JP2011195771A - 接着フィルムの製造方法ならびにフレキシブル金属張積層板 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、接着フィルムおよびそれを用いて得られたフレキシブル金属張積層板の吸湿半田耐性を改善することにある。
【解決手段】耐熱性ポリイミドフィルムの少なくとも片面に、熱可塑性ポリイミドを含有する接着層を設けた接着フィルムであって、該熱可塑性ポリイミドが、ピロメリット酸二無水物と2,2−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンを主成分とする特定の組成を有し、ポリイミド前駆体を320〜400℃の温度でイミド化したものであることを特徴とする接着フィルムの製造方法により達成される。
【選択図】なし

Description

本発明は、接着フィルムの製造方法ならびに該接着フィルムに金属箔を貼り合わせて得られる、吸湿半田耐性に優れるフレキシブル金属張積層板に関する。
近年、電子機器の高性能化、高機能化、小型化が急速に進んでおり、これに伴って電子機器に用いられる電子部品に対しても小型化、軽量化の要請が高まっている。上記要請を受け、半導体素子パッケージ方法やそれらを実装する配線板にも、より高密度、高機能、かつ高性能なものが求められるようになっている。
フレキシブルプリント配線板(以下、FPCともいう)は、一般に、柔軟性を有する薄い絶縁性フィルムを基板(ベースフィルム)とし、この基板の表面に、各種接着材料を介して金属箔が加熱・圧着することにより貼りあわされた金属張積層板に回路パターンを形成し、その表面にカバー層を施した構成を有している。かかる絶縁性フィルム、接着層、および金属箔の三層からなるフレキシブルプリント配線板(三層FPC)では、従来から、絶縁性フィルムとしてポリイミドフィルム等が広く用いられている。この理由は、ポリイミドが優れた耐熱性、電気特性などを有しているためである。また、接着層としては、エポキシ樹脂系、アクリル樹脂系等の熱硬化性接着剤が一般的に用いられている。
しかしながら、上述のような高密度、高機能、かつ高性能なFPCを得るためには、その材料として用いられる上記の絶縁接着剤や絶縁性フィルムについても高性能化を図り、それらを用いることが必要となっている。具体的には、上記接着層等は高い耐熱性および機械強度を有し、さらに加工性、接着性、低吸湿性、電気特性、寸法安定性にも優れることが求められている。
これに対し、従来、接着層として用いられていたエポキシ樹脂やアクリル樹脂といった熱硬化性樹脂は、比較的低温での接着が可能であるため低温加工性に優れ、さらに経済性の観点からも優れるものの、例えば、耐熱性等に代表されるその他の特性については不十分であるのが現状である。
上記問題を解決するために、接着層にもポリイミド材料を用いた二層FPCが提案されている(例えば、特許文献1参照)。なお、この接着層にポリイミド材料を用いる方法で得られるFPCは厳密には三層であるともいえるが、2つのポリイミド層を一体と見なして二層FPCとするものである。この二層FPCは、エポキシ樹脂やアクリル樹脂を接着層に使用した三層FPCに比べて耐熱性、電気特性、寸法安定性に優れており、今後の要求特性に応えることができる材料として注目されている。
一方、ポリイミド材料を用いる場合の欠点としては、ポリイミドの性質に基づく吸水率の高さが挙げられる。これは、二層FPCにおいても当てはまる問題である。FPCの吸水率が高い場合、半田を用いた部品実装時に悪影響を及ぼす場合がある。具体的には、大気中から材料内に取り込まれた水分が、部品実装時の加熱によって急激に系外に放出されることにより、結果としてFPCに膨れや白化が生じ、FPCにおける各材料間の接着性や電気特性に問題が生じる場合がある。このような吸湿半田耐性に係る問題を回避するため、例えば、実装工程前にFPCを予備乾燥して水分を除去する対策を講じることもできる。しかしながら、工程数が増えてしまうため、生産性の面で問題がある。
上記課題を解決するために、接着層に用いる熱可塑性ポリイミドの特性を制御した接着フィルムが提案されている。具体的には、耐熱性ベースフィルムの片面又は両面に設けられる接着層に含まれる熱可塑性ポリイミドのガラス転移温度を上げることで、接着層の耐熱性を向上させ、吸水率を下げることにより、接着フィルム中に取り込まれる水分量を減らしている(例えば、特許文献2もしくは特許文献3参照)。また、接着フィルムと金属箔を貼り合わせる際に、接着フィルムを予備乾燥することで水分を除去するといった、加工面での対策も提案されている(例えば、特許文献4参照)。
これらの方法により、ポリイミド材料を用いた際の欠点であった吸湿半田耐性は改善される。しかしながら、近年の環境に対する意識の高まりにより、半導体実装時に鉛フリー半田が採用される例が増えてきている。鉛フリー半田は現在使用されている共晶半田よりも融点が40℃程度高いことから、実装工程において使用される材料にかかる温度は必然的に上昇することになる。そのため、従来に比較し、材料に要求される吸湿半田耐性もより厳しくなっているのが現状である。また、多層FPC用途として使用する際には、多層化により材料内部に水分が閉じ込められやすいため、単層FPCの場合と比較して低い半田温度で不良が発生しやすくなる傾向があるため、これらに使用される材料にはより厳しい吸湿半田耐性が要求されている。
特開平2−180682号公報 特開2000−129228号公報 特開2001−260272号公報 特開2001−270037号公報
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、接着剤として使用する熱可塑性ポリイミドの特性を制御することにより、吸湿半田耐性に優れた接着フィルムおよびそれを用いて得られたフレキシブル金属張積層板を提供することにある。
通常、熱可塑性ポリイミドのイミド化温度は、イミド化と焼成後フィルムに溶剤成分を残さない観点からできるだけ高温で実施することが有効であることが知られている。しかしながら、本発明に関する熱可塑性ポリイミドは、高温でイミド化した場合には、充分な吸湿半田耐性が得られなかった。
本発明者は、上記の課題に鑑み鋭意検討した結果、接着層に使用する熱可塑性ポリイミド組成に特定のモノマーを特定のモル比で使用し、低温でイミド化することにより、接着フィルムおよびそれを用いて得られるフレキシブル金属張積層板の吸湿半田耐性を向上できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、耐熱性ポリイミドフィルムの少なくとも片面に、熱可塑性ポリイミドを含有する接着層を設けた接着フィルムであって、該熱可塑性ポリイミドが、下記(A)と(B)を満足し、ポリイミド前駆体を320〜400℃の温度でイミド化したものであることを特徴とする接着フィルムの製造方法に関する。
(A)該熱可塑性ポリイミドが、ピロメリット酸二無水物と2,2−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンを主成分とするものであり、ピロメリット酸二無水物以外の酸二無水物をテトラカルボン酸二無水物成分100モル%中、10〜50モル%含有し、および/または2,2−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン以外のジアミンをジアミン成分100モル%中、5〜30モル%含有し、
(B)ピロメリット酸二無水物以外の酸二無水物と2,2−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン以外のジアミンとの合計モル数が5〜50%である。
好ましい実施態様としては、前記ピロメリット酸二無水物以外の酸二無水物が、3,3’、4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物であることを特徴とする接着フィルムの製造方法に関する。
好ましい実施態様としては、前記2,2−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン以外のジアミンが、4,4’−オキシジアニリンであることを特徴とする接着フィルムの製造方法に関する。
好ましい実施態様としては、前記接着フィルムに金属箔を積層し金属張積層板としたときに、金属箔引き剥がし強度が180度方向剥離で10N/cm以上であることを特徴とする接着フィルムの製造方法に関する。
好ましい実施態様としては、前記熱可塑性ポリイミドが280℃における貯蔵弾性率1×108Pa以上、350℃での貯蔵弾性率1×108Pa未満であることを特徴とする接着フィルムの製造方法に関する。
好ましい実施態様としては、前記耐熱性ポリイミドフィルムが、熱可塑性ポリイミドのブロック成分をポリイミド全体の20〜60モル%含有することを特徴とする接着フィルムの製造方法に関する。
好ましい実施態様としては、前記熱可塑性ポリイミドのブロック成分の繰り返し単位nが3〜99であることを特徴とする接着フィルムの製造方法に関する。
好ましい実施態様としては、前記ポリイミド前駆体溶液を共押出によって支持体上に流延することによって形成されることを特徴とする接着フィルムの製造方法に関する。
好ましい実施態様としては、前記熱可塑性ポリイミド前駆体を含む溶液層、および耐熱性ポリイミド前駆体を含む溶液層のいずれか一つの層に、化学脱水剤および触媒が含有されていることを特徴とする接着フィルムの製造方法に関する。
さらに本発明は、前記記載の接着フィルムの製造方法により作成されたことを特徴とする接着フィルムに関する。
さらに本発明は、前記記載の接着フィルムに金属箔を貼り合わせて得られることを特徴とするフレキシブル金属張積層板に関する。
本発明により得られる接着フィルムおよびそれに金属箔を貼り合わせて製造されるフレキシブル金属張積層板は、優れた接着性を維持しながら、吸湿半田耐性に優れる。
本発明の実施の形態について、以下に説明する。
本発明に係る接着フィルムは、耐熱性ポリイミドフィルムの少なくとも片面に、熱可塑性ポリイミドを含有する接着層を設けた接着フィルムであって、該熱可塑性ポリイミドが、下記(A)と(B)を満足し、ポリイミド前駆体を320〜400℃の温度でイミド化したものであることを特徴とする接着フィルムの製造方法である。
(A)該熱可塑性ポリイミドが、ピロメリット酸二無水物と2,2−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンを主成分とするものであり、ピロメリット酸二無水物以外の酸二無水物をテトラカルボン酸二無水物成分100モル%中、10〜50モル%含有し、および/または2,2−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン以外のジアミンをジアミン成分100モル%中、5〜30モル%含有し、
(B)ピロメリット酸二無水物以外の酸二無水物と2,2−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン以外のジアミンとの合計モル数が5〜50%である。
前記ピロメリット酸二無水物以外の酸二無水物が、3,3’、4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物であることが吸湿半田試験温度での貯蔵弾性率を低下させない理由により好ましい。
前記2,2−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン以外のジアミンが、4,4’−オキシジアニリンであることが、吸湿半田試験温度での貯蔵弾性率を低下させない理由により好ましい。
前記耐熱性ポリイミドフィルムの厚みは、用途に応じて適宜選択されうるが、一般に二層FPCでは絶縁層厚み(耐熱性ポリイミドフィルムと接着層を足し合わせた厚み)が1ミル(25μm)、ハーフミル(12.5μm)のものが好ましく用いられているため、前記耐熱性ポリイミドフィルムの厚みは4〜22μmの範囲、更には6〜20μmの範囲であることが好ましい。
本発明に係る耐熱性ポリイミドフィルムは、ポリアミド酸を前駆体として用いて製造される。ポリアミド酸の製造方法としては公知のあらゆる方法を用いることができ、通常、芳香族酸二無水物と芳香族ジアミンを、実質的等モル量を有機溶媒中に溶解させて、得られたポリアミド酸有機溶媒溶液を、制御された温度条件下で、上記酸二無水物とジアミンの重合が完了するまで攪拌することによって製造される。これらのポリアミド酸溶液は通常5〜35重量%、好ましくは10〜30重量%の濃度で得られる。この範囲の濃度である場合に適当な分子量と溶液粘度を得る。
重合方法としてはあらゆる公知の方法およびそれらを組み合わせた方法を用いることができる。ポリアミド酸の重合における重合方法の特徴はそのモノマーの添加順序にあり、このモノマー添加順序を制御することにより得られるポリイミドの諸物性を制御することができる。従い、本発明においてポリアミド酸の重合にはいかなるモノマーの添加方法を用いても良い。代表的な重合方法として次のような方法が挙げられる。すなわち、
1)芳香族ジアミンを有機極性溶媒中に溶解し、これと実質的に等モルの芳香族テトラカルボン酸二無水物を反応させて重合する方法、
2)芳香族テトラカルボン酸二無水物とこれに対し過小モル量の芳香族ジアミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させ、両末端に酸無水物基を有するプレポリマーを得る。続いて、全工程において芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミン化合物が実質的に等モルとなるように芳香族ジアミン化合物を用いて重合させる方法、
3)芳香族テトラカルボン酸二無水物とこれに対し過剰モル量の芳香族ジアミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させ、両末端にアミノ基を有するプレポリマーを得る。続いてここに芳香族ジアミン化合物を追加添加後、全工程において芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミン化合物が実質的に等モルとなるように芳香族テトラカルボン酸二無水物を用いて重合する方法、
4)芳香族テトラカルボン酸二無水物を有機極性溶媒中に溶解及び/または分散させた後、実質的に等モルとなるように芳香族ジアミン化合物を用いて重合させる方法、
5)実質的に等モルの芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンの混合物を有機極性溶媒中で反応させて重合する方法、
などのような方法である。これら方法を単独で用いても良いし、部分的に組み合わせて用いることもできる。
本発明の耐熱性ポリイミドフィルムは、その分子中に熱可塑性ポリイミドブロック成分をポリイミド全体の20〜60mol%含有することが必須である。理想的にブロック成分を形成する目的で熱可塑性ポリイミド前駆体のブロック成分を形成した後、残りのジアミン及び/又は酸二無水物を用いて非熱可塑性ポリイミド前駆体を形成する方法を用いるのが好ましい。この際、前記1)〜5)の方法を部分的に組み合わせて用いることが好ましい。
本発明において熱可塑性ポリイミドブロック成分とは、その高分子量体のフィルムが350℃〜500℃程度に加熱した際に熔融し、フィルムの形状を保持しないようなものを指す。より具体的な熱可塑性ポリイミドブロック成分の判定方法としては、用いるジアミンと酸二無水物のモル比率を、仮想的に100:97〜97:100となるよう適切な溶媒中に添加してポリアミド酸溶液を調製し、次いで、当該ポリアミド酸溶液を平滑な支持体上に、最終厚み10〜30μm、1辺の長さ25cm以上になるよう塗布する。前記平滑な支持体の具体例としては、PETフィルム、アルミ箔、銅箔が挙げられる。最終厚みを10〜30μmになるよう塗布する方法としては、バーコーター、コンマコーター、ドクターブレードなどの方法が挙げられる。さらに、支持体上に塗布したポリアミド酸溶液の塗布膜が自己支持性を発現するまで乾燥させて支持体上から剥離し、金属製の枠に固定してイミド化と乾燥を実質的に終了させてポリイミドの単層シートを作製する。上記の乾燥及びイミド化の方法としては、熱風、遠赤外線などの方法が挙げられ、その温度条件は、溶媒種、ポリアミド酸の分子構造によって適宜選択される。このようにして得られたポリイミドの単層シートを、内辺が各20cmの正方形の金属枠に、ポリイミドの単層シートと金属枠の中心がほぼ一致するよう固定して、350℃〜500℃の雰囲気中に、フィルムが略水平になるよう5分以上封入する。その際、フィルム中央が鉛直下方向に1cm以上熱変形していた場合、当該ポリイミドからなるブロック成分は、熱可塑性であると判定する。
この熔融する温度はさらには250〜450℃が好ましく、特には300〜400℃が好ましい。この温度が低すぎると、最終的に耐熱性ポリイミドフィルムを得ることが困難になり、この温度が高すぎると本発明の効果である優れた密着性を得にくくなる傾向にある。
またさらに熱可塑性ポリイミドブロック成分は、ポリイミド全体の20〜60mol%、好ましくは25〜55mol%、特に好ましくは30〜50mol%含有される。
熱可塑性ポリイミドブロック成分がこの範囲を下回ると、吸湿半田耐熱性が悪化すると同時に本発明の優れた接着性を発現することが困難となり、この範囲を上回ると最終的に耐熱性ポリイミドフィルムとすることが困難となる。
ここで、熱可塑性ポリイミドブロック成分のmol%、すなわち、本発明における熱可塑性ポリイミドブロック成分の含有量とは、該熱可塑性ポリイミドブロック成分が、ジアミンを酸成分に対して過剰に用いて合成された場合は下記の計算式(1)により、酸成分をジアミン成分に対して過剰に用いて合成された場合は下記計算式(2)に従って、それぞれ計算される。
(熱可塑性ポリイミドブロック成分含有量) = a/b×100 計算式(1)
a:熱可塑性ポリイミドブロック成分に含まれるジアミン量(mol)
b:全ジアミン量(mol)
(熱可塑性ポリイミドブロック成分含有量) = a/b×100 計算式(2)
a:熱可塑性ポリイミドブロック成分に含まれる酸成分量(mol)
b:全酸成分量(mol)
またさらに熱可塑性ポリイミドブロック成分の繰り返し単位nは3〜99が好ましく、4〜90がより好ましい。繰り返し単位nがこの範囲を下回ると優れた接着性が発現しにくく、且つ吸湿膨張係数が大きくなりやすい。また、繰り返し単位nがこの範囲を上回るとポリイミド前駆体溶液の貯蔵安定性が悪くなる傾向にあり、かつ重合の再現性が低下する傾向にあり好ましくない。
本発明における熱可塑性ポリイミドブロック成分は、その高分子量体において150〜300℃の範囲にガラス転移温度(Tg)を有していることが好ましい。なお、Tgは動的粘弾性測定装置(DMA)により測定した貯蔵弾性率の変曲点の値等により求めることができる。
本発明の熱可塑性ポリイミドブロック成分を形成するモノマーについて説明する。
本発明の熱可塑性ポリイミドブロック成分を構成するジアミン主成分として好ましく用い得る例としては4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−オキシジアニリン、3,3’−オキシジアニリン、3,4’−オキシジアニリン、4,4’−ジアミノジフェニルジエチルシラン、4,4’−ジアミノジフェニルシラン、4,4’−ジアミノジフェニルエチルホスフィンオキシド、4,4’−ジアミノジフェニルN−メチルアミン、4,4’−ジアミノジフェニル N−フェニルアミン、1,4−ジアミノベンゼン(p−フェニレンジアミン)、ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン等が挙げられ、これらを単独または複数併用することができる。これらの例は主成分として好適に用いられる例であり、副成分としていかなるジアミンを用いることもできる。これらの中で特に好ましく用い得るジアミンの例として、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパンが挙げられる。
これらの中でも、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物を用いた場合、接着性を好適な範囲に制御しやすいことから特に好ましい。
また、熱可塑性ポリイミドブロック成分を構成する酸成分として好適に用い得る例としてはピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物などが挙げられ、これらを単独または複数併用することができる。本発明においては、少なくとも3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物及び4,4’−オキシジフタル酸二無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種の酸二無水物を必須成分として用いることが好ましい。これら酸二無水物を用いることで本発明の効果である接着性ポリイミド層との高い密着性が得られやすくなる。
本発明において、熱可塑性ポリイミドブロック成分(この段階では、熱可塑性ポリイミド前駆体ブロック成分)と反応させて耐熱性ポリイミド前駆体を製造する際に用いられるジアミンと酸二無水物の好適な例を挙げる。ジアミンと酸二無水物の組み合わせにより種々特性が変化するため一概に規定することはできないが、最終的には、耐熱性ポリイミドとなるようなジアミン、酸を使用する。このようなジアミンとしては剛直な成分、例えばパラフェニレンジアミンおよびその誘導体、ベンジジン及びその誘導体を主成分として用いるのが好ましい。これら剛直構造を有するジアミンを用いることにより非熱可塑性とし、且つ高い弾性率を達成しやすくなる。また酸成分としてはピロメリット酸二無水物を主成分として用いることが好ましい。ピロメリット酸二無水物はよく知られているようにその構造の剛直性から非熱可塑性ポリイミドを与えやすい傾向にある。
ここで、本発明における耐熱性ポリイミドフィルムとは、その高分子量体のフィルムが350℃〜500℃程度に加熱した際に熔融し、フィルムの形状を保持するものを指す。より具体的な耐熱性ポリイミドフィルムの判定方法としては、用いるジアミンと酸二無水物のモル比率を、仮想的に100:97〜97:100となるよう適切な溶媒中に添加してポリアミド酸溶液を調製し、次いで、当該ポリアミド酸溶液を平滑な支持体上に、最終厚み10〜30μm、1辺の長さ25cm以上になるよう塗布する。前記平滑な支持体の具体例としては、PETフィルム、アルミ箔、銅箔が挙げられる。最終厚みを10〜30μmになるよう塗布する方法としては、バーコーター、コンマコーター、ドクターブレードなどの方法が挙げられる。さらに、支持体上に塗布したポリアミド酸溶液の塗布膜が自己支持性を発現するまで乾燥させて支持体上から剥離し、金属製の枠に固定してイミド化と乾燥を実質的に終了させてポリイミドの単層シートを作製する。上記の乾燥及びイミド化の方法としては、熱風、遠赤外線などの方法が挙げられ、その温度条件は、溶媒種、ポリアミド酸の分子構造によって適宜選択される。このようにして得られたポリイミドの単層シートを、内辺が各20cmの正方形の金属枠に、ポリイミドの単層シートと金属枠の中心がほぼ一致するよう固定して、350℃〜500℃の雰囲気中に、フィルムが略水平になるよう5分以上封入する。その際、フィルム中央の熱変形が鉛直下方向に1cm未満であった場合、当該ポリイミドからなるフィルムは、耐熱性であると判定する。
本発明においては、重合制御のしやすさや装置の利便性から、まず熱可塑性ポリイミド前駆体ブロック成分を合成した後、さらに適宜設計されたモル分率でジアミン及び酸二無水物を加えて耐熱性ポリイミド前駆体とする重合方法を用いることが好ましい。
ポリイミド前駆体(以下ポリアミド酸という)を合成するための好ましい溶媒は、ポリアミド酸を溶解する溶媒であればいかなるものも用いることができるが、アミド系溶媒すなわちN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどであり、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドが特に好ましく用い得る。
本発明に係る接着性ポリイミド層に含有される熱可塑性ポリイミドは、半田耐熱性を高めるため、280℃における貯蔵弾性率が1×108Pa以上であることが好ましい。また、フレキシブル金属張積層板を製造する際に接着フィルムと金属箔とを貼り合わせる温度では、接着性を発現するために接着層は十分に軟化している必要があり、本発明に係る接着性ポリイミド層に含有される熱可塑性ポリイミドは、350℃での貯蔵弾性率が1×108Pa未満であることが好ましい。更には、接着層に含有される熱可塑性ポリイミドが300℃における貯蔵弾性率が1×107Pa以上、340℃での貯蔵弾性率が1×108Pa未満であることが好ましく。更には、接着層に含有される熱可塑性ポリイミドが300℃における貯蔵弾性率が3×107Pa以上、340℃での貯蔵弾性率が8×107Pa未満であることが好ましい。接着性ポリイミド層の半田試験温度での貯蔵弾性率が低い場合、接着フィルム中の水分が接着層を介して急激に系外に放出されてしまい、結果として接着フィルムやフレキシブル金属張積層板における白化や膨れの原因となりうる。また、金属箔と貼り合わせる温度において貯蔵弾性率が大きい場合、銅箔密着強度が低下し、得られた銅張積層板を加工する際に銅箔剥がれ等の問題が生じるため好ましくない。なお、金属箔と貼り合わせる温度において貯蔵弾性率が小さいことは、銅箔密着強度が良好であることに対する必要条件であり、貯蔵弾性率が小さくても銅箔とのマッチング不良のために密着強度が低い場合もある。
また、摺動性、熱伝導性、導電性、耐コロナ性、ループスティフネス等のフィルムの諸特性を改善する目的でフィラーを添加することもできる。フィラーとしてはいかなるものを用いても良いが、好ましい例としてはシリカ、酸化チタン、アルミナ、窒化珪素、窒化ホウ素、リン酸水素カルシウム、リン酸カルシウム、雲母などが挙げられる。
フィラーの粒子径は改質すべきフィルム特性と添加するフィラーの種類によって決定されるため、特に限定されるものではないが、一般的には平均粒径が0.05〜100μm、好ましくは0.1〜75μm、更に好ましくは0.1〜50μm、特に好ましくは0.1〜25μmである。粒子径がこの範囲を下回ると改質効果が現れにくくなり、この範囲を上回ると表面性を大きく損なったり、機械的特性が大きく低下したりする可能性がある。また、フィラーの添加部数についても改質すべきフィルム特性やフィラー粒子径などにより決定されるため特に限定されるものではない。一般的にフィラーの添加量はポリイミド100重量部に対して0.01〜100重量部、好ましくは0.01〜90重量部、更に好ましくは0.02〜80重量部である。フィラー添加量がこの範囲を下回るとフィラーによる改質効果が現れにくく、この範囲を上回るとフィルムの機械的特性が大きく損なわれる可能性がある。フィラーの添加は、
1.重合前または途中に重合反応液に添加する方法
2.重合完了後、3本ロールなどを用いてフィラーを混錬する方法
3.フィラーを含む分散液を用意し、これをポリアミド酸有機溶媒溶液に混合する方法
などいかなる方法を用いてもよいが、フィラーを含む分散液をポリアミド酸溶液に混合する方法、特に製膜直前に混合する方法が製造ラインのフィラーによる汚染が最も少なくすむため、好ましい。フィラーを含む分散液を用意する場合、ポリアミド酸の重合溶媒と同じ溶媒を用いるのが好ましい。また、フィラーを良好に分散させ、また分散状態を安定化させるために分散剤、増粘剤等をフィルム物性に影響を及ぼさない範囲内で用いることもできる。
これらポリアミド酸溶液からポリイミドフィルムを製造する方法については従来公知の方法を用いることができる。この方法には熱イミド化法と化学イミド化法が挙げられ、どちらの方法を用いてフィルムを製造してもかまわないが、化学イミド化法によるイミド化の方が本発明に好適に用いられる諸特性を有したポリイミドフィルムを得やすい傾向にある。
また、本発明において特に好ましいポリイミドフィルムの製造工程は、
a) 有機溶剤中で芳香族ジアミンと芳香族テトラカルボン酸二無水物を反応させてポリアミド酸溶液を得る工程、
b) 上記ポリアミド酸溶液を含む製膜ドープを支持体上に流延する工程、
c) 支持体上で加熱した後、支持体からゲルフィルムを引き剥がす工程、
d) 更に加熱して、残ったアミド酸をイミド化し、かつ乾燥させる工程、
を含むことが好ましい。
上記工程において無水酢酸等の酸無水物に代表される脱水剤と、イソキノリン、β−ピコリン、ピリジン等の第三級アミン類等に代表されるイミド化触媒とを含む硬化剤を用いても良い。
本発明においては、熱可塑性ポリイミド前駆体を含む溶液層、および耐熱性ポリイミド前駆体を含む溶液層のいずれか一つの層に、化学脱水剤および触媒が含有されていることが生産性を向上、フィルムの機械的強度の確保の理由で好ましい。
以下化学イミド法を一例にとり、ポリイミドフィルムの製造工程を説明する。ただし、本発明は以下の例により限定されるものではない。
製膜条件や加熱条件は、ポリアミド酸の種類、フィルムの厚さ等により、変動し得る。
脱水剤及びイミド化触媒を低温でポリアミド酸溶液中に混合して製膜ドープを得る。引き続いてこの製膜ドープをガラス板、アルミ箔、エンドレスステンレスベルト、ステンレスドラムなどの支持体上にフィルム状にキャストし、支持体上で80℃〜200℃、好ましくは100℃〜180℃の温度領域で加熱することで脱水剤及びイミド化触媒を活性化することによって部分的に硬化及び/または乾燥した後支持体から剥離してポリアミド酸フィルム(以下、ゲルフィルムという)を得る。
ゲルフィルムは、ポリアミド酸からポリイミドへの硬化の中間段階にあり、自己支持性を有し、下記式(3)
(A−B)×100/B・・・・式(3)
(ただし、式(3)中、A,Bは以下のものを表す。
A:ゲルフィルムの重量
B:ゲルフィルムを450℃で20分間加熱した後の重量)
から算出される揮発分含量は5〜500重量%の範囲、好ましくは5〜200重量%、より好ましくは5〜150重量%の範囲にある。この範囲のフィルムを用いることが好適であり、焼成過程でフィルム破断、乾燥ムラによるフィルムの色調ムラ、特性ばらつき等の不具合が起こることがある。
脱水剤の好ましい量は、ポリアミド酸中のアミド酸ユニット1モルに対して、0.5〜5モル、好ましくは1.0〜4モルである。
また、イミド化触媒の好ましい量はポリアミド酸中のアミド酸ユニット1モルに対して、0.05〜3モル、好ましくは0.2〜2モルである。
脱水剤及びイミド化触媒が上記範囲を下回ると化学的イミド化が不十分で、焼成途中で破断したり、機械的強度が低下したりすることがある。また、これらの量が上記範囲を上回ると、イミド化の進行が早くなりすぎ、フィルム状にキャストすることが困難となることがあるため好ましくない。
前記ゲルフィルムの端部を固定して硬化時の収縮を回避して乾燥し、水、残留溶媒、残存転化剤及び触媒を除去し、そして残ったアミド酸を完全にイミド化して、本発明のポリイミドフィルムが得られる。
この時、最終的に300〜650℃の温度で5〜400秒加熱するのが好ましい。この温度より高い及び/または時間が長いと、フィルムの熱劣化が起こり問題が生じることがある。逆にこの温度より低い及び/または時間が短いと所定の効果が発現しないことがある。
また、フィルム中に残留している内部応力を緩和させるためにフィルムを搬送するに必要最低限の張力下において加熱処理をすることもできる。この加熱処理はフィルム製造工程において行ってもよいし、また、別途この工程を設けても良い。加熱条件はフィルムの特性や用いる装置に応じて変動するため一概に決定することはできないが、一般的には200℃以上500℃以下、好ましくは250℃以上500℃以下、特に好ましくは350℃以上450℃以下の温度で、1〜300秒、好ましくは2〜250秒、特に好ましくは5〜200秒程度の熱処理により内部応力を緩和することができる。
ポリイミドはプラスチックの中でも吸水性の高い材料であるため、FPC用の材料として使用した際の吸湿半田耐性をより向上させるためには、できるだけ吸水性の低い耐熱性ポリイミドフィルムを使用することが好ましい。具体的には、吸水率が1.7%以下の耐熱性ポリイミドフィルムを使用することが好ましい。吸水率の低い耐熱性ポリイミドフィルムを使用すれば、半田浸漬時に材料内を移動する水分の絶対量を低くすることが可能となり、吸湿半田耐性の向上に繋がる。
また、本発明に係る接着フィルムにおける接着層の厚みは限定されるものではないが、接着フィルム全体の厚みや、接着対象である金属箔の表面粗度等を考慮して適宜選択されうるが、1〜12μmの範囲が好ましく、更には1.3〜10μmの範囲が好ましく、更には1.5〜8μmの範囲がより好ましい。上記範囲より接着層を厚くしても、接着強度が比例して向上するわけではなく、逆に、接着フィルムとしての線膨張係数を制御するのが困難になるといった不具合が生じる場合がある。上記範囲より接着層を薄くすると、金属箔表面の凹凸に接着層が十分にかみ込まず、接着不良を生じる場合がある。
また、本発明の熱可塑性ポリイミドは、使用する原料比を限定することにより諸特性を制御することができる。
本発明の接着フィルムは、吸湿半田耐性(例えば、85℃、85%R.H.の加湿条件下で24時間吸湿させた後、300℃の半田浴に10秒間浸漬しても、膨れ、白化等の外観異常が生じないレベル)を改善することができる。
本発明の接着フィルムに金属箔を積層し金属張積層板としたときに、金属箔引き剥がし強度が180度方向剥離で10N/cm以上であることが好ましい。金属箔引き剥がし強度が10N/cm未満であると、得られた銅張積層板を加工する際に銅箔剥がれ等の問題が生じるため好ましくない。
本発明の耐熱性ポリイミドフィルムは、熱可塑性ポリイミドのブロック成分をポリイミド全体の20〜60モル%含有することが好ましい。この範囲の耐熱性フィルムを用いることで、吸湿半田耐熱性を向上させることが可能となる。その理由は未だ解明してはいないが、以下のように推察している。吸湿半田耐熱性試験での不良、即ち白化や発泡は、ポリイミド層に吸収された水分が、加熱された半田浴に浸漬されることにより、金属箔とポリイミド層の界面で急激に膨張することにより発生する現象である。高耐熱性ポリイミド層に熱可塑性ポリイミド層のブロック成分を導入することにより、水蒸気透過速度が著しく向上し、それにより、金属箔とポリイミド層界面での水分の急激な膨張が避けられていると考えている。またさらに熱可塑性ポリイミドブロック成分は、ポリイミド全体の20〜60mol%、好ましくは25〜55mol%、特に好ましくは30〜50mol%含有される。
熱可塑性ポリイミドブロック成分がこの範囲を下回ると本発明の優れた接着性を発現することが困難となり、この範囲を上回ると最終的に高耐熱性ポリイミドフィルムとすることが困難となる。
本発明の熱可塑性ポリイミドのブロック成分の繰り返し単位nが3〜99であることが好ましい。さらに4〜90がより好ましい。繰り返し単位nがこの範囲を下回ると優れた接着性が発現しにくく、且つ吸湿膨張係数が大きくなりやすい。また、繰り返し単位nがこの範囲を上回るとポリイミド前駆体溶液の貯蔵安定性が悪くなる傾向にあり、かつ重合の再現性が低下する傾向にあり好ましくない。
本発明のポリイミド前駆体溶液を共押出によって支持体上に流延することによって形成されることが好ましい。共押出法は、逐次キャスト法と比較して生産性に優れていることや、工程が少ないことから異物混入などの欠陥要因が少ないことから、より優位な方法である。共押出法の中でも、実質的に加熱によってのみイミド化を行う熱キュア法では、製膜工程における溶媒の揮散・除去及びイミド化の工程が長時間となる。そこで、前記熱可塑性ポリイミド前駆体を含む溶液層、および耐熱性ポリイミド前駆体を含む溶液層のいずれか一つの層に化学脱水剤および触媒が含有することで、熱キュア法に比して生産性を更に向上することができ、ひいては、金属張積層板を安価に提供可能となる。 接着層の半田試験温度での貯蔵弾性率が低い場合、接着フィルム中の水分が接着層を介して急激に系外に放出されてしまい、結果として接着フィルムやフレキシブル金属張積層板における白化や膨れの原因となりうる。
本発明に係る接着フィルムの製造方法としては特に限定されず、例えば、(i)コアとなる耐熱性ポリイミドフィルムの片面もしくは両面に接着層を形成する方法、(ii)接着層をシート状に成形し、これを上記コアとなる耐熱性ポリイミドフィルムに貼り合わせる方法、(iii)前記コア層と接着層を多層押出し等で同時成形する方法、等が好適に例示され得る。このうち、(i)の方法を採る場合、接着層に含有される熱可塑性ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を完全にイミド化してしまうと、有機溶媒への溶解性が低下する場合があることから、耐熱性ポリイミドフィルム上に上記接着層を設けることが困難となることがある。従って、上記観点から、熱可塑性ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を含有する溶液を調製して、これをコアとなる耐熱性ポリイミドフィルムに塗布し、次いでイミド化する手順を採った方がより好ましい。熱可塑性ポリイミドが可溶性を示す場合は、予めイミド化して用いても構わない。また、イミド化の手段についても、熱キュア法、ケミカルキュア法に限定されず、従来公知の方法を用いれば良い。
本発明に係るフレキシブル金属張積層板は、上記接着フィルムに金属箔を貼り合わせることにより得られる。使用する金属箔としては特に限定されるものではないが、電子機器・電気機器用途に本発明のフレキシブル金属張積層板を用いる場合には、例えば、銅若しくは銅合金、ステンレス鋼若しくはその合金、ニッケル若しくはニッケル合金(42合金も含む)、アルミニウム若しくはアルミニウム合金からなる金属箔を挙げることができる。一般的なフレキシブル金属張積層板では、圧延銅箔、電解銅箔といった銅箔が多用されるが、本発明においても好ましく用いることができる。なお、これらの金属箔の表面には、防錆層や耐熱層あるいは接着層が塗布されていてもよい。
本発明において、上記金属箔の厚みについては特に限定されるものではなく、その用途に応じて、十分な機能が発揮できる厚みであればよい。
前記接着フィルムと金属箔の貼り合わせ方法としては特に限定されず、例えば、一対以上の金属ロールを有する熱ロールラミネート装置或いはダブルベルトプレス(DBP)による連続処理を用いることができる。中でも、装置構成が単純であり保守コストの面で有利であるという点から、一対以上の金属ロールを有する熱ロールラミネート装置を用いることが好ましい。ここでいう「一対以上の金属ロールを有する熱ロールラミネート装置」とは、材料を加熱加圧するための金属ロールを有している装置であればよく、その具体的な装置構成は特に限定されるものではない。
接着フィルムと金属箔を貼り合わせる温度は、接着フィルムの接着層に含まれる熱可塑性ポリイミドのガラス転移温度(Tg)+50℃以上、かつ融点(Tm)−50℃以上の温度であることが好ましく、接着フィルムの接着層に含まれる熱可塑性ポリイミドのTg+100℃以上、かつTm−20℃以上がより好ましい。Tg+50℃以上、かつTm−50℃以上の温度であれば、接着フィルムと金属箔とを良好に熱ラミネートすることができる。また、連続的に金属箔を貼り合わせる場合、Tg+100℃以上、かつTm−20℃以上であれば、ラミネート速度を上昇させてその生産性をより向上させることができる。
以下、実施例および比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例および比較例における接着層で使用される熱可塑性ポリイミドに金属箔を貼り合わせたフレキシブル金属張積層板の吸湿半田耐性、金属箔の引き剥し強度は、次のようにして測定または評価した。
〔フレキシブル金属張積層板の吸湿半田耐性〕
実施例ならびに比較例で得られた両面フレキシブル金属張積層板について、3.5cm角に切り出し、片面(便宜的にA面とする)は2.5cm角の銅箔層がサンプル中央に残るように、反対面(便宜的にB面とする)は銅箔層が全面に残るように、エッチング処理で余分な銅箔層を除去してサンプルを五つ作製した。得られたサンプルを40℃、90%R.H.の加湿条件下で、96時間放置し、吸湿処理を行った。吸湿処理後、サンプルを260℃又は280℃又は300℃の半田浴に10秒間浸漬させた。半田浸漬後のサンプルについて、B面の銅箔層をエッチングにより完全に除去し、銅箔が重なっていた部分の外観に変化が無い場合は○(良)、接着フィルム層の白化、膨れ、銅箔層の剥離のいずれかが確認された場合は×(悪)とした。
〔フレキシブル金属張積層板の金属箔引き剥がし強度〕
JISC6471の「6.5引きはがし強さ」に従って、サンプルを作製し、5mm幅の金属箔部分を、180度の剥離角度、50mm/分の条件で剥離し、その荷重を測定した。更に、高温高湿環境における密着力として、基材を、121℃、湿度95%、2気圧オーブンに96時間放置し、室温になるまで放置した後、90°ピール強度を評価することで行った。
〔接着層のみのポリイミドフィルムの貯蔵弾性率の測定〕
各合成例のポリイミド前駆体樹脂から得られたポリイミドフィルムをセイコー電子(株)社製のDMS6100を用いて(サンプルサイズ 幅:9mm、長さ:50mm)、周波数1、5、10Hzで昇温速度3℃/minで20〜400℃の温度範囲で測定し、280℃と350℃の貯蔵弾性率の値を読み取った。
(合成例1;熱可塑性ポリイミド前駆体の合成)
容量2000mlのガラス製フラスコにN,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFともいう)を807.2g、4,4’-ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル(以下、BAPPともいう)を111.0g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら無水ピロメリット酸二無水物(以下、PMDAともいう)を57.2g添加し、25℃で1時間撹拌した。1.8gのPMDAを22.8gのDMFに溶解させた溶液を別途調製し、これを上記反応溶液に、粘度に注意しながら徐々に添加、撹拌を行った。粘度が1000poiseに達したところで添加、撹拌をやめ、ポリアミド酸溶液を得た。
(合成例2;熱可塑性ポリイミド前駆体の合成)
容量2000mlのガラス製フラスコにDMFを807.3g、4,4’-ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル(以下、BAPPともいう)を110.4g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下、BPDAともいう。)を4.0g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら、PMDAを53.9g添加し、25℃で1時間撹拌した。1.8gのPMDAを22.7gのDMFに溶解させた溶液を別途調製し、これを上記反応溶液に、粘度に注意しながら徐々に添加、撹拌を行った。粘度が1000poiseに達したところで添加、撹拌をやめ、ポリアミド酸溶液を得た。
(合成例3;熱可塑性ポリイミド前駆体の合成)
容量2000mlのガラス製フラスコにDMFを807.5g、4,4’-ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル(以下、BAPPともいう)を109.7g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながらBPDAを7.9g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら、PMDAを50.7g添加し、25℃で1時間撹拌した。1.7gのPMDAを22.5gのDMFに溶解させた溶液を別途調製し、これを上記反応溶液に、粘度に注意しながら徐々に添加、撹拌を行った。粘度が1000poiseに達したところで添加、撹拌をやめ、ポリアミド酸溶液を得た。
(合成例4;熱可塑性ポリイミド前駆体の合成)
容量2000mlのガラス製フラスコにDMFを802.6g、4,4’-ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル(以下、BAPPともいう)を107.9g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(以下、BTDAともいう)を8.5g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながらBPDAを7.7g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながらPMDAを47.0g添加し、25℃で1時間撹拌した。1.8gのPMDAを23.3gのDMFに溶解させた溶液を別途調製し、これを上記反応溶液に、粘度に注意しながら徐々に添加、撹拌を行った。粘度が1000poiseに達したところで添加、撹拌をやめ、ポリアミド酸溶液を得た。
(合成例5;熱可塑性ポリイミド前駆体の合成)
容量2000mlのガラス製フラスコにDMFを807.6g、4,4’-ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル(以下、BAPPともいう)を109.0g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながらBPDAを11.7g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら、PMDAを47.5g添加し、25℃で1時間撹拌した。1.7gのPMDAを22.4gのDMFに溶解させた溶液を別途調製し、これを上記反応溶液に、粘度に注意しながら徐々に添加、撹拌を行った。粘度が1000poiseに達したところで添加、撹拌をやめ、ポリアミド酸溶液を得た。
(合成例6;熱可塑性ポリイミド前駆体の合成)
容量2000mlのガラス製フラスコにDMFを807.7g、4,4’-ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル(以下、BAPPともいう)を108.4g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながらBPDAを15.5g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら、PMDAを44.4g添加し、25℃で1時間撹拌した。1.7gのPMDAを22.3gのDMFに溶解させた溶液を別途調製し、これを上記反応溶液に、粘度に注意しながら徐々に添加、撹拌を行った。粘度が1000poiseに達したところで添加、撹拌をやめ、ポリアミド酸溶液を得た。
(合成例7;熱可塑性ポリイミド前駆体の合成)
容量2000mlのガラス製フラスコにDMFを808.0g、4,4’-ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル(以下、BAPPともいう)を107.1g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながらBPDAを23.0g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら、PMDAを38.1g添加し、25℃で1時間撹拌した。1.7gのPMDAを22.0gのDMFに溶解させた溶液を別途調製し、これを上記反応溶液に、粘度に注意しながら徐々に添加、撹拌を行った。粘度が1000poiseに達したところで添加、撹拌をやめ、ポリアミド酸溶液を得た。
(合成例8;熱可塑性ポリイミド前駆体の合成)
容量2000mlのガラス製フラスコにDMFを808.5g、4,4’-ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル(以下、BAPPともいう)を104.7g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながらBPDAを37.5g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら、PMDAを26.1g添加し、25℃で1時間撹拌した。1.7gのPMDAを21.5gのDMFに溶解させた溶液を別途調製し、これを上記反応溶液に、粘度に注意しながら徐々に添加、撹拌を行った。粘度が1000poiseに達したところで添加、撹拌をやめ、ポリアミド酸溶液を得た。
(合成例9;熱可塑性ポリイミド前駆体の合成)
容量2000mlのガラス製フラスコにDMFを809.0g、4,4’-ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル(以下、BAPPともいう)を102.3g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながらBPDAを51.3g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら、PMDAを16.3g添加し、25℃で1時間撹拌した。1.6gのPMDAを21.0gのDMFに溶解させた溶液を別途調製し、これを上記反応溶液に、粘度に注意しながら徐々に添加、撹拌を行った。粘度が1000poiseに達したところで添加、撹拌をやめ、ポリアミド酸溶液を得た。
(合成例10;熱可塑性ポリイミド前駆体の合成)
容量2000mlのガラス製フラスコにDMFを807.8g、4,4’-ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル(以下、BAPPともいう)を108.3g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(以下、BTDAともいう)を12.8g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら、PMDAを47.2g添加し、25℃で1時間撹拌した。1.7gのPMDAを22.3gのDMFに溶解させた溶液を別途調製し、これを上記反応溶液に、粘度に注意しながら徐々に添加、撹拌を行った。粘度が1000poiseに達したところで添加、撹拌をやめ、ポリアミド酸溶液を得た。
(合成例11;熱可塑性ポリイミド前駆体の合成)
容量2000mlのガラス製フラスコにDMFを773.7g、4,4’-ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル(以下、BAPPともいう)を127.9g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながらオキシジフタル酸二無水和物(以下、ODPAともいう)を14.3g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら、PMDAを55.7g添加し、25℃で1時間撹拌した。2.0gのPMDAを26.3gのDMFに溶解させた溶液を別途調製し、これを上記反応溶液に、粘度に注意しながら徐々に添加、撹拌を行った。粘度が1000poiseに達したところで添加、撹拌をやめ、ポリアミド酸溶液を得た。
(合成例12;熱可塑性ポリイミド前駆体の合成)
容量2000mlのガラス製フラスコにDMFを806.8g、4,4’-ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル(以下、BAPPともいう)を107.3g、加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら4,4’−オキシジアニリン(以下、4,4‘−ODAともいう)を2.8g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら、PMDAを58.2g添加し、25℃で1時間撹拌した。1.8gのPMDAを22.7gのDMFに溶解させた溶液を別途調製し、これを上記反応溶液に、粘度に注意しながら徐々に添加、撹拌を行った。粘度が1000poiseに達したところで添加、撹拌をやめ、ポリアミド酸溶液を得た。
(合成例13;熱可塑性ポリイミド前駆体の合成)
容量2000mlのガラス製フラスコにDMFを806.4g、4,4’-ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル(以下、BAPPともいう)を103.4g、加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら4,4’−オキシジアニリン(以下、4,4‘−ODAともいう)を5.6g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら、PMDAを59.2g添加し、25℃で1時間撹拌した。1.8gのPMDAを23.6gのDMFに溶解させた溶液を別途調製し、これを上記反応溶液に、粘度に注意しながら徐々に添加、撹拌を行った。粘度が1000poiseに達したところで添加、撹拌をやめ、ポリアミド酸溶液を得た。
(合成例14;熱可塑性ポリイミド前駆体の合成)
容量2000mlのガラス製フラスコにDMFを804.7g、4,4’-ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル(以下、BAPPともいう)を86.4g、加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら4,4’−オキシジアニリン(以下、4,4‘−ODAともいう。)を18.1g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら、PMDAを63.6g添加し、25℃で1時間撹拌した。2.0gのPMDAを25.4gのDMFに溶解させた溶液を別途調製し、これを上記反応溶液に、粘度に注意しながら徐々に添加、撹拌を行った。粘度が1000poiseに達したところで添加、撹拌をやめ、ポリアミド酸溶液を得た。
(合成例15;熱可塑性ポリイミド前駆体の合成)
容量2000mlのガラス製フラスコにDMFを802.6g、4,4’-ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル(以下、BAPPともいう)を66.7g、加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら4,4’−オキシジアニリン(以下、4,4‘−ODAともいう)を32.5g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら、PMDAを68.7g添加し、25℃で1時間撹拌した。2.0gのPMDAを25.4gのDMFに溶解させた溶液を別途調製し、これを上記反応溶液に、粘度に注意しながら徐々に添加、撹拌を行った。粘度が1000poiseに達したところで添加、撹拌をやめ、ポリアミド酸溶液を得た。
(合成例16;熱可塑性ポリイミド前駆体の合成)
容量2000mlのガラス製フラスコにDMFを807.0g、4,4’-ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル(以下、BAPPともいう)を106.6g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら4,4’−オキシジアニリン(以下、4,4‘−ODAともいう)を2.7g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながらBPDAを4.0g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら、PMDAを54.9g添加し、25℃で1時間撹拌した。1.8gのPMDAを23.1gのDMFに溶解させた溶液を別途調製し、これを上記反応溶液に、粘度に注意しながら徐々に添加、撹拌を行った。粘度が1000poiseに達したところで添加、撹拌をやめ、ポリアミド酸溶液を得た。
(合成例17;熱可塑性ポリイミド前駆体の合成)
容量2000mlのガラス製フラスコにDMFを807.1g、4,4’-ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル(以下、BAPPともいう)を106.0g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら4,4’−オキシジアニリン(以下、4,4‘−ODAともいう)を2.7g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながらBPDAを8.0g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら、PMDAを51.6g添加し、25℃で1時間撹拌した。1.8gのPMDAを22.9gのDMFに溶解させた溶液を別途調製し、これを上記反応溶液に、粘度に注意しながら徐々に添加、撹拌を行った。粘度が1000poiseに達したところで添加、撹拌をやめ、ポリアミド酸溶液を得た。
(合成例18;熱可塑性ポリイミド前駆体の合成)
容量2000mlのガラス製フラスコにDMFを805.4g、4,4’-ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル(以下、BAPPともいう)を89.7g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら4,4’−オキシジアニリン(以下、4,4‘−ODAともいう)を14.6g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながらBPDAを8.6g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら、PMDAを55.3g添加し、25℃で1時間撹拌した。1.9gのPMDAを24.6gのDMFに溶解させた溶液を別途調製し、これを上記反応溶液に、粘度に注意しながら徐々に添加、撹拌を行った。粘度が1000poiseに達したところで添加、撹拌をやめ、ポリアミド酸溶液を得た。
(比較例1)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液を固形分濃度8.5重量%になるまでDMFで希釈した後、17μmのピロメリット酸二無水物と4,4’−オキシジアニリンからなる非熱可塑性ポリイミドフィルムの両面に、熱可塑性ポリイミド層(接着層となる)の最終片面厚みが4μmとなるようにポリアミド酸溶液を塗布した後、140℃で1分間加熱を行った。続いて340℃で20秒間加熱してイミド化を行い、接着フィルムを得た。
得られた接着フィルムの両面に18μmの圧延銅箔(BHY−22B−T;日鉱金属製)、さらにその両側に保護材料(125μmのピロメリット酸二無水物と4,4’−オキシジアニリンからなる非熱可塑性ポリイミドフィルム)を配して、熱ロールラミネート機を用いて、ラミネート温度360℃、ラミネート圧力196N/cm(20kgf/cm)、ラミネート速度1.0m/分の条件で連続的に熱ラミネートを行い、本発明にかかるフレキシブル金属張積層板を作製した。
次に、合成例1で得られたポリアミド酸溶液を固形分濃度11%になるまでDMFで希釈した後、最終厚みが10μとなるようにアルミ箔にキャストし、140℃で2分間加熱を行った。続いて340℃で1分間加熱してイミド化を行い、接着層のみのポリイミドフィルムを得た。
(比較例2)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例2で得られたポリアミド酸溶液を使用する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板ならびに接着層のみのポリイミドフィルムを得た。
(実施例1)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例3で得られたポリアミド酸溶液を使用する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板ならびに接着層のみのポリイミドフィルムを得た。
(実施例2)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例4で得られたポリアミド酸溶液を使用する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板ならびに接着層のみのポリイミドフィルムを得た。
(実施例3)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例5で得られたポリアミド酸溶液を使用する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板ならびに接着層のみのポリイミドフィルムを得た。
(実施例4)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例6で得られたポリアミド酸溶液を使用する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板ならびに接着層のみのポリイミドフィルムを得た。
(実施例5)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例7で得られたポリアミド酸溶液を使用する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板ならびに接着層のみのポリイミドフィルムを得た。
(実施例6)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例8で得られたポリアミド酸溶液を使用する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板ならびに接着層のみのポリイミドフィルムを得た。
(比較例3)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例9で得られたポリアミド酸溶液を使用する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板ならびに接着層のみのポリイミドフィルムを得た。
(比較例4)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例10で得られたポリアミド酸溶液を使用する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板ならびに接着層のみのポリイミドフィルムを得た。
(比較例5)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例11で得られたポリアミド酸溶液を使用する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板ならびに接着層のみのポリイミドフィルムを得た。
(実施例7)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例12で得られたポリアミド酸溶液を使用する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板ならびに接着層のみのポリイミドフィルムを得た。
(実施例8)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例13で得られたポリアミド酸溶液を使用する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板ならびに接着層のみのポリイミドフィルムを得た。
(実施例9)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例14で得られたポリアミド酸溶液を使用する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板ならびに接着層のみのポリイミドフィルムを得た。
(比較例6)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例15で得られたポリアミド酸溶液を使用する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板ならびに接着層のみのポリイミドフィルムを得た。
(比較例7)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例5で得られたポリアミド酸溶液を使用し、接着フィルムのイミド化を300℃で20秒加熱する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板を得た。
(実施例10)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例5で得られたポリアミド酸溶液を使用し、接着フィルムのイミド化を360℃で20秒加熱する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板を得た。
(実施例11)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例5で得られたポリアミド酸溶液を使用し、接着フィルムのイミド化を390℃で20秒加熱する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板を得た。
(比較例8)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例5で得られたポリアミド酸溶液を使用し、接着フィルムのイミド化を420℃で20秒加熱する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板を得た。
(比較例9)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例13で得られたポリアミド酸溶液を使用し、接着フィルムのイミド化を300℃で20秒加熱する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板を得た。
(実施例12)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例13で得られたポリアミド酸溶液を使用し、接着フィルムのイミド化を360℃で20秒加熱する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板を得た。
(実施例13)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例13で得られたポリアミド酸溶液を使用し、接着フィルムのイミド化を390℃で20秒加熱する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板を得た。
(比較例10)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例13で得られたポリアミド酸溶液を使用し、接着フィルムのイミド化を420℃で20秒加熱する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板を得た。
(比較例11)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例9で得られたポリアミド酸溶液を使用し、接着フィルムのイミド化を300℃で20秒加熱する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板を得た。
(比較例12)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例9で得られたポリアミド酸溶液を使用し、接着フィルムのイミド化を360℃で20秒加熱する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板を得た。
(比較例13)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例9で得られたポリアミド酸溶液を使用し、接着フィルムのイミド化を390℃で20秒加熱する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板を得た。
(比較例14)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例9で得られたポリアミド酸溶液を使用し、接着フィルムのイミド化を420℃で20秒加熱する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板を得た。
(実施例14)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例16で得られたポリアミド酸溶液を使用する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板ならびに接着層のみのポリイミドフィルムを得た。
(実施例15)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例17で得られたポリアミド酸溶液を使用する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板ならびに接着層のみのポリイミドフィルムを得た。
(実施例16)
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例18で得られたポリアミド酸溶液を使用する以外は、比較例1と同様の操作を行い、接着フィルムならびにフレキシブル金属張積層板ならびに接着層のみのポリイミドフィルムを得た。
各実施例、比較例で得られたフレキシブル金属張積層板の特性結果を表1に示す。各実施例、比較例で得られた接着層のみのフィルムの特性結果を表2に示す。
Figure 2011195771
Figure 2011195771

Claims (11)

  1. 耐熱性ポリイミドフィルムの少なくとも片面に、熱可塑性ポリイミドを含有する接着層を設けた接着フィルムであって、該熱可塑性ポリイミドが、下記(A)と(B)を満足し、ポリイミド前駆体を320〜400℃の温度でイミド化したものであることを特徴とする接着フィルムの製造方法:
    (A)該熱可塑性ポリイミドが、ピロメリット酸二無水物と2,2−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンを主成分とするものであり、ピロメリット酸二無水物以外の酸二無水物をテトラカルボン酸二無水物成分100モル%中、10〜50モル%含有し、および/または2,2−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン以外のジアミンをジアミン成分100モル%中、5〜30モル%含有し、
    (B)ピロメリット酸二無水物以外の酸二無水物と2,2−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン以外のジアミンとの合計モル数が5〜50%である。
  2. 前記ピロメリット酸二無水物以外の酸二無水物が、3,3’、4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物であることを特徴とする請求項1に記載の接着フィルムの製造方法。
  3. 前記2,2−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン以外のジアミンが、4,4’−オキシジアニリンであることを特徴とする請求項1または2に記載の接着フィルムの製造方法。
  4. 前記接着フィルムに金属箔を積層し金属張積層板としたときに、金属箔引き剥がし強度が180度方向剥離で10N/cm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の接着フィルムの製造方法。
  5. 前記熱可塑性ポリイミドが280℃における貯蔵弾性率1×108Pa以上、350℃での貯蔵弾性率1×108Pa未満であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の接着フィルムの製造方法。
  6. 前記耐熱性ポリイミドフィルムが、熱可塑性ポリイミドのブロック成分をポリイミド全体の20〜60モル%含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の接着フィルムの製造方法。
  7. 前記熱可塑性ポリイミドのブロック成分の繰り返し単位nが3〜99であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の接着フィルムの製造方法。
  8. 前記ポリイミド前駆体溶液を共押出によって支持体上に流延することによって形成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の接着フィルムの製造方法。
  9. 前記熱可塑性ポリイミド前駆体を含む溶液層、および耐熱性ポリイミド前駆体を含む溶液層のいずれか一つの層に、化学脱水剤および触媒が含有されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の接着フィルムの製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の接着フィルムの製造方法により作成されたことを特徴とする接着フィルム。
  11. 請求項10に記載の接着フィルムに金属箔を貼り合わせて得られることを特徴とするフレキシブル金属張積層板。
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