JP3045666B2 - 建築外装材用保持部材 - Google Patents

建築外装材用保持部材

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JP3045666B2
JP3045666B2 JP8154209A JP15420996A JP3045666B2 JP 3045666 B2 JP3045666 B2 JP 3045666B2 JP 8154209 A JP8154209 A JP 8154209A JP 15420996 A JP15420996 A JP 15420996A JP 3045666 B2 JP3045666 B2 JP 3045666B2
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主税 舩木
昇 山坂
信行 清水
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元旦ビューティ工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、屋根や外壁等の建築
躯体の上に、断熱下地材を介して外装材を葺設する際に
用いる吊子等の保持部材及び同保持部材を用いた建築外
装構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば屋根板や外壁等の建築外装
材と建築躯体との間に、発泡ポリスチレンやポリウレタ
ン等の低密度で高断熱性の断熱下地材を敷設して成る建
築物の外装構造としては、実開平6-56294 号公報にて示
されるような提案がなされている。
【0003】上記した如き従来の外装構造は、断熱性を
維持するために熱橋を極力限定する必要がある。その結
果、図10にて示す外装構造のように、外装材101の
吊子等の保持部材103は、断熱下地材10の上面に配
置してビスや釘等の固着具104により上記断熱下地材
101を貫通して建築躯体100に固定する構造が採用
される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来の外装構
造おいて、断熱下地材101の上面にて外装材102を
固定する場合、高断熱性の断熱下地材101が低密度で
あるため、木毛セメント板等の断熱下地材101に比較
して高い断熱性を発揮する。また、上記断熱下地材10
1は、低密度でありながらも広い面積にて等分布で作用
する荷重に対して、建材のバックアップ材として十分な
耐圧強度を有する。
【0005】しかし、上記した従来の外装構造は、ビス
や釘等の固着具104の固定に伴う局部的な締結力に対
しては、図11にて示すように局部的に大きく沈み込む
ように変形してしまう問題がある。さらに、上記した外
装構造は、保持部材103の固定箇所に生じる沈み込み
変形が、外装材102の表面形状にも影響を及ぼすた
め、外装面に歪みとなって表れ、建築物の外観を著しく
低下させてしまうことにもなる。
【0006】本発明の目的は、上記した如き従来の建築
外装用の保持部材に対して、固着具による締結力が保持
部材を介して断熱下地材に加わっても、この断熱下地材
に局部的な沈み込み変形が生じることのない機能を具備
せしめると共に、一旦敷設した断熱下地材が、風により
吹き飛ばされてしまうような不具合を防止して、円滑に
施工作業を行なえるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明の建築外装用保持部材は、建築躯体上に
敷設した断熱下地材表面の水上側縁部に上方から当接せ
しめ、固着具を介して上記建築躯体に対して固着する固
着部と、該固着部の水下側に形成して上記断熱下地材の
上に葺設する外装材同士の係合縁部に係合せしめる係合
片と、上記固着部の水上側に形成して建築躯体の表面に
当接するように構成する脚部と、この脚部よりも水上側
に設けられた係止片と、この係止片先端から上方へ立ち
上げられていて、上記断熱下地材裏面の水下側縁部沿っ
て凹設される係止溝内に挿嵌して係止する係止部とから
成るものである。
【0008】本発明の建築外装構造は、断熱下地材表面
の水上側縁部に上方から当接させる固着部と、該固着部
の水下側に形成して上記断熱下地材の上に葺設する外装
材同士の係合縁部に係合せしめる係合片と、上記固着部
の水上側に形成して建築躯体の表面に当接するように構
成する脚部と、この脚部よりも水上側に設けられた係止
片と、この係止片先端から上方へ立ち上げられていて、
上記断熱下地材裏面の水下側縁部沿って凹設される係止
溝内に挿嵌して係止する係止部とから成る保持部材を具
備し、該保持部材を建築躯体上に固着具を介して装置す
ることにより、上記建築躯体上に断熱下地材を敷設し、
且つ、上記断熱下地材の上に外装材を葺設して成るもの
である。
【0009】また、本発明の建築外装構造は、建築躯体
上に断熱下地材を敷設し、前記断熱下地材上に保持部を
一体形成した建築外装材を葺設して成り、前記建築外装
材の保持部は、建築外装材の上係合縁端を水上側に沿設
して形成すると共に、断熱下地材表面の水上側縁部に上
方から当接する固着部と、該固着部の水上側に建築躯体
に当接する脚部と、この脚部よりも水上側に設けられた
係止片と、この係止片先端から上方へ立ち上げられてい
て、上記断熱下地材裏面の水下側縁部沿って凹設される
係止溝内に挿嵌して係止する係止部を構成したことを特
徴とする。
【0010】次ぎに、上記手段の作用を説明する。保持
部材は、固着部を断熱下地材表面の水上側縁部に対して
上方から当接した状態にて装置される。上記保持部材
は、固着具を介して建築躯体に対して固着され、建築躯
体上に取り付け固定される。
【0011】上記固着部の水下側には係合片が延出し、
該係合片が断熱下地材の上に葺設される外装材同士の係
合縁部が係止され、上記保持部材の支持力により支持さ
れている。上記保持部材は、固着具を介して建築躯体上
に対して取り付け固定されるが、固着部の水上側に設け
た脚部が建築躯体の表面上に対して当接することによ
り、固着部が所定高さにて保持される。また、保持部材
においては、固着部よりも水上側に、係止片が形成して
あり、その先端が上記した如く敷設された断熱下地材の
裏面水下側縁部に沿って凹設される係止溝に対して挿嵌
される。係止溝に挿嵌された係止片の先端は同溝内に食
い込んで係止され、この係止力を介して断熱下地材の水
下側縁部が保持される。よって、建築躯体上に敷設した
断熱下地材は、水上側縁部を固着部により保持されると
共に、水下側縁部を係止片により保持され、建築躯体上
にて仮止めされた状態となる。
【0012】請求項2記載の建築外装構造においては、
建築躯体上に断熱下地材が敷設され、該断熱下地材表面
の水上側縁部に対して、上記保持部材の固着部が上方か
ら当接することにより保持される。また、上記断熱下地
材の上に葺設される外装材同士の係合縁部が、上記保持
部材の係合片に対して係合して支持される。そして、脚
部の水上側に設けた係止片の係止部が、断熱下地材裏面
の水下側縁部に沿って凹設した係止溝に挿嵌して係止す
ることにより、同断熱下地材の水上側縁部及び水下側縁
部を保持する。
【0013】請求項3記載の建築外装構造によれば、建
築躯体の上に敷設される断熱下地材の上に建築外装が葺
設してある。上記建築外装材の水上側縁部には保持部材
が一体形成され、該保持部材の固着部が断熱下地材表面
の水上側表面に当接する。また、上記固着部の水上側に
は脚部が形成され、この脚部が建築躯体表面に対して当
接する。そして、脚部の水上側に設けた係止片の係止部
が、断熱下地材裏面の水下側縁部に沿って凹設した係止
溝に挿嵌して係止することにより、同断熱下地材の水上
側縁部及び水下側縁部を保持する。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、本発明の吊子dを用いた横葺き式の屋
根構造を示している。上記屋根構造は、建築躯体となる
野地板bの表面に、合成樹脂発泡体からなる断熱下地材
aを敷設すると共に、この断熱下地材aの上に外装材で
ある屋根板cを横葺きして構成してあり、上記屋根板c
の係合縁を野地板bの表面上に取り付け固定した吊子d
により支持している。
【0015】野地板bの上に敷設する断熱下地材aは、
上記野地板bの軒側から配置し、桁行き方向へ順次接合
しながら敷設して使用する断熱機能を有する下地材であ
る。断熱下地材aは、横方向に長い矩形の板材であり、
ウレタンやスチレン、イソシアヌレート、フェノール等
から成る合成樹脂発泡体を用いて形成してある。
【0016】図6にて示すように、上記断熱下地材a
は、肉厚分布を水上側縁から水下側縁へ向けてテーパ状
に増大させることにより、表面が水下側から水上側へ向
けて直線的に下り傾斜するように形成してある。即ち、
断熱下地材aの表面は、図1及び図7にて示すように、
水流れ方向の接合部において、上段側に位置する水下側
縁部の高さが、下段側に位置する水上側縁部の高さより
も充分に高くなるように構成してある。
【0017】上記断熱下地材a表面の水上側縁部に沿っ
ては重合溝11を凹設してある。また、断熱下地材aの
裏面水下側縁部に沿っては、上記重合溝11の上に重ね
合わして接合する接合部12を切欠形成してある。図5
は、上記断熱下地材aの平面を示している。断熱下地材
aの表面には、水上側縁から水下側縁の手前まで水流れ
方向に延びる上排水溝1aと、水下側縁から水上側縁の
手前まで水流れ方向に延びる下排水溝1bとを夫々櫛歯
状に凹設すると共に、これら上下両排水溝1a,1b
を、断熱下地材aの横幅方向へ適宜間隔をおいて交互に
配置してある。上記した上下両排水溝1a、1bは断熱
下地材aの上に滴下した結露水等を水下側へ排水するた
めの溝として機能するものである。
【0018】上記断熱下地材a表面における左右両端部
に沿っては、後述する屋根板c接合部の捨板eを定置せ
しめる定置部22を所定の幅にて設け、これら両定置部
22の内側部に沿って側溝23及び傾斜溝24を凹設し
てある。この側溝23及び傾斜溝24は、屋根板cの接
合部から浸入した雨水を水下側へ排水するための溝であ
る。
【0019】上記断熱下地材a裏面における接合部12
の水上側に沿っては、吊子dの係止片3を係止する係止
溝15を、断熱下地材aの横幅方向全長に亘って凹設し
てある。係止溝15は、断熱下地材aの肉厚の半分程の
位置まで凹設される溝であり、一側の開口縁には面取部
15aを形成して吊子dに設けた係止片3の挿嵌が円滑
に行なえるように構成してある。尚、断熱下地材は、上
記実施例のものに限定するものではなく、断熱下地材表
面及び定置部表面に形成する排水溝等を任意に変更して
もよい。また、上記断熱下地材a表面及び定置部22表
面に設ける排水溝は無くてもよい。
【0020】図2は吊子dを示している。吊子dは、ス
テンレス板や銅板、メッキ鋼板等の板材をプレス成形し
て成り、断熱下地材aの重合溝11に対して上方から当
接するように屈曲形成した固着部2の水下側に係合片4
を折曲形成すると共に、同固着部2の水上側に断面略コ
形に折曲形成した脚部1を形成し、該脚部1のさらに水
上側に、上記断熱下地材a裏面の係止溝15に挿嵌して
係止する係止片3を立ち上げ形成して成る。
【0021】上記脚部1は、上面が開口するように断面
略コ形に折曲成形して成り、その裏面を野地板bの表面
に定置し得るように構成してある。
【0022】固着部2は、断熱下地材a表面の水上側縁
部を上方から押さえる部分であると共に釘やビス等の固
着具fを用いて野地板b上に固着する部分であり、断熱
下地材aの重合溝11に上方から宛てがうように同重合
溝11の断面形に合わせて折曲形成していて、表面側か
ら釘やビス等の固着具fを打ち付けるように構成してあ
る。上記固着部2の水下側に延出する係合片4は、屋根
板cの上係合縁c1と、下係合縁c2とに係合させて支
持する部分である。また、上記固着部2は、凸条2dや
凹部2d’を形成して同片2の剛性を高めている。
【0023】上記吊子dは、脚部1の水上側に係止片3
を設けてある。係止片3は、脚部の水上側に略垂直に立
ち上げ形成し、その先端縁部を鉤形に折り返して係止部
3aを形成して成る。上記係止片3の高さは、断熱下地
材aの係止溝15の深さよりも幾分低く設定され、ま
た、係止部3aの突出幅は上記係止溝15の内幅よりも
幾分大きく成るように設定してある。尚、上記吊子の係
止片及び係止部の形状は、上記したものに限定するもの
ではなく、断熱下地材aの係止溝15内に挿嵌して係止
し得るものであればどのような形態であってもよい。
【0024】次ぎに、上記した如く構成した吊子d及び
断熱下地材の設置を施工工程順に説明する。上記した如
く構成した断熱下地材aは、コンクリート、モルタル等
の躯体や鉄骨躯体、あるいは、必要に応じて野地材を介
装させた躯体上に桁行き方向に順次並べながら敷設する
(図1,図7)。
【0025】上記した断熱下地材aは、野地板bの軒側
から配置し、桁行き方向へ敷設する。この際、断熱下地
材aの左右両端部同士の接合部は、左右両端面を突き合
わせた状態で、左右に隣接するもの同士を接合する。
【0026】上記したように桁行き方向に敷設した断熱
下地材aの上には屋根板cを定置して葺設する。屋根板
cを葺設したならば、上記断熱下地材aの水上側縁の重
合溝11に沿って、屋根板cの接合部を支持する吊子d
を、桁行き方向へ定間隔をおいて取り付け固定する。
【0027】この際、吊子dは、上記屋根板cの上係合
縁c1に対して、固着部2の係合片4を係合して保持す
ると共に、断熱下地材aの重合溝11の上に固着部2を
被嵌し、さらに脚部1の裏面が野地板b表面に定置した
状態にて、上記固着部2の表面側にから釘やビス等の固
着具fを打ち込んで野地板b上に取り付け固定する。
【0028】尚、上記固着部2は、固着具fにより野地
板b上に固着されるが、その締結力は上記脚部1が野地
板bの表面に当接することにより受け止められるため、
上記固着部2の押圧力により断熱下地材aが凹み変形す
ることはない。
【0029】また、上記屋根板cの左右両端部接合部c
3,c4の接合部は、図8にて示すように、断熱下地材
aの左右両端面の接合部上に被装した捨板eの中央に位
置させた状態で接合する。突き合わせた状態で接合する
断熱下地材a左右両端部の定置部22の上には、捨板e
を定置し、上記屋根板cの左右両端部の接合部c3,c
4の間から浸入した雨水を上記捨板e表面に凸設した水
返しe1の間にて受けるように構成してある。尚、上記
した断熱下地材a同士の接合部は、隣接する上段、下段
の間で一致させないように配置する。
【0030】上記した如く桁行き方向に敷設した屋根板
cの上段側に断熱下地材aを接合する際には、上段側に
敷設する断熱下地材aの接合部12を、下段側に敷設し
た断熱下地材aの水上側縁部の重合溝11上に重ねて接
合する。この際、断熱下地材aの裏面に形成した係止溝
15を、上記した如く定間隔をおいて取り付けた吊子d
の係止片3に対して嵌合させる。係止溝15内に嵌挿し
た吊子dの係止片3は、鉤状に折曲する先端部の係止部
3aが係止溝15内の壁面に食い込んだ形で係止され、
この係止力を介して断熱下地材aの水下側縁部が野地板
bに対して取り付け支持される。
【0031】即ち、上記工程により敷設される断熱下地
材aは、野地板b上に敷設すると同時に、上下両縁部を
上下両段の吊子dにより保持されることになり、作業中
に吹く風により、敷設した断熱下地材aがずれたり吹き
飛ばされる危険を回避することができる。
【0032】上段側の断熱下地材aを桁行き方向に敷設
した後、屋根板cの下係合縁c2を吊子dに支持された
下段側の断熱下地材aの上係合縁c1に係合し、上記断
熱下地材aの上に屋根板cを葺設する。以下、上記した
工程を繰り返し、野地板bの軒側から棟側へ向けて順次
断熱下地材a及び屋根板cを横葺きする。尚、上記した
工程は、桁行き方向の全てに断熱下地材、屋根板を敷設
した後に上段側を敷設するものではないので、屋根板を
吊子によって取り付けた箇所は、順次断熱下地材や屋根
板を敷設することができる。
【0033】上記実施例の吊子dは、脚部1を断面略コ
形に屈曲させて構成したが、本発明の吊子は、同吊子の
一部を構成する脚部が、野地板bの表面に当接するもの
であればよく、脚部の形態は上記したものに限定するも
のではない。図3及び図4にて示す吊子d2は、係合片
4と固着部2とを上記した吊子dと同様に構成してある
が、上記固着部2の水上側に設ける脚部が1’が異なっ
ている。
【0034】上記脚部1’は、固着部2の水上側端部か
ら下方へ向けて延出し、その先端部を鉤形に折り返して
先端部だけが野地板b表面に当接するように構成してあ
る。また、上記した吊子d2は、固着部2の上から釘若
しくはビス等の固着具fを打ち込み、野地板bに対して
固着してある。上記した如く、固着部2に固着具fを打
ち付けても、該固着具fによる締結力は、下端部が野地
板b表面に当接する脚部1’により受けられるため、断
熱下地材aの表面が固着部2による押圧力により局部的
に沈み変形することを防止できる。
【0035】尚、上記した吊子d,d2の固着部及び係
止片は、上記実施例の形状に限定するものではなく、断
熱下地材aの形状に対応して適宜変形させてもよい。ま
た、上記実施例の吊子d,d2は、定尺状に形成して断
熱下地材の水上側縁部に沿って定間隔を置いて装置する
ように構成したが、本発明の吊子は、桁行き方向へ長く
延びる長尺状に構成してもよい。
【0036】図9に示す屋根構造は、屋根板c’の水上
側に沿って前記実施例の保持部材d,d2に相当する保
持部c5を一体成形した構成のものである。上記保持部
c5は、屋根板c’の上係合縁c1の縁部を水上側に延
設し、断熱下地材aの重合溝11に当接する固着部2を
形成し、固着部2の端部を下方に折曲して野地板bの表
面に当接する脚部1’を連続的に形成したものである。
上記屋根構造は、野地板b上に断熱下地材aを敷設し、
前記屋根板c’を、保持部c5の固着部2が重合溝11
上に当接するように断熱下地材a上に敷設し、当該固着
部2を釘やビス等の固着具fを用いて躯体となる野地板
bに固着したものである。よって、保持部c5に形成さ
れた脚部1’が野地板b上に当接することになる。本屋
根構造に示す実施例を施工するには、野地板b上に固着
された屋根板c’に対して上段側に断熱下地材aを敷設
し、順次屋根板c’を固着すればよい。尚、施工法に関
しては、前記実施例にて説明したように桁行き方向に順
次行なうものではなく、屋根板c’を固着した箇所から
順次断熱下地材aを敷設するものである。また、本実施
例に示した構成は、図3、4にて示した吊子d2を屋根
板c’に一体的に形成した保持部c5としたが、図1、
2にて示した吊子dのように、係止片を備えた保持部を
一体に形成してもよい。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の建築外装
材用吊子は、固着部を断熱下地材表面の水上側縁部に対
して上方から当接した状態にて装置し、固着具を介して
建築躯体上に取り付け固定するように構成したものであ
るから、取り付け状態において、上記固着部の水上側に
設けた脚部が、建築躯体の表面上に対して当接して、固
着部を所定高さにて保持するため、固着部が断熱下地材
の表面を必要以上に押圧するのを防止することができ
る。これにより、従来の保持部材のように、固着具によ
る締結力により、断熱下地材の表面に局部的な沈み込み
変形が生じる不具合を効果的に防止し得る。そして、保
持部材においては、脚部により、建築躯体上に敷設した
断熱下地材表面の水上側縁部を上方から保持すると共
に、上記脚部の水上側に設けた係止片を、断熱下地材裏
面の水下側縁部に沿って凹設した係止溝に挿嵌して係止
することにより、同断熱下地材の水上側縁部及び水下側
縁部を保持するものである。すなわち、上記保持部材に
よれば、敷設した断熱下地材を建築躯体上において確実
に保持することができるので、一旦敷設した断熱下地材
が、風により吹き飛ばされてしまうような不具合を防止
し、円滑に施工作業を行なうことかできるようになる。
【0038】請求項2記載の建築外装構造においては、
請求項1記載の保持部材と同様に構成した保持部材を装
置して構成したものであるから、断熱下地材表面の水上
側縁部に、局部的な沈み変形等を生じることなく建築躯
体上に敷設した断熱下地材を保持し得ると共に、上記断
熱下地材の上に敷設した外装材同士の係合縁部に固着部
を係合させて保持し得る。そして、脚部の水上側に設け
た係止片の係止部が、断熱下地材裏面の水下側縁部に沿
って凹設した係止溝に挿嵌して係止することにより、同
断熱下地材の水上側縁部及び水下側縁部を保持する。
【0039】請求項3記載の建築外装構造においては、
外装材に保持部材を一体に形成してあるので、製造コス
トの低減と、施工性の向上を図ることかできる。そし
て、脚部の水上側に設けた係止片の係止部が、断熱下地
材裏面の水下側縁部に沿って凹設した係止溝に挿嵌して
係止することにより、同断熱下地材の水上側縁部及び水
下側縁部を保持する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の吊子を使用した屋根構造の接合部
を示す縦断面図。
【図2】 本発明を実施した吊子を示す斜視図。
【図3】 先端部だけが野地板に当接する脚部を有す
る吊子を使用して構成した屋根構造の接合部を示す縦断
面図。
【図4】 上記吊子を示す斜視図。
【図5】 断熱下地材の平面図。
【図6】 断熱下地材の側面図。
【図7】 野地板上に敷設した断熱下地材を一部切欠
して示す斜視図(屋根板及び吊子を省略して示す)。
【図8】 上記屋根構造の桁行き方向の接合部を示す
縦断面図。
【図9】 屋根板に吊子を一体に形成した屋根構造を
示す縦断面図。
【図10】 従来の屋根構造を示す断面図。
【図11】 吊子の設置状態を示す斜視図。
【符号の説明】
a・・・断熱下地材 b・・・野地板 c,c’・・・屋根板 c5・・・保持部 d,d2,・・・吊子 e・・・捨板 f・・・固着具 1,1’・・・脚部 2・・・固着部 3・・・係止片 3a・・・係止部 4・・・係合片
フロントページの続き (72)発明者 北川 桂一 神奈川県藤沢市遠藤3619番地の1 元旦 ビューティ工業株式会社 本社分室内 (56)参考文献 特開 平4−350244(JP,A) 実開 平6−56294(JP,U) 実開 昭57−150122(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04D 3/00 - 3/40 E04F 13/08 - 13/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築躯体上に敷設した断熱下地材表面の
    水上側縁部に上方から当接せしめ、固着具を介して上記
    建築躯体に対して固着する固着部と、該固着部の水下側
    に形成して上記断熱下地材の上に葺設する外装材同士の
    係合縁部に係合せしめる係合片と、上記固着部の水上側
    に形成して建築躯体の表面に当接するように構成する脚
    部と、この脚部よりも水上側に設けられた係止片と、こ
    の係止片先端から上方へ立ち上げられていて、上記断熱
    下地材裏面の水下側縁部沿って凹設される係止溝内に挿
    嵌して係止する係止部とから成る建築外装材用保持部
    材。
  2. 【請求項2】 断熱下地材表面の水上側縁部に上方から
    当接させる固着部と、該固着部の水下側に形成して上記
    断熱下地材の上に葺設する外装材同士の係合縁部に係合
    せしめる係合片と、上記固着部の水上側に形成して建築
    躯体の表面に当接するように構成する脚部と、この脚部
    よりも水上側に設けられた係止片と、この係止片先端か
    ら上方へ立ち上げられていて、上記断熱下地材裏面の水
    下側縁部沿って凹設される係止溝内に挿嵌して係止する
    係止部とから成る保持部材を具備し、該保持部材を建築
    躯体上に固着具を介して装置することにより、上記建築
    躯体上に断熱下地材を敷設し、且つ、上記断熱下地材の
    上に外装材を葺設して成る建築外装構造。
  3. 【請求項3】 建築躯体上に断熱下地材を敷設し、前記
    断熱下地材上に保持部を一体形成した建築外装材を葺設
    して成り、前記建築外装材の保持部は、建築外装材の上
    係合縁端を水上側に沿設して形成すると共に、断熱下地
    材表面の水上側縁部に上方から当接する固着部と、該固
    着部の水上側に建築躯体に当接する脚部と、この脚部よ
    りも水上側に設けられた係止片と、この係止片先端から
    上方へ立ち上げられていて、上記断熱下地材裏面の水下
    側縁部沿って凹設される係止溝内に挿嵌して係止する係
    止部を構成したことを特徴とする建築外装構造。
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