において部は重量部を示し、( )内の数字はモルの割
合を示す。各例の測定は以下に示す試験方法によって行
った。対数粘度 対数粘度=自然対数(溶液粘度/溶媒粘度)÷溶液の濃
度 溶液濃度はポリマー0.5gを溶媒100mlに溶解し
て測定した。Tg 示差走査熱量計(DSC)で求めたか、あるいはフィル
ム状試料を熱機械分析(TMA)の測定より求めた。接着強度 金属箔積層フィルムの接着強度はIPC−TM−(2.
4.9.)の『90°−剥離法』によって測定した。耐ハンダ性 IPC−TM−650(2.4.13)に準拠した測定
法で、288±5温度の温度に維持したハンダ浴に、試
料の金属箔積層フィルムを、金属箔側とハンダ浴とが接
触するように10秒間浮かべて、金属箔積層フィルムの
膨れ、剥がれ等の有無を目視で判断(良否を決定)する
方法で行った。信頼性(再現性) 同じ操作を10回くりかえして、いずれも同程度の結果
が得られたものを良(○)、1回でも不合格の結果が得
られたものを否(×)で評価した。寸法変化率 金属箔積層のポリイミドフィルム(銅張板)の上にA、
Bの2点を刻印し、この間隔A、Bの長さを測定した。
さらに、常法に従いこの銅張板を金属エッチング、水
洗、乾燥工程を経た後、上記のA、B間の距離を測定
し、以下の式を用いて寸法変化率を求めた。この値が小
さい程寸法の変化が小さく、寸法精度が良いことを示
す。 寸法変化率=〔(LO −L)/LO 〕×100(%) LO :エッチング前のA、B間の長さ L :エッチング後のA、B間の長さ
【0058】参考例1 窒素導入管、温度計、還流冷却器、および、攪拌機を備
えた反応容器に、溶媒としてN−メチル−2−ピロリド
ン(NMP)3600部、さらに、 (a)芳香族テトラカルボン酸成分;3,3’,4,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s−BP
DA)83.85部(285ミリモル)および2,3,
3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a
−BPDA)83.85部(285ミリモル)、 (b)芳香族ジアミン成分;ビス〔4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕スルホン(4−BAPS)25
9.5部(600ミリモル)、および、 (c)芳香族ジカルボン酸成分;無水フタル酸(PA)
8.89部(60ミリモル)、さらに、粒径約600Å
のコロイダルシリカのDMAc溶液をコロイダルシリカ
の重量が2部になるように添加し、25℃で6時間攪拌
してポリアミック酸の溶液を得た。
【0059】参考例2 参考例1で調製したポリアミック酸溶液2000部に共
沸脱水用トルエン100部を添加し、窒素ガスを吹き込
みながら、攪拌して生成水を留去させながら、約175
〜180℃の反応温度で8時間、反応させて、均一な重
合体溶液を製造した。この重合体溶液の一部をメタノー
ル中に注入し、重合体を析出し、芳香族ポリイミドの粉
末を回収し、この芳香族ポリイミドの粉末を熱メタノー
ルで3回洗浄してから乾燥して、熱可塑性芳香族ポリイ
ミドを得た。前述のようにして得られた熱可塑性芳香族
ポリイミドは、ガラス転移温度Tgが269℃であり、
対数粘度(NMP、30℃)は0.38であった。
【0060】参考例3 参考例1で使用した反応容器に、N−メチル−2−ピロ
リドン(NMP)3400部、さらに、 (a)芳香族テトラカルボン酸成分として、3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s−
BPDA)113.0部(384ミリモル)および2,
3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
(a−BPDA)113.0部(384ミリモル)、 (b)芳香族ジアミン成分;1,4−ジアミノフェニル
エーテル(DADE)80.1部(400ミリモル)お
よび1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン
(APB)116.9部(400ミリモル)、並びに、 (c)芳香族ジカルボン酸成分;無水フタル酸(PA)
9.48部(64ミリモル)を添加した他は、参考例1
と同様にして、ポリアミック酸溶液を調製し、次に参考
例2と同様にして熱可塑性芳香族ポリイミドを得た。前
述のようにして得られた熱可塑性芳香族ポリイミドは、
ガラス転移温度(Tg)が269℃であり、対数粘度
(NMP、30℃)は0.41であった。
【0061】参考例4 (a)、(b)成分としてa−BPDAと2,2−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン
(BAPP)とを用いた他は、参考例2と同様にして熱
可塑性ポリイミドを得た。この熱可塑性ポリイミドは、
ガラス転移温度(Tg):240℃、対数粘度(NM
P、30℃)0.37であった。
【0062】参考例5 (a)、(b)成分としてs−BPDAとDADEを用
いた他は、参考例1と同様にして熱可塑性ポリアミック
酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液の一部を参考例
2と同様にして175〜180℃の反応温度で4時間加
熱して、ポリイミドの粉末を得た。この粉末を回収し、
熱メタノ−ルで3回洗浄し、乾燥した。このポリイミド
の対数粘度(p−クロルフェノ−ル、50℃)は0.4
5であった。
【0063】参考例6 芳香族ジカルボン酸成分を添加しないこと以外は参考例
5と同様にポリアミック酸溶液を調製した。このポリア
ミック酸溶液の一部を参考例5と同様に処理して、ポリ
イミドの粉末を得た。このポリイミドの対数粘度(p−
クロルフェノ−ル、50℃)は2.85であった。
【0064】実施例1 内容積20リットルの円筒型重合槽に、N,N−ジメチ
ルアセトアミド(DMAc)6200部およびp−フェ
ニレンジアミン(PPD)270.35部(2.5モ
ル)を入れ、窒素中室温(約30℃)で攪拌した。この
溶液に3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物(s−BPDA)735.55部(2.5モ
ル)を添加し、6時間攪拌してポリアミック酸(s−タ
イプ)の溶液を得た。このポリアミック酸の重合体10
0部に対して、モノステアリルリン酸エステルエタノ−
ルアミン塩0.1部を加え、攪拌し溶解させてポリアミ
ック酸溶液を得た。この溶液の回転粘度は1300ポイ
ズ(30℃)であった。粘度は東京計器株式会社製E型
粘度計を使用して測定した。
【0065】得られたポリアミック酸の14重量%の溶
液にイソキノリン80.7部(0.63モル)、無水酢
酸510.5部(5.0モル)およびDMAc3050
部を加えた。得られた溶液をTダイより回転しているエ
ンドレス金属ベルト上に押し出して塗膜を形成した後、
65℃の熱風をその表面に供給して15分間乾燥した
後、形成されたイミド化率48%のゲル化フィルムを金
属ベルトからはがした。このゲル化フィルムの加熱減量
は76重量%であり、表面張力は37dyne/cmで
あった。
【0066】参考例1で調製したポリアミック酸溶液を
ナイフコーターで先に製膜したゲル化フィルムの片面
に、5m/minの速度で、乾燥物基準でゲル化フィル
ムに対し6重量%になるような量でコーティングし、得
られた積層物を80℃の熱風炉で乾燥した。このフィル
ムをピンテンターで把持して高温炉内を連続的に移動さ
せながら、200℃で3分間、310℃で3分間、44
0℃で3分間、更に350℃で3分間熱処理して、厚み
60μmの芳香族ポリイミドフィルム(積層フィルム)
を得た。
【0067】次いで、図1に示す装置を使用して、原料
供給ロール7から前記の長尺の2層ポリイミドフィルム
10をその薄層Bが上方となるように、供給すると共
に、一方、原料供給ロール6から清浄化した長尺の35
μmの電解銅箔20を供給して、両者をエクスパンダロ
ール1等で重ね合わせて、続いて、N2 ガスパ−ジした
炉中の熱ロール3および4へ供給して、表1に示す条件
で熱圧着し、金属箔積層ポリイミドフィルムを製造し
た。前記の金属箔積層フィルムについて、その接着強度
(90°−剥離、室温)および耐ハンダ性を測定した。
その結果を表1、表2に示す。
【0068】比較例1 イソキノリンおよび無水酢酸を添加しないでポリアミッ
ク酸を製造し、金属ベルト上の塗膜の乾燥を100℃の
熱風で15分間行った以外は実施例1と同様にして、イ
ミド化率が15%のゲル化フィルムを製造した。このと
き得られたゲル化フィルムの揮発物含有は45.5重量
%であり、表面張力は33dyne/cmであった。こ
のゲル化フィルムに実施例1と同様にしてコーティング
を行ったがゲル化フィルムに微小クラックが多数発生
し、正常なフィルムが得られなかった。
【0069】実施例2 参考例2で調製したポリイミド溶液を使用し、ゲル化フ
ィルムの両面にコンマコ−タ−によってコ−ティングし
た他は実施例1と同様にして、厚み70μmの3層芳香
族ポリイミドフィルムを得た。この3層ポリイミドフィ
ルムの両面に電解銅箔を供給した他は実施例1と同様に
して5層の金属箔積層ポリイミドフィルムを得た。結果
を表1、表2に示す。
【0070】実施例3〜4 参考例3〜4で調製したポリアミック酸溶液を使用した
以外は実施例2と同様に実施して金属箔積層ポリイミド
フィルムを得た。結果を表1、表2に示す。
【0071】実施例5 参考例5で調製したポリアミック酸溶液を使用した以外
は実施例2と同様に行い金属箔積層ポリイミドフィルム
を得た。結果を表1、表2に示す。
【0072】比較例2 3、3’、4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物とp−フェニレンジアミンとから得られた芳香族ポ
リイミドフィルム(厚み50μm)の両面に、参考例5
で得たポリアミック酸溶液をコンマコ−タ−で、乾燥物
基準でフィルムに対して20重量%(両面で40重量
%)になるようにコ−ティングし、得られた積層物を8
0℃の熱風炉で乾燥した。サラニ高温炉内を連続的に移
動させながら、200〜350℃で3分間熱処理して、
厚み70μmの芳香族ポリイミドフィルム(多層フィル
ム)を得た。この多層芳香族ポリイミドフィルムを使用
した他は、実施例5と同様にして金属箔積層ポリイミド
フィルムを得た。結果を表1、表2に示す。
【0073】比較例3 参考例6で得たポリアミック酸溶液を使用した以外は比
較例2と同様に実施して金属箔積層ポリイミドフィルム
を得た。結果を表1、表2に示す。
【0074】実施例6 内容積10リットルの円筒型重合槽に、DMAc448
0部、PPD227.09部(2.1モル)、4,4’
−ジアミノジフェニルエーテル180.22部(0.9
モル)を入れ、窒素中室温(約30℃)で攪拌した。こ
の溶液にs−BPDA441.33部(1.5モル)お
よびピロメリット酸二無水物327.18部(1.5モ
ル)を添加し、6時間攪拌してポリアミック酸(m−タ
イプ)の溶液を得た。この溶液の回転粘度は1700ポ
イズ(30℃)であった。このポリアミック酸溶液にポ
リアミック酸の重合体100部に対して0.1部の割合
でモノステアリルリン酸エステルトリエタノ−ルアミン
塩を加え溶解させた。得られたポリアミック酸の20重
量%の溶液にイソキノリン96.87部(0.75モ
ル)、無水酢酸612.54部(6.0モル)およびD
MAc2033部を加えた。得られた溶液を実施例2と
同様に処理してゲル化フィルムを得た。ゲル化フィルム
の加熱減量は74重量%であり、表面張力は37dyn
e/cmであった。このゲル化フィルムに実施例2と同
様にコーティングを行い厚み70μmの3層芳香族ポリ
イミドフィルムを得た。この芳香族ポリイミドフィルム
を実施例1と同様にして金属箔積層ポリイミドフィルム
を得た。結果を表1、表2に示す。
【0075】実施例7 参考例1で調製したポリアミック酸溶液を使用した他は
実施例2と同様に実施して金属箔積層ポリイミドフィル
ムを得た。結果を表1、表2に示す。
【0076】実施例8 参考例1で得られたポリアミック酸溶液を35μmの電
解銅箔に塗布し、乾燥後、300℃で10分間加熱し
て、片面に熱可塑性ポリイミド層(10μm)を有する
金属箔を得た。この片面に熱可塑性ポリイミド層を有す
る金属箔を、実施例7で得られた金属箔積層ポリイミド
フィルムの両面に熱可塑性ポリイミド層の側を内にして
熱圧着ロール(350℃、40kg/cm)で積層して
9層の金属箔積層ポリイミドフィルムを得た。結果をま
とめて表1、表2に示す。
【0077】実施例9 実施例7で作製した両面に熱可塑性ポリイミド層(厚み
10μm)を有するポリイミドフィルム(厚み70μ
m)を10mm角に切り出し、ポリイミドコートされた
Siチップの上に置き、更にその上に42NiFe合金
製の櫛形リードフレームを配置し、310℃、30kg
/cm2 、5秒で加熱圧着を行った。得られた積層体の
剥離強度は1.0kg/cmであった。
【0078】実施例2〜7で製造した3層のポリイミド
フィルムのカ−ル度は、10mm以下であった。カ−ル
度は、縦20cmおよび横3.5cmの試料フィルムを
平面基板上に置いて、平面基板から最も離れている試料
部分の高さを測定する「東レ法」によって測定した。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されているような効果を奏す
る。
【0082】金属箔と低対数粘度の熱可塑性の芳香族ポ
リイミドフィルム(層)との接着強度が大きく、芳香族
ポリイミドフィルムと熱可塑性の芳香族ポリイミドフィ
ルム(層)との界面での剥離が生じない。また、金属箔
積層ポリイミドフィルムの耐ハンダ性が良好である。
【0083】また、低対数粘度の熱可塑性の芳香族ポリ
イミドフィルムを用いるので、金属箔との加熱圧着がゆ
るやかな条件で行えるので、信頼性の高い結果が得られ
る。
【0084】また、芳香族ポリイミドとして、ビフェニ
ルテトラカルボン酸成分を30モル%以上と、フェニレ
ンジアミン成分50モル%とからなるポリイミドを用い
ると多層ポリイミドフィルムの線膨張係数が小さく寸法
精度が優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施する装置の一例の概略図であ
る。
【符号の説明】
1 エキスパンダロール 2 案内ロール 3 熱ロール 4 熱ロール 5 巻き取りロール 6 原料供給ロール 7 原料供給ロール 8 原料供給ロール 10 2層(または3層)ポリイミドフィルム 20 金属箔 20’ 金属箔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B32B 7/02 105 B32B 7/02 105 H05K 1/03 610 H05K 1/03 610P // B29K 77:00 B29L 9:00 (56)参考文献 特開 平1−56771(JP,A) 特開 平4−32289(JP,A) 特開 平4−146690(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 15/08 B29C 41/00 H05K 1/03 610

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱水剤および触媒を含有する高耐熱性の
    芳香族ポリイミド前駆体の有機極性溶媒溶液をフィルム
    状に流延塗布後、加熱して該芳香族ポリイミド前駆体を
    部分閉環イミド化して得られた、揮発物を含有する自己
    支持性のゲル化フィルムの少なくとも片面に低対数粘度
    の熱可塑性芳香族ポリイミドの溶液またはその前駆体の
    溶液を塗布し、得られた積層物を乾燥し、次いで熱処理
    段階を含む熱処理に付すことにより溶媒除去およびイミ
    ド化を実質的に完了させて得た高耐熱性の芳香族ポリイ
    ミド層の少なくとも片面に低対数粘度の熱可塑性芳香族
    ポリイミド層が一体に積層されている多層ポリイミドフ
    ィルムの熱可塑性ポリイミド層と金属箔とを重ね合わせ
    た後、加熱圧着して一体に積層することを特徴とする金
    属箔積層ポリイミドフィルムの製造法。
  2. 【請求項2】 多層ポリイミドフィルムの線膨張係数が
    1×10-5〜3×10-5cm/cm/℃である請求項1
    記載の金属箔積層ポリイミドフィルムの製造法。
  3. 【請求項3】 熱可塑性の芳香族ポリイミドが、対数粘
    度が0.1〜1.2(ポリマ−0.5g/溶媒100m
    l)で、ガラス転移温度(Tg)が200〜300℃で
    ある請求項1記載の金属箔積層ポリイミドフィルムの製
    造法。
  4. 【請求項4】 高耐熱性の芳香族ポリイミドが、30モ
    ル%以上の3、3’、4、4’−ビフェニルテトラカル
    ボン酸成分と50モル%以上のp−フェニレンジアミン
    成分とを含み、ガラス転移温度(Tg)が330℃以上
    である請求項1記載の金属箔積層ポリイミドフィルムの
    製造法。
  5. 【請求項5】 熱可塑性の芳香族ポリイミドが、ビフェ
    ニルテトラカルボン酸二無水物またはその誘導体を30
    モル%以上含む芳香族テトラカルボン酸二無水物または
    その誘導体と、一般式I 【化1】 (但し、XはO、CO、C(CH3 2 またはSO2
    あり、2つ以上の場合はそれぞれ同一でも異なってもよ
    く、nは0〜4の整数である)で示される芳香族ジアミ
    ン化合物と、芳香族ジカルボン酸無水物またはその誘導
    体とを有機極性溶媒中重合、イミド化して得られた、対
    数粘度が0.1〜1.2(ポリマ−0.5g/溶媒10
    0ml)、ガラス転移温度(Tg)が200〜300℃
    である非接着剤タイプの両末端封止芳香族ポリイミドで
    ある請求項1記載の金属箔積層ポリイミドフィルムの製
    造法。
  6. 【請求項6】 金属箔が電解銅箔である請求項1記載の
    金属箔積層ポリイミドフィルムの製造法。
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