JP3048247B2 - α−オレフィンの重合方法 - Google Patents

α−オレフィンの重合方法

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JP3048247B2
JP3048247B2 JP3001816A JP181691A JP3048247B2 JP 3048247 B2 JP3048247 B2 JP 3048247B2 JP 3001816 A JP3001816 A JP 3001816A JP 181691 A JP181691 A JP 181691A JP 3048247 B2 JP3048247 B2 JP 3048247B2
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浅沼  正
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はα−オレフィンの重合方
法に関する。詳しくは、特定の触媒を用いて比較的分子
量分布の広い高立体規則性のポリα−オレフィンを製造
する方法に関する。
【0002】
【従来技術】遷移金属化合物と有機金属化合物からなる
触媒を用いてオレフィンを重合してポリオレフィンを製
造することは広く行われているが、ポリオレフィンの利
用分野によって種々の分子量分布のポリオレフィンが要
求されるため通常、異なる触媒を使いわけることで製造
されている。
【0003】触媒と得られるポリオレフィンの分子量分
布との関係は明確ではなく通常試行錯誤で触媒を合成
し、重合することで所望の分子量分布与える触媒を得る
ことが行われており、狭いものから広い分子量分布を与
える触媒系をまで種々知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記触
媒系は、それぞれの触媒系によって使用する試薬、ある
いは製造法、利用法などが異なるため同じ重合系で分子
量分布の異なるポリオレフィンを触媒を変えて製造する
ことは極めて困難であり特に、プロピレンなどのα−オ
レフィンの重合においては触媒によって得られるポリマ
ーの立体規則性が異なり分子量分布だけを変えるという
ことは極めて困難であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決して分子量分布の広いポリマーを製造する方法につ
いて鋭意検討し本発明を完成した。
【0006】即ち、本発明は、ハロゲン化マグネシウム
とフタル酸のジエステルと少なくとも1つのハロゲンを
有する四価のチタン化合物を共粉砕し、次いで該共粉砕
物を炭化水素化合物またはハロゲン化炭化水素化合物の
存在下に加熱処理して得た遷移金属触媒成分と有機アル
ミニウム化合物および少なくともジまたはトリアルコキ
シシランと下記一般式(化2)
【化2】 ( 式中、R''は炭素数1 〜12のアルキル基またはシクロ
アルキル基、R'''は炭素数3 〜12の分岐アルキル基、n
は1〜3の整数) で表される分岐アルコキシシランか
らなる触媒の存在下にα−オレフィンを重合することを
特徴とするα−オレフィンの重合方法である。
【0007】本発明の遷移金属触媒成分を製造するに用
いるハロゲン化マグネシウムとしては塩化マグネシウ
ム、臭化マグネシウム、あるいはそれらとエーテル、モ
ノエステルとの錯体、あるいは塩化マグネシウムと臭化
マグネシウムの共晶体などが利用できる。フタル酸のジ
エステルとしては、フタル酸と炭素数1〜12のアルコー
ルとのエステルが好ましく利用でき、フタル酸ジメチ
ル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジプロピル、フタル酸
ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジデシル、フ
タル酸ジフェニル、フタル酸ジベンジル、フタル酸ジ-2
- エチルヘキシル、などの他に2つのエステル結合を形
成するアルコールが異なるフタル酸ブチルベンジル、フ
タル酸エチルヘキシルなどのジエステルも利用できる。
【0008】本発明において好適に利用される四価のチ
タンのハロゲン化物としては、ハロゲンとして好ましく
は、塩素が例示でき、一部のハロゲンがアルコキシ基に
変わったものも利用できるが、特に好ましくは、四塩化
チタンが用いられる。
【0009】ここでハロゲン化チタン化合物は予めフタ
ル酸のジエステルと錯体を形成して利用することもでき
る。共粉砕は通常の振動ミル、あるいはボールミルで行
われ、粉砕時間としては数時間〜数百時間、粉砕温度と
しては−70〜100 ℃で行われる。好ましくは粉砕時間と
して数時間〜数十時間、粉砕温度としては−10〜50℃で
行われる。
【0010】共粉砕におけるフタル酸のジエステルとハ
ロゲン化チタンの使用割合として0.3:1 〜1:0.3 モル比
であり、より好ましくは0.5:1 〜1:0.5 である。この範
囲を越えるとその触媒を用いて重合したとき活性及び得
られる重合体の立体規則性が充分でない。またハロゲン
化マグネシウムに対するハロゲン化チタンの割合として
は1:0.001 〜1:0.5 重量比程度が好ましい。
【0011】共粉砕に際し、触媒系に対し不活性な担体
を更に加えることも可能であり、シリカ、アルミナなど
の無機物の他にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリス
チレンなどの高分子化合物などが利用できる。
【0012】共粉砕したものはついで、炭素数1〜12の
炭化水素化合物あるいはその水素の1〜全部が塩素、臭
素、沃素で置換した化合物で50〜150 ℃で加熱処理され
る。特に好ましい温度は70〜130 ℃である。共粉砕物に
対する炭化水素化合物の使用割合としては1/1 〜1/100
wt/vol比でおこなうのが一般的である。
【0013】本発明において重要なのは重合に際して少
なくとも2種の特定の構造のアルコキシシランを用いる
ことにある。ここで用いるアルコキシシランとしては、
1 つは、下記化の一般式( 式中Rは炭素数1 〜12のア
ルキル基またはシクロアルキル基、R'は炭素数1 〜12
の直鎖アルキル基、n は1〜2の整数) で表されるもの
であり、
【0014】
【化3】
【0015】もう1つの成分は、下記化の一般式( 式
中R''は炭素数1 〜12のアルキル基またはシクロアルキ
ル基、R'''は炭素数3 〜12の分岐アルキル基、n は1
〜3の整数) で表されるものである。
【0016】
【化4】
【0017】具体的にはR、R"としては、メチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基, ペンチル基、ヘキシ
ル基が挙げられ、R'としては、メチル基、エチル基、n
-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル
基が挙げられ、R"' としてはイソプロピル基、イソブ
チル基、t-ブチル基、1-メチルブチル基、シクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基、ノルボルネイル基などが挙げ
られる。
【0018】ここで2種の併用は、例えば2種のシラン
化合物を用いる際には両者の比が0.1 /0.9〜0.9/0.1 、
好ましくは0.2/0.8 〜0.8/0.2 程度となるように行われ
る。3種以上用いる際には1つの成分が全体を1として
0.1 以上となるように行うのが好ましい。
【0019】本発明において有機アルミニウム化合物と
しては、好ましくはトリメチルアルミニウム、トリエチ
ルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリブチ
ルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム及びそ
の1〜2個の炭化水素残基が塩素または臭素で置換され
たアルキルアルミニウムハロゲンが例示される。
【0020】遷移金属触媒成分中のチタンに対する有機
アルミニウムおよび上記アルコキシシランの使用割合と
しては 1:1:1〜1:10000:10000 モル比、通常は1:1:1 〜
1:1000:1000 モル比である。
【0021】本発明においてα−オレフィンとしては、
炭素数3〜12のα−オレフィンの一種または二種以上の
混合物、あるいは少量のエチレンとの混合物を意味し、
α−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン-1、ペン
テン-1、ヘキセン-1、ヘプテン-1、オクテン-1、4-メチ
ルペンテン-1等が例示できる。
【0022】本発明においてα−オレフィンの重合方法
としては特に制限は無く公知の種々の方法が採用でき、
不活性炭化水素を媒体とする溶媒重合法、液状のα−オ
レフィンを媒体とする塊状重合法、液状の媒体が実質的
に存在しない気相重合法のいずれの方法も採用可能であ
る。
【0023】重合に際し温度は常温〜150 ℃、圧力は常
圧〜100Kg/cm2で行うのが一般的であり、α−オレフィ
ンの単独重合の他に、相互のあるいはエチレンとのラン
ダムあるいはブロック共重合に本重合法は好ましく採用
できる。また2槽以上の反応槽を連結して連続的に重合
することもでき、その際各槽の水素濃度を変えてさらに
分子量分布の広い重合体を製造することもできる。
【0024】本発明の重合方法では比較的水素濃度を低
くして高分子量の重合体を製造する条件でも触媒当たり
の活性が高く、水素濃度を変えて分子量分布の広い重合
体を得ることが容易にできる。
【0025】
【実施例】以下に実施例を掲げ本発明についてさらに説
明する。
【0026】実施例1 直径12mmの鋼球9kgの入った内容積4リットルの粉砕用
ポットを4個装備した振動ミルを用意する。各ポットに
窒素雰囲気中で塩化マグネシウム300g、フタル酸ジイソ
ブチル75ml、四塩化チタン60mlを加え40時間粉砕した。
【0027】上記共粉砕物10g を 200mlのフラスコに入
れトルエン60mlを加え 114℃で30分間撹拌処理し、次い
で静置して上澄液を除去した。次いでn-ヘプタン 100ml
で20℃で3回、固形分を洗浄しさらに 100mlのn-ヘプタ
ンに分散して遷移金属触媒成分スラリーとした。得られ
た遷移金属触媒成分はチタンを1.9 wt%含有し、フタル
酸ジイソブチルを14.2wt%含有していた。
【0028】内容積5リットルの充分に乾燥し窒素で置
換したオートクレーブを準備し、ヘプタン 100mlに希釈
したトリエチルアルミニウム 0.2ml、シクロヘキシルメ
チルジメトキシシラン 0.05 ml、トリイソプロポキシメ
チルシラン0.05ml、上記遷移金属触媒成分15mgを加えプ
ロピレン1.5Kg 、水素1.0Nリットルを加え70℃で2時間
重合した。重合後未反応のプロピレンをパージし80℃で
8時間乾燥し、秤量したところ640gのポリプロピレンが
得られた。
【0029】またポリプロピレンの 135℃テトラリン溶
液で測定した極限粘度(以下ηと略記)は2.12、ソック
スレー抽出器で測定した沸騰n-ヘプタン抽出残率(抽出
残ポリマーの重量/抽出前ポリマーの重量を 100分率で
表示、以下IIと略記)は98.3%、ゲルパーミエーション
クロマトグラフィーで 135℃の1,2,4-トリクロロベンゼ
ンを溶媒として測定した重量平均分子量と数平均分子量
の比(以下MW/MN と略記)は6.3 であった。
【0030】比較例1 重合の際にシクロヘキシルメチルジメトキシシラン 0.1
0 ml用い、トリイソプロポキシメチルシランを用いなか
った他は実施例1と同様にしたところポリマー485 g を
得た。このパウダーのηは2.06、IIは98.4、MW/MN は5.
6 であった。
【0031】比較例2 重合の際にトリイソプロポキシメチルシラン0.05ml用
い、シクロヘキシルメチルジメトキシシランを用いなか
った他は実施例1と同様にしたところポリマー325 g を
得た。このパウダーのηは1.99、IIは91.2、MW/MN は6.
2 であった。
【0032】実施例2 トリイソプロポキシメチルシラン0.05mlに変えテトライ
ソプロポキシシランを0.03ml用い、シクロヘキシルメチ
ルジメトキシシランを0.07ml用い、水素を1.4Nリットル
用いた他は実施例1と同様にしたところ610gのパウダー
を得た。このパウダーのηは1.68、IIは98.3、MW/MN は
6.5 であった。
【0033】比較例3 重合の際にテトライソプロポキシシランを0.10ml用い、
シクロヘキシルメチルジメトキシシランを用いなかった
他は実施例2と同様にしたところポリマー285 g を得
た。このパウダーのηは1.61、IIは83.5、MW/MN は6.1
であった。
【0034】
【発明の効果】本発明の方法を実施することで分子量分
布の比較的広い高立体規則性のポリα−オレフィンを製
造することができ工業的に価値がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の理解を助けるためのフローチャート図
である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化マグネシウムとフタル酸のジ
    エステルと少なくとも1つのハロゲンを有する四価のチ
    タン化合物を共粉砕し、次いで該共粉砕物を炭化水素化
    合物またはハロゲン化炭化水素化合物の存在下に加熱処
    理して得た遷移金属触媒成分と有機アルミニウム化合物
    および少なくともジまたはトリアルコキシシランと下記
    一般式(化1) 【化1】 ( 式中、R''は炭素数1 〜12のアルキル基またはシクロ
    アルキル基、R'''は炭素数3 〜12の分岐アルキル基、n
    は1〜3の整数) で表される分岐アルコキシシランか
    らなる触媒の存在下にα−オレフィンを重合することを
    特徴とするα−オレフィンの重合方法。
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