JPH0769150A - 車両用エアバッグ - Google Patents

車両用エアバッグ

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JPH0769150A
JPH0769150A JP5218441A JP21844193A JPH0769150A JP H0769150 A JPH0769150 A JP H0769150A JP 5218441 A JP5218441 A JP 5218441A JP 21844193 A JP21844193 A JP 21844193A JP H0769150 A JPH0769150 A JP H0769150A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 助手席用エアバッグを容易に縫合できるよう
にする。 【構成】 助手席用エアバッグ40は、リヤパネル52
とフロントパネル54とからなり、各パネル52、54
の織目方向はバイアスとなっている。各パネル52、5
4の耳部52a、54aが重ね合わされ、縫合糸56に
より縫い合わされている。耳部52a、54aは、パネ
ル52、54のいずれにも重ね合わされていない。リヤ
パネル52とフロントパネル54との間に、車両前方側
の第1のストラップ60と、車両後方側の第2のストラ
ップ62とが架け渡されている。 【効果】 2枚のパネル52、54を縫合するだけでエ
アバッグ40が製作でき、コストが安い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の助手席又は後
席の乗員を保護するためのエアバッグに関する。
【0002】
【従来の技術】助手席用エアバッグが展開した状態を第
11図に示す。自動車10のインストルメントパネル1
2に助手席用エアバッグ装置14が設けられている。こ
の自動車10が衝突すると、インフレータ(図示略)が
作動する。そして、リッド16が開き、エアバッグ18
が助手席20の乗員22の前方に展開する。
【0003】第12図の通り、このエアバッグ18は、
後端部にガス導入用の開口22を備えている。また、側
面にはベントホール24が設けられている。展開したエ
アバッグ18に乗員22が突っ込んできた場合には、エ
アバッグ18内の気体がこのベントホール24を通って
エアバッグ外に流出し、エアバッグに突っ込んできた人
体に与えられる衝撃を緩和する。
【0004】この助手席用のエアバッグ18は、中央の
布(センターパネル)26と両側面の布(サイドパネ
ル)28、28とを縫い合わせてなる。パネル26、2
8の縫合部においては、第13図の如く、パネル26、
28の耳部(縫合代)26a、28aを重ね合わせ、糸
30で縫い合わせた後、耳部26a、28aをセンター
パネル26に重ね、糸32で耳部26a、28aとセン
ターパネル26とを縫い合わせている。
【0005】センターパネル26及びサイドパネル28
は、いずれも織布よりなるのであるが、これらの織布の
織目の方向(即ち、織糸の方向)は第12図のようにな
っている。即ち、センターパネル26は、開口22の長
辺22aと垂直方向及び平行方向の織目を有している。
サイドパネル28は、開口22の短辺22bと垂直方向
及び平行方向の織目を有している。
【0006】このような織目のセンターパネル26及び
サイドパネル28よりなるエアバッグ18においては、
第12図の18A、18B、18C付近において、セン
ターパネル26の織糸とサイドパネル28の織糸とが平
行(パラレル)になる。第12図の18D、18E、1
8F、18G付近においては、センターパネル26の織
糸とサイドパネル28の織糸とは斜め(バイアス)とな
る。一般に、織布同志を縫合する場合、織糸方向がバイ
アスになる部分では、縫合強度が高く、パラレルになる
部分では縫合強度が低い。そこで、センターパネル26
とサイドパネル28との縫合に際し、糸30で耳部26
a、28aを縫合した後、さらに耳部26a、28aを
センターパネル26に対して糸32で縫合している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような第13図の
縫合は、第14図のように糸34で耳部26a、28a
同志だけを結合する縫合に比べ、著しく手間がかかる。
そのため、従来の助手席用エアバッグの製作にはかなり
高いコストがかかっている。
【0008】本発明の目的は、織布よりなるパネル同志
の縫合が容易であるエアバッグを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の態様に係るエアバ
ッグは、自動車の助手席又は後席の乗員の前方に展開さ
れる車両用エアバッグにおいて、車両前方側に配置され
るリヤパネルと、乗員側に配置されるフロントパネルの
合計2枚の織布よりなり、該リヤパネルの織目方向とフ
ロントパネルの織目方向は斜めに交叉しており、該フロ
ントパネルとリヤパネルとを連結する上下方向のストラ
ップが該エアバッグの車両前方側と車両後方側とに設け
られており、車両前方側の第1のストラップは、車両後
方側の第2のストラップよりも短いことを特徴とするも
のである。
【0010】第2の態様に係るエアバッグは、自動車の
助手席又は後席の乗員の前方に展開される車両用エアバ
ッグにおいて、車両前方側に配置されるリヤパネルと、
乗員側に配置されるフロントパネルの合計2枚の織布よ
りなり、該リヤパネルの織目方向とフロントパネルの織
目方向は斜めに交叉しており、該エアバッグの車両幅方
向の両端側同志を連結するストラップが設けられてお
り、このストラップは、エアバッグの最大展開状態にお
いて緊張状態をとるように、該フロントパネル及びリヤ
パネルの車両幅方向の基布長さよりも短いことを特徴と
するものである。
【0011】
【作用】本発明のエアバッグは、それぞれ織布よりなる
リヤパネルとフロントパネルとを縫合したものであり、
リヤパネルとフロントパネルとの織糸がエアバッグの全
周にわたってバイアスとなっている。従って、リヤパネ
ルとフロントパネルの耳部同志だけを縫合するだけでリ
ヤパネルとフロントパネルとをしっかりと縫合できる。
【0012】第1態様のエアバッグにおいては、展開し
たエアバッグの車両後方側における上下方向の寸法が車
両前方側における上下方向の寸法よりも大きい。そし
て、展開したエアバッグは、乗員に対面する部分が大き
く膨らんだ形状となる。
【0013】第2態様のエアバッグにおいては、展開し
たエアバッグの両サイド同志がストラップで引張られて
おり、乗員に対面するエアバッグ後部が大きく膨らんだ
形状となる。
【0014】
【実施例】以下図面を参照して実施例について説明す
る。第1図は本発明の第1の実施例に係る助手席用エア
バッグの斜視図、第2図はこのエアバッグの展開状態を
示す縦断面図、第3図はこのエアバッグの展開状態にお
ける平面図、第4図は同底面図、第5図は第2図のV部
分の拡大図である。
【0015】この助手席用エアバッグ40は、助手席用
エアバッグ装置42(第2図)に用いられる。なお、第
2図において、助手席用エアバッグ装置42はインスト
ルメントパネル44に設置されている。そして、エアバ
ッグ40は助手席乗員46の前方に展開している。な
お、48は助手席用エアバッグ装置42のインフレータ
を示す。
【0016】このエアバッグ40は、自動車の前方側に
配置されるリヤパネル52と、乗員側に配置されるフロ
ントパネル54の合計2枚の織布よりなる。リヤパネル
52の織目方向とフロントパネル54の織目方向は、斜
めに交叉している。即ち、第3図において、フロントパ
ネル54の織目は左右方向及び上下方向に延在してい
る。また、リヤパネル52においては、織目の方向は、
第4図において45°に傾斜する方向に延在している。
【0017】第2図及び第5図に示す通り、リヤパネル
52及びフロントパネル54は、それらの周縁に耳部5
2a、54aを備えており、この耳部52a、54a同
志が重ね合わされ、縫合糸56により縫い合わされてい
る。この耳部52a、54aは、リヤパネル52及びフ
ロントパネル54のいずれにも重ね合わされていない。
リヤパネル52にはベントホール58が設けられてい
る。
【0018】リヤパネル52とフロントパネル54との
間に、車両前方側の第1のストラップ60と、車両後方
側の第2のストラップ62が架け渡されている。これら
ストラップ60、62は、エアバッグ40の車両幅方向
の中央に配置されている。それらの上端は、縫糸64、
66によりフロントパネル54に縫合され、下端は縫糸
68、70によりリヤパネル52に縫合されている。
【0019】リヤパネル52には、インフレータ48か
らのガスを受け入れる開口72が設けられている。この
開口72は、長方形状のものであり、その辺縁部からは
フラップ74、76、78、80が延出されている。こ
れらフラップ74〜80は、それぞれリヤパネル52に
連なるように設けられた布製のものであり、各フラップ
74〜80には、エアバッグ40を助手席用エアバッグ
装置42のコンテナに連結するためのボルトの挿通孔7
4a、76a、78a、80aが設けられている。
【0020】このように構成された助手席用エアバッグ
40は、それぞれ織布よりなるリヤパネル52及びフロ
ントパネル54とを縫合したものであり、リヤパネル5
2とフロントパネル54との織目がエアバッグ40の全
周にわたってバイアスとなっている。従って、リヤパネ
ル52とフロントパネル54の耳部52a、54a同志
だけを縫合するだけで、リヤパネル52とフロントパネ
ル54とをしっかりと縫合できる。
【0021】この助手席用エアバッグ40は、第2図に
示す如く、第1のストラップ60が第2のストラップ6
2よりも短くなっており、エアバッグ40は、車両後方
側(助手席乗員46に近い部分)が上下方向に大きくな
るように展開する。従って、助手席乗員46の正面に
は、上下及び左右に大きく展開したエアバッグ40が配
置されるようになり、自動車の衝突時に助手席乗員46
を確実に保護することができる。
【0022】第6図は本発明の第2の実施例に係る助手
席用エアバッグ84の作動状態を示す縦断面図、第7図
はこの助手席用エアバッグ84の斜視図、第8図は第7
図のVIII−VIII線に沿う断面図、第9図は第8図のIX部
分の拡大斜視断面図、第10図はこの助手席用エアバッ
グ84の展開作動を説明する断面図である。
【0023】この助手席用エアバッグ84も、リヤパネ
ル86とフロントパネル88との合計2枚の織布を縫合
してなるものであり、リヤパネル86とフロントパネル
88の織目は、前記エアバッグ40と同様にバイアス方
向となっている。そして、リヤパネル86及びフロント
パネル88の周縁部の耳部86a、88aは、互いに重
ね合わされ、糸90で縫合されている。これら耳部86
a、88aは、リヤパネル86及びフロントパネル88
のいずれにも重ね合わされていない。
【0024】この助手席用エアバッグ84にあっては、
車両の幅方向に延在するストラップ92が設けられてい
る。このストラップ92の長さは、リヤパネル86及び
フロントパネル88の車両幅方向の基布長さよりも短く
なっており、従って、展開したエアバッグ84にあって
は、エアバッグ84の両側面部が引き付けられている。
なお、第9図に示す如く、ストラップ92は、耳部86
a、88aに設けられた幅広部86A、88Aに縫糸9
4によって縫合されている。
【0025】リヤパネル86には、ベントホール97
と、助手席用エアバッグ装置96のインフレータ98か
らのガスを受け入れるための開口100が設けられてい
る。この開口100は長方形状であり、その周縁部から
はフラップ102、104、106、108が延出され
ている。これらフラップ102〜108は、リヤパネル
86と一体の、又はリヤパネル86に縫い合わされた布
製のものである。フラップ102〜108には、エアバ
ッグ84を助手席用エアバッグ装置96に連結するため
のボルトの挿通孔102a、104a、106a、10
8aが設けられている。
【0026】このように構成された助手席用エアバッグ
84も、リヤパネル86とフロントパネル88とを縫合
したものであり、リヤパネル86とフロントパネル88
との織目方向がエアバッグ84の全周にわたってバイア
スとなっている。従って、リヤパネル86とフロントパ
ネル88の耳部86a、88a同志だけを縫合するだけ
で、リヤパネル86とフロントパネル88とをしっかり
と縫合できる。
【0027】この助手席用エアバッグ84にあっては、
その側部同志をストラップ92で連結しているため、こ
のストラップ92よりも助手席乗員46側が上下方向に
大きく膨らんだ形状となる。即ち、仮にこのストラップ
92がない場合にあっては、第10図の実線で示す如
く、エアバッグ84は上下方向に厚みの小さい偏平形状
のものとなる。ところが、ストラップ92でエアバッグ
84の左側部と右側部とを連結することにより、第10
図の2点鎖線で示す如くエアバッグ84の上下方向の厚
さが大きくなり、しかもエアバッグ84の助手席乗員側
の端部84Aが若干後退される。これにより、助手席乗
員46の正面に、左右だけでなく上下方向にも大きく展
開したエアバッグ84が配置されるようになり、助手席
乗員46を車両衝突時に十分に保護することができる。
【0028】上記実施例はいずれも本発明の一例であっ
て、本発明は図示以外の構成をもとり得る。例えば、エ
アバッグ40においては、ストラップ62を複数本設け
ても良い。また、ストラップ60をも複数本設けても良
い。さらに、エアバッグ40の助手席乗員側40Aと開
口72の周縁部分とをつなぐストラップを設けても良
い。
【0029】第2実施例に係る助手席用エアバッグ84
においても、複数本のストラップ92を設けても良い。
さらに、エアバッグ84の助手席乗員46側の端部84
Aと開口100の周縁部分とをつなぐストラップを設け
ても良い。
【0030】このような助手席乗員側の端部と開口周縁
部とをつなぐストラップを設けると、エアバッグの助手
席乗員側の端部を、第2図あるいは第6図に示した状態
よりもさらに車両前方側に位置させることが可能とな
る。
【0031】上記実施例は助手席用エアバッグに関する
ものであるが、本発明は後席用エアバッグにも適用でき
る。
【0032】
【発明の効果】以上の通り、本発明の助手席用エアバッ
グは、2枚のパネルを縫合したものであり、各パネルの
織目方向がバイアスとなっているため、リヤパネルとフ
ロントパネルの耳部同志だけを縫合するだけで両者をし
っかりと結合することができる。従って、本発明のエア
バッグは、縫製が簡単であり、製作コストが低い。
【0033】また、本発明のエアバッグは、乗員の正面
に上下及び左右に大きく展開されるものであり、乗員を
確実かつ十分に保護することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るエアバッグ40の斜視図である。
【図2】実施例に係るエアバッグ40の展開状態を示す
縦断面図である。
【図3】実施例に係るエアバッグ40の平面図である。
【図4】実施例に係るエアバッグ40の底面図である。
【図5】図2のV部分の拡大図である。
【図6】別の実施例に係るエアバッグ84の展開状態を
示す縦断面図である。
【図7】エアバッグ84の斜視図である。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。
【図9】図8のIX部分の斜視断面図である。
【図10】エアバッグ84の展開形状を説明する断面図
である。
【図11】従来のエアバッグの展開形状を示す側面図で
ある。
【図12】従来のエアバッグの斜視図である。
【図13】図12のXIII−XIII線に沿う断面図である。
【図14】リヤパネルとフロントパネルとの別の縫合形
態を示す断面図である。
【符号の説明】
40,84 助手席用エアバッグ 52,86 リヤパネル 54,88 フロントパネル 52a,54a,86a,88a 耳部 60,62,92 ストラップ 72,100 開口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車の助手席又は後席の乗員の前方に
    展開される車両用エアバッグにおいて、 車両前方側に配置されるリヤパネルと、乗員側に配置さ
    れるフロントパネルの合計2枚の織布よりなり、 該リヤパネルの織目方向とフロントパネルの織目方向は
    斜めに交叉しており、 該フロントパネルとリヤパネルとを連結する上下方向の
    ストラップが該エアバッグの車両前方側と車両後方側と
    に設けられており、 車両前方側の第1のストラップは、車両後方側の第2の
    ストラップよりも短いことを特徴とする車両用エアバッ
    グ。
  2. 【請求項2】 自動車の助手席又は後席の乗員の前方に
    展開される車両用エアバッグにおいて、 車両前方側に配置されるリヤパネルと、乗員側に配置さ
    れるフロントパネルの合計2枚の織布よりなり、 該リヤパネルの織目方向とフロントパネルの織目方向は
    斜めに交叉しており、 該エアバッグの車両幅方向の両端側同志を連結するスト
    ラップが設けられており、このストラップは、エアバッ
    グの最大展開状態において緊張状態をとるように、該フ
    ロントパネル及びリヤパネルの車両幅方向の基布長さよ
    りも短いことを特徴とする車両用エアバッグ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100462274C (zh) * 2002-12-18 2009-02-18 高田株式会社 气囊装置、装有气囊装置的摩托车及气囊装置的制造方法

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