JP3102622B2 - 金属箔積層ポリイミドフィルム - Google Patents

金属箔積層ポリイミドフィルム

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JP3102622B2
JP3102622B2 JP3746195A JP3746195A JP3102622B2 JP 3102622 B2 JP3102622 B2 JP 3102622B2 JP 3746195 A JP3746195 A JP 3746195A JP 3746195 A JP3746195 A JP 3746195A JP 3102622 B2 JP3102622 B2 JP 3102622B2
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誠一郎 高林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明の金属箔積層ポリイミド
フィルムは、熱可塑性芳香族ポリイミド層を表面に有す
る高耐熱性の芳香族ポリイミドフィルムが、高い寸法安
定性および機械的物性を有していると共に、該熱可塑性
芳香族ポリイミド層と高耐熱性の芳香族ポリイミドフィ
ルムとの接着が強固であり、さらに高耐熱性の芳香族ポ
リイミドフィルムと金属箔との接合が、エポキシ樹脂の
ような熱硬化性の接着剤等をまったく使用せずに、熱可
塑性芳香族ポリイミドの薄層と金属箔との熱圧着で接合
されているので、エポキシ樹脂のように酸化劣化するこ
ともほとんどなく高い耐熱性を有するものである。本発
明の金属箔積層ポリイミドフィルムは、印刷回路基板、
TAB用テープ、複合リードフレーム等に有用である。
【0002】
【従来の技術】従来、金属箔と耐熱性フィルム(例え
ば、芳香族ポリイミド)支持体とからなる複合材料(例
えば、銅張基板等)は、芳香族ポリイミドフィルムと金
属箔とを『エポキシ樹脂等の熱硬化性接着剤』を介して
熱接着することによって積層して製造されることが、一
般的であった。
【0003】しかし、前記複合材料における熱硬化した
接着剤層は、適当な接着力が保持され得る常時使用温度
がせいぜい200℃以下であったので、ハンダ処理等の
高温に晒される加工工程、または、高温に晒される用途
では使用できないという問題があり、金属箔と耐熱性フ
ィルムとの複合材料としてはより耐熱性のあるものが期
待されていた。
【0004】その対策として、耐熱性のある接着剤の検
討が種々行われているが、高い耐熱性を有する接着剤
は、積層工程が高温を必要としたり、複雑な積層工程を
必要としたり、また、得られた積層体が充分な接着性を
示さないことが多い等の問題があり、実用的ではなかっ
た。
【0005】一方、熱硬化性の接着剤等をまったく使用
しないで、芳香族ポリイミドフィルム支持体に金属層が
形成されている『無接着剤型の複合材料』も、いくつか
検討されている。
【0006】例えば、『無接着剤型の複合材料』の製法
としては、芳香族ポリイミド前駆体(芳香族ポリアミッ
ク酸)の溶液を、金属箔上で流延・製膜した複合材料、
あるいは、芳香族ポリイミドフィルム上に金属をメッキ
したり、および/または、真空蒸着したりした複合材料
が提案されている。
【0007】しかし、前述の流延製膜法による複合材料
は、支持体層を充分に厚くすることが極めて困難であっ
たり、あるいは、製膜工程における溶媒の蒸発・除去工
程が極めて長時間となって生産性が低いという問題点が
あった。また、前述の金属メッキ法および/または金属
蒸着法は、金属層の厚さを充分に厚くすることが困難で
あり、この点において生産性が低かったのである。
【0008】さらに、最近、熱可塑性を有するポリイミ
ドと金属箔との積層、あるいはポリイミドフィルムと金
属箔との積層に熱可塑性ポリイミドを使用することによ
って製造した積層体(特開昭62−53827号公報、
特開平6−93238号公報、特開平6−218880
号公報)が提案されている。
【0009】しかし、これらの積層体は熱可塑性ポリイ
ミドの耐熱性、寸法安定性、機械的物性の点が充分でな
く、金属箔と多層ポリイミドフィルムとの積層に比較的
厳しい条件(圧力、時間)が必要なため、工業的な生産
スピ−ドで製造した場合には得られる金属箔積層ポリイ
ミドフィルムの信頼性(再現性)に問題がある。したが
って、これらの熱可塑性のポリイミドを使用した金属箔
積層体の特性も満足できるものではない。
【0010】さらに、多層押出成形法で「熱圧着性の芳
香族ポリイミドの薄層が特定の耐熱性の芳香族ポリイミ
ドに基体層の少なくて片面に一体に積層されている多層
押し出しポリイミドフィルム」と「金属箔」とを加熱圧
着した積層体(特開平4−33847〜8号公報)が提
案されているが、多層押出ダイスを使用する場合、ポリ
アミック酸溶液の流延の作業性と積層体の物性の両方を
満足することは容易ではない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、高
い耐熱性を有する芳香族ポリイミドフィルムからなる支
持体と金属箔とが、高い接着力で一体に接着され積層さ
れていて、芳香族ポリイミドのみからなる支持体と金属
箔とがポリイミドによって積層されている金属箔積層ポ
リイミドフィルムを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、
芳香族ポリイミドフィルムの少なくとも片面に金属箔が
熱可塑性芳香族ポリイミド層によって接合された積層体
において、高耐熱性の芳香族ポリイミド層の少なくとも
片面に対数粘度(N,N−ジメチルアセトアミド、30
℃、0.5g/100ml)が0.1〜1.2である
可塑性芳香族ポリイミドが一体に積層されている多層ポ
リイミドフィルムの熱可塑性芳香族ポリイミド層と金属
箔とが重ね合わされ、連続熱圧着装置により加熱加圧し
て積層された、接着強度(90°−剥離、室温)が0.
6kg/cm以上である長尺の金属箔積層ポリイミドフ
ィルムに関するものである。
【0013】以下、この発明について、図面も参考にし
て、詳しく説明する。図1において金属箔積層ポリイミ
ドフィルム1は、高耐熱性の芳香族ポリイミドフィルム
の片面に低対数粘度の熱可塑性芳香族ポリイミドが一体
に積層されている多層ポリイミドフィルム2の低対数粘
度の熱可塑性ポリイミド層と金属箔3とが積層されてい
るものである。また、図2において金属箔積層ポリイミ
ドフィルム1は、高耐熱性の芳香族ポリイミドフィルム
の両面に低対数粘度の熱可塑性芳香族ポリイミドが積層
されている多層ポリイミドフィルム2の熱可塑性ポリイ
ミド層と金属箔3とがその両面に積層されているもので
ある。
【0014】この発明において使用されている多層ポリ
イミドフィルムは、高耐熱性の芳香族ポリイミドフィル
ムからなる基体層Aの少なくとも片面に低対数粘度の熱
可塑性芳香族ポリイミドからなる薄膜Bが、一体に積層
されている多層ポリイミドフィルムである。
【0015】上記高耐熱性の芳香族ポリイミドフィルム
は、芳香族テトラカルボン酸二無水物またはその誘導体
と芳香族ジアミンとから有機極性溶媒中それ自体公知の
方法によって、重合、流延、乾燥、イミドして得られ
る。特に、高耐熱性の芳香族ポリイミドフィルムとし
て、30モル%以上、特に50モル%以上のビフェニル
テトラカルボン酸成分(特に3、3’、4、4’−ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物)と50モル%以上の
フェニレンジアミン成分(特にp−フェニレンジアミ
ン)とから、重合およびイミド化によって得られる芳香
族ポリイミドであることが、得られる多層ポリイミドフ
ィルムおよび金属箔積層ポリイミドフィルムの耐熱性、
機械的強度、線膨張係数、寸法安定性の点から好まし
い。他の残部の(もし2種類のテトラカルボン酸二無水
物および/またはジアミンを使用する場合)芳香族テト
ラカルボン酸二無水物としてはピロメリット酸二無水物
が、また芳香族ジアミンとしてはジアミノジフェニルエ
−テルが好ましい。
【0016】上記の有機極性溶媒としては、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、
N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルカプロラクタ
ム等のアミド系溶媒、ジメチルスルホキシド、ヘキサメ
チルフォスホルアミド、ジメチルスルホン、テトラメチ
レンスルホン、ジメチルテトラメチレンスルホン、エチ
レングリコール等を挙げることができる。これらの有機
極性溶媒は、ベンゼン、トルエン、ベンゾニトリル、キ
シレン、ソルベントナフサ、およびジオキサンのような
他の有機溶媒と混合して使用することもできる。
【0017】上記高耐熱性の芳香族ポリイミドフィルム
としては、厚さが9〜150μmであるものが好まし
い。また上記高耐熱性の芳香族ポリイミドフィルムとし
ては、表面がプラズマ処理、あるいはポリアミック酸フ
ィルムの段階でその表面をアミノシランカップリング剤
で処理、乾燥、加熱処理したものが好ましい。
【0018】この発明における前記の多層ポリイミドフ
ィルムは、高耐熱性の芳香族ポリイミドフィルムの少な
くとも片面に、熱可塑性の芳香族ポリイミド溶液を塗
布:コ−ティング、乾燥のための加熱処理することによ
って製造することができる。
【0019】上記高耐熱性の芳香族ポリイミドフィルム
表面への熱可塑性の芳香族ポリイミド溶液の塗布は、そ
れ自体公知の種々のコ−ティング方式、例えばブレ−ド
コ−タ−、ナイフコ−タ−、含浸コ−タ−、コンマコ−
タ−、リバ−スロ−ルコ−タ−、グラビヤコ−タ−など
を使用して行うことができる。
【0020】コーティング溶液中の熱可塑性の芳香族ポ
リイミド溶液は、芳香族ジアミン成分と芳香族テトラカ
ルボン酸成分とを、芳香族ポリイミドが低対数粘度であ
ってかつ熱可塑性となるように各成分を選択し、前記有
機極性溶媒中で重合することによって得ることができる
ものである
【0021】この発明においては、対数粘度(N,N−
ジメチルアセトアミド、30℃、0.5g/100m
l)が0.1〜1.2(dl/g)である低対数粘度の
熱可塑性芳香族ポリイミド層を使用することが必要であ
り、これによって、信頼性(再現性)の高い長尺の金属
箔積層ポリイミドフィルムが得られるのである。前記の
熱可塑性芳香族ポリイミドは対数粘度が特に0.2〜
0.6のものが好ましい。
【0022】上記熱可塑性の芳香族ポリイミドとして
は、芳香族テトラカルボン酸成分としてベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物も
使用可能であるが、3,3’4,4’−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物、2,3、3’、4’−ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物が好ましい。そのなかでも
特に芳香族テトラカルボン酸成分として、2、3、
3’、4’−ビフェニルテトラカルボン二無水物を芳香
族テトラカルボン酸成分中30モル%以上、特に50モ
ル%以上使用したものが好ましい。また、芳香族ジアミ
ン成分としては、ジアミノジフェニルエーテル類、ビス
(アミノフェノキシ)ベンゼン類、ビス(アミノフェノ
キシフェニル)スルホン類、ビス(アミノフェノキシフ
ェニル)プロパン類類が好ましい。また、ジアミン成分
として、5〜25モル%のジアミノシロキサンと75〜
95モル%の芳香族ジアミンとを使用したものが好適に
使用される。
【0023】上記熱可塑性の芳香族ポリイミドの流動性
を上げる目的で、芳香族ジカルボン酸無水物を使用して
アミック酸の両末端のアミンまたはジカルボキシル基を
封鎖(封止)したものが好ましい。封鎖(封止)剤とし
て、芳香族ジカルボン酸無水物としてフタル酸無水物が
特に好ましく、芳香族モノアミンとしてアニリンも使用
できる。特にこの発明において、低対数粘度の熱可塑性
芳香族ポリイミドとして、2、3、3’、4’−ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物またはその誘導体を30
モル%以上含む芳香族テトラカルボン酸二無水物または
その誘導体と、一般式I
【化2】 (但し、XはO、CO,C(CH3 2 またはSO2
あり、2つ以上の場合はそれぞれ同一でも異なってもよ
く、nは0〜4の整数である)で示される芳香族ジアミ
ン化合物と、芳香族ジカルボン酸無水物またはその誘導
体とを有機極性溶媒中重合、イミド化して得られた、対
数粘度(N、N−ジメチルアセトアミド、30℃、0.
5g/100ml)が0.1〜1.2、ガラス転移温度
(Tg)が200〜300℃の両末端封止熱可塑性ポリ
イミドが好適に使用される。
【0024】上記熱可塑性の芳香族ポリイミド溶液に
は、高耐熱性の芳香族ポリイミドフィルムとの接着性を
改良する目的で、アミノシラン、エポキシシラン、メル
カプトシラン等のカップリング剤を添加することが好ま
しい。また熱可塑性の芳香族ポリイミド溶液は、酸化チ
タン、二酸化ケイ素等のフィラ−を添加してもよい。フ
ィラ−の添加はどの段階でもよい。
【0025】上記熱可塑性の芳香族ポリイミド溶液は、
有機極性溶媒中のポリマー濃度が5〜50重量%、特に
7〜40重量%であり、30℃で測定した回転粘度が
0.5〜1000ポイズ、特に、0.7〜300ポイズ
であるものが好ましい。
【0026】前記高耐熱性の芳香族ポリイミドフィルム
の表面への熱可塑性の芳香族ポリイミド溶液の塗布量
は、高耐熱性の芳香族ポリイミドフィルムに対して、重
合体重量基準で2〜100重量%、特に5〜90重量%
であることが好ましい。前記高耐熱性の芳香族ポリイミ
ドフィルムの表面への熱可塑性の芳香族ポリイミド溶液
を塗布して得られた積層物を、50〜350℃の温度で
乾燥、加熱して多層ポリイミドフィルムを得ることがで
きる。
【0027】前記の熱可塑性の芳香族ポリイミド層を片
面に設けたポリイミドフィルムは、全体の厚さが6〜2
50μm、特に8〜200μm、更に好ましくは10〜
150μm程度である。
【0028】この発明においては、前記の多層ポリイミ
ドフィルムが、高耐熱性の芳香族ポリイミドフィルムの
片面に熱可塑性の芳香族ポリイミドフィルム(薄層B)
を設けた2層構造のフィルムであっても、また高耐熱性
の芳香族ポリイミドフィルムの両面に薄層B、及びB'
を設けた、3層構造のフィルムであってもよい。
【0029】この発明においては、多層ポリイミドフィ
ルムが3層構造のフィルム の場合、薄層の厚さの比B
/B’がほぼ同じ厚さ(薄層の厚さの比B/B’が0.
8〜1.2、特に0.9〜1.1の範囲内)であること
が、金属箔積層ポリイミドフィルムのカール性が極めて
小さくなるので最適である。
【0030】この発明の金属箔積層ポリイミドフィルム
において使用されている金属箔としては、アルミニウ
ム、銅、鉄、金、銀からなる群から選ばれた少なくとも
一種の金属または合金からなる導電性の金属箔であれば
よく、特に、厚さが5〜100μm,更に好ましくは1
0〜60μmであり、幅が5〜200cmである長尺の
電解銅箔を好適に挙げることができる。
【0031】この発明の金属箔積層ポリイミドフィルム
の製造は、例えば好適には、前述の多層ポリイミドフィ
ルムの薄層の片面または両面に、金属箔を直接に重ね合
わせて、その積層体を一対の熱ロール間に供給して、熱
可塑性ポリイミドのガラス転移点(Tg)より高い温
度、好適には熱可塑性ポリイミドのガラス転移点(T
g)より高い温度でかつ230〜400℃(好ましくは
240〜380℃)の圧着温度、および、1〜500k
g/cm、特に2〜300kg/cm、その中でも特に
5〜50kg/cmの比較的低い熱ロール間線圧力で、
連続的に熱圧着することによって行われるのである。
【0032】前記の方法において、熱圧着操作は、銅箔
等の金属箔の熱劣化を防止するために、窒素ガス、ネオ
ンガス、アルゴンガス等の不活性ガスの雰囲気下、ある
いは、銅箔等の金属箔上に熱劣化防止用の金属箔(例え
ば、ステンレス箔、アルミニウム箔等)を重ね合わせ
て、高温での加熱圧着をすることが好ましい。
【0033】前記の方法においては、例えば、図3に示
す装置を使用し、しかも、長尺の多層ポリイミドフィル
ムおよび金属箔を使用して、連続的に行うことができ
る。
【0034】上記の方法としては、図3に示す装置を使
用して、原料供給ロール7からの長尺の2層ポリイミド
フィルム10(高耐熱性の基体層Aおよび熱可塑性の芳
香族ポリイミドの薄層Bからなり、その熱可塑性薄層B
を上向きとして)を、エキスパンダロール11、案内ロ
ール12など経由で、緊張状態で、一対の熱ロール13
および14(弾性ロールまたは金属ロール)の間へ供給
すると共に、一方、原料供給ロール6から長尺の金属箔
20を、エキスパンダロール11など経由で、緊張状態
で、前記一対の熱ロール間へ供給して、両者を直接に重
ね合わせると共に、熱ロール13および14で熱圧着し
て、一体に積層して、その積層体を好適には冷却ロ−ル
(図示されていない)を通して冷却して、最後に、巻き
取りロール15によって、巻き取り速度1〜200cm
/分、特に5〜100cm/分で連続的に巻き取り金属
箔積層ポリイミドフィルムを製造することが好ましい。
【0035】また、上記方法において、長尺の3層押出
ポリイミドフィルムを使用する場合には、前記の図3の
装置における中央の原料供給ロール7から前記の3層ポ
リイミドフィルム10を供給すると共に、上下の原料供
給ロール6および8から金属箔20および20’を同時
に供給して、三者を重ね合わせて熱ロール13および1
4の間に供給することによって、熱圧着することができ
る。上記の方法で得られた金属箔積層ポリイミドフィル
ムは、薄層Bと前記の金属箔とが直接に熱圧着されてお
り、その接着強度(90°−剥離法)が、室温で、少な
くとも0.6kg/cm、特に0.7〜5kg/cm程
度であり、更にハンダ浴(約288℃)に10秒間浮か
べて接触させて、熱圧着面において膨れ、剥がれ等が生
じることがない耐熱性の優れたものである。
【0036】巻き取りロ−ル15は、金属箔積層ポリイ
ミドフィルムに過度のストレスをかけないために、巻き
取りロ−ルコア径が25cm以上のものを用いることが
好ましい。巻き取りロ−ルに巻いた金属箔積層ポリイミ
ドフィルムを使用するときには、巻き癖をそれ自体公知
の方法で解除して使用することが好ましい。
【0037】さらに、この発明の他の1つの態様とし
て、前記5層の金属箔積層フィルムの片面あるいは両面
に前記の熱可塑性芳香族ポリイミド層を設け、更にその
上に金属箔を設けた7層あるいは9層の金属箔積層フィ
ルムも含まれる。この7層あるいは9層の金属箔積層フ
ィルムは厚み(全体)が100〜400μmとすること
が好ましい。また、この発明の他の態様として、3層ポ
リイミドフィルムの片面に金属箔が積層され、他の面に
IC(シリコン)が積層された5層の積層フィルムも含
まれる。
【0038】
【実施例】以下にこの発明の実施例を示す。以下の各例
において部は重量部を示し、各例の測定は以下に示す試
験方法によって行った。対数粘度 対数粘度=自然対数(溶液粘度/溶媒粘度)÷溶液の濃
度 溶液濃度はポリマー0.5gを溶媒100mlに溶解し
て測定した。ガラス転移温度(Tg ) 示差走査熱量計(DSC)で求めたか、あるいはフィル
ム状試料を熱機械分析(TMA)の測定より求めた。接着強度 金属箔積層フィルムの接着強度はIPC−TM−(2.
4.9.)の『90°−剥離法』によって測定した。耐ハンダ性 IPC−TM−650(2.4.13)に準拠した測定
法で、288±5℃の温度に維持したハンダ浴に、試料
の金属箔積層フィルムを、金属箔側とハンダ浴とが接触
するように10秒間浮かべて、金属箔積層フィルムの膨
れ、剥がれ等の有無を目視で判断(良否を決定)する方
法で行った。信頼性(再現性) 同じ操作を10回くりかえして、いずれも同程度の結果
が得られたものを良好、1回でも不合格の結果が得られ
たものを不良と評価した。寸法変化率 金属箔積層ポリイミドフィルム(銅張板)の上にA、B
の2点を刻印し、この間隔A、Bの長さを測定した。さ
らに、常法に従いこの銅張板を全面エッチング、水洗、
乾燥工程を経た後、上記のA、B間の距離を測定し、以
下の式を用いて寸法変化率を求めた。この値が小さい程
寸法の変化が小さく、寸法精度が良いことを示す。 寸法変化率=〔(LO −L)/LO 〕×100(%) LO :エッチング前のA、B間の長さ L :エッチング後のA、B間の長さ引張試験、線膨張係数 ASTM D−882に準ずる方法で、引張強度、伸び
率および弾性率を測定した。線膨張係数は試料フィルム
を400℃で熱処理した後の試料フィルムについて長手
方向について、50〜300℃において5℃/minで
測定した。回転粘度 東京計測株式会社 のビスメトロンを用い、30℃で測
定した。
【0039】参考例1 窒素導入管、温度計、還流冷却器、および、攪拌機を備
えた反応容器に、溶媒としてN、N−ジメチルアセトア
ミド(DMAc)3600部、さらに、 (a)芳香族テトラカルボン酸成分;3,3’,4,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s−BP
DA)83.85部(285ミリモル)および2,3,
3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a
−BPDA)83.85部(285ミリモル)、 (b)芳香族ジアミン成分;ビス〔4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕スルホン(4−BAPS)25
9.5部(600ミリモル)、および、 (c)芳香族ジカルボン酸成分;無水フタル酸(PA)
8.89部(60ミリモル)、さらに、粒径約600Å
のコロイダルシリカのDMAc溶液をコロイダルシリカ
の重量が2部になるように添加し、25℃で6時間攪拌
してポリアミック酸の溶液(濃度:10重量%、回転粘
度:30ポイズ)を得た。
【0040】参考例2 参考例1で調製したポリアミック酸溶液500部に共沸
脱水用トルエン50部を添加し、窒素ガスを吹き込みな
がら、攪拌して生成水を留去させながら、約165℃の
反応温度で4時間反応させて、均一な熱可塑性芳香族ポ
リイミドのDMAc溶液(10重量%、回転粘度:25
ポイズ)を製造した。この重合体溶液の一部をメタノー
ル中に注入し、シリカを含む重合体を析出し、芳香族ポ
リイミドの粉末を回収し、この芳香族ポリイミドの粉末
を熱メタノールで洗浄してから乾燥して、熱可塑性芳香
族ポリイミドを得た。この熱可塑性芳香族ポリイミドは
Tgが269℃、対数粘度が0.36であった。
【0041】参考例3 参考例1で使用した反応容器に、DMAc3980部を
添加し、さらに、 (a)芳香族テトラカルボン酸成分として、3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s−
BPDA)113.0部(384ミリモル)および2,
3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
(a−BPDA)113.0部(384ミリモル)、 (b)芳香族ジアミン成分;1,4−ジアミノジフェニ
ルエーテル(DADE)80.1部(400ミリモル)
および1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン
(APB)116.9部(400ミリモル)、並びに、 (c)芳香族ジカルボン酸成分;無水フタル酸(PA)
9.48部(64ミリモル)を添加した他は、参考例1
と同様にして、ポリアミック酸溶液を調製した。このポ
リアミック酸溶液500部に共沸脱水用トルエン50部
を添加し、窒素ガスを吹き込みながら、攪拌して生成水
を留去させながら、約165℃の反応温度で4時間反応
させて、均一な熱可塑性芳香族ポリイミドのDMAc溶
液(10重量%、回転粘度:30ポイズ)を得た。この
重合体溶液の一部をメタノ−ル中に注入し、重合体を析
出し、ポリイミドの粉末を回収し、このポリイミドの粉
末を熱メタノ−ルで洗浄してから乾燥して、熱可塑性芳
香族ポリイミド粉末(回収率:95%)を得た。得られ
たポリイミド粉末の対数粘度は0.38であった。
【0042】参考例4 窒素導入管、温度計、仕込・留出口および攪拌機を備え
たガラス製フラスコに2,3,3' ,4' −ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物(a−BPDA)26.48
部(90ミリモル)、ω、ω' −ビス(3−アミノプロ
ピル)ポリジメチルシロキサン(BAPS)(信越シリ
コン株式会社 製、X−22−161AS)16.8部
(20ミリモル)、およびN−メチル−2−ピロリドン
(NMP)300部を仕込み、窒素気流中で溶解させた
後に、更に2,2−ビス〔4−(4−ジアミノフェノキ
シ)フェニル〕プロパン(BAPP)28.74部(7
0ミリモル)を添加し、さらにキシレンを50部添加し
て200℃で3時間還流下に攪拌して反応水を除去した
後、ポリイミドシロキサンが18重量%溶解したポリイ
ミド溶液を得た。次に、室温に戻したポリマ−液を加圧
濾過してイオン交換水を使用して析出、洗浄して、ポリ
イミドシロキサン(収率:95%、イミド化率:100
%、対数粘度:0.54、Tg:234℃)が得られ
た。 このポリイミド100部と、ポリイミドに対して
2重量%のγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ンおよびテトラヒドロフラン(THF)200部とを混
合、溶解して均一な熱可塑性芳香族ポリイミド溶液(濃
度:33重量%、30℃の粘度:45ポイズ)を調製し
た。
【0043】参考例5 (a)、(b)成分としてa−BPDAと2,2−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン
(BAPP)とを用いた他は、参考例2と同様にして熱
可塑性芳香族ポリイミド溶液を得た。
【0044】参考例6 芳香族ジカルボン酸成分を添加しないで、(a)芳香族
テトラカルボン酸成分として、3,3’,4,4’−ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物(s−BPDA)1
13.0部(384ミリモル)および2,3,3’,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a−BP
DA)113.0部(384ミリモル)、(b)芳香族
ジアミン成分として、1,4−ジアミノフェニルエーテ
ル(DADE)80.1部(400ミリモル)および
1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(AP
B)116.9部(400ミリモル)を使用、重合体の
濃度を5重量%とした他は参考例1と同様にして、ポリ
アミック酸溶液を調製した。
【0045】実施例1 内容積20リットルの円筒型重合槽に、N,N−ジメチ
ルアセトアミド(DMAc)6200部およびp−フェ
ニレンジアミン(PPD)270.35部(2.5モ
ル)を入れ、窒素中室温(約30℃)で攪拌した。この
溶液に3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物(s−BPDA)735.55部(2.5モ
ル)を添加し、6時間攪拌してポリマ−濃度18重量%
の芳香族ポリアミック酸の溶液を得た。この溶液の回転
粘度は1600ポイズ(30℃)であった。
【0046】このポリアミック酸溶液を使用して、平滑
な金属製支持体の上面に押出して流延し、140℃の熱
風で連続的に乾燥し、固化フィルム(自己支持性フィル
ム、溶媒含有率:35重量%)を形成し、その固化フィ
ルムを支持体から剥離した後加熱炉で、200から45
0℃まで徐々に昇温して、溶媒を除去すると共にポリマ
−をイミド化して、芳香族ポリイミドフィルム(s−タ
イプ)を得た。厚みは50μmであった。このポリイミ
ドフィルムの表面を酸素雰囲気中でプラズマ処理を行っ
た。
【0047】参考例2で調製した熱可塑性ポリイミドの
コーティング溶液をコンマコーターで先に得た高耐熱性
の芳香族ポリイミドフィルムの片面に、5m/minの
速度で、乾燥物基準でフィルムに対し20重量%になる
ような量でコーティングし、得られた積層物を80℃の
熱風炉で乾燥した。さらに高温炉内を連続的に移動させ
ながら、200℃で3分間、310℃で3分間熱処理し
て、厚み60μmの芳香族ポリイミドフィルム(多層フ
ィルム)を得た。
【0048】次いで、図3に示す装置を使用して、原料
供給ロ−ル7から前記の長尺の2層ポリイミドフィルム
10をその薄層Bが上方となるように、供給すると共
に、一方、原料供給ロ−ル6から長尺の35μmの銅箔
20を供給して、両者をエクスパンダロ−ル11等で重
ね合わせて、続いて、N2ガス雰囲気の熱ロ−ル3お
よび4へ供給して、表1に示す条件(50cm/分)
で熱圧着し、長尺の金属箔積層ポリイミドフィルムを製
造した。前記の金属箔積層フィルムについて、その接着
強度(90°−剥離、室温)および耐ハンダ性を測定し
た。その結果を表1および表2に示す。
【0049】実施例2 高耐熱性の芳香族ポリイミドフィルムの両面に熱可塑性
ポリイミドのコ−ティング溶液(参考例2)をコンマコ
−タ−によってコ−ティングした他は実施例1に記載の
方法と同様にして、基体層Aの両面に熱可塑性ポリイミ
ド層(10μm)を有する3層芳香族ポリイミドフィル
ムを得た。このポリイミドフィルムの両面に銅箔を供給
した他は実施例1と同様にして、5層の金属(銅)箔積
層ポリイミドフィルムを得た。結果をまとめて表1、表
2に示す。
【0050】実施例3 熱可塑性ポリイミドのコ−ティング溶液として、参考例
3で得られたポリイミド溶液を使用した他は実施例2に
と同様に実施して5層の金属(銅)箔積層ポリイミドフ
ィルムを得た。結果をまとめて表1、表2に示す。
【0051】実施例4 実施例1における固化フィルムの表面に、N−フェニル
−γ−アミノプロピルエトキシシランのN、N−ジメチ
ルアセトアミド溶液(シラン化合物濃度:5重量%)を
塗布した以外は実施例1に記載の方法と同様にして高耐
熱性の芳香族ポリイミドフィルムを得た。さらにプラズ
マ処理をしないで、実施例2と同様に熱可塑性ポリイミ
ド層を両面に設けて金属箔積層ポリイミドフィルムを得
た。結果を表1、表2に示す。
【0052】実施例5 高耐熱性の芳香族ポリイミドフィルムの両面にプラズマ
処理をしないで、参考例4で調製したポリイミド溶液を
コ−ティングし、コ−ティング後の加熱を150℃で行
った他は実施例2と同様に実施して金属箔積層ポリイミ
ドフィルムを得た。結果を表1、表2に示す。
【0053】実施例6 参考例5で調製したポリイミド溶液(実施例6)を使用
した以外は実施例2と同様に行い金属箔積層ポリイミド
フィルムを得た。結果を表1、表2に示す。
【0054】比較例1〜2 参考例6で調製したポリアミック酸溶液を使用し、圧着
圧力を各々表1の条件にとした以外は実施例1と同様に
して、金属箔積層ポリイミドフィルムを得た得た。結果
を表1、表2に示す。
【0055】実施例7 内容積10リットルの円筒型重合槽に、DMAc、44
80部、PPD227.09部(2.1モル)、4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル180.22部
(0.9モル)を入れ、窒素中室温(約30℃)で攪拌
した。この溶液にs−BPDA441.33部(1.5
モル)およびピロメリット酸二無水物327.18部
(1.5モル)を添加し、6時間攪拌してポリアミック
酸の溶液を得た。この溶液の回転粘度は1700ポイズ
(30℃)であった。得られたポリアミック酸を用いて
実施例1に記載の方法と同様にして高耐熱性の芳香族ポ
リイミドフィルム(m−タイプ)を得た。さらに実施例
2と同様にして金属箔積層ポリイミドフィルムを得た。
結果を表1に示す。
【0056】実施例8 参考例2で得られた熱可塑性ポリイミド溶液を35μm
の電解銅箔に塗布し、乾燥後、200℃で5分間加熱し
て、片面に熱可塑性ポリイミド層(10μm)を有する
金属箔を得た。この片面に熱可塑性ポリイミド層を有す
る金属箔を、実施例7で得られた金属箔積層ポリイミド
フィルムの両面に熱可塑性ポリイミド層の側を内にして
熱圧着ロール(350℃、40kg/cm)で積層して
9層の金属箔積層ポリイミドフィルムを得た。結果をま
とめて表1、表2に示す。
【0057】実施例9 実施例7で作製した両面に熱可塑性ポリイミド層(厚み
10μm)を有するポリイミドフィルム(厚み70μ
m)を10mm角に切り出し、ポリイミドコートされた
Siチップの上に置き、更にその上に42NiFe合金
製の櫛形リードフレームを配置し、310℃、30kg
/cm2 、5秒で加熱圧着を行った。得られた積層体の
剥離強度は1.0kg/cmであった。
【0058】比較例3 高耐熱の芳香族ポリイミドフィルムにプラズマ処理をせ
ず、参考例1のポリアミック酸溶液をコ−ティング溶液
として使用した他は実施例1と同様にして金属箔積層ポ
リイミドフィルムを得た。結果を表1、表2に示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されているような効果を奏す
る。
【0062】金属箔と低対数粘度の熱可塑性の芳香族ポ
リイミドフィルム(層)との接着強度が大きい。また、
金属箔積層ポリイミドフィルムの耐ハンダ性が良好であ
る。
【0063】また、低対数粘度の熱可塑性の芳香族ポリ
イミドフィルムを用いるので、金属箔との加熱圧着がゆ
るやかな条件で行えるので、信頼性の高い結果が得られ
る。
【0064】また、高耐熱性の芳香族ポリイミドとし
て、ビフェニルテトラカルボン酸成分を30モル%以上
と、フェニレンジアミン成分50モル%とからなるポリ
イミドを用いると多層ポリイミドフィルムの線膨張係数
が1×10-5〜3×10-5cm/cm/℃と小さいの
で、得られる金属箔積層ポリイミドフィルムにはカ−ル
が生じず、寸法変化率が小さく寸法精度が優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の3層の金属箔積層ポリイミドフィル
ムの一例を示す断面図である。
【図2】この発明の5層の金属箔積層ポリイミドフィル
ムの一例を示す断面図である。
【図3】金属箔積層ポリイミドフィルムを製造する装置
の概略図である。
【符号の説明】
1 金属箔積層ポリイミドフィルム 2 多層芳香族ポリイミドフィルム 3 金属箔 6 原料供給ロール 7 原料供給ロール 8 原料供給ロール 9 炉 10 2層(または3層)ポリイミドフィルム 11 エキスパンダロール 12 案内ロール 13 熱ロール 14 熱ロール 15 巻き取りロール 20 金属箔 20’ 金属箔

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ポリイミドフィルムの少なくとも
    片面に金属箔が熱可塑性芳香族ポリイミド層によって接
    合された積層体において、高耐熱性の芳香族ポリイミド
    層の少なくとも片面に対数粘度(N,N−ジメチルアセ
    トアミド、30℃、0.5g/100ml)が0.1〜
    1.2である熱可塑性芳香族ポリイミドが一体に積層さ
    れている多層ポリイミドフィルムの熱可塑性芳香族ポリ
    イミド層と金属箔とが重ね合わされ、連続熱圧着装置に
    より加熱加圧して積層された、接着強度(90°−剥
    離、室温)が0.6kg/cm以上である長尺の金属箔
    積層ポリイミドフィルム。
  2. 【請求項2】 多層ポリイミドフィルムの線膨張係数が
    1×10-5〜3×10-5cm/cm/℃である請求項1
    記載の金属箔積層ポリイミドフィルム。
  3. 【請求項3】 低対数粘度の熱可塑性芳香族ポリイミド
    が、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸
    二無水物またはその誘導体を30モル%以上含む芳香族
    テトラカルボン酸二無水物またはその誘導体と、一般式
    (I) 【化1】 (但し、XはO、CO、C(CH32、またはSO2
    あり、2つ以上の場合はそれぞれ同一でも異なってもよ
    く、nは0〜4の整数である)で示される芳香族ジアミ
    ン化合物と、芳香族ジカルボン酸無水物またはその誘導
    体とを有機極性溶媒中重合、イミド化して得られた、対
    数粘度(N,N−ジメチルアセトアミド、30℃、0.
    5g/100ml)が0.1〜1.2、ガラス転移温度
    (Tg)が200〜300℃の両末端封止ポリイミドで
    ある請求項記載の金属箔積層ポリイミドフィルム。
  4. 【請求項4】 多層ポリイミドフィルムが、高耐熱性の
    芳香族ポイミドの層の少なくとも片面に予め接着性を付
    与するための活性化処理を施した後、低対数粘度の熱可
    塑性芳香族ポリイミド溶液を塗布し、乾燥のための熱処
    理に付すことにより得られたものである請求項1記載の
    金属箔積層ポリイミドフィルム。
  5. 【請求項5】 多層ポリイミドフィルムが、高耐熱性の
    芳香族ポリイミドフィルムの少なくとも片面に低対数粘
    度の熱可塑性芳香族ポリイミドにシランカップリング剤
    を添加した溶液を塗布し、乾燥のための熱処理に付すこ
    とにより得られたものである請求項1記載の金属箔積層
    ポリイミドフィルム。
  6. 【請求項6】 金属箔が電解銅箔である請求項1記載の
    金属箔積層ポリイミドフィルム。
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