JP3037672U - 多段式圧造成形機の素材移送装置 - Google Patents

多段式圧造成形機の素材移送装置

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JP3037672U
JP3037672U JP1996012106U JP1210696U JP3037672U JP 3037672 U JP3037672 U JP 3037672U JP 1996012106 U JP1996012106 U JP 1996012106U JP 1210696 U JP1210696 U JP 1210696U JP 3037672 U JP3037672 U JP 3037672U
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Inventor
隆元 田中
孝之 中野
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株式会社阪村機械製作所
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21KMAKING FORGED OR PRESSED METAL PRODUCTS, e.g. HORSE-SHOES, RIVETS, BOLTS OR WHEELS
    • B21K27/00Handling devices, e.g. for feeding, aligning, discharging, Cutting-off means; Arrangement thereof
    • B21K27/02Feeding devices for rods, wire, or strips
    • B21K27/04Feeding devices for rods, wire, or strips allowing successive working steps

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイ内部に対する素材の抜き差し機能を有し
ながら、開閉式のチャックにて径の異なる複数の段付き
製品における中間部の掴持を行うことができ、しかもそ
の構造が複雑になるのを抑えること。 【解決手段】 開閉自在とされた一対のチャック爪4
1,41を有する素材移送用チャック40を用い、該チ
ャック40を可動フレーム23に該フレーム23の前面
に接近離反可能に支持して、チャック爪41,41がダ
イ4の前面からパンチ側へ離反できる構成となすと共
に、パンチ6の進退動作に同期して回転するカム軸50
と、カム軸50の回転によって上記チャック爪41,4
1を開閉させるチャック開閉機構60と、同じくカム軸
50の回転によってチャック40をフレーム23の前面
に対し接近離反させるチャック移動機構70とを設け
た。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、機台の一側より供給された素材を順次段階的に圧造成形して所定形 状の製品を形成するようにした多段式圧造成形機の素材移送装置、さらに詳しく は上記素材を機台に並設された複数のダイに順次移送する複数の素材移送用チャ ックを有する素材移送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボルトやナット、あるいはその他の各種パーツを形成する多段式圧造成形機は 、機台一側部より供給された素材を、相対向するダイとパンチとにより構成され る複数の圧造ステーションで粗から精に段階的に圧造加工するようになっており 、この圧造成形機には、上記各圧造ステーションで圧造され、かつ各ダイ内にそ れぞれ内装されたノックアウトピンによりダイから排出された素材を受け取って 順次下段側の圧造ステーションに移送させるため、トランスファーチャックと称 する素材移送装置が備えられている。
【0003】 ところで、この素材移送装置は、上段のダイで捕捉した素材を下段のダイの前 面に向けて移送させたのち、再び上段のダイの前面に復帰する左右動の機能しか 有しておらず、そのため、例えば点火プラグの金属製ハウジングのように軸長が 短くて外径が後端側至るほど段階的に小径となっているような特殊な製品を圧造 成形する場合には、素材を上記パンチの後退時に前進するノックアウトピンによ りダイの前部に抜け出るまで押し出してしまうと、該素材がこれの前端部の重量 により傾斜が生じて該素材をチャックで確実に捕捉できないことになり、また仮 に捕捉できても上記パンチの圧造加工動作だけでは後段のダイ内部に正確に挿入 できないことになる。
【0004】 このため、例えば特公昭57−48294号公報或は実公平2−42358号 公報に開示されているように、上記のような特殊な製品の圧造成形を行う際、移 送すべき素材を捕捉するチャックを、該チャックが素材を掴持した時点で、ダイ の前面から離反する方向に移動させ、さらに該素材を隣接するダイまで移送した 時点では該チャックをダイの前面に向けて移動させるチャック前後動機構を備え た構成とすることにより、ダイ内部からのノックアウトピンによる素材押し出し を途中までとして、あとは素材移送装置でその素材を抜き出させ、また下段のダ イ内部へは、上記装置でその素材をある程度まで挿し込ませてからパンチの圧造 加工動作で挿入させるように、素材移送装置にダイ内部に対する素材の抜き差し 機能をもたせた素材移送装置が知られている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上記各公報の素材移送装置にあっては、いずれも相対向させた一対の チャック爪間に、該チャック爪間の幅よりも直径が大きい素材の大径外周部を圧 入することにより捕捉させる圧入式チャックが設けられた構成となっている。
【0006】 そのため、上記圧入式チャックでは、例えば図12に示すように、前端が大径 の肉薄鍔部X1で、中間部が該鍔部X1に対し比較的軸方向に長さを有する小径 の中間筒状部X2で、後端がさらに小径で短寸の筒状部X4となっているスピー カー用ボトムプレートB等の径の異なる複数の段付き製品については、その捕捉 が困難となる。つまり、上記圧入式チャックでボトムプレートBの素材(中間成 形品や最終成形品)を捕捉しようとした場合、該素材の前端鍔部X1が最大径で あるため、該鍔部X1をチャック爪間に圧入させて捕捉することになるが、該鍔 部X1は肉薄であるためチャックによる該素材の確実な捕捉が困難となる。その 結果、上記ボトムプレートBのような中間部を捕捉しなければならない径の異な る複数の段付き製品については、上記各公報に記載のダイ内部に対する素材の抜 き差し機能をもつ素材移送装置を用いることができない不具合があった。
【0007】 このような不具合に対しては、上記の実公平2−42358号公報に開示され ているように、開閉式チャックと称して素材を捕捉させるのに互いに開閉自在と された一対のチャック爪によって構成される開閉式のチャックを採用することに より、径の異なる複数の段付き製品を掴持することが考えられるが、その場合、 上記チャックを前後動させるチャック前後動機構とは別に、上記一対のチャック 爪を開閉させるために、パンチの進退動作に同期して回転するカム軸と、該カム 軸上に上記チャックに対応するように設けられてチャックを開閉させるチャック 開閉カムなどを有する複雑なチャック開閉機構が必要となり、そのため、素材移 送装置全体としての構造が非常に複雑となる。
【0008】 そこで本考案は、構造が複雑になるのを抑えながら、ダイ内部に対する素材の 抜き差し機能を有し、かつ、開閉式のチャックにて径の異なる複数の段付き製品 における中間部の掴持を確実に行うことができる素材移送装置の提供を課題とす る。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本考案は次のような手段を用いることを特徴とする 。
【0010】 即ち、本願の請求項1に係る考案(以下、第1考案という)は、機台に並設さ れた複数のダイと、これらのダイに対向するようにラムの前面に装備され、かつ 該ラムによりダイに向かって進退動される複数のパンチと、上記機台に支持され 、かつパンチの進退動作に同期して上記各ダイの並設方向に往復動する板状の可 動フレームと、該フレームに支持されることにより隣接するダイ間を往復動して 上段側ダイから排出された素材を下段側ダイに順次移送する複数の素材移送用チ ャックとを有する多段式圧造成形機の素材移送装置において、互いに開閉自在と された一対のチャック爪を有するチャックを用い、かつこれらのチャック爪を上 記ダイの前面からパンチ側へ離反できるように上記可動フレームに該フレームの 前面に対して接近離反する方向に移動可能に支持すると共に、上記可動フレーム の後方でパンチの進退動作に同期して回転するカム軸と、該カム軸の回転によっ て上記チャックを開閉させるチャック開閉機構とを備え、さらに、上記可動フレ ームに支持されて、上記チャックを可動フレームの前面に接近させるように付勢 するバネと、可動フレームに該フレームと直交する方向に移動可能に貫通支持さ れ、かつ上記チャックをバネに抗して可動フレームの前面から離反させるように 押動する押動ロッドと、上記カム軸の回転に連動して押動ロッドを可動フレーム に対し接近離反させる連動機構とを備え、かつ、上記カム軸を、その回転により 上記両チャック爪が素材を掴持した時点から隣接するダイに移送するまでの間は 上記押動ロッドを可動フレームから前方に押し出し、該素材を隣接するダイまで 移送したときには上記押動ロッドを可動フレーム内に戻すように構成したことを 特徴とする。
【0011】 また、請求項2に係る考案(以下、第2考案という)は、機台に並設された複 数のダイと、これらのダイに対向するようにラムの前面に装備され、かつ該ラム によりダイに向かって進退動される複数のパンチと、上記機台に支持され、かつ パンチの進退動作に同期して上記各ダイの並設方向に往復動する板状の可動フレ ームと、該フレームに支持されることにより隣接するダイ間を往復動して上段側 ダイから排出された素材を下段側ダイに順次移送する複数の素材移送用チャック とを有する多段式圧造成形機の素材移送装置において、互いに開閉自在とされた 一対のチャック爪を有するチャックを用い、かつこれらのチャック爪が上記ダイ の前面からパンチ側へ離反できるように上記可動フレームに該フレームの前面に 対して接近離反する方向に移動可能に支持すると共に、上記可動フレームの後方 でパンチの進退動作に同期して回転するカム軸と、該カム軸の回転によって上記 チャックを開閉させるチャック開閉機構とを備え、さらに、上記可動フレームに 固設され、上記チャックを該フレームの前面に対して接近離反させるシリンダと 、上記両チャック爪が素材を掴持した時点から隣接するダイに移送するまでの間 は上記シリンダを伸長させて上記チャックを可動フレームの前面から離反させ、 該素材を隣接するダイに移送したときには上記シリンダを短縮させて、上記チャ ックを可動フレームの前面に接近させる制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】 上記の手段を用いることにより、本願の各考案は、それぞれ次のように作用す る。
【0013】 上記第1考案によれば、例えばスピーカー用ボトムプレート等の径の異なる複 数の段付き製品を圧造成形する場合、まず、圧造成形された素材がダイ内部から ノックアウトピンにより該素材が孔部に対して傾くことのない途中位置まで押し 出され、その時点で、パンチの進退動作に同期して回転するカム軸の回転により 、チャック開閉機構を介して素材移送用チャックにおける一対のチャック爪が閉 動作されて、上記素材の中間部が直接掴持されることになる。そして、両チャッ ク爪により素材が掴持された時点で、上記カム軸の回転により連動機構を介して 押動ッドが可動フレームから前方に押し出されて、上記チャックがバネに抗して 可動フレームの前面から離反させることになる。これに伴って上記両チャック爪 がダイの前面から離反されて、ダイ内に残っていた素材の一部がダイ内から抜き 出されることになる。その後、チャックは、上記連動機構と押動ロッドとにより その離反状態が保たれながら可動フレームの移動によって素材を下段のダイまで 移送し、その移送終了時点で、上記カム軸により連動機構と共に押動ロッドとが 後退されて、上記チャックがバネにより可動フレームの前面に接近されることに なる。これに伴って上記両チャック爪がダイの前面に接近されて、素材はその一 部がダイ内に挿し込まれてから、パンチの圧造加工動作でダイ内に打ち込まれる ことになる。また、その打ち込み動作の途中で、上記カム軸によりチャック開閉 機構を介して上記両チャック爪が開動作されて上記素材の掴持が解放されること になる。
【0014】 また、第2発明によれば、例えばスピーカー用ボトムプレート等の径の異なる 複数の段付き製品を圧造成形する場合、まず、圧造成形された素材がダイ内部か らノックアウトピンにより該素材が孔部に対して傾くことのない途中位置まで押 し出され、その時点で、パンチの進退動作に同期して回転するカム軸の回転によ り、チャック開閉機構を介して素材移送用チャックにおける一対のチャック爪が 閉動作されて、上記素材の中間部が直接掴持されることになる。そして、両チャ ック爪により素材が掴持された時点で、制御手段により可動フレームに設けられ たシリンダが伸長されて、上記チャックが可動フレームの前面から離反されるこ とになる。これに伴って上記両チャック爪がダイの前面から離反されて、ダイ内 に残っていた素材の一部がダイ内から抜き出されることになる。その後、チャッ クは、上記シリンダによりその離反状態を保ちながら可動フレームの移動によっ て素材を下段のダイまで移送し、その移送終了時点で、制御手段により上記シリ ンダのピストンロッドが短縮されて、上記チャックが可動フレームの前面に接近 されることになる。これに伴って上記両チャック爪がダイの前面に接近されて、 素材はその一部がダイ内に挿し込まれてから、パンチの圧造加工動作でダイ内に 打ち込まれることになる。また、その打ち込み動作の途中で、上記カム軸により チャック開閉機構を介して上記両チャック爪が開動作されて上記素材の掴持が解 放されることになる。
【0015】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0016】 図1は、本実施の形態に係る素材移送装置が備えられた多段式圧造成形機の概 略平面図であって、該圧造成形機1における機台2の所定位置にはダイブロック 3が配設されており、このダイブロック3には粗から精にいたる複数個のダイ4 …4が一定間隔に並設されており、各ダイ4…4には、径の異なる複数の孔部4 a…4aがそれぞれ形成されている。また、上記ダイブロック3の前方における 機台2に装備されたラム5の前面には、上記ダイ4と同数個のパンチ6…6が各 ダイ4とそれぞれ対向するように保持されていると共に、該ラム5の後端が、当 該圧造成形機1の駆動用モータ7により回転されるフライホイール8と一体のク ランク軸9に連結部材10を介して連結されることにより、該ラム5が上記ダイ ブロック3に向かって進退動するようになっている。
【0017】 また、図2に示すようにダイブロック3の一側部には、上記ダイ4とパンチ6 とにより構成される圧造ステーションに線材からなる素材Xを供給するための素 材供給用クイル11と素材Xを押し出すプッシャ11aとがダイ4と並設して設 けられていると共に、該素材供給用クイル11より供給された素材Xを一定寸法 に切断するためのカッター12が設けられている。
【0018】 そして、上記ダイブロック3の上方には、素材Xを圧造ステーションにかけて 順次搬送する素材移送装置20が装備されている。この素材移送装置20は、図 1ないし図3に示すように、上記機台2側の上面に固設されたフレーム部材21 と、該フレーム部材21の両側部に一端が枢着されて揺動自在とされた左右一対 の揺動アーム22,22と、これら一対の揺動アーム22,22の他端に両側部 がそれぞれ回動自在に支持されて上記各ダイ4の並設方向に往復動可能とされた 板状の可動フレーム23と、該可動フレーム23と上記フレーム部材21との間 において両側部が上記一対の揺動アーム22,22にそれぞれ回動自在に連結さ れた中間フレーム24と、上記可動フレーム23の前面に上記各ダイ4の並設間 隔と同間隔に、且つ各ダイ4と同数個として設けられた後で詳述する複数の素材 移送用チャック40…40とを有する。
【0019】 また、上記可動フレーム23の一側部には、上記パンチ6の進退動作に同期し て所定のストロークで往復駆動される駆動ロッド26の一端が着脱自在に連結さ れており、この駆動ロッド26により可動フレーム23を各ダイ4の並設方向に 往復駆動することにより、該可動フレーム23の前面に取り付けられた上記各チ ャック40…40を隣接するダイ4,4の間で円弧軌跡を描くように往復駆動す るようになっている。
【0020】 その場合、上記駆動ロッド26はその一端が可動フレーム23の一側に枢着さ れ、他端が上記機台2の一側部に固設されたブラケット27に揺動可能に支持さ れた可動フレーム駆動用レバー28の下端部に枢着されている。また、上記駆動 用レバー28の上端部には機台2の一側方にブラケット29,31を介して上記 クランク軸9と直交する方向に枢支された駆動軸32の所定位置に固設された可 動フレーム駆動カム33に転接されていると共に、上記駆動用レバー28の下方 には該レバー28をたえず所定方向に付勢するバネ部材(図示せず)が介装され ている。そして、上記駆動軸32の一端に固設されたベベルギヤ34が、上記ク ランク軸9の一端に固設された駆動ギヤ35により駆動される中間ギヤ36と共 に回転するベベルギヤ37に噛合されていることにより、該駆動軸32がクラン ク軸9に連動して回転するようになっている。これにより、駆動軸32上に構成 された可動フレーム駆動用カム33の回転に伴って上記可動フレーム駆動レバー 28が揺動されることにより、該可動フレーム駆動レバー28に駆動ロッド26 を介して連結された可動フレーム23が、上記ラム5の前後動作に同期して該ラ ム5が一往復動する間に、隣接するダイ4間隔に等しい距離だけ一往復するよう になっている。
【0021】 さらに、上記ダイ4の後方には、パンチ6により打ち込まれた素材Xをパンチ 6の後退動作に同期して該ダイ4内より押し出すためのノックアウト手段38が 配設されている。このノックアウト手段38は、図3に示すように各ダイ4に内 装され、圧造加工された素材Xをダイ4内から蹴り出して上記チャック40…4 0に把持させるためのノックアウトピン39…39をそれぞれ備えている。また 、下段側のダイに設けられるノックアウトピン39の先端部には、パンチによる 圧造成形時に素材Xの後端部に凹部を形成するための突起39aが一体に設けら れている。
【0022】 そして、本考案の対象となる素材移送装置20では、上記チャック40が、互 いに開閉自在とされた一対のチャック爪41,41を有し、かつこれらのチャッ ク爪41,41が上記ダイ4の前面からパンチ側へ離反できるように該チャック 40は可動フレーム23に該フレーム23の前面に対して接近離反する方向に移 動可能に支持された構成となっていると共に、上記パンチ6の進退動作に同期し て回転するカム軸50と、該カム軸50の回転によって上記チャック40を開閉 させるチャック開閉機構60と、同じくカム軸47の回転によって上記チャック 40をフレーム23の前面に対して接近離反させるチャック移動機構70とが設 けられた構成となっている。
【0023】 すなわち、上記チャック40は、図2に示すようにチャックホルダー42と、 該ホルダ42内を昇降するチャック軸43と、ホルダー42の下部に回転自在に 貫通支持された一対のチャック爪取付軸44,44と、これらの取付軸44,4 4の外方突出端にそれぞれ取付けられた一対のチャック爪41,41と、上記取 付軸44,44の中間部にそれぞれ取付られた回動レバー45,46と、これら 回動レバー45,46とチャック軸43の下端とを複数のピンによって揺動自在 に連結する連結リンク47とを有している。そして、上記チャック軸43の上昇 により連結リンク47を介して各回動レバー45,46が引き上げられることに より、上記チャック爪41,41が開動作され、また、チャック軸43の下降に より連結リンク47を介して各回動レバー45,46が押し下げられて、上記チ ャック爪41,41が閉動作されるようになっている。
【0024】 上記カム軸50は、フレーム部材21の後方における機台2の上面に回転自在 に設けられ、該カム軸50上には、チャック開閉カム51…51とチャック移動 カム52,52とがそれぞれ固設されている。このカム軸50の一端にはベベル ギヤ53が設けられ、該ベベルギヤ53が上記駆動軸32の一端に固設されたベ ベルギヤ54により駆動される伝動機構55を介して駆動されることにより、上 記カム軸50がクランク軸9に連動して、つまりパンチ6の進退動作に同期して 回転するようになっている。
【0025】 上記チャック開閉機構60は、図3ないし図5に示すように、可動フレーム2 3の後方に設けられたフレーム部材21にブラケット61を介して支持され、か つ上記チャック開閉カム51の回転に伴って揺動されるカムアーム62と、上記 中間フレーム24の上面に所定の間隔で揺動自在に配置され、かつ後端部が上記 カムアーム62の先端部に当接し、先端の二股状係合部63aが上記チャック4 0におけるチャック軸43の上端部と係合するロッカアーム63とを有している 。ここで、ロッカアーム63の後端部63bは、上記フレーム部材21に設けら れたシリンダ64のピストンロッド65の先端部に係合され、常時は該ピストン ロッド65により上方に付勢され、カムアーム62による押し下げによりピスト ンロッド65と共に下降されるようになっている。
【0026】 従って、上記カム軸50の回転によりチャック開閉カム51による上記カムア ーム62の後端部の押し上げが解除されると、シリンダ64のピストンロッド6 5が上方に伸長されて上記カムアーム62およびロッカアーム63が揺動され、 チャック軸43が下降されることによりダイ4内から押し出された素材Xがチャ ック爪41,41で掴持されるのであり、また、上記カム軸50のチャック開閉 カム51により上記カムアーム62の後端部が押し上げられることにより、シリ ンダ64のピストンロッド65が下方に短縮されて上記カムアーム62およびロ ッカアーム63が揺動され、チャック軸43が上昇されることによりチャック爪 41,41が開らかれて素材Xが解放されるようになっている。
【0027】 さらに、上記チャック移動機構70としては、まず、図3および4に示すよう に、上記チャック40におけるチャックホルダー42の上部両側に設けられた鍔 部42a,42aに、可動フレーム側に向かって突出するガイドロッド71,7 1がそれぞれ固定されていると共に、上記チャック爪取付軸44,44が可動フ レーム側に向かって延長されており、これらのガイドロッド71,71と上記取 付軸44,44とが、可動フレーム23に形成されたガイド孔23a,23a、 23b,23bにそれぞれ摺動自在に挿通されて、チャック40が該フレーム2 3に該フレーム23の前面と直交する方向に移動可能に支持されている。
【0028】 そして、可動フレーム23には、上記チャックホルダー42の上下方向中間部 における両側部を貫通する突出杆72,72が前方に向かって固設され、これら の突出杆72,72の先端部に設けられた受止部材73とチャックホルダー42 の前面との間に該ホルダー42を可動フレーム23の前面に接近させるように付 勢するバネ74が介装され、また、可動フレーム23には、その中央部に該フレ ーム23の前後方向に貫通する貫通孔23cが設けられ、この貫通孔23cには 、上記チャック40をバネ74に抗して可動フレーム23の前面から離反させる ように押動する押動ロッド75が貫通支持されている。
【0029】 さらに、上記カム軸50におけるチャック移動カム52の回転に連動して押動 ロッド75を可動フレーム23に対し接近離反させる連動機構76が備えられて いる。その場合、該連動機構76は、上記フレーム部材21の下部に形成された 前後方向に貫通する受け部21a内に摺動自在に支持されたスライド部材77と 、フレーム部材21の後部に固設された支持部材78と、該支持部材78に支軸 79を介して枢支され、図示しないバネにより上記チャック移動カム52に当接 するように付勢されるカムフォロア81を有する揺動部材82と、一端が該揺動 部材82の前端部に他端がスライド部材77の両端に突設されたリンク受け部7 7aにそれぞれ枢支される中間リンク83とを有している。
【0030】 そして、上記カム軸50に設けられたチャック移動カム52は、その回転によ り上記両チャック爪41,41が素材Xを掴持した時点から隣接するダイ4に移 送するまでの間は上記連動機構76を介して押動ロッド75をバネ74に抗して 可動フレーム23から前方に押し出し、該素材Xを隣接する下段のダイ4まで移 送したときには上記連動機構76および押動ロッド75をバネ74により可動フ レーム23内に戻すように構成されている。
【0031】 また、本実施の形態では、可動フレーム23が揺動アーム22により円弧状に 揺動されながら往復動される構造であるので、図2に示すように該スライド部材 77の前端部には、ダイ間ごとに上記揺動アーム22の長さにほぼ等しい円弧半 径をもつて前方に突出するカム部84a…84aを有するカム板84が設けられ ており、また、上記押動ロッド75の後端部には、カム板84のカム部前端面と 当接するローラ85が設けられている。
【0032】 なお、上記押動ロッド75は、チャック爪41,41をダイの前面から接近離 反させる必要のあるチャック40に対してのみ用いるようにしてもよいし、また 全てのチャックに設けてもよい。さらに上記チャック移動機構70は、各チャッ ク40に個別に設けることも可能である。
【0033】 次に上記した構成の素材移送装置20による作用について説明する。
【0034】 その場合、図12に示すように、前端が大径の肉薄鍔部X1で、中間部が鍔部 X1に対し比較的軸方向に長さを有する小径の中間筒状部X2で、後端がさらに 小径で凹部X4をもつ短寸の筒状部X3となっているスピーカー用ボトムプレー トBを圧造成形する際に、その素材Xを移送する場合の動作を図6および図7を もとに説明する。尚、図6および図7に示すものは最終成形品(素材X)の素材 移送を示すものである。
【0035】 まず、図6に示すように、圧造成形された素材Xがダイ4内部からノックアウ トピン39により、該素材Xが孔部4aに対して傾くことのない途中位置まで押 し出され、その時点で、パンチ6の進退動作に同期して回転するカム軸50に設 けられたチャック開閉カム51による上記上記カムアーム62の後端部の押し上 げが解除され、これによりシリンダ64のピストンロッド65が上方に伸長され て、チャック開閉機構60のカムアーム62およびロッカアーム63が揺動され 、上記チャック軸43が下降されることによりチャック40における一対のチャ ック爪41,41が閉動作されて、上記素材Xの中間筒状部X2が掴持されるこ とになる。
【0036】 そして、両チャック爪41,41により素材Xが掴持された時点で、図7に示 すように上記カム軸50に設けられたチャック移動カム52により、チャック移 動機構70のカムフォロア81、揺動部材82、中間リンク83、スライド部材 77及びカム板84を介して押動ロッド75がバネ74に抗して可動フレーム2 3から前方に押し出され、チャック40が可動フレーム23の前面から離反する ように移動されることになる。これに伴って上記両チャック爪41,41がダイ の前面から離反されて、ダイ4内に残っていた素材Xの一部がダイ内から抜き出 されることになる。なお、本実施の形態のようにノックアウトピン39に先端突 起39aが形成されているような場合には、素材Xの後端筒状部X3の凹部X4 に嵌合されていても該先端突起39aをこじたりすることなく、スムーズに引き 抜くことが可能となる。
【0037】 その後、上記チャック40は、上記連動機構76と押動ロッド75とにより離 反状態を保ちながら可動フレーム23の移動によって素材Xを下段のダイ4まで 移送する。そして、その移送が終了したときに、上記チャック移動カム52によ り連動機構76と共に押動ロッド75とがバネ74により後退されて、上記チャ ック40がバネ74により可動フレーム23の前面に接近移動されることになる 。これに伴って上記両チャック爪41,41がダイの前面に接近されて、素材X はその一部をダイ内に挿し込まれてから、パンチ6の圧造加工動作でダイ4内に 打ち込まれることになる。また、その打ち込み動作時には、上記チャック開閉カ ム51により上記カムアーム62の後端部が押し上げられることにより、シリン ダ64のピストンロッド65が下方に短縮されて上記カムアーム62およびロッ カアーム63が揺動され、上記チャック軸46が上昇の伴いチャック40の両チ ャック爪41,41が開動作されて上記素材Xの掴持が解放される。
【0038】 その後、上記両チャック爪41,41が開いた状態で、可動フレーム23の復 動によって再び上段のダイ4の前面位置に復帰される。
【0039】 尚、上記チャック爪41,41のダイ前面への接近離反方向としては、上記し た実施の形態のようにノックアウトピン39の先端突起39aにより素材Xの後 端部に凹部X4を形成するものについてはその係合を解除するためダイ4の中心 線に沿って直線方向に行われるのが望ましいが、このような凹部X4を素材Xに 形成しないものについては、上記直線方向ではなくて円弧方向であってもよい。 その場合、チャックホルダー42をダイ4の中心線に平行な直線方向への摺動さ せるためのガイドロッド71およびチャックアーム取付軸44に代えて、可動フ レーム23へのチャックホルダー42の支持を可動フレーム23の長さ方向と同 方向に延びる支軸による枢支により行えばよい。
【0040】 次に、本願の第2考案の実施の形態について説明する。
【0041】 なお、要部以外の構成要素であって、上記第1考案の実施の形態と同様の構成 要素については同一の符号を用いて説明する。
【0042】 図8および図9に示すように、この実施の形態に係る素材移送装置90は、素 材移送用チャック100が、互いに開閉自在とされた一対のチャック爪101, 101を有し、かつこれらのチャック爪101,101が上記ダイ4の前面から パンチ側へ離反できるように該チャック100は可動フレーム23に該フレーム 23の前面に対し接近離間可能に支持された構成となっていると共に、上記パン チ6の進退動作に同期して回転するカム軸110と、該カム軸110の回転によ って上記チャック100を開閉させるチャック開閉機構120と、上記可動フレ ーム23に固定されて、上記チャック100を該フレーム23の前面に対し接近 離間させるシリンダ140を有するチャック移動機構130と、上記シリンダ1 40を制御する制御手段とが設けられた構成となっている。
【0043】 すなわち、上記チャック100は、第1考案の形態と同様にチャックホルダー 102と、該ホルダ102内を昇降するチャック軸103と、該ホルダー102 の下部に回転のみ自在に支持された一対のチャック爪取付軸104,104と、 これらの取付軸104,104の外方突出端にそれぞれ取付けられた一対のチャ ック爪101,101と、上記取付軸104,104の中間部にそれぞれ取付ら れた回動レバー105,106と、これら回動レバー105,106とチャック 軸103の下端とを複数のピンによって揺動自在に連結する連結リンク107と を有している。そして、上記チャック軸103の上昇により連結リンク107を 介して各回動レバー105,106が引き上げられて、上記チャック爪101, 101が開動作され、また、チャック軸103の下降により連結リンク107を 介して各回動レバー105,106が押し下げられて、上記チャック爪101, 101が閉動作されるようになっている。
【0044】 また、上記カム軸110は、第1考案の実施の形態と同様にフレーム部材21 の後方における機台2の上面に配設され、該カム軸110上には、チャック開閉 カム111…111が固設されている。
【0045】 上記チャック開閉機構120は、第1考案の形態と同様に、可動フレーム23 の後方において機台2上に設けられたフレーム部材21にブラケット121を介 して支持され、かつ上記チャック開閉カム111の回転に伴って揺動されるカム アーム122と、上記中間フレーム24の上面に所定の間隔で揺動自在に配置さ れ、かつ後端部が上記カムアーム122の先端部に当接し、先端部の二股状係合 部123aが上記各チャック100におけるチャック軸103の上端部と係合す るロッカアーム123とを有している。ここで、ロッカアーム123の後端部は 、上記フレーム部材21に設けられたシリンダ124のピストンロッド125の 先端部に係合され、常時は該ピストンロッド125により上方に付勢され、カム アーム122の押し下げによりピストンロッド125と共に下降されるようにな っている。
【0046】 従って、上記カム軸110の回転によりチャック開閉カム111による上記カ ムアーム122の後端部の押し上げが解除されると、シリンダ124のピストン ロッド125が上方に伸長されて上記各カムアーム122およびロッカアーム1 23が揺動され、上記チャック軸103が下降されることによりダイ4内から押 し出された素材Xがチャック爪101,101で掴持され、また、上記チャック 開閉カム111により上記カムアーム122の後端部が押し上げられることによ り、シリンダ124のピストンロッド125が下方に短縮されて上記カムアーム 122およびロッカアーム123が揺動され、上記チャック軸103が上昇され ることによりチャック爪101,101が開らかれて素材Xが解放されるように なっている。
【0047】 さらに、上記チャック移動機構130としては、まず、可動フレーム23の前 面に該フレーム23と相対向する長さをもつチャック支持板25が配置されてお り、該該支持板25には該フレーム23に向かって突出する複数のガイドロッド 131…131が固設され、これらのガイドロッド131…131が該フレーム 23に形成された複数のガイド孔23a…23aに摺動自在に挿通されて該フレ ーム23と直交する方向に移動可能に支持されている。また、該支持板25の前 面には、各チャック100のチャックホルダー102が複数の取付ボルト132 ,132を介してそれぞれ固定されている。
【0048】 そして、上記可動フレーム23の後面に固設されるシリンダ本体142と、可 動フレーム23に該フレーム23の中央部に形成された前後方向に貫通する貫通 孔23bに挿通支持され、かつ先端部が上記チャック支持板23aに連結される ピストンロッド141とを有し、上記チャック100を該フレーム23の前面に 対して接近離反させるシリンダ140と、上記両チャック爪101,101が素 材Xを掴持した時点から隣接するダイ4に移送するまでの間は上記シリンダ14 0を伸長させて上記チャック100を可動フレーム23の前面から離反させ、該 素材Xを隣接する下段のダイ4に移送したときには上記シリンダ140を短縮さ せて、上記チャック100を可動フレーム23の前面に接近させる電磁切換弁等 などを有するコントローラ(図示せず)とが備えられている。その場合、シリン ダ140は、可動フレーム23と共に往復動作を行うことになるので、例えば電 磁切換弁は機台2側に支持され、かつ該電磁切換弁とシリンダ140とは屈曲自 在な連結ホース(図示せず)により連結される。
【0049】 なお、上記チャック移動機構130は、上記した実施の形態のように全ての上 記チャック100に一緒に移動させるように構成してもよいし、この他チャック 爪101,101をダイの前面から接近離反させる必要のあるチャック100に 対してのみ個別に設ける構造であってもよい。
【0050】 次に上記した構成の素材移送装置90による作用について説明する。
【0051】 図12に示すスピーカー用ボトムプレートXの素材X(図では最終成形品)を 圧造成形するに際し、その素材Xを移送する場合の動作を図10および図11に 基づいて説明する。尚、図10および図11に示すものは最終成形品(素材X) の素材移送を示すものである。
【0052】 まず、図10に示すように、圧造成形された素材Xがダイ4内部からノックア ウトピン39により、該素材Xが孔部4aに対して傾くことのない途中位置まで 押し出され、その時点で、パンチ6の進退動作に同期して回転するカム軸110 に設けられたチャック開閉カム111による上記カムアーム122の後端部の押 し上げが解除される。これにより、シリンダ124のピストンロッド125が上 方に伸張されて上記各カムアーム122およびロッカアーム123が揺動され、 上記チャック軸103が下降されることによりチャック100における一対のチ ャック爪101,101が閉動作されて、上記素材Xの中間筒状部X2が掴持さ れることになる。
【0053】 そして、両チャック爪101,101により素材Xが掴持された時点で、図1 1に示すようにコントローラにより上記可動フレーム23の後面に固設されたシ リンダ140が制御されてそのピストンロッド142が往動され、該ロッド14 2の先端に連結された上記チャック100が可動フレーム23の前面から離反さ れることになる。これに伴って上記両チャック爪101,101がダイ4の前面 から離反されて、ダイ内に残っていた素材Xの一部がダイ内から抜き出されるこ とになる。なお、本実施の形態のようにノックアウトピン39に先端突起39a が形成されているような場合には、素材Xの後端筒状部X3の凹部X4に嵌合さ れていても該先端突起39aをこじたりすることなく、スムーズに引き抜くこと が可能となる。
【0054】 その後、該チャック100は、上記シリンダ140によりその離反状態が保た れながら可動フレーム23の移動によって素材Xを下段のダイ4まで移送され、 その移送が終了したときに、コントローラにより上記シリンダ140のピストン ロッド142が復動されて、上記チャック100が可動フレーム23の前面に接 近移動されることになる。これに伴って上記両チャック爪101,101がダイ の前面に接近されて、素材Xはその一部をダイ内に挿し込まれてから、パンチ6 の圧造加工動作でダイ4内に打ち込まれることになる。また、その打ち込み動作 時には、上記チャック開閉カム111により上記カムアーム122の後端部が押 し上げられることにより、シリンダ124のピストンロッド125が下方に短縮 されて上記カムアーム122およびロッカアーム123が揺動され、上記チャッ ク軸46が上昇に伴い上記チャック100の両チャック爪101,101が開動 作されて上記素材Xの掴持が解放される。
【0055】 その後、上記両チャック爪101,101を開放した状態で、可動フレーム2 3の復動によって再び上段のダイ4の前面位置に復帰される。
【0056】 尚、上記チャック爪101,101のダイ前面に対する接近離反方向としては 、上記した実施の形態のようにノックアウトピン38により素材Xの後端部に凹 部X4を形成するものについてはその係合を解除するためダイ4の中心線に沿っ て直線方向に行われるのが望ましいが、このような凹部X4を素材Xに形成しな いものについては、上記直線方向ではなくて円弧方向であってもよい。その場合 、チャックホルダー102をダイ4の中心線に平行な直線方向への摺動させるた めのガイドロッドおよびチャックアーム取付軸に代えて、可動フレーム23への チャックホルダー102の支持を可動フレーム23の長さ方向と同方向に延びる 支軸による枢支により行えばよい。
【0057】
【考案の効果】
以上のように本願の第1考案によれば、素材移送用チャックが、互いに開閉自 在とされた一対のチャック爪を有し、かつこれらのチャック爪が上記ダイの前面 からパンチ側へ離反できるように該チャックは可動フレームに該フレームの前面 に対し接近離反可能に支持された構成となっていると共に、上記パンチの進退動 作に同期して回転するカム軸と、該カム軸の回転によって上記チャックを開閉さ せるチャック開閉機構と、同じくカム軸の回転によって上記チャックをフレーム 23の前面に対して接近離反させるチャック移動機構とが備えられているから、 ダイ内部に対する素材の抜き差し機能を有しながら、開閉式のチャックにより素 材における中間部の掴持を行うこと可能となり、これにより、例えばスピーカー 用ボトムプレート等のように径の異なる複数の段付き製品で、かつその中間部を 掴持しなければならない製品を圧造成形する際に、その素材の移送を支障なく行 うことができ、しかも、1つのカム軸によって上記チャック開閉機構とチャック 移動機構とをそれぞれ作動させるようにしたので、構造が複雑になるのを抑える ことができる。
【0058】 また、第2考案によれば、素材移送用チャックが、互いに開閉自在とされた一 対のチャック爪を有し、かつこれらのチャック爪が上記ダイの前面からパンチ側 へ離反できるように該チャックは可動フレームに該フレームの前面に対し接近離 反可能に支持された構成となっていると共に、上記パンチの進退動作に同期して 回転するカム軸と、該カム軸の回転によって上記チャックを開閉させるチャック 開閉機構と、上記可動フレームに固定されて、上記チャックを前後動させるシリ ンダとが備えられた構成となっているから、ダイ内部に対する素材の抜き差し機 能を有しながら、開閉式のチャックにより素材における中間部の掴持を行うこと 可能となり、これにより、例えばスピーカー用ボトムプレート等のように径の異 なる複数の段付き製品で、かつその中間部を掴持しなければならない製品を圧造 成形する際に、その素材の移送を支障なく行うことができ、しかも、チャック移 動機構として、上記可動フレームにチャックを前後動させるためのシリンダを設 けたので、機台側からの複雑な駆動機構を不要にしてその構造を簡単にでき、素 材移送装置全体としての構造が複雑になるのを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案に係る素材移送装置を備えた多段式
圧造成形機の概略平面図である。
【図2】 図1の一部をシリンダしたアーア線拡大断
面図である。
【図3】 同素材移送装置の平面図である。
【図4】 図3のイ−イ線拡大断面図である。
【図5】 図2のウ−ウ線拡大断面図である。
【図6】 素材移送用チャックが素材を掴持した状態
を示す断面図のである。
【図7】 素材移送用チャックが可動フレームから離
反した状態を示す断面図である。
【図8】 素材移送装置の別の実施の形態を示す素材
移送装置の平面図である。
【図9】 図8のエ−エ線拡大断面図である。
【図10】 素材移送用チャックが素材を掴持した状態
を示す断面図である。
【図11】 素材移送用チャックが可動フレームから離
反した状態を示す断面図である。
【図12】 圧造成形されるスピーカー用ボトムプレー
トの側面図である。
【符号の説明】
1 多段式圧造成形機 2 機台 4 ダイ 5 ラム 6 パンチ 23 可動フレーム 40 素材移送用チャック 41 チャック爪 50 カム軸 60 チャック開閉機構 74 バネ 75 押動ロッド 76 連動機構 100 素材移送用チャック 101 チャック爪 110 カム軸 120 チャック開閉機構 140 シリンダ

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機台に並設された複数のダイと、これら
    のダイに対向するようにラムの前面に装備され、かつ該
    ラムによりダイに向かって進退動される複数のパンチ
    と、上記機台に支持され、かつパンチの進退動作に同期
    して上記各ダイの並設方向に往復動する板状の可動フレ
    ームと、該フレームに支持されることにより隣接するダ
    イ間を往復動して上段側ダイから排出された素材を下段
    側ダイに順次移送する複数の素材移送用チャックとを有
    する多段式圧造成形機の素材移送装置であって、上記チ
    ャックは、互いに開閉自在とされた一対のチャック爪を
    有し、かつこれらのチャック爪が上記ダイの前面からパ
    ンチ側へ離反できるように上記可動フレームに該フレー
    ムの前面に対して接近離反する方向に移動可能に支持さ
    れていると共に、上記可動フレームの後方でパンチの進
    退動作に同期して回転するカム軸と、該カム軸の回転に
    よって上記チャックを開閉させるチャック開閉機構とが
    備えられており、さらに、上記可動フレームに支持され
    て、上記チャックを可動フレームの前面に接近させるよ
    うに付勢するバネと、可動フレームに該フレームと直交
    する方向に移動可能に貫通支持され、かつ上記チャック
    をバネに抗して可動フレームの前面から離反させるよう
    に押動する押動ロッドと、上記カム軸の回転に連動して
    押動ロッドを可動フレームに対し接近離反させる連動機
    構とが備えられ、かつ、上記カム軸は、その回転により
    上記両チャック爪が素材を掴持した時点から隣接するダ
    イに移送するまでの間は上記押動ロッドを可動フレーム
    から前方に押し出し、該素材を隣接するダイまで移送し
    たときには上記押動ロッドを可動フレーム内に戻すよう
    に構成されていることを特徴とする多段式圧造成形機の
    素材移送装置。
  2. 【請求項2】 機台に並設された複数のダイと、これら
    のダイに対向するようにラムの前面に装備され、かつ該
    ラムによりダイに向かって進退動される複数のパンチ
    と、上記機台に支持され、かつパンチの進退動作に同期
    して上記各ダイの並設方向に往復動する板状の可動フレ
    ームと、該フレームに支持されることにより隣接するダ
    イ間を往復動して上段側ダイから排出された素材を下段
    側ダイに順次移送する複数の素材移送用チャックとを有
    する多段式圧造成形機の素材移送装置であって、上記チ
    ャックは、互いに開閉自在とされた一対のチャック爪を
    有し、かつこれらのチャック爪が上記ダイの前面からパ
    ンチ側へ離反できるように上記可動フレームに該フレー
    ムの前面に対して接近離反する方向に移動可能に支持さ
    れていると共に、上記可動フレームの後方でパンチの進
    退動作に同期して回転するカム軸と、該カム軸の回転に
    よって上記チャックを開閉させるチャック開閉機構とが
    備えられており、さらに、上記可動フレームに固設さ
    れ、上記チャックを該フレームの前面に対して接近離反
    させるシリンダと、上記両チャック爪が素材を掴持した
    時点から隣接するダイに移送するまでの間は上記シリン
    ダを伸長させて上記チャックを可動フレームの前面から
    離反させ、該素材を隣接するダイに移送したときには上
    記シリンダを短縮させて、上記チャックを可動フレーム
    の前面に接近させる制御手段とが備えられていることを
    特徴とする多段式圧造成形機の素材移送装置。
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