JP3060849B2 - 積層セラミックコンデンサの製造方法 - Google Patents
積層セラミックコンデンサの製造方法Info
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Description
ンサの製造方法に関するもので、更に詳しくは、所望容
量を精度良く取得するための積層セラミックコンデンサ
の製造方法に関するものである。
のように製造される。まず、セラミックグリーンシート
を成形し、このセラミックグリーンシート上に内部電極
となる導電ペーストをスクリーン印刷等の手段により塗
布して内部電極を形成する。次に、内部電極が形成され
たセラミックグリーンシートを任意の枚数積重ねて圧着
し積層体を得る。そして、得られた積層体を焼成し、セ
ラミック焼結体を得た後、この焼結体の端面に外部電極
を形成する。こうして得られた積層セラミックコンデン
サの断面図を図2に示す。
ンサ10は複数の内部電極12が誘電体セラミック層1
3を介して重なり合うように配置されている。この積層
セラミックコンデンサの容量は、周知のように、内部電
極12の間に挟まれた誘電体セラミック層13の厚み
と、その誘電体セラミック層13を挟んだ内部電極12
の重なり面積と、誘電体セラミックの誘電率の3つ因子
によって決められる。ところで、誘電体セラミック層1
3の厚みは5ミクロン〜50ミクロンと薄層のため、僅
かのセラミックグリーンシートの厚み変動が大きな容量
変動となって現れる。よって、セラミックグリーンシー
トの厚みの制御は所望の容量を取得するために特に重要
である。
ドクターブレード法、ロールコーター法又は他の方法に
よって、一旦長尺状にシート成形されるが、この成形さ
れたセラミックグリーンシートの厚みは成形スピードや
スラリー粘度等により長尺方向に無視できないばらつき
がある。
するために、長尺状セラミックグリーンシートから一定
面積のセラミックグリーンシートを適宜数、ランダムに
抜取り、その重さをそれぞれ測定し、その値からセラミ
ックグリーンシートの厚みを算出し、その厚みの値を基
に、内部電極が形成されたセラミックグリーンシートの
積重ね枚数を決定することが行われている。
来の方法では、所望の容量を精度良く取得するには、セ
ラミックグリーンシートの抜取りを頻繁に行わなければ
ならない。このため、作業が繁雑となるのみならず、厚
み測定に抜取ったセラミックグリーンシートの廃棄等の
無駄が発生する。そこで、本発明の目的は、セラミック
グリーンシートの厚み測定を頻繁に行っても、作業が繁
雑にならず、セラミックグリーンシートの廃棄等の無駄
が発生せずに、所望の容量が精度良く取得できる積層セ
ラミックコンデンサの製造方法を提供することにある。
ミックグリーンシートを長手方向に搬送させ、その搬送
中に前記長尺状のセラミックグリーンシートの適宜箇所
の厚みを測定する工程と、厚みが測定された前記長尺状
のセラミックグリーンシートに内部電極を形成する工程
と、前記長尺状のセラミックグリーンシートの厚みの測
定値を基に、前記内部電極が形成されたセラミックグリ
ーンシートの積重ね枚数を決定して、前記長尺状のセラ
ミックグリーンシートから所定のサイズのセラミックグ
リーンシートを打抜き、積重ねる工程と積重ねられた前
記セラミックグリーンシートを圧着して積層体を形成
し、この積層体を焼成することによりセラミック焼結体
を得る工程と、前記セラミック焼結体の端面に外部電極
を形成する工程とを備えることを特徴とする、積層セラ
ミックコンデンサの製造方法である。なお、前記長尺状
のセラミックグリーンシートの厚みを測定する工程は、
放射線をセラミックグリーンシートに照射し、その放射
線照射量と照射の結果得られる励起放射線量又は透過放
射線量から、セラミックグリーンシートの厚みを測定す
る放射線シート厚み測定装置を備えている。放射線シー
ト厚み測定装置は長尺状のセラミックグリーンシート
を、順次その長手方向に搬送させ、その搬送中に前記セ
ラミックグリーンシートの適宜箇所の厚みを測定するの
に好適である。
シートを長手方向に搬送させ、長尺状のセラミックグリ
ーンシートの一部を抜取ることなく、その搬送中に前記
セラミックグリーンシートの適宜箇所の厚みを測定する
ため、セラミックグリーンシートの厚み測定を頻繁に行
っても、作業が繁雑とならず、抜取ったセラミックグリ
ーンシートの廃棄等の無駄が発生しない。
測定方法は、放射線をセラミックグリーンシートに照射
し、その放射線照射量と照射の結果得られる励起放射線
量又は透過放射線量から厚みを測定でき、その測定時間
も短時間に行える。
リーンシートは、抜取られることなく、長尺の状態であ
るため、セラミックグリーンシートをそのまま次工程の
内部電極を形成する工程に送ることによって、セラミッ
クグリーンシートに内部電極を形成できる。すなわち、
セラミックグリーンシートの厚みを測定する工程と内部
電極を形成する工程とを連結でき、一連の流れの中で作
業ができる。
定を頻繁に行うことによって得られたそれぞれの厚みの
値を基に、内部電極が形成されたセラミックグリーンシ
ートの積重ね枚数を決定して、積重ねるため、所望の容
量を精度良く取得できる。
とにより、本発明を明らかにする。
ツクグリーンシートの厚み測定、内部電極印刷、乾燥、
打抜き及び積重ねの各工程を有する積層セラミツクコン
デンサの製造工程の一部を示す概略構成図である。図1
において、1はシート送り側のロールであり、8はシー
ト巻取り側のロールである。ロール1には成形された長
尺状のセラミックグリーンシート9が巻取られている。
このセラミックグリーンシート9は、シート厚み測定装
置2、内部電極印刷機3を通り、更に乾燥炉4、シート
打抜き装置7を通る。そして、シート打抜き装置7によ
って、長尺状のセラミックグリーンシート9から所定の
サイズに打抜かれたセラミックグリーンシートは金型6
に積重ねられる。打抜かれた残りのシートはロール8に
巻取られる。また、シート厚み測定装置2とシート打抜
き装置7は、中央演算処理装置5を介して接続されてい
る。上述の製造工程から成る積層セラミツクコンデンサ
の製造方法について、以下に詳細を説明する。
9がロール1に巻取られている。長尺状のセラミックグ
リーンシート9は、従来と同様に、ドクターブレード
法、ロールコーター法又は他の方法によって成形され
る。なお、セラミツクグリーンシート9はPET(ポリ
エチレンテレフタレート)等のベースフイルム上に形成
されていてもよい。
手方向に搬送され、シート厚み測定装置2に供給され
る。この実施例のシート厚み測定装置2は、放射線をセ
ラミックグリーンシートに照射し、その放射線照射量と
照射の結果得られる励起放射線量又は透過放射線量との
比から、セラミックグリーンシートの厚みを測定する放
射線シート厚み測定装置である。このシート厚み測定装
置2によって、セラミックグリーンシートの厚みが測定
される。この測定された値を後述の中央演算処理装置5
に供給して、積重ねるべきセラミックグリーンシートの
枚数を決定し、シート打抜き装置7を制御して、長尺状
のセラミックグリーンシート9から所定のサイズのセラ
ミックシートを打抜き、積重ねを行なう。なお、シート
厚み測定装置2は、放射線シート厚み測定装置以外に、
セラミックグリーンシートの一部を抜取ることなく、搬
送中に厚みを測定できるいかなるものであってもよい。
例えば、測定子を長尺状のセラミックグリーンシート9
の両面に押し当てて測定するマイクロメータであっても
よい。
長尺状のセラミックグリーンシート9をロール1とロー
ル8の間で間欠送りして、セラミックグリーンシート9
が停止している時間内に測定することが好ましい。この
停止時間は、後述のセラミックグリーンシート9に内部
電極を形成する時間とすることができ、セラミックグリ
ーンシート9の厚み測定を内部電極を形成する度に行
え、厚みを測定するための時間をわざわざ設けることに
よる工程の長時間化を回避することができる。なお、使
用される放射線の種類はシートの材質及び厚みによって
X線またはγ線またはβ線のいずれかの1種類を適宜定
める。特に、セラミツクグリーンシート9がベースフイ
ルム上に形成されている場合は、ベースフイルムの材質
等の影響を受けにくいX線またはγ線を使用するのがよ
い。その後、厚みが測定されたセラミツクグリーンシー
ト9が長尺の状態で次工程の内部電極を形成する工程に
送られ、セラミックグリーンシート9上に、導電ペース
トをスクリーン印刷する内部電極印刷機3により塗布す
る。
クグリーンシート9を乾燥炉4に通して乾燥する。乾燥
条件は導電ペーストに使用される溶剤の種類によって、
一般的には70℃〜150℃、3分〜10分程度で適宜
定める。
れたセラミックグリーンシート9を、シート打抜き装置
7で内部電極が形成された部分を所定のサイズに打抜
く。なお、セラミツクグリーンシート9がベースフイル
ム上に形成されている場合は、セラミツクグリーンシー
トのみを打抜けばよい。その後、打抜かれたセラミック
グリーンシートは、シート打抜き装置7の例えば吸着ヘ
ッドに真空吸着されて、図1に示す矢印の方向に移動し
て、金型6内において積重ねられる。打抜かれた残りの
セラミックグリーンシートはロール8に巻取られる。
重ねは、前述の中央演算処理装置5で決定された積重ね
枚数を所定のサイズに打抜き、その打抜かれたシートを
積重ねて行なわれる。このため、所望の容量を精度良く
取得できる。仮に、セラミックグリーンシートの厚みの
平均値が11.0ミクロンと所望の膜厚10.0ミクロ
ンに対して1ミクロン厚くなったとすると、取得容量が
約1割落ちる。そこで、所望の容量を精度良く取得する
ために、誘電体セラミック層を挟んだ内部電極の重なり
面積を1割多く取れるように、内部電極が形成されたセ
ラミックグリーンシートの積重ね枚数を1割増やして積
重ねればよい。なお、更に所望の容量を精度良く取得す
るために、積層コンデンサの複数の誘電体セラミック層
を挟んだ内部電極の重なり面積のうち一部の内部電極の
重なり面積を変えて容量補正してもよい。すなわち、重
なり面積を変える容量補正は内部電極が形成されたセラ
ミックグリーンシートの打抜きを正規の位置より少しず
らして打抜き、積重ねることにより誘電体セラミック層
を挟んだ内部電極の重なり面積を変えて容量補正する。
シート(通常、当セラミックグリーンシートには多数の
内部電極が形成されている。)を圧着して得られた積層
体をカットして個々の積層セラミックコンデンサの積層
体を得る。この積層体を焼成し、セラミック焼結体を得
た後、この焼結体の端面に導電ペーストの付与焼付け及
び/又はメッキ等により、外部電極を形成する。こうし
て得られた積層セラミックコンデンサは所望容量を精度
良く取得できる。
リーンシートを長手方向に搬送させ、セラミックグリー
ンシートの一部を抜取ることなく、その搬送中に前記セ
ラミックグリーンシートの適宜箇所の厚みを測定してい
るので、セラミックグリーンシートの厚み測定を頻繁に
行っても、作業が繁雑とならず、抜取ったセラミックグ
リーンシートの廃棄等の無駄が発生しないため、作業効
率が良く、材料のコストアップにならない。なお、セラ
ミックグリーンシートの厚みの測定に、放射線シート厚
み測定装置を用いると、その測定時間も大幅に短縮でき
るため、なお一層作業効率が良くなる。
ートの厚みを測定する工程と内部電極を形成する工程と
を連結でき、一連の流れの中で作業ができる。よって、
従来の一旦長尺状のセラミックグリーンシートからセラ
ミックグリーンシートを抜取って厚みを測定し、その後
内部電極を形成する方法に比べて、この間の生産期間を
短縮できる。
定を頻繁に行って、セラミックグリーンシートの積重ね
枚数を決定して、積重ねるため、所望の容量を精度良く
取得できる。よって、良品率が向上し、更に、容量ばら
つきが小さくなり狭偏差品であっても容易に製造でき
る。
成図。
Claims (2)
- 【請求項1】 長尺状のセラミックグリーンシートを長
手方向に搬送させ、その搬送中に前記長尺状のセラミッ
クグリーンシートの適宜箇所の厚みを測定する工程と、
厚みが測定された前記長尺状のセラミックグリーンシー
トに内部電極を形成する工程と、 前記長尺状のセラミックグリーンシートの厚みの測定値
を基に、前記内部電極が形成されたセラミックグリーン
シートの積重ね枚数を決定して、前記長尺状のセラミッ
クグリーンシートから所定のサイズのセラミックグリー
ンシートを打抜き、積重ねる工程と積重ねられた前記セ
ラミックグリーンシートを圧着して積層体を形成し、こ
の積層体を焼成することによりセラミック焼結体を得る
工程と、 前記セラミック焼結体の端面に外部電極を形成する工程
とを備えることを特徴とする、積層セラミックコンデン
サの製造方法。 - 【請求項2】 前記長尺状のセラミックグリーンシート
の厚みを測定する工程は放射線をセラミックグリーンシ
ートに照射し、その放射線照射量と照射の結果得られる
励起放射線量又は透過放射線量から、セラミックグリー
ンシートの厚みを測定する放射線シート厚み測定装置を
備えた請求項1記載の積層セラミックコンデンサの製造
方法。
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1997
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