JP4360025B2 - 補強材を有するポリイミド片面積層体およびその製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、補強材を有するポリイミド片面積層体およびその製造法に関するものであり、さらに詳しくは耐熱性ポリイミド層の両面に熱圧着性ポリイミド層を有する多層ポリイミドフィルムの片面に金属箔が、他の面に引き剥がし可能な補強材が積層されてなる補強材を有するポリイミド片面積層体およびその製造法に関するものである。
この発明によれば、成形加工性が良好で、同種あるいは異種の基材と積層するために補強材を引き剥がしてもシワがほとんど生じないポリイミド片面金属箔積層体をを与える補強材を有するポリイミド片面積層体を得ることができる。
【0002】
【従来の技術】
カメラ、パソコン、液晶ディスプレイなどの電子機器類への用途として芳香族ポリイミドフィルムは広く使用されている。
芳香族ポリイミドフィルムをフレキシブルプリント板(FPC)やテ−プ・オ−トメイティッド・ボンディング(TAB)などの基板材料として使用するためには、エポキシ樹脂などの接着剤を用いて銅箔を張り合わせる方法が採用されている。
【0003】
芳香族ポリイミドフィルムは耐熱性、機械的強度、電気的特性などが優れているが、エポキシ樹脂などの接着剤の耐熱性等が劣るため、本来のポリイミドの特性を損なうことが指摘されている。
このような問題を解決するために、接着剤を使用しないでポリイミドフィルムに銅を電気メッキしたり、銅箔にポリアミック酸溶液を塗布し、乾燥、イミド化したり、熱可塑性のポリイミドを熱圧着させたオ−ルポリイミド基材も開発されている。
【0004】
また、ポリイミドフィルムと金属箔との間にフィルム状ポリイミド接着剤をサンドイッチ状に接合させたポリイミドラミネ−トおよびその製法が知られている(米国特許第4543295号)。
しかし、このポリイミドラミネ−トおよびその製法は、フィルム状ポリイミド接着剤の取り扱いが容易ではなく、しかもある種のポリイミドフィルムについては剥離強度(接着強度)が小さく使用できないという問題がある。
【0005】
さらに、金属箔積層ポリイミドフィルムおよびその製造法が知られている(特開平4−33847号、特開平4−33848号)。
しかし、これらの文献には、多層ポリイミドフィルムと金属箔とが強固に接着された積層体が記載されているに過ぎない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の目的は、従来公知の基板用の金属箔積層体が有する前記の成形加工性および表面特性における問題点のないオ−ルポリイミドの金属箔積層体を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、この発明は、金属箔、耐熱性ポリイミド層の両面に熱圧着性ポリイミド層を有する多層ポリイミドフィルム、補強材の順に積層し、その後熱圧着することを特徴とする補強材を有するポリイミド片面積層体の製造法であり、金属箔の厚みは5〜60μmの範囲を用い、多層ポリイミドフィルムは、耐熱性ポリイミド層の厚さが5〜125μmで、熱圧着性ポリイミド層の厚さが1〜12μmのものを用い、
1)補強材は、表面粗さRzが3μm未満の値を有するポリイミドフィルムを用いて、補強材のポリイミドフィルムの表面粗さRzが3μm未満の面と多層ポリイミドフィルムの熱圧着性ポリイミド層を直接重なるように配置、
又は
2)補強材は、シャイニー面を有する銅箔を用い、補強材の銅箔のシャイニー面と多層ポリイミドフィルムの熱圧着性ポリイミド層を直接重なるように配置、
して行うことを特徴とする補強材を有するポリイミド片面積層体の製造法
に関する。
また、この発明は、金属箔、耐熱性ポリイミド層の両面に熱圧着性ポリイミド層を有する多層ポリイミドフィルム、補強材の順に積層し、熱圧着して得られる補強材を有するポリイミド片面積層体であり、金属箔の厚みは5〜60μmの範囲であり、多層ポリイミドフィルムは、耐熱性ポリイミド層の厚さが5〜125μmで、熱圧着性ポリイミド層の厚さが1〜12μmであり、
1)補強材は表面粗さRzが3μm未満の値を有するポリイミドフィルムであり、補強材のポリイミドフィルムの表面粗さRzが3μm未満の面と多層ポリイミドフィルムの熱圧着性ポリイミド層を直接重なるように配置、
又は
2)補強材はシャイニー面を有する銅箔であり、補強材の銅箔のシャイニー面と多層ポリイミドフィルムの熱圧着性ポリイミド層を直接重なるように配置、
されていることを特徴とする補強材を有するポリイミド片面積層体に関する。
更に本発明は、補強材を有するポリイミド片面積層体より、補強材を取り除いたことを特徴とするポリイミド片面金属箔積層体。」に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の好ましい態様を列記ずる。
1)多層ポリイミドフィルムが、耐熱性ポリイミド層の両面に熱圧着性ポリイミド層を一体に積層してなる多層押出ポリイミドフィルムである上記の補強材を有するポリイミド片面積層体。
2)熱圧着を連続ラミネ−ト装置によって行って、長尺のロ−ル状積層体とする上記の補強材を有するポリイミド片面積層体の製造法。
3)熱圧着を、ダブルベルトプレスによって行う上記の補強材を有するポリイミド片面積層体の製造法。
【0009】
この発明においては、耐熱性ポリイミド層の両面に熱圧着性ポリイミド層を有する多層ポリイミドフィルムを使用する。
前記の多層ポリイミドフィルムとしては、熱圧着性とともに線膨張係数(50〜200℃)(MD)が30×10-6cm/cm/℃以下であるものが好ましく、また、引張弾性率(MD、ASTM−D882)が300kg/mm2以上であるものが好ましい。
【0010】
前記の多層ポリイミドフィルムは、好適には共押出し−流延製膜法(単に、多層押出法ともいう。)によって耐熱性ポリイミドの前駆体溶液と熱圧着性ポリイミド前駆体溶液とを積層し、乾燥、イミド化して多層ポリイミドフィルムを得る方法、あるいは前記の耐熱性ポリイミドの前駆体溶液を支持体上に流延塗布し、乾燥したゲルフィルムの両面に熱圧着性ポリイミド前駆体溶液を塗布し、乾燥、イミド化して多層ポリイミドフィルムを得る方法によって得ることができる。
上記のいずれの方法においても、熱圧着性ポリイミドの前駆体層を250〜420℃の最高加熱温度で乾燥、イミド化することが好ましい。
特に、共押出し−流延法によって得られる自己支持性フィルムを250〜420℃の最高加熱温度で乾燥、イミド化したものが好ましい。
【0011】
前記の多層ポリイミドフィルムの基体層としての耐熱性ポリイミドは、好適には3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下単にs−BPDAと略記することもある。)とパラフェニレンジアミン(以下単にPPDと略記することもある。)と場合によりさらに4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル(以下単にDADEと略記することもある。)とから製造される。この場合PPD/DADE(モル比)は100/0〜85/15であることが好ましい。また、基体層としての耐熱性ポリイミドは、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とピロメリット酸二無水物とパラフェニレンジアミンと4,4’−ジアミノジフェニルエ−テルとから製造される。
また、基体層としての耐熱性ポリイミドは、ピロメリット酸二無水物とパラフェニレンジアミンおよび4,4’−ジアミノジフェニルエ−テルとから製造される。この場合DADE/PPD(モル比)は90/10〜10/90であることが好ましい。
さらに、基体層としての耐熱性ポリイミドは、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)およびピロメリット酸二無水物(PMDA)とパラフェニレンジアミン(PPD)および4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル(DADE)とから製造される。この場合、酸二無水物中BTDAが20〜90モル%、PMDAが10〜80モル%、ジアミン中PPDが30〜90モル%、DADEが10〜70モル%であることが好ましい。
【0012】
また、上記の基体層としての耐熱性ポリイミドとしては、単独のポリイミドフィルムの場合にガラス転移温度が350℃以上か確認不可能であるものが好ましく、特に線膨張係数(50〜200℃)(MD)が5×10-6〜20×10-6cm/cm/℃であるものが好ましい。また、引張弾性率(MD、ASTM−D882)は300kg/mm2以上であるものが好ましい。
この基体層ポリイミドの合成は、最終的に各成分の割合が前記範囲内であればランダム重合、ブロック重合、あるいはあらかじめ2種類のポリアミック酸を合成しておき両ポリアミック酸溶液を混合後反応条件下で混合して均一溶液とする、いずれの方法によっても達成される。
【0013】
前記各成分を使用し、ジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物の略等モル量を、有機溶媒中で反応させてポリアミック酸の溶液(均一な溶液状態が保たれていれば一部がイミド化されていてもよい)とする。
前記基体層ポリイミドの物性を損なわない種類と量の他の芳香族テトラカルボン酸二無水物や芳香族ジアミン、例えば4,4’−ジアミノジフェニルメタン等を使用してもよい。
【0014】
この発明における熱圧着層としての熱圧着性ポリイミドとしては、種々の公知の熱可塑性ポリイミドから選択することができ、好適には1,3−ビス(4−アミノフェノキシベンゼン)(以下、TPERと略記することもある。)と2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下、a−BPDAと略記することもある。)とから製造される。
また、前記の熱圧着層としての熱圧着性ポリイミドとして、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2−ジメチルプロパン(DANPG)と4,4’−オキシジフタル酸二無水物(ODPA)およびa−BPDAとから製造される。あるいは、4,4’−オキシジフタル酸二無水物(ODPA)およびピロメリット酸二無水物と1,3−ビス(4−アミノフェノキシベンゼン)とから製造される。
【0015】
前記の熱圧着性ポリイミドは、前記各成分と、さらに場合により他のテトラカルボン酸二無水物および他のジアミンとを、有機溶媒中、約100℃以下、特に20〜60℃の温度で反応させてポリアミック酸の溶液とし、このポリアミック酸の溶液をド−プ液として使用し、そのド−プ液の薄膜を形成し、その薄膜から溶媒を蒸発させ除去すると共にポリアミック酸をイミド環化することにより製造することができる。
また、前述のようにして製造したポリアミック酸の溶液を150〜250℃に加熱するか、またはイミド化剤を添加して150℃以下、特に15〜50℃の温度で反応させて、イミド環化した後溶媒を蒸発させる、もしくは貧溶媒中に析出させて粉末とした後、該粉末を有機溶液に溶解して熱圧着性ポリイミドの有機溶媒溶液を得ることができる。
【0016】
この発明で熱圧着性ポリイミドの物性を損なわない範囲で他のテトラカルボン酸二無水物、例えば3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3、4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物あるいは2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物など、好適には3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物で置き換えられてもよい。
また、熱圧着性ポリイミドの物性を損なわない範囲で他のジアミン、例えば4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェニル)ジフェニルエ−テル、4,4’−ビス(4−アミノフェニル)ジフェニルメタン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルエ−テル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルメタン、2,2−ビス〔4−(アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパンなどの複数のベンゼン環を有する柔軟な芳香族ジアミン、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,8−ジアミノオクタン、1,10−ジアミノデカン、1,12−ジアミノドデカンなどの脂肪族ジアミン、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンなどのジアミノジシロキサンによって置き換えられてもよい。他の芳香族ジアミンの使用割合は全ジアミンに対して20モル%以下、特に10モル%以下であることが好ましい。また、脂肪族ジアミンおよびジアミノジシロキサンの使用割合は全ジアミンに対して20モル%以下であることが好ましい。この割合を越すと熱圧着性ポリイミドの耐熱性が低下する。
前記の熱圧着性ポリイミドのアミン末端を封止するためにジカルボン酸無水物、例えば、無水フタル酸およびその置換体、ヘキサヒドロ無水フタル酸およびその置換体、無水コハク酸およびその置換体など、特に、無水フタル酸を使用してもよい。
【0017】
この発明における熱圧着性ポリイミドを得るためには、前記の有機溶媒中、ジアミン(アミノ基のモル数として)の使用量が酸無水物の全モル数(テトラ酸二無水物とジカルボン酸無水物の酸無水物基としての総モルとして)に対する比として、好ましくは0.92〜1.1、特に0.98〜1.1、そのなかでも特に0.99〜1.1であり、ジカルボン酸無水物の使用量がテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基モル量に対する比として、好ましくは0.05以下であるような割合の各成分を反応させることができる。
【0018】
前記のジアミンおよびジカルボン酸無水物の使用割合が前記の範囲外であると、得られるポリアミック酸、従って熱圧着性ポリイミドの分子量が小さく、金属箔との積層体の接着強度の低下をもたらす。
また、ポリアミック酸のゲル化を制限する目的でリン系安定剤、例えば亜リン酸トリフェニル、リン酸トリフェニル等をポリアミック酸重合時に固形分(ポリマ−)濃度に対して0.01〜1%の範囲で添加することができる。
また、イミド化促進の目的で、ド−プ液中に塩基性有機化合物を添加することができる。例えば、イミダゾ−ル、2−イミダゾ−ル、1,2−ジメチルイミダゾ−ル、2−フェニルイミダゾ−ル、ベンズイミダゾ−ル、イソキノリン、置換ピリジンなどをポリアミック酸に対して0.05〜10重量%、特に0.1〜2重量%の割合で使用することができる。これらは比較的低温でポリイミドフィルムを形成するため、イミド化が不十分となることを避けるために使用することができる。
また、接着強度の安定化の目的で、熱圧着性ポリイミド原料ド−プに有機アルミニウム化合物、無機アルミニウム化合物または有機錫化合物を添加してもよい。例えば水酸化アルミニウム、アルミニウムトリアセチルアセトナ−トなどをポリアミック酸に対してアルミニウム金属として1ppm以上、特に1〜1000ppmの割合で添加することができる。
【0019】
前記のポリアミック酸製造に使用する有機溶媒は、耐熱性ポリイミドおよび熱圧着性ポリイミドのいずれに対しても、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、N−メチルカプロラクタム、クレゾ−ル類などが挙げられる。これらの有機溶媒は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0020】
この発明における多層ポリイミドフィルムの製造においては、例えば上記の基体層の耐熱性ポリイミドのポリアミック酸溶液と熱圧着層用の熱圧着性ポリイミドまたはその前駆体の溶液を共押出して、これをステンレス鏡面、ベルト面等の支持体面上に流延塗布し、100〜200℃で半硬化状態またはそれ以前の乾燥状態とすることが好ましい。
200℃を越えた高い温度で流延フィルムを処理すると、多層ポリイミドフィルムの製造において、接着性の低下などの欠陥を来す傾向にある。
この半硬化状態またはそれ以前の状態とは、加熱および/または化学イミド化によって自己支持性の状態にあることを意味する。
【0021】
前記の基体層ポリイミドを与えるポリアミック酸の溶液と、熱圧着性ポリイミドを与えるポリアミック酸の溶液あるいはポリイミドの溶液との共押出しは、例えば特開平3−180343号公報(特公平7−102661号公報)に記載の共押出法によって三層の押出し成形用ダイスに供給し、支持体上にキャストしておこなうことができる。
前記の基体層ポリイミドを与える押出し物層の両面に、熱圧着性ポリイミドを与えるポリアミック酸の溶液あるいはポリイミド溶液を積層して多層フィルム状物を形成して乾燥後、熱圧着性ポリイミドのガラス転移温度(Tg)以上で劣化が生じる温度以下の温度、好適には250〜420℃の温度(表面温度計で測定した表面温度)まで加熱して(好適にはこの温度で1〜60分間加熱して)乾燥およびイミド化して、基体層ポリイミドの両面に熱圧着性ポリイミドを有する多層押出しポリイミドフィルムを製造することができる。
【0022】
この発明における熱圧着性ポリイミドは、前記の酸成分とジアミン成分とを使用することによって、好適にはガラス転移温度が190〜280℃、特に200〜275℃であって、好適には前記の条件で乾燥・イミド化して熱圧着性ポリイミドのゲル化を実質的に起こさせないことによって達成される、ガラス転移温度以上で300℃以下の範囲内の温度で溶融せず、かつ弾性率(通常、275℃での弾性率が50℃での弾性率の0.001〜0.5倍程度)を保持しているものが好ましい。
【0023】
この発明において、基体層ポリイミドのフィルム(層)の厚さは5〜125μmであることが好ましく、熱圧着性ポリイミド(Y)層の厚さは1〜25μm、特に1〜15μm、その中でも特に2〜12μmが好ましい。
また、前記の熱圧着性ポリイミド(Y)層の厚さは、使用する金属箔の表面粗さ(Rz)以上であることが好ましい。
【0024】
この発明において使用される金属箔(回路用)としては、銅、アルミニウム、金、合金の箔など各種金属箔が挙げられるが、好適には圧延銅箔、電解銅箔などがあげられる。
金属箔として、表面粗さRzが0.5μm以上であるものが好ましい。また、金属箔の表面粗さRzが10μm以下、特に7μm以下であるものが好ましい。このような金属箔、例えば銅箔はVLP、LP(またはHTE)として知られている。
金属箔の厚さは特に制限はないが、5〜60μm、特に5〜20μmであるものが好ましい。
【0025】
この発明においては、引き剥がし可能な補強材を使用することが必要である。このような補強材としては、Rzが3μm未満の耐熱性フィルムや金属箔を挙げることができる。前記の補強材としての耐熱性フィルムとしては、ポリイミドフィルム(宇部興産製、ユ−ピレックスS)などがあげられる。この発明において、Rz(引き剥がし可能な補強材)<Rz(回路用金属箔)であることが好ましい。
【0026】
この発明においては、前記の耐熱性ポリイミド層の両面に熱圧着性ポリイミド層を有する多層ポリイミドフィルムの片面に金属箔を、他面に前記の補強材を重ねて、少なくとも一対の加圧部材で連続的に、加圧部の温度が熱圧着性ポリイミドのガラス転移温度より30℃以上高く且つ420℃以下の温度で加熱下に熱圧着してこの発明のポリイミド片面積層体を製造することができる。このような加圧部材としては、一対の圧着金属ロ−ル(圧着部は金属製、セラミック溶射金属製のいずれでもよい)またはダブルベルトプレスが挙げられ、特に加圧下に熱圧着および冷却できるものであって、そのなかでも特に液圧式のダブルベルトプレスを好適に挙げることができる。この発明においては、前記の加圧部材、例えば金属ロ−ル、好適にはダブルベルトプレスを使用し、前記の多層ポリイミドフィルムと金属箔と補強材とを重ね合わせて、連続的に加熱下に圧着して、ポリイミド片面積層体を製造することができる。
【0027】
この発明の方法は、特に多層ポリイミドフィルムおよび金属箔が、ロ−ル巻きの状態で加圧部材にそれぞれ供給され、ポリイミド片面積層体をロ−ル巻きの状態で得られる場合に特に好適である。
【0028】
前記の方法によって、多層ポリイミドフィルムの片面に金属箔が、補強材とポリイミドとの接着強度の2倍以上の接着強度で積層され、他の面に補強材が接着強度0.001kg/cm以上0.5kg/cm以下でそれぞれ積層されてなる補強材を有するポリイミド片面積層体を得ることができる。
この発明の補強材を有するポリイミド片面積層体は、成形加工性が良好で、補強材を引き剥がしてもシワが生じないので、補強材を引き剥がした後、熱圧着性ポリイミド面に他の基材、例えば、同種または異種の金属箔、金属板、セラミック板などを重ね合わせて加熱下に加圧して積層することができる。また、そのまま穴あけ加工、折り曲げ加工や絞り加工などを行った後補強材を剥がして片面積層体とし、熱圧着ポリイミド面に他の基材を加熱下に加圧して積層することもできる。
【0029】
【実施例】
以下、この発明を実施例および比較例によりさらに詳細に説明する。
以下の各例において、部は重量部を意味する。
以下の各例において、物性評価および銅箔積層フィルムの剥離強度は以下の方法に従って測定した。
線膨張係数:20〜200℃、5℃/分の昇温速度で測定(MD)した。
積層体の剥離強度:90°剥離強度を測定した。
外観:補強材を引き剥がしてポリイミド片面積層体加工中に皺発生有無を
含め外観を観察し評価した。
【0030】
参考例
基体層ポリイミド製造用ド−プの合成例1
攪拌機、窒素導入管を備えた反応容器に、N−メチル−2−ピロリドンを加え、さらに、パラフェニレンジアミン(PPD)と3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s−BPDA)とを1000:998のモル比でモノマ−濃度が18%(重量%、以下同じ)になるように加えた。添加終了後50℃を保ったまま3時間反応を続けた。得られたポリアミック酸溶液は褐色粘調液体であり、25℃における溶液粘度は約1500ポイズであった。この溶液をド−プとして使用した。
【0031】
熱圧着性ポリイミド製造用ド−プの合成−1
攪拌機、窒素導入管を備えた反応容器に、N−メチル−2−ピロリドンを加え、さらに、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE−R)と2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a−BPDA)とを1000:1000のモル比でモノマ−濃度が22%になるように、またトリフェニルホスフェ−トをモノマ−重量に対して0.1%加えた。添加終了後25℃を保ったまま1時間反応を続けた。25℃における溶液粘度は約2000ポイズであった。この溶液をド−プとして使用した。
【0032】
多層ポリイミドフィルムの製造
前記の基体層ポリイミド製造用ド−プと熱圧着性ポリイミド製造用ド−プとを三層押出し成形用ダイス(マルチマニホ−ルド型ダイス)を設けた製膜装置を使用し、三層押出ダイスから金属製支持体上に流延し、140℃の熱風で連続的に乾燥し、固化フィルムを形成した。この固化フィルムを支持体から剥離した後加熱炉で200℃から320℃まで徐々に昇温して溶媒の除去、イミド化を行い長尺状の三層押出しポリイミドフィルムを巻き取りロ−ルに巻き取った。
得られた三層押出しポリイミドフィルムは、各層の厚みが4μm/17μm/4μmであり、線膨張係数(50−200℃)が、MD:23ppm/℃、TD:19ppm/℃、平均:21ppm/℃であり、引張弾性率が526kg/mm2で、基体層ポリイミドのガラス転移温度は400℃以下の温度で確認されず、熱圧着層ポリイミドはガラス転移温度が250℃であり、275℃での弾性率が50℃での弾性率の0.002倍であり、ゲル化が実質的に生じていなかった。
【0034】
実施例1
ダブルベルトプレスに、前記の三層押出しポリイミドフィルムを約150℃に予熱して連続的に供給し、その両側からロ−ル巻きした電解銅箔(福田金属箔粉工業株式会社製、CF−T9、VP、Rzが5μm、厚さ18μm)とポリイミドフィルム(宇部興産製、ユ−ピレックスS、Rzが0.01μm、25μm)とを連続的に供給し、加熱ゾ−ンの温度(最高加熱温度)380℃、冷却ゾ−ンの温度(最低冷却温度)117℃で、連続的に加圧下に熱圧着−冷却して、補強材を有するポリイミド片面積層体を巻き取った。評価結果を次に示す。
接着強度(kg/cm)
銅箔側:1.3kg/cm 補強材側:0.002kg/cm
補強材引き剥がし時の加工性:良好、シワ発生なし
【0035】
実施例2
補強材として、ポリイミドフィルム(宇部興産製、ユ−ピレックスSMB、Rzが2μm未満、40μm)に変えた他は、実施例1と同様に実施した。結果を次に示す。
接着強度(kg/cm)
銅箔側:1.2kg/cm 補強材側:0.01kg/cm
補強材引き剥がし時の加工性:良好、シワ発生なし
【0036】
実施例3
補強材として、圧延銅箔(ポリイミドと積層するシャイニ−面のRz0.7μm、厚さ15μm)に変えた他は、実施例1と同様に実施した。結果を次に示す。
接着強度(kg/cm)
銅箔側:1.1kg/cm 補強材側:0.3kg/cm
補強材引き剥がし時の加工性:良好、シワ発生なし
【0037】
実施例4
金属箔として電解銅箔(福田金属箔粉工業株式会社製、CF−T9、VP、Rzが4.5μm、厚さ12μm)を、補強材としてポリイミドフィルム(宇部興産製、ユ−ピレックスS、Rzが0.01μm、厚さ25μm)を使用した他は、実施例1と同様に実施した。結果を次に示す。
接着強度(kg/cm)
銅箔側:1.0kg/cm 補強材側:0.002kg/cm
補強材引き剥がし時の加工性:良好、シワ発生なし
【0038】
実施例5
金属箔として電解銅箔(福田金属箔粉工業株式会社製、CF−T9、VP、Rzが4.5μm、厚さ9μm)を使用した他は、実施例4と同様に実施した。結果を次に示す。
接着強度(kg/cm)
銅箔側:0.9kg/cm 補強材側:0.002kg/cm
補強材引き剥がし時の加工性:良好、シワ発生なし
【0039】
実施例6
金属箔として圧延銅箔(株式会社ジャパンエナジ−製、BHY13HT、Rzが0.8μm、厚さ18μm)を使用した他は、実施例4と同様に実施した。結果を次に示す。
接着強度(kg/cm)
銅箔側:1.3kg/cm 補強材側:0.002kg/cm
補強材引き剥がし時の加工性:良好、シワ発生なし
【0040】
実施例7
金属箔として圧延銅箔(株式会社ジャパンエナジ−製、BHY22B、Rzが0.8μm、厚さ12μm)を使用した他は、実施例4と同様に実施した。結果を次に示す。
接着強度(kg/cm)
銅箔側:1.0kg/cm 補強材側:0.002kg/cm
補強材引き剥がし時の加工性:良好、シワ発生なし
【0042】
比較例1
両面に金属箔:電解銅箔(福田金属箔粉工業株式会社製、CF−T9、VP、Rzが5μm、厚さ18μm)を積層した他は、実施例1と同様に実施した。
結果を次に示す。
接着強度(kg/cm)
銅箔側:1.2kg/cm 銅箔側:1.2kg/cm
補強材引き剥がし時の加工性:不良、シワ発生
【0043】
比較例2
両面に金属箔:電解銅箔(福田金属箔粉工業株式会社製、CF−T9、VP、Rzが4.5μm、厚さ9μm)を積層した他は、実施例1と同様に実施した。
結果を次に示す。
接着強度(kg/cm)
銅箔(上側):0.9kg/cm 銅箔(下側):0.8kg/cm
補強材引き剥がし時の加工性:不良、シワ発生
【0044】
実施例8
各実施例1〜で得られた補強材を有するポリイミド片面積層体補強材を引き剥がし、電解銅箔(厚み18μm)と340℃で60kg/cm 2 ×5分の条件で積層して基板を得た。成形加工の際に、シワが発生せず表面状態も良好であり、曲げ加工や絞り加工も問題なく行うことができた。
【0045】
【発明の効果】
この発明によれば、以上のような構成を有しているため、成形加工性が良好で補強材を引き剥がしてもシワがほとんど生じないポリイミド片面金属箔積層体を与える補強材を有するポリイミド片面積層体を得ることができる。

Claims (21)

  1. 金属箔、耐熱性ポリイミド層の両面に熱圧着性ポリイミド層を有する多層ポリイミドフィルム、補強材の順に積層し、その後熱圧着することを特徴とする補強材を有するポリイミド片面積層体の製造法であり、金属箔は、表面粗さ(Rz)が0.5μm以上で、厚みが5〜60μmの範囲を用い、多層ポリイミドフィルムは、耐熱性ポリイミド層の厚さが5〜125μmで、熱圧着性ポリイミド層の厚さが1〜12μmのものを用い、金属箔の表面粗さ(Rz)が0.5μm以上の表面と多層ポリイミドフィルムの熱圧着性ポリイミド層を直接重なるように配置し、
    1)補強材は、表面粗さRzが3μm未満の値を有するポリイミドフィルムを用いて、補強材のポリイミドフィルムの表面粗さRzが3μm未満の面と多層ポリイミドフィルムの熱圧着性ポリイミド層を直接重なるように配置、
    又は
    2)補強材は、シャイニー面を有する銅箔を用い、補強材の銅箔のシャイニー面と多層ポリイミドフィルムの熱圧着性ポリイミド層を直接重なるように配置、
    して行うことを特徴とする補強材を有するポリイミド片面積層体の製造法。
  2. 金属箔、耐熱性ポリイミド層の両面に熱圧着性ポリイミド層を有する多層ポリイミドフィルム、補強材の順に積層し、その後熱圧着することを特徴とする補強材を有するポリイミド片面積層体の製造法であり、金属箔の厚みは5〜60μmの範囲を用い、多層ポリイミドフィルムは、耐熱性ポリイミド層の厚さが5〜125μmで、熱圧着性ポリイミド層の厚さが1〜12μmのものを用い、
    補強材は、表面粗さRzが3μm未満の値を有する耐熱性ポリイミドフィルムを用いて、補強材のポリイミドフィルムの表面粗さRzが3μm未満の面と多層ポリイミドフィルムの熱圧着性ポリイミド層を直接重なるように配置、
    して行うことを特徴とする補強材を有するポリイミド片面積層体の製造法。
  3. 補強材のポリイミドフィルムが、耐熱性ポリイミドであることを特徴とする請求項1に記載の補強材を有するポリイミド片面積層体の製造法。
  4. 金属箔の厚みが5〜20μmを用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の補強材を有するポリイミド片面積層体の製造法。
  5. 補強材の厚みが15〜40μmを用いることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の補強材を有するポリイミド片面積層体の製造法。
  6. 多層ポリイミドフィルムは、熱圧着性ポリイミド層の厚さが1〜4μmのものを用いることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の補強材を有するポリイミド片面積層体の製造法。
  7. 熱圧着を連続ラミネート装置によって行って、長尺のロール状積層体とすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の補強材を有するポリイミド片面積層体の製造法。
  8. 連続ラミネート装置は、ダブルベルトプレス又は一対の圧着金属ロールを用いることを特徴とする請求項7に記載の補強材を有するポリイミド片面積層体の製造法。
  9. 多層ポリイミドフィルムの熱圧着性ポリイミド層のガラス転移温度が190〜280℃であり、連続ラミネート装置がダブルベルトプレスを用い、ダブルベルトプレスの加圧部の温度が熱圧着性ポリイミドのガラス転移温度より30℃以上高く且つ420℃以下の温度で行うことを特徴とする請求項7に記載の補強材を有するポリイミド片面積層体の製造法。
  10. 多層ポリイミドフィルムの片面に金属箔が、補強材と多層ポリイミドフィルムとの接着強度の2倍以上の接着強度で積層され、他の面に補強材が接着強度0.001kg/cm以上0.5kg/cm以下でそれぞれ積層されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の補強材を有するポリイミド片面積層体の製造法。
  11. 金属箔、耐熱性ポリイミド層の両面に熱圧着性ポリイミド層を有する多層ポリイミドフィルム、補強材の順に積層し、熱圧着して得られる補強材を有するポリイミド片面積層体であり、金属箔は、表面粗さ(Rz)が0.5μm以上で、厚みが5〜60μmの範囲であり、多層ポリイミドフィルムは、耐熱性ポリイミド層の厚さが5〜125μmで、熱圧着性ポリイミド層の厚さが1〜12μmであり、
    金属箔の表面粗さ(Rz)が0.5μm以上の表面と多層ポリイミドフィルムの熱圧着性ポリイミド層を直接重なるように配置され、
    1)補強材は表面粗さRzが3μm未満の値を有するポリイミドフィルムであり、補強材のポリイミドフィルムの表面粗さRzが3μm未満の面と多層ポリイミドフィルムの熱圧着性ポリイミド層を直接重なるように配置、
    又は
    2)補強材はシャイニー面を有する銅箔であり、補強材の銅箔のシャイニー面と多層ポリイミドフィルムの熱圧着性ポリイミド層を直接重なるように配置、
    されていることを特徴とする補強材を有するポリイミド片面積層体。
  12. 金属箔、耐熱性ポリイミド層の両面に熱圧着性ポリイミド層を有する多層ポリイミドフィルム、補強材の順に積層し、熱圧着して得られる補強材を有するポリイミド片面積層体であり、金属箔の厚みは5〜60μmの範囲であり、多層ポリイミドフィルムは、耐熱性ポリイミド層の厚さが5〜125μmで、熱圧着性ポリイミド層の厚さが1〜12μmであり、
    補強材は表面粗さRzが3μm未満の値を有する耐熱性ポリイミドフィルムであり、補強材のポリイミドフィルムの表面粗さRzが3μm未満の面と多層ポリイミドフィルムの熱圧着性ポリイミド層を直接重なるように配置、
    されていることを特徴とする補強材を有するポリイミド片面積層体。
  13. 補強材のポリイミドフィルムが、耐熱性ポリイミドであることを特徴とする請求項11に記載の補強材を有するポリイミド片面積層体。
  14. 金属箔の厚みが5〜20μmであることを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に記載の補強材を有するポリイミド片面積層体。
  15. 補強材の厚みが15〜40μmであることを特徴とする請求項11〜14のいずれか1項に記載の補強材を有するポリイミド片面積層体。
  16. 多層ポリイミドフィルムは、熱圧着性ポリイミド層の厚さが1〜4μmであることを特徴とする請求項11〜15のいずれか1項に記載の補強材を有する長尺のロール状ポリイミド片面積層体。
  17. 熱圧着を連続ラミネート装置によって行って、長尺のロール状積層体とすることを特徴とする請求項11〜16のいずれか1項に記載の補強材を有するポリイミド片面積層体。
  18. 連続ラミネート装置は、ダブルベルトプレス又は一対の圧着金属ロールであることを特徴とする請求項17に記載の補強材を有するポリイミド片面積層体。
  19. 多層ポリイミドフィルムの熱圧着性ポリイミド層のガラス転移温度が190〜280℃であり、連続ラミネート装置がダブルベルトプレスを用い、ダブルベルトプレスの加圧部の温度が熱圧着性ポリイミドのガラス転移温度より30℃以上高く且つ420℃以下の温度で熱圧着されたことを特徴とする請求項17に記載の補強材を有するポリイミド片面積層体。
  20. 多層ポリイミドフィルムの片面に金属箔が、補強材と多層ポリイミドフィルムとの接着強度の2倍以上の接着強度で積層され、他の面に補強材が接着強度0.001kg/cm以上0.5kg/cm以下でそれぞれ積層されていることを特徴とする請求項11〜19のいずれか1項に記載の補強材を有するポリイミド片面積層体。
  21. 請求項11〜20のいずれかに記載の補強材を有するポリイミド片面積層体より、補強材を取り除いたことを特徴とするポリイミド片面金属箔積層体。
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