JP3067127B2 - 金属箔積層のポリイミドフィルム - Google Patents

金属箔積層のポリイミドフィルム

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JP3067127B2
JP3067127B2 JP4032895A JP4032895A JP3067127B2 JP 3067127 B2 JP3067127 B2 JP 3067127B2 JP 4032895 A JP4032895 A JP 4032895A JP 4032895 A JP4032895 A JP 4032895A JP 3067127 B2 JP3067127 B2 JP 3067127B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明の金属箔積層のポリイミ
ドフィルムは、熱可塑性芳香族ポリイミド層を表面に有
する芳香族ポリイミドフィルムが、極めて高い耐熱性、
寸法安定性および機械的物性を有していると共に、該熱
可塑性芳香族ポリイミド層と芳香族ポリイミドフィルム
との間の接着が強固であり、さらに熱可塑性芳香族ポリ
イミド層を表面に有する芳香族ポリイミドフィルムと金
属箔との接合が、エポキシ樹脂等の熱硬化性の接着剤等
をまったく使用せずに、熱可塑性の芳香族ポリイミドの
薄層と金属箔との熱圧着で接合されているので、高い耐
熱性を有するものである。本発明の金属箔積層のポリイ
ミドフィルムは、印刷回路基板、TAB用テープ、複合
リードフレーム等に有用である。
【0002】
【従来の技術】従来、金属箔と耐熱性フィルム(例え
ば、芳香族ポリイミド)支持体とからなる複合材料(例
えば、銅張基板等)は、芳香族ポリイミドフィルムと金
属箔とをエポキシ樹脂等の熱硬化性接着剤を介して熱接
着することによって積層して製造されることが、一般的
であった。
【0003】しかし、前記複合材料における熱硬化した
接着剤層は、適当な接着力が保持され得る常時使用温度
がせいぜい200℃以下であったので、ハンダ処理等の
高温に曝される加工工程、または、高温に曝される用途
では使用できないという問題があり、金属箔と耐熱性フ
ィルムとの複合材料としてはより耐熱性のあるものが期
待されていた。
【0004】その対策として、耐熱性のある接着剤の検
討が種々行われているが、公知の高い耐熱性を有する接
着剤は、積層工程が高温を必要としたり、複雑な積層工
程を必要としたり、また、得られた積層体が充分な接着
性を示さないことが多い等の問題があり、実用的ではな
かった。
【0005】一方、熱硬化性の接着剤等をまったく使用
しないで、芳香族ポリイミドフィルム支持体に金属層が
形成されている『無接着剤型の複合材料』を製造する方
法も、いくつか検討されている。例えば、『無接着剤型
の複合材料』の製法としては、芳香族ポリイミド前駆体
(芳香族ポリアミック酸)の溶液を、金属箔上で流延・
製膜して、複合材料を製造する方法、あるいは、芳香族
ポリイミドフィルム上に金属をメッキしたり、および/
または、真空蒸着したりして、複合材料を製造する方法
が、提案されている。
【0006】しかし、前述の流延製膜法は、支持体層を
充分に厚くすることが極めて困難であったり、あるい
は、製膜工程における溶媒の蒸発・除去工程が極めて長
時間となって生産性が低いという問題点があった。ま
た、前述の金属メッキ法および/または金属蒸着法は、
金属層の厚さを充分に厚くすることが困難であり、この
点において生産性が低かったのである。さらに、最近、
熱可塑性を有する芳香族ポリイミドと金属箔との積層、
あるいは芳香族ポリイミドフィルムと金属箔との積層に
熱可塑性ポリイミドを使用することによって、積層体を
製造する方法(特開昭62−53827号公報、特開平
6−93238号公報、特開平6−218880号公
報)が提案されている。
【0007】しかし、前述の熱可塑性のポリイミドの耐
熱性、寸法安定性が悪いという問題や芳香族ポリイミド
フィルムとの接着性が悪いという問題がある。これを改
良する目的で芳香族ポリイミドフィルムの表面をプラズ
マ処理等で改質する方法が行われている。しかしこの方
法は、プラズマ処理の工程が増えたり、接着性が必ずし
も満足するレベルにならないという問題がある。
【0008】さらに、多層押出成形法で「熱圧着性の芳
香族ポリイミドの薄層が特定の耐熱性の芳香族ポリイミ
ドに基体層の少なくて片面に一体に積層されている多層
押出ポリイミドフィルム」と「金属箔」とを加熱圧着す
る方法(特開平4−33847〜8号公報)が提案され
ているが、この多層押出ダイスを使用する場合、ポリア
ミック酸の重合度が高いため熱圧着性の芳香族ポリイミ
ドの流動性が悪くなり、熱圧着条件を高い圧力でする必
要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、高
い耐熱性を有する芳香族ポリイミド層と金属箔とが、高
い接着力で一体に接着され積層されていて、芳香族ポリ
イミドからなる支持体と金属箔とがポリイミド層によっ
て積層されている金属箔積層のポリイミドフィルムを提
供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、
芳香族ポリイミドフィルムの少なくとも片面に金属箔が
熱可塑性の芳香族ポリイミド層によって接合された積層
体において、高耐熱性の芳香族ポリイミド層の少なくと
も片面に低対数粘度の熱可塑性芳香族ポリイミド層が一
体に積層されている多層押出ポリイミドフィルムの低対
数粘度の熱可塑性ポリイミド層と金属箔とが重ね合わさ
れた後、加熱加圧して積層されていることを特徴とする
金属箔積層のポリイミドフィルムに関するものである。
【0011】以下、この発明について、図面も参考にし
て、詳しく説明する。図1は、この発明の多層押出ポリ
イミドフィルム(支持体フィルム)と金属箔とからなる
3層の金属箔積層のポリイミドフィルムの一例を示す断
面図であり、図2は、この発明の多層押出ポリイミドフ
ィルム(支持体フィルム)とその両面に積層された金属
箔とからなる5層の金属箔積層のポリイミドフィルムの
例を示す断面図である。
【0012】この発明の金属箔積層のポリイミドフィル
ムにおいて使用される多層押出ポリイミドフィルムは、
好適には、芳香族テトラカルボン酸二無水物またはその
誘導体と芳香族ジアミン化合物と、特に好ましくはさら
に芳香族ジカルボン酸無水物またはその誘導体あるいは
芳香族モノアミンとを重合、イミド化して得られた、対
数粘度(N、N−ジメチルアセトアミド、30℃、0.
5g/100ml)が0.1〜1.2、ガラス転移温度
(Tg)が200〜300℃の低対数粘度の熱可塑性芳
香族ポリイミドからなる薄膜Bが、高耐熱性の芳香族ポ
リイミドからなる基体層Aの少なくとも片面に、例えば
基体層A用のポリイミドの前駆体溶液と薄膜B用のポリ
イミド溶液またはその前駆体溶液との多層の共押出し成
形−溶液流延製膜法によって、一体に積層されて構成さ
れているものである。
【0013】前記の多層押出ポリイミドフィルムは、例
えば、この出願人がすでに特許出願している特開平3−
180343号に記載されている方法を応用することに
よって好適に製造することができる。
【0014】すなわち、熱可塑性の芳香族ポリイミドま
たはその前駆体が均一に溶解している芳香族ポリイミド
溶液または前駆体溶液(薄膜用のドープ液)と、高耐熱
性の芳香族ポリイミドを与える芳香族ポリイミド前駆体
が均一に溶解している芳香族ポリイミド前駆体溶液(基
体層用のドープ液)とを、2層以上の押出し成形用ダイ
スを有する押出成形機へ同時に供給して、前記ダイスの
吐出口から両溶液を少なくとも2層の薄膜状体として平
滑な支持体(金属製支持体)上に連続的に押出し、そし
て、前記支持体上の多層の薄膜状体を乾燥し溶媒をかな
り蒸発して除去して自己支持性の多層フィルム(溶媒を
一部含有している)を形成し、次いで、支持体上から該
多層フィルムを剥離し、最後に、該多層フィルムを高温
(250〜500℃)で充分に加熱処理することによっ
て溶媒を実質的に除去すると共にポリイミド前駆体であ
るポリアミック酸をイミド化して、連続的に製造するこ
とができる。
【0015】前記の多層押出ポリイミドフィルムは、全
体の厚さが6〜250μm、特に8〜200μm,更に
好ましくは10〜150μm程度であることが好まし
い。
【0016】この多層押出ポリイミドフィルムは、基体
層Aと薄膜Bとの境界部分で2層または3層に剥離する
ことがなく、各ポリイミド層が一体的にそして強固に結
合したものである。3層のものはカ−ルが少なく、好適
である。この発明の金属箔積層のポリイミドフィルムで
は、前記の多層押出ポリイミドフィルムは、基体層Aと
薄層Bとからなる2層構造のフィルムであっても、ま
た、基体層Aとその両面の簿層BおよびB’とからなる
3層構造のフィルムであってもよい。この場合の金属箔
積層ポリイミドフィルムは5層となる。前記の3層構造
のフィルムは、簿層BとB’とがほぼ同じ厚さ(簿層の
厚さの比B/B’が0.8〜1.2、特に0.9〜1.
1の範囲内)であることが、カール性が極めて小さくな
るので最適である。
【0017】この発明において、高耐熱性を有する芳香
族ポリイミドは、高耐熱性を有するものであって、ガラ
ス転移温度(Tg)が330℃以上のものが好ましく、
芳香族ジアミン成分と芳香族テトラカルボン酸成分と
を、好ましくは概略等モルとなる割合で、有機極性溶媒
中で重合後イミド化させて得られたものであることが好
ましい。このような芳香族ポリイミドは、それ自体公知
の方法によって製造することができる。
【0018】上記の芳香族ジアミン成分としては、例え
ば、1,4−ジアミノベンゼン(p−フェニレンジアミ
ン)、1,3−ジアミノベンゼン、1,2−ジアミノベ
ンゼン等のベンゼン系ジアミン、4,4’−ジアミノジ
フェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエー
テル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,
4’−ジアミノジフェニルチオエーテル等のジフェニル
(チオ)エーテル系ジアミン、3,3’−ジアミノベン
ゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン等のベ
ンゾフェノン系ジアミン、3,3’−ジアミノジフェニ
ルホスフィン、4,4’−ジアミノジフェニルホスフィ
ン等のジフェニルホスフィン系ジアミン、3,3’−ジ
アミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニ
ルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルプロパン、
4,4’−ジアミノジフェニルプロパン等のジフェニル
アルキレン系ジアミン、3,3’−ジアミノジフェニル
スルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィ
ド、等のジフェニルスルフィド系ジアミン、3,3’−
ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフ
ェニルスルホン、等のジフェニルスルホン系ジアミン、
ベンチジン、3,3’−ジメチルベンチジン等のベンチ
ジン類、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン等のビス(アミノフェノキシ)ベンゼン系ジアミン、
4,4’−(3−アミノフェノキシ)ビフェニル等のビ
ス(アミノフェノキシ)ビフェニル系ジアミン、ビス
〔(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン等のビ
ス〔(アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン系、等を
挙げることができ、それらを単独、あるいは混合物とし
て使用できる。
【0019】上記芳香族ジアミン成分として、1,4−
ジアミノベンゼン(p−フェニレンジアミン)等のフェ
ニレンジアミンを単独あるいはその50モル%以上と、
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル等との混合物を
使用することが好ましい。
【0020】上記の芳香族テトラカルボン酸成分として
は、芳香族テトラカルボン酸、およびその酸無水物、
塩、エステル等を挙げることができるが、特に、酸二無
水物が好ましい。芳香族テトラカルボン酸としては、例
えば、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸、2,3’,3,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸、ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェ
ノンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)プロパン、ビス(3,4−ジカルボキ
シフェニル)メタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ニル)エーテル、ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)チオエーテル、ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)ホスフィン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)スルホン、等を挙げることができる。
【0021】それらを単独、あるいは混合物として使用
できる。なかでも芳香族テトラカルボン酸二無水物が好
ましく、特に、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物を単独あるいは30モル%以上とピ
ロメリット酸二無水物70モル%以下との混合物を使用
するのが好ましい。
【0022】この発明においては、高耐熱性の芳香族ポ
リイミドとして、30モル%以上、特に50モル%以上
の3、3’、4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸成
分(残部は好適にはピロメリット酸成分)と50モル%
以上のp−フェニレンジアミン成分(残部は好適には
4、4’−ジアミノジフェニルエ−テル成分)とからな
る芳香族ポリイミドが、得られる金属箔積層のポリイミ
ドフィルムの寸法精度が良いので好適である。
【0023】上記重合反応に使用される有機極性溶媒と
しては、各モノマー成分、両モノマー成分によって生成
されるポリイミド前駆体であるポリアミック酸を均一に
溶解する溶媒を用いる。そのような有機極性溶媒の例と
しては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−
メチルカプロラクタム等のアミド系溶媒、ジメチルスル
ホキシド、ヘキサメチルフォスホルアミド、ジメチルス
ルホン、テトラメチレンスルホン、ジメチルテトラメチ
レンスルホン、ピリジン、エチレングリコール等を挙げ
ることができる。これらの有機極性溶媒は、ベンゼン、
トルエン、ベンゾニトリル、キシレン、ソルベントナフ
サ、およびジオキサンのような他の有機溶媒と混合して
使用することもできる。
【0024】重合反応を実施するに際して、有機極性溶
媒中の全モノマーの濃度は、5〜40重量%、特に6〜
35重量%、更に特に10〜30重量%にすることが好
ましい。
【0025】上記の芳香族テトラカルボン酸成分と芳香
族ジアミン成分との重合反応は、例えば、それぞれを上
記有機極性溶媒中で実質的に等モルの割合で混合し、1
00℃以下、好ましくは10〜80℃の範囲の反応温度
で、約0.2〜60時間反応を行わせることにより実施
できる。
【0026】本発明における高耐熱性芳香族ポリイミド
フィルムの製造のために使用される芳香族ポリアミック
酸の有機極性溶媒溶液は、作業性の面から、30℃で測
定した回転粘度が、約10〜20000ポイズ、特に3
0〜15000ポイズ、更に特に50〜12000ポイ
ズの範囲のものであることが好ましい。従って、前記の
重合反応は、生成する芳香族ポリアミック酸の有機極性
溶媒溶液が、上記のような範囲の粘度を有するようにな
るまで行うことが望ましい。
【0027】この発明においては、低対数粘度の熱可塑
性の芳香族ポリイミド層を使用することが必要であり、
これによって接着性とともに信頼性の高い金属箔積層の
ポリイミドフィルムが得られるのである。前記の熱可塑
性の芳香族ポリイミドは、芳香族テトラカルボン酸二無
水物成分と芳香族ジアミン成分とを有機極性溶媒中重
合、イミド化して得られる対数粘度が0.1〜1.2
(N、N−ジメチルアセトアミド、30℃、0.5g/
100ml)で、ガラス転移温度(Tg)が200〜3
00℃のものが好ましい。
【0028】前記芳香族テトラカルボン酸成分として
は、ピロメリット酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸二無水物も使用可能であるが、3,3’4,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,
3’,3,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
等が好ましく、芳香族ジアミン成分としては、ジアミノ
ジフェニルエーテル類、ジ(アミノフェノキシ)ベンゼ
ン類、ビス(アミノフェノキシフェニル)スルホン類、
ビス(アミノフェノキシフェニル)プロパン類が好まし
い。
【0029】熱可塑性の芳香族ポリイミドとして、流動
性を上げる目的で芳香族ジカルボン酸無水物またはその
誘導体あるいは芳香族モノアミンを反応させて芳香族ポ
リアミック酸(前駆体)の末端のアミンまたはジカルボ
ン酸を封止してイミド化した両末端封止ポリイミドが特
に好ましい。芳香族ジカルボン酸無水物としては、無水
フタル酸が好ましい。また、芳香族モノアミンとして
は、アニリンが挙げられる。
【0030】特に、熱可塑性の芳香族ポリイミドとし
て、2、3、3’、4’−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物またはその誘導体を30モル%以上含む芳香族
テトラカルボン酸二無水物またはその誘導体と、一般式
【化2】 (但し、XはO、CO、C(CH3 2 またはSO2
あり2つ以上の場合はそれぞれ同一でも異なってもよ
く、nは0〜4の整数である)で示される芳香族ジアミ
ン化合物と、芳香族ジカルボン酸無水物またはその誘導
体あるいは芳香族モノアミンとを有機極性溶媒中で重
合、イミド化して得られた対数粘度が0.1〜1.2
(N、N−ジメチルアセトアミド、30℃、0.5g/
100ml)、ガラス転移温度(Tg)が200〜30
0℃の非接着剤タイプの両末端封止芳香族ポリイミドが
好ましい。
【0031】非接着剤タイプの低対数粘度の熱可塑性芳
香族ポリイミドは、公知の塗布法によっては高耐熱性の
芳香族ポリイミドフィルムとは接着せず、接着強度の大
きい積層体を得ることができないが、この発明における
多層押出によって高耐熱性芳香族ポリイミドフィルムと
接着強度の大きい積層体を得ることができ、しかも金属
製支持体との接着が低減されるため生産性高く品質の高
い多層押出ポリイミドフィルムを得ることができるので
特に好ましい。
【0032】上記熱可塑性の芳香族ポリイミド溶液また
はその前駆体溶液には、リン酸エステルや3級アミンと
リン酸エステルとアミンとの塩類を添加することが好ま
しく、また酸化チタン、二酸化ケイ素等のフィラーを添
加しても良い。フィラーの添加は反応のどの段階でも良
い。
【0033】上記熱可塑性の芳香族ポリイミドまたはそ
の前駆体の溶液および高耐熱性芳香族ポリイミド前駆体
の溶液は、前述の有機極性溶媒中のポリマーの濃度が、
10〜50重量%、特に15〜45重量%であり、30
℃で測定した回転粘度が10〜50000ポイズ、特に
50〜20000ポイズであるものが好ましい。
【0034】この発明の金属箔積層のポリイミドフィル
ムにおいて使用されている金属箔としては、鉄、アルミ
ニウム、銅、金、銀からなる群から選ばれた少なくとも
一種の金属または合金からなる導電性の金属箔であれば
よく、特に、厚さが5〜100μm,更に好ましくは1
0〜60μmであり、幅が5〜200cmである長尺の
電解銅箔を好適に挙げることができる。
【0035】この発明の金属箔積層のポリイミドフィル
ムの製造は、好適には前述の「長尺の多層押出ポリイミ
ドフィルム」の薄層上に、「長尺の金属箔」を、直接に
(熱硬化性の接着剤等を全く使用せず)重ね合わせて、
その重合体を一対の熱ロール間に供給して、熱可塑性芳
香族ポリイミドのガラス転移温度(Tg)より高い温度
で、かつ230〜400℃(好ましくは240〜380
℃)の圧着温度、および、1〜500kg/cm(好ま
しくは2〜300kg/cm程度)の熱ロール間線圧力
で、連続的に熱圧着することによって行われるのであ
る。この場合の熱圧着圧力としては0.5〜100Kg
/cm2 、特に1〜80Kg/cm2 である。
【0036】前記の製造法において、熱圧着操作は、銅
箔等の金属箔の熱劣化を防止するために、窒素ガス、ネ
オンガス、アルゴンガス等の不活性ガスの雰囲気下、あ
るいは、銅箔等の金属箔上に熱劣化防止用の金属箔(例
えば、ステンレス箔、アルミニウム箔等)を重ね合わせ
て、高温での加熱圧着をすることが好ましい。
【0037】前記方法においては、例えば、図3に示す
装置を使用し、しかも、長尺の多層押出ポリイミドフィ
ルムおよび金属箔を使用して、連続的に行うことができ
る。
【0038】上記の方法としては、図3に示す装置を使
用して、原料供給ロール7から前記の長尺の2層押出ポ
リイミドフィルム10(高耐熱性の基体層Aおよび熱可
塑性の薄層Bからなり、その熱可塑性の薄層Bを上向き
として)を、エキスパンダロール11、案内ロール12
など経由で、緊張状態で、一対の熱ロール13および1
4(弾性ロールまたは金属ロール)の間へ供給すると共
に、一方、原料供給ロール6から長尺の金属箔20を、
エキスパンダロール11など経由で、緊張状態で、前記
一対の熱ロール間へ供給して、両者を直接に重ね合わせ
ると共に、熱ロール13および14で熱圧着して、一体
に積層して、その積層体を好適には冷却ロール(図示さ
れていない)を通して冷却して、最後に、巻き取りロー
ル15によって、巻き取り速度1〜200cm/分、特
に5〜100cm/分で連続的に巻き取り金属箔積層の
ポリイミドフィルム1を製造することが好ましい。
【0039】また、上記の方法において、長尺の3層押
出ポリイミドフィルムを使用する場合には、前記の図3
の装置における中央の原料供給ロール7から前記の3層
押出ポリイミドフィルム10を供給すると共に、上下の
原料供給ロール6および8から金属箔20および20’
を同時に供給して、三者を重ね合わせて熱ロール13お
よび14の間に供給することによって、熱圧着すること
ができる。
【0040】上記の方法で得られた金属箔積層のポリイ
ミドフィルムは、薄層Bと前記の金属箔とが直接に熱的
に圧着されており、その接着強度(90°−剥離法)
が、室温で、少なくとも0.6kg/cm以上、特に
0.7〜5kg/cm程度であり、その剥離界面は、前
記薄層Bの表面と金属箔の表面との界面であり、基体層
Aと薄層Bとの界面部分での剥離が実質的に全く生じな
いものであり、更にハンダ浴(約288℃)に10秒間
浮かべて接触させて、熱圧着面において膨れ、剥がれ等
が生じることがない耐熱性の優れたものである。巻き取
りロール15は、金属箔積層のポリイミドフィルムにス
トレスをかけないために、巻き取りコアー径が25cm
以上の巻き取りロールを用いて行うことが好ましい。
【0041】さらに、この発明の1つの態様として、前
記5層の金属箔積層フィルムの片面あるいは両面に前記
の熱可塑性の芳香族ポリイミド層を設け、更にその上に
金属箔等を設けた7層あるいは9層の金属箔積層のフィ
ルムも含まれる。この7層あるいは9層の金属箔積層の
フィルムは厚み(全体)を100〜400μmとするこ
とが好ましい。巻き取りロールに巻いたこの発明の金属
箔積層のポリイミドフィルムを使用するときは、巻きぐ
せ(ストレス)をそれ自体公知の方法で解除して使用す
る。
【0042】
【実施例】以下にこの発明の実施例を示す。以下の各例
において、部は重量部を示す。
【0043】各例の測定試験は以下のようにして行っ
た。対数粘度 対数粘度=自然対数(溶液粘度/溶媒粘度)÷溶液の濃
度 溶液濃度はポリマー0.5gを溶媒100mlに溶解し
て測定した。ガラス転移点(Tg) 示差走査熱量計(DSC)で求めたか、あるいはフィル
ム状試料を熱機械分析(TMA)の測定より求めた。接着強度 金属箔積層フィルムの接着強度はIPC−TM−(2.
4.9.)の『90°−剥離法』によって測定した。耐ハンダ性 IPC−TM−650(2.4.13)に準拠した測定
法で、288±5℃の温度に維持したハンダ浴に、試料
の金属箔積層フィルムを、金属箔側とハンダ浴とが接触
するように10秒間浮かべて、金属箔積層フィルムの膨
れ、剥がれ等の有無を目視で判断(良否を決定)する方
法で行った。回転粘度 東京計測株式会社のビスメトロンを用い、30℃で測定
した。信頼性評価 同じ操作を10回くりかえして、すべて同程度の結果が
得られたものを良好、1回でも不良の結果が得られたも
のを不良と評価した。寸法変化率 金属箔積層のポリイミドフィルム(銅張板)の上にA、
Bの2点を刻印し、この間隔A、Bの長さを測定した。
さらに、常法に従いこの銅張板を全面エッチング:水
洗:乾燥工程を経た後、上記のA、B間の距離を測定
し、以下の式を用いて寸法変化率を求めた。この値が小
さいほど寸法の変化が小さく寸法精度が良い。 寸法変化率=〔(L0 −L)/L0 〕×100(%) L0 ;エッチング前のA、B間の長さ L ;エッチング後のA、B間の長さ
【0044】参考例1 窒素導入管、温度計、還流冷却器、および、攪拌機を備
えた反応容器に、溶媒としてN,N−ジメチルアセトア
ミド(DMAc)1020部、さらに、 (a)芳香族テトラカルボン酸成分;3,3’,4,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s−BP
DA)83.85部(285ミリモル)および2,3,
3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a
−BPDA)83.85部(285ミリモル)、 (b)芳香族ジアミン成分;ビス〔4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕スルホン(4−BAPS)25
9.5部(600ミリモル)、および、 (c)芳香族ジカルボン酸成分;無水フタル酸(PA)
8.89部(60ミリモル)、さらに、粒径約600Å
のコロイダルシリカのDMAc溶液をコロイダルシリカ
の重量が2部となるように添加し、25℃で6時間攪拌
してポリアミック酸の溶液を得た。
【0045】このポリアミック酸溶液500部に共沸脱
水用トルエン50部を添加し、窒素ガスを吹き込みなが
ら、攪拌して生成水を留去させながら、約165℃の反
応温度で約4時間反応させて、均一な重合体溶液を製造
した。この重合体溶液の一部をメタノール中に投入し、
重合体を析出し、芳香族ポリイミドの粉末を回収し、こ
の芳香族ポリイミドの粉末を熱メタノールで洗浄してか
ら、乾燥して、熱可塑性の芳香族ポリイミドを得た。得
られたポリイミドのTgは169℃であり、対数粘度は
0.38であった。この熱可塑性の芳香族ポリイミドを
DMAc溶液(30重量%濃度、回転粘度1100ポイ
ズ)とした。
【0046】参考例2 参考例1で使用した反応容器に、DMAc1010部を
添加し、さらに、 (a)芳香族テトラカルボン酸成分として、3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s−
BPDA)113.0部(384ミリモル)および2,
3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
(a−BPDA)113.0部(384ミリモル)、 (b)芳香族ジアミン成分;1,4−ジアミノフェニル
エーテル(DADE)80.1部(400ミリモル)お
よび1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン
(APB)116.9部(400ミリモル)、ならび
に、 (c)芳香族ジカルボン酸成分;無水フタル酸(PA)
9.48部(64ミリモル)を添加した他は、参考例1
と同様にして、ポリイミド溶液(濃度30重量%、回転
粘度1300ポイズ)を調製した。
【0047】参考例3 (a)、(b)成分としてa−BPDAと2,2−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン
(BAPP)とを用いた他は参考例1と同様にして芳香
族ポリイミド溶液(回転粘度1200ポイズ)を得た。
【0048】参考例4 参考例3において、芳香族ジカルボン酸成分を添加せ
ず、イミド化しないで、重合体濃度を18重量%にした
こと以外は参考例3と同様にポリアミック酸溶液(回転
粘度1200ポイズ)を調製した。
【0049】参考例5 (a)、(b)成分としてs−BPDAとDADEを用
い、芳香族ジカルボン酸を添加し、イミド化しなかった
他は参考例4と同様にしてポリアミック酸溶液(回転粘
度1500ポイズ)を得た。
【0050】実施例1 3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物(s−BPDA)と、パラフェニレンジアミン(P
PD)とを、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA
c)中で重合して、ポリマー濃度18重量%、溶液粘度
1600ポイズの芳香族ポリアミック酸溶液を調製し
た。
【0051】参考例1のポリイミド溶液にポリイミド重
合体100部に対してモノステアリルリン酸エステルト
リエタノ−ルアミン塩0.1部を加えた溶液、および前
記の芳香族ポリアミック酸溶液を使用して、2層押出ダ
イスから、平滑な金属製支持体の上面に押し出し、2m
/分の速度て流延し、140℃の熱風で連続的に乾燥
し、固化フィルム(自己支持性フィルム、溶媒含有率:
35重量%)を形成し、その固化フィルムを支持体から
剥離した後、加熱炉で、2m/分の速度で、200℃か
ら450℃まで徐々に昇温して、溶媒を除去すると共に
ポリマーをイミド化した。
【0052】次いで、図3に示す装置を使用して、原料
供給ロール7から前記の長尺の2層押出ポリイミドフィ
ルム10をその薄層Bが上方となるように、供給すると
共に、一方、原料供給ロール6から長尺の35μmの清
浄化した電解銅箔20を供給して、両者をエクスパンダ
ロール11等で重ね合わせて、続いて、熱ロール13お
よび14へ供給して、表2に示す条件で熱圧着し、金属
箔積層のポリイミドフィルムを製造した。
【0053】前記の金属箔積層フィルムについて、その
接着強度(90°−剥離、室温)、耐ハンダ性、寸法変
化率を測定した。また同じ操作をくりかえして信頼性を
評価した。その結果を表1、表2に示す。
【0054】実施例2 3層押出ダイスを使用した他は、実施例1と同様にして
基体層Aの両側に参考例1の熱可塑性のポリイミド層
(10μm)を有する3層押出ポリイミドフィルム(7
0μm)を得た。この多層押出ポリイミドフィルムの両
側に銅箔を供給した他は実施例1と同様にして、5層の
金属箔積層のポリイミドフィルム(140μm)を得
た。結果を表1、表2に示す。
【0055】実施例3〜4 参考例2〜3で調製したポリイミド溶液にポリイミド重
合体100部に対してモノステアリルリン酸エステルト
リエタノ−ルアミン塩0.1部を加えた溶液を使用し、
表2のような圧着条件とした他は実施例2と同様に行い
5層の金属箔積層体を得た。結果を表1、表2に示す。
【0056】比較例1 参考例4で調製したポリアミック酸溶液を使用し、表2
の条件で熱圧着した他は実施例2と同様に行い金属箔積
層のポリイミドフィルムを得た。結果を表1、表2に示
す。
【0057】実施例5 内容積10リットルの円筒型重合槽に、DMAc448
0部、PPD227.09部(2.1モル)、4,4’
−ジアミノジフェニルエーテル180.22部(0.9
モル)を入れ、窒素中室温(約30℃)で攪拌した。こ
の溶液にs−BPDA441.33部(1.5モル)お
よびピロメリット酸二無水物327.18部(1.5モ
ル)を添加し、6時間攪拌してポリアミック酸の溶液
(回転粘度:1700ポイズ、20重量%)を得た。
【0058】このポリアミック酸溶液と参考例1のポリ
イミド溶液を用いて実施例2と同様にして3層押出しポ
リイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムを用
いて実施例2と同様にして金属箔積層のポリイミドフィ
ルムを得た。結果を表1、表2に示す。
【0059】実施例6 参考例1で得られたポリイミド溶液を35μmの電解銅
箔に塗布し、乾燥後、300℃で10分間加熱して、片
面に熱可塑性のポリイミド層(10μm)を有する金属
箔を得た。この片面に熱可塑性ポリイミド層を有する金
属箔を、実施例2で得られた金属箔積層のポリイミドフ
ィルムの両面に熱可塑性ポリイミド層の側を内にして熱
圧着ロール(350℃、20kg/cm)で積層して9
層の金属箔積層のポリイミドフィルムを得た。結果をま
とめて表1、表2に示す。
【0060】実施例7 参考例5で調製したポリアミック酸溶液を使用し、表2
のような圧着条件とした他は実施例2と同様に行い5層
の金属箔積層のポリイミドフィルムを得た。結果を表
1、表2に示す。
【0061】実施例8 実施例2で作製した両面に熱可塑性のポリイミド層(厚
み10μm)を有する3層押出ポリイミドフィルム(厚
み70μm)を10mm角に切り出し、ポリイミドコー
トされたSiチップの上に置き、更にその上に42Ni
Fe合金製の櫛形リードフレームを配置し、310℃、
30kg/cm2 、5秒で加熱圧着を行った。得られた
積層体の剥離強度は1.0kg/cmであった。
【0062】比較例2 3、3’、4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物とp−フェニレンジアミンから得られた芳香族ポリ
イミドフィルム(厚み50μm)の両面に、参考例5で
得たポリアミック酸溶液をコンマコ−タ−で、2m/分
の速度で乾燥物基準でフィルムに対して20重量%(両
面で40重量%)になるようにコ−ティングし、得られ
た積層物を80℃の熱風炉で乾燥した。さらに高温炉内
を連続的に移動させながら、200℃〜350℃で3分
間熱処理して、厚み70μmの芳香族ポリイミドフィル
ム(多層フィルム)を得た。この多層芳香族ポリイミド
フィルムを使用した他は、実施例7と同様に実施した。
結果を表1、表2に示す。
【0063】実施例2〜5、実施例7で製造した3層の
多層押出ポリイミドフィルムのカ−ル度は、10mm以
下デアッタ。カ−ル度は、縦20cmおよび横3.5c
mの試料フィルムを平面を平面基板上に置いて、平面基
板から最も離れている試料部分の高さを測定する「東レ
法」によって測定した。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されているような効果を奏す
る。
【0067】金属箔と熱可塑性ポリイミドフィルム
(層)との接着強度が大きく、高耐熱性の芳香族ポリイ
ミド層と熱可塑性の芳香族ポリイミド層との界面での剥
離が生じない。また、金属箔積層のポリイミドフィルム
の耐ハンダ性が良好である。
【0068】また、低対数粘度の熱可塑性の芳香族ポリ
イミド層を用いると、金属箔との加熱圧着がゆるやかな
(低圧)条件で行えるので、信頼性の高い結果が得られ
る。
【0069】また、高耐熱性の芳香族ポリイミドとし
て、3、3’、4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸
成分30モル%以上とp−フェニレンジアミン成分50
モル%以上とからなるポリイミドを用いると、金属箔積
層のポリイミドフィルムの寸法変化率が小さく寸法精度
が優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の3層の金属箔積層のポリイミドフィ
ルムの一例を示す断面図である。
【図2】この発明の5層の金属箔積層のポリイミドフィ
ルムの一例を示す断面図である。
【図3】金属箔積層のポリイミドフィルムを製造するた
めの装置の概略図である。
【符号の説明】
1 金属箔積層のポリイミドフィルム 2 多層押出ポリイミドフィルム 3 金属箔 6 原料供給ロール 7 原料供給ロール 8 原料供給ロール 9 炉 10 2(多)層押出ポリイミドフィルム 11 エキスパンダロール 12 案内ロール 13 熱ロール 14 熱ロール 15 巻き取りロール 20 金属箔 20’ 金属箔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 15/08 H05K 1/03 610

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ポリイミドフィルムの少なくとも
    片面に金属箔が熱可塑性の芳香族ポリイミド層によって
    接合された積層体において、高耐熱性の芳香族ポリイミ
    ド層の少なくとも片面に低対数粘度の熱可塑性芳香族ポ
    リイミド層が一体に積層されている多層押出ポリイミド
    フィルムの熱可塑性のポリイミド層と金属箔とが重ね合
    わされた後、加熱加圧して積層されていることを特徴と
    する金属箔積層のポリイミドフィルム。
  2. 【請求項2】 多層ポリイミドフィルムの線膨張係数が
    1×10-5〜3×10-5cm/cm/℃である請求項1
    記載の金属箔積層のポリイミドフィルム。
  3. 【請求項3】 熱可塑性芳香族ポリイミドが、対数粘度
    が0.1〜1.2(N、N−ジメチルアセトアミド、3
    0℃、0.5g/100ml)で、ガラス転移温度(T
    g)が200〜300℃である請求項1記載の金属箔積
    層のポリイミドフィルム。
  4. 【請求項4】 高耐熱性の芳香族ポリイミドが、30モ
    ル%以上の3、3’、4、4’−ビフェニルテトラカル
    ボン酸成分と50モル%以上のp−フェニレンジアミン
    成分とを含み、ガラス転移温度(Tg)が330℃以上
    である請求項1記載の金属箔積層のポリイミドフィル
    ム。
  5. 【請求項5】 熱可塑性の芳香族ポリイミドが、ビフェ
    ニルテトラカルボン酸二無水物またはその誘導体を30
    モル%以上含む芳香族テトラカルボン酸二無水物または
    その誘導体と、一般式I 【化1】 (但し、XはO、CO、C(CH3 2 またはSO2
    あり、2つ以上の場合はそれぞれ同一でも異なってもよ
    く、nは0〜4の整数である)で示される芳香族ジアミ
    ン化合物と、芳香族ジカルボン酸無水物またはその誘導
    体とを有機極性溶媒中で重合、イミド化して得られた、
    対数粘度が0.1〜1.2(N、N−ジメチルアセトア
    ミド、30℃、0.5g/100ml)、ガラス転移温
    度(Tg)が200〜300℃である非接着剤タイプの
    両末端封止芳香族ポリイミドである請求項1記載の金属
    箔積層のポリイミドフィルム。
  6. 【請求項6】 金属箔が電解銅箔である請求項1記載の
    金属箔積層のポリイミドフィルム。
  7. 【請求項7】 多層押出ポリイミドフィルムが、高耐熱
    性の芳香族ポリイミドの前駆体溶液と低対数粘度の熱可
    塑性芳香族ポリイミド溶液またはその前駆体溶液とを多
    層押出法によって押出した後、得られた積層物を乾燥
    し、次いで熱処理段階を含む熱処理に付すことによって
    製造した低対数粘度の熱可塑性芳香族ポリイミド層を表
    面に有する芳香族ポリイミドフィルムである請求項1記
    載の金属箔積層のポリイミドフィルム。
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