JPH11129843A - エアバッグ - Google Patents
エアバッグInfo
- Publication number
- JPH11129843A JPH11129843A JP30178897A JP30178897A JPH11129843A JP H11129843 A JPH11129843 A JP H11129843A JP 30178897 A JP30178897 A JP 30178897A JP 30178897 A JP30178897 A JP 30178897A JP H11129843 A JPH11129843 A JP H11129843A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- airbag
- occupant
- air bag
- sewn
- base cloth
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Air Bags (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】縫合部位が少なく且つエアバッグの乗員対向面
及びその周辺に耳部が存在せず、しかも、エアバッグ製
造時の工程数を増やすことのないエアバッグを提供す
る。 【解決手段】エアバッグ(1) は、乗員対向部(3) 、上下
側部(4,5) 及び左右側部(6,7) から構成されており、膨
張時に前記左右側部(6,7) がティアドロップ形状をな
し、全体がエアバッグ取付部から乗員対向部にかけて錘
状に膨大する。前記エアバッグ(1) の基布は、前記上下
側部(4,5) と前記乗員対向部(3) とが連結して一体に裁
断されると共に、前記左右側部(6,7) が前部(6a,7a) と
後部(6b,7b) とに2分割され、前記前部(6a,7a) が前記
上側部(4) と、前記後部(6b,7b) が前記乗員対向部(3)
とそれぞれ連結して一体に裁断される。この基布を、前
記左右側部(6,7) 及び前記上下側部(4,5) の縁部と、前
記左右側部(6,7) の分割縁部とを縫合してエアバッグ
(1) が形成されため、前記乗員対向部(3) 及びその周縁
に縫合による耳部が存在しない。
及びその周辺に耳部が存在せず、しかも、エアバッグ製
造時の工程数を増やすことのないエアバッグを提供す
る。 【解決手段】エアバッグ(1) は、乗員対向部(3) 、上下
側部(4,5) 及び左右側部(6,7) から構成されており、膨
張時に前記左右側部(6,7) がティアドロップ形状をな
し、全体がエアバッグ取付部から乗員対向部にかけて錘
状に膨大する。前記エアバッグ(1) の基布は、前記上下
側部(4,5) と前記乗員対向部(3) とが連結して一体に裁
断されると共に、前記左右側部(6,7) が前部(6a,7a) と
後部(6b,7b) とに2分割され、前記前部(6a,7a) が前記
上側部(4) と、前記後部(6b,7b) が前記乗員対向部(3)
とそれぞれ連結して一体に裁断される。この基布を、前
記左右側部(6,7) 及び前記上下側部(4,5) の縁部と、前
記左右側部(6,7) の分割縁部とを縫合してエアバッグ
(1) が形成されため、前記乗員対向部(3) 及びその周縁
に縫合による耳部が存在しない。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の衝突時等
に膨張展開して乗員を保護するエアバッグに関し、更に
詳しくは、エアバッグの膨張時に同エアバッグの衝接に
より乗員が負傷することのない安全性に優れたエアバッ
グに関する。
に膨張展開して乗員を保護するエアバッグに関し、更に
詳しくは、エアバッグの膨張時に同エアバッグの衝接に
より乗員が負傷することのない安全性に優れたエアバッ
グに関する。
【0002】
【従来の技術】乗員等の安全を確保するために、従来の
シートベルト装置に加え、車両に大きな衝撃を受けたと
き、その衝撃を感知して作動し、エアバッグの内部に気
体を導入してエアバッグを瞬時に膨張させ、同エアバッ
グにより乗員の上半身を緩衝支持して、人体に加わる衝
撃力を大幅に緩和するエアバッグ装置が広く実用化さ
れ、近年では、標準装備として運転席だけでなく助手席
や後部座席にも装着されるようになってきている。
シートベルト装置に加え、車両に大きな衝撃を受けたと
き、その衝撃を感知して作動し、エアバッグの内部に気
体を導入してエアバッグを瞬時に膨張させ、同エアバッ
グにより乗員の上半身を緩衝支持して、人体に加わる衝
撃力を大幅に緩和するエアバッグ装置が広く実用化さ
れ、近年では、標準装備として運転席だけでなく助手席
や後部座席にも装着されるようになってきている。
【0003】ところで、自動車の助手席は乗員の前方空
間が広く、エアバッグが大型であり、数枚の基布を縫合
することにより製造されるため必然的に縫合部位も多面
にわたる。そのため、できるだけ縫合部位を少なくすべ
く、一枚の基布を裁断してこれを縫合することによりエ
アバッグを製造する提案もなされている。
間が広く、エアバッグが大型であり、数枚の基布を縫合
することにより製造されるため必然的に縫合部位も多面
にわたる。そのため、できるだけ縫合部位を少なくすべ
く、一枚の基布を裁断してこれを縫合することによりエ
アバッグを製造する提案もなされている。
【0004】かかるエアバッグが、特開平8−1692
90号公報に開示されている。この公報に開示された助
手席用エアバッグは、正方形状をなす乗員対向部と、台
形状をなす上下側部と、三角形状をなす左右側部とから
構成され、膨張時にはエアバッグの取付部から乗員対向
部に向けて錘状に膨出する形態をなす。前記エアバッグ
は単一の基布を縫製して得られるものであり、前記基布
は、前記上下側部の各長尺底辺が乗員対向部の上下2辺
にそれぞれ連結されると共に、前記左右側部は上下方向
に2つの直角三角形に2等分割されて、各斜辺をそれぞ
れ上下側部の斜辺に連結して一体となった、一枚の基布
に裁断されている。前記基布は、前記左右側部は分割線
で縫合すると共に上下側部の短尺底辺同士を縫合し、そ
の後、前記乗員対向部の左右2辺と左右側部の1辺をそ
れぞれ直線状に縫合して、エアバッグに縫製される。
90号公報に開示されている。この公報に開示された助
手席用エアバッグは、正方形状をなす乗員対向部と、台
形状をなす上下側部と、三角形状をなす左右側部とから
構成され、膨張時にはエアバッグの取付部から乗員対向
部に向けて錘状に膨出する形態をなす。前記エアバッグ
は単一の基布を縫製して得られるものであり、前記基布
は、前記上下側部の各長尺底辺が乗員対向部の上下2辺
にそれぞれ連結されると共に、前記左右側部は上下方向
に2つの直角三角形に2等分割されて、各斜辺をそれぞ
れ上下側部の斜辺に連結して一体となった、一枚の基布
に裁断されている。前記基布は、前記左右側部は分割線
で縫合すると共に上下側部の短尺底辺同士を縫合し、そ
の後、前記乗員対向部の左右2辺と左右側部の1辺をそ
れぞれ直線状に縫合して、エアバッグに縫製される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記エアバッグは一枚
の基布を縫製して得られるため、その縫合部位の位置合
わせが簡単でしかも縫合部位の数も少なくて済む。しか
しながら、前記エアバッグでは乗員対向部の左右2辺を
前記左右側部と、その端縁を合わせて、同端縁の内側を
縫合しているため、同縫合部に2枚の基布が重層された
耳部が形成される。この耳部は、前記エアバッグが勢い
よく膨張する際に、乗員に衝接して単純折部に比してソ
フトでない。
の基布を縫製して得られるため、その縫合部位の位置合
わせが簡単でしかも縫合部位の数も少なくて済む。しか
しながら、前記エアバッグでは乗員対向部の左右2辺を
前記左右側部と、その端縁を合わせて、同端縁の内側を
縫合しているため、同縫合部に2枚の基布が重層された
耳部が形成される。この耳部は、前記エアバッグが勢い
よく膨張する際に、乗員に衝接して単純折部に比してソ
フトでない。
【0006】前記エアバッグを裏返して前記耳部を内側
に収容すれば、前記耳部が乗員に直接当接することはな
くなるが、エアバッグの製造時に裏返す作業が増えるこ
ととなり作業能率が低下する。また、裏返してもなお、
単純折部に比べてソフトでない。
に収容すれば、前記耳部が乗員に直接当接することはな
くなるが、エアバッグの製造時に裏返す作業が増えるこ
ととなり作業能率が低下する。また、裏返してもなお、
単純折部に比べてソフトでない。
【0007】本発明はかかる問題を解決すべくなされた
ものであり、縫合部位が少なく且つエアバッグの乗員対
向面及びその周辺に耳部が存在しない、乗員に対してソ
フトに接するエアバッグを提供することにある。
ものであり、縫合部位が少なく且つエアバッグの乗員対
向面及びその周辺に耳部が存在しない、乗員に対してソ
フトに接するエアバッグを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、上下左右側部と乗員対向部とを有し、エ
アバッグ取付部から乗員対向部にかけて錘状に膨大する
形状をなすエアバッグであって、前記上下左右側部の少
なくとも一部と前記乗員対向部とが一体に裁断された基
布から構成され、前記乗員対向部及びその周縁に縫合部
位をもたないことを特徴とするエアバッグを主要な構成
としている。なお、本明細書において、上下、左右、及
び前後方向は、車両をもとにした方向であり、エアバッ
グの乗員対向部は後方を向いている。
に、本発明は、上下左右側部と乗員対向部とを有し、エ
アバッグ取付部から乗員対向部にかけて錘状に膨大する
形状をなすエアバッグであって、前記上下左右側部の少
なくとも一部と前記乗員対向部とが一体に裁断された基
布から構成され、前記乗員対向部及びその周縁に縫合部
位をもたないことを特徴とするエアバッグを主要な構成
としている。なお、本明細書において、上下、左右、及
び前後方向は、車両をもとにした方向であり、エアバッ
グの乗員対向部は後方を向いている。
【0009】本発明のエアバッグは、前記乗員対向部及
びその周縁に縫合部位をもたないため、それらの部位に
基布の重層した耳部が形成されることがなく、エアバッ
グの膨張時に乗員対向部が乗員に当接してもソフトであ
る。
びその周縁に縫合部位をもたないため、それらの部位に
基布の重層した耳部が形成されることがなく、エアバッ
グの膨張時に乗員対向部が乗員に当接してもソフトであ
る。
【0010】上述のような前記乗員対向部及びその周縁
に縫合部位をもたないエアバッグは、前記上下側部と前
記乗員対向部とが連結して一体に裁断されると共に、前
記左右側部が前後に2分割され、車両前側の左右側部が
前記上側部と、車両後側の左右側部が前記乗員対向部と
それぞれ連結して一体に裁断されてなる一枚の基布を、
前記左右側部及び前記上下側部の縁部と、前記左右側部
の分割縁部とを縫合して形成することが好ましい。
に縫合部位をもたないエアバッグは、前記上下側部と前
記乗員対向部とが連結して一体に裁断されると共に、前
記左右側部が前後に2分割され、車両前側の左右側部が
前記上側部と、車両後側の左右側部が前記乗員対向部と
それぞれ連結して一体に裁断されてなる一枚の基布を、
前記左右側部及び前記上下側部の縁部と、前記左右側部
の分割縁部とを縫合して形成することが好ましい。
【0011】更に、前記左右側部の分割縁部の一部に非
縫合部を設けることが好ましく、この非縫合部はエアバ
ッグ装置の作動時にベントホールとして機能する。この
ように、非縫合部によりベントボールを形成することに
より、基布にベントホール用の開口を形成する必要がな
く、同開口による基布の強度低下をなくすことができる
と共に、開口形成の工程を排することができ、作業効率
も向上する。
縫合部を設けることが好ましく、この非縫合部はエアバ
ッグ装置の作動時にベントホールとして機能する。この
ように、非縫合部によりベントボールを形成することに
より、基布にベントホール用の開口を形成する必要がな
く、同開口による基布の強度低下をなくすことができる
と共に、開口形成の工程を排することができ、作業効率
も向上する。
【0012】また、膨張時における前記左右側部の形状
がティアドロップ形状をなすことが望ましい。この場合
には、前記エアバッグは膨張時に、その左右及び上下の
幅が乗員対向部よりも前方側の位置で最大となるため、
乗員を過剰に圧迫することがなく、乗員の受ける衝撃を
緩和するのに理想的な膨張形態となる。
がティアドロップ形状をなすことが望ましい。この場合
には、前記エアバッグは膨張時に、その左右及び上下の
幅が乗員対向部よりも前方側の位置で最大となるため、
乗員を過剰に圧迫することがなく、乗員の受ける衝撃を
緩和するのに理想的な膨張形態となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について図示実施例を参照して具体的に説明する。図1
は本発明の代表的な実施例であるエアバッグ1の膨張時
の全体斜視図、図2は同エアバッグ1の基布2を展開し
た平面展開図、図3は図1のエアバッグ1を下方から見
た下面図、図4は車体に取り付けられた前記エアバッグ
1の膨張時の側面図である。
について図示実施例を参照して具体的に説明する。図1
は本発明の代表的な実施例であるエアバッグ1の膨張時
の全体斜視図、図2は同エアバッグ1の基布2を展開し
た平面展開図、図3は図1のエアバッグ1を下方から見
た下面図、図4は車体に取り付けられた前記エアバッグ
1の膨張時の側面図である。
【0014】前記エアバッグ1は、乗員対向部3、上側
部4、下側部5、左側部6及び右側部7の5つの部位か
ら構成されている。前記乗員対向部3は矩形状であり、
上下側部4,5は略台形状をなし、前記下側部5には矩
形状の導気孔8と、同導気孔8の周囲に複数の取付孔9
とが形成されている。更に、前記左右側部6,7はティ
アドロップ形状をなし、同左右側部6,7は前部6a,
7aと後部6b,7bとに直線で2分割されている。
部4、下側部5、左側部6及び右側部7の5つの部位か
ら構成されている。前記乗員対向部3は矩形状であり、
上下側部4,5は略台形状をなし、前記下側部5には矩
形状の導気孔8と、同導気孔8の周囲に複数の取付孔9
とが形成されている。更に、前記左右側部6,7はティ
アドロップ形状をなし、同左右側部6,7は前部6a,
7aと後部6b,7bとに直線で2分割されている。
【0015】前記エアバッグ1の基布2は、前記乗員対
向部3の上下辺に上下側部4,5が連結されると共に、
前記乗員対向部3の左右辺には前記左右側部6,7の後
部6b,7bが連結され、更に前記上下側部4,5の左
右辺には前記左右側部6,7の前部6a,7aが連結さ
れた左右対称の一枚の布片で形成されている。
向部3の上下辺に上下側部4,5が連結されると共に、
前記乗員対向部3の左右辺には前記左右側部6,7の後
部6b,7bが連結され、更に前記上下側部4,5の左
右辺には前記左右側部6,7の前部6a,7aが連結さ
れた左右対称の一枚の布片で形成されている。
【0016】前記基布2をエアバッグ1に縫製するに
は、先ず、図2における点Cと点Fとを、更に点Bと点
Gとを一致させて、辺E−C−Bと辺E−F−Gとを重
ね合わせて、その端縁内側を縫合する。次いで、辺H−
(B,G)−Aと辺H−Jとを重ね合わせてその端縁内
側を縫合すると共に、辺A−Aと辺J−Jとを重ね合わ
せてその端縁内側を縫合し、エアバッグ1の縫製が完了
する。
は、先ず、図2における点Cと点Fとを、更に点Bと点
Gとを一致させて、辺E−C−Bと辺E−F−Gとを重
ね合わせて、その端縁内側を縫合する。次いで、辺H−
(B,G)−Aと辺H−Jとを重ね合わせてその端縁内
側を縫合すると共に、辺A−Aと辺J−Jとを重ね合わ
せてその端縁内側を縫合し、エアバッグ1の縫製が完了
する。
【0017】なお、本実施例では辺(C,F)−(B,
G)間を縫合するときに、点C,Fから点B,Gへ向か
い縫合し、その中途で縫合方向を反転させると共に、点
B,Gから点C,Fへ向かい縫合してその中途で縫合方
向を反転させ、辺(C,F)−(B,G)間の一部を縫
合せずに残し、非縫合部10を形成している。この非縫
合部10は膨張時に乗員を受け止めて衝撃を緩和するた
めに内部の気体を逃がすベントホールとして機能する。
なお、上述にように縫合方向を反転させずに、単に縫合
を止めるだけでもよい。もちろん、前記非縫合部10に
代えて、上下左右側部4〜7を構成する基布にベントホ
ール用の開口などを形成することもできるが、本実施例
のように非縫合部10を設けることで、前記基布に開口
を形成する工程をなくすことができ、前記基布の開口に
よる強度低下を防ぐことができるとともに、開口部周縁
の当て布やステッチなどの補強工程が不要となり、作業
性が向上する。
G)間を縫合するときに、点C,Fから点B,Gへ向か
い縫合し、その中途で縫合方向を反転させると共に、点
B,Gから点C,Fへ向かい縫合してその中途で縫合方
向を反転させ、辺(C,F)−(B,G)間の一部を縫
合せずに残し、非縫合部10を形成している。この非縫
合部10は膨張時に乗員を受け止めて衝撃を緩和するた
めに内部の気体を逃がすベントホールとして機能する。
なお、上述にように縫合方向を反転させずに、単に縫合
を止めるだけでもよい。もちろん、前記非縫合部10に
代えて、上下左右側部4〜7を構成する基布にベントホ
ール用の開口などを形成することもできるが、本実施例
のように非縫合部10を設けることで、前記基布に開口
を形成する工程をなくすことができ、前記基布の開口に
よる強度低下を防ぐことができるとともに、開口部周縁
の当て布やステッチなどの補強工程が不要となり、作業
性が向上する。
【0018】このように、前記エアバッグ1は縫合部位
が少なく、また、基布2の角部や頂部を一致させて端縁
を重ねることで、簡単に位置決めができるため、縫製作
業が容易である。また、前記乗員対向部3の周囲4辺は
それぞれ前記上下側部4,5及び左右側部6,7と一体
に連結されているため、縫合する必要がなく、同乗員対
向部3の内部及び周囲には縫合により生じる耳部が存在
しない。そのため、エアバッグ1の膨張時に乗員対向部
3が乗員に当接しても、耳部が乗員に衝接することはな
く、乗員をソフトに受け止めることができるから、その
安全性が一層高まる。
が少なく、また、基布2の角部や頂部を一致させて端縁
を重ねることで、簡単に位置決めができるため、縫製作
業が容易である。また、前記乗員対向部3の周囲4辺は
それぞれ前記上下側部4,5及び左右側部6,7と一体
に連結されているため、縫合する必要がなく、同乗員対
向部3の内部及び周囲には縫合により生じる耳部が存在
しない。そのため、エアバッグ1の膨張時に乗員対向部
3が乗員に当接しても、耳部が乗員に衝接することはな
く、乗員をソフトに受け止めることができるから、その
安全性が一層高まる。
【0019】また、前記エアバッグ1及びインフレータ
11を内蔵したエアバッグ装置12は、図4に示すよう
に助手席側のインストルメントパネルPの上部に取り付
けられる。前記エアバッグ装置12は、特にエアバッグ
の膨張初期において、同エアバッグが乗員側に向けて飛
び出したときに、エアバッグ1の上側部4における前部
側及びその周縁の辺(A,J)−(C,F)がフロント
ウィンドシールドWに衝接する。このとき、本実施例に
よるエアバッグ1は、それらの箇所には耳部が存在して
いないため、同フロントウィンドシールドWに対しても
単純折部が当たり、ソフトに衝接する。
11を内蔵したエアバッグ装置12は、図4に示すよう
に助手席側のインストルメントパネルPの上部に取り付
けられる。前記エアバッグ装置12は、特にエアバッグ
の膨張初期において、同エアバッグが乗員側に向けて飛
び出したときに、エアバッグ1の上側部4における前部
側及びその周縁の辺(A,J)−(C,F)がフロント
ウィンドシールドWに衝接する。このとき、本実施例に
よるエアバッグ1は、それらの箇所には耳部が存在して
いないため、同フロントウィンドシールドWに対しても
単純折部が当たり、ソフトに衝接する。
【0020】なお、立体縫製した前記エアバッグ1は、
前記導気孔8から裏返して耳部を内部に収容することも
できるが、前記エアバッグ1は耳部の形成されている部
位が、上述のように乗員や車体に当接しやすい部位では
ないため、同エアバッグ1を裏返す必要はない。そのた
め、その裏返し作業により工程数が増加したり、作業効
率が低下することがなく、更にエアバッグ1をエアバッ
グカバー内に収容する際に折り畳みやすく、同エアバッ
グ1が嵩張ることもない。
前記導気孔8から裏返して耳部を内部に収容することも
できるが、前記エアバッグ1は耳部の形成されている部
位が、上述のように乗員や車体に当接しやすい部位では
ないため、同エアバッグ1を裏返す必要はない。そのた
め、その裏返し作業により工程数が増加したり、作業効
率が低下することがなく、更にエアバッグ1をエアバッ
グカバー内に収容する際に折り畳みやすく、同エアバッ
グ1が嵩張ることもない。
【0021】また、エアバッグ1は膨張時に左右側部
6,7がティアドロップ形状をなすため、その左右幅が
図3に示すように点I−I間で最大となり、また、上下
幅は図4に示すようように、点D−I間で最大となる。
即ち、左右及び上下の幅がいずれも乗員対向部3よりも
前方側の位置で最大となるため、最小限の容積で効率的
に大きな展開面積が得られるので、乗員を過剰に圧迫す
ることがなく、乗員の受ける衝撃を緩和するのに理想的
な膨張形態となる。
6,7がティアドロップ形状をなすため、その左右幅が
図3に示すように点I−I間で最大となり、また、上下
幅は図4に示すようように、点D−I間で最大となる。
即ち、左右及び上下の幅がいずれも乗員対向部3よりも
前方側の位置で最大となるため、最小限の容積で効率的
に大きな展開面積が得られるので、乗員を過剰に圧迫す
ることがなく、乗員の受ける衝撃を緩和するのに理想的
な膨張形態となる。
【0022】
【発明の効果】以上、説明したように、一枚の基布を縫
合して形成される本発明のエアバッグは、その縫合によ
り生じる耳部が乗員対向部及びその周縁部に存在しない
ため、同エアバッグが膨張して乗員に当接する際に、ソ
フトに当接できる。
合して形成される本発明のエアバッグは、その縫合によ
り生じる耳部が乗員対向部及びその周縁部に存在しない
ため、同エアバッグが膨張して乗員に当接する際に、ソ
フトに当接できる。
【図1】本発明の代表的な実施例であるエアバッグの膨
張時の全体斜視図である。
張時の全体斜視図である。
【図2】同エアバッグの基布を展開した平面展開図であ
る。
る。
【図3】図1のエアバッグ1を下方から見た下面図であ
る。
る。
【図4】車体に取り付けられた前記エアバッグの膨張時
の側面図である。
の側面図である。
1 エアバッグ 2 基布 3 乗員対向部 4 上側部 5 下側部 6 左側部 6a 前部 6b 後部 7 右側部 7a 前部 7b 後部 8 導気孔 9 取付孔 10 非縫合部 11 インフレータ 12 エアバッグ装置 P インストルメントパネル W フロントウィンドシールド
Claims (4)
- 【請求項1】 上下左右側部と乗員対向部とを有し、エ
アバッグ取付部から乗員対向部にかけて錘状に膨大する
形状をなすエアバッグであって、 前記上下左右側部の少なくとも一部と前記乗員対向部と
が一体に裁断された基布から構成され、前記乗員対向部
及びその周縁に縫合部位をもたないことを特徴とするエ
アバッグ。 - 【請求項2】 前記上下側部と前記乗員対向部とが連結
して一体に裁断されると共に、前記左右側部が前後に2
分割され、車両前側の左右側部が前記上側部と、車両後
側の左右側部が前記乗員対向部とそれぞれ連結して一体
に裁断されてなる一枚の基布を、前記左右側部及び前記
上下側部の縁部と、前記左右側部の分割縁部とを縫合し
て形成されてなる請求項1記載のエアバッグ。 - 【請求項3】 前記左右側部の分割縁部の一部に非縫合
部が設けられてなる請求項2記載のエアバッグ。 - 【請求項4】 膨張時における前記左右側部の形状がテ
ィアドロップ形状をなす請求項1〜3のいずれかに記載
のエアバッグ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30178897A JPH11129843A (ja) | 1997-11-04 | 1997-11-04 | エアバッグ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30178897A JPH11129843A (ja) | 1997-11-04 | 1997-11-04 | エアバッグ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11129843A true JPH11129843A (ja) | 1999-05-18 |
Family
ID=17901192
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30178897A Pending JPH11129843A (ja) | 1997-11-04 | 1997-11-04 | エアバッグ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH11129843A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003300446A (ja) * | 2002-02-08 | 2003-10-21 | Daihatsu Motor Co Ltd | エアバッグ |
JP2006232178A (ja) * | 2005-02-25 | 2006-09-07 | Nippon Plast Co Ltd | エアバッグ |
JP2008230294A (ja) * | 2007-03-16 | 2008-10-02 | Seiren Co Ltd | エアバッグ |
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WO2010116796A1 (ja) * | 2009-04-07 | 2010-10-14 | タカタ株式会社 | エアバッグ及びエアバッグ装置 |
-
1997
- 1997-11-04 JP JP30178897A patent/JPH11129843A/ja active Pending
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