JP3040151B2 - ユニット住宅の屋根作業用足場およびその設置方法 - Google Patents

ユニット住宅の屋根作業用足場およびその設置方法

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JP3040151B2
JP3040151B2 JP2293296A JP29329690A JP3040151B2 JP 3040151 B2 JP3040151 B2 JP 3040151B2 JP 2293296 A JP2293296 A JP 2293296A JP 29329690 A JP29329690 A JP 29329690A JP 3040151 B2 JP3040151 B2 JP 3040151B2
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芳範 後藤
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Misawa Homes Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ユニット住宅の屋根作業用足場およびその
設置方法にに係り、ユニット住宅の屋根ユニット間に形
成される傾斜した継ぎ目の処理作業を行う際に利用でき
る。
〔背景技術〕
従来より、予め工場で居室部や屋根部となるユニット
を製造しておき、建築現場で主にユニットの接合のみを
行うようにして短期間で施工を完了可能にしたプレハブ
式ユニット住宅がある。
このようなユニット住宅では、接合されたユニット間
の継ぎ目を処理する作業が必要となっている。特に、屋
根部を構成する各屋根ユニット間の傾斜した継ぎ目は傾
斜に沿って作業を行う必要があるため、作業にあたって
作業員が継ぎ目に沿って登り降りできるように、屋根部
に足場を設置している。
〔発明が解決しようとする課題〕
このような足場を屋根部に設置するには、足場を形成
する部材等を屋根部に吊り上げる作業や高所で足場を組
む作業が必要となり、時間および手段がかかるという問
題がある。
本発明の目的は、設置作業が容易となり、短時間で作
業が完了できるようになるユニット住宅の屋根作業用足
場およびその設置方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係るユニット住宅の屋根作業用足場は、ユニ
ット住宅の傾斜屋根部に隣接配置される屋根ユニット間
の傾斜した継ぎ目の作業用足場であって、当該作業用足
場は、前記継ぎ目の全長に渡る長さ寸法を有する全体
を、各屋根ユニットの傾斜方向の寸法に応じて分割した
複数のパーツを備え、各パーツは、互いに接続可能かつ
各屋根ユニットの傾斜した端縁に沿って係止可能である
ことを特徴とするものである。
また、本発明に係るユニット住宅の屋根作業用足場の
設置方法は、ユニット住宅の傾斜屋根部に隣接配置され
る屋根ユニット間の傾斜した継ぎ目に沿ってユニット住
宅の屋根作業用足場を設置する方法であって、予め地上
で足場ユニットを屋根ユニットの表面に係止しておき、
屋根ユニットとともに足場ユニットを前記屋根部に吊り
上げて載置し、各足場ユニットを連続させて前記継ぎ目
の全長に渡る足場を形成することを特徴とするものであ
る。
ここで、屋根ユニットに足場ユニットを載置する方式
としては、屋根ユニットの山形の棟部に山形の足場ユニ
ットを跨がらせて係止させたり、足場ユニットの上端部
に設けたフックを屋根ユニットの傾斜面の端縁に係止さ
せるなどにより、各屋根ユニット毎に足場ユニットを係
止しておく方式等が採用できる。
〔作 用〕
このような本発明では、地上で、作業用足場を形成す
るパーツである複数の足場ユニットを、それぞれ屋根ユ
ニットに載置し、この状態で、各屋根ユニットを吊り上
げてユニット住宅の屋根部に載置すれば、足場の吊り上
げ作業および設置作業が完了してしまう。これにより、
足場を別途吊り上げる作業、ならびに、高所での足場の
設置作業および展開作業等が省略されるようになり、こ
れにより前記目的が達成される。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図及び第2図には、本実施例に係るユニット住宅
の屋根部1およびはしご状の足場10が示されている。
屋根部1は、棟部分から両側の軒先部分へ下り傾斜し
ており、棟部分には棟部屋根ユニット2が、その両側に
は軒側屋根ユニット3が、配置されている。屋根部1に
隣接配置される各屋根ユニット2の間および屋根ユニッ
ト3の間には傾斜した継ぎ目4がある。
足場10は、屋根部1の継ぎ目4に沿って配置されるも
のであり、棟部屋根ユニット2および軒側屋根ユニット
3の各々に応じて分割形成された複数のパーツからな
る。これらのパーツとしては、棟部屋根ユニット2の端
縁に沿って配置される棟部足場ユニット20と、屋根ユニ
ット3の端縁に沿って配置される軒側足場ユニット30と
が用意されている。
足場ユニット20は、棟の両側の傾斜面に各々配置され
る一対のはしご状部材21A,21Bに分割されている。これ
らのはしご状部材21A,21Bは、屋根ユニット2の傾斜面
の傾斜方向の寸法Aにほぼ等しい長さ寸法L1を有してい
る。はしご状部材21A,21Bの各々には、屋根ユニット2
側に延びる脚22およびはしご状部材21A,21Bの端部を相
互に連結する連結部23A,23Bが設けられている。
第3図には、連結部23A,23Bが拡大されて示されてい
る。はしご状部材21Aの連結部23Aは平面へ字形状に形成
された一対の板状部材24Aを備え、各板状部材24Aの基端
がはしご状部材21Aの端部に固定され、各々の先端には
外側に突き出たねじ軸25が同一軸をなすように設けられ
ている。一方、連結部23Bは連結部23Aの板状部材24Aと
略同様な一対の板状部材24Bを備え、各板状部材24Bの基
端ははしご状部材21Bの端部に固定されている。板状部
材24Bの各々の先端には細長い切欠26が設けられてい
る。
はしご状部材21Aのねじ軸25を切欠26に嵌合させ、ね
じ軸25に螺合する蝶形ナット27等を締付けることで、は
しご状部材21A,21Bの任意の角度で連結可能とされると
ともに、その切離しが可能とされている。これにより、
足場ユニット20は屋根ユニット2の棟部分に応じた角度
に開いた状態で屋根ユニット2の頂上に跨がって係止可
能となっている。
第1図に戻って、軒側足場ユニット30は、屋根ユニッ
ト3の傾斜方向の寸法Bにほぼ等しい長さ寸法L2を有す
るはしご状部材31を備えている。はしご状部材31には屋
根ユニット3側に延びる脚32が設けられている。また、
はしご状部材31の棟側端部には、この足場ユニット30を
棟側足場ユニット20に接続するための接続部33が設けら
れている。
第4図には、接続部33が拡大されて示されている。接
続部33はフック状の係止部材34を備え、係止部材34の基
端ははしご状部材31の端部に固定されている。係止部材
34は、棟部足場ユニット20の足掛かりとなる横棒材のう
ち最下端の横棒材28に係止されるようになっている。こ
の係止部材34によって足場ユニット20および足場ユニッ
ト30の接続および切離しが可能となっている。また、係
止部材34のフック状の入口は抜け止め部材35で閉鎖可能
にされている。すなわち、抜け止め部材35の基端は係止
部材34に軸支されるとともに、その先端が係止部材34の
フック状内側で回動自在にされ、かつ、フック状の内面
に向かってつる巻きばね等で付勢されている。この抜け
止め部材35により係止部材34が横棒材28から不意に外れ
ることが防止されるようになっている。
ここで、各足場ユニット20,30の脚22,32の下端には平
面状の部材22A,32Aが取付けられている。これらの部材2
2Aおよび32Aの裏面には、各屋根ユニット2,3の上面に傷
がつかないようにゴムシート等の弾性を有する面材が貼
付けられている。また、足場ユニット30を屋根ユニット
3に載置するにあたり、部材32Aの裏面にはさらに粘着
両面テープ等が貼付けられる。この貼着両面テープによ
り、足場ユニット30が屋根ユニット3に係止されるよう
になっている。
次に、本実施例に係る足場10の設置手順について説明
する。
まず、各屋根ユニット2,3の各々に予め足場ユニット2
0,30を載置しておく。この際、屋根ユニット2,3の吊り
上げても足場ユニット20,30が脱落しないように、足場
ユニット20は二つのはしご状部材21A,21Bを開いて屋根
ユニット2の頂上に跨ぐようにして係止しておき、足場
ユニット30は粘着両面テープ等で屋根ユニット3の表面
に係止しておく。
次いで、第5図に示されるように、屋根ユニット2を
クレーン等で吊り上げて屋根部1に載置するとともに、
屋根ユニット3についても屋根ユニット2と同様にして
屋根部1に載置し、足場ユニット20,30を連続させる。
これにより、屋根部1の継ぎ目4の全長に渡る足場10が
屋根部1に自動的に設置される(第2図参照)。
続いて、足場ユニット30の棟側の端部を一旦持ち上
げ、係止部材34を足場ユニット20の横棒材28に係止し、
足場ユニット30の屋根部1からの脱落を防止して足場10
の設置作業を完了する。
前述のような本実施例によれば、次のような効果があ
る。
すなわち、予め地上で足場ユニット20,30を載置した
屋根ユニット2,3を吊り上げて屋根部1に設置すること
により、足場10が自動的に設置されるようにしたので、
別途足場ユニット20,30の吊り上げ作業や高所での煩雑
な足場設置作業が省略され、足場の設置作業が容易とな
り、短時間で足場1を設置できる。従って、建築工期の
短縮に貢献できる。
また、足場1を各屋根ユニット2,3に応じて分割する
とともに、これらの足場ユニット20,30を切離し可能と
し、さらに、足場ユニット20は二つのはしご状部材21A,
21Bに切離し可能としたので、足場1を屋根ユニット30
およびはしご状部材21A,21Bに分解することができ、足
場1の撤去の際には足場1の取扱が容易になり、クレー
ン等の吊り上げ機械がなくとも足場1の撤去が行え、撤
去作業が容易になってその作業時間を短縮でき、この点
でも建築工期の短縮に貢献できる。
4、本発明は前述の実施例に限定されるものではなく、
次に示すような変形等を含むものである。
すなわち、足場ユニット20の軒側に配置される足場ユ
ニット30の数は片側一つに限定されない。要するに、足
場ユニット30の数は屋根部1の傾斜方向に配列される軒
側屋根ユニット3の数に応じて設定すればよい。
また、足場ユニット20,30の接続部33はフック状の係
止部材34を含んで構成されるものに限らず、例えば、足
場ユニット20および足場ユニット30の両者に結ぶロープ
等でもよく、接続部の具体的な構造は実施にあたり適宜
選択すればよい。
さらに、足場ユニット30は屋根ユニット3に粘着両面
テープで係止されるものに限らず、例えば、係止部材34
の先端を屋根ユニット30側に延長するなどにより、屋根
ユニット30の上端縁に係止可能な形状に係止部材34を変
形し、この係止部材34で足場ユニット30を屋根ユニット
3に係止してもよく、具体的な係止手段は実施にあたり
適宜選択できる。
〔発明の効果〕
前述のように、本発明のユニット住宅の屋根作業用足
場およびその設置方法によれば、設置作業が容易とな
り、短時間で作業を完了することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明の一実施例の全体を示す側
面図および斜視図、第3図は同実施例の足場ユニットの
連結部を示す拡大された分解斜視図、第4図は同実施例
の足場ユニットの接続部を示す拡大された分解斜視図、
第5図は屋根ユニットの屋根部への設置作業を説明する
ための斜視図である。 1……屋根部、2,3……屋根ユニット、4……継ぎ目、1
0……足場、20,30……足場ユニット。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ユニット住宅の傾斜屋根部に隣接配置され
    る屋根ユニット間の傾斜した継ぎ目の作業用足場であっ
    て、当該作業用足場は、前記継ぎ目の全長に渡る長さ寸
    法を有する全体を、各屋根ユニットの傾斜方向の寸法に
    応じて分割した複数のパーツを備え、各パーツは、互い
    に接続可能かつ各屋根ユニットの傾斜した端縁に沿って
    係止可能であることを特徴とするユニット住宅の屋根作
    業用足場。
  2. 【請求項2】ユニット住宅の傾斜屋根部に隣接配置され
    る屋根ユニット間の傾斜した継ぎ目に沿ってユニット住
    宅の屋根作業用足場を設置する方法であって、予め地上
    で足場ユニットを屋根ユニットの表面に係止しておき、
    屋根ユニットとともに足場ユニットを前記屋根部に吊り
    上げて載置し、各足場ユニットを連続させて前記継ぎ目
    の全長に渡る足場を形成することを特徴とするユニット
    住宅の屋根作業用足場の設置方法。
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