JP3042917B2 - ペースト及びペースト製剤 - Google Patents
ペースト及びペースト製剤Info
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- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、局所滞留性の良好なペ
−スト及びペ−スト製剤に関する。
−スト及びペ−スト製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】これ迄に、多くの処方の粘着性軟膏が工
夫されている。例えば、ポリアクリル酸ナトリウム(PA
NAと略す)を油性基剤に練合し、湿潤性粘膜表面への粘
着により表面の保護を目的としたペ−スト剤が知られて
いる。(特公昭56-27491)
夫されている。例えば、ポリアクリル酸ナトリウム(PA
NAと略す)を油性基剤に練合し、湿潤性粘膜表面への粘
着により表面の保護を目的としたペ−スト剤が知られて
いる。(特公昭56-27491)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このペ−スト製剤は、
ポリアクリル酸ナトリウムが吸水粘稠化する事により湿
潤性粘膜表面に粘着するが、比較的短時間で局所での崩
壊が始まるので滞留による局所粘膜表面の被覆保護性能
が必ずしも十分ではない面がある。
ポリアクリル酸ナトリウムが吸水粘稠化する事により湿
潤性粘膜表面に粘着するが、比較的短時間で局所での崩
壊が始まるので滞留による局所粘膜表面の被覆保護性能
が必ずしも十分ではない面がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは鋭意
検討した結果、油性基剤にポリアクリル酸塩類の微粉末
及びゼラチンの微粉末を同時に配合したペ−スト及びペ
−スト製剤が口腔粘膜などの湿潤粘膜面に強く粘着し、
しかも滞留による被覆保護性にすぐれる事を見出した。
即ち、本発明は(1)ポリアクリル酸塩類の微粉末、ゼ
ラチンの粉末及び油性基剤とからなるペ−スト及び
(2)ポリアクリル酸塩類の微粉末、ゼラチンの油性基
剤とからなるペ−ストに活性成分が含有されるペ−スト
製剤に関する。
検討した結果、油性基剤にポリアクリル酸塩類の微粉末
及びゼラチンの微粉末を同時に配合したペ−スト及びペ
−スト製剤が口腔粘膜などの湿潤粘膜面に強く粘着し、
しかも滞留による被覆保護性にすぐれる事を見出した。
即ち、本発明は(1)ポリアクリル酸塩類の微粉末、ゼ
ラチンの粉末及び油性基剤とからなるペ−スト及び
(2)ポリアクリル酸塩類の微粉末、ゼラチンの油性基
剤とからなるペ−ストに活性成分が含有されるペ−スト
製剤に関する。
【0005】本発明で用いられるポリアクリル酸塩類
は、一般に1、2又は3価の金属イオンとの塩があげら
れ、通常アルカリ金属塩中でもナトリウム塩が適してい
る。その分子量は本発明の効果を失わない限り制限はな
いが、そのうちでも10万〜1000万が好ましく、より好ま
しくは20万〜800 万、更に好ましくは100 万〜600万が
よい。30℃における2N-Na OH中で測定した極限粘度値で
は0.2 以上が好ましくそのうちでも0.2 〜1.5g/lが好ま
しく、より好ましくは0.4 〜1.4g/l、更に好ましくは0.
6 〜1.2g/lがよい。平均粒子径は100 メッシュ以下が好
ましく、より好ましくは150 メッシュ以下、更に好まし
くは200 メッシュ以下がよい。
は、一般に1、2又は3価の金属イオンとの塩があげら
れ、通常アルカリ金属塩中でもナトリウム塩が適してい
る。その分子量は本発明の効果を失わない限り制限はな
いが、そのうちでも10万〜1000万が好ましく、より好ま
しくは20万〜800 万、更に好ましくは100 万〜600万が
よい。30℃における2N-Na OH中で測定した極限粘度値で
は0.2 以上が好ましくそのうちでも0.2 〜1.5g/lが好ま
しく、より好ましくは0.4 〜1.4g/l、更に好ましくは0.
6 〜1.2g/lがよい。平均粒子径は100 メッシュ以下が好
ましく、より好ましくは150 メッシュ以下、更に好まし
くは200 メッシュ以下がよい。
【0006】本発明で用いられるゼラチンの粉末は、通
常一般市販のものを使用することができ、一般には,そ
のうちでも粘度は15〜65mp程度のものが使用され、好ま
しくは20〜60mp、より好ましくは25〜50mp、更に好まし
くは30〜40mp、ゼリ−強度はは一般に50〜500bloom程度
のものが使用され、好ましくは100〜450bloom、より好
ましくは200 〜400bloom、更に好ましくは280 〜350blo
om程度がよい。平均粒子径はポリアクリル酸塩類と同様
に100 メッシュ以下が好ましく、より好ましくは150 メ
ッシュ以下、更に好ましくは200 メッシュ以下がよい。
常一般市販のものを使用することができ、一般には,そ
のうちでも粘度は15〜65mp程度のものが使用され、好ま
しくは20〜60mp、より好ましくは25〜50mp、更に好まし
くは30〜40mp、ゼリ−強度はは一般に50〜500bloom程度
のものが使用され、好ましくは100〜450bloom、より好
ましくは200 〜400bloom、更に好ましくは280 〜350blo
om程度がよい。平均粒子径はポリアクリル酸塩類と同様
に100 メッシュ以下が好ましく、より好ましくは150 メ
ッシュ以下、更に好ましくは200 メッシュ以下がよい。
【0007】次に油性基剤としては一般に医薬品製剤に
用いられる物であれば特に限定は無いが、通常軟膏で使
用される油性基剤が使用され、例えば炭化水素系油性基
剤(ワセリン、パラフィン、流動パラフィンなど)、プ
ラスチベ−ス、(商品名 スクイブ社)各種の植物又は
動物由来天然油脂類、単軟膏、親水ワセリン、精製ラノ
リン、デキストリン脂肪酸エステル、脂肪酸グリセリ
ド、脂肪酸、スクワラン及びラノリンアルコ−ル等が挙
げられる。
用いられる物であれば特に限定は無いが、通常軟膏で使
用される油性基剤が使用され、例えば炭化水素系油性基
剤(ワセリン、パラフィン、流動パラフィンなど)、プ
ラスチベ−ス、(商品名 スクイブ社)各種の植物又は
動物由来天然油脂類、単軟膏、親水ワセリン、精製ラノ
リン、デキストリン脂肪酸エステル、脂肪酸グリセリ
ド、脂肪酸、スクワラン及びラノリンアルコ−ル等が挙
げられる。
【0008】油性基剤は単独でも2種以上併用してもよ
く、通常、常温(20〜30℃)でペ−スト状又は固体の油
性基剤に、常温液体状の油性基剤を併用し、その固さを
調整するものが好ましい。好ましい組合せとしては例え
ば常温でペ−スト状又は固体の油性基剤としてプラスチ
ベ−ス、ワセリンまたはラノリンのいずれか1種以上、
常温で液状のものとして流動パラフィン等を用いる組合
せがあげられる。常温固体のものに対する常温液状のも
のの割合は一概には決められないが、常温固体のもの10
0 部(重量部、以下同じ)に対して0.05〜5 部程度、好
ましくは0.1 〜2部更に好ましくは0.15〜1部程度であ
る。
く、通常、常温(20〜30℃)でペ−スト状又は固体の油
性基剤に、常温液体状の油性基剤を併用し、その固さを
調整するものが好ましい。好ましい組合せとしては例え
ば常温でペ−スト状又は固体の油性基剤としてプラスチ
ベ−ス、ワセリンまたはラノリンのいずれか1種以上、
常温で液状のものとして流動パラフィン等を用いる組合
せがあげられる。常温固体のものに対する常温液状のも
のの割合は一概には決められないが、常温固体のもの10
0 部(重量部、以下同じ)に対して0.05〜5 部程度、好
ましくは0.1 〜2部更に好ましくは0.15〜1部程度であ
る。
【0009】本発明のペ−ストにおける各成分の配合比
率(重量割合)を述べると、まずポリアクリル酸塩類の
微粉末とゼラチンの粉末どうしの混合比率を5:95〜
99:1、より好ましくは10:90〜90:10、更
に好ましくは20:80〜80:20として、これらの
混合比率の微粉末を油性ベ−スと練合する。この際、微
粉末の総量と油性ベ−スの配合比率は重量比で5:95
〜70:30、より好ましくは10:90〜50:50
であり、更に好ましくは20:80〜60:40であ
る。
率(重量割合)を述べると、まずポリアクリル酸塩類の
微粉末とゼラチンの粉末どうしの混合比率を5:95〜
99:1、より好ましくは10:90〜90:10、更
に好ましくは20:80〜80:20として、これらの
混合比率の微粉末を油性ベ−スと練合する。この際、微
粉末の総量と油性ベ−スの配合比率は重量比で5:95
〜70:30、より好ましくは10:90〜50:50
であり、更に好ましくは20:80〜60:40であ
る。
【0010】本発明のペ−スト好ましい組成割合を下記
に示す。 油性基剤 100部 ポリアクリル酸塩微粉末約20〜約100部 好ましくは約30〜約80部 より好ましくは約40〜約70部 ゼラチン粉末 約10〜約100部 好ましくは約15〜約80部 より好ましくは約30〜約50部
に示す。 油性基剤 100部 ポリアクリル酸塩微粉末約20〜約100部 好ましくは約30〜約80部 より好ましくは約40〜約70部 ゼラチン粉末 約10〜約100部 好ましくは約15〜約80部 より好ましくは約30〜約50部
【0011】本発明ペ−スト全体に対する各成分の割合
を下記に示す。 油性基剤 約30〜約70% 好ましくは約40〜約60% ポリアクリル酸塩微粉末 約10〜約50% 好ましくは約20〜約40% ゼラチン粉末 約5〜約30% 好ましくは約10〜約30% その他の添加剤 0〜約20% 好ましくは0〜約10%
を下記に示す。 油性基剤 約30〜約70% 好ましくは約40〜約60% ポリアクリル酸塩微粉末 約10〜約50% 好ましくは約20〜約40% ゼラチン粉末 約5〜約30% 好ましくは約10〜約30% その他の添加剤 0〜約20% 好ましくは0〜約10%
【0012】本発明のペ−ストはそのまま傷口などの湿
潤部の保護用に、又場合によっては義歯固定用の義歯安
定剤として用いることもできるが、一般的には治療用薬
剤などを配合するためのペ−スト基剤とに用いられる。
本発明組成物は湿潤部位への粘着性を阻害しないよう実
質的に水分を含まない方が好ましいが、通常ポリアクリ
ル酸塩微粉末およびゼラチン粉末に由来する水分が多少
含まれる。組成物全体に対する含水量は本発明の効果を
実質的に阻害しない程度(例えば約7%以下程度)なら
ば含んでいてもよい。常温で液状のアルコ−ル類等は本
発明組成物のペ−ストの性質に影響を与えるので一般的
は含まない方が好ましい。
潤部の保護用に、又場合によっては義歯固定用の義歯安
定剤として用いることもできるが、一般的には治療用薬
剤などを配合するためのペ−スト基剤とに用いられる。
本発明組成物は湿潤部位への粘着性を阻害しないよう実
質的に水分を含まない方が好ましいが、通常ポリアクリ
ル酸塩微粉末およびゼラチン粉末に由来する水分が多少
含まれる。組成物全体に対する含水量は本発明の効果を
実質的に阻害しない程度(例えば約7%以下程度)なら
ば含んでいてもよい。常温で液状のアルコ−ル類等は本
発明組成物のペ−ストの性質に影響を与えるので一般的
は含まない方が好ましい。
【0013】本ペ−スト製剤に含有せしめる活性成分粉
末としては、薬理活性物質等では、口腔内粘膜疾患、歯
周炎等の歯科疾患に有効なものが主体であるが、更に
は、粘膜局所より吸収を図る目的で全身的疾患治療薬の
いずれの範囲の物でもよい。例えばデキサメタゾン、ト
リアムシノロンアセトニド、酢酸ヒドロコ−チゾン等の
副腎皮質ホルモン、消炎鎮痛剤、消炎酵素剤、アズレ
ン、アプリ−ル等の殺菌剤、ミノサイクリン等の抗生物
質、ブレオマイシン等の癌化学療法剤、リドカイン等の
局所麻酔剤、EGF等の血管拡張剤、鎮咳去たん剤、ニ
トログリセリン等の抗狭心症剤、止血剤、ホルモン剤、
消化器官用剤、血糖降下剤、及び避妊剤等が挙げられ
る。その平均粒子径は100 メッシュ以下、より好ましく
は150 メッシュ以下、更に好ましくは200 メッシュ以下
がよい。本発明のペ−スト製剤における活性成分の割合
は薬剤によって異なり、一概にはいえないが、有効投薬
であればよく、通常油性基剤 100部に対して30部以下程
度、好ましくは10部以下であり、活性成分によっては0.
0001%程度でもよい。薬剤が副腎皮質ホルモンのときは
例えば1部〜0.05部程度、好ましくは0.7 〜0.01部程度
である。
末としては、薬理活性物質等では、口腔内粘膜疾患、歯
周炎等の歯科疾患に有効なものが主体であるが、更に
は、粘膜局所より吸収を図る目的で全身的疾患治療薬の
いずれの範囲の物でもよい。例えばデキサメタゾン、ト
リアムシノロンアセトニド、酢酸ヒドロコ−チゾン等の
副腎皮質ホルモン、消炎鎮痛剤、消炎酵素剤、アズレ
ン、アプリ−ル等の殺菌剤、ミノサイクリン等の抗生物
質、ブレオマイシン等の癌化学療法剤、リドカイン等の
局所麻酔剤、EGF等の血管拡張剤、鎮咳去たん剤、ニ
トログリセリン等の抗狭心症剤、止血剤、ホルモン剤、
消化器官用剤、血糖降下剤、及び避妊剤等が挙げられ
る。その平均粒子径は100 メッシュ以下、より好ましく
は150 メッシュ以下、更に好ましくは200 メッシュ以下
がよい。本発明のペ−スト製剤における活性成分の割合
は薬剤によって異なり、一概にはいえないが、有効投薬
であればよく、通常油性基剤 100部に対して30部以下程
度、好ましくは10部以下であり、活性成分によっては0.
0001%程度でもよい。薬剤が副腎皮質ホルモンのときは
例えば1部〜0.05部程度、好ましくは0.7 〜0.01部程度
である。
【0014】本発明のペ−スト及びペ−スト製剤には、
更にその使用目的によっては各種の高分子や界面活性剤
等を添加しても良い。例えば合成高分子としては、カル
ボキシビニルポリマ−(カルボポ−ル)、メチルセルロ
−ス類、エチルセルロ−ス類、ヒドロキシメチルセルロ
−ス類、ヒドロキシプロピルメチルセルロ−ス類、カル
ボキシメチルセルロ−スで、以上の高分子の平均粒子径
はポリアクリル酸塩類と同様に100 メッシュ以下、より
好ましくは 150メッシュ以下、更に好ましくは200 メッ
シュ以下がよい。これら高分子化合物のペ−スト及びペ
−スト製剤全体に占める割合は通常0〜20重量%、好ま
しくは0〜10重量%である。
更にその使用目的によっては各種の高分子や界面活性剤
等を添加しても良い。例えば合成高分子としては、カル
ボキシビニルポリマ−(カルボポ−ル)、メチルセルロ
−ス類、エチルセルロ−ス類、ヒドロキシメチルセルロ
−ス類、ヒドロキシプロピルメチルセルロ−ス類、カル
ボキシメチルセルロ−スで、以上の高分子の平均粒子径
はポリアクリル酸塩類と同様に100 メッシュ以下、より
好ましくは 150メッシュ以下、更に好ましくは200 メッ
シュ以下がよい。これら高分子化合物のペ−スト及びペ
−スト製剤全体に占める割合は通常0〜20重量%、好ま
しくは0〜10重量%である。
【0015】
【作用】実施例に記載の本発明によるペ−スト剤及び比
較例(PANA単独配合品)を、1)引剥力の測定による付着
力の評価及び2)水中でのゲル化度合の評価の2つの方法
で比較した。尚、引剥力の測定評価は、ペ−スト製剤の
粘膜との付着力を示す。一方、水中でのゲル化度合の評
価はペ−スト製剤がゲル化して粘膜を被覆する厚さをほ
ぼ示し、粘膜の傷口(アフタ性口内炎等)をペ−スト製
剤が覆いクッション性の役割を果たすことによりこれら
の痛みを防ぐ指標となる。
較例(PANA単独配合品)を、1)引剥力の測定による付着
力の評価及び2)水中でのゲル化度合の評価の2つの方法
で比較した。尚、引剥力の測定評価は、ペ−スト製剤の
粘膜との付着力を示す。一方、水中でのゲル化度合の評
価はペ−スト製剤がゲル化して粘膜を被覆する厚さをほ
ぼ示し、粘膜の傷口(アフタ性口内炎等)をペ−スト製
剤が覆いクッション性の役割を果たすことによりこれら
の痛みを防ぐ指標となる。
【0016】1)引剥力の測定 レオメ−タ−(不動工業製NRM-2010J-CW)の支持台及び
スピンドルの先端に不織布を固定し、1cm2 当たり人工
唾液16mgを含浸させた後、支持台側の不織布の上に各ペ
−スト製剤を適量塗布し、ペ−スト製剤に対して40g の
荷重でスピンドルを押し付け、2分間静置した後、支持
台を下降させて両不織布を引き剥がす際の力を測定し
た。表1に実験結果を示した。本発明のペ−スト製剤
は、粘着性付与成分としてポリアクリル酸塩粉末のみを
含むペ−スト製剤(PANA単独配合品)に較べて両不織布
を引剥すためにより強い力を必要とし、より高い付着性
を示した。
スピンドルの先端に不織布を固定し、1cm2 当たり人工
唾液16mgを含浸させた後、支持台側の不織布の上に各ペ
−スト製剤を適量塗布し、ペ−スト製剤に対して40g の
荷重でスピンドルを押し付け、2分間静置した後、支持
台を下降させて両不織布を引き剥がす際の力を測定し
た。表1に実験結果を示した。本発明のペ−スト製剤
は、粘着性付与成分としてポリアクリル酸塩粉末のみを
含むペ−スト製剤(PANA単独配合品)に較べて両不織布
を引剥すためにより強い力を必要とし、より高い付着性
を示した。
【0017】 ※PANA単独配合品処方 デキサメタゾン 0.1部 流動パラフィン 0.25部 ポリアクリル酸ナトリウム 30部 プラスチベ−ス50W 69.65部
【0018】2)ゲル化度合の評価 複数のアクリル板に各ペ−スト製剤を一定量(厚さ0.4m
m 、直径16mm) 塗布し、これを人工唾液中に30分〜3時
間浸漬し、各経時点ごとに取り出して、レオメ−タ−
(不動工業製NRM-2010J-CW) の支持台に乗せ、アクリル
板上に形成されたペ−ストゲルの表面にスピンドルの先
端をセットし、支持台を2cm/min の速度で移動してゲ
ルに荷重をかけ、スピンドルにかかる抵抗力が200gに到
達するまで(ほぼ支持台に達したとき)の時間を測定し
た。表2に実験結果を示した。本発明のペ−スト製剤は
人工唾液に浸漬後、速やかにゲル化し、ゲルに荷重をか
けた時の最大荷重(200g) 到達時間が、PANA単独配合品
に較べてより長い、すなわち、安定なゲルの形成を示し
た。その結果本発明の軟膏は、PANA単独配合品に較べて
より高い患部被覆性を有する。
m 、直径16mm) 塗布し、これを人工唾液中に30分〜3時
間浸漬し、各経時点ごとに取り出して、レオメ−タ−
(不動工業製NRM-2010J-CW) の支持台に乗せ、アクリル
板上に形成されたペ−ストゲルの表面にスピンドルの先
端をセットし、支持台を2cm/min の速度で移動してゲ
ルに荷重をかけ、スピンドルにかかる抵抗力が200gに到
達するまで(ほぼ支持台に達したとき)の時間を測定し
た。表2に実験結果を示した。本発明のペ−スト製剤は
人工唾液に浸漬後、速やかにゲル化し、ゲルに荷重をか
けた時の最大荷重(200g) 到達時間が、PANA単独配合品
に較べてより長い、すなわち、安定なゲルの形成を示し
た。その結果本発明の軟膏は、PANA単独配合品に較べて
より高い患部被覆性を有する。
【0019】 ※人工唾液に浸漬後のゲルに対して、レオメ−タ−のス
ピンドルにかかる抵抗力が200gに到達するまでの時間
(秒)
ピンドルにかかる抵抗力が200gに到達するまでの時間
(秒)
【0020】
【発明の効果】本発明のペ−スト製剤は付着性が高く、
又、ゲル化度合も高いことより、薬剤が粘膜に良好に付
着することが期待され、かつ粘膜の傷口を被覆すること
により痛み等を防ぐことに役立つものである。
又、ゲル化度合も高いことより、薬剤が粘膜に良好に付
着することが期待され、かつ粘膜の傷口を被覆すること
により痛み等を防ぐことに役立つものである。
【0021】
実施例1 擂潰機を用いてプラスチベ−ス50W 49.65 部にデキサメ
タゾン0.1 部と流動パラフィン0.25部の均一混合物を加
え、次に粘度32mp、ゼリ−強度327bloom、粒度が 200メ
ッシュ全通のゼラチン粉末20部を加えて練合し、更に極
限粘度値が0.86g/l(2N-NaOH)、粒度が 200メッシュ全通
のポリアクリル酸ナトリウムの粉末30部を加えて充分均
一に練合後、軟膏用チュ−ブに充てんする。
タゾン0.1 部と流動パラフィン0.25部の均一混合物を加
え、次に粘度32mp、ゼリ−強度327bloom、粒度が 200メ
ッシュ全通のゼラチン粉末20部を加えて練合し、更に極
限粘度値が0.86g/l(2N-NaOH)、粒度が 200メッシュ全通
のポリアクリル酸ナトリウムの粉末30部を加えて充分均
一に練合後、軟膏用チュ−ブに充てんする。
【0022】実施例2 擂潰機を用いてプラスチベ−ス50W 49.65 部にデキサメ
タゾン0.1 部と流動パラフィン0.25部の均一混合物を加
え、次に粘度37mp、ゼリ−強度306bloom、粒度が 150メ
ッシュ全通のゼラチン粉末16部と粒度が150 メッシュ全
通のカルボキシメチルセルロ−スナトリウム(セロゲン
HP-3HS) 4部を加えて練合し、更に極限粘度値が0.95g/
l(2N-NaOH)、粘度が200 メッシュ全通のポリアクリル酸
ナトリウムの粉末30部を加えて充分均一に練合後、軟膏
用チュ−ブに充てんする。
タゾン0.1 部と流動パラフィン0.25部の均一混合物を加
え、次に粘度37mp、ゼリ−強度306bloom、粒度が 150メ
ッシュ全通のゼラチン粉末16部と粒度が150 メッシュ全
通のカルボキシメチルセルロ−スナトリウム(セロゲン
HP-3HS) 4部を加えて練合し、更に極限粘度値が0.95g/
l(2N-NaOH)、粘度が200 メッシュ全通のポリアクリル酸
ナトリウムの粉末30部を加えて充分均一に練合後、軟膏
用チュ−ブに充てんする。
【0023】実施例3 擂潰機を用いて白色ワセリン50部にトリアムシノロンア
セトニド0.1部と流動パラフィン0.4 部の均一混合物を
加え、次に粘度37mp、ゼリ−強度306bloom、粒度が100
メッシュ全通のゼラチン粉末10部と粒度が150 メッシュ
全通のヒドロキシプロピルメチルセルロ−ス10部を加え
て練合し、更に極限粘度値が0.95g/l(2N-NaOH)、粒度が
150 メッシュ全通のポリアクリル酸ナトリウムの粉末2
9.5部を加えて充分均一に練合後、軟膏用チュ−ブに充
てんする。
セトニド0.1部と流動パラフィン0.4 部の均一混合物を
加え、次に粘度37mp、ゼリ−強度306bloom、粒度が100
メッシュ全通のゼラチン粉末10部と粒度が150 メッシュ
全通のヒドロキシプロピルメチルセルロ−ス10部を加え
て練合し、更に極限粘度値が0.95g/l(2N-NaOH)、粒度が
150 メッシュ全通のポリアクリル酸ナトリウムの粉末2
9.5部を加えて充分均一に練合後、軟膏用チュ−ブに充
てんする。
【0024】実施例4 擂潰機を用いてプラスチベ−ス50W 50部に酢酸ヒドロコ
−チゾン0.1 部と流動パラフィン0.25部の均一混合物を
加え、次に粘度32mp、ゼリ−強度 327bloom 、粒度が20
0 メッシュ全通のゼラチン粉末19.65 部を加えて練合
し、更に極限粘度値が0.95g/l(2N-NaOH)、粒度が150 メ
ッシュ全通のポリアクリル酸ナトリウムの粉末30部を加
えて充分均一に練合後、軟膏用チュ−ブに充てんする。
−チゾン0.1 部と流動パラフィン0.25部の均一混合物を
加え、次に粘度32mp、ゼリ−強度 327bloom 、粒度が20
0 メッシュ全通のゼラチン粉末19.65 部を加えて練合
し、更に極限粘度値が0.95g/l(2N-NaOH)、粒度が150 メ
ッシュ全通のポリアクリル酸ナトリウムの粉末30部を加
えて充分均一に練合後、軟膏用チュ−ブに充てんする。
【0025】実施例5 擂潰機を用いてプラスチベ−ス50W 45.65 部にデキサメ
タゾン0.1 部と流動パラフィン0.25部の均一混合物を加
え、次に粘度37mp、ゼリ−強度 306bloom 、粒度が150
メッシュ全通のゼラチン粉末30部と粒度が150 メッシュ
全通のカルボポ−ル934 の粉末4部を加えて練合し、更
に極限粘度値が0.86g/l(2N-NaOH)、粒度が200 メッシュ
全通のポリアクリル酸ナトリウムの粉末20部を加えて充
分均一に練合後、軟膏用チュ−ブに充てんする。
タゾン0.1 部と流動パラフィン0.25部の均一混合物を加
え、次に粘度37mp、ゼリ−強度 306bloom 、粒度が150
メッシュ全通のゼラチン粉末30部と粒度が150 メッシュ
全通のカルボポ−ル934 の粉末4部を加えて練合し、更
に極限粘度値が0.86g/l(2N-NaOH)、粒度が200 メッシュ
全通のポリアクリル酸ナトリウムの粉末20部を加えて充
分均一に練合後、軟膏用チュ−ブに充てんする。
【0026】実施例6 擂潰機を用いてワセリン25部、ラノリン25部にデキサメ
タゾン0.1 部と流動パラフィン0.25部の均一混合物を加
え、次に粘度 32mp 、ゼリ−強度 327bloom 、粒度が20
0 メッシュ全通のゼラチン粉末20部を加えて練合し、更
に極限粘度値が0.95g/l(2N-NaOH)、粒度が200 メッシュ
全通のポリアクリル酸ナトリウムの粉末29.65 部を加え
て充分均一に練合後、軟膏用チュ−ブに充てんする。
タゾン0.1 部と流動パラフィン0.25部の均一混合物を加
え、次に粘度 32mp 、ゼリ−強度 327bloom 、粒度が20
0 メッシュ全通のゼラチン粉末20部を加えて練合し、更
に極限粘度値が0.95g/l(2N-NaOH)、粒度が200 メッシュ
全通のポリアクリル酸ナトリウムの粉末29.65 部を加え
て充分均一に練合後、軟膏用チュ−ブに充てんする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 89/04 C08L 89/04 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 33/02 A61K 9/06 A61K 47/32 A61K 47/42 C08L 89/04
Claims (2)
- 【請求項1】ペースト全体に対して、ポリアクリル酸塩
類の微粉末10〜50重量%、ゼラチンの粉末5〜30
重量%及び油性基剤30〜70重量%とからなるペ−ス
ト。 - 【請求項2】請求項1記載のペーストに、更に活性成分
を含有することを特徴とするペ−スト製剤。
Priority Applications (4)
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---|---|---|---|
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3260522A JP3042917B2 (ja) | 1991-09-12 | 1991-09-12 | ペースト及びペースト製剤 |
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JP3042917B2 true JP3042917B2 (ja) | 2000-05-22 |
Family
ID=17349141
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP3260522A Expired - Lifetime JP3042917B2 (ja) | 1991-09-12 | 1991-09-12 | ペースト及びペースト製剤 |
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KR (1) | KR930005615A (ja) |
CN (1) | CN1070337A (ja) |
TW (1) | TW211524B (ja) |
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JP2013234173A (ja) * | 2012-04-09 | 2013-11-21 | Daiichi Sankyo Healthcare Co Ltd | 口腔用半固形剤 |
JP6491191B2 (ja) * | 2013-04-02 | 2019-03-27 | ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 咽喉炎、嗄声及び関連の空咳、並びに口腔及び咽頭腔の炎症性疾患の治療用ロゼンジ剤 |
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- 1991-09-12 JP JP3260522A patent/JP3042917B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
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- 1992-09-08 KR KR1019920016369A patent/KR930005615A/ko not_active Application Discontinuation
- 1992-09-10 TW TW081107157A patent/TW211524B/zh active
- 1992-09-11 CN CN92110384A patent/CN1070337A/zh active Pending
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---|---|
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CN1070337A (zh) | 1993-03-31 |
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