JPH1120586A - エアバッグおよびエアバッグの製造方法 - Google Patents

エアバッグおよびエアバッグの製造方法

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JPH1120586A
JPH1120586A JP9177266A JP17726697A JPH1120586A JP H1120586 A JPH1120586 A JP H1120586A JP 9177266 A JP9177266 A JP 9177266A JP 17726697 A JP17726697 A JP 17726697A JP H1120586 A JPH1120586 A JP H1120586A
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和弘 金子
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアバッグが膨出する寸法を大きくする。製
造コストを低減する。 【解決手段】 エアバッグ11は、上側基布21と下側基布
22とを上下に重ね、外周部を縫い合わせて袋状に形成す
る。下側基布22は、4か所の折線a,b,c,dで折り
返し、基布が重ねられた折返部25,25を形成した状態
で、上側基布21と同じ円形状として、上側基布21と下側
基布22との外周部同士を縫い合わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスの流入により
膨出展開するエアバッグおよびエアバッグの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、自動車のステアリングホ
イール、助手席の乗員に対向するインストルメントパネ
ル、あるいは、後席の乗員に対向する前席のシートの背
部などについて、乗員を保護するエアバッグ装置(エア
バッグモジュール)が備えられている。そして、例え
ば、図11に示すように、ステアリングホイールのエア
バッグ装置1は、ステアリングホイール本体に固定され
るベースプレート2と、このベースプレート2に固定さ
れたインフレータと、このインフレータを覆うようにし
て折り畳まれて収納された袋状のエアバッグ4と、この
エアバッグ4を覆ってベースプレート2に取り付けられ
たカバー体5と、インフレータを作動させる制御装置と
などから構成されている。そして、このエアバッグ装置
1は、制御装置が車両の衝突を検出した状態で、インフ
レータを起動し、このインフレータからガスをエアバッ
グ4の内部に放出し、エアバッグ4を膨出展開させる。
そして、このガスによるエアバッグ4の膨張の圧力によ
り、カバー体5を所定のテアラインで開裂させて突出口
6を形成し、この突出口6からエアバッグ4を乗員側に
膨出展開させ、乗員を拘束して、乗員に加わる衝撃を緩
和させるようになっている。また、このようにステアリ
ングホイールに備えられるエアバッグ装置1のエアバッ
グ4は、図12に示すように、平面略円形状をなす2枚
の基布4a,4bの外周部を縫い合わせて袋状としたいわゆ
る2ピースバッグであり、縫製作業は平面上で可能であ
り、製造は容易である。
【0003】一方、助手席用のエアバッグ装置や後席用
のエアバッグ装置では、図13に示すように、エアバッ
グ装置1が備えられるインストルメントパネルなどの被
取付部7と、乗員の位置との間の間隔が大きく、膨出時
の乗員方向の膨出寸法すなわちストロークが大きく確保
される。そして、インフレータの限られた出力で、十分
なストロークを確保し、拘束性能を確保するために、エ
アバッグ4は、側面を有する略立方体状の袋状に形成さ
れている。
【0004】しかしながら、このように略立方体状の袋
状では、多数の基布およびこれら基布を縫製する作業が
必要になり、製造コストの低減が困難である問題を有し
ている。
【0005】この点、例えば、特開平8−175304
号公報に記載された構成が知られている。そして、この
構成では、エアバッグの乗員に対向する部分を摘んで縫
い合わせることにより、所望の展開形状を得ることを図
っている。
【0006】しかしながら、この公報記載の構成では、
立体的な縫製が必要となるとともに、エアバッグを摘ん
で縫い合わせることによりエアバッグの容積が減少する
ため、基布に無駄が生じ、製造コストの低減が困難であ
る問題を有している。さらに、摘んで縫い合わせた部分
は、相対的に他の部分より固くなるため、衝撃を緩衝す
る効果の向上が容易ではない問題を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のように、2
枚の基布を平面上で縫い合わせる構成では、膨出展開時
のストロークを大きくしにくい問題を有している。ま
た、特開平8−175304号公報に記載されたよう
に、エアバッグの乗員に対向する部分を摘んで縫い合わ
せる構成では、立体的な縫製が必要となるとともに、エ
アバッグを摘んで縫い合わせることによりエアバッグの
容積が減少するため、基布に無駄が生じ、製造コストの
低減が困難であり、また、摘んで縫い合わせた部分は、
相対的に他の部分より固くなるため、衝撃を緩衝する効
果の向上が容易ではない問題を有している。
【0008】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、膨出時の膨出寸法を大きく確保できるとともに、
製造コストも低減できるエアバッグおよびエアバッグの
製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のエアバッ
グは、ガスが流入して所定の膨出方向に膨出展開する袋
状のエアバッグであって、第1の基布と、この第1の基
布の前記膨出方向側に位置する第2の基布とを有し、こ
れら第1および第2の基布の少なくとも一方は、折り返
された折返部が形成されて他方と略同一の平面形状とさ
れ、縫合され袋状とされたものである。
【0010】そして、この構成では、エアバッグの膨出
時に、折返部がまちとなり広がることにより、膨出方向
への膨出寸法が容易に大きく設定される。また、第1お
よび第2の基布は、略同一の平面形状とされて縫合され
るので、縫合作業が容易になり、製造コストが低減され
る。
【0011】請求項2記載のエアバッグは、請求項1記
載のエアバッグにおいて、第1および第2の基布の一方
は、他方より大きい展開形状を有し、折り重ねられた折
返部が形成され他方と略同一の平面形状とされて、縫合
され袋状とされたものである。
【0012】そして、この構成では、一方の基布に折返
部を設けることにより、膨出方向への膨出寸法が容易に
大きく設定されるとともに、他方の基布には折返部を設
けず平面状とすることにより、この他方の基布を基準と
しこの他方の基布に一方の基布を載せて縫合作業などが
可能になり、作業性が良好になる。
【0013】請求項3記載のエアバッグは、請求項1ま
たは2記載のエアバッグにおいて、折返部は、略平行な
一対の折線で折り返されて折り重ねられたものである。
【0014】そして、この構成では、折り重ねた部分を
断面略Z字状とすることにより、エアバッグの厚さ寸法
が小さくなり、このエアバッグを折り畳んだ際の嵩が容
易に小さくなる。
【0015】請求項4記載のエアバッグは、請求項1な
いし3いずれか記載のエアバッグにおいて、折返部は、
膨出時のガス流入の圧力により破断可能に拘束されたも
のである。
【0016】そして、この構成では、エアバッグの膨出
時の側方への展開が、所定の寸法内で多段に制御され、
膨出方向への膨出寸法が容易に大きく設定される。
【0017】請求項5記載のエアバッグは、請求項1な
いし4いずれか記載のエアバッグにおいて、第1の基布
は、被取付部材に取り付けられる取付部を備えるととも
に、第2の基布より大きく形成されたものである。
【0018】そして、この構成では、膨出方向側に位置
する第2の基布よりも、第1の基布の基布を大きく形成
することにより、第2の基布は、折返部が削減され、柔
軟性が容易に確保され、緩衝効果が容易に向上するとと
もに、第1の基布は、折返部により、取付部の周囲の構
造物にかかわらず、円滑な膨出が可能になる。
【0019】請求項6記載のエアバッグは、請求項1な
いし5いずれか記載のエアバッグにおいて、第1の基布
に設けられた第1の折返部と、第2の基布に設けられ、
前記第1の折返部の折線と交差する折線を有する第2の
折返部とを備えたものである。
【0020】そして、この構成では、各基布に折返部を
設けることにより、容易に膨出寸法が大きくなる。ま
た、これら折返部は折線を互いに交差するように配置す
ることにより、縫合部分における折返部同士の重なりが
削減あるいは解消され、縫合時の作業性と縫合部分の強
度とが容易に向上する。
【0021】請求項7記載のエアバッグの製造方法は、
ガスが流入して膨出展開する袋状のエアバッグの製造方
法であって、第1の基布と、第2の基布とを用い、これ
ら第1および第2の基布の少なくとも一方を折り返し
て、他方と略同一の平面形状とし、これら第1および第
2の基布を縫合し袋状とするものである。
【0022】そして、この構成では、第1および第2の
基布は、略同一の平面形状とされて縫合されるので、縫
合作業が容易になり、製造コストが低減される。また、
エアバッグの膨出時には、折返部がまちとなり広がるこ
とにより、膨出方向への膨出寸法が容易に大きく設定さ
れる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明のエアバッグの一実
施の形態を図面を参照して説明する。
【0024】図1ないし図4において、11はエアバッグ
で、このエアバッグ11は、図11に示すように、自動車
のステアリングホイールに備えられて運転者を保護する
エアバッグ装置、図13に示すように、インストルメン
トパネルに備えられて、助手席の乗員を保護するエアバ
ッグ装置、あるいは、前席の背部に備えられて後席の乗
員を保護するエアバッグ装置などに用いられるようにな
っている。例えば、ステアリングホイールに備えられる
エアバッグ装置に関しては、図11に示すように、ステ
アリングホイール本体に固定されるベースプレート2
と、このベースプレートに固定された略円柱状のインフ
レータと、このインフレータを覆うようにして折り畳ま
れて収納された袋状のエアバッグ11と、このエアバッグ
11を覆ってベースプレート2に取り付けられたカバー体
5と、インフレータを作動させる制御装置となどから構
成されている。そして、このエアバッグ装置1は、制御
装置が車両の衝突を検出した状態で、インフレータを起
動し、このインフレータからガスをエアバッグ11の内部
に放出し、エアバッグ11を膨出展開させる。そして、こ
のガスによるエアバッグ11の膨張の圧力により、カバー
体5を所定のテアラインで開裂させて突出口6を形成
し、この突出口6からエアバッグ11を乗員側に膨出展開
させ、乗員を拘束して、乗員に加わる衝撃を緩和させる
ようになっている。
【0025】なお、以下、乗員側である膨出方向側を上
側、車体側を下側として説明する。
【0026】そして、このエアバッグ11は、図1ないし
図4に示すように、第2の基布としての上側基布21と、
第1の基布としての下側基布22とを、上下に重ねて、外
周部を糸などの縫合手段23で縫い合わせて袋状に形成さ
れている。そして、上側基布21は、平面円形状をなすの
に対し、下側基布22は、所定の4か所の折線a,b,
c,dで折り返され、基布が3枚重ねられた断面略Z字
状の折返部25,25が2か所に形成された状態で、上側基
布21と同じ円形状に形成されている。すなわち、この下
側基布22は、平面上に展開した状態では、外形は上側基
布21よりも大きくなるように形成されている。また、各
折線a,b,c,dは、互いに平行で、下側基布22の一
側の縁部から他側の縁部まで到達する直線状に形成され
ている。さらに、この下側基布22の中央部には、円孔状
のガス流入口27が形成され、インフレータのガスが流入
されるようになっているとともに、このガス流入口27の
外周部が、取付部28となり、この取付部28に取付孔29が
複数形成されている。
【0027】そして、このエアバッグ11は、エアバッグ
11の内側に配置された環状のリテーナとベースプレート
2との間に取付部28が挟持され、リテーナから突設した
固定用のボルトを各取付孔29に挿通させベースプレート
2の下側からナットで締め付けることにより、ベースプ
レート2に固定される。そして、所定の形状に折り畳ま
れて、カバー体5の内側に収納されるようになってい
る。
【0028】次に、このエアバッグ11の製造工程を説明
する。
【0029】まず、上側基布21を円形状に切断するとと
もに、下側基布22を上側基布21より大きい所定の形状に
形成する。
【0030】そして、上側基布21を広げて載置するとと
もに、この上側基布21の上に、各折線a,b,c,dで
折り返し上側基布21と同じ外形とした下側基布22を載置
する。
【0031】この状態で、上側基布21と下側基布22との
外周部同士を縫い合わせ、さらに表裏を反転させること
により、袋状のエアバッグ11が完成する。
【0032】そして、本実施の形態のエアバッグ11によ
れば、2枚の基布21,22からなるいわゆる2ピースバッ
グであり、部品点数が少ないとともに、これら基布21,
22は略同一の平面形状とされ、平面上で縫製作業を行う
ことができる。そこで、縫合作業が容易になり、機械に
よる自動化も容易にでき、製造コストを低減できる。
【0033】また、エアバッグ11にガスが流入して膨出
する時には、図2および図3に示すように、折返部25,
25が展開し、この展開部41がまちとなって広がることに
より、従来の展開形状42に対して、膨出方向すなわち乗
員側への膨出寸法すなわちストロークを容易に大きく設
定できる。そこで、例えば、助手席乗員用のエアバッグ
装置や、後席の乗員用のエアバッグ装置に適した拘束性
の高いエアバッグ11を提供することができる。
【0034】また、上側基布21には折返部を設けず、下
側基布22にのみ折返部25を設けたため、上側基布21につ
いては、柔軟性を容易に確保でき、緩衝効果を容易に向
上できるとともに、この上側基布21を縫合作業時のいわ
ばベース布とし、この上側基布21の上に折り返した下側
基布22を載せて作業をすることができ、作業性を向上で
きる。さらに、下側基布22については、展開時の径寸法
に比べてストロークを大きく確保できるため、取付部28
の周囲にカバー体5などの構造物があり展開時の径寸法
が絞られるような場合にも、カバー体5の内外側で円滑
に膨出展開させることができ、エアバッグ11の容量を有
効に利用できるとともに、絞られる部分に加わる張力を
低減させ、取付部28に加わる負荷を軽減することがで
き、取付構造を簡略化することも可能になる。
【0035】また、エアバッグ11の外形形状は従来のス
テアリングホイール用の一般的なエアバッグと同様であ
るとともに、エアバッグ11の折返部25の形状は、縫合に
より保持され、特に、2本の平行な折線a,b,c,d
で略Z字状に折り返したため、エアバッグ装置へ収納す
るための折り畳み作業を容易にでき、また、折り畳んだ
状態での嵩も小さくすることができる。
【0036】なお、上記の実施の形態では、図4に示す
ように、上側基布21と下側基布22とを縫い合わせた後に
表裏を反転させ、各基布21,22の外周の縁部をエアバッ
グ11の内側に配置したが、図5に示すように、上側基布
21と下側基布22とを縫い合わせた後に表裏を反転させ
ず、工数を削減し、製造コストを削減することもでき
る。
【0037】また、エアバッグの折線および折返部は、
種々の数および配置パターンを採ることができ、これら
折線および折返部の配置を変更することにより、ほぼ同
一の外形で、種々の展開形状あるいは容量のエアバッグ
を製造することができ、製造コストを低減することがで
きる。
【0038】例えば、図6に示すエアバッグ11のよう
に、下側基布22に、第1の折返部としての折返部25,25
を形成するのみでなく、上側基布21についても、折線
a,b,c,dにより折り返して第2の折返部としての
折返部25,25を形成し、ストロークを容易に確保するこ
となどができる。また、これら上下の基布21,22の折返
部25については、同じく図6に示すように、互いに所定
の角度をもって交差させることにより、縫合部分での折
返部25同士の重なりを少なくするかあるいは無くすこと
ができ、縫合時の作業性と縫合部分の強度とを容易に向
上することができる。
【0039】また、エアバッグの折線(折返部)の方向
と、基布の織りの方向との関係により、展開形状を制御
することもできる。すなわち、一方の基布は、他方の基
布の折返部の展開により、引き伸ばされる。また、基布
自体は互いに交差する織り糸により織られているが、こ
れら織り糸のいずれかに沿った方向(糸方向)には伸び
が少なく、これら織り糸のいずれとも交差する方向(バ
イアス方向)には、伸びが大きく、展開時の衝撃を良好
に受け止めることが可能になる。そこで、一方の基布の
織りのバイアス方向に沿って、他方の基布の折返部が展
開するように配置する、すなわち、一方の基布の織りの
バイアス方向と他方の基布の折線とをほぼ直交させるよ
うに配置して、基布同士を縫合することにより、展開時
の衝撃を緩和でき、比較的細い糸で織った基布を用いる
ことが可能になる。また、基布のバイアス方向への伸び
により、折返部の展開後の形状を自然に矯正することも
できる。
【0040】さらに、図1などに示すように、下側基布
22の中心に対して対称的に折返部25,25を形成する他、
例えば、ガス流入口27の一側に、4本の折線を配置し、
一対の折返部25,25を形成することもできる。
【0041】また、図7および図8に示すように、各折
返部25で、基布同士に挟まれた中間の基布に、ベントホ
ール44すなわち流入したガスの排気口を形成することも
できる。そして、この構成によれば、エアバッグ11の展
開の初期では、インフレータから噴射されたガスが直接
的にベントホール44から逃げにくくできるとともに、エ
アバッグ11の展開後は、折返部25も展開するため、ベン
トホール45の排気機能を確保することができる。
【0042】さらに、膨出時のガス流入の圧力(張力)
により破断可能な糸などの拘束手段により、折返部など
を解放可能に拘束し、エアバッグ11の膨出時の展開形状
を段階的に制御することもできる。例えば、この構成に
より、エアバッグ11の膨出時の側方への展開を、所定の
寸法内で多段に制御でき、乗員側への膨出寸法を容易に
大きく設定できる。なお、この構成でも、エアバッグ11
の外周は、所定の強度で縫合され、エアバッグ11の膨出
展開時には破断しない。そして、破断可能な拘束箇所
は、通常、エアバッグ11の外周より内側に設定されるよ
うになっている。
【0043】そして、折返部を拘束する構成としては、
例えば、図9に示すように、一方の基布22に設けた折返
部25を、破断可能な破断用糸46で縫い、すなわちステッ
チを設け、あるいは、図10に示すように、一方の基布
22に設けた折返部25を、他方の基布21とともに、破断可
能な破断用糸46で縫い合わせることもでき、さらに、こ
れら図9および図10に示す構成を適宜組み合わせるこ
ともできる。
【0044】
【発明の効果】請求項1記載のエアバッグによれば、エ
アバッグの膨出時に、第1および第2の基布の少なくと
も一方に設けた折返部がまちとなって広がることによ
り、膨出方向への膨出寸法を容易に大きく設定できる。
また、第1および第2の基布は、略同一の平面形状とし
て縫合することにより、縫合作業を容易にでき、製造コ
ストを低減できる。
【0045】請求項2記載のエアバッグによれば、請求
項1記載の効果に加え、一方の基布に折返部を設けるこ
とにより、膨出方向への膨出寸法を容易に大きく設定で
きるとともに、他方の基布には折返部を設けず平面状と
することにより、この他方の基布を基準としこの他方の
基布に一方の基布を載せて縫合作業などができ、作業性
を良好にできる。
【0046】請求項3記載のエアバッグによれば、請求
項1または2記載の効果に加え、折返部は、略平行な一
対の折線で折り返されて折り重ね、折り重ねた部分を断
面略Z字状とすることにより、エアバッグの厚さ寸法を
小さくでき、このエアバッグを折り畳んだ際の嵩を容易
に小さくできる。
【0047】請求項4記載のエアバッグによれば、請求
項1ないし3いずれか記載の効果に加え、折返部を、膨
出時のガス流入の圧力により破断可能に拘束することに
より、エアバッグの膨出時の側方への展開を、所定の寸
法内で多段に制御し、膨出方向への膨出寸法を容易に大
きく設定できる。
【0048】請求項5記載のエアバッグによれば、請求
項1ないし4いずれか記載の効果に加え、膨出方向側に
位置する第2の基布よりも、第1の基布の基布を大きく
形成することにより、第2の基布は、折返部を削減し、
柔軟性を容易に確保でき、緩衝効果を容易に向上できる
とともに、第1の基布は、折返部により、取付部の周囲
の構造物にかかわらず、円滑に膨出させることができ、
取付部の構造を簡略化できる。
【0049】請求項6記載のエアバッグによれば、請求
項1ないし5いずれか記載の効果に加え、各基布に折返
部を設けることにより、容易に膨出寸法を大きくでき
る。また、これら折返部は折線を互いに交差するように
配置することにより、縫合部分における折返部同士の重
なりを削減あるいは解消でき、縫合時の作業性と縫合部
分の強度とを容易に向上できる。
【0050】請求項7記載のエアバッグの製造方法によ
れば、第1および第2の基布を、略同一の平面形状とし
て縫合することにより、縫合作業を容易にでき、製造コ
ストを低減できる。また、エアバッグの膨出時に、第1
および第2の基布の少なくとも一方に設けた折返部がま
ちとなって広がることにより、膨出方向への膨出寸法を
容易に大きく設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエアバッグの一実施の形態を示す分解
斜視図である。
【図2】同上エアバッグの展開時の側面図である。
【図3】同上エアバッグの展開時の斜視図である。
【図4】同上エアバッグの断面図である。
【図5】本発明のエアバッグの他の実施の形態を示す断
面図である。
【図6】本発明のエアバッグのさらに他の実施の形態を
示す分解斜視図である。
【図7】本発明のエアバッグのさらに他の実施の形態を
示す断面図である。
【図8】同上エアバッグの分解斜視図である。
【図9】本発明のエアバッグのさらに他の実施の形態を
示す一部の断面図である。
【図10】本発明のエアバッグのさらに他の実施の形態
を示す一部の断面図である。
【図11】エアバッグ装置を示す説明図である。
【図12】従来のエアバッグを示す一部を切り欠いた側
面図である。
【図13】エアバッグ装置の展開状態を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
11 エアバッグ 21 第2の基布としての上側基布 22 第1の基布としての下側基布 25 折返部 28 取付部 a,b,c,d 折線

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスが流入して所定の膨出方向に膨出展
    開する袋状のエアバッグであって、 第1の基布と、この第1の基布の前記膨出方向側に位置
    する第2の基布とを有し、 これら第1および第2の基布の少なくとも一方は、折り
    返された折返部が形成されて他方と略同一の平面形状と
    され、縫合され袋状とされたことを特徴とするエアバッ
    グ。
  2. 【請求項2】 第1および第2の基布の一方は、他方よ
    り大きい展開形状を有し、折り重ねられた折返部が形成
    され他方と略同一の平面形状とされて、縫合され袋状と
    されたことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ。
  3. 【請求項3】 折返部は、略平行な一対の折線で折り返
    されて折り重ねられたことを特徴とする請求項1または
    2記載のエアバッグ。
  4. 【請求項4】 折返部は、膨出時のガス流入の圧力によ
    り破断可能に拘束されたことを特徴とする請求項1ない
    し3いずれか記載のエアバッグ。
  5. 【請求項5】 第1の基布は、被取付部材に取り付けら
    れる取付部を備えるとともに、第2の基布より大きく形
    成されたことを特徴とする請求項1ないし4いずれか記
    載のエアバッグ。
  6. 【請求項6】 第1の基布に設けられた第1の折返部
    と、 第2の基布に設けられ、前記第1の折返部の折線と交差
    する折線を有する第2の折返部とを備えたことを特徴と
    する請求項1ないし5いずれか記載のエアバッグ。
  7. 【請求項7】 ガスが流入して膨出展開する袋状のエア
    バッグの製造方法であって、 第1の基布と、第2の基布とを用い、 これら第1および第2の基布の少なくとも一方を折り返
    して、他方と略同一の平面形状とし、 これら第1および第2の基布を縫合し袋状とすることを
    特徴としたエアバッグの製造方法。
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