JP3037444U - 車両用エアバッグ - Google Patents

車両用エアバッグ

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JP3037444U JP1996011212U JP1121296U JP3037444U JP 3037444 U JP3037444 U JP 3037444U JP 1996011212 U JP1996011212 U JP 1996011212U JP 1121296 U JP1121296 U JP 1121296U JP 3037444 U JP3037444 U JP 3037444U
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ビー.オケルベリー スコット
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 膨張するエアバッグのパネルと係留体との間
の応力を低減させ且つ再分配し得るエアバッグの係留体
の構造を実現する。 【解決手段】 運転者側の車両用エアバッグの内部の係
留体14は、1以上の部材から成り、各部材は、複数の
半径方向のストラップ18a〜18dを有する。係留体
14の中央部分16は、半径方向ストラップの各々の中
央線20a〜20dを横断する直線状部分を含むシーム
24、26によって、エアバッグのフロントパネル10
に縫合される。正方形のシームの場合、応力の集中を減
少させるため、係留体からフロントパネル10への負荷
の伝達を緩やかにするのに適した所定半径の丸い角部2
8を有する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、車両用のエアバッグに関し、更に詳細には、膨張するエアバッグの 形状を制限及び制御するために内部に係留体(tethers)を有したエアバッグに 関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用エアバッグは、通常織物(fabric)で形成される。折り畳んだエアバッ グは、モジュールの中に収納される。該モジュールは、インストルメントパネル の一部の背部に取り付けられ、あるいは、運転者側エアバッグの場合にはステア リングホイールの中に取り付けられる。センサは、十分な規模の衝突が発生した とき、インフレータを作動させる。インフレータは、人体、特に上半身、頭部、 顔等への衝撃を緩和するために、客室内にエアバッグを強制膨張させるのに十分 である迅速に移動する多量の膨張用ガスを幾つかの手段によって発生し得るよう に設計される。
【0003】 膨張するエアバッグの形状を制御するために、慣例的に係留体が内装される。 通常タイプの係留体は、エアバッグのフロントパネルに縫合された中央本体部を 有する十字状の部分である。この中央本体部からは、4つの半径方向のストラッ プが延びている。各ストラップの末端部は、エアバッグのリアパネルに取り付け られている。係留体の機能は、膨張中にフロントパネルの中央を拘束することで あり、エアバッグの直径は、衝撃を受けるために迅速に拡大する。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
フロントパネルに係留体の中央本体部を取り付ける縫合パターンは、通常円形 である。応力集中は、円形の縫合シームがストラップの中央線と交わる部分で生 じる、ということが認められた。このような応力集中は、材料の欠陥、すなわち 『そ毛』を生じさせ、縫合シームの欠損も生じさせた。更に、係留体の十字状の 形式は、切り出される織物面に関して効率良く密集させることができないので、 織物の実質的な量を浪費させた。
【0005】 折り畳んだエアバッグの寸法を減少させることが望ましい。これを実現する1 つの方法は、織物のデニールを小さくすることである。しかしながら、この場合 、織物の強度が低下し、引き裂かれ易くなる。 本考案の主たる目的は、膨張するエアバッグのパネルと係留体との間の応力を 低減させ且つ再分配し得るエアバッグの係留体の構造を実現することにある。他 の目的は、織物の利用を改善することにある。別の目的は、折り畳んだエアバッ グのパックの寸法を小型化することにある。他の目的、特徴、利点は、以下の記 載や請求の範囲から明らかになろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は、中央本体部と複数の半径方向に延びるストラップとの形式から成る 多重スポーク型の係留体を含む。中央本体部は、各ストラップの中央線を横断す る直線部分を構成する矩形の縫合シームにより、エアバッグのフロントパネルに 取り付けられる。本考案の一実施例において、2以上の係留体は、同様の縫合シ ームによってフロントパネルに取り付けられる。
【0007】
【考案の実施の形態】
図1は、慣例的に円形である一般的な運転者側エアバッグのフロントパネル1 0を示している。このパネルは、通常織物から成り、エアバッグクッションを構 成するように縫合によって円形のリアパネルの対応縁部に取り付けられる外周縁 部12を含む。エアバッグの直径方向の膨張を促進させるために、フロントパネ ル10の内面には、係留体14が縫合される。係留体14は、中央本体部16を 含み、そこから複数の半径方向のストラップ18a〜dが延びている。ストラッ プ18a〜dの各々は、その対応する中央線に沿って延びており、末端部22a 〜dを有する。
【0008】 図1に示すような従来技術に従い、係留体の中央本体部16は、1以上の円形 の縫合シーム24によってフロントパネルに取り付けられる。しかしながら、特 に高性能なインフレータの出現により、前述の円形シームがストラップ中央線の 各々と交わる部分において応力集中が起きることが認められた。これにより、前 述のような縫合や材料の弱化やそ毛(combing)がもたらされた。
【0009】 以下の説明において、図1と同じ部品には、同じ参照符号が用いられる。従っ て、図2に示されているように、フロントパネル10の内側には、同じような係 留体14が取り付けられる。しかしながら、図1の円形シーム24は、矩形、図 では方形の縫合シーム26で置き換えられている。該シーム24は、その方形の 各側部を形成する直線部分(辺部分)がストラップ18a〜dの各中央線20a 〜dを略垂直に横断して延びるように位置決め配置される。これらの直線部分は 、係留体及びシームの接合部分を横断する応力を均一に分配する、ということが 認められた。尚、方形のシームは、丸い、すなわち円形の角部(コーナー)28 を具備する。方形のシームの場合、角部の各々の半径は、方形の各側部の長さの 20%〜45%であることが好ましい。例えば、一つの実施例にあっては、シー ムは165mm×165mmであり、角部の半径は50mmである。これらの角 部は、膨張時の負荷を係留体14からフロントパネル10にゆっくり伝達するの に役立つ。
【0010】 図3及び4には、本考案の変更例が示される。この変更例において、上述した 単一の係留体は、一対の係留体30、32で置き換えられている。これらの係留 体の各々は、上述したのと同じような方形シーム26によってフロントパネル1 0に取り付けられる中央本体部34、36を有する。係留体30、32は、概ね 真っすぐであり、容易にかつ効果的に連携する、と理解されるべきである。従っ て、最小の浪費で織物から切り出すことができる。係留体30の半径方向のスト ラップ38a、38bの末端部34a〜bと、係留体32の半径方向のストラッ プ40a、40bの末端部36a、36bは、円形のリアパネル42に取り付け られる。これらのストラップ末端部は、(図示しない)インフレータからの膨張 用ガスを受容するリアパネル42の中央開口44(図4)の近傍に取り付けられ る。
【0011】 一片の織物から切り出されるフォー・スポーク係留体は、エアバッグ展開中に スポーク間に応力集中を受ける。図3及び4に示すツーピース型の係留体は、こ れらの集中を排除する。各係留体は、単一の軸線方向に力を伝達するが、垂直な スポークに力を伝達せず、これにより、スポーク接続部の間の応力の集中が減少 する。また、ツーピース型の係留体は、展開角度及びバッグの折り目から生じる 不均一な力によって影響を及ぼされない。方形シーム及びツーピース型の係留体 の組み合わせは、対応した長さの実質的損失を伴うことなく、630dエアバッ グ織物を420d材料で置き換えることを可能にする。
【0012】 本考案の他の重要な特徴は、図3に示されているが、図2の実施例にも適用で きる。これは、係留体の軸方向負荷が、係留体織物のワープ(warp)に対して約 45゜の角度になっているべきである、ということである。織物のワープ繊維( warp threads)は、カンヌキとして織物の長さだけのびているものである。これ は、係留体の上に縞の記号で図解的に示されており、ストラップ38aの軸に沿 う軸方向負荷Lに対して45゜の角度である繊維から成るワープWを示している 。このことは、そ毛(combing)を減少させることであると理解される。
【0013】 本考案の多くの利点が当業者によって明らかになると思われる。本考案の思想 及び範囲から逸脱することなく、多くの変更や改変が為され得る、ということが 明らかである。従って、上述した記載は、限定ではなく単に図示例であると解釈 されるべきである。本考案は、実用新案登録請求の範囲によってのみ限定される 。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の公知形式で取り付けられた係留体を有す
るエアバッグのフロントパネルの内部側の平面図であ
る。
【図2】図1と似ているが、本考案の接続シームを示し
ている図である。
【図3】本考案の係留体の変更例を示している図2と似
ている図である。
【図4】リアパネルに取り付けられた係留体を具えた膨
張状態のエアバッグ全体を示す、図3のIV−IV線に
略沿う断面図である。
【符号の説明】
10…フロントパネル 14…係留体 16…中央本体 18a〜18d…ストラップ 20a〜20d…中央線 22a〜22d…末端部 24、26…シーム 28…角部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 スコット ビー.オケルベリー アメリカ合衆国,ユタ 84321,ロガン, ノース 358 1/2 イースト 400

Claims (11)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の縁部を外周に具えたリアパネル
    と、第2の縁部を外周に具えたフロントパネルとを有
    し、第1の縁部と第2の縁部とが結合されている、車両
    用エアバッグであって、 縫合シームによってフロントパネルに結合された中央本
    体部と、中央本体部と一体であり且つ中央本体部から延
    びる2つの対向する半径方向のストラップとを有し、該
    2つの対向する半径方向のストラップの各々がリアパネ
    ルに取り付けられた末端部に対して中央線に沿って延び
    ている第1の係留体と、 縫合シームによってフロントパネルに結合された中央本
    体部と、中央本体部と一体であり且つ中央本体部から延
    びる2つの対向する半径方向のストラップとを有し、該
    2つの対向する半径方向のストラップの各々がリアパネ
    ルに取り付けられた末端部に対して中央線に沿って延
    び、該2つの対向する半径方向のストラップの中央線が
    第1の係留体の2つのストラップに対して所定角度で配
    向されている第2の係留体、とを含み、 縫合シームは、4つの直線状の側部を有した矩形を呈
    し、 前記4つの半径方向のストラップの各々は、この矩形を
    構成する直線状の側部を横断することを特徴とする車両
    用エアバッグ。
  2. 【請求項2】 前記半径方向のストラップの配向の角度
    は、概ね90゜であることを特徴とする請求項1記載の
    車両用エアバッグ。
  3. 【請求項3】 前記縫合シームは、概ね正方形を呈する
    ことを特徴おする請求項2記載の車両用エアバッグ。
  4. 【請求項4】 前記正方形は、丸い角部を有することを
    特徴とする請求項3記載の車両用エアバッグ。
  5. 【請求項5】 前記丸い角部は、円形から成り、その半
    径は、各側部の直線状部分の長さの約20%〜40%の
    間の寸法であることを特徴とする請求項4記載の車両用
    エアバッグ。
  6. 【請求項6】 前記各側部の直線状部分は、半径方向ス
    トラップの中央線に対して略垂直であることを特徴とす
    る請求項5記載の車両用エアバッグ。
  7. 【請求項7】 前記ストラップの各々は、織物から成
    り、そのワープの方向は、ストラップの中央線に対して
    略45゜であることを特徴とする請求項1記載の車両用
    エアバッグ。
  8. 【請求項8】 前記ストラップの各々は、織物から成
    り、そのワープの方向は、ストラップの中央線に対して
    略45゜であることを特徴とする請求項2記載の車両用
    エアバッグ。
  9. 【請求項9】 前記ストラップの各々は、織物から成
    り、そのワープの方向は、ストラップの中央線に対して
    略45゜であることを特徴とする請求項6記載の車両用
    エアバッグ。
  10. 【請求項10】 前記エアバッグのパネルは、420よ
    り大きくない数のデニールの織物材料から成ることを特
    徴とする請求項2記載の車両用エアバッグ。
  11. 【請求項11】 前記エアバッグのパネルは、420よ
    り大きくない数のデニールの織物材料から成ることを特
    徴とする請求項9記載の車両用エアバッグ。
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